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自民立党60年 保守進める力量を高めよ(産経:主張)


昭和30年11月の保守合同から60年の節目を、自民党は恵まれた時期に迎えたといえよう。
 衆院で過半数を大幅に上回る議席を持つ一方、野党第一党の民主党は低迷し、第三極勢力も分裂などを繰り返す。
 「1強多弱」といわれる中、自民党は公明党との連立で当面は政権与党を続けられようが、最も重要なのはそのことではない。「保守」としての課題に取り組み、どれだけ進められるかである。
 60年のうち、自民党が衆院で第一党の座を明け渡したのは、民主党政権の3年3カ月だけだ。
 大きな歴史の流れに沿って、自民党が国のかじ取りをしてきた結果だろう。自由と民主主義を掲げ、日米同盟を堅持しつつ独立と経済発展を図ってきた。現実的な選択だった。
 数的優位を持つ現状において、より求められるのは、課題の実現に向けた多様で活発な議論ではないか。
 立党60年を機に、先の大戦後の占領政策や現憲法の制定過程、慰安婦など歴史認識問題を検証する組織を、総裁直属のものとして設置した。
 だが、そこで議論はしても結論は出さないという。「歴史修正主義」といった批判が出て、対外摩擦が生じるのを恐れているのだろうか。中途半端な姿勢には、史実と日本の名誉を守り抜こうという覚悟が初めから欠けている。
 党是であるはずの憲法改正に向けた動きも、足踏みしている印象が拭えない。
 安全保障関連法の制定にあたっては、集団的自衛権の行使に公明党がより慎重な立場をとった。抑止力を強化し、日本の守りに資する内容にする観点で、自民党としての議論は十分だったのか。
 法案審議の過程で、国民への説明を個々の自民党議員がどれだけ果たせたのか。
 政党の務めは、国や社会が抱える問題を見極め、不人気な政策で国民への説明が難しい事柄であっても、果敢に訴え、責任をもって対応策を講じることだ。
 先の大阪ダブル選での完敗など、戦い方のうまい相手には歯が立たないもろさも抱える。
 政策を柔軟に展開し、国民の支持をつなぎ留めていける多様で力量のある人材、世代をいかに育てていくか。徹底した政策論議こそ、政党の生命線である。
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未然防止不可能な生物・化学兵器テロ勃発は「起こるかもしれない」ではなく「いつ起こるか」(産経:野口氏の軍事情勢)


パリ同時多発テロを受け、仏首相が「全ての可能性を排除しない。生物・化学兵器使用の危険もある」と警告したが、国民に必要以上の恐怖を与えぬよう配慮した控えめの言い回し、と感じた。西側の軍・諜報機関や研究者の間では今次テロのはるか以前より、生物・化学兵器テロは「起こるかもしれない」ではなく「いつ起こるのか」との認識が共有されているからだ。無辜の民を恐怖に陥れることがテロの目的の一つで、安易に扇動に乗ってはなるまいが、恐怖も感じぬ内に命を奪う生物・化学兵器も在る。小欄もまた、卑劣な暴力集団の《アルカーイダ》や《イスラム国》が既に生物・化学兵器開発に成功したか、製造能力を保有すると考える。
 
炭疽菌兵器は水爆に匹敵
 例えば《炭疽菌》。9・11(米中枢同時テロ/2001年)直後、米国のメディアや上院議員に炭疽菌が送り付けられたテロでは、11人が《肺炭疽》を発症、内5人が死亡した。致死率は50%と高い。使用された「白い粉」は直径5ミクロン。人間の毛髪は100ミクロン以下で、いかに微小であるかが分かる。炭疽菌入り容器のフタを「ポンッ」と開ければ、白い粉は煙のごとく空気中に立ち昇り即、無色透明と化す。地面にも落ちず、炭疽菌は空気中を浮遊し続ける。人々はそうと気付かず呼吸し、肺炭疽を引き寄せる。
肺炭疽兵器の「悪魔性」について、米議会・技術評価局が以下報告している。
 《晴れた夜、大都市の30平方キロメートル地域に炭疽菌10キロを散布すれば、最高90万人を殺傷できる。100キロの乾燥炭疽菌の粉をまけば、被害は最大1メガトンの水素爆弾に匹敵する》
 広島市に投下された原子爆弾の最大65倍前後の殺傷力を伴うと言い換えられるが、核物質でも爆薬でもない炭疽菌は、地球上の至る所に自然分布する。既述の肺炭疽は気道感染で始まるが、症例の95~98%を占める《皮膚炭疽》で説明すると理解しやすい。高地で仕事をする林業・農業従事者らに傷口が有る場合、炭疽菌に汚染された土に触れ感染。真っ黒に変色して壊死する。炭のように変色するため炭疽という不気味な名が付いた。ヒツジやウシなど動物の体毛にも着いており、獣医や動物産品処理従事者への罹患危険性は否定できない。
 未然に防ぐ手段は? 残念ながらない。何しろ、土から菌を取り出す過程は標的にした国家・自治体内で現地調達すればよい。テロリストは探知機器・特殊犬が反応する武器や爆発物を持参せず手ぶら侵入するのだ。現時点での対抗策は、事後的な被害拡大防止体制の飛躍的充実に、ほぼ限られる。

イスラム国に製造能力
 9・11直後に使用された炭疽菌が5ミクロンだったと前述した。技術が高度なほど、菌を微小にそろえられ→浮遊時間を長くし→被害を助長する。米国開発の炭疽菌はロシアの2分の1、テロ組織の20分の1程度と観測されていた。炭疽菌の実戦化には膨大な資金+高度な科学技術が必要との証左ではある。ところが、近年の捜査・分析ではそうでもないらしい。生物兵器製造の経験がなくとも、一定の科学知識を修めていれば、インターネット上にあふれる情報を応用して製造法を編み出し、器具・材料も中古・代用品を使えば、日本の勤め人の平均年収プラスαの価格で手に入るという。
 アルカーイダやイスラム国が生物・化学兵器もしくは、製造能力を有していると冒頭述べたが、物証はないものの傍証が在る。炭疽菌に加え、わずか15年で350万人以上を「殺戮」した歴史を刻む《天然痘》を例に話を進める。
 ソ連は冷戦中、核・生物・化学兵器を投じる西側攻撃を検討し、1990年時点で80~100トンの天然痘ウイルス製造能力も維持していた。問題はここから。91年のソ連崩壊で、科学者6万人が失職し、相当数が外国に離散した。一部細菌学者は天然痘ウイルスなどを「手土産」に、北朝鮮で研究に従事する。
 韓国・国防研究院が2004年に出した分析資料によると、北朝鮮は現在、15種類の生物・化学兵器を保有。天然痘や炭疽菌も含まれていると観られるが、北朝鮮がカネ欲しさに、原油・大麻の密輸や誘拐による身代金などで潤沢な資金をプールするイスラム国に、技術者付きで菌や化学原料を提供した懸念は拭いきれぬ。
 
故意罹患で「旅行」なら…
 天然痘や炭疽菌は「古典的生物兵器」とはいえ、同時多発テロは無論、潜伏期間が「波状多発テロ」を可能にする。初期の肺炭疽感染は、インフルエンザといったウイルス性呼吸器感染や気管支肺炎に酷似する。が、第2段階で突然呼吸困難などをきたし死に至る。しかも天然痘は、世界保健機関(WHO)が1980年に根絶を宣言。天然痘ウイルスは、米疾病制圧予防センターと露国立ウイルス学バイオテクノロジー研究センターの2カ所のみ保管を認められた。事実上の根絶を受け、わが国も76年、種痘=ワクチンの定期予防接種を廃止したが、世界中で免疫力ゼロ世代が激増したのだ。
 古典的生物兵器ですら恐るべしだが、古典的生物兵器は《遺伝子組み換え技術》で「最先端生物兵器」へと激変する。遺伝子操作でワクチンを拒む変異ウイルスをテロ国家・組織が開発・散布すれば、新ワクチンの完成→薬効確認の間、感染は勢いを極大化する。実際ソ連は、抗生物質=ペニシリンで適正に治療を行うと致死率を10%未満に抑えられる炭疽菌に遺伝子操作を加え、より邪悪な「新兵器」に仕立てた。
 エボラ出血熱の特効薬開発までの間、おびただしい数の人々が亡くなった惨禍も記憶に新しい。移動速度・距離の飛躍的進化は、惨劇加速を許す。自爆もいとわぬテロリストが、故意に変異ウイルスに罹患して「海外旅行」を敢行すれば、地獄絵図をこの世で見る。
 ソ連指導者、ウラジーミル・レーニン(1870~1924年)は21年に《生物培養特務室》を創設し、虐殺を自然死に「見せかける」研究を重ねた。逆に、イスラム国やアルカーイダに象徴される自己顕示欲の異常に強い狂信的目立ちたがり屋集団は、虐殺を「見せびらかす」。どちらもイカれている、と信じたい。なぜって、大量殺戮を平然としてのける個人・集団がマトモだとしたら、その手の人間? の方が格段に怖いではないか。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)

ミャンマー総選挙:民主派政権に課題山積(朝雲:時の焦点)


 我が国とも関係が深いミャンマー(ビルマ)で行われた民政移管後初の総選挙で、アウン・サン・スー・チー党首率いる最大野党・国民民主連盟(NLD)が政権与党の連邦団結発展党(USDP)に圧勝し、来年春にスー・チー氏率いる民主派政権が誕生するのが確実となった。1990年の総選挙で今回と同様の勝利を収めながら、軍事政権の居座りによって逆に不当な弾圧を受ける立場に置かれてから実に四半世紀。粘り強い民主化運動がようやく実を結んだが、新政権の前途は決して平坦ではない。
 上下両院でのNLDの過半数制覇は下馬評通りで、勝因は簡単に言えば、民意を反映した至極当然の結果が出たにすぎない。地滑り勝利の一因は、国軍の翼賛組織である政権与党の不人気の帰結であり、軍部の意を体したテイン・セイン大統領率いる現政権に不信任の審判が下されたわけだ。
 懸念された国軍による選挙結果受け入れ拒否という25年前の再現はなさそうだが、スー・チー氏が元首の大統領に就任することは事実上不可能だ。国軍の策謀で制定された現行憲法の規定によるもので、大統領になれなくとも、国政運営の最高指導者に就くことはできる。どのような統治体制に落ち着くかは政権発足まで駆け引きが続くが、いずれにせよ、スー・チー次期政権を待ち受ける重要課題は山積している。
 2011年の民政移管に伴うテイン・セイン政権の下で進められた内外政策は、NLDが金科玉条とする民主化の推進、自由・公正という原則に沿って見直しを迫られる公算が大きい。具体的には、長年にわたる国軍の政治・経済支配によって出来上がった利権構造にメスを入れ、より民主的な経済・社会政策が打ち出されるかが焦点となる。
 現政権下で続いた主要な反政府少数民族との停戦交渉とその先に待つ国民和解が達成できるかも、スー・チー氏の双肩に懸かってくる。NLDは選挙綱領で、政権獲得後の少数民族武装組織との和平交渉をにらんで、敵対してきた国軍の名誉ある処遇を公約に掲げており、隠然たる力を持つ軍部との協調が欠かせなくなる。
 民主派政権の誕生で危惧されるのは、選挙圧勝にうかがえる有権者、国民の期待値が大きい分、国政運営で目に見える成果が上がらなければ、期待が失望に変わるのも速いかもしれないという点だ。加えて、NLDには国民に人気のあるスー・チー氏を除けば、経験豊富で有能な政治家は数えるほどしかいない。細身ながら精力的活動ぶりで年齢より若く見える同氏もすでに70歳で、NLD主導政権の基盤を盤石にするには、舵取りが難しい国政を託すことができる後継者づくりは急務だ。
 17年ほど前、当時は首都だったヤンゴンのインヤ湖畔にあるスー・チー氏の邸宅に招かれ、話を聞く機会があったが、不屈の闘志で遂につかんだ国政の主舞台でどのような政治手腕を発揮するのか。今後の動向を期待を持って注視していきたい。
伊藤 努(外交評論家)

JICA理事長 就任後初の訪問先 アフリカで抱負(NHK)


JICA=国際協力機構の北岡伸一理事長が就任後、初めての海外訪問でアフリカを訪れていて、中国がインフラ整備などで大きな存在感を示すなか、日本としては引き続き、貧困削減など、最も弱い人たちに届く援助に力を入れていきたいと抱負を語りました。
東京大学大学院教授やニューヨークの国連代表部大使などを歴任した北岡氏は先月、JICAの理事長に就任し、初めての海外訪問でアフリカのケニアなどを訪れています。29日は東アフリカのハブ港として期待を集めるモンバサ港を訪れ、日本政府が267億円を融資し、日本の企業が高い技術を生かして建設を行う大規模なコンテナターミナルの現場を視察しました。
現地でNHKの取材に応じた北岡氏は、インドネシアの高速鉄道事業を中国が日本を退けて受注したことに触れ、「ドナー間の競争が激しくなっていて金額面などで、なかなか勝てなくなっている」との認識を示したうえで、日本としては技術や安全性、環境対策などを途上国側にアピールしていくべきだと強調しました。
また、アフリカの支援については、「日本の援助は弱者に対する援助であり、そこが日本の強みだ」と述べ、中国がインフラ整備などで大きな存在感を示すなか、日本としては引き続き、貧困削減や教育など、最も弱い人たちに届く援助に力を入れ、貧富の格差の解消に役立ちたいと抱負を語りました。

仏、国境で1000人入国拒否…同時テロ後に(読売N)


【パリ=本間圭一】フランスのカズヌーブ内相は28日、パリ同時テロ後、治安を脅かす危険性があるとして、約1000人の入国を拒否したことを明らかにした。
 治安当局は同時テロ後、警官ら約1万5000人を国境付近に配備し、入国審査を厳格化してきた。特に、同時テロの実行犯の多くが住んでいたベルギーから通じる幹線道路で検問を強化している。
 仏紙パリジャンは28日、同時テロで逃亡中のサラ・アブデスラム容疑者が今年9~10月、パリ郊外で、起爆装置を約10個購入した可能性があると伝えた。販売した花火製造会社の幹部が、公開された同容疑者の写真を見て、警察に通報してきたという。警察は、起爆装置の購入と今回のテロの関連性を調べている。

11月29日(産経抄)


「母」という字は、その形がどこかしら切ない影を引いているようにも映る。〈母は/舟の一族だろうか/こころもち傾いているのは/どんな荷物を/積みすぎているせいか〉。詩人の吉野弘が『漢字喜遊曲』の一節で、深い同情を寄せている。
 ▼悲しい積み荷を乗せた舟もある。「移植手術ができるものなら、ママの脳でも何でもあげたい」「一生懸命話しかけていたママの声、聞こえていましたか?」。21歳で亡くなった娘に、母親が語りかけた手記の一節という。娘は、地下鉄サリン事件で犠牲になった(『ここにいること』岩波書店)。
 ▼わが子、父や母、夫や妻、いつかは母親になったであろう人…。平成7年3月、オウム真理教が引き起こした事件は多くの人々から大切な人を奪った。狂った教義をかざし、市民を巻き添えにした凶行には風化も忘却もあり得ない。
 ▼だからこそ、教団の元女性信者も17年の逃亡を続けたのではないか。サリン事件の2カ月後に起きた東京都庁郵便物爆発事件で、東京高裁は逆転無罪とした。1審で採用した教団幹部の証言は「信用性に疑問」があるという。「時間の壁」が判決に響くというなら、それは長い逃亡生活の罪だろう。
 ▼逃亡先で男性との暮らしを営み、逮捕後は「幸せな生活を壊したくなかった」と捜査員に語ったという。一方、事件から20年たった今も遺族や被害者は苦しみ続けている。一連の事件を「なかったこと」にできる無罪ではあるまい。
 ▼冒頭の詩人はこうもうたっている。〈何が満たされて幸いになり/何が足らなくて辛いのか〉。元女性信者が再び裁かれるのか、このまま無罪となるのか分からない。再び「幸」の字を求めるのなら、同時に「罪」の報いを背負う人でもあれと願う。

伊勢志摩サミットの防衛省・自衛隊警戒態勢骨格判明 化学防護部隊配置、AWAで警戒(産経N)


 防衛省・自衛隊が検討している来年5月26、27両日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の警備態勢の骨格が28日、分かった。NBC(核・生物・化学)テロに備え、周辺の陸上自衛隊駐屯地に化学防護部隊などを配置するほか、自衛隊機が会場周辺空域を監視。警察や海上保安庁とも連携し、サミット会場周辺を標的とするテロ行為など不測の事態に備える。
 サミットのメーン会場は三重県志摩市の賢島で、各国首脳らは中部国際空港(愛知県常滑市)から入国すると見込まれ、自衛隊が会場まで搬送するオペレーションが想定される。
 会場周辺の上空には国土交通省が飛行制限区域を設定。航空自衛隊の空中警戒管制機(AWACS)が滞空し、海上自衛隊の艦艇とあわせ、周辺海空域の不審な動向を警戒する。
 また、会場近傍の守山(名古屋市)、明野(三重県伊勢市)、久居(津市)の陸自3駐屯地には化学防護部隊などを待機させ、NBCテロに備える。
 ドローン(小型無人機)対策では、重要施設上空の飛行を禁止する法案の適用が見込めるほか、三重県が独自の規制条例案を県議会に提出している。
 サイバー攻撃に対しては、昨年3月に自衛隊に創設された「サイバー防衛隊」が中心となって各省庁との連携に万全を期す。

安保法制「やれる仕事とやる仕事は違う」 自民・高村氏(朝日N)


■高村正彦・自民党副総裁
 (安全保障法制で)今までやらなかったことを自衛隊がより広くやれるようになるんだから、より自衛隊員が大勢必要になる、あるいは、余計に予算がかかるんじゃないか、というのは本末転倒の議論だ。中国の軍事費がどんどん伸び、それに合わせて伸ばせないから日米同盟を強化している。我が国自らの軍拡をしたくないために、日米同盟をより強固にしようというのが私たちの考えだ。
 確かに(他国軍を後方支援する)一般法(ができたこと)で、いろいろなことができるようになった。やれるメニューが増えることと、やることが増えることは同じではない。メニューがたくさんあるレストランに行ったら、3倍も4倍も食べますか。そんなことはない。やれるメニューはあるけれども、日本がその状況で一番やるのにふさわしいことをやる。やれる仕事は増えても、やる仕事が増えるとは限らない。(仙台市での自民党員向けのセミナーで)

北朝鮮 潜水艦からの弾道ミサイル発射実験失敗か(NHK)


北朝鮮が、潜水艦から発射する弾道ミサイルの開発を進めていることに関連して、韓国メディアは、北朝鮮が28日午後、日本海で発射実験を行ったものの失敗に終わったとの見方を伝えました
北朝鮮の国営メディアはことし5月、弾道ミサイルを水中の潜水艦から発射する実験を行って成功したと伝え、北朝鮮の国防委員会は「自衛力を強化する措置の一環だ」として弾道ミサイル開発を正当化しています。
これに関連して韓国の通信社「連合ニュース」は、韓国政府関係者の話として北朝鮮が28日午後、日本海で潜水艦から発射する弾道ミサイルの発射実験を行ったものの、失敗に終わったとの見方を伝えました。この政府関係者は、ミサイルが飛んだことは確認されなかった一方で、発射の際に分離されるミサイルの保護カバーの破片が海の上で確認されたため、ミサイルがうまく発射されなかった可能性が大きいと分析しているということです。
一方で、別の韓国メディアは、軍の関係者の話として今回はミサイルに点火せず、水中からミサイルを射出するところまでを試した可能性もあるとして、失敗だったかどうかは分からないとも伝えています。
潜水艦から発射する弾道ミサイルを北朝鮮が開発していることを巡っては、韓国のハン・ミング(韓民求)国防相が4、5年で戦力として使える状態になるとの見方を示すなど、関係国が懸念を強めています。

16年度予算案:防衛費初、5兆円台 沖縄基地負担、軽減(毎日N)


 政府は2016年度当初予算編成で、防衛関係費を今年度(4兆9801億円)より増額し、過去最高の5兆円台とする方向で調整に入った。沖縄の基地負担軽減や、海洋進出を活発化させる中国を念頭に置いた離島防衛力強化に充てる予算を増やすため。防衛費の増加は4年連続。安倍晋三政権の発足以降、一貫して増えている。防衛費が5兆円を超えるのは初めて。【宮島寛、村尾哲】

15年度の防衛費は前年度比953億円増(2%増)で過去最高だったが、今回はそれを上回る。16年度は財政健全化計画の初年度に当たり、社会保障関係費を除く政策経費の総額を実質横ばいとする方針だが、防衛費は例外的に一定の増額を認める。
 増額する項目は在日米軍基地の地域住民の負担軽減関連予算(15年度は3078億円)で、沖縄の米海兵隊が20年代前半からグアムに移転するのに備え、現地での受け入れ工事を本格化させる。米空母艦載機を厚木飛行場から岩国飛行場へ移駐させるための環境整備費、普天間飛行場の辺野古移設関連費も積み増す検討をしており、負担軽減関連予算は100億円超、増える可能性がある。
 装備品の調達費も、過去に高額な大型装備品を複数年度予算で購入した分の支払いがかさんでくる影響で増える見通し。日米防衛協力の指針(ガイドライン)に宇宙やサイバー空間での協力が盛り込まれたことを受け、その対応費も盛り込む。
 しかし、新規調達については「集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法の成立を理由に防衛費は増やさない」とする首相の意向に沿う形で原則、中期防衛力整備計画(14〜18年度)の範囲内にとどめる。不要不急の装備調達を遅らせたり、契約手法を見直したりするなどの歳出抑制にも取り組む。15年度に1899億円を計上した在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)は歳出抑制の対象とし、基地で働く日本人従業員の労務費肩代わりなどを減らす方向で米政府と協議中だ。

安全保障で火ダルマ 習近平氏の外交敗北…TPP、南シナ海(産経N)


中国が経済外交で手痛い敗北を喫した。東アジア地域包括的経済連携(RCEP、アールセップ)を推進してきたが、年内妥結を断念。新たな目標とした2016年の妥結も危ぶまれている。日米主導で大筋合意した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加を表明する国が相次いでおり、習近平政権の戦略は行き詰まっている。(夕刊フジ)
 中国は一連の国際会議で、安全保障で火ダルマになった。南シナ海の軍事拠点化について、東アジア首脳会議で安倍晋三首相が「大規模かつ急速な埋め立てや拠点構築、その軍事目的での利用などの動きが継続している状況を深刻に懸念する」と指摘。オバマ米大統領も中国を厳しく批判し、多数の首脳も同調した。
 東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の議長声明でも「軍事プレゼンスの強化やさらなる軍事拠点化の可能性について、複数の首脳が示した懸念を共有する」と明記した。
 経済面では中国はカヤの外だった。中国のほか日本やインド、韓国、ASEAN加盟国など16カ国で13年から交渉中のRCEPは、22日に発表した共同声明で、当初の目標としていた交渉の年内妥結を断念した。新たな妥結目標を16年中としたが交渉は難航する見通しだ。
RCEPには米国が不参加のため、中国が主導権を握って交渉を妥結させ、TPPの対抗軸とする狙いだった。しかし、RCEPの関税をなくす品目の割合を示す貿易自由化率の当初目標水準は原則80%と、TPPの95%超に大きく見劣りする。そして中国やインドには例外として一段と低い自由化率が認められるというのだ。
 RCEP交渉参加国のうち、TPPには日本やオーストラリアなど7カ国が参加しているが、新たに韓国やフィリピン、インドネシアなどがTPP参加の意思を表明。タイも関心を示していると伝えられることも、RCEPの交渉停滞の要因となった。
 TPPを土台にRCEPの妥結と、その後のより大規模なアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に向けて進むという日米の思惑通りの展開になってきた。
 こうしたなか、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の初代総裁に内定している中国出身の金立群氏は10月下旬、米ワシントンでの講演で「中国はTPP参加に関心を持っている」と発言している。中国はTPPの軍門に下るしかないのか。

11月28日(産経抄)


主張していることは至極もっともでも、あなたがそれを言うのかと引いてしまう。韓国のソウル東部地検が、慰安婦問題の学術研究書の著者、朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授を名誉毀損(きそん)の罪で在宅起訴したことに対し、内外の学者ら有志が26日に抗議声明を発した件である。
 ▼声明が地検の判断について「予断と誤解に基づいて下された」と指摘したことに異論はないが、賛同者を見て驚いた。何しろ河野洋平元官房長官、村山富市元首相、若宮啓文・元朝日新聞主筆らの名前が並んでいる。
 ▼地検が朴氏の「誤り」の根拠とした「客観的資料」の一つが、河野談話なのである。河野氏自身は若宮氏に「談話の意図が曲解されている」と語ったというが、そんな誤解や曲解を生むリスクをはらんだ談話だからこそ、これまで批判されてきたことが分かっていない。
 ▼村山氏は元慰安婦に償い金を支給したアジア女性基金理事長を務めていたことから、当事者性を感じているそうだ。小欄は15年前、現職の理事長だった村山氏に、慰安婦の4割を占めた日本女性にも償い金を支給する考えかと聞いた。すると村山氏は「うっ」と詰まったきり何も答えられず、当事者意識など到底感じられなかった。
 ▼朝日新聞といえば、世界に虚構の慰安婦強制連行説を広めた詐話師、吉田清治氏の証言をしつこいぐらいに繰り返し取り上げ、その怪しさが明らかになってからは長年ほおかむりしてきたところだ。若宮氏はこの経緯について著書で「勇み足もあった」と簡単に片付けているが、一連の報道が日韓関係に与えた傷は浅くない。
 ▼とはいえ彼らは、韓国では「良識的日本人」と呼ばれ評価されているらしい。抗議声明が存外、韓国に影響力があるのであればいいのだが。

中国軍11機、沖縄空域を往復…空自が緊急発進(読売N)


防衛省は27日、沖縄本島と宮古島間の空域を往復するなどした中国軍の爆撃機など計11機に対し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したと発表した。
 領空侵犯はなかった。
 同省統合幕僚監部によると、中国軍のH6爆撃機やTU154情報収集機などが、同日午前から正午にかけて東シナ海から太平洋に出た後、反転して中国側に戻るなどしたという。これだけ多くの中国軍機が飛来するのは異例で、同省が中国側の狙いを分析している。

軍機撃墜 ロシア、ミサイル配備(東京新聞)



【モスクワ=常盤伸】トルコによるロシア軍機撃墜で、ロシア軍は二十六日、トルコ軍への対抗措置として、最新鋭の対空ミサイルシステムS400を、シリア北西部のラタキア空軍基地に配備した。撃墜に強く反発するプーチン政権は、さらに防空体制を整え、シリア北部での空爆を強化する方針で、トルコとの間で軍事的緊張が高まる恐れもある。 
 プーチン大統領は二十六日「依然として謝罪がなく、補償の申し出もない」と述べ、トルコを非難。「反テロ戦争のパートナーだと考えていた国による、背後からの全く説明のつかない裏切り攻撃だ」とも話し、早期の関係修復は困難な情勢だ。
 ロシア政府は同日トルコ産の農産物などトルコからの輸入製品に対する全面的な規制を強化すると発表、事実上の制裁を開始。メドベージェフ首相は同日、撃墜を「侵略行為」と強調。報復措置として一連の経済制裁を数日以内に正式に発動する方針を表明した。
 農業省は野菜や肉、果物などトルコ産食料品や農産物の約15%がロシアの安全基準を満たしていないとして、監督を強化するとした。ロシア消費監督庁もトルコ産の家具や衣料品などの監督を強化すると発表した。

台湾総統選、3候補が届け出 民進党・蔡氏がリード保つ(朝日N)


 来年1月16日投開票の台湾総統選の立候補届け出が27日締め切られ、最大野党・民進党の蔡英文(ツァイインウェン)主席、与党・国民党の朱立倫(チューリールン)主席、小政党・親民党の宋楚瑜(ソンチューユイ)主席の3氏が届け出た。各種世論調査で蔡氏が圧倒的リードを保ったまま、選挙戦は終盤に突入する。
 総統選は総統・副総統のペアで争い、蔡氏は陳建仁(チェンチエンレン)・前中央研究院副院長、朱氏は王如玄(ワンルーシュワン)・元行政院労工委員会主任委員、宋氏は徐欣瑩(シュイシンイン)・民国党主席と組んだ。蔡氏は27日、立候補届け出に向かう会見で「改革の隊列に加わって欲しい。台湾人に自信と誇りを取り戻す」と有権者に呼びかけた。
 一方、中国との統一志向の強さが敬遠された洪秀柱(ホンシウチュー)・立法院副院長の公認を取り消し、代わって自ら立候補した朱氏は勢いに乗れていない。馬英九(マーインチウ)総統と中国の習近平(シーチンピン)国家主席による初の中台首脳会談実現も追い風にならなかった。

中国:軍の大規模改革推進「統合作戦指揮部」創設など(毎日N)


北京・石原聖、工藤哲】中国の習近平国家主席は軍の最高指導機関・中央軍事委員会の改革工作会議を開催し、「統合作戦指揮部」の創設や軍の管轄区の再編など、「強軍戦略」を実現するための大規模な軍改革を2020年までに行うと明らかにした。国営新華社通信が26日伝えた。
中国軍は陸・海・空の3軍と第2砲兵(戦略ミサイル部隊)で編成される。しかし、指揮系統が陸軍主体のため海空軍が陸軍の影響を受けやすく、作戦を立案・遂行するうえで二重の指揮命令となる可能性が指摘されてきた。指揮系統を一本化する「統合作戦指揮部」を設置することで、軍を一体運用する狙いがある。
 また、習主席は全土を七つに分けた「軍区」制度について、「戦区」という言葉を使って体制と人事管理を改編する意向も示した。軍では7軍区から四つ程度の「戦区」に再編成し、想定される有事に効果的に対処する体制が研究されている。「統合作戦指揮部」はこの戦区と、中央軍事委にそれぞれ設置され、即応型の体制を目指すとみられる。
 さらに、習主席は9月の軍事パレードで表明した30万人の兵員削減の実施を改めて確認。海、空、サイバー・宇宙の各分野に予算や人材を重点的に振り分けることになる。南シナ海やサイバー攻撃などの問題で米国との対立が深まる中、米軍を念頭に「現代型」の軍体制を構築する姿勢を鮮明にした。
 会議は24日から26日まで開催され、「国防と軍隊改革の大計」について協議したという。習主席は14年3月に国防・軍隊改革の指導グループをつくってトップに就任しているが、中央軍事委に改革工作会議があると報じられたのは初めてとみられ、軍改革が本格化した形だ。

「イスラム国」問題は長期化 支配領域外テロ続発、「能力向上」の結果(産経:宮家氏のワールドウォッチ)


再びパリでおぞましい事件が起きた。「イスラム国」による卑劣なテロで130人を超える無辜(むこ)の市民が殺害された。欧州版「9・11」が始まったのだ。宗教に名を借りたこの許し難き蛮行に驚愕(きょうがく)と憤りを禁じ得ない。犠牲者のご冥福を心からお祈りしたい。
 残念ながらイスラム過激テロは進化しつつある。「イスラム国」は小規模テロ諸集団の緩やかな連合体の一つにすぎないが、その能力を欧州は過小評価したようだ。今回の事件は「国境のない欧州」という夢の終焉(しゅうえん)だけでなく、欧州における民族主義、排外主義、反移民主義の拡大をも暗示している。
 なぜパリだったのか? 直接の理由はアフリカ・シリアでの仏の軍事介入への反発だろうが、対象がパリのみのはずはない。テロリストは最小の犠牲で敵対者に最大の恐怖と衝撃を与えようと試みる。パリに限らず、西欧主要都市にはイスラム移民の「海」がある。若者の疎外感は過激主義からの誘惑に脆弱(ぜいじゃく)だ。不満は貧困層だけでなく、インテリ層にも広がっている。
旧植民地から多くのイスラム教徒移民を受け入れた英仏国内のムスリム人口は全体の5~8%に達する。イギリスが移民の宗教・文化を尊重するのに対し、フランスは世俗主義の尊重を移民に求めるなど手法は異なるが、新移民に深い疎外感を抱かせた点は同じだ。問題の本質は既存欧州社会との格差と根強い差別への反発だ。宗教は原因ではなく、結果なのである。
 ではなぜ仏警備当局はテロを防げなかったのか。情報収集体制不備を指摘する声もあるが、筆者は懐疑的だ。犯人たちはジハード(聖戦)で殉教する覚悟だから、そもそもテロの抑止は難しい。しかも彼らには最も脆弱なターゲットを選ぶ自由がある。「イスラム国」などと称してはいるが、決して一枚岩の強固な組織ではない。だが、個々の集団が小規模だからこそイスラム移民の「海」で深く潜航できるのだろう。これに対し、当局側は全ての場所を守る義務がある。要するに、「テロとの闘い」は攻撃側が圧倒的に有利なゲームなのだ。
 今の「イスラム国」に2014年7月のような勢いはない。他方、それが空爆により直ちに弱体化する可能性も低いだろう。彼らの戦略は一貫している。最近支配領域外テロが相次いだ理由は「方針変更」よりも「能力向上」の結果と見るべきだ。
では国際社会はどう対応すべきか。「イスラム国」がテロ攻撃を続ける以上、武力による対応は不可避だ。他方、古今東西、空爆によって雌雄を決した戦争などない。「イスラム国」を制圧するには大規模な陸上部隊を派遣し火力で圧倒するしかない。だが、欧米はもちろん、ロシアですら大量の犠牲者を出す大規模地上戦は望まないだろう。同床異夢の米英仏露4カ国がアサド政権退陣で一致でもしない限り、会議は踊るだけだ。
 そもそも問題の根源はシリア・イラクの政治的混乱だ。責任ある役割を果たすべきはアラブ諸国だが、自己統治能力が劣化しつつある今のアラブに団結は望めない。されば、シリアとイラクで生じつつある「力の真空」を埋めるのは近隣の非アラブ国で旧帝国でもあるトルコやイランとなるかもしれない。
 いずれにせよ、「イスラム国」問題は長期化し、国際社会は難しい対応を迫られる。「イスラム国」が攻撃を続ける以上、短期的には物理的な外科手術が必要だ。さらに、中期的には欧州・関係各国で内外警備を強化する必要もあるだろう。しかし、それだけでは不十分だ。長期的に「イスラム国」のようなテロ集団を根絶するには、中東アフリカの破綻国家を再建し、まともな中央政府と正規軍を再構築する必要がある。これこそ日本が貢献できる分野だが、主要国の足並みはいまだそろっていない。日本の貢献にも限界があることだけは確かである。

【プロフィル】宮家邦彦
 みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。第1次安倍内閣では首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。

「航行の自由」こそ核心的利益だ 大阪大学大学院教授・坂元一哉(産経:正論)


 米国は先月27日、駆逐艦ラッセンを南シナ海に派遣し「航行の自由作戦」を開始した。南沙諸島のいくつかの岩礁を大規模に埋め立てて人工島を造り、滑走路など軍事利用可能な施設を建設している中国を強く牽制(けんせい)するための軍事行動である。

 ≪米国の決意は固い≫
 オバマ米大統領は、中国政府に対し、習近平国家主席が9月の訪米時に共同記者会見で述べた、人工島を軍事化しないという約束を守るよう求めている。だが中国政府はこの問題は域内諸国で解決すべきで、域外の米国は緊張を高めるな、という主張を繰り返すばかりである。問題が平和的解決に向かっているとはいい難い。
 今週初めに開かれた東アジア首脳会議では、各国首脳から、中国の行動を懸念する声が上がった。安倍晋三首相は「深刻な懸念」を表明したうえで、「軍事、民生利用を問わず恒常的な変更を与える一方的行動を自制すべきだ」と主張している。
 たしかにこの問題の平和的解決のためには、中国に「自制」してもらうしかない。すなわち人工島の軍事化を諦めるとともに、それが明らかになるようにしてもらうしかない。それなしに、米国が軍事行動の圧力を緩めるとは考えにくいからである。
 太平洋とインド洋をつなぐ南シナ海は、米国の世界戦略、海洋戦略にとって核心的な利益が存在する場所である。もし米国が、この海における中国の無法ぶりをこのまま許すとなれば、周辺諸国はもちろん、世界中の国が、米国はその力の主要な源泉である海洋コントロール能力を失った、と見るだろう。そうなれば、米国の世界指導国としての地位は、根底から揺らぐ。
 もとより、いまの米国は内外多難である。また、米国が中国との軍事衝突を望んでいるはずもない。だがこれまでの中国の行動を見れば、軍事力を示さずに、言葉だけで南シナ海における米国の国益を守れないのは明らかだ。オバマ大統領としても、そう見極めた上での軍艦派遣と思われる。米国がこの軍事行動にかける決意は固いと考えるべきだろう。

 ≪中国は冷静な見極めを≫
 中国にとって、自制は容易でないことかもしれない。南シナ海には、戦略核装備の潜水艦を配備したり、シーレーンの安全を確保したり、石油などの海底資源を開発したり、といった中国にとっての軍事的、経済的利益が存在する。
 また、この海から米国の影響力を排除し、台湾問題の有利な解決に役立たせるという政治的利益もあろう。そうした利益のために、また国内外で面子(めんつ)を守るためにも「米国の圧力で自制した」とはいわれたくないはずである。
 だが、だからといって自制せず、米国と軍事的に衝突する危険を冒すのは、中国にとって、きわめて不合理なことだ。いま中国が米国と軍事的に衝突すれば、力の大きな格差から見て、中国は多くを失い、「中国の夢」が壊れるのはもちろん、共産党体制の存続にも赤信号が点滅しかねない。そうなっては元も子もないだろう。中国政府には、そのことの冷静な見極めが必要である。
 中国政府はこれまで、口では米国との「新型大国関係」に基づく協調を唱えながら、米国という超大国の核心的利益に対して、鈍感なところがあったように思う。尖閣諸島をめぐる日本への挑発もそうである。この挑発は、米国の東アジアにおけるプレゼンスを支え、米国の安全保障の「要の一つ」(オバマ大統領)である日米同盟に対する挑発にもなる。これをどう考えているのか。

 ≪平和的解決を遠ざける誤解≫
 南シナ海についていえば、米国は、中国政府の高官が2010年3月に、この海を「中国の核心的利益」だと初めて公言すると、その7月にはクリントン国務長官に、「米国は南シナ海でのアジアの海洋公共財への自由なアクセス、航行の自由、国際法の順守を国益とする」と明言させている。その後も折にふれ、米国にとっての南シナ海の「航行の自由」の重要性を強調してきた。
 中国に米国と事を構える準備と決意があるのなら別である。だがそうではなく、むしろ協調を求めているのに、なぜ中国は米国の核心的利益に鈍感なのか。まったく理解に苦しむ。
 あるいは中国は、米国がいう南シナ海の「航行の自由」の意味を誤解しているのかもしれない。この海に人工島を造って、それを軍事化しても、すべての国の航行の自由を妨げなければそれでいいのではないか、という誤解である。
 そういう誤解は、平和的解決を遠ざけるだけだろう。米国がいっているのは、南シナ海の「航行の自由」を脅かす自由をどの国にも与えない、ということだからである。
 中国政府には、この米国の真意をよく理解し、東アジア全体の平和と安全のためにも、行動を自制してもらいたい。その決断が早ければ早いほど、中国のためにもなると思う。(さかもと かずや)

軽減税率でインボイス導入決定、当初簡素経理も(読売N)


政府・与党は26日、2017年4月の消費税率10%時に軽減税率を設けるのに伴い、請求書などに税率や税額を明記するインボイス(税額票)を用いた経理方式の導入を正式に決めた。
 法律による義務づけは20年度以降で、その間は経過措置として現行方式を基にした簡素な方式を認める。経理システムが整っている大企業を中心に、17年4月からインボイスと同等の書式を先行導入する例が増えるとみられる。
 自民、公明両党による与党税制協議会の検討委員会は26日、新たな経理方式の骨格をまとめた。懸案となっている飲食料品などの軽減対象品目の線引きが決まれば、12月にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む。これを受け、財務省が詳細な制度を設計する。
 消費税は事業者が納税する仕組みで、販売時に受け取った税額と、仕入れの際に支払った税額の差を納める。現在の経理は「請求書等保存方式」と呼ばれ、帳簿や請求書に記載した売上高や仕入れ額から納税額を計算し、関係書類に税率や税額を表示しなくていい。事務負担は軽いが、税率が複数になると税率を偽り、納税額を減らす不正が横行する恐れがあった。

野田聖子氏発言で問われる「南シナ海と日本」の深い関係(フォーサイト)


 南シナ海をめぐる米中対立にからみ、最近、自民党の野田聖子衆院議員が「直接日本と関係がない」と語ったことについて、「失言だ」という批判が集まった。野田議員は自民党のベテラン女性議員で、日本で初の女性首相に最も近い1人と目されている。その政治的主張はハト派で安倍首相とは一線を画しており、9月の自民党総裁選挙でも唯一、安倍首相の無投票再選に異を唱えようと出馬を目指し、注目された。
 野田議員の発言について、安全保障問題に理解がなさすぎる、米国が南シナ海に艦艇を派遣した深刻さを理解していない、など、主に外交論や安保論から疑問が向けられた。野田議員が対中関係を重視するために南シナ海について当面中国への批判を封印すべきだという考えで語ったのであれば、筆者の考えとは違うが、それはそれで1つの立場であると受け止めることができる。ただ、もしも日本と南シナ海との深い関わりを念頭に置かずに語ったのであれば、それは残念ながら歴史に対する誤認があると言えるだろう。
 なぜなら、南シナ海の島々の領有問題や資源問題は、明治維新以降、「南」を目指した日本近代史の重要な一部であり、今日の領有をめぐる混乱についても、日本には歴史上の「責任」が少なからず存在しているからだ。
 日本の戦後の再出発を確定させた1951年サンフランシスコ講和条約において、日本が権利を放棄すべき対象のなかに、台湾や朝鮮半島、満洲などに加えて、南沙諸島、西沙諸島も含まれていた。そこにはこう書かれている。
「日本国は、新南群島及び西沙群島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する」
 新南群島とは、南沙諸島のことで、日本がつけた名前である。放棄するということは、国際承認があったかどうは別に、事実上、日本が領有あるいは占有していたことが前提になっている。一方、講和条約では権利を放棄したあとの帰属先が確定されていないため、事実上の無主状態に置かれたことで、今日の領土紛争の種がまかれる形になった。

中国の「南沙諸島領有」主張の論拠
 米イージス艦が「航行の自由」作戦を展開した南沙諸島について、台湾の国防部の古い資料から、こんな公文書を見つけた。
「進駐南沙群島経過情形報告表」という1946年12月26日付の公文書で、「海軍総司令部独立第2グループおよび海軍南沙気象観測部隊」が、総勢54人の隊員とともに「太平号」(駆逐艦)と「中業号」(登陸艦)を派遣し、南沙諸島の長島(いまの太平島)に上陸したときの様子を報告している。
 それによれば、派遣隊は12月12日朝7時、長島に進駐し、物資を運び込み、太平島に改名する石碑を立てた。そして、報告書には現地の様子をこう描写している。
「島には多くの樹木が茂っており、ヤシ、パパイヤ、パイナップルなど。井戸が5つ。居民なし。住居は破壊され、無線も破壊され、港湾では1艘の沈没船があった。日本人の建てた石碑があり、日時や名前が書かれていたが、いずれも削り取った」
 1939年に日本は南沙諸島にあたる「新南群島」を台湾の高雄州高雄市に行政編入している。これらは、日本の資源獲得を狙う南進政策のなかで行われたことである。この中華民国による上陸活動は、南沙諸島の接収行動であり、以後、南シナ海のほかの島々に対する中華民国の接収行動が続き、今日の9段線(当時は11段線)と呼ばれる中国の南シナ海領有の実績づくりが進んだ。それは、大陸から追い出された中華民国を継承すると主張する中華人民共和国によって、南シナ海の島々の領有を主張する有力な論拠になっている。

日本人の足跡と記憶
 一方、東沙諸島についても、日本人は浅からぬ縁を持っている。1900(明治33)年ごろから、小笠原諸島のアホウドリ捕獲で大もうけをしていた玉置半右衛門や水谷新六などの商人が、アホウドリを求めて東沙諸島に渡った。そして、台湾が日本に割譲されたあと、台湾北部の基隆で海運ビジネスを展開していた西澤吉次が、船団を率いて東沙諸島のプラタス島に到着。そして、海鳥たちの堆積した糞などによるリン鉱やグアノの採集事業が始まり、一時は400人を超える日本人や福建人などの労働者が、小さなプラタス島にひしめいていたという。
 西澤は島名を「西澤島」と命名、島ではさらに「西澤島通用引換券」という私的貨幣まで発行したという。西澤は日本政府にこの島の台湾への編入、つまり日本領有を申し出て、日本海軍の艦船が派遣されたこともあった。しかし、この動きに反発した清朝は日本政府に抗議を行い、清との関係悪化を恐れた日本政府は清による東沙諸島の領有を確認し、西澤の置いた施設などは破壊され、新たに清の領有を示す建築物、碑、廟などが建設された。
 そのときには「東沙島の返還に関する条項」が、清朝外交部から授権された両広総督と、日本駐広東総領事の間で交わされている。東沙諸島の領有権についての措置がサンフランシスコ講和条約に入ってこなかったのは、このとき、清朝の領有が確定したと目されるためだではないかと推測される。
 その後も、日本は東沙諸島付近で漁業を行う漁民の問題で、中華民国政府から抗議を受け続けた。そして、日中戦争が勃発した1937年、日本は東沙諸島、その2年後に西沙諸島を占領している。そんな経緯で南シナ海の各地には日本人の足跡が残されていたのである。当時、日本という国家と日本人が、資源を求めて「南」というフロンティアに前がかりに向き合っていた歴史的証拠でもある。
 中国も台湾も南シナ海すべての島々が領土であると主張している。フィリピンは南沙諸島を、ベトナムは南沙諸島と西沙諸島を、それぞれ領有しているとしている。戦後の日本の南進政策が、間接的にだが、今日の混乱した状況を生み出したのは紛れもない事実だ。こうした経緯を鑑みれば、南シナ海問題が日本に関係がないと言うことは難しいと思える。(野嶋剛)

プーチン露大統領の逆鱗に触れる 実現遠のくロシアの孤立脱却 トルコ利害軽視のツケ(産経N)


【モスクワ=遠藤良介】ロシア軍機がトルコ軍に撃墜された事件は、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」打倒の大義で米欧と手を組み、国際的孤立から脱却することを狙ってきたプーチン露政権への打撃となった。ロシアはトルコへの軍事的報復は行わないとみられるが、この一件がプーチン政権の逆鱗(げきりん)に触れたのは確かだ。この問題が両国の経済関係に影響を及ぼし、ロシアが一層の閉塞(へいそく)状況に陥る可能性が高まっている。
 トルコとロシアの言い分は領空侵犯の有無をめぐって食い違っている。ただ、事件の土壌となったのは、最近のロシアがシリア反体制派の一角を成すトルクメン人の地域に空爆を加え、その後ろ盾であるトルコが猛反発していたことだ。
 トルコは反体制派支援を通じてシリアのアサド政権打倒を狙い、ロシアはイスラム国掃討を掲げつつ、同政権を援護する-。シリア内戦にこんな構図が生まれ、ロシアがトルコの利害を軽視したことが結果として衝突を招いた。
 パリ同時多発テロで国際協調機運が高まったのに乗じ、プーチン政権は「対イスラム国」を旗印に米欧との関係を修復する戦略を描いてきた。ロシアは撃墜の影響を最小限にとどめたいとみられ、ペスコフ露大統領報道官は軍事的報復の可能性を否定している。
 ただ、プーチン大統領は撃墜について、「テロの共犯者による背後からの攻撃」と厳しく批判しており、何らかの対抗措置は確実だ。メドベージェフ首相はトルコとの共同経済プロジェクトを見直す可能性に言及した。トルコはロシアにとって第5位の貿易相手国。ロシアはトルコへの天然ガス・パイプライン敷設で欧州への経済依存度を下げる思惑だったが、実現は遠のくことになった。

韓国学者起訴を招いた河野談話 「善意」のはずが韓国内までも縛るとは…(産経:阿比留氏の極言御免)


韓国のソウル東部地検が18日、著書の学術書で朝鮮半島での慰安婦強制連行を否定した世宗大の朴裕河教授を、名誉毀損の罪で在宅起訴した問題が波紋を広げている。日頃は慰安婦問題で産経新聞とは論調が異なる新聞も社説で「歴史研究への介入憂う」(毎日新聞)、「韓国の自由の危機だ」(朝日新聞)などと懸念を表明した。
 こと慰安婦問題をめぐっては、自由な学術的研究や発表も許されないという韓国の現状は異様である。まさに「歴史研究を妨げる不当な起訴」(産経新聞「主張」)というほかない。

起訴根拠に
 ただ、同時に日本人として恥ずかしく申し訳ない思いもした。検察当局は朴氏の著書の記述を「虚偽」と断じ、慰安婦について日本国と日本軍によって強制動員された「性奴隷」と変わらない被害者と認定したが、その根拠とした「客観的資料」の一つに、平成5年の「河野洋平官房長官談話」が含まれていたからだ。
 つまり、物的証拠も日本側証言もないまま慰安婦募集の強制性を認めた河野談話が、結果として検察当局が一研究者を罪に陥れるための道具・材料として利用されたのである。
何らかの形での「強制認定」を求める韓国側の要求に対し、当時の宮沢喜一内閣が安易に迎合して曖昧な河野談話を作った揚げ句、どうなったか。日本が内外でおとしめられただけでなく、韓国人の研究者の学問や表現の自由まで縛る結果を生んでしまった。
 今回の朴氏の在宅起訴により、韓国の他の研究者の歴史研究や、ジャーナリストらの事実発掘や発表が封じられかねない。河野談話は、事実関係に基づく日韓の相互理解を遠ざけ、話し合いの余地を狭めた。
 政治が浅薄な知識・見識や幼稚な「善意」で歴史をもてあそぶと、ろくなことにならない-。
 そんな憂慮を抱えていたら、今度は22日になって、河野談話が強制性認定に踏み込むきっかけとなった韓国の金泳三元大統領の訃報が飛び込んできた。金氏は就任間もない1993(平成5)年3月、慰安婦問題でこう表明した。
 「物質的な補償を日本側に要求しない。真相究明が重要であり、被害者に対しては韓国政府が補償する」
 これを好意的に受けとめた宮沢内閣は、それならば日韓請求権協定に抵触する補償問題には発展しないと考えて強制性認定へと前のめりになった。

主張うのみ
 産経新聞が入手した当時の政府文書によると、韓国外務省幹部は同月、日本側にこう説明していた。
 「過去史に関連する問題が提起されるたびに日本側に何らかの補償を求める姿勢は慎むべし、との趣旨が中心の(金氏の)発言で、勇気ある発言だった」
 「より悪いのは日本政府であると主張し、日本側に補償的な措置を要求して国民の非難をかわそうとするのが韓国政府の役割なのではなく、自分で解決していくのが責務である、と述べる趣旨である」
 こうした韓国側の主張をうのみにし、韓国側と文言の一字一句に至るまですり合わせをして「合作」で河野談話を作ったものの、慰安婦問題はいまだに解決も妥結もしていない。金氏の「勇気ある発言」も元のもくあみとなり、韓国政府は「誠意ある行動」を飽くことなく求め続けている。
 言論の自由も怪しく、国家元首の発言も簡単に覆る国と、どう交渉を進めるのか。外交当局にちょっぴり同情したくなった。
(論説委員兼政治部編集委員)

パリ同時テロ(朝雲:時の焦点)


 パリ中心部の劇場など6カ所で11月13日、過激派組織「イスラム国」(IS)による同時テロが発生し、死者129人という大きな被害が出た。
 同組織は翌14日の犯行声明で、フランスのシリア軍事介入を激しく非難した。
 フランスでは1月にも、イスラム過激派がパリの風刺週刊紙シャルリエブド本社やユダヤ教食料品店を襲い、17人を殺害する事件が起きた。
 この時、西側各国は表現の自由という基本的権利に支持を表明。しかし、連帯の熱気も長くは続かず、全体主義イデオロギーを風刺した同紙にも一因、との風潮になった。
 類似の対応が、2012年9月にリビアの在ベンガジ米領事館がアルカイダ系テロ組織に襲撃され、大使ら4人が殺害された事件。
 オバマ大統領は事件とは無関係の反イスラム・ビデオを非難し、「イスラムを中傷する者に未来はない」と主張した。
 今回、オランド仏大統領は「テロとの容赦なき戦い」を宣言したが、シャルリエブド事件の際も同様だった。大統領が今度こそ本気だと信じられる保証はどこにあるのだろう。
 ドイツのメルケル首相はテロに「深い衝撃を受けた」という。第1報に「誰がそんなことを?」と感じるレベルの対応で、身元不確定な最大100万人ものイスラム移民の自国受け入れを主導している人物にしては頼りない。
 欧州の指導者は長年、自由・民主主義の概念に馴染まない中東から数百万人のイスラム移民を受け入れてきた。多くが兵役年齢の若者で、イスラム過激派の支持者も多いことを承知の上だった。そして惨事が起きる度に驚きと怒りを表し、国境の警備強化を誓うのがパターンになっていた。
 「国境なき欧州」などを夢想したツケは必ず回ってくる道理で、オーストリアやスウェーデンが今になって国境警備を強化しても、多分もう遅いのではないか。
 第一、彼らの多くは「難民」ではないし、内戦下の「シリア」とは無関係の者も多い。スンニ派のシリア難民なら富裕な湾岸諸国が受け入れるのが筋だし、シーア派ならシリア政府の支配地域かイランに向かうのが自然だろうに。
 オバマ氏は13日午後、「人類全体と普遍的価値への攻撃」との緊急声明を出したが、同日午前のABCテレビとのインタビューこそ彼の真骨頂だろう。
 同氏はその中で「『イスラム国』は勢力を増していない。我々は彼らを封じ込めた」と明言していた。だが、実態は同組織が勢力を増して第二の都市アレッポに向け進軍中。事件発生はこのわずか数時間後だった。
 明らかな「文明の闘い」に臨んでいるのに、西側にはリーダーがいない。気候変動が人類最大の問題とかいう政治家ばかりで、チャーチルもルーズベルトもドゴールもいないのである。
草野 徹(外交評論家)

辺野古移設「確固たる決意」=安倍首相、米海兵隊トップに強調(時事N)


 安倍晋三首相は25日午後、米海兵隊トップのネラー総司令官と首相官邸で会談した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設について、首相は「確固たる決意で進める」と強調。「沖縄の負担軽減に取り組みたい」とも述べ、協力を要請した。これに対し、ネラー氏は「米軍再編に深くコミットしている」と応じた。
 首相は、南シナ海での米軍の「航行の自由作戦」について「支持する」と明言。安全保障関連法の成立と日米防衛協力の指針(ガイドライン)再改定に触れつつ、「日米同盟をさらなる高みに導いていきたい」と語った。
 ネラー氏は「自衛隊と米軍の間で、力強く深い関係ができている。地域の平和と安定に貢献している」と指摘した。 

ロシア機撃墜2人死亡 トルコに対抗措置(NHK)


内戦が続くシリアと隣国トルコとの国境付近で、ロシアの爆撃機がトルコ軍に撃墜された事件で、ロシア側は爆撃機の乗員など合わせて2人が死亡したことを明らかにし、トルコとの軍事的な接触を中断するなど事実上の対抗措置を打ち出しました。
この事件は24日、トルコ軍の戦闘機がシリアとの国境付近でロシアの爆撃機を領空を侵犯したとして撃墜したものです。ロシア軍の参謀本部によりますと、爆撃機が墜落したのはシリア領内の武装勢力が支配する地域で、パラシュートで脱出した乗員2人のうち1人が地上から銃撃を受けて死亡したほか、救出に向かったヘリコプターも攻撃を受け兵士1人が死亡したということです。
プーチン大統領は、ロシア機は領空侵犯はしていないと強調したうえで、「テロリストの手先がロシアの爆撃機を背後から襲った。2国間関係に深刻な影響を与えるだろう」と述べ、トルコを強く非難しました。ロシアのラブロフ外相は25日に予定されていたトルコ訪問を急きょ取りやめ、ロシア国民に対しトルコへの旅行を控えるよう呼びかけたほか、ロシア軍もトルコとの軍事的な接触を中断するなど、事実上の対抗措置を打ち出しました。
一方、トルコのエルドアン大統領は「トルコが自国の国境を守ることを各国が尊重しなければならない」と述べ、ロシアの爆撃機がたび重なる警告を無視して領空侵犯を続けたため撃墜したもので正当な判断だと強調しました。そのうえでエルドアン大統領はロシア軍が空爆を行っているシリアとトルコの国境沿いの地域について、「トルコ系民族が暮らす地域で過激派組織IS=イスラミックステートとは関係がない」としてロシアを非難しました。
パリの同時テロ事件を受けてアメリカやフランス、トルコなどの有志連合とロシアが連携してISの壊滅を目指す動きが強まっていましたが、ロシア・トルコ関係の緊張によって、その包囲網の形成に乱れが生じる懸念も出ています。

プーチン大統領 トルコを強く非難
ロシアのプーチン大統領は「トルコとの国境から1キロのシリア領内の上空6000メートルで撃墜された」と述べ、領空侵犯はしていないとの立場を強調しました。そのうえで、「テロリストの手先がロシアの爆撃機を背後から襲った」と述べ、トルコをテロリストの手先と呼び強く非難しました。さらに、プーチン大統領は「爆撃機はトルコに脅威を与えていなかった。ロシアとトルコの2国間関係に深刻な影響を与えるだろう。ロシアはこのような犯罪を許すことはない」と述べ、何らかの対抗措置をとることも辞さない構えを示しました。

トルコ大統領「国境を尊重せよ」
トルコのエルドアン大統領は24日の演説で、「国籍の分からない飛行機2機がたび重なる警告にもかかわらず領空侵犯を続けたため、このうち1機を撃ち落とした。国境の安全を脅かされたときには攻撃を行うというのは以前から宣言していたことで、各国は、トルコが自国の国境を守ることを尊重しなければならない」と述べ、正当な判断だと強調しました。また、エルドアン大統領は演説の中で、ロシア軍が空爆を行っているトルコに近いシリア北西部について、「私たちと同じトルコ系民族が暮らす地域で、IS=イスラミックステートとは関係がない。親戚が爆弾で攻撃を受け、攻撃が激しさを増していることに強く抗議する」と述べ、ロシアを非難しました。
トルコはことし9月にロシアがシリアでの空爆に乗り出して以降、ロシアによる領空侵犯にたびたび神経をとがらせてきました。先月初めには2度にわたってロシアの戦闘機がトルコの領空を侵犯したとしてトルコ政府はロシア政府に再発防止を求めたうえで、「対策がとられずに何か発生した場合には、その責任はロシア側にある」と警告しました。

米仏首脳は事態のエスカレート懸念
トルコ軍が、ロシアの爆撃機を領空を侵犯したとして撃墜したことについて、24日、ワシントンで行われた首脳会談のあと記者会見したアメリカのオバマ大統領とフランスのオランド大統領は、いずれも情報収集の段階だとしたうえで、事態がエスカレートしないようロシアとトルコの双方に冷静に話し合いを行うよう求めました。
この中でオバマ大統領は、「トルコには、自国の領土と領空を守る権利がある」と述べたうえで、「トルコとロシアが直接話し合いを行い、事態がエスカレートしないようにすることが重要だ」と述べました。同時にオバマ大統領は、「ロシアが、穏健な反政府勢力を攻撃していることが問題だ」と述べ、ロシアが、過激派組織IS=イスラミックステートの壊滅を掲げながら、アサド政権を擁護することを目的に反政府勢力への攻撃を行ってきたことが、今回の事態の背景にあるのではないかという見方を示しました。
またオランド大統領は、「重大な事態で残念なことだ。事態がエスカレートすることは避けなければならない。われわれが取り組まなければならないのはISとの戦いだ」と述べて、今回の撃墜をきっかけに、ISへの国際的な包囲網形成にマイナスの影響を及ぼさないよう求めました。

国連報道官「冷静な対応を」
国連のデュジャリック報道官は24日、記者会見し、「関係するすべての国に緊張を緩和するためのあらゆる措置をとるよう求める。こうした事態が繰り返されないためにも、原因の究明が必要だ」と述べ、ロシアやトルコなどに冷静な対応を求めました。
そのうえで、「シリアでの空爆に関わる国々は、不測の事態を招かないよう、細心の注意が必要だ。とくに一般市民の巻き添えを避けるよう、最大限の配慮をしなければならない」と述べ、IS=イスラミックステートへの軍事作戦を進める各国に対して慎重な対応を呼びかけました。

石垣島に配備の陸自500人規模に…中国に対抗(読売N)


政府が南西諸島防衛の強化のため石垣島(沖縄県)に配備を計画している陸上自衛隊が、500人規模となることが分かった。
 次期中期防衛力整備計画(中期防、2019~23年度)中の整備を目指す方針で、週内にも若宮健嗣防衛副大臣が石垣市を訪れ、中山義隆市長に理解を求める。
 配備を計画しているのは、大規模災害や離島攻撃の際に初動対応を担う警備部隊や、ミサイル部隊など。政府は当初、現中期防(14~18年度)中の配備を検討し、14年中に部隊規模などを決める方針だったが、11月に沖縄県知事選を控えていたこともあり、「負担を増やすべきではない」(防衛省幹部)として見送った。
 政府が南西諸島防衛を強化するのは、中国が東シナ海でも海洋進出を活発化させているためだ。今月11~12日には中国海軍の情報収集艦が沖縄県・尖閣諸島の接続水域(領海の外側約22キロ)に近づいた。政府は今年度中に日本最西端の与那国島(沖縄県)に150人の沿岸監視部隊を配備するほか、18年度までに宮古島(同)に700~800人、奄美大島(鹿児島県)に550人の、警備部隊やミサイル部隊を配備する。

子にしわ寄せが来る「夫婦別姓」 現代史家・秦郁彦(産経:正論)


11月4日、最高裁大法廷は「夫婦は同じ姓(氏)を名乗る」「女性は離婚後6カ月間は再婚できない」とする民法の規定が憲法違反かどうかを争っている2件の訴訟で、原告(4人の女性)と国から意見を聞く弁論を開いた。判決は12月16日に予定され、新聞は大きな話題として取り上げた。
 ここでは論点を前者、すなわち夫婦別姓問題に限定したい。どんな制度も長所と短所が絡み合っているので、新聞は賛否両論を公平に紹介し読者の判断に委ねるべきだと思うが、そうなっていない。各紙が概して別姓制の導入に好意的ななかで、特に朝日新聞はかなり露骨な賛成論を展開している。

 ≪今の時代にそぐわない?≫
 たとえば11月7日の社説は「家族の一体感が損なわれるなどを理由とした」反対論は、「今の時代にそぐわないのは明らかだ」とあっさり切って捨てる。そして推進派に立つ理由を次々に列挙するが、的外れの論旨が多い。
 好例は「海外でも夫婦に同姓を義務づける国はほとんどなく」のくだりだ。わが国の世論は「先進諸国の大勢」とか「グローバルな基準」のような「神託」に弱く簡単に説得されてしまう傾向がある。これもその一例だが、そもそも全国一律の戸籍制度を完備してきた国は日本以外はほとんどないから、次元の違う制度比較は空論になってしまう。
 キリスト教国の多くは、誕生も結婚も教会に登録され、横の連絡網が欠けるので家系をたどりにくく、わが国ではありえない重婚(の罪)も起きる。姓名の変更も欧米では法的規制が緩やかで、極端に言えば自由自在に近い。たとえば結合姓であるヒラリー(洗礼名)・ロダム(父の姓)・クリントン(夫の姓)は、大統領選を意識してか、洗礼名のみのヒラリーに変え、最近はヒラリー・クリントンと名乗っている。
 ミャンマーは姓を持たぬ国で、アウンサンスーチーは父と祖母と母の名の一部ずつから合成した名だというから、世界の姓名事情がいかに多彩かわかるし「女性差別」とは無関係だ。

 ≪問題の核心は「親子別姓」≫
 差別といえば現行民法では、夫婦は「夫又は妻の氏を称する」と規定しているが、実際には96・1%が夫の姓を選んでいるのを、朝日社説は「実質的に女性が姓の変更を強いられており、正当化できない」ときめつけているが、果たしてそうか。
 だが、この高い比率にはトリックがある。筆者の高校卒業名簿から推すと、10%前後いる養子による改姓が除外されている。また20歳代のカップルが、姓の選択をめぐって激論になったという話は聞いたことがないが、もし女性からお願いされれば受けいれる男性は意外に多いと思われる。筆者も電話などで難読の姓の字体を説明する煩にうんざりしていたので、お願いされれば応じたろう。
 それに男が年長である場合が多く、カップルの大多数は無意識に男の姓を選んでいるので、姉さん女房が増えると改姓の男女比は五分五分に近づくかもしれない。
 ところで別姓反対者の論拠は「家族の一体感を損なう」としか報じられないが、問題の核心は夫婦別姓が親子別姓を意味する点にあると筆者は考える。ここで、結婚の態様を整理してみると、(1)同姓婚(通称併用は可)(2)別姓婚(3)事実婚(4)新姓創造(結合姓を含む)(5)通称拡大(戸籍法の裏付け)-となる。現状は(1)だが、(5)の方向へ進みつつある。(4)の結合姓(一例は関・谷・三郎)は日本人の姓名になじまないのは一目瞭然で、賛同者はいないと思う。

 ≪理念倒れにならぬ判断を≫
 (2)を採用した際の難点は、子の姓を決めるすっきりした名案が見つからぬことだろう。2001年の森山真弓法相時代に別姓実現の一歩前で、(5)を推す高市早苗議員(現総務相)の奔走により流れたことがある。このとき法案の作成を命じられた法務省官僚は、子の姓について、あちらを立てればこちら立たずで、条文化に苦慮した。ジャンケンで決めようとか、交互に姓を分けたらとか、成人後の子に最終選択権(1回だけ)を与えたら、というような諸案が検討されたようだ。
 しかし最終案は、別姓での結婚時にカップルが協議して子たちの統一姓を決め、登録しないと結婚届を受理しないという「荒業」に落ち着いた。双方の親も加わる協議がまとまらないと事実婚(内縁)状態が続き子は自動的に母親の姓になるが、と法務省の担当者に聞くと「少数のわがまま女性はそれが狙いかも」とやけ気味の返答だったのを覚えている。
 最近の世論調査では別姓容認と反対は35%前後で拮抗(きっこう)しているが、容認しても実行する人は「百人に一人」(野田聖子議員)という見方もある一方、同姓から別姓に切り替える夫婦が多いと経費増が心配だという声もある。いずれにせよ、しわ寄せが子(や孫)に集まる事情に変わりはない。
 最高裁は予見される実務上の波及効果も念頭に置いて、理念倒れにならぬ判断を下してほしい。(はた いくひこ)

トルコ、露戦闘機を撃墜 「領空侵犯」 シリア内戦処理に影響も(産経N)


【カイロ=大内清】トルコ軍は24日、同国の領空を侵犯したとして、シリアに派遣されていたロシア軍の戦闘爆撃機スホイ24を1機撃墜、同機はトルコ国境に近いシリア北西部ラタキア県内の村に墜落した。ロイター通信によれば、北大西洋条約機構(NATO)加盟国によるロシア軍機撃墜は旧ソ連時代の1950年代以来初めて。プーチン露大統領は24日、ロシア南部ソチでのヨルダン国王との会談で、撃墜は「トルコとの関係に深刻な結果をもたらすだろう」と述べた。
 露トルコ間の緊張が、シリア内戦の終結を目指す多国間協議や、トルコが加盟するNATOとロシアとの関係に影響する可能性もある。NATOは同日夕、ブリュッセルで大使級緊急会合を開催、トルコ側から撃墜時の状況説明を受ける。
 トルコ軍は「撃墜までの5分間に10回にわたり警告した」上でF16戦闘機2機で露機を撃墜したとしている。ロシアは領空侵犯は否定した。パイロット2人は緊急脱出したが、シリア反体制派などによると2人とも死亡した可能性が高い。
 一方、シリア人権監視団(英国)によると、ラタキア県内で同日、ロシア軍のヘリコプターが反体制派の攻撃を受け、政権側支配地域に緊急着陸した。
 アサド政権を支えるロシアは9月、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」掃討を名目にシリアへ軍事介入し、反体制派側にも空爆。反体制派を支援するトルコは、ロシアの軍事行動がアサド政権存続につながるのを警戒していた。

H2A打ち上げ成功 「世界に性能示した」(NHK)


日本のロケットとして初めて海外の民間企業から受注した人工衛星を載せたH2Aロケット29号機の打ち上げ成功を受けて、24日夜記者会見した三菱重工業の責任者は、「H2Aロケットの性能を世界に示すことができた」と今後の受注競争に向けた自信を示しました。
H2Aロケット29号機は、24日鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、カナダの「テレサット」社から受注した通信放送衛星を、高度3万4000キロの予定の軌道に投入して打ち上げは成功しました。
これを受けて三菱重工業とJAXA=宇宙航空研究開発機構などが24日夜記者会見しました。この中で三菱重工業の阿部直彦宇宙事業部長は、エンジンの改良などで静止軌道近くまで初めてロケットの力で運ぶことができたとして、「H2Aが世界のスタンダードに対応できることを示すことができた」と性能面に自信をのぞかせました。一方で、阿部部長は「改良型のエンジンの初飛行でそれぞれにリスクがあり、われわれは性能の実証などを取った分、テレサット側は価格面で有利だった」と述べ、今回の打ち上げが受注の実績づくりなどと引き換えに価格を下げたことを示唆しました。
衛星の打ち上げを巡る国際市場の競争が激化するなか、受注を増やすには打ち上げコストの削減が課題で、日本は現在およそ50億円とH2Aの半分のコストに抑えるH3ロケットの開発を進めていて、性能や信頼性に加えコスト面でも競争力を高めたい考えです。

新迎撃ミサイル:導入検討、中谷防衛相がハワイで初表明(毎日N)


米ハワイを訪問中の中谷元・防衛相は23日午後(日本時間24日午後)、米国の地上配備型迎撃システム「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」の自衛隊への導入を検討する考えを初めて表明した。「米国の先進的な取り組みや装備品を研究しつつ、検討を加速していきたい」と述べた。弾道ミサイルが大気圏に再突入する最終段階で地上の移動式発射機から迎撃するシステム。北朝鮮の弾道ミサイルへの対応力を強めるのが狙いだ。
THAADをめぐっては、米国による韓国への配備問題が東アジア地域の安全保障課題に浮上している。中国が同国を監視する目的があるとして反対しているためだ。THAAD導入に向けた日本の動きに警戒を強めることも予想される。
 中谷氏は、米太平洋艦隊のスウィフト司令官と会談した後、ホノルル市内で記者団の質問に答えた。防衛省によると、歴代防衛相がTHAAD導入の検討を明言したのは初という。
 中谷氏はTHAADなどの新たな迎撃ミサイルを例に挙げ「新たな装備の導入は、具体的な能力強化策の一つとなり得る」と強調した。防衛省幹部も「有力な選択肢の一つ」と述べた。
 THAADは、発射台付き車両を使う移動式で、ミサイルを高い高度で撃ち落とすために開発された。自衛隊が持つ地対空誘導弾パトリオット(PAC3)よりも広範囲をカバーできる。
 中谷氏は会談に先立ち、米イージス艦など米軍の弾道ミサイル迎撃システムを視察した。スウィフト氏とは旧日本軍の真珠湾攻撃で沈没した戦艦アリゾナの記念館に一緒に立ち寄り、献花した。(共同)

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