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王朝衰退の兆し 7月31日(産経抄)

中国史で汚職が話題になると、必ず名前が挙がるのが、和●(わしん)という人物である。18世紀、清朝の乾隆帝の寵愛(ちょうあい)を受けて、異例の出世を果たし、ついに帝の10番目の娘を長男の嫁に迎えるまでになる。

 ▼ところが、乾隆帝が亡くなると、たちまち失脚して死刑を言い渡された。収賄によってため込んだ私財は、清朝の国家予算の15年分にも当たったという。もちろん、全て没収された。

 ▼中国共産党の最高指導部のメンバーだった、周永康氏(71)の失脚が明らかになった。汚職などの容疑で取り調べを受けているという。香港誌は以前、その金額を1千億元(約1兆7千億円)と、報じていた。

 ▼周氏は、国内油田の技師などを経て出世を重ね、石油閥、さらに治安、司法部門のトップにまで上り詰めた。習近平政権は、周氏の家族や関係者数百人を摘発して外堀を埋め、ついに本丸に踏み込んだ。周氏の運命は、和●のそれに重なる。

 ▼「ハエ(小物)もトラ(大物)も同時にたたく」。習国家主席は、この言葉通り、腐敗撲滅への強い姿勢を国民に示すことができた。もちろん、きれい事だけで政治が動く国ではない。周氏は、2年前に失脚した薄煕来元重慶市党委書記と結びつきが強かった。周氏の後ろ盾となってきた江沢民元国家主席の存在も忘れてはならない。「反腐敗キャンペーン」の正体は、政敵の影響力をそいで政権基盤を固める、権力闘争に他ならない。

 ▼そもそも、底なしといっても過言ではない、共産党幹部の腐敗の根絶が、果たして可能なのか。習政権が発足した際、英紙フィナンシャル・タイムズは、腐敗が続いて滅びた清朝の例を挙げて分析していた。その中で指摘したのは、中国共産党の「王朝衰退の兆し」である。
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またも「反対」絶叫の“プロ市民” オスプレイ配備候補地・佐賀ルポ 反原発と同じ顔ぶれ(産経N)

防衛省は、平成31年度から陸上自衛隊が導入する垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ17機全機を、佐賀空港(佐賀市川副町)に配備する計画を立て、今月22日、佐賀県に要請した。東シナ海などで力による現状変更を試みる中国を念頭に、離島防衛や沖縄の基地負担軽減に最適だと判断したからだ。だが、現地で目につくのは、県内外の「プロ市民」らが配備反対を声高に叫び、今そこにある危機から目を背けようとしている平和ボケの実態だった。(奥原慎平)

 佐賀市の中心部から南へ12キロ。平地が続く田園地帯を抜けると、有明海をバックに東西2千メートルの滑走路が忽然(こつぜん)と現れた。佐賀県が管理する佐賀空港だ。

 空港利用は平日で1日8便程度。最近は中国・春秋航空や韓国・ティーウェイと、海外の格安航空会社(LCC)が相次いで就航した。

 この静かな地方空港の周辺で、オスプレイ配備はどう受け止められたのか。

 空港ビル前でタクシー2台が乗客待ちをしていた。運転手の真木和子さん(60)は「長い景気低迷もあって、佐賀は中心部でさえ空洞化しているんよ。自衛隊が駐留して、少しでもお金を落としてくれれば、にぎわいも増すんじゃない?」と期待を口にした。
空港ビルの展望デッキに上ると、見渡す限り、緑の農地と遠浅な海が広がる。視界に民家はなかった。

 防衛省は滑走路の使用要請に加え、空港西側に新たにオスプレイの駐機場、給油施設の設置を検討している。そちらに目を転じると、農地が延々と広がり、重機が整地作業を進めていた。

 オスプレイについて、展望デッキにいた近くの主婦(54)は「沖縄の基地負担軽減に貢献できるのなら、前向きに考えないとね。それに、少しでも地元経済が潤うなら賛成です」と語った。

 佐賀市内の主婦(52)も「見ての通り周辺は住民が少なく、騒音は問題にならないでしょ。なにより中国を牽(けん)制(せい)(けんせい)するには絶好の場所なのかも」と理解を示した。

 だが、こうしたオスプレイ配備賛成の声は、絶叫調の反対の声に埋もれがちとなっている。

 今月23日、防衛省の武田良太副大臣が、オスプレイの佐賀配備を正式要請しようと佐賀県庁を訪れた際のことだ。武田氏の乗った公用車は佐賀県庁の正門で、配備反対派に取り囲まれた。

 「副大臣は来るな」「佐賀空港の軍用化反対!」

 武田氏は佐賀県の古川康知事と県庁4階で面談したが、反対派100人の怒声は、面談終了まで続いた。武田氏が帰り際に正門を通る際には、金切り声が庁舎内まで響いた。
この光景は3年前もあった。

 平成23年6月、玄海原発を巡り、当時、経産相だった海江田万里民主党代表が、再稼働への同意を古川氏に要請したのだ。この時も県庁前に横断幕が並び、「帰れコール」が起きた。

 同じなのは様子だけではない。反対を唱える顔ぶれも似通っている。

 佐賀県によると、防衛省の計画公表後、県内外の反原発団体など延べ15団体が、オスプレイ佐賀配備反対の要望書を県知事や防衛相に提出した。

 このうち「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(石丸初美代表)が提出した要望書によると、オスプレイ配備で日本による他国への軍事的脅威が高まり、60キロ離れた玄海原発も攻撃目標になりかねないとする。

 同様の要望書を出した「さよなら原発!佐賀連絡会」の杉野ちせ子氏は「そもそも、他国が離島を奪うという事態は現実的なのでしょうか? 平和構築には相手に脅威を与えないことが大事なんです」と語った。

 中国公船が沖縄県・尖閣諸島領海への侵犯を繰り返し、南シナ海でベトナムなどに、力を背景に威嚇している事実など、まるで他人事のようだ。防衛力を整備することが軍事的野心を封じ込める抑止力になるという基本的理解も欠落している。

 受け入れの可否について古川康知事は「現時点で白紙状態」と強調するが、国の守りはまったなしだ。
佐賀県によると、オスプレイ配備について、今月28日までに約200件のメールや電話が県に寄せられた。賛成派の数が反対派を上回っているという。





 オスプレイの佐賀空港への配備計画を巡り、防衛省九州防衛局の槌道明宏局長が30日、配備に必要な空港隣接地の地権者を抱える佐賀県有明海漁協(同)を訪れ、徳永重昭組合長らに計画への協力を求めた。

 有明海漁協は、佐賀空港の利用をめぐり「自衛隊と共用しない」などとする公害防止協定を佐賀県と結んでいる。

 面会は非公開で行われた。槌道氏によると、オスプレイ17機を配備し、空港西側の隣接地に駐機場などを整備する計画の概要を説明。漁協側から、土地の権利関係について聞き取りをしたという。

 面会後、槌道氏は「漁業者は地権者であり、空港周辺の住民でもある。今後しっかり理解を得ていきたい」と述べた。徳永氏は「防衛局長には、オスプレイの風圧が、ノリ養殖に影響するか尋ねたが、直接の影響はないと思うという回答だった。漁協としての対応は、県や市も絡むので、なかなか返答しにくい」と語った。
オスプレイ配備

 佐賀空港から西55キロにある相浦駐屯地(長崎県佐世保市)まではオスプレイで7分で到達できる。相浦駐屯地には、陸上自衛隊が平成31年度までに離島防衛の専門部隊「水陸機動団」を編成する方針で、オスプレイはその輸送役を担う。陸自の大型ヘリCH47に比べ、オスプレイの巡航速度は1・9倍で、航続距離は5倍。1回の空中給油で同駐屯地から尖閣諸島を往復が可能となる。さらに、滑走路が無くても離発着できることから、九州に多い離島における災害救助や急患輸送の役割も期待される。

防衛装備の輸出 新3原則を効果的に適用せよ(読売社説)

米欧各国などとの防衛装備協力を拡充し、日本の安全保障に役立てることが重要である。



 政府の国家安全保障会議(NSC)は、旧型地対空誘導弾パトリオットミサイル2(PAC2)の目標探知・追尾装置の部品について、米国への輸出を許可した。

 米国が、この部品を使った完成品をカタールなどに輸出することも認めた。米国の輸出管理体制などが適切だと判断したためだ。

 4月に閣議決定された防衛装備移転3原則に基づく初の許可だ。新3原則は、平和貢献・国際協力目的などの装備輸出を厳格な審査を条件に認めると定めている。

 この部品は米国での製造が終了しており、米国は日本の輸出を求めていた。日米双方に有益であり、こうした円滑な装備協力を可能にした新3原則の意義は大きい。

 NSCは、英国製ミサイルに日本の目標探知技術を組み合わせる共同研究を開始することも承認した。将来的に、航空自衛隊の次期主力戦闘機「F35」に搭載することも視野に入れている。

 英国との共同研究は、昨年7月に合意した化学防護服に続き、2例目である。具体化に向けて、着実に進めていくべきだ。

 NSCは今回、審議の概要を公表した。情報公開に努め、透明性を高めることが欠かせない。

 近年、米欧を中心に、防衛装備品の共同開発・生産の動きが活発化している。日本がこれに加わることは、防衛技術を維持・向上させるとともに、開発費の抑制にもつながる。積極的に参加する機会を見つけたい。

 日本は米英に加え、豪州とも防衛装備品の共同開発を進める方針だ。当面、日本の潜水艦技術を念頭に、船舶の流体力学分野を研究する。日仏は、無人潜水機などの開発協力を検討している。

 インドとは、海上自衛隊の救難飛行艇「US2」の輸出に向けて協議している。原油などを運ぶ海上交通路(シーレーン)の安全を確保するうえで、日印の安保協力は重要である。防衛装備の輸出にも力を入れるべきだ。

 大切なのは、どんな装備・技術の共同研究や開発を進めれば、双方のプラスになるかをしっかりと見極めることだ。政府は、民間とも連携し、情報収集・分析に戦略的に取り組む必要がある。

 防衛省は来年度に、装備品の研究開発から購入までを一元的に扱う「防衛装備庁」の新設を目指している。業務の効率性を高める観点を重視せねばならない。

赤外線探知されにくい、綿密デザインの迷彩柄…自衛隊員の命守る“熟練のワザ”の戦闘服、製造工場を報道陣に初公開(産経N)

自衛隊の戦闘服などを製造しているユニチカグループが、染めの工程を手掛ける子会社「大阪染工」(大阪府島本町)の工場を初めて報道関係者に公開した。赤外線による探知を難しくする加工など日本の繊維産業が誇る先端技術が注ぎ込まれており、熟練の職人たちが国を守る自衛隊員の活動を支えていることが分かった。(栗井裕美子)


すべての球を“ストライク”に


 戦闘服は、周囲の目を欺く目的から高度な技術が必要となり、国内では3社しか製造できない。ユニチカグループは年1万5千~2万着を供給しており、防衛省が求める基準より高い合格ラインを自主的に設定。工場が公開された今月23日、石井寛・捺染(なせん)工務部長は「すべての球をストライク(合格)にする」との意気込みで職人たちは作っていると語った。

 生地には、耐火性に優れた「難燃ビニロン」という素材を配合しており、摩擦や汗に強い染料「スレン」を使用している。いずれも変色しやすい特性があるため、でき映えが最後まで分からないのが難点という。


頑固なまでのこだわり ずれは0・25ミリ以内


 1色でも難しい染めは緑色に染めた生地の上に、さらに3色の迷彩柄をプリントする。赤外線カメラでも判別しにくくするため染料の光の反射率に細心の注意を払う。

 反射率は、生地の産地や製造時の天気で変わるなど不確定要素は尽きない。それでもユニチカグループが手掛けた生地の合格率は98%を誇る。工程ごとに検査し、経験則から独自に編み出した数値と照合しながら慎重に作業を進めるからだ。
 戦闘服は、茂みの中などで、姿を紛らわせることができるような迷彩柄が研究されており、綿密な計算のもとデザインされている。このため、注文通りに作ることが重要で、工場では染めの型と生地の位置を事前に確認し、ずれは0・25ミリ以内にとどめる。着る人の命を左右する可能性があるだけに、国内の市販品の許容範囲とされる0・5ミリより厳密で、「頑固なまでのこだわり」(石井氏)と胸をはる。


世界トップレベルの繊維技術詰め込んだ戦闘服


 ユニチカグループは長崎県と岡山県の工場で紡績を手掛け、大阪府などの工場で織布と染色。北海道の工場などで縫製するなど役割分担しながら戦闘服の製造を国内で完結させている。

 技術情報の流出を防ぐため、いくらコストが安くても海外生産はできない。このため大阪染工の工場では熱効率のいいボイラーを導入したり、隣接する別企業の工場で不要になった熱湯を譲り受けて再利用するなど生産コストの削減に努力している。

 ユニチカグループの松永卓郎常務執行役員は「世界トップレベルの日本の繊維技術を戦闘服に詰め込んでいる。若い職人の教育に力を入れ、次世代に継承していきたい」と話している。

「自衛官の命」を守るためにも(産経N)

 集団的自衛権の限定的な行使容認を柱とする1日の閣議決定をめぐって、奇妙な現象が起きている。災害派遣を除き自衛隊が果たしてきた役割に批判的で、自衛隊を尊重したことがほとんどなかった人々や勢力が「自衛官の命」をにわかに心配するようになったのだ。彼らの大部分は左翼・リベラル派である。

 14、15の両日に国会で開かれた集中審議もそうだった。集団的自衛権の行使容認に反対する議員たちが相次いで、安倍晋三首相(59)に、自衛官が亡くなるリスクを認めるよう迫った。

 社民党は集団的自衛権反対を訴える党のポスターに「あの日から、パパは帰ってこなかった」と、大きく記した。

 「おためごかし」という言葉は彼らの議論を表すのにぴったりだ。集団的自衛権の行使容認に反対する手段として使っているだけではないのか。首相にリスクを語らせ、反対の大宣伝に利用する底意があるとしたら、品性に欠ける振る舞いでもある。


重い「服務の宣誓」


 国会審議で、民主党の岡田克也前副総理(61)は「自衛官の生命のリスクを高めることと認めた上で、(自衛隊の任務拡大の)必要性を議論すべきだ」と論じた。
 共産党の小池晃氏(54)は「初の戦死者を出すかもしれない。集団的自衛権を命の重さの観点から掘り下げなければならない」と語った。社民党の吉田忠智党首(58)は「米国の戦争に自衛隊が参加して血を流すことになるのではないか」として、リスクを認めるよう首相に迫った。

 危険が増すという視点ばかりを強調している。しかし、自衛隊は今までも、危険な任務に従事してきた。しかも、1日の閣議決定は、自衛隊の任務拡大の態勢を整えることで抑止力を高めることをねらっている。「自衛官の命」にとって安全の方向に作用する面もある。そこもわきまえなければ不公平というものだろう。

 これまで自衛隊と自衛官は、1日も怠らず、生命を賭して日本と日本国民を守ってきた。国際平和協力活動も行ってきた。イラク派遣では宿営地に迫撃砲弾が何度も飛来している。自衛隊は警察予備隊時代からこれまでに、任務または訓練で1800人以上の殉職者を出している。国を守るため亡くなった尊い犠牲である。

 自衛官は全員が、「強い責任感をもって専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえることを誓います」との「服務の宣誓」を行っている。
 左翼・リベラル派には、自衛官がこのような誇りある宣誓をしていることへの尊敬、感謝の念が欠けている。そもそも、政府が自衛隊の安全、自衛官の命を守る手立てを講じようとするたびに、憲法9条を盾に妨げてきたのが、左翼・リベラル派だったのではなかったか。


本当に心配するなら


 自衛官の命の問題を論じるなと言うつもりはない。本当に心配するのであれば、左翼・リベラル派が「戦後平和主義」と称して、自衛隊に強いてきた手かせ足かせを外すことこそ論じてほしいものだ。世界の普通の民主主義国の軍隊と同様の権限と名誉、装備を自衛隊に与えることが、国の独立と平和、国民の生命財産の確保につながり、自衛官の命を保護する近道にもなる。

 安倍首相は、自身が自衛隊の最高指揮官であるとの自覚をしばしば強調する。隊員一人一人に家族がいることも重々承知している。その首相が、集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障改革を進めている事実の重みを理解できない左翼・リベラル派とは、実に残念な人たちではないか。

       (論説委員 榊原智)

「性奴隷」明記に立ち上がった主婦 「お金もらったのでは」(産経N)

日本の人権状況に関し、国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)の自由権規約委員会は24日に発表した最終見解で、慰安婦を「性奴隷」と明記し、日本政府を非難した。1996年に国連人権委員会(現人権理事会)に出されたクマラスワミ報告書をはじめ、国連は慰安婦問題で日本を批判してきた。間違ったことがあたかも事実のように喧伝(けんでん)されてきた背景には国連を利用し、自らの主張を通そうとする左派・リベラル勢力の活発な動きがある。


「NGOによる委員洗脳の場」


 今月15、16の両日、ジュネーブのレマン湖を見下ろす高台にある国連欧州本部で行われた自由権規約委員会。日本に対する審査で、日本政府代表団は慰安婦について、戦時の日本の官憲が組織的に朝鮮半島から女性たちを無理やりに連行するという「強制」は確認できないと説明した。しかし、委員たちは聞く耳を持たなかった。

 事実関係と異なるストーリーは、これまでも何度となくジュネーブの国連本部から発信されてきた。

 代表的なのは、クマラスワミ報告書だ。虚偽であることが明白な著作などを基に、慰安婦を「性奴隷」と定義し、その人数を「20万人」と記述した。

 98年に提出されたマクドゥーガル報告書は、慰安所を「強姦(ごうかん)所」と呼んだ。さまざまな機関が、まるで日本が慰安婦問題について頬かぶりしているかのような表現で、日本の責任を追及する報告書や勧告を相次いで出してきた。
 外交筋は国連が「究極の人権保障に向けて各国政府をたたき続ける存在であることが大きい」と指摘する。特にジュネーブは国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が本部を置くことから同地に事務所を持つ人権関係の非政府組織(NGO)も多く、委員との情報交換やロビー活動が日常的に行われている。

 国家による「政治」の場がニューヨークの国連本部なら、個人の「人権」はジュネーブの国連本部が本場なのだ。今回の審査をみてもなぜ国連が日本を批判しつづけてきたかがわかる。

 対日審査に先だって14、15の両日、地元記者が「NGOによる委員洗脳の場」と揶揄(やゆ)する「NGOブリーフィング」が実施された。

 15日には日本の16団体の代表が慰安婦問題をはじめ特定秘密保護法、死刑制度、朝鮮学校の高校無償化除外などに関し、イデオロギー色の濃い説明を委員たちに英語で伝えた。

 ブリーフィングの主催者は、今回の審査のために結成された日本弁護士連合会などの団体からなる「ジャパン・NGO・ネットワーク」。会場に入るには事前登録が必要だ。

 会場には慰安婦問題解決や死刑制度廃止、ヘイトスピーチ(憎悪表現)禁止の法整備などを求め日本から来たNGO関係者ら約70人が陣取っていた。ほとんどが左派・リベラル勢力だ。


直撃された南ア委員「重要でない」


 こうしたなか、ひとりの「普通」の主婦が立ち上がった。16日の審査終了後、傍聴したスイス在住の日本人主婦、大坪明子(めいこ)(57)は、審査で日本を批判した南アフリカの委員、ゾンケ・マジョディナにこう質問した。
「あなたが『慰安婦は奴隷』と言ったのでとてもショックを受けました。本当に彼女たちはお金をもらっていなかったんですか」

 慰安婦が旧日本軍兵士の数十倍の月収を得ていたことは、米軍資料などでも記録されている。なぜ国連の場で日本ばかりが標的にされるのか、大坪は疑問に感じ審査に足を運んでいた。

 マジョディナは答えた。

 「お金を受け取っていたかいないかは重要ではない。奴隷的な扱いを受けていたかどうかが問題で、『奴隷』に該当する」

 なおも事実関係をただそうとする大坪にマジョディナはこう言い放った。

 「その質問は重要ではないので答えない」

 短時間のやりとりだったが、大坪はたちまちほかの委員や日本のNGOメンバーらに取り囲まれた。「やり過ぎだ!」などといった日本語も飛び交った。

(敬称略)

 


  

 慰安婦を「性奴隷」とする表現を90年代から取り上げ、世界に発信してきた国連は左派・リベラル勢力からどのように利用されているのか。現地に飛んだ田北真樹子記者が自由権規約委員会を通じて検証する。
 クマラスワミ報告書 国連人権委員会の「女性に対する暴力」特別報告官に任命されたスリランカ出身の女性法律家、ラディカ・クマラスワミ氏が日本や韓国を訪問し、戦争被害者らから聞き取りし、まとめた報告書。北朝鮮には代理人が訪れ調査した。慰安婦に関する記述は「付属文書1」として添付された。日本政府に対し法的責任の受け入れと被害者への補償など6項目を勧告している。

 自由権規約委員会 国際人権規約に基づき、締約国の規約順守状況を監視する委員会。締約国は167カ国。日本は1979年に批准した。死刑、差別撤廃、表現の自由などの権利を包括的にカバーする。18人の委員によって締約国は6年に1度、人権状況について審査を受ける。審査終了後に「最終見解」とする勧告が出されるが、法的拘束力はない。

陸自オスプレイ 南西諸島防衛を強化したい(読売N社説)

 離島防衛はもとより、災害派遣や急患搬送などで、その高い輸送能力を発揮させる環境を整えることが肝要である。



 防衛省は、陸上自衛隊が2015年度から調達する新型輸送機「MV22オスプレイ」の佐賀空港への配備を佐賀県に打診した。19年度から全17機を佐賀空港に駐機したい考えだ。

 尖閣諸島など南西諸島の防衛を強化するため、陸自は18年度までに、長崎県佐世保市に駐屯する離島防衛専門の普通科連隊を中心に、米海兵隊をモデルにした「水陸機動団」を新設する。オスプレイは、その隊員輸送を担う。

 佐賀県が管理する佐賀空港は、佐世保市から約60キロと近く、海に面している。南西諸島の有事などに迅速に対応するうえで、オスプレイ配備は理にかなっている。

 オスプレイは、ヘリコプターの垂直離着陸機能と固定翼機の高速飛行の長所を兼ね備える。米海兵隊の輸送ヘリCH46と比べ、速度で約2倍、搭載量で約3倍、行動半径は約4倍の能力を持つ。

 滑走路のない離島でも自由に離着陸できるほか、災害時の人命救助や物資輸送などでの活躍が期待される。昨年11月のフィリピンの台風被害時も、米軍オスプレイがいち早く救援活動に当たった。

 オスプレイは極めて危険であるかのような誤解が広がっている。しかし、実際の事故率は、米軍の全航空機の平均以下で、むしろ安全な輸送機と言える。

 自治体管理の空港を自衛隊が共用する例としては、愛知県営名古屋空港の滑走路を使う航空自衛隊小牧基地がある。防衛省は今年度予算に約9億4000万円の愛知県への使用料を計上している。

 佐賀空港は当初の見通しほど利用されず、歳出が歳入の約3倍の状態が続く。自衛隊との共用化は、地元漁協などとの調整が必要だが、現実的な選択ではないか。

 政府は、佐賀県や関係団体にオスプレイの安全性などを丁寧に説明し、理解を得るべきだ。

 防衛省は、沖縄県の米軍普天間飛行場のオスプレイが佐賀空港を暫定利用する可能性があることも佐賀県に伝えた。

 日米両政府は、沖縄県の過重な米軍基地負担を軽減するため、米軍オスプレイの飛行訓練を日本各地に分散移転する方針だ。

 沖縄の負担を本土の自治体が分かち合うことは、日米同盟をより持続可能なものとし、平和と安全のコストをより公平に担ううえで極めて重要だ。佐賀県も、その意義を十分に分かっていよう。

中国、漁民を「海上民兵」に…スタンバイOK(読売N)

中国の習近平シージンピン政権は、漁民を民兵に組織した「海上民兵」を、南シナ海での領有権の示威行動や岩礁の埋め立てなどに動員している。

 習政権がパラセル(西沙)諸島周辺で行っていた石油掘削作業を今月中旬に終えたことでベトナムとの緊張は一時的に沈静化した。だが、海上民兵は「海洋強国」戦略を支える「先兵」として、次の出番に備えている。

 「ベトナム船は小さな木造船がほとんどだった」

 海南省東部の漁村・潭門で、海上民兵を務める男性は、そう漏らした。中国が5月に石油掘削を始め、中国船とベトナム船とのにらみ合いが続いていたパラセル諸島から戻ったばかりだ。8月1日までは禁漁期にあたり、出航はベトナムへの示威行動のためだった。

 港には、海上民兵が専ら使う全長約30メートルの鋼鉄船4隻が停泊していた。海上民兵は定期的な訓練を受け、軍の指示で出航することもあるが、普段は自由に漁に出ることもできるという。南シナ海で漁業を行って領有権を誇示し、漁民の服装で、巡視や情報収集にもあたっている。全長約20メートルの木造船も多数あり、巡視に使われることがある。

陸自に「オスプレイ部隊」新設 防衛省 離島防衛、災害派遣などに柔軟運用(産経N)

 防衛省が垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの導入に伴い、陸上自衛隊にオスプレイ部隊を新設することが22日、分かった。離島防衛・奪還作戦の主軸となる「水陸機動団」の輸送に加え、航続距離の長さを生かした警戒監視や災害派遣など多様な任務で柔軟に運用するため、機動団から独立させる。平成27年度予算案概算要求にオスプレイ部隊の「準備隊」編成を視野に部隊構築費を盛り込む。

 武田良太防衛副大臣は22日、佐賀県の古川康知事と会談し、陸自が導入するオスプレイ17機を31年度から佐賀空港(佐賀市)に配備する意向を正式に伝達した。陸自の目達原(めたばる)駐屯地(同県吉野ケ里町)のヘリコプター約50機も移駐させ、佐賀空港に配置する部隊規模は約700~800人になるとの見通しを明らかにした。武田氏は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾=ぎのわん=市)のオスプレイについても、同県名護市辺野古への移設が実現するまでの間、佐賀空港に暫定配備をする可能性があると説明。27年度概算要求が締め切られる8月末までに地元の同意を得たいとの認識も示した。

 古川氏は会談後の記者会見で「賛否は白紙だ。(防衛省との)やりとりは続けていく」と述べた。 防衛省は、17機を佐賀空港に配備した上で、その後に導入する機体については他の地域の2カ所程度に分散配備することを想定しており、オスプレイ部隊は水陸機動団から独立させた方が運用しやすいと判断している。ただ、導入当初は水陸機動団が傘下部隊として運用し、他の地域への配備を終えた後、改めて独立させる案もある。

 27年度概算要求では佐賀空港隣接地に駐機場や格納庫を整備するための用地取得費を盛り込む。陸自隊員の米国研修など教育訓練費の計上も検討している。

京都大学教授・佐伯啓思 誰が国を守るのか(産経N)

戦後日本は、民主主義と平和主義を高く掲げ、この2つの主義を両輪にしてきた。その結果、多くの者にとっては、民主主義イコール平和主義とみなされた。民主主義者は平和主義者でなければならなかった。両者とも「主義」であるからには思想的な立場の表明であり、その反対の立場もありうるだろう。しかし、わざわざ反民主主義を宣言する者などめったにいないし、戦争主義などを訴える者もいないので、誰もが、積極的か消極的かは別として、民主主義者であり平和主義者である。

 にもかかわらず、戦後日本の民主主義と平和主義の組み合わせが、どうもうさん臭いのは、この平和主義がもっぱら憲法9条の武力放棄を意味しているからにほかならない。平和愛好、構築なら誰も批判もしないだろうが、問題はその方法なのである。憲法9条といういささか特異な形態における平和主義という「方法」が問題なのである。

 もっとも、いわゆる護憲派の平和主義者からすれば、憲法9条に示された平和主義こそが理想的理念だということになる。とすれば、その途端にまたうさん臭さが露呈してくる。それは、日米安保体制の存在である。平和主義を掲げながら米軍を駐留させ、他国との交戦になれば、米軍を頼みにするというこの欺瞞(ぎまん)である。交戦とまではいかなくとも、少なくとも、戦争の抑止を米軍に依存していることは間違いない。
憲法を前提とすれば、こういう形にならざるをえない。しかしそれを平和主義といって、何やら就職活動の履歴書のように、いかにも温厚、誠実、穏健を演出しても、その背後にあるものを想起すれば、欺瞞的というほかない。

 実は、民主主義はイコール平和主義ではないのである。たとえば、戦後日本で民主主義の手本とみなされたジャンジャック・ルソーは、決してそんなことはいっていない。それどころか、統治者が国のために死ねといえば、市民は進んで死ななければならない、と明瞭に書いている。言い方は少々どぎついが、端的にいえばそういうことになるのであって、それが西欧政治思想の根本なのである。

 どうしてかというと、近代国家は主権によって動かされる。そして、主権者の役割は何よりまず国民の生命財産を守ることとされる。とすれば、もし主権者が君主なら、君主は彼の国民の生命財産を守らなければならない。そして主権者が国民ならば国民が自らの手によって彼ら自身の生命財産を守らなければならない。これが道理というものであろう。とすれば、民主主義では国民皆兵が原則なのである。もちろん、具体的にはさまざまな形がありうる。しかし「理念」としてはそうなる。

 こうしたいささか面倒なことを書いてきたのは集団的自衛権にかかわる論議において、この種の原則論がまったく確認されていないことに危惧をおぼえるからである。技術的・法的な手続き論も必要だが、本当に重要なのは「誰が国を守るのか」という原則論にこそあるのではなかろうか。(さえき けいし)

陸自調達のオスプレイ、佐賀空港配備へ…防衛相(産経N)

 小野寺防衛相は20日、陸上自衛隊が2015年度から調達する新型輸送機「MV22オスプレイ」を佐賀空港(佐賀市)に配備する方針を明らかにした。




 都内で記者団に語った。佐賀空港にオスプレイの格納庫や整備施設を設置し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された米海兵隊のオスプレイも使用できるようにすることで、沖縄の基地負担軽減も目指す。

 佐賀空港は佐賀県が管理する民間空港で、1998年に開港した。防衛省は沖縄県の那覇空港などのような自衛隊と民間の共用空港としたい考えだ。小野寺氏は17日に佐賀県の古川康知事に電話でオスプレイの配備を打診しており、22日に武田良太防衛副大臣が古川知事と佐賀市の秀島敏行市長に正式に要請する。小野寺氏は「私たちは適地だと考えるが、地元の考えを聞かせてほしい」と語った。

産経抄

 もうこんな悲劇は二度と起こしてはいけない、と世界中の人々が誓った、はずだった。冷戦真っ最中だった31年前の9月1日、樺太付近の上空で、大韓航空機がソ連の戦闘機に撃墜され、日本人28人を含む269人が亡くなった。

 ▼ソ連は当初、「領空侵犯機は日本海へ飛び去った」と発表、撃墜の事実をかたくなに否定した。こうした態度に当時のレーガン米大統領が激怒、米ソ間の緊張が高まる中、大きな役割を果たしたのが日本だった。

 ▼自衛隊が傍受していたソ連戦闘機と司令部との交信を国連安全保障理事会の場で、公開したのである。今も昔も軍事通信の傍受は秘中の秘。相手に自らの手の内を明かす究極の禁じ手なのを承知の上で、中曽根康弘首相が決断したのだ。動かぬ証拠を突きつけられたソ連は、ついに撃墜の事実を認めた。

 ▼ロシアと国境を接するウクライナ東部で、マレーシア航空機が何者かによって撃墜された。大韓航空機事件のときと同じく、犯人をめぐって熾烈(しれつ)な情報戦が展開されているが、ウクライナからの分離独立をめざす親露派勢力の仕業である疑いが濃くなっている。

 ▼親露派勢力の指揮官が、ロシア軍将校に「飛行機を撃墜した」と報告した、との通話記録をウクライナ当局が公表した。親露派は否定しているが、心証は真っ黒に近い灰色である。

 ▼世界はあっという間に冷戦時代に逆戻りした。「集団的自衛権反対!」と、いつまでも国会周辺でままごと遊びをやっているご老人方には、この夏、ウクライナへの旅をお勧めする。理不尽な軍事大国がお隣だった場合、十分な自衛力と同盟国との軍事協力がなければ、自国民だけでなく、飛行機で領空を通過するだけで命の保証がない現実を身をもって知るだろう。

オバマ米大統領「親露派地域からミサイル」(読売N)

 【ワシントン=井上陽子、ニューヨーク=水野哲也】オバマ米大統領は18日、マレーシア航空機は親ロシア派武装集団が実効支配するウクライナ東部から地対空ミサイルで撃墜されたとの分析を明らかにした。




 ホワイトハウスで記者団に語った。

 オバマ氏は、誰が関与したかは明言しなかったが、親露派武装集団が支配するウクライナ東部から、航空機が地対空ミサイルで撃墜される事案が相次いでいることを指摘した。また国際的な調査チームによる原因調査を現地で行えるよう、ロシア、親露派、ウクライナは即時停戦に協力すべきだと強調した。

 国連の安全保障理事会は18日、緊急会合を開き、マレーシア航空機が撃墜されたとみられる事件について、「完全で独立した国際的な調査」を求める安保理声明を発表した。墜落現場一帯を実効支配する親ロシア派武装集団に対し、原因調査への協力などを要求した。

朝鮮半島有事でも集団安保の対応可能…岸田外相(読売N)

岸田外相は15日の参院予算委員会で、朝鮮半島有事で朝鮮国連軍が活動を再開した場合、自衛隊が機雷掃海や朝鮮国連軍の艦船防護などを行うことが憲法上許されるとの見解を示した。




 朝鮮国連軍は、国連の集団安全保障措置に基づく軍だが、集団的自衛権の行使などの武力行使を認める「新3要件」を満たせば、自衛隊の活動が可能という考え方だ。自民党の佐藤正久氏の質問に答えた。

 集団安全保障を巡っては、日本が集団的自衛権の行使としてシーレーン(海上交通路)での機雷掃海を始めた後、国連安全保障理事会の決議が出た場合に、同じ活動を継続できるかどうかが議論されてきた。

 佐藤氏が「朝鮮戦争は休戦状態だ。(米軍が)日本の米軍基地から国連のキャップをかぶって朝鮮半島に赴く場合もあるかもしれない」と述べ、自衛隊の活動が可能かどうかを尋ねた。

 岸田氏は「国連の(集団)安全保障措置は様々なケースが存在するが、憲法上、武力の行使が許容されるのは、今回の新3要件を満たす場合と限定される」と述べた。新3要件は、国民の生命や幸福追求の権利などが根底から覆される明白な危険がある場合に限って自衛の措置を認めている。これを満たせば、集団安全保障にも対応できるとの考えを示したものだ。

「尖閣」中国に自由にさせぬ、日本版「海兵隊」が島を守る(産経N)

「日本版海兵隊」創設に向けた動きが着々と進んでいる。小野寺五典防衛相が上陸用装備を搭載できる「強襲揚陸艦」を念頭に、離島奪還作戦で活用する新型艦艇の海上自衛隊への導入を本格検討する意向を表明した。軍事力を背景に強引な海洋進出を図り、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を狙う中国への抑止効果を狙っているのは言うまでもない。小野寺氏の発言は島嶼防衛に必要不可欠な「日本版海兵隊」創設を装備面で確実に裏付けようというものだ。

(笠原健)



「最新鋭のもの考える」


 小野寺氏は7日(日本時間8日)、米サンディエゴの海軍施設で強襲揚陸艦「マキン・アイランド」を視察後、離島奪還作戦で活用する新型艦艇の海上自衛隊への導入を本格的に検討する意向を表明した。強襲揚陸艦は空母のような全通甲板を備え、多数のヘリコプターや水陸両用車両などを搭載できる。

 小野寺氏は「このような多機能、多目的の輸送艦は大変重要だ。今回の視察を参考に、日米協力を通じて最新鋭のものを考えたい」と語った。

 「日本版海兵隊」の中核になるのが陸上自衛隊の水陸機動団だ。水陸機動団は、政府が昨年12月に策定した「防衛計画の大綱」で新設する方針が打ち出された。水陸機動団は離島防衛の専門部隊「西部方面普通科連隊」(約700人)を置く長崎県佐世保市などに配置し、3連隊を整備。新設する「陸上総隊」の直属部隊とし、計2千~3千人規模の大部隊となる。


平成30年度までに編成完了


 政府は平成30年度までの編成完了を想定しており、水陸機動団の主要戦力「第1連隊」は西部方面普通科連隊を発展的に改組し、司令部とともに長崎県佐世保市に置く。第2、第3連隊の人員はそれぞれ700~900人とする予定だ。

 水陸機動団は米軍の海兵隊的機能を支える水陸両用車について、26年度までの2年間で6両を試験車両として配備。運用試験を行った上で、30年度までに52両を配備する。

 陸上自衛隊が策定した水陸両用車を投入する作戦構想の素案では、南西諸島の島嶼部が侵攻された場合、水陸両用車を戦闘地域の島から数キロ離れた海上から発進させ、戦闘部隊を揚陸させる。陸自は米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイも導入する予定で、同機で前線に部隊を投入することも可能になる。


島嶼防衛の切り札


 小野寺氏が導入を本格検討するとした「強襲揚陸艦」は、水陸両用車など上陸用装備を搭載することになる。海上自衛隊は、おおすみ型輸送艦を保有しているが、海上輸送力の不足が指摘されており、島嶼部への上陸作戦は困難だとされてきた。

 小野寺氏が視察した「マキン・アイランド」はワスプ級強襲揚陸艦の8番艦だ。ワスプ級はヘリコプターを最大42機搭載可能で、飛行甲板のヘリ発着スポットは9カ所設定されている。AV-8B「ハリアー」のような固定翼機の運用も可能で、脅威度が低い海域では軽空母のような働きも期待できる。
海兵隊の能力を大幅に向上させるオスプレイの発着もできるため、おおすみ型輸送艦よりも能力は格段に向上する。島嶼防衛の切り札となるのは間違いない。

フランス革命記念日 軍事パレードに陸自、単独で初の参加(産経N)

【パリ=内藤泰朗】陸上自衛隊が14日、フランス革命記念日の軍事パレードに参加し、自衛官3人が日の丸を掲げてパリ中心部のシャンゼリゼ通りを行進した。今年は第一次大戦開戦から100年に当たり、当時、参戦した国などが招待された。

 自衛隊が同パレードに参加するのは国連平和維持活動(PKO)部隊の一員として行進した2008年以来2度目。自衛隊が単独で外国の軍事パレードに参加するのは初めてという。

 パレードには南スーダンでのPKOや、台風被害が出たフィリピンでの国際緊急援助活動に従事した陸自中央即応集団の隊員が参加。旗手を務めた三戸信幸1尉(48)は「日本がこれまで世界の平和に貢献してきたのが評価されたことは喜ばしく、感無量です。積極的な平和主義を掲げた日本の責務は重い」と語った。

 パレードには、第一次大戦の戦勝国だけでなく、敗戦国のドイツを含む約80カ国の兵士らが参加した。

 フランス政府の広報担当官は、自衛隊の国際貢献を高く評価。パレード参加を歓迎した上で、「第一次大戦の当事国が悲劇を思い起こし、過ちに学ぶことは重要なことだ」と強調した。
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集団的自衛権 首相は堂々と意義を語れ(産経N)

安全保障政策の大きな転換について、説明責任を果たす機会を十分に生かしてほしい。

 集団的自衛権の行使容認について、安倍晋三政権による閣議決定後、初の国会論議が衆院予算委員会の閉会中審査で行われた。だが、国民に分かりやすい議論だったかといえば疑問が残る。

 集団的自衛権の行使がなぜ必要か、行使容認で自衛隊はどんな行動をとるのか。それこそ国民が聞きたい点であるはずだ。「戦争に巻き込まれる」と国民の不安をあおるのは、本質的な議論に背を向けるものだ。

 質問者、政府側とも、戦後、長く繰り返されてきた憲法解釈論のタコツボに入り込むような議論に時間を割くべきではない。

 そうした中で評価したいのは、首相が集団的自衛権行使の一例として、中東・ペルシャ湾のホルムズ海峡で自衛隊が機雷除去活動を行う必要性を明言したことだ。

 首相はホルムズ海峡に機雷が敷設されれば日本にとって「相当の経済危機」が発生すると指摘し、「日本に向かう原油の8割はそこを通る。誰かがやらなければ危険はなくならない」と語った。

 ホルムズ海峡の機雷除去については、集団的自衛権行使の地理的範囲にかかわるため、公明党は閣議決定の段階でも慎重論を唱えていた。行使容認の具体的なイメージをさらに説明してほしい。

 首相は外遊の機会をとらえ、日本が目指す安全保障上の役割を明快に語り、相手国から多くの支持を得てきた。豪州議会での演説では、「法の支配を守る秩序や地域と世界の平和を、進んでつくる一助となる国にしたい」と安全保障法制の見直しの意義を語った。

 相手国はその趣旨を理解し、集団的自衛権の行使容認の決定も歓迎した。首相は国会でも、海外で語ったような大きな視点から、その必要性を堂々と説くべきだ。

 野党議員の質問で、日本や日本国民をどう守るかという視点が不足していたのは残念だ。とくに民主党の海江田万里代表は、行使容認はかえって危険を招くとして、抑止力強化への疑問も呈した。岡田克也前副総理は、集団的自衛権の行使で自衛隊が米軍を守ることに否定的だったが、それでは日米同盟は危機に陥る。

 15日は参院予算委も開かれる。日本を守る方策が正面から論じ合われることを期待する。

安倍首相、集団的自衛権行使の判断基準説明(読売N)

集団的自衛権行使を限定容認する新たな政府見解の閣議決定後初の国会論戦が14日午前、衆院予算委員会の外交・安全保障政策についての集中審議として行われた。


 安倍首相は、集団的自衛権の行使などが認められるための新3要件に関連し、日本への武力攻撃と同様な「深刻、重大な被害」が想定される場合という具体的な判断基準を示した。

 首相はこの中で、「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求権が根底から覆される明白な危険がある」という新3要件の第1要件について、「攻撃国の意思、能力、事態の発生場所、その規模、態様、推移などの要素を総合的に考慮し、国民が被ることとなる犠牲の深刻性、重大性などから判断する」と説明した。

 これに関し、横畠裕介内閣法制局長官は、「国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況」という解釈を示した。

 首相はまた、「国連憲章において各国に行使が認められているのと同様の集団的自衛権の行使が憲法上許容されるわけではない。その場合には憲法改正が必要になる」と述べ、自衛の措置に限定されることを強調した。

 ホルムズ海峡のシーレーン(海上交通路)に敷設された機雷の除去について、横畠長官は、国連安全保障理事会の決議が出され、国際的には集団安全保障の措置となった後も、「法理上は我が国が新3要件を満たす武力の行使をやめなければならないということにはならない」と述べた。

オスプレイにも試乗 小野寺防衛相、米海兵隊と装備協力拡大で一致 離島奪還部隊新設で(産経N)

小野寺五典防衛相は10日(日本時間11日)、米南部バージニア州のクワンティコ海兵隊基地で、海兵隊戦闘開発司令部のグラック司令官と会談した。同司令部は海兵隊の教育や戦術、武器の研究の拠点。両氏は、2018年度までに陸上自衛隊に離島奪還作戦を担う「水陸機動団」が新設されるのを見据え、技術や装備面での協力を拡大していく方針で一致した。

 会談後、小野寺氏はワシントンで記者団に「実戦のノウハウを取得することが大事。連絡を密にする態勢を取りたい」と強調した。同基地にはすでに陸自幹部が、連絡要員として3年ごとに派遣されている。

 会談に先立ち小野寺氏はワシントン近郊の国防総省で米軍輸送機オスプレイに試乗した。安倍政権で閣僚が乗るのは初めて。

 小野寺氏は、自衛隊に15年度からオスプレイを導入するのを踏まえ「大型ヘリに比べ騒音も大きくなく、非常に操縦しやすい印象を受けた」と指摘。機体整備の情報提供を米側に求める考えを示した。

中国「強硬」変えず…米中見えぬ「新しい関係」(読売N)

米国と中国の閣僚級が外交や経済の課題について話し合う第6回米中戦略・経済対話が9日、北京で始まった。

 日程は10日までの2日間。中国の海洋進出や人権問題、サイバー攻撃などを巡る対立で、米国が建設的な対話と協力を求めるのに対し、中国は米国の干渉を排除することを目指しており、接点は見えない。米中が模索する「新しい関係」の構築の難しさが改めて浮き彫りになった。

 「広大な太平洋には中米両大国を受け入れる十分な空間がある」。中国の習近平シージンピン国家主席は開幕式で、昨年6月のオバマ米大統領との会談で伝えた言葉を改めて持ち出した。その上で、「核心的利益」と位置づける南シナ海などでの海洋権益を念頭に、自らの「主権や領土保全」を尊重するよう米国に強く迫った。

 これに対し、ケリー米国務長官は、習氏が提案している「新しいタイプの大国関係」は、「言葉ではなく、行動によって、我々が共に行う選択によって定義されるものだ」と述べ、米国との協力に向けた行動が必要との考えを示した。

 オバマ氏も開幕に合わせて出した声明で、中国との「新しいタイプ」の関係とは「実質的な協力を増やし、立場の違いに建設的に対処する」ことだと定義し、中国の一方的な主張にクギを刺した。オバマ氏はまた、「米国は安定し、平和的で繁栄した中国の出現を歓迎する」とも指摘。ケリー氏も「米国は中国の封じ込めは求めない」と強調した。建設的な対話に向け、相互不信をまず解消しようというメッセージだが、中国の強硬姿勢は変わらない。

 米国務省高官によると、8日に北京で行われた次官級の米中戦略安全対話で、米側はサイバー攻撃問題に関する作業部会の再開を提起したが、中国側は応じなかった。米司法当局が5月、中国軍将校5人を米企業へのサイバー攻撃で起訴した後、中国は作業部会の活動中止を表明している。

北のミサイル 度重なる威嚇断固許すな(産経N)

 北朝鮮が先月末に続き、日本海に向けて短距離弾道ミサイルを発射した。1日の日朝協議の冒頭、日本側が暴挙を二度と繰り返さないよう要求したばかりだ。抗議は完全に無視された。

 先月末は南東部から、今回は南西部から朝鮮半島を横断する形で、スカッドとみられる弾道ミサイルがそれぞれ2発発射された。いずれも約500キロ飛行し洋上に落下したとされる。

 国連安保理決議は北に弾道技術を使ったミサイル発射を禁じている。明らかな決議違反であり、許し難い。北朝鮮はこれと前後して2回にわたり、射程200キロに届かないロケット弾計5発を日本海に向け発射した。いずれも、航空機や船舶の安全航行を脅かす危険極まりない行為だ。

 日本、米国、韓国を中心とする国際社会が連携して北への圧力を強め、こうした威嚇をやめさせなければならない。

 日朝協議の結果を踏まえ、日本政府は対北独自制裁の一部を解除した。日本人拉致被害者の再調査に向けた北の「特別調査委員会」の態勢を評価できると判断したからだった。

 再度の弾道ミサイル発射はそのわずか5日後の出来事である。拉致再調査を含め、今後の交渉を進める上でも、北朝鮮の誠実さに疑問を抱かざるを得ない。

 小野寺五典防衛相は「理解に苦しむ。決して北朝鮮のためにならない」と非難したが、これはもっともである。

 北朝鮮には核・ミサイルの放棄に向け、国際社会との話し合いのテーブルに着くことが求められている。まず第一にすべきはミサイル発射のような挑発の停止だ。

 日本に対しては、特別調査委員会による納得のいく報告書をできるだけ早く示し、拉致被害者の帰還を進めなくてはならない。

 核・ミサイル開発に対する安保理と各国独自の制裁、拉致を含む人道状況を非難する国際世論の広がりなど、北に対する包囲網は着実に狭まっている。

 日本政府は拉致問題だけでなく、核・ミサイルの包括的解決を目指すとの立場だ。

 拉致問題が最重要課題であることはもちろんだが、核・ミサイル問題に目をつぶるわけにはいかない。拉致交渉の情報共有を含め、米韓などとの連携を強めることが何より重要だ。

井の中の蛙、昔の解釈改憲知らず 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛(産経N)

先日、所用で総理官邸向かいの国会記者会館を訪ねた。夕刻の3時間ほど、外で拡声器がスローガンをがなり立てていた。「解釈改憲反対!!」「憲法9条を守れ!!」

 1日に集団的自衛権の限定的行使容認を含む閣議決定が出たことへの抗議デモだ。所用のあと、外に出ると、地下鉄の入り口が分からなくなるほどのデモ参加者はいた。が、60年安保騒動当時にこの界隈(かいわい)を埋め尽くした大群衆の記憶鮮明な私は「たったこれだけ?」とつぶやいた。しかし、人数だけが問題なのではない。

 ≪いくつもの前例になぜ沈黙≫

 問題は解釈改憲反対なるスローガンだ。この言葉は、安倍晋三政権が集団的自衛権の憲法解釈を見直す意欲を示し始めた7年前から頻繁に登場するようになった。以前にはほとんど出番がなかった。

 日本国憲法は昭和21年11月の公布以来一度も改正されていない。ただ、それでは実際問題としていろいろ不都合が生じて、柔軟な解釈が幾度も加えられた。だからこの憲法は長命化したともいえる。

 安全保障関連でもそうだった。吉田茂首相は当初、憲法が自衛権を直接には否定していないが、その発動はほぼ不可能かのような答弁を残した。鳩山一郎政権は「憲法は、自衛権を否定していない。…憲法は戦争を放棄したが、自衛のための抗争は放棄していない」との見解を示した。60年日米安保論争では、岸信介政権が集団的自衛権の制限的保有論を唱えた。
今回閣議決定では、1972年政府「資料」が限定的行使容認の論拠となっている。だが、9年後の81年政府答弁書では、わが国は国際法上は集団的自衛権を保有するが、憲法上その行使は許されない、とされた。右往左往である。

 これらはすべて解釈改憲ではないか。が、解釈改憲反対論者たちは安倍政権以前の右の諸説をその都度の解釈改憲だとは見ていないらしい。一部のマスメディア、知識人とデモ参加者たちは、過去のいくつもの解釈改憲になぜ沈黙するのか。身勝手が過ぎる。それほど安倍政権だけが憎いか。

 ≪国連も憲章の解釈で若返り≫

 目を転じて国連憲章を見よう。憲章は74年までに3回改正された。最重要なのは安保理非常任理事国数の増加だ。が、それは国連加盟国数の著増の影響である。憲章の基本的骨格に関わる規定は一貫して不変だ。憲章改正が至難だからである。しかし、国際社会も時代によって変化する。その変化に対応するためには、やがて古希を迎える憲章の解釈を柔軟化するほかない。憲章の若返り策だ。

 今回の閣議決定では、国連の集団安全保障分野も大きく扱った。当然である。関連するPKO(平和維持活動)、PKF(平和維持軍)などはいずれも憲章若返り策にほかならない。いってみれば、それは国連的「解釈改憲(章)」である。それなくして今日の国連はない。日本の解釈改憲反対論者はこの現実をどう見るのか。

 彼らがやっているのは「井の中の蛙(かわず)」の一点凝視にすぎない。大海を知らない。「解釈改憲」非難しか念頭にない。それは幼児性、駄々っ子性の表れである。幼児はいずれ分別の年齢に達するが、解釈改憲反対派に精神的成長を期待するのは多分、無理だろう。

 やらせておくしかあるまい。
われわれに必要なのは、解釈という人間的営為の意味を改めて考えてみることだろう。私見では解釈は人間だけがやる。判断は動植物もやる。解釈と判断は違う。人間の特技たる解釈は広がりも深まりもする。しかも止まることがない。そのことに気付かせてくれるのはなかんずく宗教典の解釈である。私は信仰心の薄い人間だが、教典解釈が不断の営みであることにはしばしば頭(こうべ)を垂れてきた。

 ≪法制局見解の欠陥是正が先≫

 仏教にせよキリスト教にせよイスラム教にせよヒンズー教にせよ、いずれも原教典と目されるものがあった。だが解釈が始まる。その解釈は一色(ひといろ)ではなく、多様化した。結果、分派が生まれた。すると争いが生じる。他宗派との間で。また同一宗教の異宗派間で。その根にあるのは神の解釈、教典の解釈の不一致である。不一致が原因で宗教戦争が幾度も起きた。

 解釈とは、ある意味でそれほど厄介な人間的営為だ。そして変化してこその解釈でもある。変化は解釈の生命なのだろう。だから日本国憲法9条の解釈が変遷してきたのは、当たり前のことだ。それを咎(とが)めるのは間違いである。

 巷間(こうかん)、集団的自衛権行使容認は正々堂々と改憲をもってなされるべきだとの声がある。一見、もっとも臭い。が、この手順論はよく考えるとおかしい。なぜか。集団的自衛権は「憲法上行使不可」とした従来の内閣法制局見解が欠陥品だからである。欠陥は変更ではなく、是正こそが必要なのだ。
是正をしないまま改憲で集団的自衛権の行使は可とすれば、論理的には、現行憲法下での内閣法制局見解は間違っていなかったことになる。これはおかしい。その旨を私は本欄でも著書でも繰り返し述べてきた。この考えはいまなお不変である。(させ まさもり)

「日本の軍国主義警戒を」中国軍幹部、米軍司令官に(産経N)

中国人民解放軍の房峰輝総参謀長は8日、北京で米太平洋軍のロックリア司令官と会談し、「われわれは日本の軍国主義復活の危険性を警戒しなければいけない」と主張した。9日付の中国軍機関紙、解放軍報が伝えた。

 房氏は、中国で7日に日中戦争のきっかけとなった盧溝橋事件から77年の記念式典が開かれたことも紹介。米中両国軍の関係については「新たな障害を増やしてはならない」と指摘した。

 ロックリア氏は、米中両国軍が「長期的視点から相違をコントロールし、関係を発展させなければならない」と述べたという。同氏は9日に始まった「米中戦略・経済対話」のために訪中した。

集団的自衛権:防衛出動の要件緩和 自衛隊法改正を調整(毎日N26.7.10)

 集団的自衛権の行使を可能にするための法整備を巡り、政府は9日、自衛隊法の「防衛出動」の規定を緩和して自衛隊出動の根拠とすることで調整に入った。来年の通常国会に提出する自衛隊法改正案に盛り込む。憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を決めた7月1日の閣議決定は、集団的自衛権を「わが国を防衛するための自衛の措置」としており、新たに認める自衛隊活動は「他国防衛」ではないことを条文上明確にする狙いがある。

 複数の政府関係者が明らかにした。現行の自衛隊法は、日本への武力攻撃が発生した場合か、その明白な危険が切迫していると認められる場合、自衛隊に「防衛出動」を命じることができると定めている。政府は今回の閣議決定を踏まえ、日本に攻撃がなくても、密接な関係にある他国が攻撃を受け「わが国の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険」があると判断されれば、防衛出動できるように自衛隊法を改正する考えだ。

 政府・与党内には、防衛出動とは別に「集団防衛出動」などの規定を新設して集団的自衛権を行使可能とすべきだとの意見もあった。しかし、閣議決定が日本の武力行使を「自衛の措置」に限っていることを考慮。国際法上は集団的自衛権の行使に該当する活動についても防衛出動で対応することで「国内的には『あくまで自衛の措置だ』と説明することもできる」(与党関係者)とみている。

 ただ、日本が攻撃を受けていない段階で「自国防衛」のため自衛隊を出動させれば「先制攻撃ではないかとの指摘が出かねない」(政府関係者)との声もある。このため政府は「密接な関係にある他国からの要請」を集団的自衛権行使の条件とすることを検討している。【飼手勇介、青木純】

韓国・豪機も念頭…F35整備拠点、日本誘致へ(読売N)

【フォートワース(米テキサス州)=岡部雄二郎】小野寺防衛相は8日(日本時間9日)、米テキサス州フォートワースで、航空自衛隊が導入を決めている最新鋭のステルス戦闘機「F35」の工場を視察し、アジア太平洋地域のF35の整備拠点を日本に誘致する考えを明らかにした。




 日本の防衛産業の活性化や技術力の向上につなげる狙いがある。

 小野寺氏はロッキード・マーチン社の工場を視察後、「世界的に今後配備が行われる機種であり、地域で整備を行うアジアの拠点が日本になればいい」と記者団に述べた。日本が導入するF35の組み立ての一部は、愛知県豊山町の三菱重工業小牧南工場で行われる予定で、小野寺氏は、整備拠点の誘致先は同工場になるとの見通しを示した。すでに米政府と協議を始めているという。

 F35は「第5世代」と呼ばれるレーダーなどに探知されにくい最新鋭のステルス戦闘機。米国や英国、オーストラリアなど9か国が共同開発し、韓国も導入を決めている。小野寺氏の発言は、米軍のほか、韓国やオーストラリアなどがF35を導入した際の整備を請け負うことを念頭に置いているとみられる。政府は昨年3月、F35の部品輸出を武器輸出3原則の例外として認める官房長官談話を発表し、国際共同開発への日本の参加が可能となっている。

北ミサイル発射 首相、情報収集・分析を指示 拉致の日朝協議は継続(産経N)

安倍晋三首相は9日午前、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、関係省庁に対し、情報収集と分析に努めるよう指示した。政府は北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議するとともに、防衛省・自衛隊は引き続き警戒監視を強めている。航空機や船舶の被害情報は確認されていない。

 菅(すが)義(よし)偉(ひで)官房長官は9日の記者会見で、「(ミサイル発射の中止を求める)国連安全保障理事会決議に違反する。ありとあらゆる中で抗議していく」と批判を強めた。一方で、拉致被害者らの再調査をめぐる日朝政府間協議については「北朝鮮が行う調査の進(しん)捗(ちょく)を慎重に見極めていく」と述べ、継続する考えを示した。ミサイル発射の意図や目的に関しては「分析しているが、答えることは控えたい」と言及は避けた。

 オセアニア歴訪中の首相は9日午前、北朝鮮のミサイル発射の報告を受け、(1)米国、韓国など関係諸国と連携を図り緊張感を持って情報収集、分析に努める(2)航空機、船舶などの安全確認を徹底する(3)国民に迅速・的確な情報提供を行う-の3点を指示した。

 政府は官邸危機管理センターに設置した「北朝鮮関連情勢に関する情報連絡室」で情報を集約するとともに、国家安全保障局が関係省庁の局長級会議を開き、対応を協議した。防衛省も自衛隊制服組トップの岩崎茂統合幕僚長ら幹部を集め、会議を開催した。

 小野寺五(いつ)典(のり)防衛相は9日、訪問先の米南部テキサス州フォートワースで記者団に、「理解に苦しむ。決して北朝鮮のためにならない」と非難。武田良太防衛副大臣は、防衛省で記者団に、北朝鮮側の意図について「運用能力のテストという可能性もある」と指摘した。

南シナ海武力衝突で破綻する中国(産経N)

南シナ海の災いは、北西の地域覇権国家からやってくる。偶発的な衝突があるかもしれず、時には問答無用のこともある。南シナ海の大半を「中国の海」であると主張する大国には、沿岸国の艦船と衝突、放水、小火器による交戦へと進む悪夢のシナリオがある。

 実際に中国は、ベトナムの排他的経済水域内に石油掘削装置(リグ)を設置し、艦船など80隻を動員してベトナム船に衝突、放水を繰り返すに至った。偶発的に小火器が使われれば、一転して大規模な武力衝突に発展する危険をはらむ。

 海洋政策研究財団はこうした危険を想定し、内外の専門家とシーレーン防衛を検討した報告書「南シナ海の航行が脅かされる事態における経済的損失」をまとめた。導き出されるのは、世界経済は大混乱に陥るが、「最も経済的損失を被るのは中国である」との警告であった。

 報告書の想定では、紛争勃発で米国が空母打撃群を日本の南西諸島からフィリピン群島に沿った中国の「第1列島線」に配備する。これに対し中国は、列島線の内側を「領域拒否」海域であるとして他国船舶の航行を制限する。さらに中国は、武装艦船や航空機が南シナ海へ入れば、「第1列島線」と「第2列島線」の間の海域で「接近阻止」すると宣言。ここが米中激突の主戦場である。
かくて、ペルシャ湾からくる日本の大型原油タンカーは、マラッカ海峡を避けてインドネシア群島を抜け、フィリピン東側の西太平洋を大きく迂回(うかい)せざるを得ない。原油の9割を海上輸送に頼る中国は、海軍艦船の護衛で南シナ海を通過させるだろう。

 ここで米国は「オフショア・コントロール戦略」を発動させ、まず第1列島線の中国側を「排他的海域」と宣言する。同盟国と協調して、攻撃型原潜、航空兵力を投入して中国の大型タンカーやコンテナ船の通航拒否を警告する。中国はすべての港が南、東シナ海に面しているため、迂回路を設定できずに深刻なエネルギー不足に陥るだろう。

 米国はさらに、マラッカ海峡、ロンボク海峡などすべての海峡を封鎖して、中国への海上輸送を遮断する。もちろん、パナマ運河やマゼラン海峡も米国の管理下にある。これらをすり抜けても、戦闘艦の護衛なくして太平洋側から第1列島線を西に通航することは不可能である。
米国のオフショア・コントロールは、中国本土への武力攻撃を避けることにより、核戦争にエスカレートさせない抑制戦略である。これにより、米国の戦力を消耗させることなく、中国が紛争を収拾した方が賢明であると判断させて、戦争を終えるよう仕向ける。ちなみに、経済的な打撃は、中国の共産党体制が崩壊する引き金になりうる。

 それを知る中国は、陸上をはう石油パイプラインを建設し、他方で、海軍を使わずに海洋警察力でじわじわと既成事実を積み上げるのだろう。フィリピンやベトナムなど沿岸国は、薄くサラミを切り取られるように島嶼(とうしょ)を分捕られるのだ。

 報告書は、迂回する大型タンカーなどの経済損失を定量分析しており、傭船の高騰対策、シェール石油など代替エネルギー確保を指摘する。海洋政策研究財団の秋元一峰主任研究員は、沿岸国が中国と海上衝突防止協定を結び、日本には、武力衝突を抑止するためにも集団的自衛権の行使の重要性を指摘する。安倍政権はその一歩を踏み出した。

一国平和主義を捨て去る突破口 帝京大学教授・志方俊之(産経N)

安全保障法制整備のための与党協議が、ようやく合意に達し、集団的自衛権の限定的行使を容認する新たな憲法解釈が閣議決定された。長く続いてきたわが国の「一国平和主義」のモラトリアム体制に一つの突破口が開かれた。

 「突破」が成った要因は大別して3つある。最大の背景は、国際情勢が変貌して不安定化しつつあること、すなわち「力による現状変更」を図ろうとする事態が次々と生起していることにある。

 《主要因に「西からの無法」》

 尖閣諸島への中国人活動家の上陸、中国漁船の海上保安庁巡視船への体当たり、中国海警局公船や潜航した中国潜水艦の領海侵犯、海上自衛隊護衛艦に対する中国艦艇の射撃管制レーダー照射、海空自偵察機への中国戦闘機の異常接近などが繰り返されている。

 筆者は冷戦末期の1990年から2年間、「北からの脅威」に備える陸自北部方面総監として勤務したことがある。その緊張していた時期でさえ、極東ソ連軍はこのように国際慣例を無視した傍若無人な振る舞いはしなかった。
「西からの無法」というべき東シナ海の緊張状況がなければ、安倍晋三政権が声高に叫んでも行使容認に至らなかっただろう。

 普段は安全保障を意識せず生活している国民も、南シナ海で中国がベトナムやフィリピンに試みている「力による現状変更」の報道に接しているから、国が安全保障に本腰を入れなければ、「南シナ海の今日」が「尖閣の明日」になることは容易に分かるのだ。

 第2の要因は、世界中でみられる摩訶(まか)不思議な変容である。

 かつて韓国は、共産圏と国境を接する「自由の最前線」として重要な使命を帯びた国家だった。一方の北朝鮮は朝鮮半島を共産主義で統一せんと、国民経済を犠牲にしてまで強大な特殊部隊を養い核とミサイルを開発してきた。

 そのため、国連軍たる米軍が韓国に駐屯し、米韓両軍が訓練を重ねている。ただし、国連軍が臨戦態勢を敷けるのは日本という後方支援基地があるからだ。国連軍総司令部はソウルにあるが、国連軍後方司令部は神奈川県の座間にあることを忘れてはならない。
《日韓、米韓分断に乗る朴氏》

 半島有事の際は、在日米軍の航空部隊と艦隊、および海兵隊は半島に投入できる。オーストラリア軍など他の国連軍部隊も日本経由で半島へ向かうことになる。

 しかし、わが国はただの通過点ではない。国連軍が使う艦艇、航空機、軍用車両の造修能力が抜群で、情報収集能力、掃海能力、医療能力も持っているからだ。

 自衛隊が直接、半島に出向くことはあり得ないが、有効な支援能力に加え、「周辺事態法」で法整備もできている。繰り返すが、半島での国連軍の作戦はわが国の支援なしに成り立たないのだ。

 韓国の朴槿恵大統領は、この軍事的現実を知っているのか。それを大統領にきちんと説明する幹部は韓国陸軍にはいないのか。

 中国の習近平国家主席が北朝鮮に行く前に、3日から韓国を訪問する。北の金正恩第1書記が、日本には届かないものの韓国を全射程に収める弾道ミサイルを発射させた理由もその辺にあろう。
筆者は中韓友好関係に水を差す気持ちは毛頭ない。安全保障関係と経済関係を混同してはならないと朴氏に言いたいのである。

 中国は東南アジアでは、域内諸国が多国間で世論を形成するのを嫌い、何事も二国間で対処しようとする。北東アジアでは、日韓離間、米韓離間こそが、中国戦略の中核にあることを忘れてはならない。韓国が中国の対日三戦(世論戦、心理戦、法律戦)に乗せられているうちに米韓関係も希薄化してしまうことが案じられる。

 《永田町と現場の乖離に注意》

 第3の要因は自公両党の忍耐強さである。自民党は閣議決定の文言で大きく譲歩しつつ、公明党が自らの意思で意見集約するのを待った。忍耐心は、国会議員や地方議員を呼んで説明に労を惜しまなかった公明党にも見られた。

 どの党の地方議員も常日頃は、地域の発展や住民の安全、福祉に注力しているから、国家安全保障についてゆっくりと勉強し議論することは少ない。公明党の場合、平和追求を党のイメージにしているから、党内の意見集約にはかなりの努力を要したに違いない。だが、最終的に与党としての責任を重視したのは賢明であった。
他方、野党の中には、公明党の議員たちよりもよっぽど強い意志を込めて国家の安全保障をとらえている個々の議員もいるはずだ。今回、「責任野党」としてはもちろんのこと、「責任議員」としての声も小さかったことは残念である。いずれ、法案審議の段階では議論を交えていただきたい。

 最後に、現場で微妙な任務に就いている自衛隊員に一言申し上げたい。「明白な危険があること」という文言を、最初に判断するのは隊員諸君、特に指揮官である。永田町の論理と現場との間に必ずや生じてくる乖離(かいり)を、勇気と知恵によって埋めることも、指揮官の務めだと心得てもらいたい。(しかた としゆき)

NSCに関連法案作成チームを設置 30人規模(産経)

加藤勝信官房副長官は2日午前の記者会見で、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定を受け、1日付で国家安全保障会議(NSC)事務局の国家安全保障局内に、約30人規模の関連法案作成チームを設置したことを明らかにした。

 法案作成チームは、兼原信克、高見沢将林両官房副長官補をトップに、関係省庁との連絡調整を行うグループと、武力攻撃事態などへの対処に関する法改正を検討するグループの2班で構成される。

 加藤氏は、法案作成チームについて「関係省庁と緊密に連携を取りながら、検討作業を進めていく」と強調。関連法案の提出時期に関しては「昨日作業に入ったところだから、予断を持って申し上げる段階ではない」と語った。

自衛官守る上でも大きな一歩…自民・佐藤正久氏(読売N)

自民党の佐藤正久国防部会長代理と民主党の藤末健三参院議員が1日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、政府が同日閣議決定した安全保障法制に関する新たな政府見解について議論した。

 陸上自衛隊出身の佐藤氏は、政府見解が「駆けつけ警護」を認めたことに関し、「これまでは遠く離れた隊員が襲われても本隊は助けることができなかった。自衛官の命を守るうえでも、大きな一歩だ」と歓迎した。

 藤末氏は「国民的な議論が行われておらず、与党の閉じた議論だけで話が進んだ」と批判した。

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