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民主・岡田氏、「対米ミサイル撃墜不要」の認識否定せず 「政府案でも無理だ…」(産経N)


 民主党の岡田克也代表は26日の記者会見で、北朝鮮が米国のグアムなどを狙い弾道ミサイルを発射しても、自衛隊が対処する必要はないとの認識を事実上示したことに関し「政府案でも無理だと思う」と強調した。自らの認識については否定しなかった。
 岡田氏は「政府はグアムなどの日本を防護する装備にミサイルが飛んでいくことが国家の存立を揺るがすと言うが、その論理は成り立つのか」と指摘。「飛来したらどう対応するか」との質問に「いい悪いの話ではなく(政府案の)法令解釈として、そういう問題がある」と述べるにとどめ、具体案は示さなかった。
 岡田氏は24日のBSフジ番組で、米国へ向かうミサイルの撃墜に全面的な集団的自衛権の行使が必要だとした上で、「(日本には)集団的自衛権は必要ない」と断言。事実上、自衛隊が米軍と共同対処するのは不要との認識を示していた。
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6月27日(産経抄)


セクハラ、パワハラときて、マタハラ、そして今の流行は「おわハラ」なんだそうである。ハラスメント(嫌がらせ)ブームはもう終わり、という意味かと思ったら「就活終われハラスメント」の略語なんだとか。
 ▼優秀な学生を囲いこもうと、企業が「他社への就職活動を終了するよう学生に強要する」行為だそうで、昔風にいえば「青田買い」か。つい最近まで大学4年生が「就職氷河期」を嘆いていたのが、嘘のようである。
 ▼抄子も30年前に就活のまねごとをやったが、真剣に憲法学者にでもなろうかと考えた。民法が1044条のほか膨大な付則があるのに、憲法は補則を含めて103条しかなく、覚えやすい。占領下に連合国軍総司令部(GHQ)主導でつくられた憲法が、独立回復後も後生大事に護持されてきた裏にある日本人の「被占領意識」も研究対象として興味深い。
 ▼何より、なんでもかんでも「違憲、違憲」と言っていれば尊敬されるのだから、こんなにおいしい商売はない。恩師に相談すると「東大法学部を出ていないといいポストはまわってこないよ」とあきれられ、あえなく断念した。
 ▼衆院の憲法調査会で、自民党が呼んだ長谷部恭男早大教授が安全保障法案を「違憲」と断言した波紋はいまも続いているが、驚くに値しない。憲法9条を錦の御旗に自衛隊そのものを「違憲」と論じたのが、東大法学部を頂点とする憲法学者の本流で、合憲派は御用学者呼ばわりされてきた。
 ▼自衛隊違憲論が世間から相手にされなくなってから、集団的自衛権が、本流派最後の砦(とりで)になっていた。彼らが過去の解釈にこだわるあまり、現実の国際情勢から目を背けるようでは、御用学者ならぬ無用学者とそしられても仕方あるまい。

安保法案審議 戦略的な曖昧性は確保したい(読売:社説)


危機が発生した際、自衛隊がどう行動するか。その詳細をすべて明示することは、事態対処の実効性を損ねかねない。
 安全保障の世界では、戦略的な曖昧性を確保しておくことが欠かせない。
 衆院平和安全法制特別委員会で民主党の岡田代表が、集団的自衛権の行使が可能となる存立危機事態の具体例を示すよう求めた。
 安倍首相は、朝鮮半島有事を念頭に、日本へのミサイル発射が準備される中、監視中の米軍艦船が攻撃される例を挙げた。「ミサイル防衛体制の一角を崩そうとしている可能性がある」と語った。
 他国に対する攻撃があり、日本の存立が脅かされる事例として、分かりやすい。政府がこうした具体例を示し、丁寧に説明することが国民の理解を広げよう。
 岡田氏は、一連の首相答弁について「武力行使の要件としては甘すぎる。もっと明確にしないといけない」と強調した。
 この主張は疑問だ。法律上、これは可能、これは可能でない、と詳細を示すことは控えねばならない。日本の手の内をさらし、肝心の抑止力を弱めるからだ。
 例えば、地対艦ミサイルの射程が分かれば、敵の艦船はミサイルが届かない海域で活動し、ミサイルは無力化してしまう。射程はまさに防衛上の秘密である。
 米国が、台湾有事などの際、どんな行動を取るかを曖昧にしているのも同様の理由からだ。
 様々な事態に自衛隊がどう対処するかについては、時の政府が情勢を総合的に判断できる裁量の余地を残しておく必要がある。
 残念なのは、岡田氏が、17日の党首討論と同様、米艦防護の可否について明確な判断を示さなかったことだ。民主党が、存立危機事態にどう対応するかを明示しなければ、議論は深まらない。
 岡田氏は、中東・ホルムズ海峡での機雷掃海について、周辺海域で戦闘が行われている状況でも憲法上は可能か、と質問した。首相は、「事実上の停戦合意がない所へ掃海艇を送ることは考えられない」と述べるにとどめた。
 中東での機雷掃海は、集団的自衛権行使の典型例ではなく、例外的で特殊な例だ。内容をよく整理し、冷静に議論すべきだろう。
 停戦合意前の掃海は、集団的自衛権を行使するしかない一方、部隊運用上は制海・制空権の確保が前提となる。いかに海上自衛隊の高い掃海能力を活用し、国際社会に貢献するか。この観点で建設的な論議を行うことが大切だ。

英首相、EU改革提案へ 離脱是非、国民投票を左右(東京新聞)


 【ブリュッセル=小嶋麻友美】キャメロン英首相は二十五日、ブリュッセルで始まる欧州連合(EU)首脳会議の夕食会談で、EU残留をかけた機構改革の構想を正式に表明する。EUの公式の場で述べるのは初めて。東欧などEU域内からの移民の増加を受け、キャメロン氏率いる英保守党は「二〇一七年末までにEU離脱の是非を国民投票で問う」としているが、公約を前倒しして一六年中に投票を実施したい考えだ。
 キャメロン氏は、英総選挙での勝利を受けて五月末に国民投票法案を提出する一方、オランド仏大統領、メルケル独首相らと相次ぎ会談するなど、EU改革を訴える動きを速めている。一七年には独仏両国でそれぞれ総選挙や大統領選が予定され、改革に消極的な声が強まる恐れがある上に、EU離脱の可能性を長引かせることは英経済にとっての不安要素になる、と懸念しているもようだ。
 ただ、英国は移民規制に関する権限のEUからの移譲や、移民への福祉政策の制限などを求める方針だけに、欧州統合の根幹である「域内の移動の自由」に深く関わるとあって、東欧などで特に反発が強い。今後、基本条約の改定にまで踏み込むことになれば交渉の長期化は避けられない。
 また、ドイツを公式訪問中のエリザベス英女王は二十四日、キャメロン氏とメルケル氏も同席した夕食会のスピーチで「英国は常に欧州大陸と密接に関わってきた」と歴史を振り返り、「欧州の分裂が危険なことを私たちは知っている」と述べた。
 英国王は政治介入しないのが原則で、英BBC放送によると、王室は「キャメロン氏のEU改革とは関係がない」と強調したが、女王の発言は一定の重みを持って受け止められている。夕食会では、ガウク独大統領も「ドイツは英国が望む(改革についての)対話を支援する。EUには英国が必要だ」と語った。

米艦攻撃も存立危機事態=ミサイル防衛で共同対処時-安倍首相(時事N)


安倍晋三首相は26日の衆院平和安全法制特別委員会で、自衛隊と共に弾道ミサイル防衛に当たっている米軍イージス艦が攻撃を受けた場合も、集団的自衛権行使の前提となる「存立危機事態」に当たる可能性があると指摘した。
 首相は、日本の「近隣国」が「東京を火の海にする」と宣言し、ミサイル攻撃などの準備を整えている状況を例示。「わが国を攻撃する上で、一緒に行動する米軍の力をあらかじめそいでおく、イージス機能を落としておく作戦上の可能性は十分ある」と述べ、こうした場合は存立危機事態を認定することも「あり得る」との見解を示した。
 首相は「こういう状況は(政府見解で集団的自衛権行使を違憲とした)1972年には全くなかっただろう」と語り、安全保障環境の変化を強調した。

米中対話 オバマ氏の要求は当然だ(産経:主張)


米中閣僚による戦略・経済対話がワシントンで開かれ、米側は、中国に南シナ海での岩礁埋め立てや軍事施設建設の中止を改めて要求した。
 オバマ米大統領は中国代表団と会談し、「緊張を緩和する具体的な措置」を取るよう求めた。大統領自ら、中国指導部に直接懸念を表明するのは異例だ。
 南シナ海での人工島の造成、軍事拠点化は断じて容認できないとの断固たる姿勢を鮮明にしたものであり、オバマ氏の発言を支持する。国際ルールに反した中国の海洋進出は力による現状変更である。領有権を争う周辺国との緊張を高めており、看過できない。
 米政府はこれまで、各レベルで中国に警告を発してきたが、オバマ氏は「非生産的」と非難するにとどめていた。大統領が自ら「海洋での行動に対する懸念」を伝えた意味は大きい。
 米中対話を前に中国外務省は、埋め立てが「近く完了する」と発表したが、言い逃れにすらなっていない。米側が批判を強めたのは当然だ。
 中国の楊潔●(ようけつち)国務委員は閉幕式で、「中国は領土主権や海洋権益を守る断固とした決意を再確認した」とオバマ氏の呼びかけを無視し、従来の主張を繰り返した。
 中国が聞く耳を持たないなら、より強い牽制(けんせい)が必要となる。米政府は、人工島を中国領と認めないため、米軍機や艦船の12カイリ以内への派遣の可能性にも言及している。これも有力な選択肢だ。
 周辺海域の警戒強化も重要である。米国や周辺国との連携で、日本の果たす役割も、少なくはないはずだ。
 地域の安全保障問題を話し合う8月の東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)など、あらゆる機会を使って批判の声を上げるべきだ。
 オバマ氏は、中国政府の関与が疑われるサイバー攻撃でも緩和措置を求めたが、中国側は攻撃を否定し、この問題でも対立は平行線のままで終わった。
 中国側は米国に「新型大国関係の構築」を持ちかけているが、それならまず、「大国」にふさわしい振る舞いを求めたい。
 習近平国家主席は9月、初の米国公式訪問を控えている。中国が今後も南シナ海での軍事拠点づくりを進めるなら、それは対立確認の場としか、なり得ない。

安保法制論議、拉致被害者救出には一言もない 葛城奈海(産経:直球&曲球)


「少なくとも数人は帰ってくるのでは」と、日本中の期待を集めた日朝のストックホルム合意から丸1年がたった。結論は周知の通り、政府認定の拉致被害者、特定失踪者の誰ひとりとして帰国は実現していない。再調査のための特別調査委員会を設置したことを評価して、日本は制裁の一部を解除したが、またしても北朝鮮に弄された感は否めない。「最後のチャンス」と、すがるような思いで推移を注視していたご家族の落胆はいかばかりであろう。
 ここへきて、そのご家族の傷に塩をすり込むように思えてならないのが、安保法制論議だ。「切れ目のない法整備」を謳(うた)い、11もの法案を並べながら、拉致被害者救出に関しては与党も野党も一言もない。在外邦人の保護については当該国の同意が前提となっているが、北朝鮮が自衛隊による拉致被害者救出に同意するわけもない。
かつて安倍晋三首相は、「いざとなったら米国に頼むしかない」と語ったが、筆者が予備役ブルーリボンの会で活動を共にしている自衛隊の特殊部隊OBは、「対米協力と同じくらいの熱意を持って、自衛隊による拉致被害者救出を可能とする法的根拠を示せば、自衛隊はその準備に鋭意取り組むだろう」という。にもかかわらず自国民を守ることをいつまでも米国頼みにしていては、独立した国家として情けないではないか。現行法で自衛隊を使えないというなら、今こそ法整備の好機であろう。議員のブルーリボンバッジは、まやかしか。
 当会では北朝鮮工作員侵入・拉致シミュレーションを実施したことがあり、筆者はその被害者役を務めた。言葉巧みに注意を逸(そ)らされた隙に引き倒され、手足を縛られ、猿轡(さるぐつわ)をはめられ、麻袋をかぶせられた。全身砂だらけになり口の中には血の味がした。何の罪もない国民がある日突然このようにして連れ去られ、以後何十年も意に反した人生を異国で送っているという事実には、どう向き合うのか。
これからの危機に備えることはもちろん大事だが、既に現存する安全保障問題をこそ、まずは直視してもらいたいものである。

「報告書に侵略の事実」 70年談話で北岡氏(東京新聞)


安倍晋三首相が夏に発表する戦後70年談話に向けて設置した私的諮問機関「21世紀構想懇談会」は25日、6回目の会合を官邸で開いた。この日で正式な議論を終え、7月に首相へ報告書を提出する方針だ。座長代理の北岡伸一国際大学長は報告書について「(先の大戦で)侵略した事実は書くだろう」とした上で、談話に「侵略」表現が入るかどうかは首相に委ねる考えを記者団に示した。
 座長の西室泰三日本郵政社長は会合後「十分な議論ができた。首相に迷惑が掛からないように、なるべく早く報告書を提出したい」と述べた。
 懇談会は、首相が2月の初会合で示した五つの論点ごとに意見交換してきた。

安保、安倍首相と岡田氏論戦へ=衆院特別委(時事N)


衆院平和安全法制特別委員会は26日午前、安倍晋三首相と関係閣僚が出席し、安全保障関連法案に関する集中審議を行う。自民党の今津寛氏は日本を取り巻く安全保障環境の変化を取り上げ、安保法制整備を急ぐ理由について説明を求める。
 与党に続いて民主党の岡田克也代表が質問に立ち、集団的自衛権行使の前提となる「存立危機事態」と「重要影響事態」の違いや、事態認定のタイミングについて政府の見解をただす。特別委での質疑は国会延長後初めて。

21世紀構想懇談会、70年談話への議論終了(読売N)


安倍首相の「戦後70年談話」の内容について検討している21世紀構想懇談会(座長・西室泰三日本郵政社長)は25日、首相官邸で第6回会合を開き、首相が検討を要請していた五つのテーマについて、議論を終了した。
 今後は少人数会合などを開いて報告書をまとめ、7月下旬にも首相に提出する。首相は報告書を踏まえ、終戦記念日の8月15日までに談話を発表する。
 首相が検討を求めたのは〈1〉20世紀の教訓〈2〉戦後日本の平和主義〈3〉日本とアジア、欧米諸国の和解〈4〉20世紀の教訓を踏まえた日本の貢献〈5〉戦後70年に日本がとるべき施策――の5点で、25日の会合では〈4〉と〈5〉がテーマとなった。
 座長代理の北岡伸一・国際大学長によると、この日の議論では、今後日本がとるべき施策として、積極的平和主義への取り組みを強化することや、中国や韓国などとの和解を進めるための多国間の歴史共同研究、近現代史教育の充実を求める意見が出たという。

「教育の中立性」を嫌う民主党の本音は「日教組の手足を縛るな」(産経:阿比留氏の極言御免)


 民主党の体質は、いつまでたっても変わらない-。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたのを受けて、同党の「主権者教育のあり方検討ワーキングチーム」がまとめた中間報告を読んでの感想である。そこにはこう書かれていた。
 「『政治的中立性』という言葉に縛られ、現実にある課題や争点を避け、学生の思考力、判断力の涵養(かんよう)を怠るような教育のあり方は『主権者教育』とは言えず、再構築されるべきだ」
 「教職員に対して、既存の法令以上の制限を課す必要はない」
 一見もっともらしいが、民主党の幹事長を務めた日教組のドン、輿石東参院副議長がかつて、こう述べていたことを連想させる。
 「(日教組は)政権交代にも手を貸す。教育の政治的中立などといわれても、そんなものはありえない」(平成21年の日教組「新春の集い」あいさつ)
 つまり、中間報告の真意は「わが党の有力支持団体である日教組の手足を縛るな」ということだろう。枝野幸男幹事長は先日、党の労組依存体質を批判した長島昭久元防衛副大臣を注意したとのことだが、労組、特に日教組や自治労など官公労の支持・支援がなかったら民主党はどうなるか。
 興味深いのが、今年4月の大阪での統一地方選の結果である。民主党は大阪府議選(改選前8議席)に9人が立候補してわずか1人しか当選せず、大阪市議選(同6議席)では出馬した11人が全滅した。
 大阪が維新の党の本拠地であることを差し引いても極端な結果だ。これについて閣僚の1人は、「大阪市と大阪府がそれぞれ24年と25年に、橋下徹市長の主導で『職員の政治的行為の制限に関する条例』を作ったのが大きい」と指摘する。
 もともと政治的に中立であるべき地方公務員や教職員は、地方公務員法や教育公務員特例法などで政治活動に一定の制限を受けている。ところがこれらは「ザル法」で、刑事罰の適用もある国家公務員と異なり、地方公務員や教職員は事実上、野放し状態だった。
 これに対し、大阪府・市は懲戒処分として「免職」も可能とする条例を制定したことが、統一地方選の結果に表れたのだ。民主党の前大阪市議はこう話す。
 「影響は大きかった。条例が、もともと本心では選挙運動に積極的ではなかった職員や教師らに、『もう活動しなくていい』というお墨付きを与えた」
 つまり、自治労や日教組などの動きが鈍れば、民主党はたちまちじり貧になるということである。
 地方公務員や教職員の政治活動に国家公務員並の罰則規定を設ける法改正については10年前、自民、公明両党が幹事長会談でいったん合意したが、地方自治体の現業職に支持者の多い公明党が党利党略でひっくり返した経緯もある。だが、公明党は大阪府・市の条例には賛成している。
「統一地方選の大阪での選挙結果は、公明党説得の材料となる」
 ある閣僚はこうも語っている。法改正の意味はもちろん、それだけではない。本来の職務に専念したい地方公務員や教職員にとっても、選挙のたびに政治活動に費やす時間や労力を省ける。ひいては地域住民や子供たちのためにもなる。
 「この法改正はやらないとダメだ」
 安倍晋三首相も周囲にこう話すなど、首相官邸は法改正に前向きだとされる。教育正常化を進める上で、避けては通れない問題である。(政治部編集委員)

世界の現実踏まえた憲法論議を 外交評論家・岡本行夫(産経:正論)


安保法制についての政府の説明は、行儀がよすぎて些(いささ)か分かりづらい。一方、これを違憲とする憲法学者や野党の主張は、世界の変化を考慮しない観念論で、現実感覚がない。

 ≪顕在化する自衛行動の必要性≫
 砂川判決が個別的と集団的の区別をせずに国家の自衛権を認めたのは周知のとおりである。しかしその後がいけない。72年に、内閣法制局は「日本に許されているのは個別的自衛権だけで、集団的自衛権はすべて違憲」とした上で、集団的自衛権を「他国に加えられた武力攻撃を阻止すること」と定義した。つまり、「個別的自衛以外のすべての武力行使イコール他国を守る行為」と荒っぽく認定したわけだ。
 因(ちな)みに72年は「非武装中立論」に対する国民の支持が最も高かった年(15・5%、現在は2・6%)であった。海外で起こる紛争が日本人の生命や財産を脅かす事態など考える必要がなかった平和な時代だ。反対論者の違憲論も、40年以上前のこの時代であれば、立派な意見であった。
 しかし、実は、72年に「集団的自衛権」として一括(くく)りにされたものの中には、日本人の生命と財産を守るための自衛権も混在していたのである。「日本独力では無理なので他国と共同して初めて可能となる自衛行動」のことである。こうした自衛行動の必要性が顕在化してきたのは80年以降だ。
 例えば海上防衛。当時はいたって安全であった海域が、今や物騒で波立つ海となった。79年のイラン革命以来、イランの革命防衛隊はペルシャ湾の商船隊を脅かし、機雷を敷設したこともある。ホルムズ海峡を出れば、外海のアラビア海にはソマリア海賊が待ち受ける。その先のインド洋は、アフガニスタンのタリバンが麻薬と武器を輸送するルートだ。さらに進めば、中国海軍が膨張を続ける南シナ海がひろがる。
 日本の護衛艦は90年代には60隻。それが現在は47隻。これで2600隻の日本商船隊を守れるわけがない。唯一の道は、各国海軍と共同しての護衛である。

 ≪国際艦隊への参加断った日本≫
 海賊からのタンカー保護を考えてみればよい。自衛隊の護衛艦は今年の5月末までに663隻の日本の商船を護衛したが、それだけではない。実に2902隻の外国船舶を日本船とともに護衛したのである。他国の海軍も同じように日本船舶を護衛してくれた。
 もちろん、これは海賊対処法に基づく刑法犯罪への対決であるが、海賊を撃退した後に、どこかの「国または国に準ずる組織」の艦船が商船隊を襲撃してきたときには、海上自衛隊は拱手(きょうしゅ)傍観するのか。どう考えてもおかしい。
 弱い海賊に対してすら海上自衛艦隊をもって警護するのに、より強大な襲撃者に対しては「どうぞご自由に攻撃を」と道を開けるのか。憲法学者が意気軒高に政府を「おばかさん」と呼んでいれば済む話ではない。
 87年、湾内の商船隊を護衛する国際艦隊が組織された。日本も参加を要請されたが「個別的自衛権に該当しない」と断った。護衛の対象船舶の7割は日本関係船舶だったにもかかわらずだ。わが国は護衛対象に僅かでも外国船が含まれていれば、護衛艦隊への参加は「他国を守る行為」として拒否して、日本船隊の護衛は他国の海軍にやらせて知らん顔をするのか。

 ≪カラスに交じったグレーのハト≫
 要するにこういうことだ。個別的自衛権を白いハト、憲法の認めない集団的自衛権をカラスとしよう。72年、内閣法制局は「白いハト以外のすべての鳥はカラス」と断定した。しかし、実はカラスの中に、日本一国ではできない日本人の生命・財産の保護という、色はグレーでも、れっきとしたハトが交じっていたのである。
 今回の安保法制は、カラスの鳥籠からこのハトを外に出してやることである。違憲だったカラスが合憲の鳥に変わるわけではない。ハトであった鳥までカラスと呼んできた過ちを正すだけである。
 もちろん、憲法9条は厳然として存在するからカラスは鳥籠から出すわけにはいかない。たとえ同盟国アメリカが行うものであっても、日本防衛のためでない武力行使への参加は違憲であって許されない。
 その違憲合憲を判断するのは国会の役割だ。内閣が自衛隊を派遣した後に、国会が「今度の派遣は違憲のケースだ」と議決すれば、自衛隊は当然に呼び戻される。
 欲しいのは、現実に対する認識だ。時の人となった長谷部恭男早大教授は、「外務官僚には全員自衛隊入隊を義務づけ(危険地域を体験させよ)」と主張する。しかし外交官は、自衛隊は行かない「危険地域」のバグダッドやイラク各地で黙々と仕事をしている。
 既に2人の外交官が反政府勢力に殺害されたが、勤務を続けている。多くの援助関係者や専門家も危険覚悟で、自衛隊の行かない地域で活動している。世界の安全保障環境は激変し、72年の政府見解では、対応できない時代になっているのだ。(おかもと ゆきお)

知事の訴え 首相は反論 「沖縄の米軍基地 国民全体で負担すべき課題」(東京新聞)


 沖縄県は二十三日、太平洋戦争末期の沖縄戦戦没者を追悼する「慰霊の日」を迎えた。翁長雄志(おながたけし)知事は沖縄全戦没者追悼式での「平和宣言」で、「沖縄の米軍基地問題は、我が国の安全保障の問題であり、国民全体で負担すべき重要な課題」と指摘し、政府に対し米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)移設を中止するよう求めた。安倍晋三首相は追悼式後、記者団に「普天間飛行場の固定化は断固として、あってはならない」と述べ、中止要求に反論した。
 首相は四月下旬に米・ワシントンでオバマ大統領と会談した際、日米合意に基づく辺野古移設の推進で合意しており、夏にも沿岸部の埋め立て工事に着手する構えだ。これを念頭に、翁長氏は平和宣言で「辺野古移設については昨年の選挙で反対の民意が示されている」などと主張した。
 翁長氏は「(政府に)移設作業の中止を決断することを強く求める」「到底県民には許容できるものではない」などと辺野古移設反対を訴え、参列者から大きな拍手が湧いた。一方、首相があいさつを始めると、会場から「帰れ」など抗議の声が出された。
 首相と翁長氏は追悼式後、那覇空港の貴賓室で数分間言葉を交わした。翁長氏は観光などの経済問題が中心で、辺野古移設問題は議論しなかったと記者団に説明。同時に「(見解の)差を認識し、話を詰めていかないといけない」と述べた。
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十三日午後の記者会見で「辺野古移設の断念は普天間飛行場の固定化を容認することにほかならない。現知事として現実にどう対応するかも大きな問題だ」と翁長氏をけん制した。

NATO国防相会議 ロ念頭に体制強化で合意(NHK)


NATO=北大西洋条約機構は国防相会議を開き、ウクライナ情勢で対立するロシアの軍備増強の動きを念頭に、有事に備える即応部隊の規模を3倍に拡充するなど防衛体制を強化することで合意しました。
NATOの国防相会議はベルギーのブリュッセルで24日、2日間の日程で始まりました。
今回の会議では、有事に備える即応部隊に空軍や海軍を投入し、現在の3倍の4万人規模に拡充することや、ロシアに隣接するバルト3国に加えポーランドなど東ヨーロッパの国々に新たな拠点を設け、人員や軍事設備を配備することなどを決めました。
これはウクライナ情勢で欧米と対立を深めるロシアが、バルト海で軍事活動を活発化させているとみられることや、大陸間弾道ミサイルを配備する方針を打ち出したことなど軍備増強の動きを見せていることを念頭に置いた措置と受け止められています。
NATOのストルテンベルグ事務総長は会議後の記者会見で、ロシアとの軍拡競争につながらないのかとの質問に対し「これは対決ではない。しかし加盟国の安全を守るために相応に対応する必要がある」と述べました。
国防相会議に先立って、アメリカもバルト3国などに戦車などを配備する方針を示しており、欧米とロシアの対立の構図が軍事面でも鮮明になってきています。

日露、対話継続を確認…大統領来日を要請か(読売N)


安倍首相は24日夕、ロシアのプーチン大統領と電話で約30分間会談し、日露間の対話を継続していく方針を確認した。
 首相はプーチン氏の年内来日を改めて要請したとみられる。
 首相はウクライナ問題については、ロシアがウクライナ東部での停戦合意を完全に履行し、建設的な役割を果たすように求めた。
 両首脳は昨年11月、北京でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて会談し、大統領来日を実現するため、準備を開始する方針で一致していた。両首脳が直接意見交換したのは、約7か月ぶりとなる。

戦後70年の靖国参拝へ決断望む 国学院大学名誉教授・大原康男(産経:正論)


本年、「戦後70年」を迎えるということで、早くも昨年から新聞・雑誌・テレビなどでさまざまな特集が組まれ、注目を集めているが、去る6月6日、テレビ朝日は「池上彰が伝えたい実はみんな知らない日本 戦後70年だからこそ…タブーに切り込み解説」という長いタイトルのつけられたドキュメンタリー番組を放映した。

 ≪気になった「戦争神社」≫
 昭和19年11月、その勇猛さをもって鳴る米海兵隊も心底から驚愕(きょうがく)するほど勇戦・敢闘して玉砕したペリリュー島守備隊を、懇ろに追悼された天皇・皇后両陛下のパラオご訪問-これをプロローグとして戦後70年の知られざるエピソードのいくつかが紹介されていた。
 たとえば戦後に独立したバングラデシュやパラオの国旗は日の丸がモデルとされているという事実は、先の大戦に対する国際社会の評価が必ずしも一元的なものではないことを窺知(きち)させるものがあり、戦没した将兵を祀(まつ)る靖国神社に関する説明も特に引っ掛かるようなものはなく、全編を通してごく穏当な内容だったといえよう。
 ただ一つ気になったのは、「靖国神社」を“war shrine”(「戦争神社」)と翻訳している箇所である。緊迫の度が時とともに深まっている東アジア情勢を背景に、安倍晋三内閣が進めつつある新たな「安全保障関連法」を「戦争法」と言い換えて反対する野党の文脈に沿ったような表現であるからだ。
 ここでふと思い出したことがある。ちょうど70年前の昭和20年12月15日に連合国軍総司令部(GHQ)は、いわゆる「国家神道」の廃止を命ずる「神道指令」を発したが、彼らが最も危険視し、なしうるならば破壊することも辞さないと考えていたのが靖国神社だった。
 靖国神社(さらには地方の護国神社も含む)は、伊勢神宮をはじめとする他の一般神社と区別して“military shrine”(「軍国的神社」)と呼び、被災した社殿の復旧や、国公立学校の児童・生徒らの訪問などについて特別の制限を設けたことは事実だが、最終的にはそのままの姿で存続することが認められて今日に至っている。

 ≪「軍国主義的」を意味せず≫
 その「軍国的神社」の意味も、当時の日本政府とGHQの交渉の経緯を辿(たど)ってみると、“militaristic”(「軍国主義的」)というイデオロギーを言っているのではなく、あくまでも“military”(「軍に関係する」)という神社の形態を指しているに過ぎなかった。
 つまり、「国家神道」の時代には他の神社がすべて内務省の所管であったのに対し、靖国神社だけが陸海軍両省の共同所管であったという法制上の差異を示すものであったということ(もっとも、明治2年に創建され、同12年に別格官幣社に列格された靖国神社と違い、昭和14年になってようやく制度的に整備された護国神社は内務省の所管とされていたが、当初はそのことに気づかなかったらしい)。
 当時の靖国神社関係者も「必ずしも彼ら(GHQ)がこれらの神社の存在を全否定しているわけではない」という感触をいだき、「仄(ほの)かな希望が持てた」と回顧している。彼らのいう「軍国的神社」でさえ、そのような意味に止(とど)まるのであれば、占領が終わってから60年以上たった今日、“war shrine”と訳すことの不適切さは、これ以上多言を弄するまでもあるまい。

 ≪宿願を実現した安倍首相≫
 もう一つ注目されるのが、安倍首相がこの節目の年に靖国神社に参拝するのかという点である。周知のように、日本と国交を有する国家のうち、政府レベルで首相の靖国神社参拝にいまなお反対し続けているのは、中国および韓国の2カ国だけだが、第一次政権では果たされなかった宿願を第二次政権に至って実現した安倍首相の今後の動向は如何(いかん)?
 翻って回顧すれば、占領末期に吉田茂首相が参拝を再開してから四半世紀にわたって何の問題もなく続けられてきた首相の公式参拝である。
 それが戦後30年に当たる昭和50年に三木武夫首相が“私的参拝”と称したのが最初の躓(つまず)きとなり、戦後40年の同60年に中曽根康弘首相が10年ぶりに公式参拝を復活したものの、“A級戦犯”合祀(ごうし)を理由とする中国の抗議に屈してその後の参拝を見送り、以後、16年もの長きにわたる参拝停滞期が続く(橋本龍太郎首相の例外的参拝を除く)。
 戦後50年の平成7年はあの“村山談話”の社会党・村山富市首相だったから、参拝するはずがない。同13年に至って小泉純一郎首相がようやく参拝を再々開し、同17年には戦後60年を期して参拝がなされたが、後継の首相がことごとく靖国参拝そのものを控えたため、再び停滞期が到来した。
 それをほぼ7年ぶりに復活したのは安倍首相ではないか。あと2カ月足らずで戦後70年の日を迎える。首相の断固たる決断を心より望む次第。(おおはら やすお)

徴兵制が敷かれる日 6月24日(産経抄)


 ドイツでは2011年7月まで、徴兵制が敷かれていた。ドイツ在住の永冶(ながや)ベックマン啓子さんの息子も9カ月間、陸軍の歩兵部隊で訓練を受けた経験を持つ。
 ▼ひ弱で太り気味だった18歳の男の子は、生まれ変わったように壮健な19歳の青年となって帰ってきた。「息子の体験は大いに日本の若者教育の参考になる」と啓子さんはいう(『息子がドイツの徴兵制から学んだこと』祥伝社新書)。
 ▼集団的自衛権をめぐって、民主党が徴兵制と結びつけた議論を執拗(しつよう)にふっかけている。政府見解では、徴兵制は、憲法18条が禁じた「意に反する苦役」にあたる。ただ、石破茂地方創生担当相は、国民みんなで民主主義国家を守るという立場から、苦役とする発想に違和感を覚えるという。
 ▼それでも著書のなかで、はっきり徴兵制に反対と、言い切っている。現代の軍隊は、高性能の兵器を使いこなす、超プロフェッショナルの集団でなければならない。たくさん人を採っても、防衛戦略上、意味がないからだ。ドイツが、憲法上の規定を残しながら徴兵制を停止したのも、軍隊の任務の高度化が理由のひとつだった。
 ▼集団的自衛権を行使すれば、自衛隊の任務が拡大する。それにともなう自衛官の増員は、少子化のために困難になる。細野豪志民主党政調会長が、自身のホームページで“徴兵制への道筋”を披露している。安全保障政策の常識にてらせば、いかにナンセンスな論法か、明らかである。
 ▼スイスは「平和国家」のイメージとは裏腹に、今も徴兵制を維持している。集団的自衛権を否定しているからだ。軍事的な緊張が高まりつつある北東アジアで、日本が同じように一国だけで国を守ろうとするなら、それこそ徴兵制が絶対に必要である。

油井さん搭乗「ソユーズ」、7月23日打ち上げ(読売N)


下村文部科学相は22日の閣議後記者会見で、油井亀美也きみや・宇宙飛行士(45)を国際宇宙ステーション(ISS)に運ぶロシアの宇宙船「ソユーズ」の打ち上げ予定日が7月23日に決まったことを明らかにした。
 ISS計画参加各国との協議で合意したという。地球へ帰還するのは12月22日ごろになる。
 ソユーズは当初、5月に打ち上げられる予定だったが、4月に起きたロシアの無人補給船のトラブルを受け、延期となっていた。油井さんの滞在期間は当初計画より約1か月短い5か月間になる。

首相、10月に内閣改造を検討 自民役員人事も(東京新聞)


 安倍晋三首相(自民党総裁)は9月の党総裁選での再選を前提として、10月に内閣改造と党役員人事に踏み切る検討に入った。複数の政権幹部が23日、明らかにした。9月27日の国会閉会と同月下旬に米・ニューヨークで開かれる国連総会出席を経て、秋の臨時国会に新体制で臨む方針だ。来年夏の参院選をにらんで政権運営の継続性を重視し、菅義偉官房長官や谷垣禎一自民党幹事長らの続投が有力視される。大幅改造は避けるとの見方も出ている。
 自民党は9月30日の総裁任期満了に伴う総裁選を「9月8日告示―20日投開票」の日程で実施する方向で調整する。国会会期中の総裁選となる。

安保法案、再可決考えぬ=自民幹部(時事N)


自民党の佐藤勉国対委員長は23日の記者会見で、安全保障関連法案の審議に関し、「60日ルールを盾にやろうという考え方は持っていない」と述べ、憲法の規定に基づく衆院再可決は現時点で想定していないとの立場を強調した。
 憲法は、法案が参院送付後60日以内に議決されなければ、衆院で3分の2以上の賛成で再可決できると定めている。 
 維新の党は、再可決しないと宣言しなければ審議に応じられないと政府・与党をけん制している。佐藤氏の発言は維新の軟化を狙ったものだが、最終的に再可決するかどうかについては「そこは信頼関係だ。約束はしない」と語った。

「下品なこと」「うんざりする」 韓国の執拗な「産業革命遺産」登録阻止工作 辟易する外務省がとった策とは(産経N)


日本と韓国の間で歴史問題の新たな火種となっていた世界文化遺産に登録される見通しの「明治日本の産業革命遺産」(福岡など8県)について、21日に都内で開かれた日韓外相会談で、反対していた韓国が一転、協力することを約束した。韓国側も登録を目指す案件があり、双方が協力することで一応の決着をみた。ただ、世界遺産委員国を巻き込んだこれまでの韓国の反対攻勢は執拗だった。
 「日本は下品なことはしない。国連教育科学文化機関(ユネスコ)を対立をつくるような場にするのはいかがなものか…」
 日本がユネスコ世界遺産委員会の委員国に外務副大臣らを「特使」として派遣すると、韓国は後を追うように尹炳世外相を派遣。むきだしの対抗措置に日本の外務省幹部は吐き捨てるように、そう語った。
 韓国が何かにつけて歴史問題で日本の行動に反発するのは、もはや恒例になりつつある。ただ、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者が拡大し、朴槿恵大統領が訪米を延期するほど深刻な最中でも、尹氏が世界遺産委員会の議長国ドイツ、副議長国のクロアチアを相次いで訪問し、反対をアピールするのはさすがに“奇異”に映る。
 韓国側の反対理由は、登録対象施設の一部で強制徴用された朝鮮半島出身者が働かされていたということだ。韓国は「負の遺産で、人類の普遍的な価値を持つ遺産を保護するという世界遺産条約の基本精神に違反している」と主張する。
 もともと日本側は世界遺産に推薦するにあたり、登録対象時期を「1850年代から(日韓併合の)1910年まで」としており、韓国の言う批判は的外れだとの立場だ。
 対象時期に限定すれば、韓国が主張する事実は1910年の日韓併合後のこと。今回の登録とは関係なく、その時期まで広げて反対だというのは「言いがかり」でしかない。ただ、遺産登録は7月3~6日(日本時間)にドイツ・ボンで開かれる世界遺産委員会で正式決定する。登録に反対の韓国も委員国で、反対意見が出た場合は3分の2以上の賛成で登録は見送られる。対象時期が異なるからと韓国の主張を取りあわなければ、政治問題化されて委員国の支持に迷いが生じ、声の大きい韓国の主張になびきかねない。
 実際、世界遺産の登録をめぐり、過去に政治問題化したケースはいくつかある。
 例えば、イスラエルが申請した古代遺跡「ダンの3連アーチ門」。イスラエルとアラブ諸国の対立がユネスコの場に持ち込まれ、平成20年の世界遺産委員会の審議で「土地の所有者が未定」という理由でヨルダンが反対を表明。登録の可否は真っ二つに割れ、最後は「国境問題の解決まで審議延期」ということになった。
 韓国側は、そうした審議延期のケースに今回の産業革命遺産を持ち込もうとしていたようだ。これに対し、日本側は「韓国が回った委員国をまた説得して回ったら、委員国はうんざりする。泥仕合になるようなことはしない」(外務省幹部)とあくまで日韓2国間での問題解決を重視する方針に切り替えた。日韓国交正常化50周年の節目に来日する尹氏との日韓外相会談の直前に外務省幹部を韓国に派遣し、歴史の事実関係の範囲内で明示することを伝え、一定の配慮をみせた。
 ユネスコによると、世界遺産を「現在を生きる世界中の人々が過去から引き継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産」と定義している。7月の正式決定前ぎりぎりで双方が妥協したが、歴史問題を世界遺産の場にまで持ち込むのが韓国の外交手法だ。あらゆる場面で政治問題化を想定して対処しなければならないのは「重要な隣国」としては悲しいかぎりだ。
(政治部 楠城泰介)

プーチン発言 「解決可能」の根拠を示せ(産経:主張)


ロシアのプーチン大統領が世界の主要通信社との会見で北方領土問題について、「全ての問題は解決可能だ。そのためにも会談は必要だ」と述べ安倍晋三首相との首脳会談に意欲を示した。
 プーチン氏のこうした発言は一度や二度ではない。最初に大統領に就任してからの15年間、北方領土交渉は何ら進展がなかった。発言は空虚に響く。
 安倍首相がプーチン氏の年内訪日を目指していることも念頭においた発言とみられるが、そもそも北方領土は戦後70年間、不法占拠されてきた日本固有の領土であることを忘れてはならない。
 ラブロフ露外相は先月、領土問題に関連し、「日本は第二次大戦の結果に疑いをはさむ唯一の国だ」と批判した。日本と真剣に話し合う用意があるのなら、プーチン氏は、こうした発言を撤回させ、ロシア側による歴史歪曲(わいきょく)を正すことが先決である。
 プーチン氏は、日露関係が冷え込んだのは「日本側の責任だ」とも述べた。ウクライナ危機で日本が科した対露制裁を指しているなら筋違いだ。
 ロシアはウクライナ南部のクリミア半島を一方的に併合し、同国東部の親露派支援もやめようとしない。
 クリミア併合は「力による現状変更」という点で北方領土問題と同根だ。国際秩序の根幹を守るため、欧米と歩調を合わせて制裁を科すのは当然のことだ。
 新たな問題もある。ロシア下院が排他的経済水域(EEZ)のサケ・マスの流し網漁を来年から禁止する法案を可決し、発効すれば日本漁船は事実上、禁漁に追い込まれる。自国の権益を一方的に主張するような姿勢から領土問題の進展を望めるとは思えない。
 孤立を深めるロシアは、経済やエネルギー協力をちらつかせ、ギリシャやハンガリーに接近し、欧州の足並みを乱そうとしている。プーチン氏の今回の発言には、日本と欧米との協調にくさびを打つ狙いもにじむ。中国の海洋進出を牽制(けんせい)するためにも、米欧との連携を堅持する必要がある。
 日本は来年、主要国首脳会議(サミット)の議長国を務める。ロシアがウクライナ介入をやめない限りサミット復帰はあり得ない。そうした状況で、プーチン氏の年内訪日は機が熟しているとはいえまい。慎重を期すべきだ。

国会95日間延長 安保法案を確実に成立させよ(読売:社説)


 極めて異例の大幅延長だが、安全保障関連法案の確実な成立を期すには妥当な措置である。
 衆院本会議は、24日までの通常国会の会期を95日間延長することを与党などの賛成多数で議決した。
 安倍首相は、過去最長の延長幅について「(安保法案の)十分な審議時間を取って、徹底的に議論していきたい」と強調した。
 9月27日まで国会が延長されたことで、首相らの外交・政治日程や来年度予算の概算要求、各府省の人事への影響も懸念される。
 だが、日本の安全保障環境の悪化を踏まえれば、様々な危機に備え、抑止力を向上させることは急務だ。安保法案の成立を最優先する首相の判断は評価できる。
 与党は、衆院採決の目安として80~90時間の法案審議を想定するが、今は約54時間にとどまる。
 野党側の強硬な抵抗戦術に加え、自民党推薦の憲法学者が「法案は違憲」と指摘するなど、政府・与党側の不手際の影響で、審議が順調に進んでいないためだ。
 衆院通過が7月にずれ込むのが確実な中、政府・与党は、衆院通過60日後の衆院再可決・成立の選択肢も視野に入れている。
 大切なのは、単に審議時間を長く確保するのでなく、複雑な法案の内容と必要性を丁寧に説明し、国民の理解を広げることだ。
 野党にも、建設的な論戦を挑むことが求められる。多様な事態への切れ目のない対処をいかに可能にするのか、という観点の議論を深めてもらいたい。
 維新の党は、対案を検討している。集団的自衛権の行使要件を厳格化し、グレーゾーン事態での自衛隊の権限を拡大する内容だ。
 松野代表は与党との修正協議に慎重だが、対案を正式決定すれば、その実現を目指し、与党との接点を探るべきではないか。
 地域農協の経営の自由度を高める農協法改正案など、安倍政権の経済政策「アベノミクス」に資する法案の成立も急ぎたい。
 自民党などは、統合型リゾート推進法案を衆院に提出している。だが、ギャンブル依存症の人の増加など、カジノ解禁の弊害は大きい。国会の大幅延長に乗じて成立を図ることは慎むべきだ。
 参院選の「1票の格差」の是正も、今国会で結論を出さねばならない。自民党を除く主要各党の主張は、人口の少ない県と隣接県を1選挙区に統合する「合区」を含む案に収れんしつつある。
 是正案の合意へ、自民党も党内調整を急ぐ必要がある。

朴正熙と朴槿恵(上) 批判かわす対日強硬姿勢(東京新聞)


一九六四年六月。ソウル中心部の政府庁舎に「黒い塊」が押し寄せた。日本との国交正常化交渉に反対する、詰め襟姿の学生たちのデモ隊だった。
 その夜、戒厳令を発令した大統領の朴正熙(パクチョンヒ)は数カ月後、大統領府(青瓦台)で閣僚会議を招集。国交正常化に関する重要政策を最終的に決断し、発言した。
 「国交正常化が最善の道だ。この決定が良かったか悪かったかの判断は、後世の歴史家に任せよう」
 外交文書にも国家記録院にも会議録は残されていないが、外務省の担当官として出席した元外相、孔魯明(コンノミョン)(83)の記憶は鮮明だ。六四年末ごろのことだった。
 十四年に及んだ日韓交渉を妥結させた韓国側の原動力は、朴の決断力とリーダーシップだった。「政治的リスクを抱えながら推し進めた慧眼(けいがん)は並大抵ではなかった」と孔。民主化運動を弾圧した朴に批判的な進歩派の歴史学者、韓洪九(ハンホング)も「聡明(そうめい)で決断力のある人物だった」と評する。
 七四年、在日韓国人が朴を狙った「文世光(ムンセグァン)事件」で、妻の陸英修(ユクヨンス)が流れ弾に当たって死亡した。それにより長女の朴槿恵(クネ)は五年にわたり、父の隣でファーストレディーを務めた。自伝で「知らないうちに父から、お金で計算できない貴重な課外授業を受けていた」と記した通り、政治家として薫陶を受けた。
 「私心がなく、公と私を明確に分けるところがよく似ている」
 こう話すのは、父娘二人の大統領を最も身近で見つめてきた朴正熙の次女、朴槿令(クンリョン)(60)。朴槿恵の二歳下の妹だ。父と姉には共通点が多く、「原則」と「信頼」を重視する姉の政治信条も父親譲りだという。
 二〇一二年十二月。大統領選を二週間後に控えた候補者のテレビ討論会。野党候補が朴槿恵に向けて言い放った。「忠誠の血書を書いて日本軍将校になった高木正雄。韓国名は朴正熙」。さらに朴槿恵を「親日と独裁の子孫」と攻撃した。
 韓国では「親日派」は民族の裏切り者とされ、保守、進歩両陣営から挟み撃ちにされる。朴正熙の娘として親日派という批判にさらされてきたことが今、大統領の対日外交に影を落としているとの見方もある。
 一方、日韓交渉史の第一人者で韓国国民大教授の李元徳(イウォンドク)は「朴正熙の対日外交妥結路線は、親日派だったからではなく、祖国の経済発展と北朝鮮に対する安全保障を重視した結果だ」と指摘。朴槿恵に対し、父の実用主義の精神を継承するよう訴える。
 「父は、今のような日韓の姿を見たくて国交正常化をしたわけではありません。子孫が日本との友情を厚くし、心を一つにすることを望んでいるはずです」
 朴槿令は、ソウルの国立墓地に眠る父の思いを代弁した。 =敬称略

安保関連法案 延長国会でも攻防続く見通し(NHK)


今の国会の会期が9月27日まで95日間延長されたのを受け、政府・与党は最大の焦点である安全保障関連法案を来月初めには衆議院を通過させ、確実に成立させたい考えなのに対し、民主党などは法案の問題点をさらに追及していく方針で、延長国会でも攻防が続く見通しです。
国会は、22日夜に開かれた衆議院本会議で、24日までの今の国会の会期を9月27日まで、通常国会としては最長となる95日間延長することを、自民・公明両党や次世代の党などの賛成多数で議決しました。
安倍総理大臣は「この国会は『平和安全法制』など戦後以来の大改革を断行する『改革断行国会』だ。十分な審議時間を取って徹底的に議論し、成立を目指したい」と述べ、最大の焦点である安全保障関連法案を、審議を尽くしたうえで成立させる決意を示しました。
与党側は、独自の対案を基に各党に協議を呼びかける方針を示している維新の党から、法案審議への協力を取り付けることを模索していて、来月初めには衆議院を通過させたい考えです。
ただ、衆議院の特別委員会で、採決に先立つ公聴会開催のめども立っていないことから、与党内には、法案の衆議院通過は来月中旬以降にずれ込むのではないかという見方も出ています。
これに対し、民主党などは「95日間の延長はあまりにも非常識で長すぎる」と反発していて、岡田代表は「国会をいったん閉じて、法案を再整理して出し直すのが本来の在り方だ」と政府・与党の対応を批判しました。
民主党などは、憲法学者や元内閣法制局長官らから「法案は憲法違反だ」という指摘が相次いでいることを踏まえて、法案の問題点をさらに追及していく方針です。
また、維新の党は、対案の取りまとめを進める一方、与党側の今後の国会対応などの出方を慎重に見極める構えで、安全保障関連法案を巡って延長国会でも攻防が続く見通しです。

「空想的平和主義」という「亡霊」が闊歩 自国民の生命を重んじよ 門田隆将(産経:新聞に喝)


□ノンフィクション作家・門田隆将
 いま国会で闘わされているのは何だろうか。報道を見て、ひょっとして時代が何十年も「遡(さかのぼ)ったのではないか」と錯覚する国民も少なくないだろう。
 自民党推薦の憲法学者が、国会で安保法制を「違憲」と述べたことから、混乱が続いている。自分たちに大打撃を与える学者をわざわざ参考人に選んだ大失態は、間違いなく「歴史に残る」ものだろう。しかし、その結果、巻き起こった騒動に、私は、少々唖然(あぜん)としている。
 それは、「いつものように」現実を無視した観念論が、国会論戦で「主役」になってしまったことだ。その主役とは、「空想的平和主義」である。ここのところの新聞報道には、この“亡霊”とも言える観念が闊歩(かっぽ)しているように思えてならない。
 国民の生命と財産、そして領土を守ることは、国家の最も重要な使命であり、責任であることは論を俟(ま)たない。憲法が規定している国民の幸福追求権は、あくまで他国からの攻撃や支配を受けないことを大前提とするものだからだ。そこから、憲法が「戦力の不保持」を謳(うた)っていながら、明らかに「戦力」である自衛隊の存在が憲法解釈で「自衛力」として容認されている根拠がある。今回の安保法制での攻防は、国際社会の現実を踏まえて、その自衛権の行使の線引きをどこにするかという、極めて興味深い、そして重要な論戦となるものと私は期待していた。
それは、長く続いた冷戦時代の法制では、激変する国際情勢に対処できるものではなくなっていたからだ。中国の軍事的膨張による南シナ海の「力による現状変更」は象徴的だ。フィリピンのアキノ大統領が、中国をナチスになぞらえて激しく非難し、アメリカは中国に対して直接、「即時埋め立て中止」を要求した。だが、中国は、「海上軍事闘争の準備を最優先し、領土主権を断じて守り抜く」と、拒否。それは、そのまま「明日の尖閣」「東シナ海」がどうなるか、を表すものでもあるだろう。言いかえれば、冷戦下に幅を利かせた「空想的平和主義」の非現実性を嗤(わら)うものでもある。
 尖閣(中国名・釣魚島)を「核心的利益」と表現し、「必要ならば武力で領土を守る準備はできている」とまで広言する中国を目の前にして、日本は〈我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険〉(武力行使新3要件の1つ)までも否定するのだろうか。
 日本は戦後70年間、憲法の名の下に、最も大切な自国民の生命さえ軽んじてきた。「拉致問題」しかり、「邦人救出問題」しかり、である。16日付産経では憲法学者の百地章(ももち・あきら)日大教授が、政府の新見解が憲法9条の「枠内」での変更にとどまるという見解を明らかにしている。国際社会の「現実」を見据えた「国民の幸福」を前提とした意味ある論戦を、国会にも、そして新聞にも期待したい。

尖閣周辺のEEZ、中国船が網と籠を海中投入(産経N)


 海上保安庁は21日、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の大正島から北方の日本の排他的経済水域(EEZ)で、中国の海洋調査船「科学3号」が網と籠のようなものを海中に投下したのを2回確認した。
 第11管区海上保安本部(那覇)によると、調査船は21日の午前と午後の2回、大正島の北方約100キロと約130キロの海上で、それぞれ数十分にわたって作業。事前に通報があった海域とは異なるため、巡視船が中止を要求した。

国会会期、9月下旬まで大幅延長 安保法案で、与党22日議決(東京新聞)


与党は集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法案の成立を確実にするため、24日に会期末を迎える国会の会期を約3カ月延長し、9月下旬とする方針を固めた。与党幹部が21日、明らかにした。自民党の谷垣禎一、公明党の井上義久両幹事長が22日に協議して確認した後、安倍晋三首相(自民党総裁)と公明党の山口那津男代表による党首会談で最終決定する見通しだ。同日中に衆院本会議で延長を議決する。
 谷垣氏は21日、山形市内での講演で「国会で十分議論し、国民に納得してもらわないといけない。そういうことがしっかりできるように会期を取って今国会で仕上げたい」と述べた。

自民 「東京裁判」や憲法の制定過程を検証へ(NHK)


自民党は、いわゆる『東京裁判』の判決内容や、今の憲法の制定過程などについて、党の政務調査会に新たな組織を設けて、検証を始める方針です。
自民党は、いわゆる従軍慰安婦の問題を巡って、「一部の誤った報道をきっかけに傷つけられた日本の名誉を回復する必要がある」として、特命委員会を設けて、検証を進めていて、来月、政府に検証結果などを報告することにしています。
これに続いて、自民党は党内の意見を受けて、いわゆる『東京裁判』の判決内容や、今の憲法の制定過程、それに、戦後のGHQ=連合国軍総司令部の占領政策などについても、党の政務調査会に新たな組織を設けて検証を始める方針です。
稲田政務調査会長は「東京裁判の結果を否定するつもりはないが、その理由の中に書かれた歴史認識はずさんなもので、日本人自身が検証する必要がある」と話しています。
自民党内では、こうした動きの一方で、若手議員らが歴史の教訓を党の政策立案に生かすとともに、党内に政治理念などを巡って多様な意見があることを示そうと、有識者や戦争を体験した人たちから話を聞く勉強会を開いており、戦後70年の節目に合わせて歴史の評価を巡る議論が活発になっています。

安保関連法案の成立阻止…民主・岡田代表が強調(読売N)


民主党の岡田代表は20日、党本部で開かれた全国幹事長・選挙責任者会議で、安全保障関連法案について、「2、3人は別にして、それ以外の憲法学者は憲法違反だと言っている。そういう中で安倍内閣は強行的に突破しようとしている」と批判したうえで、「国民の7割、8割が理解できないと言っている」とも語り、同法案の成立を阻止する考えを強調した。
 会議では、玄葉光一郎選挙対策委員長が来夏の参院選について、「1人区は選挙協力して臨んだ方が良い」と述べ、維新の党など他党との候補者調整に前向きな考えを示したという。

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