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写真に暗号、公園で報酬…なお続く露の諜報活動[読売N)

【ワシントン=本間圭一】米国が28日発表したロシア・スパイ拘束事件は、関係強化に動く米露の間で、「冷戦時代のスパイ小説」(米ABCテレビ)さながらの諜報(ちょうほう)活動がなお続いている現実を映し出した。

 「米国には長期派遣。教育、銀行口座、車、家を与えるのは、任務の完全遂行のため。米国の政策立案者を調べ、関係を築き、情報を送れ」

 ロシア対外情報局(SVR、旧KGB)が、今回拘束されたスパイにあてた秘密のメッセージだ。司法省の資料などによると、スパイは偽造パスポートなどで1990年代半ば以降から米国に住んでいた。家庭生活を営み、子供も育て、近所付き合いもしながら、SVRからの連絡を待つ男女のスパイもいた。

 SVRの指示は具体的だったようだ。2009年のオバマ大統領訪露前には、米国の核兵器削減方針や対イラン政策の情報などを要求。スパイはこうした指示に従い、米国家安全保障会議(NSC)の元高官らと接触することもあった。ボストンのスパイが2004年、核施設勤務者と接触し、地中貫通爆弾「バンカーバスター」の情報を収集した例もあったという。

 情報伝達では、文書や写真などに暗号を埋め込む手法のほか、スパイとロシア政府関係者がノート型パソコンで無線通信する手法が、今月5日にワシントンのレストランで確認された。報酬受け渡しも小説さながら。あるスパイは南米で、1万ドル(約90万円)入りのバッグを八つ受け取った。公園のベンチに座ったロシア諜報員が、隣に座ったスパイにバッグを渡した例のほか、報酬を地中に埋め、それを別の人物が掘り起こすケースもあった。

 米当局もまた、隠しマイクや隠しカメラ、電子メールや電話の傍受などを駆使して捜査を進めた。


 ◆露が非難声明

 【モスクワ=貞広貴志】米国で男女10人がロシア当局のスパイとして拘束された問題で、露外務省は29日、「(米司法省の)措置には根拠がなく、不適切な目的を目指したものだ」と非難する声明を発表した。

 声明はさらに、過去にも両国関係が改善しつつある時に、同様の事件が起きたと指摘。米露関係の改善を望まない米政府内勢力による陰謀との見方を示唆した。

(2010年6月29日23時56分 読売新聞)
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【W杯】北朝鮮、不出場選手に「軍事教練」懲罰か(産経N)

南アW杯に44年ぶりに出場した北朝鮮代表チームが29日、経由地の北京から空路、帰国したが、3試合中1試合も出場できなかった4選手に「過酷な軍事教練」の懲罰が待ち受けている可能性が明らかになった。

 28日付の英「デーリー・エクスプレス」が報じたもので、W杯1次リーグ3連敗で敗退したことで選手たちの今後が不透明になってきているとされた。同紙によると在英韓国大使館の報道官も「4選手は軍事教練を受ける可能性が高い」としている。4選手はFWアン・チョルヒョク、MFキム・グムイルらとみられ、いずれも1次リーグ、ブラジル戦(15日)でベンチ入りしなかった4人。海外メディアから「逃亡説」「亡命説」まで出たメンバー。ベンチ入りしなかったことは、北朝鮮関係者の「技術的ミス」とされている。
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普天間めぐり民主ねじれ、沖縄選挙区で候補ゼロ

沖縄県では米軍普天間飛行場の移設を巡る混乱が尾を引き、民主党の参院選の戦いに影を落としている。

 29日、那覇市の県庁前。党県連代表の喜納昌吉参院議員は選挙カーから「沖縄に基地は造らせないよ。いかなることがあっても妥協しない」と声を張り上げた。

 普天間飛行場を名護市辺野古に移設する日米合意を履行しようとする菅政権に対し、県連は「県外・国外移設」を求め、真っ向から反発している。民主党が今回の選挙区選で唯一、沖縄選挙区に公認、推薦候補を出せなかったのも、こうした対立が影響している。

 比例選に出馬した喜納氏も沖縄を拠点とし、党と正反対の主張を訴えている。この日も記者団に「戦う相手は自民党でなく、党中央だ」と明言した。

 沖縄県ではこの10年余り、国政選挙や知事選などのたびに、普天間の県内移設の是非が争点となってきた。自民党系や公明党系の候補が県内移設を基本的に認める立場をとるのに対し、県内移設に反対する民主、社民、共産各党と地域政党の沖縄社会大衆党が、「革新共闘」の態勢を作って候補を擁立する構図だった。

 しかし、鳩山前首相が県外移設の約束をほごにして辺野古移設に回帰し、問題をこじれさせたことへの反発から、自民党なども「県内移設反対」で足並みをそろえるようになっている。

 同党の島尻安伊子参院議員は29日、沖縄市で、「菅首相は日米首脳会談で『辺野古移設を履行する』と言った。とんでもない。沖縄の合意のない移設は無効だ」と菅政権を厳しく批判した。無所属で社民党推薦の新人、山城博治氏と、共産党推薦の新人、伊集唯行氏も県内移設反対の立場だ。

 「四面楚歌(しめんそか)」の状態だからか、参院選でも民主党の幹部や閣僚は誰も沖縄に入ろうとしない。仙谷官房長官は29日の記者会見で、普天間移設の行方について、「話し合いで解決し、着地点を作る努力をするしかない」と述べただけだった。

 自民党の谷垣総裁は山形県南陽市での街頭演説で、沖縄に候補を立てなかった民主党を、「(県民と)信頼関係を取り結ぶことができないと、菅首相が(あきらめて)バンザイしたのと同じだ」と攻め立てた。

(2010年6月29日20時11分 読売新聞)

【北の脅威の中で 朝鮮戦争60年】(下) やはり米軍が頼み? (産経N)

朝鮮戦争で北朝鮮軍の侵攻を国連軍の支援で辛うじて押し戻した韓国軍は、さらに北上し10月19日、平壌に進駐した。北朝鮮軍に占領されたソウルを奪還した後、今度は韓国・国連軍が平壌を占領したのだ。

 米軍に一歩先んじて平壌に“入城”した白善●(=火へんに華)(ペクソンヨプ)・第1師団長は翌日、平壌・万寿台にあった最高司令官、金日成の執務室を探した。もちろん金日成は“逃亡”し、もぬけの殻だった。部屋の壁にスターリンの肖像画が掛かっていたのが印象的だった。白師団長は金日成の椅子(いす)に座って感慨にふけったという(中央日報連載の回顧録から)。

 10月24日、平壌に韓国の李承晩大統領を迎えての歓迎集会には30万の群衆が集まったという。

 韓国・国連軍はさらに北進し、一部は中朝国境の鴨緑江まで達するが、白将軍は平壌での最初の夜、漠然とした不安感から寝つかれなかった。「北朝鮮軍はなぜあっけなく敗退したのか? 中国の介入はないのか?」。落ちつかない夜だったという。

 「10月北進」は白将軍の不安通り中国軍の介入で失敗に終わる。

 平壌陥落で自信満々の米軍(国連軍)が北上を焦ったのだ。白将軍は「(中国軍の南下に備え)平壌の北方で、昔から自然の要害になっている清川江になぜ橋頭堡(きようとうほ)を築かなかったのか」と回顧している。
 現在、韓国軍と米軍は“北の脅威”に備えて米韓連合軍司令部を構成している。有事の際は作戦統制権は米軍が持つことになっている。

 今後、北朝鮮が再び侵攻してきた場合の米韓連合軍の軍事的対応策として「作戦計画5027」と呼ばれるものがある。計画はほぼ2年ごとに改訂されている。全容は当然、秘密になっているが、最新のものでは“有事”の際は北朝鮮軍を撃退するだけではなく、北朝鮮の政権打倒も計画に含まれているという。

 これは「平壌占領」を意味するから第2次朝鮮戦争である。その際、北進の限界は、西海岸の平安南・北道を分ける清川江になるのかどうか。

 これについては「韓国軍は南北統一の観点から中朝国境まで“戦域”になると考えているが、米軍の出方は分からない。ただ、昔から地理的、軍事的には清川江以北は大陸といわれてきた。ここで止まれば中国軍の介入は避けられるかもしれないが、さらに北進するには中国のことを念頭に置かざるをえない」(軍事専門家筋)という。

 北朝鮮の核施設をはじめ軍事施設の多くは清川江以北の山岳地帯に集中している。そこを作戦計画からはずして北朝鮮の“政権打倒”が可能かどうか。

 李明博大統領とオバマ大統領は26日、カナダ・トロントでの米韓首脳会談で、韓国における「戦時作戦統制権の韓国への返還を2015年12月まで延期する」と発表した。
戦時作戦統制権は朝鮮戦争以来、米国が握ってきた。韓国にとっては“国家主権”の重要な部分を60年間にわたって米国に委ねてきたのだ。

 米軍(国連軍)なしには国が滅んでいたかもしれないのだからやむを得ない。しかし当然、不満は出る。

 親北・左派政権だった盧武鉉前政権は、民族的自尊心を強調し、米国に「作戦統制権の韓国への返還」を認めさせた。時期は2012年4月。ソウル中心部に存在する在韓米軍司令部も同時にソウル南方に移転し、米韓連合軍司令部も解体することになった。

 ところがこれには軍や保守派から反対が出た。戦時作戦統制権が米国にあれば、対北有事の際、米軍は米韓連合軍として自動的に韓国支援に駆けつけることを意味する。そこから米軍がはずれるのは、韓国にとっては不安というのだ。

 朝鮮半島では近年、北朝鮮による核開発や長距離ミサイルの発射など“北の脅威”が再燃している。先には韓国海軍哨戒艦撃沈事件も起きている。北朝鮮は「全面戦争の危機」を叫び「ソウルを火の海にする」と脅迫している。

 12年は韓国をはじめ米、中、露など各国が政権交代期を迎える。北朝鮮は「強盛大国の大門を開く年」といい、党大会開催や後継者登場が予想されている。李大統領は「朝鮮半島情勢の不安」を理由にオバマ大統領に延期を認めさせたのだ。

 “北の脅威”が再確認される中、米軍への期待が復活している。沖縄米軍基地問題も当然、この動きと無関係ではないだろう。(ソウル 黒田勝弘、写真も)

竹島問題の教育強化 韓国(産経N)

国の安秉萬教育科学技術相は28日、国会の「独島領土守護対策特別委員会」に出席し、竹島(韓国名・独島)に関する小・中・高校での教育を強化し、教科書にも竹島に関する記述を大幅に増やすことを明らかにした。(ソウル 水沼啓子)

領土問題の進展「首脳級で協議」 日ロ会談で確認[朝日N)

トロント(カナダ)=西山公隆】菅直人首相は26日午前(日本時間27日未明)、G8サミットの開催地カナダ・トロント近郊のムスコカで、ロシアのメドベージェフ大統領と会談した。北方領土問題については首脳レベルで協議を重ねて前進を図る方針を確認したにとどまり、具体的な進展は得られなかった。

 首相は会談で、ロシアを「連携を強化すべきアジアの隣国だ」と位置づけて、「領土問題を含めた日ロ関係を前進させる条件が以前よりも整ってきた。首脳レベルで前進を図りたい」と呼びかけた。大統領は「領土問題は両国でもっとも難しいが、解決できない問題ではない。建設的な解決策を模索したい」と応じた。ただ、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)までに首脳会談を重ねて打開を図るという鳩山由紀夫前首相の狙いは、いったん振り出しに戻った。

 G8の首脳宣言が、韓国哨戒艦沈没事件を非難したことに関連して、大統領は「北朝鮮の問題は複雑な問題を生じかねず、注意深く見守っていくべきだ」と述べた。

首相、中国主席に安保理での協力を要請[読売N)

【トロント=志磨力】菅首相は27日朝(日本時間27日夜)、トロントで中国の胡錦濤国家主席と会談した。

 首相は韓国哨戒艦沈没事件に関し、主要8か国(G8)首脳会議の首脳宣言で北朝鮮非難が盛り込まれたことを受け、「中国に前向きな対応をお願いしたい」と述べ、国連安全保障理事会で北朝鮮の責任を問う声明などの採択に向けた協力を求めた。だが、胡主席は「各国が大局的な見地から冷静に対処すべきだ」と述べるにとどめた。

 胡主席は鳩山前首相が提唱した東アジア共同体構想を取り上げ、「北東アジアの平和と安定のために建設に取り組みたい」と意欲を表明。菅首相は「長期的な視野に立って進めていきたい」と述べ、具体化に積極的だった前首相との温度差をにじませた。胡主席は菅首相の訪中を要請した。

(2010年6月28日01時03分 読売新聞)
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正論】初代内閣安全保障室長・佐々淳行 菅首相の「変成」を見定めたい[産経N)

筆者はドイツの国法学者フェルディナンド・ラッサールの『夜警国家論』を信奉する。国民を守る「治安・防衛・外交」こそが国家の使命で、国家は国民を安眠させる夜回りが仕事とする所説に動かされて警察を志した。退官後も国家危機管理体制の確立こそライフワークと決めて、浪人道を歩んだ。ゆえに安全保障政策を欠く鳩山由紀夫・小沢一郎両氏の内閣は日本を滅ぼすと確信し、倒閣を目指した。

 最大の社会福祉は良好な治安、安心と安全である。子ども手当や高速道路の無料化では国は守れないとの思いだ。ところが倒閣が達成されて誕生したのは、より左翼・リベラル色の強い菅直人氏の全共闘世代内閣だった。

 ≪よい方向への成熟ならいいが≫

 サッカーのオウンゴールのような気分だが、「世論」の支持率は10%台から50~60%にV字回復という。そして当の菅総理は「メタモルフォーゼ(変成)」を始めている。オタマジャクシに手足が生え、尻尾が取れて蛙へと変成してゆく、あの過程である。

 筆者は、第二次安保闘争で彼が東京工業大学の学生運動指導者だったころを知る。眼中に「市民」と「社会」はあるが「国家」のない政治家が、鳩山夢想政治から政権政党としての現実路線に軌道修正を始めた。脱小沢でクリーンを表看板にし、口蹄(こうてい)疫を「国家の危機」と認定して宮崎県の現場に急行する。さらに駐留米軍を「抑止力」として普天間での日米合意に前向きを強調し、自民党の公約を“風よけ”に消費税10%論に言及するなど大変な変成ぶりだ。

 だがそれは、市民運動家が一国の責任ある内閣総理大臣へと成熟した「健常な変成」なのか。それとも参院選に対応するカメレオンの変色なのか。国民はしっかり見定める必要がある。40年の歳月と幾多の挫折の経験が彼の内面に国家指導者としてのよい「変成」が起きていれば国益に合致する。

 ≪手強い弁論に野党側の対応は≫

 それにしても変節とも取れる現実路線への転換を正当化する弁論術は大したものだ。拙著『わが記者会見のノウハウ』でも紹介したが、そのソフィスト的詭弁(きべん)の巧みさは瞠目(どうもく)すべきものがある。谷垣禎一自民党総裁はじめ野党側は、心して対応しなければならない。

 かつて、エイズ薬害で土下座し、O157発生時に、カイワレ大根を試食してみせた演技力には定評がある。今回の所信表明にしても網羅的でソツなく、しかも安保から税制までマニフェスト違反の諸問題をシレッと織り込んだ役人顔負けの演説ぶり。「命を守りたい」と甲高い声で24回も繰り返して国民をしらけさせた鳩山演説とは段違いだった。

 とくに感心したのは、学園紛争時代のことは「(恩師)永井陽之助」を盾に聴衆を煙にまいた詭弁術だ。次々と過去の発言との矛盾を衝かれた代表質問での答弁も見事だった。福島瑞穂社民党党首には「過去にいろいろ発言したが、9・11(テロ)など時代は変わった。社会党の村山富市総理だって一夜にして日米安保是認、自衛隊肯定に変わったではないか」と反論し、「いまのは総理としての発言」と答えた。

 これは「論点・時点変更の誤謬(ごびゅう)」とよばれる詭弁術の一手法で、「過去」を否定して「現在」を正当化する鮮やかな弁論術である。筆者も、国会で野党の追及に「過去、ご指摘のような混乱した答弁があったことは事実だが、今の私の答弁が現内閣の有権解釈である」とやって質問者を絶句させたことがある。

 ≪3つの質問にどう答えるか≫

 「11年前、国旗国歌法に本会議で反対した菅氏には総理の資格がない」という攻撃に対しては「私は日の丸は大好きです。君が代ももう少し元気な曲がいいが嫌いではない。私は国旗に敬礼し、国歌斉唱しています」と答えた。これには二の句がつげない。しかしこれも「不可知の誤謬=論証不能(本人しかわからない)」の詭弁術なのである。

 菅総理に訊きたいことは山ほどあるが、果たして、カメレオンなのか、正常な総理へ変成なのかを確かめるため、三つの質問をさせていただく。

 1、4月、当時の菅副総理はワシントンのアーリントン墓地に日の丸をかたどった花輪を捧げ、米側の好感を得た。日本にも靖国神社がある。国のために命を捧げた兵士たちを祀る神社を総理在任中は参拝しないとはダブルスタンダード(二重基準)ではないか。秋の殉職自衛官慰霊祭には、代理ではなく本人出席するか。

 2、第二次安保闘争では十有余名の警察官が殉職し、1万2千人が負傷した。後遺症で悲惨な後半生を送る人たちもいる。全共闘世代の代表として「総括」の一言がほしい。秋の殉職警察官慰霊祭に参列するか。

 3、外交での焦眉の急は中国問題だ。中国は尖閣諸島の領有を宣言、実効支配しようとしている。「中国と協議」「アメリカにきいてみる」の鳩山外交を踏襲するのか。中国の主権侵害を放置するのか。(さっさ あつゆき)

【主張】国のかたち 民主は大事な争点隠すな(産経N)

参院選の争点として、憲法改正問題をはじめとする「国のかたち」をめぐる各党の主張の違いにも注目したい。

 野党・自民党は政権公約(マニフェスト)の冒頭で「自主憲法制定」をうたい、「自衛軍の保持」などを明記した新憲法草案の概要を示した。さらに、「わが国のかたちを守ります」として、選択的夫婦別姓制の導入と永住外国人への地方参政権付与に反対する姿勢を明確に打ち出した。

 たちあがれ日本、日本創新党、連立与党の国民新党も、ほぼ同じ主張である。

 これに対し、与党・民主党の政権公約は、これらの問題に全く触れていない。枝野幸男幹事長は参院選後に党憲法調査会を復活させる意向を示しつつ、「憲法改正は喫緊の課題ではない」とも述べた。党内に護憲勢力を抱えていることもあり、改憲に消極的な姿勢はほとんど変わっていない。

 その一方で、民主党は「国のかたちを変える」と唱え、大胆な地域主権改革などを実行するとしている。閣議決定された地域主権戦略大綱によれば、明治以来の中央集権体質から脱却し、この国のあり方を大きく転換する改革で、憲法の地方自治の本旨にも沿ったものだとしている。

 主権は、政治のあり方を決める権利という意味で「国民主権」という使われ方もするが、第一義的には、国民の安全確保や領土の保全(防衛)など、国家統治の最高・絶対の権力を意味する言葉である。菅直人内閣は「地域主権」をどんな意味で使っているのか。自民党などの政権公約にある「地方分権」と、どこがどう違うのか。首相は、これらの点を有権者に分かりやすく説明すべきだ。

 菅首相は所信表明演説で、政治学者の松下圭一氏から学んだという「市民自治の思想」や「官僚内閣制(官僚主導)から国会内閣制(政治主導)への転換」を強調した。松下氏は昭和40、50年代の革新自治体に影響を与えた“進歩的文化人”として知られる。

 菅政権は憲法を変えず、一方的解釈により国のかたちを変えようとしているようにも思われる。

 外国人参政権や夫婦別姓制の導入は民主党の基本政策だが、これら左派色の強い主張は、昨夏の衆院選の政権公約でも封印された。有権者は、民主党政権があえて触れようとしないこれらの争点にも注意を払ってほしい。

北朝鮮党代表者会…後継体制へ節目となるか[読売N)

 【ソウル=前田泰広】朝鮮労働党が44年ぶりに党代表者会を開くのは、北朝鮮が金正日(キムジョンイル)総書記の後継者と目される三男の金ジョンウン氏への権力移行を急ピッチで進めていることの表れとみられる。

 金総書記の健康不安で次期体制の確立が急務となっており、党内の後継体制確立に向けた節目となりそうだ。

 9月上旬に開催される党代表者会は「党最高権力機関の選挙」を目的としており、韓国国防研究院の白承周(ペクスンジュ)安保戦略研究センター長は、代表者会で「ジョンウン氏が政治局員などに選出される可能性がある」と分析する。北朝鮮問題の専門家は、ジョンウン氏が党要職に選出される可能性があるとの見方でほぼ一致する。

 代表者会は、北朝鮮の建国記念日である9月9日と前後して開かれることになり、祝賀ムードを盛り上げるには絶好の時期だ。10月には党創設65年の節目を控えており、代表者会は30年ぶりの党大会開催に向けた準備を行う可能性がある。党大会は80年10月に開かれたのが最後。この時に金総書記は政治局常務委員などの肩書で初めて公式に報道され、後継者としての立場を内外に示した。

 ジョンウン氏は金総書記の地方視察に同行し、後継者として活動している模様だが、正式な党の役職には就任していない。

 ジョンウン氏の後見役とされる張成沢(チャンソンテク)党行政部長は、6月7日の最高人民会議(国会に相当)で国防委員会の副委員長に任命されており、ジョンウン氏を支える軍体制は整備されつつある。北朝鮮では軍と党が権力の両輪となっている。

 金総書記は74年、党政治委員に選出され、金日成(キムイルソン)主席の後継者に内定。98年9月の最高人民会議で、国家の最高ポストに格上げされた国防委員長に再任され、名実ともに国の最高指導者となった。ジョンウン氏はこれに比べると、権力継承に向けた準備期間が短くなるため、基盤の脆弱(ぜいじゃく)化につながりかねない。

 また、経済が悪化し、国際社会から制裁を受けている状況で、後継者としての公式な擁立は見送り、当面は高齢の党幹部の退任やジョンウン氏の側近起用にとどまるとの見方もある。

(2010年6月26日20時45分 読売新聞)

ワシントン支局長・佐々木類「エクササイズ・トゥゲザー」(米国の対中観)(産経N)

≪消えぬ太平洋分割論≫

 「学べば学ぶほど、(海兵隊の部隊が)抑止力を維持していることが分かった」。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設をめぐり、鳩山由紀夫前首相が、およそ一国の宰相のものとは思えないような発言をしていた今年5月のことである。

 日本政府高官がワシントン市内の米国務省を訪れ、活発化する中国海軍の動向が話題になった際、応対した幹部が、こう言った。

 「いずれは経済力に見合った対応をしなければならない。太平洋に出たいというなら、(中国海軍には)一定の権利を認めざるを得ないのは当たり前だ」

 4月には、中国海軍の艦船が沖縄本島と宮古島の間を通過し、艦載ヘリコプターが監視中の海上自衛隊の護衛艦に異常接近する問題行動を起こしたばかりだ。日本政府高官は、真顔で語る国務省幹部の口調に、「ついに本音を言ったな」との思いを抱いたという。

 中国は最近、海軍建設計画に沿って、日本列島から台湾、フィリピンを結ぶ第1列島線を越え、サイパン、グアムを結ぶ第2列島線まで活動範囲を広げている。台湾海峡有事などを想定して、西太平洋に対米防衛ラインを確保しようとしているのだ。

 2007年5月、米太平洋軍のキーティング司令官(当時)は訪中時に、中国海軍幹部から、中国が空母を保有したら、ハワイ以東を米軍が、以西を中国海軍が管理しようと持ちかけられた、と翌年の議会公聴会で証言している。

 先の米高官がこうした経緯を意識して発言したかどうかはともかく、中国に対する米国の見方は静かにだが確実に変わりつつある。

 ≪「第3次」アーミテージ報告≫

 こうした中、ホワイトハウス近くのウィラードホテルで17日、日米同盟に関するシンポジウムが開かれた。ブッシュ政権で国務副長官を務めたリチャード・アーミテージ氏のほか、クリントン政権の国防次官補でオバマ政権、とりわけクリントン国務長官とキャンベル国務次官補に強い影響力を持つジョセフ・ナイ・ハーバード大特別功労教授らが出席した。

 2人は00年と07年に、日本に集団的自衛権行使の容認などを促す内容の政策提言「アーミテージ・リポート」をまとめた間柄である。今回の会合は、「第3次アーミテージ・リポート」とでも呼びたくなるような、中身の濃い意見表明の場となった。この場を借りてできるだけ紹介してみたい。

 端的にいえば、日米同盟の先行きに楽観的だったのがナイ氏、危機感を示したのがアーミテージ氏だ。不透明な中国の軍拡には、同盟で対抗していかなければならないという見解は共通していた。

 アーミテージ氏は米政府と同様に、菅直人首相の外交安保政策には「現実的」と好意的だ。評価は所信表明に対してであり、ご祝儀に過ぎない。「言葉より行動が大事」という氏の発言こそ本音であり、米政府も菅政権の取り組みを注意深く見極めていくだろう。

 短期的な難題として、8月末までに代替基地の工法を決める先の日米合意について、「まだ何も終わっていない」とし、「最低でも県外」と口にして混乱を招いた鳩山前首相を念頭に、「偽りの対話をしている暇はない」と断じた。

 「日本が中国海軍から(ヘリの異常接近などの)屈辱を受けたことには驚いた。一連の示威行動は(日本が実効支配する)尖閣諸島の支配に向けた明確なメッセージだ」との見方を示しつつも、「中国にも公海上の航行権があるだけに、厄介だ」とも付け加えた。

 ≪“G2論”は幻想だ≫

 一方、ナイ氏は日米同盟について、「冷戦終結後、同盟が漂流し始めたころに比べれば、日米同盟は深化しており、先行きを楽観している」と発言、「(今後、中国が軍事力を前面に押し出す)無法国家になれば、日米同盟はより重要になる」との見通しを示した。

 在日米軍の意義について、「5万人の米軍は、いわば人質だ。だから(中国も北朝鮮も)日本には手が出せない」と語った。そして中国が、自由、民主主義、基本的人権の尊重といった普遍的な価値観を持たないことを示唆し、「米中2国が国際社会を支配する“G2論”は幻想だ」と強調した。

 普天間移設問題の前途は、沖縄の反対が強まってしまった分、以前よりも厳しい。中長期的には、不透明かつ急激な軍拡を進める中国の台頭が日米間に横たわる。

 アフガニスタンでの対テロ戦で「ショー・ザ・フラッグ(旗を立てよ)」といい、イラク戦争では「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(現場参加せよ)」と日本に呼びかけたアーミテージ氏。今回のメッセージは、「日米同盟に魂を入れたい。エクササイズ・トゥゲザー(共に訓練しよう)」だった。(ささき るい)

G8閉幕、韓国哨戒艦沈没で北朝鮮を非難(読売N)

【トロント(カナダ)=五十嵐文、黒瀬悦成】主要8か国(G8)首脳会議(サミット)は2日目の26日午前(日本時間26日深夜)、政治・安全保障の分野に関する討議を行い、首脳宣言を発表して閉幕した。

 韓国哨戒艦沈没事件で北朝鮮を名指しで非難し、イランに対してもウランの濃縮活動停止を求めるなど、G8として両国への圧力を強める姿勢を明確にした。

 首脳宣言では、哨戒艦沈没事件について、北朝鮮の魚雷によるとした韓国などの調査結果を支持して「攻撃を非難する」とし、韓国への支持も明記。北朝鮮の核・弾道ミサイル開発の放棄を求め、拉致問題を含む人道問題についても「改善措置を要請する」とした。

 イランの核問題では、今月に国連安全保障理事会で採択された対イラン追加制裁決議について国連加盟国に完全な実施を求め、イランには「濃縮活動を停止し、対話を行うべきだ」と要求し、人権の尊重も促した。

 アフガニスタン問題では、7月にカブールで開かれる閣僚級の国際会議で、腐敗対策や治安改善で進展を図るよう同国に求めた。

 途上国支援として、5歳以下の幼児や妊産婦の死亡率を大幅に減らす目標達成に向け、2011年度から5年間で計50億ドルを拠出する「ムスコカ・イニシアチブ」創設も盛り込んだ。

 テロ対策について「断固非難し、脅威を根絶するため協力する」などとする声明もあわせて発表。11年のG8サミットはフランスで開くことでも合意した。

 経済問題をめぐる議論では、各国首脳が経済成長と財政再建の両立が重要との認識で一致した。ただ、財政再建の時期は各国の判断に委ねられており、26日午後(同27日午前)にトロントで開幕する世界20か国・地域(G20)首脳会議後に発表される「G20首脳宣言」の内容が注目されている。

 【G8サミット首脳宣言の骨子】

 ▽韓国哨戒艦沈没事件で北朝鮮を非難。北朝鮮に韓国に対する敵対行為をやめるよう要請

 ▽北朝鮮に核・弾道ミサイル計画の放棄を要請

 ▽拉致問題を含む北朝鮮の人道問題の改善を要請

 ▽イラン核問題ですべての国に国連安保理決議の完全実施を要請。イランに人権尊重を要請

主張】菅首相G8出席 日本の国益実現優先せよ(産経N)

菅直人首相が主要国(G8)首脳会議と20カ国・地域(G20)首脳会合に出席するためカナダ入りした。両サミットの合間に、米中韓露など6カ国首脳とも集中的に2国間会談を行う。

 首相就任後初の国際舞台デビューである。G8では、北朝鮮の韓国哨戒艦撃沈事件やイランの核開発に加え、欧州による対中武器禁輸問題も焦点となる。日米間では前政権下で失われた同盟の信頼回復も欠かせない。日本が果たすべき国際貢献も踏まえて世界に通用する政策や考え方を明示し、国益を実現する外交を展開してもらいたい。

 G8政治協議では北朝鮮、イランの核問題と哨戒艦事件が議題の筆頭に上っている。しかし、哨戒艦事件に対する国連安保理協議は中露の消極的対応のため暗礁に乗り上げたままだ。

 菅首相は国会の所信表明で「哨戒艦事件は許し難い」とし、韓国政府の全面支持を明言してきた。韓国はG8メンバーでないため、李明博大統領の分も含めて日本が強く説得する必要がある。北の軍事行動は核、ミサイルとともに、日本を含むアジアと世界にとって重大な脅威であることをしっかりと訴えなければならない。

 中国の台頭にどう対応するかも重要だ。中国海軍の挑発的行動の拡大や透明性を欠いた軍備近代化が日米、東南アジアの懸念を高めているが、そうした危機感は必ずしも欧州などに届いていない。

 欧州連合(EU)内では、天安門事件以来の対中武器禁輸措置の早期解除を求める声もある。しかし、中国は北、イランの核問題やミャンマー情勢などにも深くかかわり、責任ある行動が求められている。解除は時期尚早だ。

 米欧が経済的利害に目を奪われがちな中で、2国間会談も活用しつつ、日本の立場をはっきりと伝えることが求められる。

 G8ではアフガニスタン復興やアフリカ支援も討議される見通しだ。菅首相と民主党は、参院選の選挙公約の中で、アフガンを含めた「自衛隊や文民の平和構築活動のあり方」を検討し、海上輸送の安全のための海賊対処も継続することを約束している。

 こうした国際貢献の面でも、具体的な日本の活動を提示するのによい機会だ。国際社会に要求するだけでなく、積極的に責務を果たす上で、首相の掲げる「責任ある外交」を実行に移してほしい。

徳之島整備に1000億円超 米、給油施設新設など要求(産経N)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で、訓練移転先として鹿児島県・徳之島の徳之島空港を活用する場合、給油施設の整備や滑走路拡張などのための施設整備費が1千億円を超える見通しであることが25日、日本政府の試算で分かった。政府筋が明らかにした。徳之島への訓練移転について、費用対効果の側面からも不合理さが浮き彫りになった。

 日米共同声明には施設整備の中身についての言及はない。しかし、これまでの日米協議で、米側は(1)航空管制施設(2)燃料給油施設(3)格納庫-などの建設が新たに必要になると指摘。ヘリコプターの離着陸に耐えうるよう滑走路の強度を改修することや、計器飛行が可能となるよう滑走路の着陸帯の幅を300メートルに拡張することも求めた。

 日本政府内で試算した結果、これらの整備に最低でも1000億円を上回る工費が必要で、工期も最大8年程度かかることが分かった。

 徳之島は鳩山由紀夫前首相が普天間飛行場の移設先として検討してきた。だが、沖縄本島と徳之島は約200キロ離れており、米側は地上部隊、ヘリ部隊を65カイリ(120キロ)以内に配置するとした海兵隊内規などを根拠にして移設を拒否した。ただ、日本側が徳之島の活用にこだわったため、5月末にまとめられた日米共同声明では「適切な施設の整備」を条件に、訓練移転先として検討することが盛り込まれた。

 日米両政府は普天間飛行場の沖縄県名護市辺野古崎地区への移設で合意しており、従来の計画通りに建設すると、工費は約3500億円となる。これに対して、訓練のみに使用する徳之島整備に1000億円超を注ぎ込むことには批判も出てきそうだ。

最新鋭の無人偵察機「プレデター」投入へ 米国土安全保障省(産経N)

【ワシントン=佐々木類】アリゾナ州の新移民法成立をきっかけに、不法移民対策が全米的に焦点となる中、米国土安全保障省が米軍の最新ハイテク無人偵察機「プレデター」をテキサス州とメキシコの国境に初めて投入し、実態把握に乗り出すことが分かった。
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 ナポリターノ同省長官が23日、米シンクタンク「戦略国際研究所」(CSIS)で講演した際に明らかにした。

 CSISによると、ナポリターノ長官は同日、「米連邦航空局(FAA)からテキサス州とメキシコ国境付近で無人偵察機を飛行させる許可を得て満足している」と語った。

 旧式の無人偵察機による不法移民の取り締まりは2005年から、メキシコと国境を接するアリゾナ、カリフォルニア、ニューメキシコの各州で運用。だが、テキサス州はメキシコとの国境付近に住民が多く、事故の危険性があることからFAAが不許可としていた。

 国土安全保障省は、国家薬物取締政策局(ONDCP)と共同で監視活動にあたるほか、米司法省とも連携し、メキシコからの不法移民流入に伴う麻薬密輸の摘発に乗り出す。

 プレデターは主に、アフガン戦争で、山岳地帯などに潜む国際テロ組織「アルカーイダ」の拠点や幹部をピンポイトで狙う爆撃機として使用されている。

防衛省、防空識別圏を拡大 最西端の与那国島(朝日N)

防衛省は24日、日本最西端の沖縄県・与那国島の上を通っていた「防空識別圏」の境界線を領空(領土から12カイリ)の2カイリ外側まで拡大すると発表した。領空を守るための警戒線が領土の真上に引かれるいびつな状態が解消されることになる。省内規定である訓令の見直しを25日施行する。

 防空識別圏は、侵入してきた他国の軍用機などを監視する空域で、領空を侵犯する恐れがある場合には、自衛隊機を緊急発進させる。これまで、島の東側3分の1は日本の、西側3分の2は台湾の防空識別圏になっていたが、島を取り囲む形で西側に広げることになる。

 沖縄県の仲井真弘多知事は「長年にわたる与那国空域の懸念が取り除かれることは喜ばしい」とのコメントを発表した。一方、台湾の外交部(外務省)は「日本側による一方的な決定」と反発しており、24日夜、「極めて遺憾であり、この決定を受け入れられないとの立場を改めて表明する」というコメントを発表した。

【主張】朝鮮戦争60年 北は今も「好戦国家」だ 脅威に対し日韓提携が重要(産経N)

北朝鮮がソ連(当時)や中国の支持、支援を得て韓国を奇襲攻撃した朝鮮戦争(1950~53年)が始まって、25日で60年になる。戦争は南北双方および国際社会に甚大な被害をもたらし、朝鮮半島の南北分断と対立を固定化させた。戦争の結果、東アジア情勢はいつも緊張し、不安定なものとなった。それは今も続いている。

 この60年間、北朝鮮の好戦性に変化はなかった。各種のテロや軍事挑発が繰り返されてきた。日本人拉致事件もそうだ。国際社会の声を無視し、長距離ミサイルや核の開発も進めてきた。

 朝鮮戦争以来、北朝鮮は国際的な「悪の枢軸」の一角である。最近も“闇討ち”で韓国哨戒艦撃沈事件を引き起こしている。

 ◆日本に助けられた韓国

 朝鮮戦争は北朝鮮の創業者とされる金日成(1994年死亡)が、韓国併合を狙って引き起こした武力統一戦争だった。背後には当時のソ連や中国など国際共産主義勢力が控え、朝鮮半島全体の共産化はもちろん「その次は日本」を目標にしていた。

 そのため朝鮮戦争は日本にとっても重大な脅威だった。米国が国連軍として直ちに韓国防衛に馳(は)せ参じたのも日本の安全保障を重視したからだ。

 朝鮮戦争を機に自衛隊の母体となった警察予備隊が創設された。日米安保条約が調印され、破壊活動防止法も公布された。いずれも日米の危機感からだった。在日米軍は今も国連軍を兼ねている。

 同時に、日本は韓国防衛の後方基地として決定的な役割を果たした。戦時物資の供給をはじめ、後方に日本があったからこそ、米国や韓国など自由陣営は共産勢力の韓国侵略を押し戻すことができたのだ。「朝鮮戦争のおかげで戦後日本の経済は復興した」とよくいわれるが、韓国も「日本のおかげで助かった」のである。この歴史的事実はしっかり記憶されなければならない。

 北朝鮮の好戦性、侵略性を前にした日米韓提携の必要性は、今も変わらない。

 北朝鮮に核放棄を迫る6カ国協議の協力はもちろん、拉致問題でもそうである。最近の哨戒艦撃沈事件でも北朝鮮追及のため国連など国際舞台で日韓は、今も北擁護に回りがちな中国やロシアに対して積極的に協力し合っている。

 北の脅威の下では、自由と民主主義という国家・体制の理念を共にする日韓の国益は、基本のところで一致する。そしていつでも協力し合える。

 韓国では、国民に食べ物さえ十分に与えられない北の軍事独裁政権を、「同じ民族」を理由に擁護したり、支援したりする動きがある。民族主義的な左翼・親北勢力だが、「民族」や「民衆」の名でそうした政権を否定することこそが、同胞を愛する本当の民族主義ではないだろうか。

 ◆北の指導者は交代せよ

 北朝鮮の金日成・金正日政権は同族殺戮(さつりく)の戦争だった朝鮮戦争について、いまだ「反省」も「謝罪」もしていない。

 60年前、南北武力統一を狙って韓国に侵攻した北朝鮮は、今も軍事優先の「先軍政治」を叫んでいる。最高指導者を「将軍さま」と呼ばせ、「国防委員会」を国家最高機関にするなど、極端な軍事独裁体制を続けている。

 金日成は、1948年の建国以来、国の目標は「国民にコメのご飯と肉のスープを食べさせること」と言い続けた。しかし半世紀近くかかっても、それができないまま世を去った。後継者の息子・金正日総書記もまた飢餓を生みだし、国民を十分食べさせられずにいる。

 親子2代、60年以上にわたる独裁体制の国家経営で、国民はいまなお飢えているのだ。こんな国はこの地域では北朝鮮だけである。明らかに何かが間違っている。

 いや、「ウリシク(われわれ式)社会主義」という独善的な政策と、それにこだわる指導者が間違っていたのだ。軍事優先の「先軍政治」ではなく、国民生活優先の「先民政治」にするには、指導者の交代あるいは路線の転換しかない。その変化がない限り、国民はいつまでも救われない。

 それにしても、互いに戦争の廃虚から60年を経て、今や南北の格差ははなはだしい。韓国は発展したのに北朝鮮はなぜ沈滞、疲弊したのだろう。

 この格差には日本との協力関係も大いにかかわっている。日本を敵視し受け入れなかった北朝鮮は落後するしかなかったのだ。

「暴走司令官」の政権批判、アフガン情勢に影[読売N)

【ワシントン=黒瀬悦成】アフガニスタン駐留米軍のスタンリー・マクリスタル司令官が米誌「ローリング・ストーン」の記事でオバマ政権高官を批判し、戦況が一向に好転しないアフガン情勢に深刻な影を落とすのは避けられなくなった。

 オバマ大統領は23日、ホワイトハウスに司令官を召喚し、発言の真意を問いただしたが、司令官は、アフガン安定化の「切り札」として登用された経緯があり、更迭の是非をめぐり大統領が苦しい判断を迫られるのは確実だ。

 ホワイトハウスによると、大統領と司令官の会談は約20分で終了。司令官は、引き続き予定されていた政権高官によるアフガン戦略をめぐる月例会合には出席せず、車で立ち去った。

 「暴走司令官 本当の敵はホワイトハウスの腰抜け共だ」などと題された問題の記事は、フリー記者のマイケル・ヘイスティングス氏が司令官に長期にわたり密着取材し、司令官や側近の発言を紹介したものだ。これがオバマ大統領ら政権高官の逆鱗(げきりん)に触れたのは、司令官や側近が、全軍司令官である大統領やアフガン政策に関与する政権高官を片っ端から批判し、戦時下の文民統制を脅かし、指揮命令系統を混乱させる行為と見なされたためだ。

 記事によると司令官は、自らが提唱したアフガンへの大規模追加増派に反対したバイデン副大統領を「誰だい、そいつは?」と言って笑い飛ばした。また、アフガニスタン・パキスタン問題を担当するリチャード・ホルブルック特別代表に関しても、作戦に口出しをする厄介な存在と見なし、同代表の電子メールは「開ける気もしない」と述べた。

 対テロ戦闘など特殊作戦の専門家である司令官は昨年6月、更迭されたデビッド・マキャナン司令官に代わり、ゲーツ国防長官らが「最適の人材」と強く推して就任した。ジョン・マケイン共和党上院議員ら、司令官の増派戦略を支持する勢力は、現時点で司令官が交代すれば夏以降に実施される南部カンダハル攻略作戦など、今後の戦略に悪影響が及ぶとして「更迭すべきでない」と主張するが、政権内では司令官を擁護する声は少ない。

(2010年6月23日20時51分 読売新聞)

オバマ米大統領、アフガン駐留軍司令官を更迭(産経N)

【ワシントン=犬塚陽介】アフガニスタン駐留米軍トップのマクリスタル司令官や側近らが米誌ローリング・ストーンでオバマ政権高官を批判した問題で、オバマ米大統領は23日、司令官の辞任を認めた。

 後任はアフガンやイラクなど中東全域を管轄する米中央軍のペトレイアス司令官が兼務する。文民統制を揺るがしかねない軍上層部の政権批判にもっとも厳しい姿勢で臨むことで、火消しを急いだ形だ。

 オバマ大統領は23日午前、約30分にわたってマクリスタル司令官と面会し、辞任の申し出を受け入れた。大統領は記者団を前に声明を発表し、マクリスタル司令官の対応は「文民統制を危機に陥れるもの」であり、容認できないとの姿勢を示した。

 問題の記事でマクリスタル司令官は、駐留米軍の増派に否定的だったバイデン副大統領をばかにするような発言をし、アイケンベリー駐アフガン米大使を批判的に論じたりしている。

 さらに、側近がアフガンでの対テロ戦争を「大統領自身のいまいましい戦争」などと語り、ジョーンズ大統領補佐官やホルブルック米特別代表(アフガニスタン・パキスタン担当)をさげすむような発言を繰り返していた。

 マクリスタル司令官は、2009年5月に統合参謀本部事務局長から国際治安支援部隊(ISAF)の司令官に就任。06~08年まで特殊作戦軍の司令官を務め、「イラク聖戦アルカーイダ組織」のザルカウィ容疑者の殺害にも成功するなど、対テロ戦の専門家として知られる。

米が北朝鮮の「テロ支援国」再指定見送り[読売N)

【ワシントン=本間圭一】オバマ米政権は、韓国海軍哨戒艦沈没事件を引き起こしたとされる北朝鮮に対し、「テロ支援国」への再指定を見送る方針を決めた。複数の米政権関係者が22日、本紙に明らかにした。

 現状では再指定の要件を満たすのが困難な上、北朝鮮を過度に刺激し、3度目の核実験実施など危機的状態にエスカレートすることを避けたいためだ。

 テロ支援国の再指定については、韓国で5月、同事件を北朝鮮の犯行とする調査結果が公表されて以降、米議会の一部議員が要求を強めていた。クローリー国務次官補(広報担当)も政府内での検討を認めていた。

 「テロ支援国」は「国際的テロ組織を繰り返し支援する国」と規定され、再指定には「テロ組織の資金、武器、物資、拠点の確保に決定的な影響を与える」ことの証明が必要。同関係者によると、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスへの兵器供給に北朝鮮が関与した疑惑などが協議されたが、要件を満たす証拠は得られなかった。

 米政府は1988年、大韓航空機爆破事件に関与したとして、北朝鮮を「テロ支援国」に指定し、人道上以外の支援停止などの制裁を加えたが、2008年に核検証手続きでの合意を理由に指定を解除した。

(2010年6月23日03時03分 読売新聞)

防衛相、陸自ヘリのスーダン派遣「困難」[読売N)

北沢防衛相は22日、首相官邸で、仙谷官房長官、岡田外相と「国連スーダン派遣団(UNMIS)」への陸上自衛隊ヘリ部隊派遣の是非を協議し、訓練などの準備が間に合わないとして困難だとする考えを伝えた。

 政府は同国で来年1月に予定されている南部の分離・独立を問う住民投票で、陸自ヘリによる投票箱輸送などの貢献策を検討している。これに関連し、22日の閣議では、UNMIS司令部に派遣している陸上自衛官2人の活動期間を来年6月30日まで1年間延長することを決めた。

(2010年6月22日18時14分 読売新聞)

【正論】防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛 日米安保に「安住」せず再改定を(産経N)

50年前の今日、現行の日米安全保障条約が発効した。当時、この条約に半世紀の長寿を予想した人がいただろうか。昨今の奔流のような回想記事類が語るように、条約誕生過程は混乱、緊張、怨念(おんねん)の極みだったし、生みの親たる岸信介首相は罵声(ばせい)の中、退陣した。かくも不幸な星の下に生まれた条約が長持ちするはずはないと考えたのが、人情というものだろう。

 ≪理屈を忘れて恩恵を是認≫

 今日、条約第10条に照らせばそれは可能だが、1年後に日米安保条約が終了すると見る日本人はいまい。無思慮な鳩山由紀夫前首相が条約50年の節目に日米関係を混乱させたにもせよ、世論調査結果が示すように、日本国民は現行条約に安住している。それが半世紀も続いた以上、誰もこの安住の仕組みを変えようとは言わない。これまた人情というべきだろう。

 それだけではない。昨年、自民党政権の「米国追随」を批判した民主党は「対等な日米同盟関係」構築を呼号したが、条約継続を自明視した。今日、岡田克也外相は現行安保条約を日米同盟の「中核」と呼んで、この同盟をなお「30年、いや50年」続けようと繰り返している。ならば現行条約は1世紀の超長寿を全うするだろう。これを慶賀すべきか。

 日本が対外的安全のみならず経済的繁栄をも享受できたことに照らして、日米安保条約が成功作だったことは明白である。だが、それが成功作だったのは、最大多数の最大幸福という功利論的意味でのことだ。結果重視の功利論は理屈を軽視する。それが日本政府の習性となった。国民が理屈をこねず、現行安保の恩恵を是認してくれればそれでよい。

 唱えられたほとんど唯一の理屈は、改定安保条約では旧条約に比べて格段に日本の主張が反映されたという点のみ。それ以外に条約学習の薦めはなかった。国民が詮索(せんさく)すると、反安保という寝た子が目を覚ましかねない。拠(よ)らしむべし知らしむべからず。かくて条約構造そのものへの無関心がやがて定着、長文でもない現行条約は読まれず詮索されない文書となった。閣僚席にも「読んだことがない」人間が座っているはずだ。

 ≪本気で考えもしない政治家≫

 なぜこの点にこだわるか。現行安保条約が普通の同盟条約、つまり相互防衛あるいは共同防衛の条約ではないからだ。米国は日本共同防衛義務を負うが日本は米国共同防衛義務を負わず、代わりに日本の安全と極東の「平和及び安全」への寄与として基地提供の対米義務を負う。世界に類例なき非対称双務性という異様な構造の条約なのだ。締約国が原則として同種の義務を負う普通の同盟条約ならいざ知らず、かくも異様な条約は日本国民による学習を必要とする。さもなくば、戦後日米関係の特異さが分かるはずはない。

 学習欠如の弊害はどこに出たか。50年前の岸首相の意に背き、防衛の対米依存の自明視、自立心の衰弱。岸首相は普通の同盟条約に向けての安保再改定を後継世代に託したが、再改定とその条件たる憲法改正に政治生命を賭ける政治指導者は皆無だった。口先で憲法改正を唱える政治家はザラにいたのに。かくて日本は国の防衛に関して自立責任を忘れたモラトリアム国家の道をひた歩んだ。

 ≪憲法改正とともに進めよ≫

 最近、私が日米安保再改定や防衛自立性重視の必要を語ると、怪訝(けげん)そうな表情を浮かべる人が多い。単独防衛、孤立防衛論者と勘違いするらしい。が、それこそがモラトリアム国家症状だ。自立を促されると、単独、孤立の生存の強要と誤解しがちなモラトリアム人間がいるように。だから、防衛に関する基本的自立と他国との協力・協調(同盟)とは二律背反ではないと説くことから始めなければならない昨今である。

 早い話、「純然双務性」に向けての日米安保再改定が単独・孤立の防衛になるはずがない。「自立して友人をつくれ」と薦められるモラトリアム人間は、「自立すると友人を失う」と尻込みする。この自立恐怖症は、自立を語ろうとしない今日の日本に通じないか。

 猪武者よろしく日米安保再改定に向けて直進せよとは言わない。わが国の現実の安保環境は見方によっては冷戦期よりも厳しく、ゆえに当面は現行の日米安保条約下、長い年月をかけて積み上げられてきた日米防衛協力の円滑な運用が必須だ。が同時に、5年、7年、10年の歳月をかけて自立と相互協力を両輪とする普通の同盟条約方向への日米安保条約再改定を考慮すべきである。

 その際、条約構造上の日米同資格性(純然双務性)と実力を基礎とする相互協力(端的には基地提供態様)との関係は、柔軟に考えてよい。純然双務性に立つ多数国間同盟であるNATO(北大西洋条約機構)が-冷戦終焉(しゅうえん)から20年というのに-いまなお戦略的必要から数多くの在欧米軍基地の存続で一致しているように。なにより、自立責任欠如のモラトリアム国家が国際社会において「名誉ある地位を占めたい」(憲法前文)と願うのは見当違いも甚だしいと知るべきだ。(させ まさもり)

【主張】日米安保改定50年 共同防衛の実効性高めよ[産経N)

 ■新たな脅威に日本も対抗力を

 日本の外交・安全保障の基軸である日米安全保障条約が現行条約に改定されてから23日で50年を迎える。にもかかわらず、昨年秋の政権交代で発足した民主党の鳩山由紀夫前政権の下で米軍普天間飛行場移設問題は迷走を重ね、海上自衛隊によるインド洋上の補給支援は終結させられた。安保体制は大きく揺らぎ、日米同盟は空洞化の危機に立たされてしまった。

 その最大の理由は、日本の安全保障環境が21世紀に入って激変した現実を正しく認識していなかったことにあるといえよう。

 ◆安保環境が激変した

 北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の核戦力増強と海洋進出に伴う挑発的活動の拡大などは、50年前になかった新たな脅威だ。国際平和維持、復興支援、海賊対策など日本に期待される活動や貢献も安保改定時の想定をはるかに超える時代に入っている。 

 とりわけ、相対的な米国の力の低下がいわれる中で中国は「接近阻止」能力を高めつつある。アジア太平洋の米中の主導権争いは今後も激化するだろう。自由や民主主義の価値で結ばれた日米同盟の役割と重要性がかつてなく高まっている。そのことを強く認識しなければならないときである。

 現行条約と旧条約の最大の違いは、日米による「相互の協力」を明文化したことにある。安保改定をもって、日本は条約の文面上は自らの意思で地域の平和と安定をともに支える公共財となる選択を下したはずだった。

 60年の安保改定時、国会は「アンポ粉砕」を叫ぶデモと怒号に包まれ、90年代には同盟が「漂流」する危機にさらされた。そのつど安保体制を維持してこられたのは日米の政治指導者や官僚らの知恵と努力によるものだろう。

 冷戦終結と日米が仮想敵としてきた旧ソ連の消滅を受けて「日米安保再定義」(96年)が行われ、小泉純一郎政権下では「世界の中の日米同盟」を掲げてきた。

 イラクへの陸上自衛隊派遣による人道復興支援や、アフガニスタン支援のための海上自衛隊によるインド洋補給活動はそうした相互協力の一環だった。ミサイル防衛の展開も進められた。

 内閣府が3年ごとに行う世論調査によれば、「安保条約が日本の平和と安全に役立っている」との意見が76%(昨年1月)を占めている。日本の安全についても「現状通りに日米安保体制と自衛隊で日本を守る」という意見が77%にのぼり、安保体制と日米同盟は今や国民に定着した観がある。

 しかし、現実には「外交も安保もアメリカ任せ」という対米依存体質から抜け切れていないのが実態といわざるを得ない。世論調査に表れた数字も、自らを防衛する現実の努力や日米共同で担うべきリスクへの対処を怠っている現状の追認とみえなくもない。

 ◆米国依存体質の脱却を

 今後は集団的自衛権を行使できるようにすることや「米国頼み」に陥らないように、主体的な自主防衛努力が欠かせない。そのためには、同盟強化の一方で憲法改正の作業も必要になるだろう。

 テロとの戦いや海賊対策などの分野では、日本がもっと率先してリスクを負うべきだ。「世界の中の日米同盟」をめざしてきた流れを止めてはならない。

 問題は、鳩山政権と交代した菅直人政権にそうした正しい現実認識がそなわっているかにある。

 菅首相は所信表明演説で「日米同盟を基軸」とし、「現実主義を基調とした外交」を進めると述べた。だが、菅氏が引用した「平和の代償」(故永井陽之助著)はあくまで1960~70年代の「古い現実主義」ではないか。21世紀の新たな現実を踏まえた確かな構想とはいえまい。

 政府は日米合意に基づき8月末までに普天間移設先の詳細を決着させなければならず、11月には沖縄県知事選がある。移設をめぐる地元の理解が得られなければ、在日米軍再編や日米同盟の将来はさらに厳しい局面に置かれよう。

 鳩山氏がこだわった「常駐なき安保」論や、米海兵隊が沖縄に常駐することで担保される抑止力の意義などについて、菅氏は具体的な外交・安保政策に即してもっと語る必要がある。安保改定半世紀の節目を機に、共同防衛を実効性あるものにする努力が必要だ。

 それが直ちに問われるのは、主要国首脳会議(G8)に伴って開かれる日米首脳会談だ。首相は言葉だけでなく、日本の平和と繁栄が維持できる安全保障の基本政策を示す責務がある。

北朝鮮、重ねて「謀略」主張 哨戒艦沈没で調査1カ月(産経N)

北朝鮮の朝鮮中央通信は21日、韓国が海軍哨戒艦沈没の調査結果を発表してから1カ月経過したのに際し、沈没を「北朝鮮製魚雷による爆発」とした調査結果を「米帝と南朝鮮(韓国)による謀略」と重ねて否定、米韓を非難する長文の「告発状」を発表した。

 「告発状」は、調査結果をめぐり中国やロシア、スイスなどの専門家や海外メディアが疑問点を指摘していると紹介しながら、「わが国は沈没事件の真相を徹底して明らかにし、敵対勢力の挑発策動は決して容認しない」と強調した。(共同)

【日の蔭(かげ)りの中で】京都大学教授・佐伯啓思(産経N)

■菅内閣への「漠然とした期待」

 鳩山由紀夫首相が辞任し、菅直人新首相が就任した途端に民主党の支持率は急上昇した。20%前後だった内閣支持率も、1週間もたたない間に60%台半ばになった。一方、「支持しない」は、70%台半ばから20%台の半ばへと急落した。これほどの急激な変化はめずらしい。いずれにせよ民主党はこの勢いを追い風に一気に参議院選へ突入しようとしている。

 内閣支持率のこの急激な変化には2つの解釈が成り立つ。ひとつの解釈は次のようなものである。もともと鳩山政権の成立時の内閣支持率は70%を超えていたので、「民主党ブーム」はいまなお一貫して持続している。ただ、普天間飛行場移設問題で迷走した鳩山氏の政治手腕と小沢氏の「体質」に対する失望がたまたま低支持率になっていただけだ。この説からすれば、この急激な変動は特に驚くにはあたらないことになる。

 もうひとつの解釈は次のようなものである。今日の政治においては浮動層が著しく増大しており、その時々の政治的出来事や政治的イメージの変動によって世論は大きく左右される、というものだ。この説が正しければわれわれが目撃しているような支持率の大きな変動はそれ自体あまり望ましいことではない。なぜなら、いかなる政権も70%近くの高支持率を続けることはできない。これは菅氏であろうが誰であろうが同じことだ。そして、ひとたび支持率が低下すれば党内から内閣への不満が噴出し、それがさらに支持率を低下させるだろう。選挙がからめば、また首相交代という事態へと至るだろう。これも特に民主党の問題ではなく、すでに自民党で経験済みのことである。

 今回の支持率の急激な変化は明らかに後者であろう。もしも、民主党に対する潜在的な支持が一貫しているとすれば奇妙なことになってしまうからだ。というのも、鳩山氏の理想主義と菅氏の現実主義ではかなり政策の根本が異なり、菅氏はマニフェストにもほとんどこだわっていないように見えるし、政治主導や脱官僚政治も後退した。明らかに1年前の「民主党らしさ」は後退している。それにもかかわらず一貫した民主党支持が存在するのだとすれば、そもそものマニフェスト選挙や脱官僚主義とは一体何だったのか、ということになろう。

 では何がこの支持率の急変をもたらしているのか。菅氏にはまだとりたてて業績もない。民主党政権の8カ月は「失われた8カ月」とさえいわれている。とすれば、この支持率はただ将来への漠然たる期待だけということになろう。まだ実績のない人物とほとんど成果らしい成果を出していない政権政党にかくも過大な「期待」を寄せること自体が非常識でかつ不可思議なことというほかない。もっとも、もはや、「常識的」などという言葉が意味をもつ時代ではなくなったようで、不可思議なことなど日常化してはいるが。

 「将来に対する漠然とした期待」が政治をかくも動揺させる時代とは何なのであろうか。確かに近代社会は後ろを見るよりも前を見ることを圧倒的に好んできた。「プログレス(進歩)」や「プロジェクト(企画)」などという言葉に示されているように「プロ(前に)」を愛好してきた。

                   ◇

 「前をみる」ということは、本来は、前に何かをイメージできる、ということである。「進歩(プログレス)」にせよ、「企て(プロジェクト)」にせよ、「生み出す(プロジュース)」にせよ、一定の「手続き(プロセス)」を踏めば、前にあることがらが出現するのである。この場合には少なくとも、「前(プロ)」に来るものについてのイメージが与えられている。

 ところが、今日ではそのイメージが何もない。「進歩(プログレス)」についての確かな見通しもなければ、「企て(プロジェクト)」への確実な設計もない。進歩する将来の姿などといっても、誰も確かに思い描けるものはいないだろう。日本そのものが、もう確実に「進歩」する将来像を描けるような段階ではないのである。

 菅内閣の高支持率も、むしろ、将来への確かな姿も指針も示していないからこそ生まれている。ようするに「漠然とした期待」だけなのである。「期待」の中身は何かよくわからない。人々が菅氏に求めているものは何かと問うても確かな答えはでてこないだろう。むしろ、将来が漠然としているからこそ、可能性があるかのように思いたくなるのだ。

 こうした形の政治は著しく不安定にならざるを得ない。確実には「進歩」を実感できない時代にもかかわらず、人々は「前」に何かある、と期待する。「後ろ」に蓄積されたものを確認するより、性急に「前」に眼をこらそうとする。しかしこの期待はいずれ裏切られるだろう。この時代に、国民の多数に満足を与える政策など簡単に実現できるはずもないからだ。期待が漠然としている間はよいのだが、政策が実現されてゆくと、いずれ何らかの不満が出てくる。そして、この不満は政治にぶつけられ、内閣支持率や政党支持率の低下となってあらわれるだろう。

 この数年、われわれは多種多様の不満を政治にぶつけ、安倍内閣から今にいたるまで、1年足らずという短期の間に内閣支持率の急落を引き起こして、内閣を取り換えてきた。だが政治の不安定によってもっとも不利益をこうむるのは実は国民自身なのである。(さえき けいし)

シーレーン安全確保、恒久法で…民主・細野氏(読売N)

【ワシントン=小川聡】民主党の細野豪志幹事長代理は18日夜(日本時間19日午前)、ワシントン市内で記者団に「インド洋での給油といった間接的な方法ではなく、シーレーン(海上交通路)の安全確保活動に海上自衛隊が直接参加するべきだ。そのための恒久法を制定することが望ましい」と述べ、恒久法制定に意欲を示した。


 これに先立ち、細野氏は同市内で開催中の日米安保条約改定50周年を記念するシンポジウムで講演し、「シーレーンの安全に、今後さらに積極的に取り組んでいかなければならない」と語った。

 民主党の「参院選マニフェスト(公約)」では、「海上輸送の安全確保と国際貢献のため、関係国と協力し、自衛隊などの海賊対処活動を継続する」としており、参院選後に具体的な検討を行う考えとみられる。

 一方、細野氏は講演で、日米同盟に関し、「民主党は、日米同盟協力の機能的拡大による深化を目指す」と強調。シーレーンの安全確保のほか、今年末にまとめる防衛大綱で、ミサイル防衛や人工衛星による警戒・監視などの「米国を補完する」役割を強化するとした。

 沖縄の米軍普天間飛行場移設問題では「菅政権は日米合意をしっかりと守っていくと同時に、沖縄の負担も軽減しなければならない。米国にも理解してほしい」と米側の協力を求めた。

(2010年6月19日12時10分 読売新聞)

オバマ米大統領、クリントン国務長官を副大統領に起用?(産経N)

 【ワシントン=佐々木類】オバマ米大統領が、11月の中間選挙後、クリントン国務長官を副大統領に起用する可能性が取りざたされている。代わりに外交に意欲を示すバイデン副大統領を国務長官にすえる“超大型人事”で、クリントン氏が副大統領になれば、2016年の大統領選を狙う絶好のポストになる。

 18日付の米紙ワシントン・ポストによると、バイデン、クリントン両氏の交代説は、両氏がそれぞれ互いのポストに意欲を示していることが背景にある。

 クリントン氏は国務長官就任以降、米外交の顔として、「予想以上の働きをみせている」(同紙)という評価が定着。副大統領への起用に関し、オバマ大統領周辺でくすぶっていた反対論も今ではすっかり下火になっているという。

 2016年の大統領選に立候補したとしても、現在62歳のクリントン氏はまだ60代後半。70歳で就任式に臨んだレーガン大統領や、2年前に72歳で大統領候補となった共和党のマケイン上院議員よりも若い。

 16年の大統領選には、全米的な人気を誇る共和党のペイリン元アラスカ州知事の出馬が取りざたされている。この際、減税や財政規律を求めて影響力を強めている保守派運動「ティー・パーティー」が同氏を支持する可能性がある。ただ、「ペイリン氏に勝てるのは、実績のあるクリントン氏だけだ」(米政府関係者)ともいわれており、こうした見方もクリントン氏の副大統領起用説がささやかれる背景にありそうだ。

スーダンPKO派遣、無駄遣い? 北沢防衛相が待った(朝日N)

外務省などが検討してきた国連スーダン派遣団(UNMIS)への陸上自衛隊ヘリの派遣について、防衛省が困難との立場を関係各省に伝えていたことが18日、分かった。北沢俊美防衛相が費用対効果への疑問から、待ったをかけた。外務省は派遣すべきだとの考えで、菅直人首相が最終的に判断すると見られる。

 検討されているのは、来年1月のスーダン南部の独立を問う住民投票での支援。道路などの交通インフラが整っていない地域で、陸上自衛隊のヘリを使って、投票箱の輸送や選挙監視要員の移動を行うという案だ。ヘリ4機、隊員300人程度の規模が想定されている。

 民主党は昨年の総選挙のマニフェストで国連平和維持活動(PKO)への積極参加をうたっており、和平合意など日本の派遣要件を満たし、国連からも打診のあったスーダンは派遣先の最有力候補とされていた。西部ダルフール地方の人道危機から米国でもスーダン問題への関心が高く、オバマ米大統領が積極的に取り組んでいるといった事情もあった。 TKY201006180618.jpg


 今月上旬時点では、局長級幹部の間で、今月末に防衛相の準備指示▽9月に実施計画を閣議決定▽11月に現地に派遣、との段取りも固まっていた。

 これに対し、北沢氏は11日朝に岡田氏と会談した際、「スーダンはやらない」との考えを伝えた。アフリカは日本から遠く、活動地域も内陸側にあるため、ヘリ本体や部品、要員を運ぶための輸送費がかさみ、2カ月の活動で派遣費用が100億円にのぼる。自衛隊の存在感を示す効果も薄い。安全面での不安も残る。

 スーダンへのPKO派遣は、日本の対国際社会、対米国向けの貢献策と位置づけられており、政府内では戸惑いも出ている。来週にはカナダでの日米首脳会談が控え、外務省幹部は「米国との関係で出せる前向きなタマは他にない」と話す。(河口健太郎、山尾有紀恵)
〈国連スーダン派遣団〉北部のスーダン政府と南部の反政府勢力との間で20年以上内戦が続いたが、2005年に南北包括和平合意が成立。これを受けて停戦監視や選挙支援などのため、67カ国が軍事、警察要員約1万600人(5月末現在)を派遣している。日本は08年10月から参加し、首都ハルツームの本部に司令部要員として自衛官を2人派遣している。

菅首相就任後初の日中首脳会談、カナダG20で(読売N)

北京=大木聖馬】カナダ・トロントで開かれる主要20か国・地域(G20)サミット(首脳会議)に合わせ、会期中の26日もしくは27日に菅首相と中国の胡錦濤国家主席が首脳会談を行うことが18日、わかった。


 日中関係筋が明らかにした。菅首相の就任後、両首脳の会談は初となる。

 会談では、5月末に温家宝首相が訪日した際に鳩山前首相との間で合意した、東シナ海での不測の事態を避けるための危機管理メカニズム構築などを再確認するとみられる。

(2010年6月18日21時47分 読売新聞)

普天間専門家協議、21日から初会合 (読売N)

沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、日米両政府は、8月末までに代替施設の位置や工法を決めるための専門家協議の初会合を21、22両日に都内で開催する。


 同県名護市辺野古沿岸部に代替施設を建設するとした5月末の日米共同声明を踏まえ、〈1〉住宅地上空を飛ばないような滑走路の位置や配置〈2〉環境に影響の少ない工法――などについて協議する見通しだ。

(2010年6月17日16時22分 読売新聞)

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