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テロ準備罪 丁寧に国民の理解求めよ(産経:主張)


政府与党は、開会中の国会で「テロ等組織犯罪準備罪」を新設する、組織犯罪防止法の改正を目指している。
 テロ準備罪は、過去に3回廃案になった「共謀罪」の名称と構成要件などを変えたものだ。改正案の適用対象は、従来の「団体」から「組織的犯罪集団」と限定し、構成要件には、犯罪の合意に、具体的な準備行為を加えている。
 東京五輪・パラリンピックを3年後に控え、時間的猶予はない。必要不可欠な法改正に向けて、政府与党には丁寧な説明を、野党にはいたずらに政争の具としないことを求めたい。
 国連は2000年、国際社会でテロと対峙(たいじ)するため、「国際組織犯罪防止条約」を採択した。各国に共謀罪を設けることを求めて批准の条件とし、すでに180カ国以上が締結している。
 だが、共謀罪を持たない日本は先進7カ国(G7)で唯一、締結に至っていない。国連加盟国で未締結国は日本を含め、イランやソマリア、南スーダンなど、11カ国にすぎないという。
 日本は、テロと戦う国際連携の「弱い環(わ)」となっているのが現状であり、安倍晋三首相は衆院代表質問で「条約を締結できなければ東京五輪を開催できないと言っても過言ではない」と述べた。
 共謀罪への過去の反対論には、居酒屋で上司を殴る相談をしても処罰されるのかといった極論や、市民運動の弾圧に適用されないかなどの懸念があった。
 テロ準備罪と名を変えた法案は構成要件を厳格化したが、「一般市民に対する権力の乱用につながりかねない」(民進党)、「国民の思想や内心を処罰の対象とする違憲立法」(共産党)など、反対論の中身は変わっていない。
 一方で安倍首相も衆院代表質問で「テロ等準備罪はテロ等の準備行為があってはじめて処罰の対象となるもので、共謀罪と呼ぶのは全くの間違いだ」と述べた。
 法案成立を目指すあまりの発言だろうが、共謀罪の必要性を説いてきたのは自民党である。過去の法案を全否定するような物言いは整合性を問われる。国民に分かりやすい議論を展開してほしい。
 法案の提出には、対象罪種を絞り込むことで公明党も容認する見通しだ。何より、国民をテロから守ることを目的とする法律だ。廃案の繰り返しは許されまい。
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“子供っぽい”アメリカと大統領 1月31日(産経抄)


米ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港に降り立った時、母国ではクーデターが発生していた。パスポートは失効して、入国も出国もできなくなる。
 ▼2004年に公開された映画「ターミナル」は、こんな設定で始まる。トム・ハンクスさん演じる主人公は、9カ月間も空港内で生活するはめに陥った。全米各地の空港で、同じような「空港難民」が生まれているのではないか。
 ▼トランプ大統領が先週署名した大統領令が、大混乱を巻き起こしている。テロ対策を名目として、難民の受け入れを一時停止する内容である。さらに中東、アフリカ7カ国からの一般市民の入国も、90日間禁止するという。この結果、イスラム圏から米国への入国を拒否された人は、数百人に上った。
 ▼全米15州の司法長官から、違憲だと非難の声が上がっている。各空港では抗議デモが相次いだ。英国やドイツの首相も、懸念を表明している。もっとも、トランプ大統領に動じる気配はない。米国といえば、世界中から移民を受け入れてきた、開かれた国のはずだった。ただ歴史を振り返ると、振る舞いがおかしくなる時もある。
▼19世紀から20世紀はじめにかけて起こった、日本人移民に対する排斥運動もその一つである。司馬遼太郎さんによれば、差別の正体はカネだった。「多分に無思慮な大衆と、利益団体の利益のみを代表する政治家をかかえたこの人工国家にとっていわばゲームのような行為だった」(『アメリカ素描』)。
 ▼司馬さんは、米国を「子供っぽい」とも評している。確かに、新大統領も相当「子供っぽい」。その大統領が、「アメリカ・ファースト」を合言葉にゲームのような行為にふければ、世界が困惑するのも当然である。

火種多いトランプ外交(朝雲:時の焦点)


 歴代米大統領の中で極めて異色な人物と誰もが認めるドナルド・トランプ氏(70)が1月20日、就任宣誓を行い、第45代大統領に正式就任した。就任演説では、米国を再び偉大な国家にすると述べるとともに、激しい選挙戦で深まった米社会の分断と亀裂を修復するため、「米国は一つになったとき、米国は止められない」と国民の団結を訴えた。しかし、昨年11月の大統領選後も相変わらずポンポン飛び出した、よく言えばトランプ節、正確には常軌を逸する言動にお構いなしの独断的姿勢を取り続ける限り、米国民の融和どころか、世界情勢を一挙に不安定化させかねない危険をはらんでいる。
 米国の新政権発足と前後して、外交・安全保障を担当する主要閣僚の承認に関する上院公聴会では、ロシアに対する強硬姿勢やイラン核合意への支持など、トランプ氏の主張と異なる発言が相次いだ。指名承認を優先する穏当な発言に徹し、トランプ発言の軌道修正を図っているとみられるが、重要な外交・安保政策での食い違いが早晩、政権運営の火種となるのは必至だ。
 トランプ氏が関係修復を目指す対ロシア政策をめぐっては、国防長官に指名されたマティス元中央軍司令官、国務長官候補のティラーソン前エクソンモービル会長とも、「ロシアは脅威」と警戒感を示した。中東政策では、トランプ氏が撤回を示唆したイラン核合意について、マティス氏は「約束は守る必要がある」と支持を表明。イスラエルの米大使館のエルサレム移転問題でも、中東情勢を熟知する同氏は反対の立場を明言した。
 対中政策に関しては、ティラーソン氏は中国の南シナ海における軍事拠点化を批判する点ではトランプ氏に同調しながら、「私は『一つの中国政策』に替わる政策を知らない」と述べ、「一つの中国」に疑義を呈する新大統領と一線を画した。
 一連の「閣内不一致」について、ワシントン・ポスト紙は「閣僚候補らは上院で承認を得るため、トラブルを避ける主張を展開している」と分析する一方、「閣僚候補やトランプ氏が意見の違いについては全く議論していないようだ」と指摘した。早くも露呈した新政権内の調整不足を解消し、チーム一丸となったトランプ外交を打ち出すことができるのか。公職経験が全くない新大統領の政権運営能力が否応なく試される。
 オバマ大統領は退任直前の米テレビとのインタビューで、内外への発信でツイッターを多用するトランプ氏の「即興的な手法」は就任後は通用しない可能性があると警鐘を鳴らした。複雑極まる世界情勢を指先介入で無用の混乱に陥れるのは、米軍最高司令官でもある大統領が取るべき手法とは到底思えない。「事を進めるに当たっては、一定の規範や制度上の伝統はないがしろにしてはならない」(オバマ氏)という自制的態度は、世界をリードする立場にある指導者としての責務だと声を大にして訴えておきたい。
伊藤 努(外交評論家)

首相「日米同盟、世界に発信」…首脳会談に意欲(読売N)


参院予算委員会は30日午前、安倍首相と全閣僚が出席し、2016年度第3次補正予算案に関する基本的質疑を行い、参院での実質審議に入った。
 首相は28日夜のトランプ米大統領との電話会談について「2月10日に首脳会談を行い、信頼関係を構築し、日米同盟の揺るぎない姿を世界に発信していくことで一致した」と述べた。そのうえで、首脳会談では「安全保障、経済全般、アジア太平洋地域の現状認識も含めて議論をしていく」と意欲を語った。
 トランプ氏が大統領令で、テロ対策を名目に難民や移民の入国制限を命じたことについて、首相は「米政府の考え方について、この場でコメントする立場にはない」とし、「難民が出てくるような状況を根絶するため、世界が協力しなければならない。国際社会が連携して対応していくべきものだ」と指摘した。

国連PKOトップ 自衛隊に駆け付け警護の要請ありえる(NHK)


アフリカ・南スーダンで活動する国連のPKOのトップに就任したデビッド・シアラー特別代表が、NHKのインタビューに応じ、首都ジュバで武力衝突などが起きた場合には、自衛隊に駆け付け警護を要請することもありえると明言しました。

アフリカの南スーダンで活動するPKO、「国連南スーダン派遣団」には、日本の陸上自衛隊の部隊も含め、各国から合わせておよそ1万6000人の要員が派遣され、ニュージーランド出身のシアラー氏が今月、そのトップの事務総長特別代表に就任しました。
シアラー特別代表は30日、滞在先のエチオピアで、就任後、海外メディアとして初めてNHKのインタビューに応じ、去年7月に政府軍と反政府勢力の間で大規模な武力衝突が起きた首都ジュバの治安状況について、「改善してきているが道のりは遠い」と述べ、依然として予断を許さない状況だとの認識を示しました。そのうえで、ジュバを拠点とする自衛隊の部隊について、「緊急事態が起きた場合、国連などのスタッフを守るための役割も期待する」と述べ、武力衝突などの緊急時には、自衛隊の部隊に新たに付与された駆け付け警護を要請することもありえると明言しました。
さらに、武力衝突が繰り返される中での最大の課題は、国連のキャンプにいる22万人の避難民を含め、市民を安全に保護することだとして、文民保護を中心にPKOの使命を果たしていく考えを強調しました。

敵基地攻撃の議論活発化=トランプ氏就任で自主防衛強化論(時事N)


 敵基地攻撃能力の保有をめぐる議論が政府・自民党内で活発化してきた。「米国第一」を唱えて就任したトランプ米大統領が、これまで米軍が担ってきた日本防衛の役割を縮小させるのではないかとの懸念が背景にある。日本の自主防衛力を高めるため、北朝鮮のミサイル基地などへの攻撃を視野に入れた装備を求める意見がある一方、「専守防衛」原則との整合性や、大きく膨らむ可能性がある防衛費の確保など課題は多い。
 敵基地攻撃能力とは、ミサイル攻撃を未然に防ぐため発射前に相手の基地を攻撃できる能力をいう。その保有について、安倍晋三首相は26日の衆院予算委員会で「専守防衛の中で国民の生命と財産をどう守っていくか、抑止力は何があるかを含め考えていかなければいけない」と述べ、検討に前向きな姿勢を示した。
 憲法9条と日米安全保障条約の下、「防御は自衛隊、攻撃は米軍」との役割分担が確立。敵基地攻撃能力について、日本政府は「防御するのに他に手段がない場合、法理的には自衛の範囲内に含まれ、可能」(1956年の鳩山一郎首相答弁)とする憲法解釈を踏襲しつつも、政策判断として実際に攻撃可能な兵器は導入してこなかった。
 ところが、トランプ氏の登場で議論が急浮上。28日の首相との電話会談では日本の安全保障への関与に言及したものの、同盟国支援で米軍が消耗してきたとの認識を持つためだ。自民党の小野寺五典元防衛相は予算委質疑で「米大統領が代わるたびに右往左往する安全保障ではいけない」と、米軍に依存しない自主防衛力の強化を訴えた。
 自民党は来月、国防部会と安全保障調査会の合同勉強会を立ち上げ、防衛力整備の検討を進める。敵基地攻撃能力も議論の対象となる。
 防衛省によると、敵基地攻撃能力として想定される装備は、弾道ミサイルや巡航ミサイル、精密誘導爆弾を搭載した戦闘機など。いずれも現在は保有しておらず、新たに導入すれば防衛費が増大し、年間約5兆円の水準で収まらなくなるのは必至だ。戦闘機を発着させる空母の保有にまで発展すれば、中国などとの軍拡競争を招きかねない。(2017/01/29-15:02)

日米首脳来月会談 アジア太平洋重視へ導け(産経:主張)


日米首脳が初の直接会話で、日米同盟は重要との認識を共有したことに一番の意味がある。
 安倍晋三首相とトランプ大統領が電話協議し、来月10日にワシントンで首脳会談を行うことで合意した。
 日米同盟は安全保障の基軸であり、世界の平和と安定に貢献するものだ。米政権が代わっても強固な同盟に揺るぎがないことを世界に示す機会としてもらいたい。
 同時に、米国が引き続きアジア太平洋地域の安全保障に積極的に関与していく姿勢を引き出すことが重要である。
 トランプ氏は選挙期間中、在日米軍駐留経費の見直しなどに言及した。「米国第一」を繰り返す内向き姿勢も気がかりだ。
 中国の一方的な海洋進出や、北朝鮮の核・ミサイル開発など、この地域を取り巻く安保環境はかつてなく悪化しており、強い軍事力を持つ米国の存在が不可欠だ。
 トランプ氏は、南シナ海の軍事拠点化を進める中国に批判の声を強めており、対抗のために海軍力を増強する意向も示している。
 アジア太平洋地域の安定は米国の国益であることを説く一方、日本もそのための一層の寄与をいとわないと伝えるべきだ。
 安倍首相は電話協議で、日本企業の雇用面などでの米国への貢献を説明した。通商問題は首脳会談の重要テーマとなる。自動車貿易で日本を「不公正」とするトランプ氏の思い込みは早期に解消させなくてはならない。
 トランプ氏は安倍首相に続き、ロシア、フランス、ドイツなどの首脳と電話協議を行った。就任後初の首脳会談として、メイ英首相との会談に臨むなど、首脳外交を本格化させている。
 ロシアのプーチン大統領との協議では、両国の関係改善を図っていくことで一致した。ウクライナ問題をめぐり日米欧は対露制裁を科しているが、米国が解除するのではないかとの臆測が出て、欧州は警戒感を強めている。
 フランスのオランド大統領は、この点についてトランプ氏にただしたほか、地球温暖化や難民問題にも言及し、苦言を呈した。
 日米が一致して世界の平和と安定に貢献するのであれば、自由や民主主義、法の支配といった普遍的価値観や、自由貿易の重要性についてトランプ氏に理解を求めることも安倍首相の役割である。

日米電話会談 肝心なのは同盟強化の各論だ(読売:社説)


 「損得」に過敏な外交姿勢を鮮明にするトランプ米大統領との間で、同盟関係を政治、経済両面でどう強化するのか。その具体論が問われる。

 安倍首相がトランプ氏と電話会談し、2月10日にワシントンで首脳会談を行うことで一致した。首相はその後、「経済や安全保障全般にわたり、率直で有意義な意見交換をしたい」と語った。
 首相は昨年11月にもトランプ氏と会談している。大統領就任後の早い段階で正式な首脳会談が実現することを歓迎したい。「米国第一」を掲げ、強烈な個性を持つ相手だけに、まずは首脳間で信頼関係を醸成することが大切だ。
 首相の訪米には、麻生副総理兼財務相、岸田外相、世耕経済産業相が同行する方向という。これに先立ち、2月3日には、マティス米国防長官が来日し、首相や稲田防衛相と会談する予定だ。
 トランプ氏は外交経験がなく、アジア情勢や日米関係に詳しい知見があるわけではない。日米間で様々な協議を行い、補完する体制の構築を急ぎたい。
 電話会談で両首脳は、「日米同盟の重要性」を確認した。単なる社交辞令にしてはなるまい。
 肝心なのは、長年、アジア太平洋地域の平和と繁栄に貢献し、国際公共財と評価されてきた日米同盟をさらに発展させることだ。それを通じて、世界と地域を安定させ、日米両国がともに利益を享受することが可能となる。
 中国は独善的な海洋進出を加速させ、北朝鮮は核・ミサイル開発に突き進んでいる。日米同盟の足並みが乱れれば、中朝の危険な挑発行為を招きかねない。
 日本は、在日米軍の経費負担の増額ではなく、自衛隊の国際的な役割を拡大することで、同盟の実効性を向上させるべきだ。
 気がかりなのは、視野が狭いトランプ氏の通商政策である。
 環太平洋経済連携協定(TPP)離脱に加え、日本、メキシコなどに個別の2国間交渉を求め、一方的な譲歩を迫ろうとしている。前提にするのが、米国の巨額の貿易赤字は相手国の不公正な貿易政策のせいだという偏見だ。
 首相は電話会談で、自動車分野を含め、日本企業が投資や雇用で米経済に多大な貢献をしていることを説明した。しかし、議論がかみ合い、トランプ氏が正確に理解したかどうかは見通せない。
 首脳会談でも、トランプ氏の事実誤認には適切に反論しつつ、生産的な経済関係の構築に向けて論議を深めることが重要である。

退位「特例法案」に賛成69%…読売世論調査(読売N)


読売新聞社は27~29日、全国世論調査を実施した。
 政府が今国会に提出する方針としている、今の天皇陛下に限って退位を可能にする特例法案に「賛成」と答えた人は69%に上り、「反対」の23%を大きく上回った。
 他方、特例法が制定された場合も、将来すべての天皇の退位を認める制度改正の検討を「続けるべきだ」とした人は75%で、「その必要はない」は17%だった。特例法案に「賛成」と回答した人に限っても、制度改正の検討を「続けるべきだ」は75%を占めた。
 調査では、特例法案の賛否の前に、天皇陛下の退位についてどう対応するのがよいかも聞いた。「今後のすべての天皇に認める制度改正を行う」が59%で最多だったが、同じ質問をした前々回調査(昨年12月2~4日)の66%から下がった。「今の天皇陛下だけに認める特例法をつくる」は33%(前々回23%)に上がった。この質問で「制度改正」と答えた人でも、特例法案については「賛成」60%が「反対」33%を上回った。

入国停止 トランプ大統領「強力な国境管理が必要」(NHK)


アメリカのトランプ大統領は、テロ対策を理由に中東やアフリカの7か国の人などの入国を停止したことについて、「強力な国境管理が必要だ」などと正当性を主張しましたが、アメリカでは各地で抗議デモが続くなど混乱が広がっています。

アメリカのトランプ大統領は、27日、テロ対策を強化するための大統領令に署名し、中東やアフリカの7か国の人の入国と、すべての国からの難民の受け入れを一時的に停止しました。
これを受けて、アメリカ各地の空港では、永住権やビザがあるにもかかわらず入国できず、拘束される人が相次いでいます。
ホワイトハウスのプリーバス大統領首席補佐官は29日、これまでに109人を拘束し、数十人の拘束が続いていることを明らかにしました。
これについて、トランプ大統領は29日、ツイッターに「強力な国境管理と厳しい入国審査が必要だ。ヨーロッパや世界では恐ろしい混乱が起きている」などと投稿し、今回の措置の正当性を主張しました。
また、国土安全保障省は声明を発表し、「大統領令のすべてを実行に移していく。国家や国民の安全のため、必要であれば、アメリカ政府は、ビザを無効にする権利がある」として、大統領令に基づき入国審査を強化していく方針を明確にしています。
ただ、今回の措置をめぐっては、共和党重鎮のマケイン上院議員が「混乱を来すものだ。過激派組織IS=イスラミックステートのプロパガンダに利用される可能性もある」と述べるなど、党内からも懸念の声が上がっているほか、アメリカ各地で抗議デモが続くなど混乱が広がっています。

イラン アメリカに抗議の書簡
トランプ大統領がイランなどイスラム教徒が多く住む中東やアフリカの7か国の人たちの入国を停止したことを受けて、イラン外務省は29日、国交のないアメリカの利益代表を務めるスイス大使館の大使を呼び、「差別的で容認できない」として抗議の書簡を渡しました。
イランのメディアによりますと、スイス大使はアメリカ国務省に速やかに伝えると述べたということです。
イラン外務省は、前日の28日には、「イスラム世界の人々を差別し、暴力と過激主義の拡散を招くものだ」などと入国停止を厳しく非難する声明を出し、対抗措置としてアメリカ人のイランへの入国を制限する可能性を示唆するなど、トランプ大統領が打ち出した今回の措置に強く反発しています。

独のメルケル首相 トランプ大統領に懸念
トランプ大統領がイスラム教徒が多く住む7つの国からの入国を一時的に停止したことについて、ドイツ政府の報道官は29日、「メルケル首相は、テロとの断固とした戦いが必要だとしても、特定の地域の出身者や特定の信仰を持つ人たちすべてを疑いの目で見ることは正当化できないと考えている」とツイッターに投稿しました。
そして、メルケル首相が前日の28日に行われたトランプ大統領との電話会談でこうした懸念を伝えたことを明らかにしました。
両首脳をめぐっては、メルケル首相が去年11月、トランプ氏が大統領選挙に勝利した際に、宗教や出身、肌の色を問わずに人間の尊厳を尊重するよう求めたのに対し、トランプ大統領は、その後、メルケル首相の寛容な難民受け入れ政策について、「破滅的な間違いを犯した」と強く批判するなど、対立する発言が続いています。

アラブ連盟 強い懸念示す
アメリカで各国からの難民の受け入れや中東やアフリカの7か国の人たちの入国が停止されたことついて、22の国と地域で作るアラブ連盟は29日、声明を発表し、「アラブの国の人々やシリア難民に対し、アメリカへの入国を停止するのは、正当な手続きではない」などと非難し、強い懸念を示しました。
そのうえで、「規制は、アラブとアメリカの関係に悪い影響を及ぼしかねない」として見直しを求めました。

安全保障 防衛強化の具体策を語れ(産経:主張)


 安倍晋三首相が序盤国会の論戦で、防衛力の強化に努める考えを表明したことを評価したい。
 首相は、米国のトランプ政権発足を踏まえ、日米同盟のあり方について「わが国としても防衛力を強化し、果たし得る役割の拡大を図っていく」と語った。
 北朝鮮の核・弾道ミサイル開発を念頭に、敵基地攻撃能力保有を検討するとした。
 防衛態勢の充実は焦眉の課題である。議論の段階にとどまらず、具体的な一歩を進めてほしい。
 東西冷戦時代に、時の首相が防衛力の強化を訴えようとすれば、野党や多くのメディアが猛反発して政治問題化するリスクが大きかった。だから議論は遠ざけられてきたが、もはや現実の情勢がそれを許さない。
 軍拡をやめない中国は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の奪取を狙っている。東シナ海や南シナ海では、日米や周辺国への挑発、威嚇をためらわない。
 北朝鮮は大陸間弾道弾(ICBM)の発射態勢を誇示し、「迎撃を試みれば、戦争の導火線に火をつけることになる」と米国を恫喝(どうかつ)する状況である。
 脅威を目の当たりにして、国民の多くは、外交努力に加え、自衛隊と日米同盟による抑止力で平和を保つ必要性を認識している。
 平成29年度予算案で防衛費は5年連続増となり、5兆円を上回った。昨年12月、民進党の蓮舫代表は「国民の感覚とずれている」と批判したが、脅威に対応しないことの方がよほどずれている。
 トランプ政権は、日本や韓国、北大西洋条約機構(NATO)などの同盟国に、防衛上の役割分担の拡大を求める方針だ。
 米国が同盟国に協力を要請するのは自由だし、当然でもある。しかし、要求されたから日本が防衛費を増やす格好になれば、国民の理解を得るのは難しい。
 日本は、どのように役割を拡大し、日本とアジア太平洋地域の平和を守っていくべきか。自衛隊の兵力と防衛費はどの程度必要か。安倍政権は、本当に必要な防衛態勢の強化策をまとめ、国民に分かりやすく説明する必要がある。
 独自の抑止力を持つため、敵基地攻撃能力の導入は決断すべき事項だ。その上で、標的を探る無人機、防空レーダーを無効化する電子戦機など、必要な新装備についての具体的な議論が重要だ。

トランプ氏「日本の安全保障に断固とした責任」 安倍首相に伝達(産経N)


【ワシントン=加納宏幸】米ホワイトハウスは28日、トランプ米大統領と安倍晋三首相の電話会談に関する声明を発表した。トランプ氏は首相に「日本の安全保障を確実にするための断固とした米国の責任」を伝達。両首脳は「地域や世界の諸問題に関する日米同盟や両国の協力の重要性」に関して協議した。
 両首脳はまた、3日からのマティス国防長官の訪日の重要性を確認し、北朝鮮がもたらす脅威に取り組むため、日米両国で協議し、協力を進めていくことを確認した。「2国間の貿易・投資を深める」ことでも一致した。
 トランプ氏、安倍首相は10日にワシントンで会談することで合意した。

トランプ外交 威嚇では国際秩序は保てない(読売:社説)


 「米国第一」を外交に持ち込み、身勝手な主張を通せると思っているのか。威嚇や排除では国際政治が機能しないことを認識せねばならない。
 トランプ米大統領が、米国とメキシコの国境に壁を建設するよう命じる大統領令を出した。「メキシコに費用を全額負担させる」という持論を貫いた。両国関係は急激に悪化し、予定されていた首脳会談が中止になった。
 両首脳は電話会談を行い、修復に動いたが、メキシコのペニャニエト大統領は負担を拒否する立場を明確にしている。一致点を見いだすのは容易ではあるまい。
 外交でも、トランプ氏はツイッターでの発信で圧力をかけ、交渉を優位に進めようとする。メキシコ政府が「壁の費用負担を巡る公の議論を控えるのが望ましい」と表明したのは、こうした手法への異議申し立てと言えよう。
 トランプ氏は、入国審査の厳格化や、難民受け入れの120日間停止を柱とする大統領令にも署名した。シリア難民は当面受け入れないことになった。テロの危険がある国を対象に、入国ビザ発給を制限する方針も盛り込まれた。
 「米国民を深く愛する人しか入国させたくない」というトランプ氏の政策は、危険な排外主義だ。人権を重視する米外交の伝統にも背こう。イスラム教徒が多い国々の反発と中東情勢のさらなる不安定化を招くだけである。
 トランプ氏は、就任後初の首脳会談をメイ英首相と行い、長い歴史に根ざした両国の「特別な関係」を確認した。英国の欧州連合(EU)離脱を見据え、将来の貿易協定の締結に向けて、高官級対話を開始することで合意した。
 トランプ政権は、米国の貿易協定の枠組みを「多国間」から「2国間」に移す方針だ。メイ政権は米国を後ろ盾に、EU離脱交渉の主導権を握ることを目論もくろむ。双方の利害が一致した結果だろう。
 懸念されるのは、トランプ氏の独善的な外交に、英国が引きずられる事態だ。米英が支えてきた自由貿易体制と国際秩序が揺らぎかねない。EU加盟国間でも、米国との距離を巡って、亀裂が生まれる可能性がある。
 ロシアに対する制裁の解除問題は、その試金石となろう。
 メイ氏は、ウクライナの停戦合意が完全に履行されるまで、「制裁は続けるべきだ」と述べた。トランプ氏は、プーチン露大統領との友好関係構築に改めて意欲を示した。米露の過度の接近を警戒し続けることが欠かせない。

「竹島・尖閣は領土」と明記…新学習指導要領に(読売N)


 文部科学省は、小中学校社会科の新学習指導要領に、竹島(島根県)、尖閣諸島(沖縄県)を「我が国固有の領土」として初めて明記する方針を固めた。

 竹島と尖閣諸島は、現在も小中学校の社会科の全教科書で、それぞれ日本の領土として記述されているが、法的拘束力のある学習指導要領に新たに記載することで現場での領土教育を徹底させる方針だ。
 学習指導要領は、小中高で教える内容について文科省が定めた基準で、ほぼ10年ごとに改定されている。授業や教科書を編集する際の指針にもなり、学校教育全体に大きな影響を及ぼす。指導要領を補足する解説書では、すでに中学校社会で竹島、尖閣諸島を「日本固有の領土」として扱うよう明記しているが、法的拘束力はない。

防衛装備品を途上国へ 無償や安価譲渡の法整備へ(NHK)


防衛省は、中国が海洋進出を強める中、東南アジアなどの開発途上国に、自衛隊が使わなくなった装備品を無償や時価よりも低い価格で譲渡できるようにするため、今の国会に必要な法案を提出し、成立を目指す方針です。

政府は、平成26年に決定した「防衛装備移転三原則」を踏まえて、厳格な審査のもとで防衛装備の海外への移転を進めていく方針ですが、国の財産である装備品は適正な対価でなければ、譲渡や貸し付けができないことになっています。
こうした中、東南アジアなどの開発途上国からは、財政事情などから、自衛隊が使わなくなった装備品を活用したいという要望が寄せられていて、防衛省は、戦略的な利益を共有する開発途上国との防衛協力の強化に向けて、使わなくなった装備品を無償や時価よりも低い価格で譲渡できるようにするため、今の国会に必要な法案を提出し、成立を目指す方針です。
防衛省は、周辺海域の警戒監視などに活用してもらうため、海上自衛隊の練習機をフィリピン軍に貸与するなど、中国が海洋進出を強める中、装備品の移転を通じて、各国の能力の向上を支援していくことにしています。

映画『海賊とよばれた男』の主人公、出光佐三の高き精神的気圏に触れよ 文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司(産経:正論)


 今、話題の映画『海賊とよばれた男』を見た。出光興産の創業者・出光佐三をモデルにした作品だが、大学卒業後40歳過ぎまでこの出光興産というユニークな会社で働いていた私は、特別な感慨をもって鑑賞した。多くの日本人に見ることを勧めたいと思う。

 ≪思想の根底にあった愛国心≫
 出光佐三の同時代には、松下幸之助や本田宗一郎などのカリスマ経営者が幾人もいたが、彼らに比べて佐三が人口に膾炙(かいしゃ)していないのが、私などには不満だった。しかし、その理由が分からないでもなかった。彼らが「名経営者」だとすれば、佐三は何か思想家ともいうべき存在であり、その思想は戦後思潮の中では理解されにくかったからである。
 日本人はどうあるべきか、人間が働くとはどういうことかについて独自の思想を鍛え上げ、その実践として経営があった。よく言い聞かされた言葉には「真に働く姿を顕現して、国家社会に示唆を与える」というものがあった。
 その思想の根底には、深い愛国心があり、ガソリンスタンドのポールには国旗が掲げられていた。新入社員時代、支店勤務の私は、朝礼での国旗掲揚とそれに対する最敬礼の号令をかける担当をしていたものであった。このような「反戦後的」な面がいろいろあり、それがために出光興産は少し変わった会社と思われていたのであろう。
 佐三が、昭和15年の紀元2600年の年にまとめた『紀元二千六百年を迎えて店員諸君と共に』に出光の主義方針が掲げられている。このタイトルそのものが、佐三の思想を表している。「紀元二千六百年を迎えて」であり、「店員諸君と共に」なのである。この文章に「人間尊重」「大家族主義」「独立自治」「黄金の奴隷たるなかれ」「生産者より消費者へ」が挙げられている。この佐三の考えは、日本人であることの深い自覚から生まれたものであり、単に経営を成功させるための功利的なものではなかった。戦後の高度成長の波に乗っただけの経営とは、正反対の考え方であった。

 ≪アウトサイダーの道こそ正統≫
 しかし今日、高度成長を牽引(けんいん)した「名経営者」たちよりも、出光佐三の価値が広く認められる機運にあるということは、「戦後民主主義」の中で「日本人」たることを怠ってきた日本人の心に、本来の日本人とは何かというヴィジョンを求める心が湧き上がってきているということではないか。
 経営、あるいは政治・経済の運営にも、日本人としての自覚が必要だということであり、浅薄な人間観、国家観、世界観では、もはや通用しないということである。アメリカ的経営に侵食されてきた弊害に気付いて近来、日本的経営の重要さが見直されているが、それには、出光の在り方が「示唆を与える」のではないか。日本的経営を経営学のレベルでとらえるのでは足らず、本当の日本的経営の根本には、日本人の自覚と愛国心がなくてはならないからである。
出光佐三は、その反骨精神に貫かれた生涯から見て偉大なるアウトサイダーともいえる存在であった。偉大なるというのは、単なる異端児としてのアウトサイダーではなく、世間の主流を占めているものが本来のものではなく、アウトサイダーの道こそが正統であることを示す人間のことである。
 河上徹太郎に『日本のアウトサイダー』という名著があるが、その列伝で代表的な存在としてとりあげられているのは内村鑑三である。鑑三が近代日本においてアウトサイダーでありながら、というよりあるが故に、実は正統でありえたように、佐三も経済界においてアウトサイダーであった。しかし戦後思潮において敬遠されていたその経営哲学を真摯(しんし)にとらえなければならないことに、ようやく日本人が気付いてきたのである。

 ≪「海道東征」に繋がる日本への思い≫
 出光のことでは、「題名のない音楽会」というテレビ番組のことを思い出す。昭和39年に開始された一社提供番組であり、現在も続いている長寿番組である。30分番組だが、CMを途中で一切流さなかった。かつて司会は作曲家の黛敏郎で、この番組の魅力の大半は司会者の鋭い切れ味の語りであった。黛は戦後の作曲界を代表する一人であるが、三島由紀夫の『金閣寺』を原作とするオペラを作曲したことにも表れているように、「日本」に深い思いを抱いた音楽家であった。
来る4月19日、東京で交声曲「海道東征」の歴史的公演がある。「紀元二千六百年を迎えて」作られたこの曲は戦後封印されてきたが、そういう中での極めて稀(まれ)な演奏が「題名のない音楽会」での抜粋演奏であった。黛が発案したのであろう。佐三と黛との共鳴があればこその企画であった。
 出光佐三から「海道東征」へと話がつながってきたが、出光佐三も信時潔も心底、日本を愛する「明治人」であり、高き精神的気圏に呼吸していたからである。深く日本人たらんとする者が「海道東征」を聴き、この気圏に触れることを強く願うものである。(文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司 しんぽ ゆうじ)


譲位めぐる民進党幹部らの物言いが、どうにも気になる 1月28日(産経抄)


 天皇陛下の譲位をめぐる議論が主要テーマとなった26日の衆院予算委員会で、安倍晋三首相が戒めた語句が耳に残った。「それはまさに、玉座(ぎょくざ)を胸壁となすことにつながっていく」。立法府たる国会の場で、陛下のお言葉を引用することには、慎重でなければならないとの指摘である。
 ▼胸壁とは、胸の高さに築いた矢防ぎの壁やとりでを意味する。大正2年に、後に憲政の神様と呼ばれる尾崎行雄が、桂太郎内閣をこう糾弾したことが有名だ。「彼らは玉座をもって胸壁となし、詔勅をもって弾丸に代えて政敵を倒さんとするもの」。
 ▼自分たちこそ天皇の意を体していると、天皇の権威を利用してかさにかかる態度を批判したものである。明治憲法下でも、こうした「玉座の蔭(かげ)に隠れて政敵を狙撃するがごとき挙動」(尾崎)はよろしくないとされてきた。
 ▼譲位をめぐる民進党幹部らの物言いが、どうにも気になる。彼らは陛下のお言葉を引用して「十分忖度(そんたく)」(野田佳彦幹事長)、「しっかり忖度」(細野豪志代表代行)などと強調する。他者の心を推し量る「忖度」という言葉を多用し、政府はそれをしていないと攻撃する。
 ▼まるで、玉座に近しいのはわれらの方だと言わんばかりだが、陛下のご意向を反映させるばかりでは「天皇は国政に関する権能を有しない」と定める憲法と矛盾する。政府が「忖度」で突き進めば、国家権力の恣意(しい)的行使を制約する立憲主義にも反することになろう。
 ▼国家の基本にかかわる譲位は、決して政争の具にしてはならない。天皇の権威を奪い合い、一方が「官軍」、他方が「賊軍」となるような事態を招いてはならない。国会議員は、絶対に玉座を胸壁となすことのないよう、肝に銘じてもらいたい。

米メキシコ首脳が電話会談 1時間、関係修復模索か(東京新聞)


 【ワシントン共同】トランプ米大統領は27日、メキシコのペニャニエト大統領と同日に電話会談したと明らかにし、「私たちは公平で新しい関係に向けて取り組む」と強調した。トランプ氏が不法移民対策としてメキシコ国境の壁建設を表明したことをペニャニエト氏が非難、31日に予定されていた首脳会談が中止され両国の対立が懸念されており、関係修復を模索したとみられる。
 記者会見でトランプ氏は電話会談を約1時間行ったとし、「とても友好的な電話だった」と述べた。

自衛隊と英軍、弾薬や燃料など相互に融通へ(読売N)


【ロンドン=森太】日英両政府は26日、自衛隊と英軍が弾薬、燃料、食料、輸送などを相互に融通する物品役務相互提供協定(ACSA)を締結した。

 米国、オーストラリアに続いて3例目のACSAとなり、欧州では初めて。鶴岡公二・駐英大使とジョンソン英外相がロンドンの英外務省で署名した。日本の国会と英議会の承認を経て発効する。
 ACSAは、国連平和維持活動や大規模災害支援で、物資やサービスを互いに提供する際の決済手続きなどを定めている。

防衛相 米国防長官の来月の訪問を評価「日米同盟強化を」(NHK)


稲田防衛大臣は閣議のあと記者団に対し、アメリカのマティス国防長官が政権発足早々に日本を訪れることは、アジア重視の姿勢を表すものだと評価したうえで、安全保障環境をめぐる認識を共有し、日米同盟の強化を図りたいという考えを示しました。

この中で稲田防衛大臣は、アメリカのマティス国防長官が来月3日から日本を訪れることについて、「政権発足後、非常に早い時期に来られるということは、まさしくアメリカのアジア重視の姿勢を表すもので、大変意義深い」と述べました。
そのうえで、稲田大臣はマティス長官との初めての日米防衛相会談について、「日本を取り巻く安全保障環境の認識を共有したい。さまざまな事柄について、忌憚(きたん)なく意見を交換し、日米同盟の深化、強化を図っていきたい」と述べました。
また、稲田大臣は在日アメリカ軍の駐留経費の増額を求められた場合の対応について、「事前に、どういった具体的な内容を提起するかなどは差し控えるが、しっかりと日本の立場は主張していきたい」と述べました。

東アジアの平和の要諦は「現状維持」目指す日台が「現状変更国家」中国に抵抗できる軍事力を持つことだ 東京国際大学教授・村井友秀(産経:正論)


今年も日本の安全保障に重大な影響を与える国は、米国、中国、ロシアである。ロシアは日本を攻撃する能力を持っているが攻撃意思はない。しかし、中国は日本を攻撃できる兵器を保有し、尖閣諸島を奪おうとしている。

≪中国海軍を「拘束」する台湾≫
 現在、中国海軍は西太平洋で活動を活発化させているが、中国海軍が南シナ海から太平洋へ出ようとすれば、台湾とフィリピン間の海峡を通らねばならない。台湾は西太平洋で活動する中国海軍の死命を制することができる位置にある。他方、台湾が中国軍と協力すれば、東シナ海、南シナ海、西太平洋で中国軍の作戦能力は格段に向上する。
 将来の中台関係は次の3つの形が考えられる。(1)中台統一(2)現状維持(3)台湾独立-である。
 (1)中台が統一すれば、中国軍は台湾を出撃基地にして太平洋に進出できる。中国軍が台湾から出撃すれば、中国軍の進出を日本、台湾、フィリピンを結ぶ第1列島線で阻止することは不可能になり、中国軍を第1列島線内に封じ込める米軍の作戦は機能しなくなる。西太平洋の中国軍は日本に向かう全てのシーレーンを脅かすことができる。
(2)現状維持では、台湾は政治的にある程度中国から独立した行動が可能である。台湾が独立的に行動できるためには、台湾に対する中国の軍事行動を米国が牽制(けんせい)できることが必要条件である。現状では中国軍が台湾を軍事基地として使用することはできず、台湾は中国軍が東シナ海、南シナ海、太平洋で作戦を実行する際の大きな障害物になっている。
 (3)台湾独立とは、台湾人は中国人ではないという台湾民族主義が高揚し、独自の国名、国旗、国歌を制定し、台湾が中国の意向に反する行動を取ることができる状態である。民族主義が高揚している国家は外国との対立を躊躇(ちゅうちょ)しない傾向があり、中台関係は緊張するだろう。独立した台湾にとって最大の脅威は中国であり、独立台湾は日本や米国との関係を強化する方向に動かざるを得ない。

≪米海軍が守る日本のシーレーン≫
 他方、近未来の東アジアは次の3つの形が考えられる。(イ)米国が覇者(ロ)米中共同管理(ハ)中国が覇者-である。
 米国が覇者の場合は、中台関係が(1)統一(2)現状維持(3)独立-のいずれにもなり得るが、米中共同管理または中国が覇者の場合には(3)の独立はあり得ない。米国の新政権が世界の警察官になることに消極的であっても、「偉大な米国の復興」を叫ぶ新政権が、アジアにおいて中国が覇者になることを許容する可能性は低い。東アジアの米中関係は、米国覇者と共同管理の間にある可能性が高い。
 日中関係では、米国が世界の警察官であることをやめた場合、中国が「中華民族の偉大な復興」を実現し「1つの山に2匹の虎はいない」アジアを実現するために、日本に圧力をかけ、日本のシーレーンを妨害する可能性がある。日本が必要十分な軍事力を整備し日米同盟が機能すれば、中国軍の脅威を排除して日本に向かう船団の安全を確保できる。日本の重要なシーレーンは太平洋やインド洋を通っているが、陸上基地に配備されたミサイルの射程や航空機の航続距離を超えた太平洋やインド洋で米海軍に挑戦する国はない。
 今、日中間で大戦争が起きる可能性はない。大戦争は双方の経済に致命的な打撃を与える可能性があり、何よりも双方が大戦争を望んでいない。また、大戦争になれば日米同盟によって米国が参戦する可能性が高まり、中国が戦争に勝つ可能性はなくなる。現在も近未来も、中国の指導者が大戦争を決意するほど非合理的である可能性は低い。

≪軍拡に耐える力が安定を支える≫
 戦争には「攻撃は守備の3倍の兵力が必要である」という原則がある。したがって、米国の新政権の政策に影響されずに日本の力で安定した日中関係を構築するためには、中国の軍事力の3分の1を超える2分の1の軍事力を日本が保有すれば、中国の軍事的圧力に日本は抵抗できる。同時に戦争の原則を考えれば、中国の2分の1の軍事力しかない日本が中国を攻撃することはできない。
 すなわち、日本が、中国との軍拡競争に負けずに耐えて中国の2分の1程度の軍事力を保有していれば、日中間に戦争はない。ただし、外交交渉で相手に圧力をかける手段である限定的な武力衝突は何時(いつ)でも何処(どこ)でも起こり得る。なお、双方が紛争の拡大を望まないとき、偶発的な武力衝突が大戦争に拡大した歴史的事例はない。
 民主主義を維持する日本と台湾には、国際関係の現状を変えなければ解決できない重大な問題は存在しない。しかし、国内に深刻な矛盾を抱える中国は、国際関係の現状を変えて国民の不満を政府からそらそうとしている。したがって、現状維持を目指す日本と台湾が、現状変更国家である中国の軍事的圧力に抵抗できる軍事力を保有することが東アジアの平和を維持する要諦である。(東京国際大学教授・村井友秀 むらいともひで)


新たな反日運動の始まり 1月27日(産経抄)


 慰安婦問題を扱った学術書『帝国の慰安婦』をめぐる裁判で、著者の大学教授に無罪が言い渡されたのは意外だった。これまで、日本との歴史問題にからんだ裁判では、国民感情におもねる異様な司法判断が続いてきたからだ。
 ▼もっとも、この判決だけで韓国の司法はまともになりつつある、と期待した小欄が浅はかだった。韓国中部の大田地裁は昨日、長崎県対馬市の観音寺から平成24年に盗まれた「観世音菩薩坐像(かんぜおんぼさつざぞう)」について、日本に返還せず、韓国の浮石寺への引き渡しを認めてしまった。
 ▼数百年前に作られた仏像は、日本の海賊、倭寇(わこう)に略奪された。これが浮石寺の主張である。もちろん、証拠はどこにも存在しない。ただ一ついえるのは、日本に渡らなかったら現代まで伝わらなかった可能性が高い。14世紀後半に成立した李氏朝鮮は儒教を国教としていた。各地で仏像が破壊され、浮石寺も一時廃寺になっている。残念ながら大田地裁は、そんな歴史的背景を一切考慮しなかった。
▼日本でも明治の初期、文明開化のあおりで廃仏毀釈(きしゃく)の嵐が吹き荒れ、寺院から仏像をはじめ多くの美術品が放出された。お雇い外国人として来日したフェノロサらが、その価値を認めて収集し、米国に持ち帰った。ボストン美術館が現在、欧米で最大規模の日本美術のコレクションを誇るのはその結果である。
 ▼日本人はフェノロサをうらむどころか、恩人とたたえてきた。米国の美術館から仏像が盗まれて、日本の寺が所有権を主張する。あり得ない事態を想定すれば、どれほど異常な判決かよく分かる。
 ▼何よりこの論法に従えば、日本にある朝鮮半島由来の美術品は、すべて返還の対象となり、窃盗も正当化される。新たな反日運動の始まりである。

在日米軍駐留経費、日本負担は86% 防衛省試算 (日経N)


 防衛省は2015年度の在日米軍駐留経費について日本側の負担割合は86.4%と試算した。民進党の後藤祐一衆院議員の請求に応じたもので、後藤氏が26日の衆院予算委員会で提示した。総額は約2210億円で、そのうち日本が約1910億円を支出している。
 ただ稲田朋美防衛相は「必ずしも(米側の負担項目が)全て入っているわけではない」と説明した。米国防総省が04年に発表した米軍駐留費の各国別の負担割合では日本は約75%となっていた。
 在日米軍駐留経費は米軍基地で働く日本人従業員の労務費や光熱費など日米地位協定上は米側が負担すべき項目が大半。これに周辺対策や施設の賃料なども含めた「在日米軍駐留関連経費」は防衛省資料によると日本側負担は約3736億円。割合は92.6%に上る。

敵国の基地攻撃能力、首相が保有検討の意向(読売N)


安倍首相は26日午前の衆院予算委員会で、ミサイル攻撃を受ける前に相手国の基地などを攻撃する敵基地攻撃能力の保有を検討する意向を示した。

 首相は北朝鮮について、「核ミサイルが配備されるリスクが増大していく」とも指摘した。
 自衛隊は現在、他国のミサイル基地を攻撃する能力を持っていない。首相は、「安全保障環境が一層厳しくなる中、国民の生命と財産を守るために何をすべきかという観点から検討していくべきものだ。専守防衛の中で、わが国独自の抑止力はどのようなものがあるかということも含めて考えていかないといけない」と述べた。自民党の小野寺五典氏の質問に答えた。

首相 安定的な皇位継承の在り方も検討する考え(NHK)


安倍総理大臣は衆議院予算委員会で、皇族の数が減少する中、皇位継承は国家の基本に関わる極めて重要な問題だとして、天皇陛下の退位などをめぐる議論とは別に、安定的な皇位継承の在り方を引き続き検討していく考えを示しました。

この中で民進党の細野代表代行は、皇位継承をめぐって「秋篠宮ご夫妻の長男の悠仁さまに男のお子様が生まれなければ、皇位が断絶されてしまう。女性の皇族が結婚後も皇室にとどまれる『女性宮家』を創設すべきだ」と指摘しました。
これに対し、安倍総理大臣は「安定的な皇位の継承を維持しておくことは国家の基本に関わる極めて重要な問題で、慎重かつ丁寧に対応する必要がある」と述べました。
そのうえで安倍総理大臣は「男系継承が古来、例外無く維持されてきたことの重みなどを踏まえつつ、今回の公務の負担軽減などの議論とは切り離して、安定的な皇位継承の維持について引き続き検討していきたい」と述べました。
また安倍総理大臣は、男系の皇位継承を維持するための旧宮家の皇籍復帰などについて「総理大臣に就任する前、1つの選択肢としてありうると考えていた。ただ、制度を作っても、対象者すべてから拒否されるということもありうる」と述べました。
一方、安倍総理大臣は天皇陛下の退位などをめぐり、「政府の有識者会議の論点整理ではなく国会の議論に重きを置くべきだ」と指摘されたのに対し、「政府として有識者にお願いしており、議論を重く受け止めるのは当然のことだ」と述べました。

経済の「乱気流」に耐える改革を 求められる巧みな経済運営 東洋大学教授・竹中平蔵(産経:正論)


 2017年の経済は「乱気流」と「偏西風」の中にある。これまで世界経済を牽引(けんいん)してきた「グローバル化・経済統合・自由貿易」から、「孤立主義・保護主義」への流れが、乱気流のように起きている。一方で、人工知能(AI)などを活用した第4次産業革命の流れは偏西風のように絶え間なく続いており、これに対応することも重要な課題だ。

 ≪保護主義に揺れたダボス会議≫
 いよいよトランプ大統領就任というタイミングで開かれた今年のダボス会議は、落ち着きのない、戸惑い感のある会議となった。とりわけ重要な課題となったのは、トランプ政権の保護主義政策がどこまで進むのか、という点だ。保護主義に関しては、クルーグマンが重要な指摘を行っている。「アメリカでは1日平均7・5万人が解雇されている。これに対しキヤリア社がトランプ氏の圧力の下で(メキシコへの移転中止を)約束したのは、800人の雇用維持だ。自由な貿易・投資を無視してまでこんな対応をすることに、一体何の意味があるのか?」
 ダボス会議でも、保護主義を懸念する悲観的な見方と、トランプ政権は予想以上に現実的な政策を採る、という見方が交錯した。
 こうしたなかで日本は、4つの方向で政策を準備すべきだ。
 第1は、トランプ政権とのパイプを強化し、自由貿易の重要性を粘り強く説くことだ。日・欧州連合(EU)の自由貿易を促進し、間接的な揺さぶりをかけるようなしたたかさも必要だろう。
 第2は、トランプ政権の極端な保護主義化を避ける手助けをすることだ。たとえば、ラストベルトにおける鉄鋼やエネルギー産業立て直しといった面で、ミクロの日米協力を推進することは、日米双方に有益だ。
 第3は、トランプ氏の対日要求を逆手に取って、国内政策を進めることである。もしアメリカが本当に法人税を大幅に引き下げるなら日本も追随すればよい。世界の現状を見ると、日本とアメリカの法人税率が飛び抜けて高い。そのアメリカが法人減税すれば、日本も法人税を世界水準に引き下げるチャンスと捉えればよい。

 ≪第4次産業革命の推進を目指せ≫
 そして第4は、こうした混乱の時期であるからこそ、自らの国内改革を進めることだ。第4次産業革命という偏西風を思い切って活用する必要がある。ドイツでは2011年に「インダストリー4・0」という概念が政策の場で本格的に使われ始めた。12年、アメリカやイギリスではビッグデータの整備に向けた政策論議が始まった。日本では昨年の成長戦略でようやく第4次産業革命が本格的に取り上げられたばかりだ。
 これに向けた基盤整備として、次の3点が喫緊の課題だ。(1)ビッグデータ利活用のための司令塔組織(2)規制緩和を前進させる「サンドボックス」(規制の砂場)制度(3)人材育成のためのリカレント(反復)教育制度-である。
 このうち(1)については、昨年12月に議員立法で「官民データ活用推進基本法」が成立したのを受け、司令塔としての「戦略会議」の設置が進められることになる。(2)については国家戦略特区の仕組みを使い車の「自動走行」などを対象に、サンドボックス型特区を設けることが現実的と考える。

 ≪拡大基調はいつまでも続かない≫
 (3)の人材教育についても、思い切った取り組みを行うべきだ。例えばサイバーセキュリティーや先端ITの分野では、2020年に最大37万人の人材不足が生じると考えられている。そこで重要なのが、社会人を対象としたリカレント教育だ。
 工学系の教育を受け一定の基礎を持った社会人に再教育を受ける機会を与える。その財源は、人材育成こそ「未来への投資」そのものと位置づけて、建設国債で調達してはどうか。この点で、原英史氏(政策工房)による試算は極めて興味深い。
 20年に37万人の人材不足が生じるとし、これに対し135万円の授業料の半額を2年間補助するとしよう。年間総額は2500億円程度になるが、これによる所得上昇と納税額増加を織り込むと、控えめに見ても9年程度で投資回収ができる計算になるという。第4次産業革命に貢献し、個人の給与を引き上げ、かつ投資回収が公共事業よりもはるかに短いという試算は、極めて示唆に富んでいる。
 当面の世界経済は、アメリカの財政拡大・金融引き締めという流れの中で、比較的良好な状況を期待することができる。ちょうど、レーガノミクスの初期のような状況だ。ダボス会議のアウトルックセッションでは、「今年の世界の成長率は6年ぶりにIMF(国際通貨基金)の予想を上回る」といった強気の声も聞かれた。しかしレーガノミクスがやがてプラザ合意で軌道修正を余儀なくされたように、単純に拡大基調が続くと考えてはならない。乱気流の中で、巧みな経済運営が求められる。(東洋大学教授・竹中平蔵 たけなか へいぞう)

国民はアパホテルに声援、日本は変わった もはや中国の不当な干渉を許さない(産経:阿比留氏の極言御免)


 アパグループのホテル客室に、「南京大虐殺」や「慰安婦の強制連行」を否定する書籍が置かれていることに対する中国の反応が常軌を逸している。日本の一民間企業代表の歴史認識が気に入らないからといって、国家ぐるみで国内企業や日本観光客に、アパホテルの利用ボイコットを呼びかけるその姿は、共産党の一党支配下にある国の異様さを改めて見せつけた。

■1万数千件の激励
 ただ、中国の報復措置を受けたアパホテル側の反応は堂々としたものだった。元谷外志雄代表は24日の会合でこう指摘し、書籍を撤去しない方針を示した。
 「向こうが押せば引くと、70年間にわたって日本は『押せば引く国』『文句言えば金を出す国』ということで敗戦国の悲哀を味わっていたが、もう『本当はどうなのか』ということを向こう(中国)にも知ってもらう必要がある」
 日本社会は変わりつつある。以前は中国や韓国に歴史問題を持ち出されると、ことの真偽にかかわらずひたすら頭を低くして波風立てずにやり過ごそうとばかりしてきた。だが、今回は政府も「民間企業の個別の対応について政府として立ち入るべきではない」(萩生田光一官房副長官)とアパホテル側に圧力をかけたり自制を促したりはしない。
 また、元谷氏によるとアパホテルには1万数千件の激励や称賛のメールや電話があったという。国民意識はもはや中国の不当な干渉を許容しない。

■科学的な検証必要
 この問題をめぐっては、名古屋市の河村たかし市長も23日の記者会見でこう語っている。
 「いわゆる南京事件はなかったのではないか。(中国が主張するように)市民を30万人虐殺したことが本当だったら南京に行って土下座しなければならない。しないのだったら反論しなければ。議論が必要だ」
 この問題に関する政府見解は、被害者の人数は諸説あるとしつつ、「非戦闘員の殺害または略奪行為などがあったことは否定できない」というものだ。だが、今や本当に30万人もが虐殺されたと信じる日本人はほとんどいないだろう。
 10年以上前の平成18年に、民主党(現民進党)衆院議員時代の河村氏から、南京事件について意見を聴いたことがある。陸軍伍長として中国戦線にいた河村氏の父、●(=金へんに心)男氏は終戦翌日の昭和20年8月16日に南京市に入り、翌21年1月まで郊外の寺で暮らしたが、現地で大変手厚く遇された。
 この時の感謝を込めて、戦後50年の際には戦友たちと寄付金を募り、南京市に1千本の桜を贈ったとのことである。
 そして平成18年に●(=金へんに心)男氏の戦友らとともに南京を訪問した河村氏は、南京市幹部らと会食した際にこう問いかけた。
 「本当に日本がそんな虐殺行為をしていたのなら、(南京事件の)そのたった8年後に南京に入った父たちが、そんなに温かいもてなしを受けたのか」
 すると、幹部らは押し黙って何も答えなかったという。河村氏は当時、筆者にこう話していた。
 「南京事件について科学的事実を検証しなければいけない。政府は数億円かけてでもやるべきだ」
 この言葉は現在でも傾聴に値する。この頃の民主党には、まだ党としての多様性や可能性を感じさせる所属議員らがいた。だが、日本社会が変わり、正常化しつつある中で、民進党は逆に偏狭となり、旧社会党に先祖返りしてきたように思えるのが残念である。(論説委員兼政治部編集委員)


メキシコ国境に壁、トランプ氏が命令へ 移民制限に着手(朝日N)


 米国のトランプ大統領は、メキシコとの国境に壁を造ることなど不法移民対策を強化する複数の大統領令に25日署名する。週内には、テロ対策として、中東からの入国を制限する大統領令も出す。複数の米メディアが伝えた。大統領選で批判を受けてきた、不法移民排除やイスラム教徒の一時入国禁止などの排外主義的な政策が具体的に動き出すことになる。

 トランプ氏は25日午後(日本時間26日未明)、治安やテロ対策を担う国土安全保障省を訪れ、演説する予定だ。その際、メキシコからの不法移民を念頭に、壁建設など不法移民対策に関する大統領令に署名するとみられる。トランプ氏は24日夜、ツイッターで「明日は国の安全保障で大きな日になる。とりわけ壁を造る!」と強調した。
 ワシントン・ポスト紙などによると、トランプ氏は25日に、不法移民によって子どもを殺害された親をホワイトハウスに招待し、面会する予定という。国境警備のために5千人以上の職員を雇用するほか、不法移民の強制送還などの対策に協力的ではない都市に対し、政府が関与を強められる内容の大統領令も準備されているとしている。
 メキシコ国境での壁建設は、トランプ氏にとって選挙戦のスローガンだった。メキシコからの不法移民を「麻薬密売人」「強姦(ごうかん)犯」などと決めつけ、不法移民によって米国の雇用が奪われたと主張してきた。
 壁の建設を指示する大統領令を出すことで、不法移民対策とともに、治安対策や雇用問題にも取り組む姿勢を強調する狙いがあるとみられる。
 また、ロイター通信などによると、トランプ氏は週内に、シリアやイラクなど中東・アフリカの7カ国について、ビザの発給を30日間停止する大統領令も出すという。対象国はさらに広がるとの報道もある。
 トランプ氏は、イスラム教徒の移民や難民をテロの要因と結びつけてきており、これらの大統領令をテロ対策の一つとして位置づける考えだ。
 さらに、迫害を受ける宗教的少数者を除き、全ての難民の受け入れを120日間停止する大統領令も検討されている。より厳しい入国審査システムが確立されるまで、維持される見込みという。オバマ前政権が想定した17年会計年度(2016年10月~17年9月)の難民受け入れ数11万人を、5万人に抑制する方針だという。
 ニューヨーク・タイムズ紙によると、オバマ政権下で閉鎖されたテロ容疑者を拘束するための秘密施設「ブラック・サイト」の再開や、使用可能な尋問方法の強化を検討する内容の大統領令も準備されているという。(ワシントン=杉山正)

トランプ政権は「米国第一」「既存ルール無視」(読売N)

 自民党の石破茂・元防衛相と民進党の前原誠司・元外相が25日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、今後の日米関係について議論した。
 石破氏はトランプ政権について、「『米国第一』で短期的に損か得かというのが入ってくる。今まで日本が相対したことがない政権だということをよく認識しないといけない」と指摘。前原氏は「既存のルールを無視して我流でやってくる可能性がある。日本そのものが大きな変化にさらされるという危機感と身構えを持ち、複眼的志向ができるか。日本の底力が問われる」と述べた。

首相 防衛力強化し日本の果たす役割を拡大(NHK)


安倍総理大臣は、参議院本会議で行われた2日目の代表質問で、日米同盟について、安全保障環境が厳しさを増す中、地域の平和と繁栄のために重要だと強調し、防衛力を強化し、日本が果たす役割の拡大を図っていく考えを示しました。

日本維新の会の片山共同代表は、アメリカのトランプ大統領が選挙期間中、日本を含む同盟国との関係見直しに言及してきたことに関連して、「『自分の国は自分で守る』という原則に向け、防衛費の対GDP=国内総生産比など、必要な見直しがあれば検討すべきだ」とただしました。
これに対し、安倍総理大臣は「アジア太平洋地域の安全保障環境が一層、厳しさを増す中、地域の平和と繁栄の礎として日米同盟の重要性は増している。安全保障政策において根幹となるのは、みずからが行う努力であるとの認識に基づき、わが国としても、防衛力を強化し、みずからが果たし得る役割の拡大を図っていく」と述べました。
また、安倍総理大臣は、トランプ大統領が日本も挙げながら貿易の不均衡を是正する考えを示していることについて、「日本企業はアメリカのよき企業市民として、アメリカ経済に貢献している。活発な貿易投資は、日本経済、日米経済関係の活力の源泉であり、トランプ政権との間で、日米経済関係のさらなる発展、深化を図るため、官民を挙げて取り組んでいきたい」と述べました。
さらに、安倍総理大臣は、トランプ大統領が離脱を決めたTPP=環太平洋パートナーシップ協定について、発効に向けて引き続き、ほかのTPP署名国と緊密に連携していく考えを示しました。
自民党の岡田参議院幹事長代理は、新潟県糸魚川市の大規模火災について、「今回の教訓を生かし、全国的に火災に対する備えを見直し、防災・減災対策を一層、充実していく必要がある」と指摘しました。
これに対し、安倍総理大臣は「今回のような木造建物が密集した地域における消防の在り方については、有識者を含めた検討会を設置し、今回の消防活動などを検証したうえで、火災予防や消防活動・消防体制などの充実・強化の在り方を検討していく。貴重な教訓をしっかりと踏まえ、防災・減災対策の体系的な見直しを不断に行っていく」と述べました。
民進党の牧山ひろえ参議院議員は、同一労働同一賃金の実現に向け、正社員と非正規の労働者の不合理な待遇差を是正するための法案について、「賃金などの処遇は、使用者が運用するもので、労働者が『不合理だ』と立証するのは困難だ。立証責任は使用者が負うことを法案に明記すべきだ」と指摘しました。
これに対し、安倍総理大臣は「不合理な待遇差を個別具体的に是正するため、詳細なガイドライン案を昨年末、公表した。ガイドライン案の実効性を担保するため、裁判での強制力を持たせるようにする法改正案の早期国会提出を目指す。不合理な待遇差の是正を求める労働者が実際に裁判で争えるよう、実効性のある法制度としていく」と述べました。
自由党の山本太郎共同代表は、「共謀罪」の構成要件を厳しくして「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法の改正案について、「国民を監視し、権力が思想・信条の領域にまで足を踏み入れるとんでもない法律だ」と批判しました。
これに対し、安倍総理大臣は「東京オリンピック・パラリンピックを安全に開催するためには、国際社会と緊密に連携してテロ対策に万全を期す必要がある。一般の方々が対象となることはありえないことがより明確になるよう検討を行っており、指摘は全くあたらない」と述べました。
一方、民進党の風間元外務政務官が、会計検査院の職員の再就職をめぐって、「文部科学省、国土交通省、経済産業省、農林水産省が、所管する法人などに、あっせんしているのではないか」などと指摘したのに対し、安倍総理大臣は、会計検査院は、厳正かつ公正な会計検査を実施することが求められており、再就職は、こうした趣旨を踏まえるとともに、国家公務員法の規定にのっとって行われていると答え、指摘された4つの省の大臣は、いずれも、そうした事実はないという認識を示しました。

菅官房長官 あくまで一般論
菅官房長官は午後の記者会見で、安倍総理大臣が参議院本会議の代表質問で、防衛力を強化し、日本が果たす役割の拡大を図っていく考えを示したことについて、「『予断することは差し控える』という答弁をしたうえで、あくまで一般論として、防衛大綱に掲げているわが国の防衛の基本方針に基づいて答弁したのだろう」と述べました。
また、菅官房長官は、アメリカのトランプ大統領が、自動車をめぐって日本が公平な貿易を行っていないと批判したことに関連して、「さまざまな機会に事実関係をしっかり説明していくことになる。政府としては、さまざまな角度から分析、検討して、対応策をしっかり整えている」と述べました。一方、菅官房長官は、トランプ政権のマティス国防長官が、来月上旬、日本への訪問を検討していることについて、「まだ調整中であり、どうなるかわからない」と述べました。

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