FC2ブログ

東南アジア諸国、「国防軍」に期待 中国進出に危機感(産経N)

安倍晋三首相がインドネシアのユドヨノ大統領に「国防軍」保持を表明した背景には、アジア太平洋地域における安全保障環境の劇的な変化がある。中国の海洋進出の抑止力である米軍が予算削減を余儀なくされる中、同盟関係にある日本の役割強化に期待感が強まっており、首相は将来の課題である憲法改正に触れることで海洋安全保障への長期的な関与を約束した。

 インドネシアが面する南シナ海では、南沙諸島をめぐり中国、フィリピン、ベトナムなど6カ国・地域が領有権を争い、中国は昨年、南沙など3諸島を管轄する「三沙市」を一方的に設立するなど「力」による実効支配を強める。日本も沖縄県・尖閣諸島で、中国による領海侵入、領空侵犯にさらされている。

 首相が親日大国、インドネシアで「国防軍」保持を表明したのは、中国によって「力の均衡」が崩されることへの危機感からだ。自衛隊を国際基準に合致した「国防軍」とする決意を示さなければ、首相が中国を念頭に呼びかける「海洋の法の支配」は裏付けを欠くことになりかねない。

 日本政府は当初、「国防軍」保持の表明が、先の大戦の記憶から反発を招くのではないかと懸念した。だが、大統領は「全く賛成だ。何の問題もない」と首相の背中を押した。現実の脅威は中国であり、日米同盟の強化は国益にかなうと判断したとみられる。

首相が米軍のプレゼンスに資する集団的自衛権の行使に触れたことも、大統領に歓迎されたようだ。12月に北朝鮮の長距離弾道ミサイルの一部がフィリピン東方沖に初めて落下し、北朝鮮が共通の脅威となったことも好意的な反応につながったとみられている。

 首相は就任直後に発表した論文で、豪州、米ハワイ、インド、日本を結ぶ「安全保障のダイヤモンド」を形成する戦略構想を明かした。その中心に位置し、太平洋とインド洋をつなぐ海上交通路(シーレーン)の要衝、インドネシアで国防軍に触れたことで、首相は持論の「戦略的な外交の展開」を具体化したといえる
スポンサーサイト



帝京大学教授・志方俊之 邦人救出へ自衛隊法改正を急げ(産経N)

アルジェリアの人質事件への対応は、007で有名な軍情報部第5班(旧称MI5)を持つ英国ですら手遅れだったのだから、わが国の国家的な情報、対応能力で何ができただろうか。アルジェリア政府が関係諸国と人質解放に関して何ら調整せず、直ちに武力制圧に踏み切ったことを平和な東京から非難しても始まらない。

 ≪邦人輸送に非現実的条件3つ≫

 いまなすべきは、犠牲になった10人の日揮関係者が尊い命に代えてわれわれに残した教訓を分析して、国家と企業の国際的な危機管理能力を強化することだ。

 今後、海外で邦人が危険に遭遇する機会はますます増える。危険地で個々に活動するジャーナリストやボランティアの場合も、多数の人々が働く進出企業の場合もある。ペルー大使館事件のように在外公館が襲撃されるケースや、地域全体が危険になり在外邦人全員を緊急に退避させなければならないケースなど多様である。

 在外邦人の緊急退避で人数が少なければ、最寄りの在外公館や警察庁の「国際テロリズム緊急展開班(TRT-2)」が現地の救出活動に協力することもある。人数が多ければ、自衛隊を派遣して輸送(自衛隊法第84条3)させられることやその際の権限(同法第94条5)も規定されている。

 だが、問題は現行法に大きな制約が課されていることだ。

 第1に、外務大臣の依頼が必要であること、輸送の安全が確保されていること、自衛隊の受け入れに関わる当該国の同意を要すること、という3つの前提が満たされるときに限定されている。

外務大臣の依頼は当然だが、現地で輸送の安全が常に確保されているとは限らない。そもそも安全が確保されていないからこそ、邦人の緊急避難が必要になるのだ。当該国が混乱して自衛隊の受け入れに同意しない最悪の状況も考えておかなければならない。

 「行動権限」も極めて非現実的な範囲に限られている。自衛隊の行動はあくまで「輸送」であって「救出」はできない。使用する輸送手段も輸送機(今回は政府専用機)、船などに限定され、陸上輸送は想定外となっている。

 ≪ついでに助けての小切手外交≫

 輸送の安全が確保されているのは、緊急避難が極めて早期に発令されてまだ現地が安全な場合か、現地に危険があっても、当該国や他国の部隊が在外邦人を安全な空港や港湾まで輸送してくれる今回のような場合か、である。

 邦人が輸送されて安全な空港や港湾に集まっているのなら、自衛隊の航空機や艦船が迎えに行くまでもなく、民間航空機か、チャーター機が迎えに行けばよい。今回は、迅速性を重視した政府の特別判断で政府専用機(航空自衛隊が管理・運航)が使われた。

 多くの邦人が危難に直面する場合、邦人だけが大挙して緊急避難することはほとんどなく。多国籍の避難者多数がその場にいることが多い。そうした状況下では、避難者の多い関係国が、協働・調整・協力して救出活動や輸送活動をするのが国際常識である。

緊急避難すべき外国人の中で在外邦人がかなり多いと、現地の日本大使や領事、防衛駐在官は関係国の担当者と会談して、次のような交渉をすることになる。

 「日本の国内法で、自衛隊は安全が確保された地域での海空の輸送に限った任務しかなく、救出に当たれない。申し訳ないが、貴国の避難者を救出するついでに日本人も救出して安全な所(空港や港湾)まで運んでいただきたい。経費と礼金は必ず支払う。そこから先の輸送は自衛隊が行う」。まるで「小切手外交」である。

 ≪国際非常識の武器使用権限≫

 わが国特有の制約はもう一つある。現場での自衛隊の武器使用権限を極端に制限していることだ。輸送の安全が確保された場所で航空機や船舶を守るため、保護下に入った邦人などを航空機や船舶まで誘導する経路で襲撃された場合に限り、正当防衛・緊急避難としての武器使用が許される。

 テロ集団と銃火を交え、自国民だけでなく日本人も救い出し安全な場所まで警護してくれた諸外国の避難者が、空港などの別の地点で襲撃されているのを見ても、自衛隊は自国の避難者と保護下に入った者を経路上で守るためにしか武器を使用できない。恩ある国の避難者を見殺しにして国際的な顰蹙(ひんしゅく)を買っても、である。

根底には、集団的自衛権の行使に関わる問題や憲法上の自衛隊の位置づけに関わる問題もあって、憲法改正には時間を要するが、第二、第三の人質事件はそれを待ってくれない可能性がある。

 輸送の安全の確保を避難措置の要件としないこと、外国領内での陸上輸送も含めること、避難を妨害する行為の排除に必要な武器の使用を認めることである。そのための自衛隊法の一部改正は喫緊の課題だ。今回の人質事件は、それを悲痛な形で教えてくれた。

 参院選などが理由となって、自衛隊法の改正が遅れることがあってはならない。国民の生命を守れない政治は政治ではない。(しかた としゆき)

東南アジア諸国、「国防軍」に期待 中国進出に危機感(産経N)

安倍晋三首相がインドネシアのユドヨノ大統領に「国防軍」保持を表明した背景には、アジア太平洋地域における安全保障環境の劇的な変化がある。中国の海洋進出の抑止力である米軍が予算削減を余儀なくされる中、同盟関係にある日本の役割強化に期待感が強まっており、首相は将来の課題である憲法改正に触れることで海洋安全保障への長期的な関与を約束した。

 インドネシアが面する南シナ海では、南沙諸島をめぐり中国、フィリピン、ベトナムなど6カ国・地域が領有権を争い、中国は昨年、南沙など3諸島を管轄する「三沙市」を一方的に設立するなど「力」による実効支配を強める。日本も沖縄県・尖閣諸島で、中国による領海侵入、領空侵犯にさらされている。

 首相が親日大国、インドネシアで「国防軍」保持を表明したのは、中国によって「力の均衡」が崩されることへの危機感からだ。自衛隊を国際基準に合致した「国防軍」とする決意を示さなければ、首相が中国を念頭に呼びかける「海洋の法の支配」は裏付けを欠くことになりかねない。

 日本政府は当初、「国防軍」保持の表明が、先の大戦の記憶から反発を招くのではないかと懸念した。だが、大統領は「全く賛成だ。何の問題もない」と首相の背中を押した。現実の脅威は中国であり、日米同盟の強化は国益にかなうと判断したとみられる。

首相が米軍のプレゼンスに資する集団的自衛権の行使に触れたことも、大統領に歓迎されたようだ。12月に北朝鮮の長距離弾道ミサイルの一部がフィリピン東方沖に初めて落下し、北朝鮮が共通の脅威となったことも好意的な反応につながったとみられている。

 首相は就任直後に発表した論文で、豪州、米ハワイ、インド、日本を結ぶ「安全保障のダイヤモンド」を形成する戦略構想を明かした。その中心に位置し、太平洋とインド洋をつなぐ海上交通路(シーレーン)の要衝、インドネシアで国防軍に触れたことで、首相は持論の「戦略的な外交の展開」を具体化したといえる。(加納宏幸、峯匡孝)

防衛予算:400億円増…人件費、尖閣警戒監視など(毎日N)

小野寺五典防衛相は27日、13年度当初予算案の防衛関係費を巡り、麻生太郎財務相と会談し、12年度当初比400億円増の4兆7538億円とすることで合意した。防衛関係費の増額は11年ぶり。増額分の400億円は自衛官の増員に伴う人件費や、沖縄県・尖閣諸島周辺の警戒監視を行う航空機の維持・修理費などに充てる。

 防衛省は安倍政権の自衛隊拡充方針を受けて、12年度当初比1200億円増を要求していたが、国債発行抑制を理由に圧縮された。自衛官の実員は12年度末比287人増の22万5447人と8年ぶりの増員。会談後、小野寺氏は記者団に対し「南西地域の警戒監視にあたる人員を充足できる」と述べ、尖閣周辺で領海、領空接近を続ける中国への対応を強化する考えを示した。

全世界1日1回以上監視…情報衛星打ち上げ成功(読売N)

政府の情報収集衛星「レーダー4号機」が27日午後1時40分、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターからH2Aロケット22号機で打ち上げられた。

 衛星は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。H2Aロケットの打ち上げは、連続16回の成功となる。衛星が正常に機能すれば、光学、レーダーの各衛星2基以上を同時に運用するいわゆる「4基体制」が、当初計画から10年遅れで完成し、世界中のどんな地点も1日1回以上監視できるようになる。

 情報収集衛星は事実上の偵察衛星。このうち、今回打ち上げられたレーダー衛星は、夜間や悪天候でも電波で地上にある約1メートルの大きさのものを見分けられる性能があるとされている。昼間の晴天時しか地上を撮影できないが、地上にある60センチ~1メートルのものを見分けられる光学衛星と合わせて運用される。

自衛隊法改正案、通常国会提出に意欲…石破氏(読売N)

自民党の石破幹事長は27日のNHK番組で、自衛隊の在外邦人救出時の要件を緩和する自衛隊法改正について、「今は邦人の輸送しかできず、救出はできない。相手国の主権を十分配慮しながら、憲法の許された範囲でどこまでできるか結論を出さないといけない」と述べ、28日召集の通常国会に同法改正案を提出することに意欲を示した。

 また、アルジェリアでの人質事件で、邦人の安否などの情報収集が困難を極めたことに関し、「どういう形で情報を収集、分析、評価するか、きちんとした体制を確立しなければいけない」と述べた。安倍首相が意欲を示す日本版の国家安全保障会議(NSC)創設の必要性を強調したものだ。NSC関連法案の通常国会提出については、「そこまで行ければベストだが、成立しなければ意味がない。多くの理解を得られるよう謙虚にやる」と語った。

前防衛相・森本敏 中国の不条理、粘り強くはね返せ(産経N)

防衛大臣として執務中、誤解を避けるため、尖閣諸島問題についてはコメントやテレビ出演を断ってきた。しかし、その職を辞した後、この問題は急速に緊張度が高まっている。この機に私人としての所見を明らかにしたい。

 ≪中国の「尖閣奪取」は本気だ≫

 尖閣諸島があらゆる面から見てわが国固有の領土であることには一点の疑いもない。これに対し、中国が尖閣の領有権を主張し始めたのは、1970年代のことであり、しかも、そこには何の根拠もない。そればかりか、外相が国連演説で日本が尖閣を盗んだと主張してみたり、自国民の反日感情を煽(あお)ってみたりと、中国側の反応の仕方はあまりに質(たち)が悪い。

 しかし、中国は本気である。不条理ではあっても、一度(ひとたび)、主張したからには、3戦(心理戦・世論戦・法律戦)を駆使して目的の実現を図るつもりであろう。

 そのうち中国が国内不安に陥って政権の統治能力が脆弱(ぜいじゃく)になりでもしたら、求心力回復のため経済的犠牲を払ってもさらに不条理な実力行動を起こす可能性が高い。それは中国の為政者が歴史的に使ってきた統治のやり方である。わが方は、中国がいつ非常手段に出ても断固たる対応ができるように態勢を整えるべきである。

 昨年9月11日、わが国が尖閣を国有化したのは東京都が購入するのを防ぐ危機管理的な措置であった。だが、中国は石原慎太郎都知事と野田佳彦首相の共謀と受け止め、以来、段階的に島嶼(とうしょ)奪取の目的を達しようとしている。

まず、中国の公的機関所属の船舶が尖閣に接近してきた。昨年末までに20回近く尖閣周辺の領海侵犯を繰り返し、今年に入ってからは侵犯行動が執拗(しつよう)になり、日本側の退去要求にもかかわらず、領海内での滞留が長くなっている。しかし、公船の領海侵犯に対しては退去を要求するか、無害でない通航を防止する措置しか取れないのが国際法の仕切りである。

 ≪挑発せず挑発させずの姿勢で≫

 続いて、昨年12月中旬からは公的機関所属の航空機が領空侵犯してきた。この1月からは軍用機も接近する気配を見せている。日本側は、地上警戒レーダーや空中警戒管制機(AWACS)、早期警戒機E2Cを展開し、警戒監視を行っているが、今後は、艦艇レーダーや移動警戒レーダー、無人機の展開や、海上へのレーダープラットフォームの設置を含めて、総合的な手段を駆使し、警戒監視機能を強化する必要がある。

 中国がこちらの対応を見ながら次の手を考慮していることは当然であり、それに適切に対応する高度で長期にわたる警戒監視態勢を整えることが抑止になる。

 しかし、日本として、中国を挑発すべきでないのはもちろん、中国に挑発を許してもいけない。そして、日本側から挑発してきたという口実を、中国側に与えるような行動を取るべきではない。中国の方は、それを利用しようとして待っているからである。

侵入する中国機に警告射撃を検討している、などと政府関係者が発言することは国益に反する。最近の中国の行動は、これまで日本が弱腰外交を重ねてきた結果だとよくいわれるが、中国側は端(はな)から「エスカレーション」の階段を上がるつもりであり、その機会を日本側が与えてくれるのを待っているという面が多分にある。

 現に、警告射撃発言の直後、中国の戦闘機が日本の防空識別圏に接近してきている。今はまだ、その程度にとどまっているが、戦闘機が日本の領空に入ってきたり、中国機が兵員を尖閣に投下させたりしたら、日本のスクランブル機はどうするつもりなのか。

 ≪日中軍事衝突だけは回避を≫

 日本としては、中国の行動と意図をじっくりと見極めつつ領域を断固として守る措置を取る一方、それ以外の行動については抑制を利かせ、中国の挑発行動の方が不条理であるとの国際世論を醸成していくことが肝要である。

 日本が中国の行動に過敏に対応すれば中国は手を引く、と日本側の一部で考えられているほど、中国は甘くない。現実の国際政治は無慈悲である。結果として、日本が挑発したと国際社会でみられてしまっては損である。米国も、尖閣は日米安保条約の適用対象だと言いながらも、日本が無用の挑発とみられるような行動をすることを、警戒の目でみている。

日本としては、米国やアジア諸国の世論を味方に付けて行動することが重要であり、そのためには領域警備の一線を保持しつつ中国の不条理な行動に耐えていく構えを作ることが重要である。

 国益を守るには、慎重な知恵が不可欠である。尖閣をめぐる中国の行動に対しては、「断固として対応し、我が領域を守るが、不要な行動を取らずに慎重に対応する」ことが求められよう。

 日中の軍事衝突という最悪の事態は何としても回避しなければならない。中国の挑発行動がこのまま拡大するなら、偶発的な衝突の危険を回避するため、危機管理的措置に関して日中間で速やかに協議しておく必要もあろう。(もりもと さとし)

防衛大綱見直し決定=政府(時事)

政府は25日午前の閣議で、民主党政権下の2010年に策定された「防衛計画の大綱」の見直しと、11~15年度の中期防衛力整備計画(中期防)の廃止を決定した。これを受け、小野寺五典防衛相は防衛省で幹部会議を招集し、新たな防衛大綱と中期防の年内策定に向け、直ちに検討作業に入るよう指示する。 
 省内に設置する「防衛力の在り方検討委員会」(議長・江渡聡徳副大臣)が中心となり、制服組も交えた作業チームで議論を進め、参院選前の6月末をめどに中間報告の取りまとめを目指す。
 安倍晋三首相は、北朝鮮の核・ミサイル開発や、海洋進出を活発化させる中国など、日本周辺の安全保障環境の変化を踏まえ、自衛隊の人員や装備を拡充する意向を示しており、新たな大綱にも反映される見通しだ。

「射程1万キロ超」 北朝鮮ミサイル、新段階に 防衛省報告「脅威が増大」(産経N)

政府は25日午前、安倍晋三首相らが出席して安全保障会議を官邸で開催した。小野寺五典防衛相が、昨年12月に北朝鮮が発射した事実上の長距離弾道ミサイルは米本土の西海岸に到達可能な「射程1万キロ以上に及ぶ可能性がある」と分析し、ミサイル開発が「新たに段階に入った」と指摘した防衛省の報告書を説明。

 報告書は、日本の安全に対する「脅威が増大」し「国際社会にとって重大な懸念」と強調、ミサイル技術の第三国への移転や拡散にも警鐘を鳴らした。同時に、一定の重量物の搭載能力を持ち、打ち上げ精度も上がっており、日本を射程に入れる短・中距離ミサイルの「性能向上につながる」と警戒を強めている。

 北朝鮮は昨年12月12日、人工衛星打ち上げと称する3段式の長距離ミサイルを北西部東倉里から発射。沖縄・先島諸島付近の上空を通過し、「衛星」と称する物体の地球周回の軌道投入に成功した。

中国機へのスクランブル、過去最多の160回(産経N)

中国機に対する航空自衛隊の戦闘機の緊急発進(スクランブル)が平成24年度第3四半期まで(昨年4~12月)で160回に上り、23年度通期の156回を超えてすでに過去最多となっていることが24日、防衛省統合幕僚監部のまとめで分かった。公船による沖縄県・尖閣諸島周辺への領海侵入と並行し、中国が尖閣を含む東シナ海の空域でも急激に圧力を強めている実態を裏付けた。

 統幕によると、160回のうち6割近い91回が第3四半期(10~12月)にあり、3カ月での回数でも過去最多を記録。昨年12月13日には中国国家海洋局のプロペラ機「Y12」が初めて領空侵犯しており、昨年9月の尖閣国有化の後、中国機による飛行が急激に活発化したことによる。接近した機種は軍用機の「Y8」など情報収集を任務とする早期警戒機が最多だった。

 中国機への緊急発進は20年度31回▽21年度38回▽22年度96回▽23年度156回-と急増しており、今後も増加が確実とみられる。尖閣諸島付近での軍用機による領空侵犯も次第に現実味を帯びつつある。

 空自は、12月の領空侵犯以降、早期警戒機E2Cや空中警戒管制機(AWACS)を投入して尖閣周辺の警戒を強めているが「ギリギリの運用で常時監視は困難」(自衛隊幹部)とされる。政府は25年度予算の概算要求に那覇基地でのE2C運用基盤整備など、南西諸島の防空体制強化策を盛り込んでおり、いっそうの対応が急務となる。

 一方、ロシア機への緊急発進は180回で前年4~12月の175回から微増。こちらも「IL20」など情報収集機が最多といい、日本海の領空に沿うように尖閣諸島北方まで進出したケースや、北海道を東回りに小笠原諸島近辺まで近づいたケースもあった。

自衛隊の国防軍化 軍隊として位置づけを 95%(産経N)

「自衛隊の国防軍化」について、22日までに1万2148人(男性1万1218人、女性930人)から回答がありました=表参照。

 「国際的標準にのっとった役割を果たすよう、自衛隊を軍隊として位置づけるべきか」では「YES」が95%に達しました。「日本を安全にするために自衛隊の国防軍化は必要か」も「YES」が94%。「国防軍化は復古的な議論だと思うか」は「NO」が92%に上りました。

(1)国際的標準にのっとった役割を果たすよう、自衛隊を軍隊として位置づけるべきか

95%←YES NO→5%

(2)日本を安全にするために自衛隊の国防軍化は必要か

94%←YES NO→6%

(3)国防軍化は復古的な議論だと思うか

8%←YES NO→92%

 

国防軍化は必須


 東京・女性会社員(38)「国家を名乗るからには、法律的にも、内外に対して裏表なく、自衛隊を軍隊とすべきだ。名称は『軍』が含まれていればよい」

 福岡・男性自営業(59)「日本が国際社会で名誉ある地位を占めるためには、自衛隊の国防軍化は必須である」

 奈良・男性会社員(37)「自衛隊のみならず同盟国の軍事力も背景にして今の平和が担保されている。その同盟に対して諸外国と同様の負担を担わないのは、国として根本的に間違っている」

 大阪・男性会社員(42)「軍を持たないことが戦争に巻き込まれない方法だという日本人は、今の日本に対する中国の軍事行動や戦争をちらつかせた恫喝(どうかつ)を直視してほしい」

 愛知・男子大学生(20)「今まで米国に丸投げしていた部分を少しずつ変えていくのが妥当と思う。それが普通の責任ある独立国への道であり、沖縄の基地問題、領土問題などに真剣に向き合うことへの第一歩になる」

 タイ在住・男性教師(74)「日本の近隣には害をおよぼす可能性のある国が多い。日本の国防は日本が中心にならなければ、誰もやってくれない」

  千葉・男性公務員(62)「自分の国は、原則、自分たちで守る。その上で、同盟国との協力関係をより強固なものとする。先の戦争を含む明治以降の先人たちの尊い犠牲の下に、今日の繁栄した日本国が築かれた。国を守る防人の集団は、国防軍と呼称すべきである」

 

軍事力誇示に疑問


 長野・男性会社員(41)「自衛隊が国際的にできることを明確化すべきだ。それが国際的標準にすべて合致するかは疑問。差があれば名前を国防軍に変えることに意味がない」

 兵庫・男性団体職員(35)「国防『隊』の方が日本や自衛隊の役割・性質からいって適切だ。自国領海領空内への侵入阻止が主目的なら国防隊で十分」

 京都・男性教師(43)「軍事力を国際的に誇示することが日本に必要か疑問。平和外交を洗練させ、欧米社会も説得しリードできる唯一の国に進化してほしい」

 山口・男性会社員(51)「国防軍化と書くと、予算を増やし、権利が拡大するようにとれるが、実施してはいけない」

 滋賀・男性僧侶(65)「現行憲法下での自衛隊でよい。かつて戦争に進むことを食い止めることができなかった宗教者の思いを引き継いでいきたい」



 ■現在の自衛隊の位置づけ 警察予備隊として誕生した自衛隊は国内では警察の延長で「軍隊ではない」とされていて、軍隊の特徴である勲章もありません。このため、防衛駐在官として海外に赴任する自衛官が他国の駐在武官との集いの場で、本来胸に付けるべき勲章がなく、肩身の狭い思いをしているとされます。情報収集にも支障をきたしかねないという問題点も指摘されています。

防衛大綱見直し、25日に閣議決定…年内に策定(読売N)

政府は23日、防衛力のあり方の指針を定めた防衛計画の大綱(防衛大綱)と、5年間の防衛予算の総額を盛り込んだ中期防衛力整備計画(中期防)を凍結し、見直しに着手することを25日の閣議で決定する方針を固めた。

 新たな大綱と中期防は夏の参院選までに骨格をまとめた上で、年内に策定する考えだ。

 大綱と中期防の見直しは、2014年度以降の自衛隊の人員、装備、予算の拡充につなげる狙いがある。現在の大綱と中期防は、民主党政権下の10年に閣議決定され、陸自の定員削減などが盛り込まれている。

自衛隊法:改正を検討 陸路警護に「武器使用」足かせ(毎日N)

政府・与党はアルジェリアの人質事件を受け、海外で災害・テロに遭った日本人を保護するための自衛隊法改正の検討に入った。自衛隊の航空機や艦船による邦人輸送は安全が確保された空港・港に限定され、今回のような内陸の現場から陸路での輸送・救出ができないためだ。だが、危険が多い陸路で邦人を警護するには現行の武器使用基準を拡大する必要があり、憲法が禁じる海外での武力行使との関係や隊員の安全確保など課題は多い。

 「海外の邦人の安全を確保するため、政府・与党で早急に作業を進めたい」。自民党の石破茂幹事長は22日の記者会見で、自衛隊法改正に意欲を示した。

 政府は人質事件で無事だった邦人らを日本へ輸送するため、航空自衛隊の政府専用機の派遣を決めた。ただ、事件現場に近いイナメナスの空港は設備が悪く、派遣先は事件現場から1000キロ以上離れた首都アルジェの空港になった。

 自衛隊法は邦人の輸送手段を航空機と艦船に限定しており、空港まではアルジェリア政府などに輸送してもらわざるを得ない。このため、日本政府内では「できるのは空港で(邦人が)来るのを待つことだけ」(小野寺五典防衛相)と不満が出ている。

 自民党は野党時代の10年、▽輸送手段を航空機と船以外にも拡大▽陸路などで武装勢力の襲撃を受けた場合に備え、自衛隊の武器使用基準を緩和▽安全が確保できない場所からの救出も可能にする−−ことを盛り込んだ同法改正案を議員立法で提出した。正当防衛・緊急避難に限られた今の基準を超える「任務遂行のための武器使用」は、同党の防衛関係議員の悲願だ。

 しかし、他国領の危険地帯へ自衛隊が入って行う武器使用が、政府の憲法解釈で認められるかどうかはギリギリの判断で、襲撃者が国や国に準ずる組織なら違憲の恐れがある。また死傷者を出せば、報復の連鎖や日本の政権不安定化にもつながりかねない。

.

「衛星監視網」整備、レーダー衛星打ち上げへ(読売N)

政府の情報収集衛星が27日午後、日本の主力ロケット「H2A」22号機で、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる。

 打ち上げが成功し、衛星が予定通りに機能すれば「地球上のあらゆる地点を1日1回以上監視できる体制」が、当初計画の10年遅れで実現することになる。宇宙からの監視網の整備は、北朝鮮の動向などもあって、その重要性が増しており、打ち上げの成否が注目される。

 今回打ち上げるのは、電波を使って夜間や曇天でも地上の撮影が可能なレーダー衛星4号機。1998年の北朝鮮によるミサイル発射をきっかけに計画が始まった情報収集衛星には、ほかに、昼間の晴天時に地上を撮影する光学衛星がある。

 政府が目標とする、地球上の全地点を1日1回以上撮影するためには、少なくとも、光学、レーダー衛星各2基が、北極と南極の上空を通る高度400~600キロ・メートルの「極軌道」で地球を周回する必要がある。

厚木基地艦載機の岩国移駐、先送りで日米合意(読売N)

日米両政府は、米軍厚木基地(神奈川県大和市など)の空母艦載機部隊の岩国基地(山口県岩国市)への移駐の時期について、当初予定の2014年から3年程度先送りすることで合意した。


 政府関係者が22日、明らかにした。

 岩国基地の受け入れ態勢の遅れなどが理由とされる。左藤章防衛政務官が近く、大和市や岩国市など関係自治体を訪ね、計画の延期を説明する予定だ。

 日米は06年5月、厚木基地の艦載機部隊を14年までに岩国に移駐させることで合意していた。遅れている沖縄の米軍普天間飛行場の移設作業に続き、米軍再編の主要計画の一つがまたずれ込むことになる。

日本版NSCが再浮上…危機管理体制見直しへ(読売N)

アルジェリアでの邦人人質事件を踏まえ、政府は今後の課題を洗い出す方針だ。

 検証結果は、安倍首相が意欲を示す日本版の国家安全保障会議(NSC)創設にも生かすことを目指す。自民党内には、在外邦人救出に関する自衛隊法改正にもつなげたいとの声がある。

 「様々な課題があることが明らかになった。どう解決していくか、政府と党が一体となって取り組んでいく必要がある」

 首相は22日、自民党本部で開かれた同党の全国幹事長会議でこう述べ、人質事件を受けた危機管理体制の強化に取り組む考えを強調した。菅官房長官も22日の記者会見で「今日までの対応の中で、やはりNSCの設置は極めて大事だなと思っている」と語った。

 課題の一つが、情報の収集と集約・分析だ。事件では、アルジェリア国軍の軍事作戦や人質の安否などをめぐり、確かな情報を得るのは困難を極めた。

 米軍は無人偵察機を現地上空で飛ばすなどしたが、機微にふれる情報はなかなか伝えられなかったという。首相は22日のテレビ朝日の番組で、「軍がオペレーション(作戦)を展開する場合は、軍の人たちとある程度の関係を持つことが大切だ」と指摘した。

 第1次安倍内閣の「国家安全保障に関する官邸機能強化会議」(議長・安倍首相)が2007年2月に出した報告書では、NSCのメンバーは首相、官房長官、外相、防衛相の4大臣で、防衛相は重要な位置付けだ。

 だが、今回の事件で閣僚級の対策本部が設置された際、小野寺防衛相は当初、メンバーに含まれていなかった。小野寺氏が対策本部に呼ばれたのは、自衛隊が運用する政府専用機派遣を正式決定した21日深夜の第6回会合からだ。

政府・与党、NSC創設急ぐ=自衛隊法改正、公明も柔軟姿勢(時事)

政府・与党は22日、アルジェリア人質事件を受けて政府の危機管理体制を強化するため、日本版NSC(国家安全保障会議)の創設に向けた作業を加速させる方針を固めた。また、海外での緊急事態に際し、邦人の救出・輸送に関する要件を緩和するための自衛隊法改正について、公明党の井上義久幹事長は「検討したい」と述べ、柔軟に対応していく姿勢を示した。
 菅義偉官房長官は22日午前の記者会見で、「きょうまでの対応の中で、日本版NSCの設置が極めて大事だと思っている」と指摘。制度設計を行う有識者会議の人選などを急ぐ考えを示した。
 自民、公明両党は同日午前、人質事件の与党対策本部の会合を自民党本部で開き、情報収集態勢の強化を検討していくことを確認。自民党の石破茂幹事長はこの後の記者会見で、「日本版NSC創設とも関連するが、情報の収集、評価、分析、その態勢の在り方を相談したい」と述べた。 
 邦人の陸上輸送や、武器を携行した警護を可能にするための自衛隊法改正について、菅長官は会見で「まず与党で議論していただき、その中で考えたい。しばらく時間がかかる」と語った。石破氏も「公明党と意見調整しなければいけない」と強調した。
 公明党はこれまで、武器使用権限の拡大につながる法改正には慎重だったが、井上氏は22日の会見で「法改正を含めて検討したい」と表明した。一方で「自衛隊の実力行使を伴う海外派遣は、基本的に政府提出法案でやるべきだ」との考えを示した。

政府、専用機派遣決める…邦人緊急輸送は初めて(読売N)

アルジェリア東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による人質事件で政府は、アルジェリアに政府専用機(ボーイング747型機)の派遣を決めた。


 在外邦人の緊急輸送に政府専用機が使用されるのは初めて。遺体や現地で無事が確認された日本人らを乗せて帰国する見通し。

 政府専用機は21日夜、航空自衛隊千歳基地(北海道)から羽田に移動。運航を担当する航空自衛隊が機体整備を行っている。22日夜にアルジェリアの首都・アルジェに向けて出発し、いったん欧州で給油した後、23日中に到着する。空自隊員ら約50人が搭乗するが、防衛省は「現地での安全は確保されている」として、武器は携行しないという。

 小野寺防衛相は22日午前の閣議後記者会見で、「自衛隊法では緊急性がある場合は政府専用機の使用が認められている」として、運用については「今回は合致すると判断した」と語った。

自衛隊ゴラン高原PKO使用の車、国連側に譲渡(読売N)

政府は22日午前の閣議で、自衛隊が中東のゴラン高原での国連平和維持活動(PKO)で使用していたトラックや牽引(けんいん)車などの車両7台(計約1億8000万円相当)を、国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)に無償で譲渡することを決めた。

 自衛隊はUNDOFに1996年から参加していたが、今月中旬に撤収した。

 また、スーダン難民支援のための国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に対し、テント1000張りや毛布2万5000枚など(計約1億7000万円相当)を供与することも決めた。

防衛大学校教授・村井友秀 中国の「非合理的行動」に備えよ(産経N)

「2013年、海洋強国に向け断固、歩み出す」(中国共産党機関紙、人民日報)。中国は、東シナ海や南シナ海で海洋監視船、漁業監視船や海軍艦艇の活動を強化して、「多彩なパンチを繰り出している」(同国国家海洋局)。

 《尖閣棚上げ論は過去の遺物》

 その国家海洋局の航空機が12年末には、尖閣諸島の日本領空を侵犯した。沿岸国の利益を侵害しない限り「無害通航権」が認められている領海とは異なり、政府機関の航空機が許可なく領空に侵入すれば重大な主権侵害である。棚上げ論など一顧だにせず、日本との対決をエスカレートさせている中国は、日本との軍事衝突をどのように考えているのであろうか。

 中国共産党は中国本土を制圧すると同時に朝鮮戦争に介入し、台湾の島を攻撃し、チベットを占領した。1960年代になると国境をめぐりインドやロシアと軍事衝突し、70年代に入るとベトナムからパラセル(西沙)諸島を奪い、さらにはベトナム国内に侵攻し、「懲罰」作戦を行った。80年代には南シナ海でベトナム海軍の輸送艦を撃沈し、90年代にはフィリピンが支配していた島を奪った。

 中国共産党は戦争を躊躇(ちゅうちょ)する政権ではない。彼らにとり、国境紛争のような小さな戦争は平和時の外交カードの一つに過ぎない。

中共は、核心的利益である「固有の領土」を守るためには戦争も辞さないと主張している。それでは、中国の固有の領土とは何であろうか。中国の領土について次のように説明されることがある。

 「一度、中華文明の名の下に獲得した領土は、永久に中国のものでなければならず、失われた場合には機会を見つけて必ず回復しなければならない。中国の領土が合法的に割譲されたとしても、それは中国の一時的弱さを認めただけである」(Francis Watson、1966)。中国の教科書では、領土が歴史的に最大であった19世紀中葉の中国が本来の中国として描かれ、「日本は中国を侵略し、琉球を奪った」(『世界知識』2005年)との主張が今でも雑誌に掲載されている。

 《ミスチーフ礁を奪った手口》

 フィリピンが支配していたミスチーフ礁を中国が占拠した経過を見れば、中国の戦略が分かる。

 中国がミスチーフに対し軍事行動を取れば、米比相互防衛条約に基づき米軍が介入する可能性は高かった。そうなれば、中国はフィリピンを屈服させることはできない。時のベーカー米国務長官は、「米国はフィリピンとの防衛条約を忠実に履行し、フィリピンが外国軍隊の攻撃を受けた場合には米国は黙認しない」と述べていた。

したがって、1974年のトウ小平・マルコス会談、88年のトウ・アキノ会談で、トウは問題の棚上げを主張したのである。軍事バランスが中国に不利である場合、中国は双方が手を出さないように主張する。将来、ミスチーフ礁を獲得するために当面は問題を棚上げし、相手の行動を封じたのである。

 91年9月、フィリピン上院が米比基地協定の批准を拒否し、92年11月に米軍がフィリピンから撤退した。第二次大戦中に建造された旧式駆逐艦1隻を有するフィリピン海軍は中国海軍の敵ではない。フィリピンのマゼタ国防委員長は「フィリピン海軍としては軍事力による防衛は不可能で、戦わずに撤退せざるを得ない」と発言している。中国はミスチーフ礁問題に米軍が介入する可能性が低いと判断し、問題の棚上げを放棄して95年にミスチーフ礁を占領した。

 《軍事バランス維持し抑止を》

 トウは尖閣についても、日中軍事バランスが中国に不利であった78年に棚上げを唱えている。「棚上げ」は時間を稼ぎ、不利を有利に変える中国の戦略である。中国の危険な行動を抑止するには、軍事バランスが日本に不利にならないようにすることが肝要である。

ただし、軍事バランスは相手の合理的な判断に影響を与えるが、相手は常に合理的に行動するとは限らない。人間は感情に動かされる動物である。人間は何かを得ようとして失敗するときより、持っているものを失うときにより大きな痛みを感じ、失うまいとして、得ようとするときより大きなコストに耐え、あえてリスクを取る傾向がある(プロスペクト理論)。

 尖閣に関して中国が本来自分の領土ではない島を日本から奪うと認識していれば、あえて軍事行動といった大きなリスクを取ることはないであろう。しかし、失った「固有の領土」を取り戻すと中国が本気で認識していれば、大きなコストに耐え、軍事行動という危険を冒す可能性が高くなる。

 「国家には我慢のできないことがある。国家の名誉、統合性、領土などに対する攻撃は我慢の出来ないことであり、こうしたことに対してはあえて危険を冒すものである」(ネルー・インド首相)

 とすれば、中国が日本から見て合理的な判断を常に下すとは限らない。軍事バランスを維持し「合理的な中国」に対する抑止力を高めると同時に、想定外の事態を想定して、「非合理的な中国」に備えることが防衛の基本である。(むらい ともひで)

地上監視衛星倍増へ 日米に能力差、日本の情報収集態勢を強化(産経N)

政府が地上を監視できる衛星を平成25年度から5~10年かけて倍増させる計画を策定したことが21日、分かった。北朝鮮のミサイル発射施設などを監視するために運用中の情報収集衛星とは別に、新たな衛星システムとして6基を打ち上げる。アルジェリアの外国人人質事件をめぐり衛星分野でも日本の情報収集態勢が不十分なことが浮き彫りとなり、計画前倒しや識別能力の向上も視野に入れる。

 新衛星システムは災害監視や地図作製、資源探査などを主な目的に構築。「光学衛星」と「レーダー衛星」を計6基打ち上げ、世界のあらゆる地点を撮影できるようにする。

 政府は地上監視衛星として安全保障分野を中心に活用する情報収集衛星を運用している。今月27日にレーダー衛星を打ち上げ、光学とレーダーを2基ずつの計4基を周回させ、世界のあらゆる地点を1日1回以上撮影できる態勢を整える。

 情報収集衛星に加え、新衛星システムを構築することで地上を監視できる衛星は10基となり、特定の地点を原則1日に2回程度撮影することが可能になる。

ただ情報収集衛星は「宇宙の平和利用決議」(昭和44年採択)に基づき商業衛星などで「一般化」した能力に限定され、1メートル以上の大きさを識別できる程度。新システムの衛星も同じ程度の能力を想定している。

 これに対し米国の偵察衛星は15センチ程度のものまで識別できる。アルジェリアの人質事件で政府は情報収集衛星も投入したとみられるが、政府高官は「現場の天然ガス関連施設の状況把握は米国の衛星情報が正確だった」と語り、日米の能力差が裏付けられたという。

 このため日本が独自に情報を入手するには識別能力の向上が不可欠。文部科学省は平成25年度予算案で「衛星開発費」として146億円を要求した。

 政府は新システムの開発費と運用費の負担を軽減するため、災害の多い東南アジア諸国から官民の資金を募る。情報収集衛星のデータは非公表だが、新システムで撮影した画像は民間にも販売し、収益を開発や運営費の一部に充てる方針。

中国外務省「米国は言行を慎め」 日本支持に反発(産経N)

 【北京=川越一】中国外務省の秦剛報道官は20日、クリントン米国務長官が先の日米外相会談後の記者会見で「日本の施政権を害そうとするいかなる行為にも反対する」と述べ、沖縄県・尖閣諸島をめぐり中国に強く自制を求めたことに対し、「強い不満と断固とした反対」を表明、「米国は言行を慎むように」などとする談話を発表した。

 秦報道官は尖閣諸島について「中国固有の領土だ。歴史を証拠とし、法律を根拠とする。これは何人も否定できない」と主張。尖閣諸島をめぐる日中間の対立の根本的原因が、日本政府による国有化と挑発行為にあると、一方的に日本側に責任を押し付けた。

 その上で、尖閣諸島をめぐる問題に関し「米国は歴史上の逃れられない責任がある」と米国の戦後処理の問題を指摘しつつ、「責任ある態度で対応することを促す」と、米国が積極的に関与することを牽制(けんせい)した。

 秦報道官は「米国が実際の行動によって、(アジア)地域の平和と安定、中米関係の大局を維持し、中国国民の信用を得るよう促す」とも強調。尖閣問題で米国が日本を支持することに、強い危機感を抱いていることをうかがわせた。

アフリカの防衛駐在官、増員に意欲…防衛相(読売N)

小野寺防衛相は20日のフジテレビの番組で、アルジェリアの人質事件を踏まえ、アフリカでの防衛駐在官の増員に意欲を示した。


 小野寺氏は、アフリカ諸国では軍隊の情報が重要だと指摘し、「現在も防衛駐在官を送り込んでいるが、もう少し情報収集(を強化)する必要がある」と述べた。

 防衛駐在官は、日本の在外公館に駐在し、軍事関連情報を収集する。防衛省によると、アフリカではエジプトとスーダンに各1人駐在している。各国でイスラム武装勢力の動きが活発化し、小野寺氏は邦人保護のためにも、情報収集体制を強化する必要があると判断したとみられる。

自衛隊法の改正検討を、邦人救出・輸送で石破氏(読売N)

自民党の石破幹事長は20日の記者会見で、アルジェリアでの人質事件に関し、海外での自衛隊による邦人救出・輸送のため、自衛隊法改正を検討すべきだとの考えを示した。


 石破氏は「今の自衛隊法では、海外で動乱が起き、邦人が空港や港湾まで命からがらたどり着いた場合でも、(隊員の)安全が確保されなければ輸送できない。議論が必要だ」と述べた。

 自衛隊法では、海外での邦人輸送は、現地の安全が確保されている場合に限られる。手段は航空機か船舶で、陸上輸送は認められていない。武器使用にも厳しい制限がある。

中国軍少将 「日本が曳光弾を発射すれば開戦だ」と反撃を明言(産経N)

日本政府が領空侵犯する中国航空機への警告射撃を検討していることについて、中国人民解放軍の彭光謙少将が、中国メディアで「日本が曳光(えいこう)弾を1発でも撃てば、それは開戦の一発を意味する。中国はただちに反撃し2発目を撃たせない」と発言したことが中国国内で大きな反響を呼んでいる。インターネットには「よく言ってくれた」「原子爆弾でお返しをしよう」といった支持の声が多く寄せられ、中国国内で好戦ムードが高まっていることを裏付けた格好だ。

 彭少将が14日、華僑向け通信社、中国新聞社が運営するニュースサイト「中新網」の座談会に出席した際に語った。この問題については、中国外務省の洪磊報道官が10日の定例会見で、「日本側の行動の拡大には高い警戒心を持っている」という控えめな表現を使い、ネット上で「弱腰」「売国奴」といった批判が殺到していた。

 彭少将は戦車部隊出身で、退役後の現在は国家安全政策委員会副秘書長を務める。最近、彭少将に限らず、中国メディアで軍関係者の沖縄県・尖閣諸島問題に関する強硬発言が際立っている。

軍事科学学会副秘書長の羅援少将は15日、人民日報が運営するニュースサイト「人民網」で「私たちは戦争を全く恐れていない。一衣帯水といわれる中日関係を一衣帯血にしないように日本政府に警告する」と脅した。国防大学の戴旭・空軍大佐も複数のテレビに出演し、「日本の航空自衛隊に対抗するため、中国空軍も戦闘機を出すべきだ」との持論を展開している。

 中国の軍関係者がこれほど頻繁にメディアに露出し、同じ問題で強硬主張を繰り返すことは珍しい。習近平総書記を中心とする党内の対日強硬派の意向を反映している可能性が指摘されている。

航空自衛隊:戦闘機を先島諸島に配備検討 尖閣を警戒で(毎日N)

政府は尖閣諸島(沖縄県石垣市)の警戒監視を強化するため、航空自衛隊の戦闘機部隊を沖縄本島より西の先島(さきしま)諸島に配備する検討に入った。中国機が尖閣周辺の日本領空に接近した際、現在は空自那覇基地(那覇市)からF15戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応している。だが、同基地は尖閣から約420キロと遠く、到着に時間がかかるため、より近い下地島(しもじじま)空港(宮古島市)などへの配備が可能か来年度予算に調査費を計上する。【青木純】

 中国は尖閣諸島の領有権を主張しており、同国機が日本領空に接近する事案が増加している。しかし、領空接近を空自が察知して発進させるF15は、最高速度で飛んでも現場まで20分程度かかる計算だ。

 昨年12月13日には中国機が初めて日本領空を侵犯。自衛隊レーダーが捕捉できずスクランブルが遅れたことに加え、距離が遠かったことから、F15が到着した時は中国機は領空外に出た後だった。防衛省幹部は「距離はどうしようもない。より近くに部隊を展開できるかを考える必要がある」と語る。

 このため、防衛省は13年度概算要求に、尖閣により近い先島諸島への部隊配備の調査費として数百万円を計上する方針。下地島空港や新石垣空港(同県石垣市)や宮古空港(同県宮古島市)など、先島諸島の全既存空港が調査対象となる。新たな調査を行うこと自体が中国側へのけん制となる点も考慮し、配備先や時期を慎重に検討する。

 同省が「第一候補」(自衛隊幹部)として有力視するのは下地島空港だ。下地島は沖縄本島と台湾の中間地点に位置し、尖閣諸島までの距離は約200キロと那覇基地のほぼ半分。県内の離島空港で唯一、戦闘機の運用に支障のない3000メートルの滑走路がある。

 同空港の民間定期便は利用客の低迷から運休中で、民間の飛行訓練以外にほとんど使われていないことも「好条件」とみている。

 しかし、同空港は建設前の71年、当時の琉球政府と日本が交わした「屋良(やら)覚書」で、軍事利用をしないとの取り決めがある。空港を管理する沖縄県は「覚書は今も有効で、自衛隊の利用は認められない」(知事公室)との立場で、県側の理解を得る作業は難航が予想される。
.

ゴランPKOが撤収終える=17年の派遣に幕-自衛隊(時事)

イスラエルとシリアの停戦監視をゴラン高原で行う国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)に国連平和維持活動(PKO)として参加していた自衛隊が15日、撤収作業を終えた。輸送隊の萱沼文洋隊長ら12人がイスラエル中部ベングリオン国際空港から帰国の途に就いた。
 日本政府は1996年2月から17年間にわたり、自衛隊をUNDOFに派遣してきた。しかし、シリア内戦が激化し、ゴラン高原周辺の治安状況も悪化したため、政府は2012年12月、「活動を続けるのは困難」と判断し、撤収を決めた。 
 UNDOFに参加していた47人の隊員のうち33人が12月29日に第1陣として帰国。2人がUNDOFで使用した装備品を回収した航空自衛隊のC130輸送機で今月14日にイスラエルを出国した。

日中武力衝突の可能性低い=前米国務次官補が講演-NY(時事)

ブッシュ前米政権の国務次官補として東アジア外交を担ったクリストファー・ヒル氏は15日、ニューヨークの時事トップセミナーで講演し、尖閣諸島の領有権問題をめぐって緊張が続く日本と中国が軍事衝突に至る可能性について「両国指導部は紛争につながる誤算、怒りといった問題を回避するための協調努力を払っており、私は極めて楽観的だ」と述べ、武力紛争に発展する恐れは少ないとの見通しを示した。
 ヒル氏は「領土問題はいかなる場合も強い感情を伴い、紛争につながる危険がある。ただ、日中指導部はそのことをよく理解している」と語り、両国が冷静な対応で問題を平和的に解決することは可能と強調。日中関係改善には「忍耐が必要だ」とも述べた。

中国、近く衛星破壊実験か 破壊能力向上? 米国の大きな脅威に 米専門家(産経N)

中国が高軌道上で、米国の衛星を破壊する能力を向上させているとして、米当局が警戒を強めている。ロイター通信が14日、昨年末までに米当局がまとめた極秘文書をもとに伝えた。中国が近日中に軍事衛星破壊実験を行う可能性が高いと指摘する専門家もいる。実験が高軌道上で行われて成功すれば初めてで、高軌道を周回する軍事衛星に情報収集を依存する米国にとって大きな脅威となる。

 現在、米国はGPS(衛星利用測位システム)用の衛星を上空1万1千マイル(約1万7700キロメートル)で運用し、軍事用の通信衛星と早期警戒衛星はその2倍に当たる2万2千マイルの高軌道で運用している。

 実験は、弾道ミサイル発射探知用の米早期警戒衛星が周回する高軌道上の衛星破壊が目的とされる。

 中国は宇宙空間における軍事活動の拡大を狙い、2007年と10年に低軌道の気象衛星破壊実験に成功している。07年の実験の際、破片など1万個以上の宇宙ゴミを出して国際社会の批判を浴びた。

 一方、米軍は中国を牽制(けんせい)する目的で、08年2月に北太平洋上の海軍艦船から衛星破壊実験を実施して成功させている。

集団的自衛権 遠方の米艦船も対象 政府検討、グアムなど想定(産経N)

府が集団的自衛権の行使容認について、遠距離の公海上にいる米艦船が攻撃を受けた場合でも自衛艦が防護できるよう検討する方針を固めたことが14日、分かった。安倍晋三首相の方針を受けたもので、米領グアム島などが攻撃を受けた場合の自衛隊による米軍支援なども検討課題に上がっている。

 第1次安倍内閣は平成19年4月、有識者による「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」を設置。

 20年6月に同懇談会がまとめた報告書では、憲法解釈の変更が必要とされた4類型のうち、(1)公海上の共同訓練などで自衛隊艦船の近くにいる米軍艦船が攻撃された際の防護(2)米国に向かう弾道ミサイルの迎撃-の2類型が集団的自衛権の行使に当たる。

 首相は昨年末の産経新聞とのインタビューで「あの4類型でいいのかもう一度検討してもらう」と述べ、より幅広く集団的自衛権の行使を検討する考えを表明していた。

 遠距離にいる米艦船防護に関しては、報告書で「共同行動といっても、広大な公海上で日米の艦船が互いに数百キロ離れていることがあるのが実態」として問題意識は提示されていた。だが、懇談会が検討を指示されたのは米艦船が「近く」で行動している場合であり、遠距離の場合は明確にはなっていなかった。

一方、グアムのほか、日本が米軍施設整備費を分担する米自治領・北マリアナ諸島のテニアン、パガン両島が攻撃を受けた場合の自衛隊の支援のあり方も検討する。自衛隊と米海兵隊は昨年9月、グアム島やテニアン島で離島奪還訓練を実施。複数の政府関係者が「自衛隊が米本土で行動することは考えにくいが、グアム島ぐらいは守ることを考えるべきだ」と指摘している。

 グアム島は、中国が勢力範囲とすることを基本戦略とする「第2列島線」に含まれており、対中抑止を図る戦略上の要衝となっている。グアム島などでの自衛隊による米軍支援は、アジア・太平洋重視を掲げながらも国防費削減を進める米国を、この地域につなぎ留める効果もある。

                   ◇

【用語解説】集団的自衛権

 同盟国など自国と密接な関係にある国が攻撃を受けた場合、自国に対する攻撃とみなして反撃する権利。これまで政府は「わが国を防衛するための必要最小限度」の自衛の範囲を超える、とする憲法解釈を採用してきた。ただ、国連憲章や日米安全保障条約では集団的自衛権を保有していると明記されており、整合性をとるため、政府答弁書などでは「保有しているが行使できない」と説明している。

PageTopNext>>

プロフィール

yasukuninoharu

Author:yasukuninoharu
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ

カテゴリ
検索フォーム

RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード

QR