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民進党左派に「踏み絵」 ハードル高い希望の党の選考基準、合流拒否も… しかし細野・若狭氏も「すねに傷」(産経N)


 小池百合子東京都知事率いる国政新党「希望の党」が、民進党のリベラル派に踏み絵を迫っている。希望の党に衆院選での公認を申請する民進党の立候補予定者に対し、安全保障関連法や憲法改正への賛同を条件として突きつけ始めたのだ。民進党カラーの払拭(ふっしょく)が狙いだが、選別する希望の党側も「すねに傷」の印象は否めない。(松本学)
 「全員を受け入れることはさらさらない。政策的に一致しないといけない」
 小池氏は29日、都内で記者団にこう強調した。その後の記者会見では「排除」「絞り込み」という露骨な表現まで飛び出した。
 希望の党関係者によると、公認の可否は安保法制存続と憲法改正に賛成するかを基準に決める。2年前の安保関連法案の衆院採決で賛成した旧民主党議員は一人もいない。看板を替えた民進党は安保法制は違憲だとして公然と「白紙化」を訴えてきた。希望の党は公認申請者に「改宗」を迫っているに等しい。
 民進党側には踏み絵を拒否する動きが表面化し始めた。リベラル系の赤松広隆元衆院副議長グループに所属する逢坂誠二前衆院議員は29日、「希望の党と肌が合わない」として無所属で立候補すると表明した。
 公認申請見送りを検討する前職の中には、新党結成や民進党の分党を模索する動きもある。しかし、ポスター印刷などの日数を考慮すると実現性は乏しい。社民党出身の阿部知子前衆院議員は28日、都内で記者団に「公示まで2週間くらいあるなら(新党結成を)やったかもしれないが、もう無理だ」と嘆いた。
 排除の対象はリベラル系だけではない。希望の党の結党に参加した細野豪志元環境相は菅直人元首相と野田佳彦前首相を念頭に「『三権の長』経験者は遠慮してもらいたい」と表明した。小池氏も「一つの考え方」と同調した。
 民進党を見捨てて離党した細野氏に「仕分け」された野田氏は29日、「先に離党していった人の股をくぐる気は全くない」と記者団に不快感をぶちまけた。菅氏は地元事務所で選挙報道用の写真撮影に応じたが、記者の質問に無言だった。
 選別の結果、約90人の民進党前職の中で公認されるのは三十数人との観測もある。民進党色が抑えられれば、希望の党と日本維新の会との候補者調整が進むとの読みが働く。維新幹部は29日、「バサッと民進党を切るなら、組みやすくなる」と語った。
 もっとも、高飛車に踏み絵を迫る希望の党も矛盾を抱える。細野氏は民主党政調会長として安保関連法案の採決を退席し、自民党に所属していた希望の党の若狭勝前衆院議員は欠席した。ご都合主義の「改革保守政党」(党綱領)のポーズは空々しく映る。
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9月30日(産経抄)


 「むちゃくちゃでごじゃりまするがな」。テレビ黎明(れいめい)期に一世を風靡(ふうび)した漫才師、花菱アチャコさんのセリフが頭に浮かんだ。衆院解散と同時に民進党も事実上解散し、小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」へと雪崩を打ったドタバタ劇は、テンポのよい掛け合い漫才のようでもある。
 ▼「小池劇場」というより「小池演芸場」がお似合いか。民進党側は「皆さんと一緒に進む。誰かを排除するということではない」(前原誠司代表)と丸ごと合流を望むが、希望の党側はあっさり「三権の長を経験した人には遠慮してもらいたい」(細野豪志元環境相)とはしごを外す。
 ▼「安保法制に賛成していない人は、アプライ(応募)してこないと思う」。小池氏は28日の記者会見でうそぶいた。安全保障関連法は憲法違反だと断じてきた民進党議員らは今、どんな言い訳を考え中か。民進党が100億円超ため込んだ政党助成金という持参金の効き目はいかに。
 ▼はたまた、「日本のこころ」を離れ希望の党から出馬する予定の中山成彬元文部科学相は、28日のツイッターにこう書き込んでいた。「安倍(晋三)首相の交代は許されない」。安倍政権を倒したいのか、そうじゃないのかも分からない。
 ▼16日付小欄は、民進党をネズミが見捨てる沈みゆく船にたとえた。すると実際に27日放送のTBS番組の生中継で、ネズミが民進党本部から外に逃げ出す場面が映り込み、インターネット上で話題となった。新しいすみかである希望の党へと向かったのか。
 ▼当人たちは生き残りをかけてなまじ大真面目なだけに、かえって滑稽さが際立つ。笑っている場合じゃないかもしれないが、どんなオチが待っているのかとにかく気になる。

民進内、合流拒否も 無所属出馬や残留の動き(毎日N)


 民進党内で29日、希望の党への合流を拒否する動きが広がり始めた。民進の前原誠司代表は党全体での合流を前提に交渉開始の了承を取ったが、希望の党の小池百合子代表が29日の前原氏との会談後、「全員を受け入れることは、さらさらない」と明言したことで反発が広がった。野田佳彦前首相、岡田克也元代表、枝野幸男代表代行らが無所属での衆院選出馬を検討しているほか、党への残留やリベラル系前職による新党を検討する動きもある。

衆院解散 安倍政権の継続が最大争点に(読売:社説)


◆政治不信招く民進の「希望」合流◆
 自民、公明両党の連立政権の継続か、新たな勢力が政権を担うのか。
 野党第1党の民進党が事実上の解党を決め、新党への合流を目指すという極めて異例の状況で、日本の針路を左右する選挙が行われる。有権者を混乱させないよう、各党は責任を果たすべきだ。
 衆院が解散された。衆院選は10月10日に公示され、22日に投開票を迎える。各党は、事実上の選挙戦をスタートさせた。

 ◆呆れた「実を取る」発言
 衆院選では、安倍政権への信任が最大の争点になる。
 安倍首相は「選挙のために看板を替える政党に未来を任せるわけにいかない」と野党を批判し、自公政権の継続を訴えた。
 2012年12月に政権に復帰した首相は、これまで国政選に4連勝している。アベノミクスや外交・安全保障を中心に一定の成果を上げ、「1強」と称されるほどの安定政権を築いてきた。
 だが、今年に入って、森友・加計学園の疑惑や、与党議員の相次ぐ不祥事など、政権の驕おごりと緩みが顕在化した。
 衆院定数は、前回より10減で戦後最少の465となる。首相は、与党で過半数の233議席獲得を勝敗ラインに挙げた。国会を安定して運営できる議席を占めれば、求心力を回復できよう。
 衆院選は政権を選ぶ選挙だ。
 日本を取り巻く環境は険しさを増す。デフレ脱却と財政再建をいかに両立させるか。北朝鮮が挑発と恫喝どうかつを繰り返す中、日本の平和をどう確保するか。与野党は、こうした論点についても、現実的な論議を深めてもらいたい。
 民進党の対応には、呆あきれるというほかない。
 前原代表は両院議員総会で、党としての候補擁立断念を提案し、了承された。各候補は個々に、小池百合子東京都知事が率いる希望の党に公認を申請する。
 前原氏は「名を捨てて実を取る決断だ」と強弁した。あまりに唐突で、無責任ではないか。
 民進党は、政権交代の受け皿となるべく、今回の衆院選に向けて、政策論議を重ねて公約をまとめようとしていた。
 にもかかわらず、党勢回復のメドが立たない中で、有権者の信任を得る努力を放棄し、理念も政策も大きく異なる小池氏の人気に便乗したとしか見えない。政治不信をさらに高める、支持者への背信行為そのものではないか。
 希望の党は民進党に代わって、2大政党の一角を占めることになる。自由党の小沢共同代表らも合流する方向だ。日本維新の会は連携を見据える。

 ◆首相候補を事前に示せ
 小池氏は衆院選への出馬を否定するのであれば、安倍首相に代わる首相候補を選挙前に決めるべきだ。合わせて、説得力ある政権構想や基本政策を早急に策定し、選択肢として示す責任がある。
 小池氏は「寛容な改革保守」を掲げ、「リアルな安全保障」を重視する。保守層や無党派層に浸透する可能性は小さくあるまい。自民党にとって脅威となろう。
 希望の党は、公認の可否を判断する際、憲法改正や安全保障で一致できるかどうかで選別する考えを明確にしている。確かに、同じ政党に所属する以上、理念、政策の共有が欠かせない。
 民進党のリベラル系候補を受け入れれば、「寄り合い所帯」「野合」との批判は免れまい。
 小池氏は日本記者クラブでの記者会見で、「安全保障関連法に賛成しない方はそもそも申請してこない」と強調した。
 前原氏は、小池氏が賛成する安保関連法について、改めて「違憲」と批判した。小池氏と政策面で一致できるのか。
 民進党との共闘を目指してきた共産党の志位委員長は「重大な背信行為だ」と反発した。野党4党で選挙協力することで合意してきたからだ。社民党と協力し、希望の党への対抗馬を擁立する。

 ◆北朝鮮警戒は怠れない
 緊迫する北朝鮮情勢の動きが、気がかりだ。選挙戦のさなかも、北朝鮮が軍事挑発に踏み切る可能性は否定できない。公示日は、朝鮮労働党創建記念日に当たる。
 安倍首相が、菅官房長官と小野寺防衛相に対し、基本的に東京都内に待機するよう指示したのは適切である。不測の事態に対応できるよう、首相の遊説日程にも目配りが必要となろう。
 北朝鮮に隙を見せず、「政治空白」を作らないよう、警戒・監視に万全を期さねばならない。

防衛相「平和安全法制を新党と共有 歓迎」(NHK)


小野寺防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、「小池知事は自民党政権で防衛大臣を経験しており、『平和安全法制』をともに作り上げた立場だ。わが国の安全保障を守るうえで『平和安全法制』の考えを新党の皆さんに共有してもらえるのは歓迎できる。衆議院選挙は政権選択の選挙であり、誰を総理大臣にするのか国民に明らかにすべきだ」と述べました。

衆院解散 現実的な「選択肢」示せ 大衆迎合で危機は乗り切れぬ(産経:主張)


 衆院選は政権選択選挙である。各党が日本の進路を決める政策を提示し、議論を戦わせることで成り立つものだ。
 衆院解散の日に野党第一党の「解散」も決まるという、憲政史上でも異例の事態を迎えた。政権の受け皿たり得なかった民進党に代わり、希望の党がその役割を果たすのか否か。大きな焦点が新たに浮上した。
 生き残りをかけて新党に流れ込む議員らには、恥も外聞もない。その是非を含め、有権者の洗礼を受けよう。だが、政権を担おうという集団がいかなる選択肢を持って選挙に臨むのか。ひとえに問われるのはそこである。

 ≪国難への回答避けるな≫
 希望の党は結党から数日しかたっていない。簡単な綱領を示しただけで、政策も定かではない。
 ここまでの「小池劇場」が、今度の衆院選への関心を大いに高めた点は注目したい。だが「しがらみ」からの脱却を訴えて乗り切れるほど、日本の置かれた状況は容易なものではない。
 解散に打って出た安倍晋三首相は、北朝鮮情勢や少子高齢化といった日本の危機を「国難」と位置づけて信を問うている。対する希望の党は、危機克服への答えをまだ持ち合わせていない。他の課題を鮮烈にうたってもいない。
 現状で、希望の党は泥舟の乗客の受け皿になろうとしていることだけが浮き彫りになっている。党代表の小池百合子東京都知事自身、そうした印象を与えるのが得策でないことは承知していよう。ならば、安倍首相の問いから逃げることなく、論じ合うことを求めたい。
 北朝鮮は、核・ミサイルを振りかざし、日米などへの核攻撃の恫喝(どうかつ)をためらわない。多数の日本人を拉致したままだ。防衛相などを務めた小池氏も、詳しい分野のはずだ。
 国際社会が圧力をかけて翻意を促しているが、北朝鮮が従う気配はない。国民を守る方策を語ることは欠かせない。
 もう一つの国難は少子高齢化だ。日本は危機的状況にある。半世紀後には高齢者が総人口の約4割を占め、年間出生数は55万人程度まで落ち込む。
 手をこまねいていれば、人口減少によって国家として成り立たなくなる恐れさえある。
 首相は対策の一環として、高齢者にとどまらない全世代型の社会保障制度の構築を唱え、消費税増税分の使途変更を打ち出している。小池氏が消費増税凍結だけを唱え、具体案を避けていては論戦は深まらない。
 憲法改正の中身を含めて積極的に示し、有権者に判断材料を提供する責任がある。
 希望の党への合流を決めた民進党の前原誠司代表は、政権打倒のため「名を捨てて実をとる決断」だと語った。その「実」に政策は入らないということなのか。
 安全保障関連法や消費税について、民進党と希望の党の間には大きな齟齬(そご)が残っているのに、合流へ動き出している。
 小池氏は「党まるごとの合流」を否定し、憲法改正と安全保障政策の共有を、合流する議員を公認する条件にするという。

 ≪首相指名はだれなのか≫
 希望の党は安保関連法を容認する姿勢だ。選考がおろそかになれば、民進党の看板の掛け替えとの批判は免れまい。
 先発組の細野豪志元環境相らも含め、希望の党で生き残りを図る民進党出身者は、憲法や消費税をめぐる立場の転換について説明責任がある。変節をどう語るかは難問である。だが、そこをうやむやにすれば、希望の党自体への信頼も損なわれよう。
 民進党の最大の支持母体である連合にとっても、希望の党が「原発ゼロ」を打ち出した点を容認するかが問われる。
 原発ゼロや消費増税凍結で、日本を安定的に運営できるだろうか。希望の党の大衆迎合主義(ポピュリズム)的な傾向を危惧せざるを得ない。
 いまだに疑問なのは、希望の党が衆院選後の国会の首相指名選挙で、だれに投票するかである。
 都知事の放り出しは批判を招くことが確実だ。小池氏は辞任して出馬する考えはないとしている。だが、それでは首相指名の候補になれない。その状態で政権交代を唱えることは、議院内閣制の下での政党政治と矛盾しないか。

米朝軍事衝突の危機…生存の自意識に目覚めよ、日本 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫(産経:正論)


私は自分がどんな顔の人間であるかを知っている。鏡という「他者」に「自己」を投影して自らを確認しているからである。
 自己が他者から孤立している状態にあっては、自己がどんな存在であるかを確認することはできず、それゆえ「自意識」が育つこともない。日本は四方を海に囲まれ、国内統治に万全を期すれば安泰は保たれた。少なくとも幕末まではそうだった。自己、ここでは「自国」とは何かという自意識は日本人には薄かったのである。

 ≪文明の看取目指した岩倉使節団≫
 幕末に至ってこの日本が強烈な「西洋の衝撃」を受ける。ペリーの黒船来航によって激甚なインパクトを与えられ、日本の指導者は新しい自意識の形成を余儀なくされた。列強の目に映る日本は、文明国ではない。だからこそ、不平等条約を押しつけられたのだ。
 危機から日本を脱却させるには、主権国家としての内外条件を整備して自らが文明国となるより他ない。そういう自意識が新たに形成されたのである。維新政府は列強を列強たらしめている「文明」の受容を差し迫った課題として把握した。
 自意識のこの反転は迅速だった。旧体制にしがみつき、その場をやり過ごした清や朝鮮と、日本とは近代化の起点における自意識の転換に大きな相違があった。
 象徴が岩倉使節団の欧米派遣である。明治4年に右大臣の岩倉具視を特命全権大使、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文らを副使とする総勢百余名の大デレゲーションであった。維新政府の中枢部が、米国、英国、フランス、ドイツ、ロシアなど全12カ国を1年9カ月にわたり訪問し、文明というもののありようを精細に観察しつづけた。新生明治政府それ自体が、ユーラシア大陸を長駆一巡したかのごとき壮図であった。
 旧体制を倒したとはいえ、どういう国づくりをやったらいいのか。文明国の文明国たるゆえんを新政府自身が自分の目で子細に実地踏査しようとしたのである。
 産業発展の重要性はもとより、共和制、立憲君主制、徴兵制、議会制度、政党政治など文明のありとあらゆる側面の看取に精出した。使節団の実感を一言でいえば文明の圧倒的な力量であった。その後の日本は富国強兵、殖産興業、帝国憲法と帝国議会などを驚くほどの速さで実現していった。岩倉使節団は日本の指導者の自意識の転換を確かに証している。
 第二次大戦の敗北により日本人は明治維新、もしくはそれ以上の圧力をもって自意識の転換を強いられた。憔悴(しょうすい)し切った自らの顔を圧倒的な強者・米国という鏡に投影し、連合国軍総司令部(GHQ)による新憲法に沿って生きることを規範として受け入れた。

 ≪安穏に堕した冷戦時代のつけ≫
 その後の日本では、強まる左翼リベラリズムの中で憲法第9条が「神聖にして侵すべからざる」条文となってしまった。戦争放棄はもとより、自衛隊もまた専守防衛を旨とし、日米安全保障条約には集団的自衛権が明記される一方、その行使は憲法の制約上、不可能とされてきた。
 こんな安穏が許されてきたのも、日本が東西冷戦のフロントラインに位置し、米軍への基地貸与と引き換えに、米軍の核の傘の下で安全を保障されてきたからである。東西冷戦が崩壊して二十数年がたつ。この間、中国の大膨張により米国一極体制は相対的にその力を弱化させてきた。中国による東・南シナ海の内海化、同海域諸島の軍事基地化、北朝鮮の核ミサイルによる恫喝(どうかつ)を押しとどめる日本の力は極めて手薄である。
 振り返れば、冷戦崩壊は日本人の自意識に3度目の転換を迫る一大事であった。冷戦時代の惰性に流され拱手(きょうしゅ)傍観、この間に日本は中国や北朝鮮の挑発行動に為(な)すべきを為すことができなくなってしまった。集団的自衛権の行使が可能になったのは一昨年9月の平和安全法制の成立によってだが、その行使は「存立危機事態」というハードルの高い状況をクリアしなければならない。

 ≪憲法9条2項削除に肚を据えよ≫
 憲法改正を政治信条としてきた安倍晋三首相ですら、第9条第1項、第2項は変更せず、第3項に自衛隊の根拠規定を追加することで改憲に臨むらしい。70年以上にわたって国民の自意識の中に刻み込まれた左翼リベラリズムの克服はどうにも無理だ、そういう判断が首相にあってのことであろう。
 米朝が軍事衝突を起こせば、極東アジアの地政学的秩序がいかなる形で覆るか。日本の生存は一体可能なのか。それでも「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と言い続けられるか。
 岩倉使節団が新政府の要人中の要人を引き連れて横浜を出港したのは明治4年11月であった。明治4年といえばその年の7月に廃藩置県を断行、武士の地位を失った不平士族が反乱の刃(やいば)を研いでいた時期であった。よほど肚(はら)を据えての出発であったに違いない。国人よ、第9条第2項削除に肚を据えようではないか。(拓殖大学学事顧問・渡辺利夫 わたなべ としお)

衆院 冒頭解散 民進代表「希望に合流」(東京新聞)


 衆院は二十八日召集の第百九十四臨時国会の冒頭で解散された。これに先立ち、民進党の前原誠司代表は党本部で執行役員会と常任幹事会を開き、解散に伴う衆院選で、党所属の衆院議員らを小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」から立候補させる事実上の合流方針を説明した。希望する候補者が希望の党に公認申請し、立候補を認める。小池氏は、希望の党の理念・政策に合うことを条件に、議員ごとに受け入れるかどうかを選別する考えだが、野党再編は衆院選へ向け加速している。
 前原氏は二十八日午前の常任幹事会で「いよいよ解散の日だ。これから党の在り方を話し合い、決定を両院議員総会にかけて一致結束して臨みたい。安倍政権を終わらせて政権交代を可能とし、これまで築いてきた政策や社会像を実現するためだ」と、希望の党への合流方針を明らかにした。
 常任幹事会に示した案では、民進党の立候補予定者は希望の党に公認を申請し、交渉は前原氏に一任。民進党の公認は取り消し、候補者は出さないとした。
 これに対し、出席者からは異論が出て、衆院解散後に再協議する。前原氏は常任幹事会後には両院議員総会を開き、これらの方針を全議員に説明し、一任を取り付けたい考え。
 前原氏は衆院解散前の党代議士会で「せこい総理を日本の代表として続けさせていいのか。政権交代にもっていくために一致結束した行動をお願いしたい。一強多弱を終わらせる」と合流に理解を求めた。
 前原氏の側近議員は同日午前、記者団に「前原氏本人も『希望の党』から出馬すると聞いている」と語った。
 希望の党の若狭勝衆院議員はNHK番組で、民進党議員の合流に関し「一人一人、基本的な政策が一致しているか見極める。一丸となって合流ということではない」と述べた。
 民進党内リベラル系の赤松広隆前衆院副議長のグループも会合を開き、対応を協議。出席議員の一人は「『希望の党』に希望者全員が受け入れられるか分からない。みな戦々恐々としている」と語った。

◆首相、合流を批判
 安倍晋三首相(自民党総裁)は二十八日昼、衆院解散後の党両院議員総会で、民進党と希望の党による合流の動きを念頭に「選挙のためだけに看板を変える政党に、日本の安全、子どもたちの未来を任せるわけにいかない」と批判した。
 首相は「一九九〇年代の新党ブーム、二〇〇九年の民主党ブームがもたらしたのは混乱と経済の低迷だ」とも指摘。「(選挙では)真面目に、愚直に政策を訴えていく」と訴えた。

丹羽氏「政治不信が強まる」…民進の希望へ合流(読売N)


衆院解散を受けて政界を引退する自民党の丹羽雄哉・元厚相と民進党の横路孝弘・元衆院議長が28日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、民進党が小池百合子東京都知事の率いる希望の党への合流を決めたことに疑問を呈した。

 横路氏は「国会議員や地方議員、党員や関係団体などに何の話もなしに、いきなり『他の党に移ります』という話は、通る話ではない」と不快感を示した。丹羽氏は「あぜんとしている。政治全体への不信が国民の間でますます強まってくるのではないか」と批判した。

きょう衆院解散 民進党の流動化が止まらない(読売:社説)


 安倍首相が衆院解散の意向を示したのを機に、野党で再編の動きが一気に加速している。
 小池百合子東京都知事による希望の党結成で、埋没した民進党が分裂に追い込まれる見通しとなった。
 衆院はきょう解散される。野党第1党が選挙戦前に瓦解しかねないという極めて異例の展開だ。政権を選ぶ衆院選にどんな枠組みで臨むのか。民進党や希望の党などは来月10日の公示前に、有権者にきちんと提示する必要がある。
 民進党の前原代表が、小池氏と会談し、民進、希望、自由などの野党が衆院選で統一候補を擁立する案を打診した。小池氏を前面に押し出すことで、安倍政権に対抗するのだという。
 前原執行部は公認候補を擁立せず、希望の党に合流させることを検討しているとみられる。前原氏は党参院議員の会合で、「どんな手段を使っても、安倍政権を終わらせよう。野党がバラバラでは、選挙に勝てない」と語った。
 民進党内からは解党容認論も出ている。若手の玉木雄一郎衆院議員は「共産党以外の野党は、一つの党にまとまるべきだ」と主張する。柚木道義衆院議員は執行部に解党を申し入れた。
 党内では、現職、公認候補予定者が離党し、希望の党に流れる動きが止まらない。こうした厳しい状況を踏まえ、前原氏は代表就任後わずか1か月足らずで、重大な決断を迫られるのだろう。
 民進党としては、共産党との共闘を進めてきたリベラル勢力からは反発も予想される。民進党熊本県連が、熊本3区での立候補予定者を取り下げて共産党に一本化するなど、地域レベルで民共共闘が進むケースが相次いでいる。
 前原氏が短期間で党内の合意を取り付けるのは、容易ではあるまい。流動化は進もう。
 小池氏は野党候補の一本化に前向きとされる。希望の党は「寛容な改革保守政党を目指す」と綱領に明記し、保守勢力結集の方針を鮮明にしている。小池氏は「しがらみのない政治と大胆な改革で日本をリセットする」と言う。
 希望の党への参加を目指すのは保守系だけとは限らない。
 民進党議員の中には、憲法改正に否定的で、安全保障政策に後ろ向きな向きも多い。
 小池氏が、野党勢力を糾合しようというのならば、理念、政策の共有が原則だ。こうした点をおろそかにすれば「選挙互助会」批判を免れまい。

北朝鮮の脅威の下、日本は「非核二原則」への転換を目指せ 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛(産経:正論)


≪核武装への調査は注目に値する≫
 金正恩体制下で加速する北朝鮮のミサイル発射と核実験を、日本の国民はどう見ているだろうか。
 産経新聞・FNN合同世論調査(9月16・17日)では、北朝鮮による核実験強行や日本の上空を通過する弾道ミサイル発射について、脅威を「感じる」が84・7%、「感じない」が14・4%、北朝鮮に対し「対話」と「圧力」のどちらに重点を置くべきかでは「対話」が38・4%、「圧力」が56・8%だ。要するに北朝鮮の核・ミサイル開発の急進展を脅威と受け止め、圧力をもって対応すべきだとの声が圧倒的に強い。
 さらに興味深いのは、非核三原則についての反応である。三原則見直しの是非については、「肯定」が43・2%、「否定」が53・7%。また米国核の日本への持ち込みの可否については、それを「可」とする声は26・2%、「否」は68・9%だ。持ち込み賛成論は反対論の4割に満たない。
 もうひとつ、「日本が将来核兵器を保有すべきだと思うか」と問われると、「思う」は17・7%、「思わない」は79・1%で、わが国の核武装を是認する声は、それを拒否する声に対して、なんと2割程度でしかない。
 注目に値するのは、わが国の核武装の是非が設問として登場したという事実そのものだろう。実際、非核三原則についての世論調査は従来、なきに等しかった。

 ≪曖昧だった「持ち込ませず」≫
 非核三原則、すなわち日本は核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」は昭和42年12月11日、佐藤栄作首相により衆議院予算委員会において表明された。しかし、これまで同原則に対する異論がなかったわけではない。
 平成18年11月、当時は自民党政調会長だった中川昭一衆院議員が、非核三原則はいまや非核四原則化していると語り、「言わせず」原則が加えられていると指摘した。そのうえで、非核三原則の是非を議論することさえ許されないのであれば、それは「考えさせず」を加えた非核五原則だと語った。同年10月9日に北朝鮮が金正日体制下で初の核実験を強行したときのことである。
 当時の私の考えでは、非核三原則は四原則化していた。中川議員の口を封じようとした勢力は、核問題について「議論せず」を求めていたからである。そのころ最も議論が分かれたのは、第3の「持ち込ませず」原則をめぐってであった。というのも、米軍核の「持ち込み」には、その陸上配備か一時寄港かが問題だったからだ。
 この区別はまことに奇妙というほかなかった。陸上配備された米軍核は当然、その使用、つまり発射を前提としている。他方、一時寄港した核搭載米艦は、その乗員の休養と燃料補給を目的としている。だから一時寄港も含む非核三原則とは、実質的に非核三・五原則に他ならなかった。議論は混迷していた。
 私見では、今日のわが国で必要なのは非核二原則、すなわち「持たず、作らず」へと非核三原則を変更することである。右に述べたように、第3の「持ち込ませず」原則にはもともと曖昧なところがあった。仮に核搭載艦の一時寄港を三原則に含むとしても、該当艦の核搭載の有無を確認する手立てがわが国になかったからである。

 ≪開発能力を北に示すことが重要≫
 わが国が「持ち込ませず」原則を放棄する場合、何がプラスに、何がマイナスになるだろうか。マイナス要因として考えられるのは、国民の間にみられる根強い核アレルギーである。これは、わが国が「唯一被爆体験国」であることからきている。
 他方、プラス要因としては何が考えられるか。核搭載米艦の一時寄港は、その目的が核使用ではないから省いてよい。陸上配備される米軍核は、わが国にとっての「人質」にほかならない。
 それはかつて冷戦期に、駐留米軍の核を自国にとっての人質だと考えた西ドイツのシュミット政権にみられた発想である。同政権は自党内からの激しい批判に晒(さら)されながらも、踏みとどまり冷戦の終結に向けての礎石を築いたのであった。問題は今日の安倍晋三政権に非核二原則化を敢行する決意があるかどうかである。
 折から、自民党の石破茂元防衛相が9月14日、核搭載米艦の日本領海通過や一時寄港の是非を問われて、それを認めた方が抑止力が高まるのであれば、許容すべきであったと語った。ただ、私の知る限りで、石破議員は米軍核のわが国領土配備をよしとするか否かについては何も語っていない。その点もぜひ、話してもらいたい。
最後に、非核二原則に立つ場合のとるべき核政策について私見を述べる。わが国は核兵器を「作らず、持たない」が、しかし、核兵器開発研究は行うべきだ。研究を行うことと、実際に核兵器を持つこととは同じではない。ただ、核兵器能力を持ち、静かにそれを外国に、殊に北朝鮮をはじめ周辺の核保有国に対して示すことは、安全保障政策として必要である。それが、わが国の転換点となろう。(防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛 させ まさもり)

小池新党設立 しがらみ抱えてどこへ向かうのか(産経:阿比留氏の極言御免)


 「しがらみのない政治をつくり上げる」「しがらみのない改革を大胆に行っていかなければならない」
 小池百合子東京都知事は27日、自らが代表を務める国政新党「希望の党」の設立記者会見で「しがらみのない」と8度連呼した。代表就任を表明した25日の記者会見でも何度も「しがらみ」を否定し、それが小池氏の目指す政治の方向性であることは間違いない。
 辞書を引くと、しがらみとは「せきとめるもの、まといつくもの」とある。確かに加計学園の獣医学部新設に対し、既得権益を守りたい業界団体や文部科学省が頑強に抵抗したことをみても、しがらみにがんじがらめでは改革は進まない。
 ただ、それを小池氏があまり強調すると違和感を覚える。しがらみのない政治は、ゆき過ぎると「情のない政治」に堕すのではないか。民進党というしがらみの塊を新党に受け入れて、何がしたいのか。
 有権者の代表である政治家は、誰しも一定の利益団体やある種の政治傾向を持つ支持者らを持つ。そうした立場の異なる政治家同士の切(せっ)磋(さ)琢(たく)磨(ま)や駆け引きと妥協が政治だといえる。だがそれにしても、小池氏は言行不一致ではないか。
 小池氏といえば、日本新党、新進党、自由党、保守党、自民党と渡り歩き、その時々で細川護煕元首相や小沢一郎自由党代表、小泉純一郎元首相、安倍晋三首相らに重用された。
 特に第1次政権時の安倍首相には、女性初の防衛相に抜(ばっ)擢(てき)されたが、防衛官僚と衝突して2カ月弱で辞意を表明した。自民党にも見切りをつけ、現在に至る。
 勝負勘がいいのは政治家としては美点だろうが、酷薄なようにも思える。政治履歴のほとんどが「自分ファースト」で他者を踏み台にしたステップアップの記録のようだと言ったら言葉が過ぎるか。
 「これまで若狭勝さん、細野豪志さんらが議論をしてこられたが、リセットして、私自身が立ち上げる」
 25日の記者会見でのこの宣言も、若狭氏らの積み重ねや努力は、まるでなかったかのように切り捨てているように聞こえる。リセットも小池氏のキーワードだが、どこか軽い。
 小池氏は今回の選挙戦でテレビの注目の的になり、さまざまな話題を呼びそうである。事実、希望の党の出現は、民進党の崩壊を一気に加速させた。世論は、郵政解散時の「小泉劇場」を彷(ほう)彿(ふつ)させる小池流「劇場型政治」に再び熱狂するか冷めた目を向けるか。
 27日の小池氏のあいさつでは「日本にはありとあらゆるものがある。ものがあふれている。でも今、希望が足りない」との言葉が気になった。村上龍氏のベストセラー小説『希望の国のエクソダス』で、中学生集団のリーダーが語る次のセリフとそっくりだからだ。
 「この国には何でもある。本当にいろんなものがあります。だが、希望だけがない」
 小説では、中学生たちは大人の社会からのエクソダス(脱出)へと動き出す。希望の党は、しがらみを捨てると掲げつつ、新たなしがらみを抱えてどこへ向かうのか。




民進、希望に合流へ=小池氏、安保で候補選別-衆院、28日に解散【17衆院選】(時事N)


 第194臨時国会が28日召集され、安倍晋三首相は同日昼の衆院本会議で衆院を解散する。政府は直ちに臨時閣議を開き、「10月10日公示-同22日投開票」の日程で第48回衆院選を実施することを決定する。民進党の前原誠司代表は、小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」との事実上の合流を決断。民進党の衆院選候補者が望めば、希望から出馬させたい考えだ。小池氏は安全保障政策などの一致を条件に候補を選別する方針を示した。

小池氏「日本をリセット」=希望の党、国会議員14人と旗揚げ
 前原氏は27日、仙台市で「どんな手段を使っても安倍政権を終わらせる。野党がばらばらでは勝てない」と述べた。自身は希望の公認は得ず、無所属で出馬する意向。民進党幹部は同日の所属議員の会合で、衆院選対応について「民進党の公認候補は出さない。民進党の党籍を残したまま、希望の党の公認をもらってほしい」と説明した。 
 これに対し、小池氏は27日夜、BSフジの番組で民進党議員らの希望入りについて「一人一人、こちらが仲間として(一緒に)戦えるかで決める」と強調。憲法改正に対する主張と「リアルな安全保障政策」を基準にする考えを示した。
 民進党は28日午後1時から両院議員総会を開催し、前原氏が希望との具体的な連携策について表明する。ただ、党内には希望への事実上の合流に異論があり、紛糾する可能性もある。
 前原、小池両氏は26日夜に会談。前原氏は衆院選を「与野党1対1の構図」に持ち込むため、連携を打診した。民進党の最大の支持団体である連合の神津里季生会長は27日の記者会見で「理念・政策を共有できるところは、少しでも大きい塊になるべきだ」と支持した。
 前原氏は自由党の小沢一郎代表とも26日に会談し、両党の合流に向け調整することで一致。民進党内では希望、自由両党と比例代表の統一名簿をつくる案も出ている。
 小池氏は27日、希望代表として都内で結党の会見を行い、「しがらみのない政治を大胆に行っていかなければならない」と訴えた。今回の衆院選には都知事として臨む方針を表明。衆院選後の首相指名選挙への対応については、選挙後に判断する考えを示した。
 同日のNHK番組では、衆院選での候補擁立について「3桁は必要だ」と述べた。
 衆院解散は2014年11月以来、約2年10カ月ぶり。首相は19年10月の消費税増税による税収増を教育無償化などに振り向ける「全世代型社会保障」を前面に、国民の信を問う考え。「国難突破解散」として北朝鮮への圧力強化も訴える。
 首相は27日、自民党の二階俊博幹事長と首相官邸で会談。衆院選に向け「しっかり頑張ろう」と伝え、公明党との協力など選挙態勢の構築に万全を期すよう指示した。

◇想定される衆院解散の関連日程
〔午前〕                                    
 9時半   臨時閣議=衆院解散を決定                     
10時    参院本会議=議席指定など。休憩挟み、閉会中審査の手続き      
〔午後〕                                    
 0時    衆院本会議=議席指定、議長が解散詔書朗読             
 1時半すぎ 臨時閣議=衆院選の10月10日公示・同22日投開票を決定

希望の党 大衆迎合的政策に偏っている(読売:社説)


 衆院解散にぎりぎり間に合わせた新党旗揚げである。急造であっても、説得力ある政策をきちんと示すことが重要だ。
 東京都の小池百合子知事が、新党「希望の党」を結成し、自ら代表に就任した。知事も続投する。10月22日投開票の予定の衆院選に、全国規模で多数の候補者を擁立するという。
 小池氏は記者会見で、「日本は改革のスピードがあまりにも遅い。私自身が立場を明確にし、勢いをつけたい」と強調した。
 希望には、側近の若狭勝衆院議員、細野豪志・元環境相らに加え、日本のこころの中山恭子前代表や民進、自民両党の離党者など10人以上の国会議員が参加する。
 7月の都議選では、小池氏が代表を務めた地域政党が圧勝した。発信力の高い小池氏が再び前面に立つことで、選挙戦の構図に影響を与えるのは確実だ。与党や民進党には警戒感が広がる。
 問題なのは、希望の党の政策決定過程が不透明なうえ、大衆迎合的な政策が目立つことだ。
 小池氏は「原発ゼロを目指す」と明言した。安全性の確認された原発の再稼働を進める安倍政権への対立軸を示す狙いだろう。
 だが、電力の安定供給には原発が欠かせない。より現実的なエネルギー政策を示すべきだ。
 消費税率10%への引き上げの凍結や、議員定数の削減にも言及した。有権者に受け入れられやすい政策を並べた印象が拭えない。
 憲法改正には前向きだが、「9条に絞った議論でいいのか」と幅広い論議を求めている。
 希望の顔ぶれがようやく固まった段階とはいえ、衆院選は迫っている。憲法改正の個別項目や外交・安全保障を含めた体系的な政策を早期に明確にしてほしい。
 新党の候補予定者には、政治経験の乏しい新人や、他党では当選が難しいと考えた離党者が多い。理念や政策が曖昧なままでは、小池人気に依存した「駆け込み寺」との批判を免れまい。
 小池氏の代表就任には、都議選で選挙協力した公明党が反発している。安倍政権への対決姿勢を打ち出したことで、都議会での連携の解消も検討しているという。
 衆院選後の首相指名選挙で、希望の党が公明党の山口代表に投票する可能性に小池氏が言及したのは、関係修復のつもりなのか。
 知事と政党代表の両立は、前例があるものの、容易ではあるまい。小池氏は「都政に磨きをかけるには国政への関与が必要だ」と語るが、一層の説明が求められる。

米軍爆撃機の飛行に反応なし 北朝鮮の対応能力を疑問視(NHK)


今月23日、アメリカ軍が北朝鮮沖の国際空域でB1爆撃機などを飛行させた際、北朝鮮側から何ら反応がなかったことについて韓国メディアは、北朝鮮が爆撃機の飛行に気付いていなかったなどと報じ、対応能力を疑問視しています。

アメリカ軍は今月23日、北朝鮮をけん制するためとして北朝鮮の東方沖の国際空域でB1爆撃機などを飛行させました。
これについて韓国の情報機関、国家情報院は、26日、爆撃機が飛行したときには北朝鮮から何ら反応がなく、北朝鮮軍がレーダーで爆撃機を正確に捉えられなかったのではないかとの分析を明らかにしました。
韓国の新聞各紙は27日朝、「北朝鮮はアメリカの爆撃機が飛行していることも知らなかった」などと大きく伝えていて、「北がアメリカに対して実際に自衛的措置をとる能力があるのか懐疑的な見方が強まっている」と、北朝鮮軍の対応能力を疑問視しています。
アメリカ軍が北朝鮮へのけん制として爆撃機などを飛行させる際には、これまで韓国軍も戦闘機などを一緒に飛行させてきましたが、今回、韓国軍は飛行に参加しておらず、抑制的な対応をとったと見られています。
韓国軍は北朝鮮との偶発的な衝突が起きないように警戒を強めるとともに、弾道ミサイルの発射などさらなる挑発に備えています。

杉原千畝は有名なのに…樋口季一郎中将はなぜ忘却されたのか 新潟県立大学教授・袴田茂樹(産経:正論)


9月初め、露ハバロフスクに近いユダヤ自治州ビロビジャンのユダヤ教会を訪問した。スターリン時代にユダヤ移住地に指定された自治州は、実際は辺鄙(へんぴ)な「幽閉地」で、移住したユダヤ人も殆(ほとん)ど逃げ、人口の2%以下だ。
 教会内展示室には、1940年に「命のビザ」で多くのユダヤ人を救ったリトアニア領事代理の杉原千畝の写真もあった。

 パターン化された歴史認識
 教会の案内人に、では杉原以外にも、38年にソ連・満州国境で、ナチスの弾圧を逃れソ連を通過した数千人のユダヤ難民を救った日本人がいるのをご存じかと尋ねたら、全く知らないと言う。
 樋口季一郎中将(1888~1970年)のオトポール事件のことで、彼の名はユダヤ民族に貢献した人を記したエルサレムの「ゴールデンブック」にも載っている。わが国でも、樋口を知っている人は少ない。露でも日本でも政治により戦前の歴史には蓋がされて、国民にリアルな現実認識がないからだ。このような状況下で、今日また深刻化した戦争や平和の問題が論じられている。
 近年、冷戦期に二大陣営の枠組みに抑えられていた民族、宗教、国家などの諸問題が、国際政治の表舞台に躍り出て、混乱と激動の時代となり、世界の平和と安定の問題が喫緊の課題となっている。
 われわれ日本人がリアルな現実認識を欠き、パターン化した歴史認識のままで、複雑な戦争や平和問題を論じ安保政策を策定するのは危険である。一人の日本人による満州でのユダヤ難民救済事件を例に、歴史認識のパターン化について少し考えてみたい。
 樋口は陸軍幼年学校、陸軍士官学校、陸大卒の超エリートだ。戦前の陸大は東京帝大より難関とされた。1938年のユダヤ難民事件のころ彼は諜報分野に長(た)けた陸軍少将で、事実上、日本の植民地だった満州のハルビン特務機関長であった。同機関は対ソ諜報の総元締で、樋口は日本陸軍きってのロシア通だった。

 捨て身でユダヤ難民を助けた
 38年3月10日、彼は満州のユダヤ組織代表、カウフマンから緊急依頼を受けた。ソ満国境のオトポールにたどり着いた多数のユダヤ人が、満州への国境通過許可がもらえず、酷寒の中で餓死者、凍死者も出る事態になっており、すぐにも彼らをハルビンに通してほしいとの必死の依頼だ。
 当時、日本はナチスドイツと防共協定を結んでおり、ナチスに追われたユダヤ人を満州に受け入れることは、日本の外務省、陸軍省、満州の関東軍にも反対論が強かった。しかし緊急の人道問題だと理解した樋口は馘(くび)を覚悟で、松岡洋右満鉄総裁に直談判し、2日後にはユダヤ難民を乗せた特別列車がハルビンに到着した。
 案の定、独のリッベントロップ外相から外務省にこの件に関して強い抗議が来た。樋口の独断行為を問題にした関東軍の東条英機参謀長は、新京の軍司令部に樋口を呼び出した。しかし強い決意の樋口は、軍の「五族協和」「八紘一宇」の理念を逆手にとり、日露戦争時のユダヤ人の対日支援に対する明治天皇の感謝の言葉なども引き、ナチスのユダヤ人弾圧に追随するのはナンセンスだと、人道的対応の正しさを強く主張した。
 樋口の捨て身の強い信念と人物を見込んだ東条は、彼の行動を不問に付すことに決めた。樋口は関東軍や東条の独断専行には批判的だったが、後に「東条は頑固者だが、筋さえ通せば話は分かる」とも述べている。

 リアルな理解が国際政治の基礎
 樋口がユダヤ人にここまで協力したのは、若い頃ポーランドに駐在武官として赴任していたとき、ユダヤ人たちと親交を結び、また彼らに助けられたから、さらに37年に独に短期駐在して、ナチスの反ユダヤ主義に強い疑念を抱いていたから、といわれる。
 戦後、ソ連極東軍は米占領下の札幌にいた樋口を戦犯としてソ連に引き渡すよう要求した。その理由は、樋口がハルビン特務機関長だっただけでなく、敗戦時には札幌の北部司令官であり、樺太や千島列島最北の占守(しゅむしゅ)島でのソ連軍との戦闘(占守島でソ連軍は苦戦した)の総司令官だったからだ。
 しかし、マッカーサー総司令部は樋口の引き渡しを拒否した。後で判明したことだが、ニューヨークに総本部を置く世界ユダヤ協会が、大恩人の樋口を守るために米国防総省を動かしたのである。
 私たちは、同じように日独関係の政局に抗して数千人のユダヤ人を救い、映画にもなった外交官の杉原は知っていても軍人の樋口についてはあまり知らない。それは「将軍=軍国主義=反人道主義」「諜報機関=悪」といった戦後パターン化した認識があるからではないか。ビロビジャンのユダヤ教会も、遠いリトアニアの杉原は知っていても隣の満州の樋口は知らない。露でも「軍国主義の戦犯」は歴史から抹消されたからだ。
 私は、リアルな歴史認識こそが国際政治や安保政策の基礎だと思っているので、自身も長年知らなかった事実を紹介した。(新潟県立大学教授・袴田茂樹 はかまだ しげき)

ツケは国民に? 首都直下、南海トラフ巨大地震に今の陸上自衛隊では対応できない! 元陸上幕僚長・火箱芳文(産経N)


 東日本大震災から9月で6年半が経過した。復興が進んでいる地域もあれば、まだまだ復興半ばの地域も多くある。被災地の1日も早い復興を願うばかりである。(夕刊フジ)
 当時、陸上自衛隊は未曽有の大地震・津波災害、さらに福島第一原子力発電所の事故対応に全力で当たった。当時の教訓を取り入れ、自衛隊、特に陸自として南海トラフ地震、首都直下型地震への備えは十分かどうかを考えてみたい。
 東北地方を中心に広域かつ激甚な災害となった東日本大震災は、地震・津波により沿岸部のインフラが破壊され、原子力発電所の事故も重なり、死者1万5894人、行方不明者2562人、避難者約47万人が一度に生起した戦後最大の国家的危急事態であった。陸自は海・空自衛隊とともに被災地に、5個師団、4個旅団、3個施設団等約7万人を投入し291日間活動した。
 太平洋沿岸の“まち”が水没し、がれきで埋め尽くされるなか、自衛隊は(1)人命救助・行方不明者(ご遺体)の捜索(2)応急復旧(3)避難者生活支援(4)原子力災害対処(5)日米共同作戦(トモダチ作戦)-の5つの任務を同時に遂行していた。
 私も現地を6回視察したが、現場での隊員の献身的な態度に心から敬服した。しかし、同時に派遣中3人の隊員を亡くし、撤収後、PTSD(心的外傷後ストレス障害)と疑わしい数人の自殺者を出してしまった。今回の過酷な派遣は隊員にただならぬ負担をかけてしまい、慙愧(ざんき)に堪えない。
 2007年の「防衛計画大綱」で自衛隊は18万体制から16万体制に転換し、この時から13個の「師団」を4個「旅団」化してきた。陸自の定員を2万人削減するため、作戦基本部隊の編成が窮屈にならざるを得なくなったためだ。
力を発揮しつつ、任務を遂行することが困難になる。また、同じ作戦基本部隊の中でも「師団」と「旅団」では編成・装備に大きな差がある。
 東日本大震災では陸自は7万人を派遣したが、南海トラフ地震や首都直下型地震では「約11万人が必要だ」とされる。自衛隊には通常の防衛任務があり、すべての部隊を被災地に集中することは不可能だ。つまり、この想定は現状の陸自の人員、規模ではかなり無理があるのだ。
 東日本大震災の教訓として、▽陸自運用の総括機能(陸上総隊司令部)の創設▽作戦基本部隊(師団、旅団)の定員・実員増▽陸・海・空自衛隊の機動力の充実▽大部隊を動かす場合の陸自の兵站組織の充実-が必要であると痛感した。
 こうした観点から東日本大震災を振り返ったとき、果たして教訓は生かされているだろうか。特に陸自の定員・実員の増強と、兵站組織の充実は喫緊の課題である。
 戦後の日本が直面した最大の危機から教訓を率直に学び、来るべき脅威・危機に備えるべきだ。さもなければ国家の安全が揺るがされる事態が起こったり、大災害が発生した場合、そのツケは国民に回って来ることを強く自覚すべきだ。

 ■火箱芳文(ひばこ・よしふみ) 1951年、福岡県生まれ。74年3月、防衛大学校(18期生)卒業後、陸上自衛隊に入隊。普通科(歩兵)幹部として幹部レンジャー課程などを経て、第1空挺団中隊長(習志野)、陸上幕僚監部幕僚などを務めた。09年3月に第32代陸上幕僚長に就任。東日本大震災では陸幕長として震災対応に当たる。11年8月に退官。現在、国家基本問題研究所理事、偕行社理事、筑波大非常勤講師、全日本柔道連盟常務理事などを務める。柔道5段。著書に『即動必遂』(マネジメント社)。

米国防長官がインド国防相と会談 防衛協力強化で一致(NHK)


アメリカのマティス国防長官は訪問先のインドでシタラマン国防相と会談し、中国がインド洋で海洋進出の動きを強める中、両国の防衛協力を一層強化していくことで一致しました。

アメリカのマティス国防長官は26日、インドの首都ニューデリーでシタラマン国防相と会談しました。
会談後の記者会見で、マティス長官は挑発行為を続ける北朝鮮について「国際社会とともに、インドが圧力をかけ続けていることに感謝する」と述べ、インドが北朝鮮への圧力をさらに強めていくことに期待を示しました。そのうえで、インド洋で海洋進出の動きを強める中国をめぐって、「日本を含めた3か国によるインド洋での合同軍事演習がわれわれの協力の象徴で、これをさらに強化していけることを楽しみにしている」と述べ、新たな演習を含めた両国の防衛協力を一層強化していくことで一致したことを明らかにしました。
これに対して、インドのシタラマン国防相も「安全保障上の重要なパートナーとして、軍事技術の分野での協力に弾みをつけたい」と述べ、中国との国境に無人機を配備するなどアメリカからの軍備面での支援に期待を示しました。

衆院解散表明 問われる安倍政治の総合評価(読売:社説)


◆全世代型の社会保障も争点だ◆
 日本経済の再生や新たな社会保障制度の構築、北朝鮮危機への対応、憲法改正――。こうした困難な課題に取り組み、政治を前に進めるのが、国民に信を問い直す意義だろう。
 安倍首相が衆院解散・総選挙を断行する意向を表明した。28日召集の臨時国会の冒頭、衆院が解散される。衆院選は10月10日に公示され、22日に投開票される。
 首相は記者会見で、今回は「国難突破解散だ」と語った。
 「仕事人内閣」の発足から、わずか2か月足らずでの解散だ。首相の戦略変更は間違いない。

 ◆難題に取り組む契機に◆
 来年の通常国会で憲法改正を発議し、秋に自民党総裁の3選を果たす。改憲の国民投票と同時も視野に、衆院選を行う。当初は、そんな政治日程が有力とされた。
 解散の前倒しは、内閣支持率の回復や民進党の混乱、小池百合子東京都知事らの新党結成などを総合判断した結果だろう。
 首相は、解散の理由として、2019年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴う増収の使途変更を挙げた。
 国の借金返済を減らし、子育て支援や教育無償化などの財源約2兆円を確保するという。
 首相は「国民の信任なしで、国論を二分するような大改革を進めることはできない」と語った。
 「高齢者偏重」と指摘されてきた社会保障制度について、若い世代も含めた「全世代型」への転換を進めることは理解できる。高齢者向け給付の一層の効率化も避けるべきではあるまい。

 ◆財政再建も両立させよ◆
 一方、高等教育の無償化は、巨額の財源を要し、負担と給付の不公平性の拡大、大学の質の低下も懸念される。本当に必要な学生に限定し、慎重に検討したい。
 忘れてならないのは、財政再建の旗を掲げ続けることである。
 首相は、借金返済を減らすことで、20年度の基礎的財政収支を黒字化する目標の実現は困難になる、との認識を示した。新たな財政健全化目標を早期に提示し、国民の理解を得ねばなるまい。
 アベノミクスを補強・拡充し、2度も延期した消費増税を19年には確実に実施できる経済状況を作り出すことも欠かせない。
 北朝鮮の問題について、首相は「北朝鮮の脅かしに屈せず、力強い外交を進める」と述べ、圧力路線を堅持する考えを表明した。
 日本の安全保障にとって目下、最大の懸案だ。北朝鮮は、6回目の核実験や2度の日本上空を通過する弾道ミサイル発射を強行するなど、問題は深刻化している。
 北朝鮮に核放棄を迫るには、国連安全保障理事会決議の厳格な履行で圧力を強めつつ、対話の糸口を探るしかあるまい。危機を煽あおりすぎないことにも配慮が要る。
 15年に制定した安全保障関連法は、北朝鮮に対する日米同盟の抑止力を支える重要な法的基盤だ。安倍政権は、その意義をきちんと訴えることが大切である。
 憲法改正について安倍首相は、自衛隊の根拠規定の追加や大災害時の緊急事態条項の創設などを目指す考えを強調している。
 戦後日本の平和維持に積極的に貢献してきた自衛隊に違憲の疑いがある、と多くの憲法学者が唱えるような異常な状況はできるだけ解消せねばならない。
 首相が5月に提起した憲法改正案は一定の支持を集めるが、公明党は慎重姿勢を崩さず、やや膠着こうちゃく状態にある。今回の解散は、この局面を打開する狙いもあろう。

 ◆憲法改正の膠着打開を◆
 自民、公明、日本維新の会という現勢力にとどまらず、小池氏が結成を表明した「希望の党」とも連携する。新たな枠組みで衆院の3分の2を確保し、発議する。そんな展開も考えられる。
 首相は、「解散は森友・加計学園の疑惑隠し」などとする野党の批判を踏まえ、「厳しい選挙になると覚悟している」と語った。
 臨時国会の実質審議がなくなっても、一連の疑惑に関する首相や政府の説明責任は残る。丁寧な説明を続けることが重要である。
 衆院解散は長年、「首相の専権事項」とされ、定着している。自らが目指す政治や政策の実現のため、最も適切な時期に総選挙を実施するのは宰相として当然だ。
 衆院議員の来年12月の任期切れまで1年余しかない。既に「常在戦場」で選挙準備をしておくべき時期だ。「解散の大義がない」との野党の批判は筋違いである。
 首相も、自らの政治姿勢や政策すべてが国民の審判の対象となることを肝に銘じ、解散の意義と狙いを重ねて訴えるべきだろう。

北朝鮮:米爆撃機に無反応 レーダー把握できず?(毎日N)


【ソウル米村耕一、ワシントン高本耕太、北京・河津啓介】韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は26日、米軍のB1戦略爆撃機などが北朝鮮東方沖の国際空域を飛行した際、北朝鮮側が「爆撃機をレーダーでしっかりと把握できなかった模様だ」と国会に報告した。一方で北朝鮮軍はその後、「航空機などを(日本海よりの)東側に移動させ、警備を強化している」ことも説明した。

 国会に出席した議員が記者団に明らかにした。報告によると、B1爆撃機に対する北朝鮮軍の反応は全くなかったという。米国防総省は23日にB1爆撃機の展開を公表しており、北朝鮮軍が航空機を移動させたのは、これを受けた措置の可能性がある。国情院はまた、北朝鮮による今後の弾道ミサイル発射実験に備え、警戒を強めていることも強調した。
 一方、訪米中の韓国の康京和(カンギョンファ)外相は25日、ワシントン市内で講演し、北朝鮮とトランプ米政権との非難の応酬について「これ以上の緊張激化や偶発的衝突を防ぐため米韓が一致し、賢明に動揺することなく対応することが必要だ」と述べ、冷静な対応を呼びかけた。中国外務省の陸慷(りくこう)報道局長も26日の定例記者会見で、「軽々しく戦争を始めれば誰も勝者になれない。米朝の『舌戦』が過熱することに決して賛成しない」と述べ、米朝に自制を求めた。

首相の解散表明 「北朝鮮危機」最大争点に(産経:主張)


 ■憲法9条改正を正面から語れ
 安倍晋三首相が記者会見で、28日召集の臨時国会冒頭で衆院を解散すると表明し、「国難突破解散だ」と述べた。
 少子高齢化と北朝鮮情勢を国難と規定し「国民とともに国難を乗り越えるため国民の声を聴きたい」と語ったのは理解できる。
 再来年10月予定の消費税増税分の使途を変更し、約2兆円を教育無償化などに充てる。北朝鮮の脅威から「国民の命と平和な暮らしを守り抜く」とし、核兵器と弾道ミサイルの放棄を約束するまで、圧力をかけ続けると訴えた。

 ≪国民守る方策を論じよ≫
 衆院選の最大の特徴は、北朝鮮情勢が緊迫の度を増す中で行われる点である。
 独裁者が支配する北朝鮮は、核実験や弾道ミサイル発射を繰り返し、「日本列島ごとき、あっという間に焦土化できる」などと恫喝(どうかつ)し続けている。戦後、日本がこれほどあからさまな敵意にさらされたことがあっただろうか。国民に尽くすべき政治が脅威に鈍感であってはならない。
 北朝鮮は対話を隠れみのにして核・ミサイル開発を続けてきた。「対話のための対話」では脅威を除けなかったという首相の指摘は妥当である。平和実現のための圧力を継続することへ国民の支持は欠かせない。
 外交努力と並行して、どのようにして国民を守り抜くかも重要な課題だ。首相や各党は選挙戦において、その決意と方策を率直かつ明快に語らなければならない。
 集団的自衛権の限定行使を容認する安全保障関連法への姿勢も注目点だ。政府与党は安保関連法を活用して、自衛隊による米補給艦の防護や米イージス艦への洋上給油を実施した。日米同盟の抑止力を高めている。
 民進党や共産党は、憲法違反だとして安保関連法の廃止を唱えている。それでは国民を守り抜くことができない。国民保護や敵基地攻撃能力の導入、ミサイル防衛(MD)の充実も論じるべき喫緊の課題である。
 衆院選は憲法改正を進める絶好の機会でもある。首相が会見で、憲法改正について言及しなかったことは極めて残念だ。
 自衛隊は敵基地攻撃能力すら持っていない。日本が北朝鮮危機に十分に対応できると言い切れない根本的原因の一つが、現憲法にあることは疑いない。
 自衛隊・軍や国防の概念が憲法にないことが、戦後日本の安全保障政策をゆがめてきた。
 だからこそ、首相は今年5月に9条1、2項は残しつつ自衛隊の存在を明記する「加憲」案を提起したのではなかったのか。9条論議を避けてはならない。
 首相は、消費税の使途という税制上の大きな変更を決断した以上、「国民に信を問わなければならない」と述べた。増税分の使途は「社会保障と税の一体改革」で約束してきた基本だ。信を問う姿勢自体は妥当だろう。
 ただ、その決断に至るまでどれほど議論を尽くしたか。一体改革は、2度の増税延期で当初と異なる姿になった。さらに使途まで変えるのに政府与党で深く議論したように見えない。唐突な変更という印象を拭うには、そうした疑問に丁寧に答える必要がある。

 ≪2兆円投入の中身示せ≫
 首相は「人づくり革命」と「生産性革命」こそが「アベノミクス最大の勝負」という。そこに投じる2兆円の中身はどうなのか。年内にまとめる政策パッケージについて、より具体的に聞きたい。
 使途変更により財政健全化の財源は減る。それでも首相は「財政再建の旗は降ろさない」とし、基礎的財政収支の黒字化を堅持するための具体的な計画を策定すると語った。聞きたいのは首相自身が財政再建の道筋をどう描いているかだ。歳出拡大は約束するが、財政再建の検討は後回しというだけでは都合が良すぎる。
 北朝鮮情勢の急変に備えた選挙戦でなくてはならない。解散で衆院議員は不在となり、国会機能は参院が担う。憲法54条は「国に緊急の必要があるとき」の参院緊急集会を定めている。参院は、緊急集会や外交防衛委員会の閉会中審査の準備をしておくべきだ。
 国家安全保障会議(NSC)や自衛隊など、政府の危機対応部門の能力を低下させてはならない。政府および国会は、緊急時の対応がいつでもとれる態勢をとって選挙戦に臨んでほしい。

核武装する北朝鮮 覇権主義続ける中国…国家の死活にかかわる現実的な脅威への対応 元陸上幕僚長・火箱芳文 (産経N)


 安倍晋三首相は11日、第51回自衛隊高級幹部会同で訓示し、小野寺五典防衛相に安全保障政策の基本的指針となる「防衛計画大綱」(大綱)の見直しと、「次期中期防衛力整備計画」(次期防)の検討を指示した。(夕刊フジ)
 25大綱を定めて、わずか4年で見直すことになり、自民党政権下では一番短い。北朝鮮の度重なる暴挙をはじめ、わが国を取り巻く安全保障環境が激変しているからだ。国家安全保障戦略(戦略)を踏まえ定めた25大綱は、「積極的平和主義」の観点から「防衛力等を強化し、自らが果たしうる役割の拡大を図る」としており、その方向性は正しい。
 ただ、以下の点で課題がある。それは「戦略」や「大綱」の中に、わが国の防衛政策の基本的指針である「専守防衛」「非核3原則」「軍事大国にならない」とした文言が残っていることだ。「積極的平和主義」の理念と矛盾しないのか。
 この防衛政策が通じたのは、東西冷戦時代や、その後の米国一極体制時代までだった。これがGDP(国内総生産)比の1%以内に防衛費を抑え、自衛隊の運用を「盾」の役割に限定し、「矛」の役割を米軍に依存する形で国民の安全を守ってきた。つまり、目の前の脅威に直接対抗しない「脱脅威論」に基づく防衛政策だったのだ。
 だが、日本は北朝鮮などの脅威に日々、さらされる状況となってしまった。この現実に真正面から向き合わずして、国家国民の安全を保てるのか、心配でならない。
 北朝鮮の核武装や、覇権主義を続ける中国に対応するためには、実効性ある自衛力(抑止力)を整備しておく必要がある。これら現実的な脅威に対応できるか否かは国家の死活にかかわり、一刻の猶予もない焦眉の課題である。
 25大綱の見直しに当たっての主要な改善点は、(1)基本政策を「専守防衛」から「積極防衛」に転換し、敵基地攻撃能力を保持すること(2)タブーなき、冷静な核論議を行い「非核3原則」を見直し、現実的な核政策に転換すること(3)防衛費のGDP比1%枠を見直し、必要な人員装備を可能にすること-の3つだ。
 今後、地上配備型「イージス・アショア」や、敵基地攻撃能力を導入した場合、現在の陸上自衛隊の実員14万人、定員15・9万人で、新しい部隊を編成することは難しい。
 さらに深刻なのは、陸自の作戦基本部隊の火力打撃力不足だ。現在、本州配置の作戦基本部隊は戦車、火砲のない部隊に改編されようとしている。陸自の戦車、火砲の300両(門)の上限を撤廃し、作戦基本部隊の編成を見直すべきだ。
 政治家には国家国民を守る全責任があるが、自衛隊にも運用上、国家国民を守る責任がある。自衛隊に必要な装備を保持させなければ、国民の負託に応えられない。
 最低でもNATO(北大西洋条約機構)諸国の目標値GDP比2%程度の防衛費増額は必要だというのが、私の結論だ。

 ■火箱芳文(ひばこ・よしふみ) 1951年、福岡県生まれ。74年3月、防衛大学校(18期生)卒業後、陸上自衛隊に入隊。普通科(歩兵)幹部として幹部レンジャー課程などを経て、第1空挺団中隊長(習志野)、陸上幕僚監部幕僚などを務めた。第3普通科連隊長(名寄)、第1空挺団長(習志野)、第10師団長(名古屋)、防大幹事(副校長、横須賀)、中部方面総監(伊丹)を歴任。09年3月に第32代陸上幕僚長に就任。東日本大震災では陸幕長として震災対応に当たる。11年8月に退官。現在、三菱重工業顧問、国家基本問題研究所理事、偕行社理事、筑波大非常勤講師、全日本柔道連盟常務理事などを務める。柔道5段。著書に『即動必遂』(マネジメント社)。

安倍首相:「消費税・北朝鮮問う」 「28日に解散」 「国難突破」と強調 来月22日投票(毎日N)


 安倍晋三首相は25日、首相官邸で記者会見し、28日に召集される臨時国会の冒頭に衆院を解散する考えを表明した。首相は2019年10月に消費税率を10%に引き上げる際、増収分の使途を国の借金返済から幼児教育の無償化などに「思い切って変えたい」と強調。「国民生活に関わる重い決断を行う以上、速やかに国民の信を問わなければならない」と説明した。衆院選は「10月10日公示-22日投開票」の日程で行われる見通しだ。【高山祐】

「自公過半数割れなら辞任」
 首相は14年11月の衆院解散時に消費増税の延期を理由に挙げた。今回は「生産性革命」と「人づくり革命」を掲げ、増税を前提に「国民の信任なしに国論を二分するような改革を前に進めていくことはできない」と述べた。
 「人づくり革命」では、20年度までに3~5歳児の幼稚園、保育所の費用を無償化すると約束。低所得世帯は0~2歳児も無償化する方針を示した。低所得者世帯を対象にした高等教育無償化を「必ず実現する」とも述べた。こうした「全世代型」の社会保障制度に転換するため、2兆円規模の新たな政策を実施すると表明した。
 一方、消費増税分の使途変更に伴い、20年度までに基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化させる目標が「達成は困難になる」と認めたが、「黒字化目標はしっかり堅持する」と理解を求めた。
 首相は、核実験やミサイル発射を繰り返す北朝鮮にも言及し、「北朝鮮問題への対応について国民に問いたい」と述べた。そのうえで「この解散は『国難突破解散』だ」とアピールした。
 首相の解散方針に対しては、学校法人「森友学園」「加計学園」の問題隠しだと野党が反発している。首相は「国民から大きな不信を招き、野党の批判が集中するかもしれない。本当に厳しい選挙になることは覚悟している」と述べ、選挙中も丁寧な説明に努める意向を示した。
 衆院選の目標は自民、公明両党で過半数(233議席)に設定。「過半数を取れなければ私は辞任する」と述べた。
 衆院選で争点になる憲法改正に関しては、首相は会見では言及しなかった。しかし、25日夜のNHKの番組で「今度の選挙では党の考え方を示していくことになる」と述べ、争点になるとの認識を示した。9条に自衛隊の存在を明記する改憲案を自民党公約に盛り込むことにも意欲をみせた。
 衆院選は今回から定数が10減され、小選挙区289議席、比例代表176議席の計465議席を争う。

安倍首相記者会見 骨子
・臨時国会冒頭の28日に衆院解散。与党で過半数(233議席)が目標
・企業の設備投資、人材投資を促す「生産性革命」は成長戦略の柱
・2020年度までに3~5歳児の幼稚園、保育所費用を無償化
・「人づくり革命」の財源として、消費税率10%への引き上げによる増収分の使途を変更 ・基礎的財政収支の20年度黒字化は困難だが、目標は堅持
・北朝鮮問題への対応を国民に問いたい

9条に自衛隊明記「認めない」…民進が公約(読売N)


民進党は25日、党本部で全議員懇談会を開き、衆院選の政権公約を大筋で了承した。
 26日の「次の内閣」会合で決定する。所得再分配による教育無償化や社会保障の充実などを掲げたほか、憲法改正について「9条に自衛隊を明記することは認められない」と明記し、自民党との対決姿勢を鮮明にした。
 集団的自衛権の行使を限定容認する安全保障関連法に対し「憲法違反を含む」と指摘、違憲部分を削るとした。憲法については、「新しい人権」「統治機構改革」「内閣による衆院解散権の制約」で議論を深めるとしている。子育てや教育、社会保障の充実策では、幼児教育無償化や大学授業料の減免、「子ども手当」(児童手当)の所得制限撤廃などを掲げ、財源として富裕層への課税強化などを明記したほか、消費税の増税分を教育の充実に回す方針を明記した。

北朝鮮外相「アメリカが宣戦布告をした」(NHK)


北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、アメリカのトランプ大統領の北朝鮮への批判を「明確な宣戦布告だ」と強く非難するとともに、アメリカの爆撃機について「仮にわれわれの領空に入らずとも、撃ち落とす権利を保有することになる」と述べてトランプ政権を改めて強くけん制しました。

ニューヨークでの国連総会に出席した北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、25日午後、帰国の途につき、これを前に日本時間の25日夜遅く、滞在先のホテルの前で報道陣の取材に応じました。
このなかでリ外相は、トランプ大統領が9月23日、みずからのツイッターで北朝鮮をめぐって「小さなロケットマンの考えに共鳴するのなら、彼らは長く続かないだろう」と書き込んだことについて「アメリカの現職大統領が述べた言葉であり、明確な宣戦布告だ」と強く非難しました。そして、「宣戦布告をした以上、アメリカの爆撃機が仮にわれわれの領空に入らずとも、任意の時刻に撃ち落とす権利を含めて、すべての自衛的対応をとる権利を保有することになる」と述べ、B1爆撃機などを北朝鮮の東方沖の国際空域で飛行させたトランプ政権を改めて強くけん制しました。

さらにリ外相は「宣戦布告に対処して、すべての選択肢がわが国の最高指導部の作戦のテーブルにのるだろう」とも述べ、トランプ政権が北朝鮮に対して「すべての選択肢はテーブルの上にある」として軍事的な選択肢も排除しない姿勢を示していることに対抗して、対決姿勢を一層鮮明にしました。

米報道官「宣戦布告はしていない」
北朝鮮のリ・ヨンホ外相がアメリカのトランプ大統領の北朝鮮への批判を「明確な宣戦布告だ」と非難したことについて、ホワイトハウスのサンダース報道官は25日の記者会見で「われわれは北朝鮮に宣戦布告はしていない。率直に言ってばかげた主張だ」と反論しました。
さらにリ外相がアメリカの爆撃機について「仮にわれわれの領空に入らずとも、撃ち落とす権利を保有することになる」と述べたことに対し、サンダース報道官は「公海上のほかの国の航空機を撃ち落とすのは決して適切でない」と批判しました。
そのうえでサンダース報道官は、北朝鮮に対し経済的、外交的に最大限の圧力をかけ、引き続き朝鮮半島の平和的な非核化を目指していく方針を強調しました。

国連事務総長「言葉がすぎると誤解リスク高まる」
アメリカのトランプ大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長との間で激しい言葉の応酬が続き、緊張が高まっていることについて国連のグテーレス事務総長は、25日、報道官を通じて「言葉がすぎると誤解のリスクが高まる」とのコメントを発表し、双方に自制を呼びかけました。また報道官は、「北朝鮮問題は政治的な解決しかない」と述べて、米朝をはじめとした関係国に対して対話を通じた解決を改めて訴えました。
グテーレス事務総長は23日、国連総会で演説した北朝鮮のリ・ヨンホ外相と会談し、国連安全保障理事会の決議を完全に履行するよう求めましたが、会談は平行線に終わったと見られていて、仲介に乗り出す意欲は見せているものの有効な手だてを見いだせていないのが実情です。
国連では25日、世界193か国の代表による一般討論演説が終了しました。ことしは、多くの国の代表が、北朝鮮の核・ミサイル開発に言及したのが特徴で、北朝鮮を非難する一方で、これ以上、緊張が高まる事態は避けるべきだとして対話の重要性を訴える発言が相次ぎました。

わが日本はあまりにも無力 北朝鮮の軍事脅威に危険な「護憲」の旗(産経:古森氏のアメリカノート)


北朝鮮の軍事活動が日本の国家や国民の存立を脅かすようになった。その結果、自国の防衛にも「軍事」を否定する日本は戦後の国のあり方の根底を問われることとなった。あまりにも明白で切迫した核兵器とミサイルの軍事脅威に対してわが日本の軍事面での防衛も抑止もあまりに無力だからだ。
 その根本の原因は、日本が外部からの軍事での攻撃や威嚇に対して自国の安全を守るためにでも「平和憲法」という虚名の下に一切の軍事を排してきたことにある。軍事とは簡潔にいえば、国を守るための物理的な力の保持である。全世界の主権国家が自国の防衛には不可欠だとする手段でもある。
 安倍晋三首相は北朝鮮の核武装の動きやミサイル発射のたびに「断固として許さない」と言明する。だが北朝鮮は平然と核爆発を重ね、ミサイルを日本の方向に向けて発射し続ける。首相の言明はむなしく終わる。日本国が「断固として」とか「許さない」という言葉に実効性をもたらす物理的な手段をなにも持たない事実をみると、空恐ろしいほどのむなしさとなる。
 北朝鮮の脅威にはもちろん軍事以外の対応も欠かせない。だが脅威の本質は軍事なのだ。「日本列島を核爆弾で海中に沈める」という自大な威嚇も基盤は軍事である。だからこちらの対応も防御も、最悪の場合に備えての軍事的な要素が欠かせない。
 日本自身に北朝鮮の軍事脅威を抑える軍事能力が皆無となれば、その能力を持つ他国に依存する以外にない。だからこその日米同盟強化だろう。だが日本の防衛とは首相が米国大統領と会談することなのか、という皮肉な感想もつい浮かぶ。軍事面での日本独自の対策がなにも出てこないからだ。
 自国の安全保障よりも些細(ささい)な行政手続きの疑問を材料にしての政権非難を優先させる野党側でも、北朝鮮危機への対処は他国依存のようである。民進党幹事長だった野田佳彦氏も「中国を含めた関係国に働きかけを」と主張していた。与野党を通じて政治指導者たちの主張は、まずは米国、そして韓国、国連、さらには中国、ロシアと、とにかく他国との協力、連携なのだ。事態の核心である軍事面での日本自身の対処にはみな沈黙のままなのである。
 この現状は憲法9条の帰結だともいえよう。軍事をすべて否定する趣旨の規定だからだ。軍事的脅威に直面した日本が非軍事的対処ではその脅威は増すばかりという苦境に追い込まれても、軍事的な防御策には他国との共同でも触れてはならない、というのが9条の自縄自縛なのである。
 だから米国では日米同盟強化のために日本の憲法改正を求める声が超党派で広がってきた。大手紙ウォールストリート・ジャーナルは「憲法9条は日本自身の防衛にとって危険だ」という主張を社説で打ち出した。
 こう述べてくると、日本側の絶対護憲派からは「前のめりの危険な軍事志向」などという反発も起きるだろう。だが護憲派に求めたい。いまこそ憲法9条の真価を発揮させて、北朝鮮の軍事脅威をなくしてほしい、それができないならば、危険な「護憲」の旗を降ろしてほしい、と。(ワシントン駐在客員特派員)

金正恩氏「斬首作戦」は1回限り 失敗すれば北朝鮮は反撃に その時は日本も対象だ 元陸上幕僚長・火箱芳文(産経N)


北朝鮮が国際社会への挑発を止めない。15日早朝には「火星12」とみられる弾道ミサイルを発射し、北海道上空を通過させ、襟裳岬東約2200キロの太平洋上に着弾させた。3日には「6回目の核実験」を強行した。水爆の可能性が高い。許すまじき行動だ。(夕刊フジ)
 北朝鮮の核武装は東アジアだけでなく、世界の安全保障環境を劇的に変える。日本はこれを座視できない。米国は非核化を狙うが、北朝鮮はほぼ「核」を手中にしている。ここまで来た核武装を絶対に放棄しない。
 6回目の核実験後、北朝鮮は電磁パルス(EMP)攻撃の可能性に言及した。核搭載ICBM(大陸間弾道ミサイル)の完成も時間の問題である。北朝鮮は今後も核実験と弾道ミサイル発射を繰り返し、緊張を高めながら米国に対して体制保証を求めてくるだろう。
 北朝鮮国営メディアは「取るに足らない日本列島の4つの島を核爆弾で海中に沈めるべきだ」「米国の地を焦土にしよう。準備してきた報復手段を総動員してわれわれの恨みを晴らそう」などと威嚇し続けている。
 米国は多くの軍事的選択肢を持つ。核を含む圧倒的に優勢な戦力による攻撃から、小規模な軍事作戦による「斬首作戦」まで、いかなるオプションも取り得る。だが、直ちに先制攻撃が行われる可能性は低い。
 北朝鮮の核武装を放棄させるには、体制の内部崩壊か、米国による武力での打倒しかない。
仮に米軍が圧倒的な軍事作戦を行う場合、ロシアと中国への影響を考慮して、両国から「承諾」「最低限の黙認」を取り付けておく必要があるが、黙認しないだろう。同盟国の韓国、日本への事前承諾も欠かせない。
 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を狙う「斬首作戦」の場合、彼のリアルタイムな情報が必須で、確実に「正恩氏の死」を確認しなければならない。チャンスは1回だけだ。失敗すれば、北朝鮮は周辺国に反撃してくる危険性がある。日本も対象だ。
 では、どう備えるべきか。
 日本は核を含む「抑止力の保持」を早急に検討し、北朝鮮のミサイル発射を思いとどまらせなければならない。それには冷静に、タブーなき核論議を行い、「非核3原則」を見直すべきだ。米国の核を日本で共同管理する「核シェアリング」など、現実的な核政策に転換する必要がある。
 「専守防衛」政策から、「積極防衛」政策に転換し、安全保障の基本方針(25大綱)を見直す。まずは地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入により、ミサイル防衛を重層化させる。
 そして、弾道ミサイルに対する、わが国独自の「懲罰的抑止力」、すなわち「敵基地攻撃能力」を保有しなければ、北朝鮮の弾道ミサイル発射は止まらない。国民の不安も解消しない。

 ■火箱芳文(ひばこ・よしふみ) 1951年、福岡県生まれ。74年3月、防衛大学校(18期生)卒業後、陸上自衛隊に入隊。普通科(歩兵)幹部として幹部レンジャー課程などを経て、第1空挺団中隊長(習志野)、陸上幕僚監部幕僚などを務めた。第3普通科連隊長(名寄)、第1空挺団長(習志野)、第10師団長(名古屋)、防大幹事(副校長、横須賀)、中部方面総監(伊丹)を歴任。09年3月に第32代陸上幕僚長に就任。東日本大震災では陸幕長として震災対応に当たる。11年8月に退官。現在、三菱重工業顧問、国家基本問題研究所理事、偕行社理事、筑波大非常勤講師、全日本柔道連盟常務理事などを務める。柔道5段。著書に『即動必遂』(マネジメント社)。

福田・内閣府副大臣、自民離党し新党参加へ 波紋広がる(朝日N)


自民党の福田峰之内閣府副大臣(衆院比例南関東)が24日、東京都内で記者会見し、同党を離党し、小池百合子・東京都知事に近い若狭勝衆院議員らが準備を進める新党に参加する意向を表明した。
 福田氏は「私を育ててくれた自民党を批判したいとかいうことはない。新党をつくって、今の世の中に受け入れられる政治家をつくることをやりたい」と語った。10月の衆院選に立候補するが、選挙区は今後調整する。25日に自民党に離党届を提出する予定だ。
 福田氏は前回衆院選で神奈川8区に立候補したが、維新の党(当時)の江田憲司氏に敗れ、復活当選していた。

     ◇
 自民党所属の衆院議員、福田峰之内閣府副大臣の突然の新党参加表明は、自民党内にも波紋を広げた。
 南関東選出の若手議員は「首都圏のうち、比例復活も危ない議員は新党に流れてもおかしくない」。東京都内選出の衆院議員は「『自民から新党へ』と報じられたら新党が勢いづく。離党ドミノにならなくても打撃は大きい」と警戒感をあらわにした。

トランプ大統領 「共鳴するなら長くは続かない」北朝鮮けん制(NHK)


アメリカのトランプ大統領は、北朝鮮のリ・ヨンホ(李勇虎)外相が国連総会の演説で、トランプ政権との対決姿勢を改めて鮮明にしたことについて「小さなロケットマンの考えに共鳴するのなら、彼らは長くは続かないだろう」と述べ、北朝鮮をけん制しました。

北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、ニューヨークで開かれている国連総会で、日本時間の24日朝早く、演説し、トランプ大統領が19日の演説でキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と呼んだことについて、「わが国の最高尊厳をロケットと結びつけて冒とくしようとした」と非難し、トランプ政権との対決姿勢を改めて鮮明にしました。
この演説について、トランプ大統領は23日夜、みずからのツイッターで、「小さなロケットマンの考えに共鳴するのなら、彼らは長くは続かないだろう」と書き込み、北朝鮮をけん制しました。
トランプ大統領が19日の国連演説で北朝鮮を強く非難したことを受けて、キム委員長が「史上最高の超強硬な対応措置の断行を慎重に考慮する」という声明を出したほか、リ・ヨンホ外相が、太平洋上での水爆実験の可能性に言及するなど双方の間で、非難の応酬が続いています。

独下院選、メルケル首相が勝利宣言…続投へ決意(読売N)


【ベルリン=井口馨】24日のドイツ連邦議会(下院)選挙で、第1党になることが確実となった中道右派、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)を率いるメルケル首相は同日夜、ベルリンで支持者を前に演説し、「我々は引き続き責任を負っていく」と勝利宣言して、首相として4期目を務める決意を示した。
 メルケル氏は、経済成長の促進や欧州の結束強化、不法移民対策などに注力していく考えを明らかにした。

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