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ICBM発射 北は自滅への道急ぐのか 「核完成」阻止へ手立て尽くせ(産経:主張)


 北朝鮮に核・弾道ミサイル戦力を放棄する考えなどない。それが改めて明確になった。
 北朝鮮が日本海に向けて発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)は、約千キロ飛行して青森県西方約250キロの日本の排他的経済水域(EEZ)に着弾した。
 日本は、同盟国である米国や国際社会とともに、北朝鮮の核戦力完成を全力で阻止すべきだ。
 必要な手立てはすべて講じなければならない。連携、結束という言葉にとどまらず、日本自らのさらなる具体的行動が求められる。残された時間は多くはない。

 ≪圧力なき対話は無力だ≫
 国連安全保障理事会の決議に違反し、平和を乱す暴挙を、世界が非難している。厳しい制裁措置を受けながらも、北朝鮮は自滅への道から引き返してはいない。核を放棄する対話のテーブルにつかせるための努力は、なお必要だ。
 ICBMは、通常よりも高い角度で打ち上げる「ロフテッド軌道」をとり、到達高度は過去最高の約4500キロだった。通常軌道であれば、1万3千キロ以上飛ぶとみられる。北朝鮮は声明で「米本土全域を攻撃できる」ほか、「超大型の重量級核弾頭」を搭載できると主張した。
 「国家核戦力の完成」を宣言したが、これは額面通りに受け取れない。ICBMで米本土を射程に収めることと、核攻撃できることとは次元が異なるからだ。
 ICBMの核弾頭が大気圏再突入時の7千度の高熱に耐え、もくろみ通りに爆発させるには技術的に高いハードルがある。北朝鮮はすでに7月の発射で成功したというが、日米両政府は懐疑的だ。今回の発射も分析が必要だ。
 それでも、北朝鮮が着々と開発を進めてきたことは明白だ。放置すれば対米核攻撃能力を完成させるだろう。米国が日韓両国にさしかける「核の傘」は、破れ傘になってしまう。
 北朝鮮の弾道ミサイル発射は2カ月半ぶりとなる。その間、トランプ米大統領のアジア歴訪や米空母3隻の日本海集結、中国共産党大会の開催があった。
 北朝鮮が軟化してきたという希望的観測も一部にあったが、完全な誤りだった。河野太郎外相が、「抑制していたのではなく、着々と次の行動の準備をしていた」と述べたのは正しい。
 こうした相手には、経済、軍事の両面から、最大限の圧力をかけ続けるしかない。
 日米などが圧力強化を図ることで、北朝鮮が暴発するとの批判があるが、極めておかしなもので、独裁者を喜ばせかねない。情緒的な判断は禁物である。
 強い制裁なしに核武装を止めることはできない。安倍晋三首相が国会で、「われわれが『暴発するかもしれない』とたじろげば、まさに彼ら(北朝鮮)の思うつぼになる」と語ったのは妥当だ。

 ≪船舶検査の態勢をとれ≫
 ICBM発射は、国連の制裁や米国によるテロ支援国家再指定に真っ向から挑戦するものともいえる。日本も安保理決議に基づく制裁の完全履行を各国に求めてきたが、それだけでは不十分である。新たな暴挙には新たなペナルティーが科されるべきだ。日本は、石油の全面禁輸を含む制裁強化を呼びかけたらどうか。
 ティラーソン米国務長官は声明で、「北朝鮮に物資を運搬する海上交通を禁止」する追加制裁を呼びかけた。経済制裁の一環としての海上封鎖である。
 その際、北朝鮮の隣国である日本は大きな役割を期待されよう。ところが、現行の船舶検査活動法に欠陥がある。海上自衛隊や海上保安庁は不審船の船長が拒否すれば、乗船して調査することはできない。安保理が海上封鎖を決めたとしても、日本は国連加盟国としての責任を十分に果たせない。
 政府と与野党は、今の国会で諸外国並みの海上封鎖に当たれるよう法改正に取り組むべきだ。国民を北朝鮮の核の脅威から守るため、迅速な行動が必要である。
 ティラーソン氏は、現在は休戦中となっている朝鮮戦争の国連軍参加国に、日本など関係国を加えた国際会議をカナダと共催することも明らかにした。北朝鮮を牽制(けんせい)するねらいがある。
 横田基地(東京都)には朝鮮国連軍の後方司令部がある。日本は参加各国と地位協定を結び、基地使用などを認めている。その意味でも国際協調に努めたい。
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北朝鮮は憲法9条を欲している 11月30日(産経抄)


中米のコスタリカは日本と同じように憲法で軍隊の保有を禁止している。国際ジャーナリストの伊藤千尋(ちひろ)さんは先日、毎日新聞紙上で日本もこの国の平和主義に学ぶべきだと説いていた。周辺国に対話の重要性を訴え、「平和の輸出」を行っているそうだ。なんともうらやましい。
 ▼おそらく、隣国からのミサイル飛来を24時間監視する必要もないのだろう。北朝鮮は昨日、ICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射して、日本海に落下させた。Jアラートが鳴らなかったのは、自衛隊がミサイルの軌道を見極め、政府が列島に落下物がないと判断したからだ。
 ▼北朝鮮は声明で、新型ミサイルは米全土の攻撃が可能と、実験の成果を誇示した。ただ今回、太平洋に向かわなかったのは、米国を過度に刺激しないように配慮した、との分析がある。「専守防衛」の日本の反発はまったく気にしていない。北朝鮮はすでに、日本全土を射程に入れた200基以上のミサイルを配備済みである。
 ▼昨日小紙に掲載された、北朝鮮の金賢姫(キム・ヒョンヒ)元工作員のインタビュー記事を興味深く読んだ。日本人になりすまして、乗員乗客115人を乗せた大韓航空機を爆破する事件を起こしてから、もう30年たつ。
 ▼その10年前には、13歳の横田めぐみさんが工作員に拉致されている。北朝鮮は、日本国憲法が日本人にもたらした「平和ぼけ」をあざ笑うかのように、国家テロを実行してきた。
 ▼伊藤さんによると、西アフリカ沖のスペイン領カナリア諸島には、憲法9条の碑がある。「世界には憲法9条を欲している人たちがいる」。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長もその一人であろう。米国に核保有を認めさせ、朝鮮統一の野望を遂げるまで、日本に邪魔されたくないからだ。

金井宇宙飛行士 最終試験に合格 来月 宇宙での長期滞在へ(NHK)


日本人宇宙飛行士の金井宣茂さんがロシアの訓練施設で行われた最終試験に合格し、来月17日、ロシアの宇宙船「ソユーズ」で宇宙に向かい、国際宇宙ステーションでの長期滞在に臨むことになりました。

元海上自衛隊の医師で日本人として12人目の宇宙飛行士となる金井宣茂飛行士は、国際宇宙ステーションに長期滞在するため、同僚の2人の飛行士とともに、モスクワ郊外の訓練施設で訓練を受けてきました。
29日にはロシアの宇宙船「ソユーズ」の操作方法についての最終試験に臨み、金井飛行士は集まった報道陣に対し、「2年間、十分に訓練をしてきました。3人でしっかりと合格したい」と意気込みを述べました。
このあと金井飛行士ら3人は、「ソユーズ」の模型に乗り組み、機器のトラブルなどの緊急事態への対処能力を試されました。
ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」によりますと、3人とも最終試験に合格し、来月17日、中央アジアのカザフスタンから打ち上げられる「ソユーズ」で宇宙に向かい、国際宇宙ステーションでの長期滞在に臨むことになりました。
最終試験には、おととし国際宇宙ステーションにおよそ5か月間滞在した油井亀美也飛行士も激励に駆けつけ、「金井さんは、お医者さんとしての経験を生かした実験をやりたいといっていました。大きな成果を持ち帰ってくれると思っています」と述べ、エールを送っていました。

北ICBM発射 米との緊張高める危険な挑発(読売:社説)


◆国際圧力強化で対話に引き出せ◆
 国際社会の包囲網にもかかわらず、「核ミサイル」を喧伝けんでんし、独裁体制の生き残りを図る。そんな思惑が、一段と明白になったと言えよう。
 北朝鮮の危険かつ身勝手な振る舞いを改めさせるには、関係国が緊密に連携し、圧力を強化しなければならない。
 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した。
 通常より高い角度で打ち上げる「ロフテッド軌道」で高度は4000キロを大幅に超え、過去最高だった。53分間で約1000キロ飛行し、青森県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。

 ◆脅威の冷静な分析を◆
 ICBMの発射は、7月の2回に続いて3回目だ。今回のミサイルを通常の角度で発射した場合の射程は、1万3000キロ以上と推定する専門家もいる。首都ワシントンなど、米本土の主要都市まで届く計算になる。
 安倍首相は「国際社会の平和的解決への意思を踏みにじり、暴挙を行ったことは断じて容認できない」と記者団に述べた。
 政府が直ちに、北朝鮮に厳重抗議したのは当然である。
 北朝鮮は、米本土全域を攻撃でき、大型核弾頭の搭載が可能なICBM「火星15」の試験発射に成功した、と発表した。朝鮮労働党の金正恩委員長は、「ついに核戦力完成の歴史的大業が実現した」と言い放った。
 自国の戦力を誇張するのは、北朝鮮の常套じょうとう手段であることに留意せねばなるまい。高度を稼ぐため、弾頭を実戦用よりも軽くした可能性がある。大気圏再突入技術の獲得も確認されていない。能力に関する冷静な分析が必要だ。
 最近2か月半、北朝鮮の軍事的挑発はなかった。米国の出方を見極めていたのではないか。
 トランプ米大統領は今月のアジア歴訪を通じて、経済、軍事両面で、北朝鮮への圧力を高める姿勢をアピールした。核・ミサイル開発の放棄が対話の前提になることを明確にし、テロ支援国家の再指定にも踏み切った。
 北朝鮮は、今回の発射で、米国の圧力には屈しない意思を示したつもりなのだろう。危機を作り出し、米国に譲歩を迫る駆け引きに再び走ったと言える。米朝間の緊張が高まるのは必至だ。

 ◆制裁の効果を高めたい◆
 トランプ氏は、「北朝鮮に対するアプローチに変更はない」として、既定の圧力路線を着実に進める意向を示した。制裁の効果への一定の手応えがあるのだろう。河野外相も、「経済制裁が効いているとの情報がある」と語った。
 北朝鮮漁船が相次いで、日本の沿岸に漂着している。質の悪い燃料と老朽化した船体を使った無理な操業が原因との見方が強い。
 北朝鮮から板門店の南北軍事境界線を越えて亡命した兵士は、肺結核などにかかっていた。劣悪な待遇がうかがえる。
 安倍首相はトランプ氏との電話会談で、対北朝鮮圧力を最大限に強める方針を確認した。国連安全保障理事会は、緊急会合を開き、対応を協議する。制裁決議の厳格な履行で、中国、ロシアの協力を取り付けることが大切だ。
 首相が参院予算委員会で「アプローチの仕方に温度差はあるが、今後も中露の動向をしっかりと分析し、働きかけるべき時には働きかけを行っていきたい」と強調したのはうなずける。
 中国外務省も、発射に重大な懸念を表明した。北朝鮮への石油製品の輸出制限拡大など、追加制裁をためらってはならない。

 ◆迎撃能力強化も必要だ◆
 日本は、不測の事態に備えて、迎撃能力を拡充すべきだ。
 来年度の予算編成では、陸上配備型イージスシステムの関連経費や、新型ミサイルの取得費などの適切な計上が欠かせない。
 気がかりなのは、自衛隊、米軍、韓国軍が揃そろって参加する演習や訓練が行われていないことだ。
 今月中旬に「ロナルド・レーガン」など米空母3隻が日本海に入った際も、演習は日米、米韓での実施にとどまった。
 韓国側に、自衛隊との連携への反発があるためだとされる。中国が日米韓3か国の安保協力の緊密化を警戒し、韓国に慎重な対応を迫っているという事情もある。
 韓国は、ICBM発射直後に、対処能力を示すため、日本海でミサイル訓練を実施した。
 北朝鮮に融和的な文在寅大統領も、事態の深刻化を受けて、軍事面での対抗措置に出ざるを得なかったのだろう。日米韓の安保面での連携強化を躊躇ちゅうちょしている場合ではないはずだ。

政府 北朝鮮発射ミサイル 米全土射程の新型ICBMとの見方(NHK)


政府は、北朝鮮が、29日発射した弾道ミサイルについて、アメリカ全土やロシア、ヨーロッパも射程に入る新型のICBM=大陸間弾道ミサイルとの見方を強めていて、国連安保理決議の完全な履行など、一層の圧力強化を各国に呼びかけていく方針です。

北朝鮮が、29日およそ2か月半ぶりに発射した弾道ミサイルは、これまでで最大の4000キロを大きく超える高度に達し、およそ1000キロ飛しょうして青森県の西およそ250キロの日本のEEZ=排他的経済水域内に落下したと推定されています。
政府は、この弾道ミサイルについて、飛行中に3つに分離したことから複数の推進装置を備えた多段式の新型のICBM=大陸間弾道ミサイルで、射程距離は、1万2000キロから1万3000キロに達し、ワシントンを含むアメリカ全土やロシア、ヨーロッパも射程に入るという見方を強めています。
安倍総理大臣は29日の参議院予算委員会で、「もし大気圏への再突入技術を手に入れ、核を小型化して弾頭に積めるようになれば、すべての国にとって大きな脅威となる」と述べていて、政府は、北朝鮮がICBMの完成に必要な大気圏への再突入技術や核弾頭の小型化をどの程度進展させているのか詳細な分析を進めています。
また今回のミサイル発射を受けて安倍総理大臣は、アメリカのトランプ大統領や韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領と相次いで電話で会談し、中国の役割が重要だという認識を共有するとともに、日米韓3か国で一層の圧力強化に取り組んでいくことで一致しました。
政府は、これから冬にかけて北朝鮮に対する制裁はさらに効果が出てくるとして、国連安保理の場などを通じて、安保理決議の完全な履行などを各国に呼びかけていく方針です。

大飯原発再稼働 地域と日本に意義がある(産経:主張)


 3号機は来年1月中旬に、4号機は3月中旬に発電を再開できる見通しとなった。
 関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働に、同県の西川一誠知事が同意を示したことによる展望だ。2基の復活によって、新規制基準下での再稼働は4原子力発電所・7基となる。
 エネルギー資源を欠くわが国にとって原子力発電は、不可欠の技術である。福島事故の教訓を反映し、原発の安全性は格段に強化されている。安定電源復活の着実な足取りとして歓迎したい。
 西川氏は「再稼働は地域に役立ち、日本にとっても意義がある」と述べた。原発立地県の知事としての至言である。
 原子力規制委員会の安全審査で合格レベルに達した柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に難色を示し続けている新潟県の米山隆一知事には、ぜひとも参考にしてほしいものである。
 合わせて236万キロワットに達する大飯3、4号の再稼働によって、関電の収支は、1カ月で約90億円の改善が見込まれる。先行した高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働で、8月に電気料金を安くしているが、今回はそれに続く値下げとなりそうだ。
 電気代の高さに苦しんできた近畿圏の製造業の競争力と経営の回復につながろう。一般家庭の家計にとっても朗報である。
 原子力発電の特徴は、二酸化炭素の排出を伴わないことにある。世界の国々が地球温暖化防止を目指す「パリ協定」で、日本が誓った削減率達成のためにも原発再稼働の着実な進捗(しんちょく)が望まれる。
 今回の再稼働に対し、隣接する滋賀県は、立地自治体並みの安全協定を求め、「容認できる環境にない」と難色を示しているが、そもそも安全協定は、電力会社との紳士協定的な取り決めだ。
 それに基づく地元同意には、法的根拠がないことを忘れてはなるまい。もちろん、原発を擁する電力会社と地元とのコミュニケーションは非常に重要である。
 だが、地理的範囲を拡大させた地元同意が脱原発に援用されるような事態を招来するなら、本来の安全確保から遠ざかる。
 エネルギー安全保障の観点からも、政府による原子力利活用の明確な意思表明が必要だ。エネルギー基本計画を見直している今こそ、その時期ではないか。

実行犯の金賢姫元工作員インタビュー 「めぐみさんは金正日一家の秘密を知ってしまった」(産経N)


【ソウル=桜井紀雄】乗客乗員115人を乗せた大韓航空機が1987年に爆破されたテロ事件から29日で30年となる。実行犯の金(キム)賢姫(ヒョンヒ)元工作員(55)が韓国国内で産経新聞のインタビューに応じた。金元工作員は拉致被害者の横田めぐみさん(53)について、生存情報を確認したとして「生きている」と強調。めぐみさんが金(キム)正日(ジョンイル)一家の日本語教師を務めるなど、金一家の秘密を知ったことが、北朝鮮が帰国させない最大の理由だとする見方を明らかにした。
 金元工作員は84年6月ごろ、同僚工作員の日本語教育係だっためぐみさんと一度面会したことがある。テロ事件前には、帰国した拉致被害者の蓮池祐木子さん(61)と写った妊娠しためぐみさんの写真を目にし、その後、韓国人拉致被害者の夫との間に女児を出産したと聞いたという。
 北朝鮮がめぐみさんの死亡を主張していることについては、工作員教育に関わったことに加え、「公開しては困る秘密を知ってしまったからだ」だとし、「一番は金正日一家との関わりだ」との見方を示した。めぐみさんは離婚後に一家の日本語教師を担っていたとの情報を得たともしているが、詳細は「分からない」という。金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党委員長が幼少時に日本語を学んでいたことから、金一家の子供たちが対象だった可能性もある。
 わずか13歳のめぐみさんを拉致した理由については、北朝鮮は当初、外国人を「金日成(イルソン)革命戦士」に教育し、工作に活用する目的だったが、欧州で失敗し、工作員教育係などに目的が変わったと説明した。
 米政府が北朝鮮をテロ支援国家に再指定したことに関連し、後ろ盾だった中国も現在、国連制裁に参加しており、経済的に「長くは維持できず、5年たてば変化をみせる」と予測。金委員長が核・ミサイル開発にこだわる理由は「米国と交渉し、平和協定を結んで在韓米軍を撤退させた後、韓国を(社会主義体制下に)赤化統一することが最終目的だ」と指摘した。
 北朝鮮に残された両親ら家族について、事件直後に平壌から追放され、死亡したと最近、脱北者から聞いたことも明らかにした。
 金元工作員の長男は高校生、長女は中学生に成長。共に学校では第2外国語として日本語を習い、日本にハマっているという。長男は日本のゲームやアニメ映画「君の名は。」に夢中になり、「ただいま」や「ごちそうさま」と日本語であいさつする、と明らかにした。


北朝鮮が弾道ミサイル発射 ICBM、日本海落下 (東京新聞)


北朝鮮は日本時間29日午前3時18分ごろ、弾道ミサイルを発射した。日本政府によると、青森県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内の日本海に着水したとみられる。約50分飛行、到達高度は4千キロを大きく上回り過去最高。大陸間弾道ミサイル(ICBM)と推定される。北朝鮮は、11月20日にトランプ米大統領が北朝鮮のテロ支援国家再指定を発表したのに反発、米本土を狙う核・ミサイル開発の継続姿勢を鮮明にした。
 北朝鮮のミサイル発射は北海道上空を通過した9月15日以来。政府は北朝鮮に厳重抗議、菅義偉官房長官は記者会見で「断じて容認できない」と非難した。
(共同)

防衛相「かなりの能力あるICBM」 北朝鮮ミサイル(朝日N)


北朝鮮が発射した弾道ミサイルについて小野寺五典防衛相は29日朝、防衛省で記者団に「高度は4千キロをはるかに超える。ICBM(大陸間弾道ミサイル)級だと判断できる」との見解を示した。
 小野寺氏によると、ミサイルは1発で、発射角度を意図的に高め、高度を上げて飛距離を縮めた「ロフテッド軌道」により、「おそらく過去最も高い距離まで打ち上げた」という。
 小野寺氏は「かなりの能力を持ったICBM」との認識を示し、「日本に対しての脅威認識は既にあるが、米国を含めた関係国も当然、緊張感をもってこの状況について分析されることだと思う」と語った。

北朝鮮ミサイル 過去最も高い高度に 防衛省(NHK)


防衛省によりますと、今回発射された弾道ミサイルの高度は4000キロを大きく超えたと推定され、通常より発射の角度を上げて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射されたと見られています。

ことし7月28日に北朝鮮が「火星14型」と呼ぶ新型の弾道ミサイルが発射された際には同じようにロフテッド軌道で発射され高度は3500キロを大きく超えたとみられていますが、今回はこれを上回っていて、これまで確認された中で最も高い高度だということです。小野寺防衛大臣は今回発射されたのはICBM・大陸間弾道ミサイル級と推定されるという見方を示しています。

憲法改正案が多くの賛成を得るために、「自衛隊明記」は9条と別にせよ 大阪大教授・坂元一哉(産経:世界のかたち日本のかたち)


 衆議院選挙の与党圧勝により憲法改正の見通しが開けてきた。ただ安倍晋三首相もいうように、憲法改正は国民投票で決めるものである。国会が衆参両院、それぞれ総議員の3分の2以上の賛成で発議した憲法改正案に、国民(有権者)の過半数が賛成する必要がある。
 賛成が反対を1票でも上回ればいいわけだが、なにしろ明治憲法の改正(つまり日本国憲法の制定)以来、70年間やっていない憲法改正である。立憲政治の安定のためにも、過半数をなるべく多く上回る国民の賛成を得ることが望まれる。
 そのため、国会が発議する憲法改正案は、賛成する理由があるというだけでなく、反対する理由もない、とできるだけ多くの国民が納得するようなものにすべきだろう。
 この点、安倍首相の提案、すなわち憲法9条の条文を残したまま憲法に自衛隊の根拠を明記するという改正はどうか。
 改正の理由は明らかである。国家と国民の安全を守るための実力組織で、いまや世界有数の軍事力を持つ自衛隊について、憲法に一言の言及もない。この不正常は、憲法の健全性のためにも改めるべきである。
 憲法と自衛隊の関係をめぐる議論は、わが国の安全保障論を長らく混乱させてきた。だがいまや、国民の大多数が自衛隊の存在を支持するようになっている。この際、その合憲性を憲法に明記して、混乱を整理することの意義は小さくない。
 その明記は、自衛隊員の士気を高め、自衛隊の能力向上にも資するだろう。国際情勢が極めて厳しくなるなか、それが持つ意義もまた大きい。
 安倍首相の提案に対して、それは安保法制を固定化するから反対という議論がある。だが、憲法に自衛隊の根拠が明記されても、それによって、法律上自衛隊に何ができるかを定めている安保法制の廃棄や見直しができなくなるわけではない。それは別の話である。
 より問題になるのは、9条を改正することへの、また逆に、改正しないことへの反対論だろう。前者は、9条の1、2項をそのまま残しても、もし自衛隊明記の文言を9条に入れれば、9条改正になるから反対、という議論。後者は、9条の文言を改正しない、とくに2項を改正しないような9条改正には反対という議論である。
 私はこの2つの反対論がそれなりに力を持つようであれば、改正案になるべく多くの賛成を得るという観点からも、自衛隊明記は9条とは別の条文で行うのがよいと考える。たとえば、103条ある憲法の最後に104条を新設して、そこに、憲法が自衛隊のような自衛のための実力組織の保持を禁じていないこと、そして、そうした組織の最高指揮権は内閣総理大臣にあることを明記する、というようなやり方はどうだろうか。
 9条を改正したくない人はもちろん、9条2項を改めたい人の説得にも役立つだろう。いまは9条を改正しない。だがそれでかえって将来の改正に含みを残せる、といえるからである。 (さかもと かずや)

佐竹敬久・秋田県知事「捜査の機会を逃がした」 北朝鮮船行方不明で県警を批判(産経N)


 北朝鮮籍とみられる男性8人を乗せて秋田県由利本荘市に漂着した木造船が現場からなくなり、行方不明となっている問題で、佐竹敬久知事は27日の記者会見で、工作船かどうか検証する機会を逃したとして、県警の対応を批判した。
 知事は「周辺(住民)は不安だ。本当に漁船なのか。スパイ船なのか。8人だけなのか。8人はああいう状態だが、例えば2人は潜入したとか…」と指摘。
 「しっかりと船を調べないと。調べれば痕跡があるから。地元の漁民の方も言ってたが、移動できるときに移動して証拠の保全をすべきだった。住民に不安を与え、捜査の機会を逃したのは疑問が残る」と述べた。
 一方、菅義偉官房長官は同日の記者会見で、記者から船がなくなったのは悪天候が理由かを問われ、「基本的にそうだろう。船自体は発見できていないが、付近で船に積まれていたと考えられる木片や漁具などを回収した」と述べた。
 秋田県では昭和56年に男鹿市の海岸で、北朝鮮で1カ月間の工作員教育を受けて戻ってきた在日韓国人の男が逮捕され、朝鮮労働党作戦部に所属する「戦闘員」と呼ばれる案内役の工作員2人が逃走する「男鹿脇本事件」が起きるなど、1960年代から80年代にかけて北朝鮮工作員の潜入・脱出事件が数多く確認されている。

年金の控除縮小 高所得者は増税で調整 政府(NHK)


来年度の税制改正の焦点になっている所得税の見直しで、政府は年金収入にかかる税を減らす控除について、年金の収入が1000万円を超える人や年金以外に1000万円以上の所得がある人が、増税になる方向で与党との調整に入りました。

来年度の税制改正では、所得税の負担を軽減する控除の見直しが大きな焦点になっています。
このうち、年金生活をしている高齢者の、税の負担を減らす「公的年金等控除」について、政府は、年金収入が1000万円以上の人には控除の額に上限を設ける方向です。
また、会社の役員などを務め、年金以外に、1000万円以上の高額の所得がある人の控除の額も減らす方向です。
具体的には、年金収入以外に1000万円から2000万円未満の所得がある人は10万円、2000万円以上の所得がある人は20万円控除を減らす案を軸に与党と調整に入りました。
これが決まると、年金収入が1000万円を超える人や年金以外に1000万円以上の収入がある人は増税になりますが影響を受けるのは年金収入がある人の1%に満たないと見られています。
政府は、「給与所得控除」などほかの控除の見直しとともに与党と検討を進めることにしています。

北朝鮮ミサイル発射準備か 日本政府警戒、信号捕捉(東京新聞)


北朝鮮による弾道ミサイル発射準備をうかがわせる電波信号が捕捉され、日本政府が警戒を強めていることが27日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。ミサイルの種類などは特定できていないもようだが、関係者は「数日内の発射もあり得る」と述べた。時期的に、朝鮮人民軍による冬季訓練の一環などの可能性もあるとみて慎重に分析を進めている。
 電波信号はミサイルが位置情報などを地上に伝えるためのものとみられ、発射に先立ち作動状態などを確認する際にも発信される。ただ、過去には信号が捕捉されたものの発射に至らなかったケースがある。
(共同)

日英「地位協定」に向け協議へ…共同訓練を強化(読売N)


日英両政府は、自衛隊と英軍が互いの国で円滑に活動できるようにするため、法的立場を明確にする「訪問部隊地位協定(VFA)」の締結に向けた協議に入る方針を固めた。

 12月14日にロンドンで開かれる外務・防衛閣僚会合(2プラス2)で共同訓練の強化を確認し、来年中に協議入りする。日本政府は「準同盟国」と位置付ける英国との防衛協力を拡大し、朝鮮半島や東・南シナ海の情勢悪化に備えたい考えだ。
 VFAの協議が実現すれば、2014年に協議入りした豪州に次いで2例目となる。英軍が共同訓練などで日本に一時的に滞在する場合、現行では〈1〉携行する物品の関税免除〈2〉武器や弾薬の持ち込み許可――などの手続きを踏まなければならない。災害救援でも、人命救助で器物を壊した際の損害賠償義務の免除などの手続きが必要だ。こうした事務をVFAで不要にしたり、簡素化したりすることを想定している。

ロヒンギャ問題 民主化前進への試金石だ(産経:主張)


 ミャンマー西部ラカイン州から、バングラデシュに逃れたイスラム教徒少数民族ロヒンギャ難民が、60万人を超す事態になっている。
 ここまで拡大したのは8月下旬にロヒンギャ武装集団が警察施設を襲撃したのを受け、ミャンマー軍や治安部隊が掃討作戦を展開したからだ。
 その過程で脅迫や殺害、性暴力、焼き打ちなどの人権侵害があったことが指摘されている。ティラーソン米国務長官はミャンマー訪問後、事態は「民族浄化」にあたると宣言した。
 アジアの一角でそのような状況が生じているのを放置するわけにはいくまい。指導者であるアウン・サン・スー・チー国家顧問に強く働きかける必要がある。
 この事態に対し、国連安全保障理事会は議長声明で「重大な懸念」を表明するとともに、ミャンマー政府に過度の武力行使をしないよう求めた。
 ようやく、ミャンマーとバングラデシュ両国が難民の帰還について合意文書を交わした。前向きな動きといえるが、ミャンマーが国際社会の批判をかわすためにとった措置との印象も否めない。
 ミャンマー政府としては、ラカイン州の掃討作戦で何があったのかを明らかにせねばならない。人権侵害についての責任者を突き止め、処罰すべきだ。
 危険が取り除かれないまま連れ戻されれば、再び人権が損なわれかねない。ロヒンギャのミャンマー国内での地位、生活環境の保証が重要である。
 長期にわたり軍が支配したミャンマーは、民政移管して数年にすぎない。民主化を後退させないことが肝要だ。ロヒンギャをめぐる事態は、民主化の動きと明らかに逆行している。
 分かりにくいのは日本の態度だ。人権問題を扱う国連総会第3委員会で、ミャンマーに武力行使の停止などを求める決議を採択したが、これを棄権した。
 河野太郎外相は、問題解決にリーダーシップを取る意欲を示している。どのような立場で臨むのかもっと説明してほしい。
 ミャンマーは軍事政権下での欧米の制裁で、過度の中国頼みとなった。そのことへの危機感も民主化に転じた一因だったはずだ。
 同じく人権侵害を問題視される国が、中国の接近を安易に受け入れる状況にも警戒を要する。

北寄港船の入港見逃し、包囲網に穴 北朝鮮、外貨獲得の生命線(産経N)


北朝鮮に寄港した疑いのある貨物船の入出港を許したことは日本の独自制裁に「抵触」(菅義偉官房長官)しており、違法の見逃しは北朝鮮包囲網のアリの一穴になりかねない。国際社会が北朝鮮籍船にとどまらず、北朝鮮に寄港した船舶にまで入港禁止措置の対象としているのは、北朝鮮の外貨獲得に海運が大きな役割を占めているという現実があるからだ。
 核、弾道ミサイルの開発原資や、政権維持に必要な統治資金として多額の外貨を必要とする北朝鮮では、自国製の兵器や資源などの輸出、開発資機材の輸入で船舶輸送が生命線を握っている。
 こうした観点から日本は米国とともに国連安全保障理事会で制裁を強化する決議がなされる都度、主導的な役割を果たしてきた。ただ、北朝鮮の国際海運に対する監視・取り締まりの実際場面では根拠法の未整備などもあり、国連北朝鮮制裁パネルなどの専門家からは日本の取り組み不足が指摘される。
 2013年7月、ミグ21戦闘機など大量の兵器を運搬していた北朝鮮貨物船をパナマが拿捕(だほ)した事件で、船舶の所有者だった「オーシャン・マリタイム・マネジメント(OMM)」(本社・平壌)の事業に密接に関連する香港企業の経営者として日本人の男が浮上。だが、この男に対し、日本政府は刑罰はおろか旅券没収などのペナルティーも科していない。
 千葉港での入出港見逃しについて、菅官房長官は会見で「国際社会と連携して北朝鮮に圧力を強化する中、断じて許すことはできない」と発言。政府が問題視するのは、対北朝鮮制裁の旗振り役の日本自身が、北朝鮮海運への監視・取り締まりにおいて、本気度を疑われかねないからでもある。
 北朝鮮は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)を置く日本を大きな工作拠点としてきた。これまで、朝鮮総連やその構成員が関与するなどし、化学兵器サリンの生成に使われる化学物質や核・ミサイル開発関連機材、鋼材などが日本から輸出され、日本は北朝鮮の「物流倉庫」(朝鮮総連元活動家)だった。
 今回、問題の貨物船は3日に千葉港に入港。貨物船側が報告した寄港歴のある10港に北朝鮮の港はなく、千葉海上保安部は入出港を許可。千葉県警水上警察隊員が北朝鮮に寄港した可能性があることを把握したが、法律違反との認識はなく、情報共有は遅れた。船は予定通り13日に出港し、県警が海保に連絡したのは翌14日だった。船員は千葉県警の任意の事情聴取に「1月と2月に1回ずつ、北朝鮮の羅津(ラジン)港に寄り、それぞれ石炭を数万トン積んで中国に運搬した」と話したという。
 見逃しの一因は、貨物船が千葉港内の民間企業のバースに入港、海保の範囲外だったこともあるとされる。県警は、海保が回らない民間バースへの入港船舶への立ち入りで、北朝鮮への寄港歴がある船舶を発見した。警察庁では「確認態勢に穴があったことは率直に反省し、万全の対策を構築する」(幹部)と受け止めている。
 核を搭載した大陸間弾道ミサイルの開発が目前とみられる中、北朝鮮をめぐる海運への監視・取り締まりの実効性を高める法律や組織の充実は喫緊の課題となっている。(加藤達也、川畑仁志)

宇宙状況監視の運用体制構築に向けた取組について(防衛省)


 防衛省は、我が国の人工衛星にとって脅威となる宇宙ゴミ等を監視するためのレーダーと運用システムについて、平成34年度までに構築すべく整備を進めております。現在、宇宙監視用のレーダーは海上自衛隊山陽受信所跡地(山口県山陽小野田市)、得られた情報の集約・処理・共有等を行う運用システムは航空自衛隊府中基地(東京都府中市)にそれぞれ設置することを検討しております。詳細については、次のとおりです。
(1)レーダー
今年度中にボーリング等の作業を含む調査工事の実施を予定しています。また、来年度以降に施設設計及び敷地造成工事等を実施する計画です。
(2)運用システム
府中基地内の既存施設を活用し、計算装置等の機材の設置、及び宇宙監視を担当する部隊の配置を検討しています。平成31年度から具体的な施設改修等を実施する計画です。
 引き続き、必要な事項について地元の皆様をはじめとして、丁寧な説明を行ってまいります。

日英「地位協定」に向け協議へ…共同訓練を強化(読売N)


 日英両政府は、自衛隊と英軍が互いの国で円滑に活動できるようにするため、法的立場を明確にする「訪問部隊地位協定(VFA)」の締結に向けた協議に入る方針を固めた。

 12月14日にロンドンで開かれる外務・防衛閣僚会合(2プラス2)で共同訓練の強化を確認し、来年中に協議入りする。日本政府は「準同盟国」と位置付ける英国との防衛協力を拡大し、朝鮮半島や東・南シナ海の情勢悪化に備えたい考えだ。
 VFAの協議が実現すれば、2014年に協議入りした豪州に次いで2例目となる。英軍が共同訓練などで日本に一時的に滞在する場合、現行では〈1〉携行する物品の関税免除〈2〉武器や弾薬の持ち込み許可――などの手続きを踏まなければならない。災害救援でも、人命救助で器物を壊した際の損害賠償義務の免除などの手続きが必要だ。こうした事務をVFAで不要にしたり、簡素化したりすることを想定している。

アジア歴訪:「北朝鮮」「貿易」で奔走(朝雲:時の焦点)


トランプ米大統領は11月5日からの日本を皮切りに、韓国、中国、ベトナム、フィリピンの計5カ国を歴訪し、14日夜、帰国した。
 歴訪では各国首脳と会談し、アジア太平洋経済協力会議(APEC)や東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議にも出席した。
 ホワイトハウスは大統領出発当日の3日、①北朝鮮の核を阻止する確固たる集団的対応②より公平で互恵的な貿易取り決めの交渉―の必要性を歴訪の狙いに挙げた。
 トランプ氏は韓国議会での演説で、北朝鮮に対し、これまでと違ったアプローチをする米新政権と対峙していることを忘れるなと警告し、「われわれを見くびるな。われわれを試そうとするな」と念を押した。
 並の神経ならこれだけでも震え上がるところだが、トランプ氏は韓国大統領との共同記者会見でも、世界最大の米空母3隻が朝鮮半島に集結していると威嚇した。
 その上で「中国、ロシアなどあらゆる国が国連安保理決議の完全履(り)行(こう)、北との貿易、技術のあらゆる関係の断絶」により、北の孤立化に協力するよう求めた。
 中国で習近平国家主席と会談した際も、公の発言では、中国とその指導者に褒め言葉を惜しまなかったが、中国の北朝鮮への対応や米中間の貿易不均衡については率直に米側の不満を伝えた。
 FOX―TVなど大統領に同行取材した一部米メディアによると、トランプ氏は習主席との非公式の会談で、中国が北朝鮮に経済面での圧力を一層強めるよう要請した。
 具体的には、北朝鮮への石油の完全禁輸、銀行業務の関係の停止、中国にいる北朝鮮労働者の本国送還などだが、中国がそこまで米側に同調したかどうかはまだ不明。
 一方、大統領は中国で明白な成果を上げなかったという批判もある。首脳会談に合わせて両国企業がまとめた2500億ドルの大型商談も貿易赤字縮小にはほとんど効果はなく、貿易不均衡の是正や北朝鮮の核開発阻止で目に見える進展はなかったという指摘だ。
 しかし、そういう批判は「木を見て森を見ず」的な印象を禁じ得ない。
 米中首脳が会談に臨む姿や二人の共同記者会見の様子が何度も報じられ、これはプーチン・ロシア大統領の目にどう映ったか。
 逆に、プーチン氏はアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が開かれたベトナムでトランプ氏とごく短時間会談できたのみ。
 トランプ氏が公に習主席との良好な関係を誇示するのは、北朝鮮へのメッセージでもある。
 中国が在韓米軍への最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備にさほど反対しなくなったのも偶然ではない。
 大統領の帰国後、法律家で政治の著作もあるジョゼフ・クライン氏が「大統領のアジア歴訪中、北の金正恩体制が静かだったのには大いにわけがある」と述べていたのが興味深い。
草野 徹(外交評論家)

日本にとって北朝鮮危機への対処は前哨戦 最大脅威は中国の強圧的台頭(夕刊フジ:渡部悦和)


 北朝鮮の「核・ミサイル」の脅威は、日本にとって大きな脅威であり、これに適切に対処することは喫緊の課題である。そして、その対処の過程において、戦後70年以上にわたり、わが国の健全な安全保障議論を妨げてきた憲法9条を改正し、日本の防衛を米国任せにしないで、「自らの安全を自らが守る」という当たり前の「自助の精神」を取り戻してもらいたいと切に思う。(夕刊フジ)

 日米同盟は、わが国の防衛にとって不可欠な存在であるが、自助努力をしない日本を米国が助けるはずがない。自助努力をする際に妨げになっている「安全保障上のガラパゴス的制約事項」(=専守防衛、GDP1%前後に制約された防衛費、敵基地攻撃能力や武器輸出に関する制約など)を完全に解消すべきである。そうすることによって、北朝鮮の脅威に実効的に対処できるのだ。北朝鮮危機は、ガラパゴス的な思考や悪癖から日本人が抜け出す大きなチャンスでもある。
 日本にとって北朝鮮危機への対処は前哨戦だ。北朝鮮の脅威は大きな脅威ではあるが、日本が今後直面する最大の脅威は、世界最強の国家を目指す中国の脅威だ。中国の脅威にこそ、われわれは全力を挙げて備え、対処しなければいけない。
 中国の習近平国家主席は、第19回党大会における演説の中で、20回以上も「強国」という言葉を使い、建国100周年に当たる2049年ごろを目途に「総合国力と国際的影響力において世界の先頭に立つ『社会主義現代化強国』を実現する」と宣言した。
 そして、「2035年までに、国防と人民解放軍の近代化を基本的に実現し、今世紀半ばまでに人民解放軍を世界トップクラスに育成する」と強調した。また、軍の役割を「軍事力を誇示し、危機をコントロールし、戦争を抑止するか戦争に勝つ」と規定したのだ。
 世界最強を目指し、軍の現代化と、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」などのダイナミックな戦略を展開する中国に対して、ドナルド・トランプ大統領の米国は、明確な戦略もなく、ただ「アメリカ・ファースト」という自己中心主義を訴えるのみだ。
 唯一のスーパーパワーとしての「ノブレス・オブリージュ」(高貴なる者の義務)を忘れ、気候変動のパリ合意や、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)から離脱し、最も大切にすべき米国の同盟国からの信頼を失墜している。米国の戦略上のミスが中国の強圧的な台頭を許している側面がある。
 かかる状況において、わが国は、強大化し強圧的な対外政策を推進するであろう中国に対処しなければいけない。米国頼みの甘えの時代は過ぎ去り、自らの知恵と実力で対処しなければいけない時代に入ったことを自覚すべきだ。 =おわり

 ■渡部悦和(わたなべ・よしかず) 元陸上自衛隊東部方面総監、元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー。1955年、愛媛県生まれ。78年東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、第28普通科連隊長(函館)、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011年に東部方面総監。13年退職。著書に『米中戦争そのとき日本は』(講談社現代新書)など。

米国の慰安婦像 歴史戦の構図に目向けよ(産経:主張)


 米サンフランシスコ市のリー市長が、中国系などの民間団体によって市内に設置された慰安婦像の寄贈を受け入れた。
 史実をねじ曲げて日本を非難する慰安婦像を公共物にした。反日宣伝に加担するに等しい行為は容認できない。直ちに撤回してほしい。
 サンフランシスコ市議会が寄贈受け入れを可決した。日本政府と大阪市は、リー市長に対して拒否権を行使するよう働きかけたが、顧みられなかった。
 慰安婦像の碑文にある記述は、「日本軍に性奴隷にされた数十万人の女性や少女の苦しみの証拠」など事実に反するものである。
 大阪市の吉村洋文市長は「信頼関係は崩壊した」と述べ、60年間にわたるサンフランシスコ市との姉妹都市関係の解消を表明した。筋が通った判断である。日本を貶(おとし)める像を受け入れる相手と、どう友好関係を築けるのか。
 事を荒立てるのは得策ではない、という意見は国際社会では通用しない。不当な批判には抗議し撤回を求める。そうでなければ、日本の国と国民の名誉は損なわれるばかりである。
 考えるべき点は、戦後70年もたって、史実に基づかない「慰安婦問題」を持ち出すねらいはどこにあるかである。中国系などの民間団体の背景は必ずしも明らかではないが、はっきりしているのは反日宣伝で生じる実害である。
 女性3人が手をつないでいる像は中国、韓国、フィリピンの慰安婦をイメージしたとされる。この3カ国と日本を対立させる構図が透けてみえる。米国有数の大都市が、慰安婦像を公認したマイナス効果も大きい。米国で反日宣伝が拡大する契機となりかねない。
 日本は今、同盟国の米国とともに自由や法の支配、民主主義を掲げ、北朝鮮の核武装や中国の海洋覇権を阻もうとしている。フィリピンなどとの協力も、そのカギとなる。
 反日宣伝は日米などの絆を弱める効果を持つ。大阪市だけでなく日本全体の問題といえる。菅義偉官房長官は会見で「極めて遺憾だ。この種のことが再び起きないようあらゆる努力を行う」と述べたが、サンフランシスコ市が像を撤去するまで働きかけてほしい。韓国議会は8月14日を法定の「慰安婦の日」とする議決をした。これら反日宣伝に抗する姿勢を日本の国会は明確にすべきである。

秋田に漂着の木造船 海岸からなくなる(NHK)


23日、秋田県由利本荘市で国籍不明の男性8人とともに見つかった木造船が、流れ着いた海岸からなくなりました。警察は、海に沈んだか、流された可能性があるとして調べています。

23日の夜遅く、秋田県由利本荘市で国籍不明の男性8人が上陸しているのが見つかり、近くの海岸の係留施設にある波消しブロックに全長20メートルほどの木造船が流れ着いていました。
警察は8人を保護し、入国管理局の担当者とともに話を聞いていますが、25日朝になって、流れ着いた木造船がなくなっているのが分かりました。警察は、積もった雪の重みで海に沈んだか、外に流された可能性があるとみて、ヘリコプターを出すなどして調べています。
関係者によりますと、8人は「1か月半ほど前に北朝鮮の港を出港し、イカ釣り漁をしていたが、船が故障し、およそ1か月間漂流していた」と話し、いずれも北朝鮮への帰国を希望しているということです。

木造船がなくなった現場は…
木造船があった波消しブロックの付近には、25日午前10時前の時点ですでに船の姿はなく、前日に船をつないでいたロープもなくなっていました。
午前中、船で付近を回ったという地元の釣り人によりますと、波消しブロックや船の係留施設内の周辺には木造船は見あたらなかったということです。
現場付近は昨夜は雪が降り続いていましたが、けさは雨が降ったりやんだりの天気で、波が高く時折、波消しブロックにたたきつけるような状態になっています。

軍が報復、容疑者ら殺害 IS系か、死者305人に:エジプトテロ(毎日N)


 【アスワン(エジプト南部)篠田航一】エジプト東部シナイ半島で24日、武装集団がモスク(イスラム礼拝所)を襲撃した事件で、検察当局によると死者は25日、子供27人を含む305人、負傷者も128人に達した。エジプトのテロでは過去最悪規模の被害。シシ大統領は「犠牲者のため報復する」と宣言し、軍報道官によると国軍が半島山岳部の「テロリスト拠点」を空爆して武器や車両を破壊し、容疑者数人を殺害した。
 襲撃されたモスクはシナイ半島アリーシュ西郊のビルアブドにあり、イスラム教の神秘主義(スーフィズム)信徒多数がいた。検察当局によると襲撃した武装集団は約25~30人で「過激派組織『イスラム国』(IS)の旗」を持っていた。IS傘下組織「ISシナイ州」は神秘主義信徒を異端視しシナイ半島でたびたびテロを起こしている。25日昼(日本時間25日夜)時点で犯行声明は出ていない。
 地元メディアによると、襲撃は恒例の金曜礼拝中に発生。モスク内で爆発が起き逃げ出した人々に、待ち構えていた武装集団が複数の方角から銃撃した。地元男性は「現場はアリーシュの都市部から離れ、治安部隊の警戒も薄かった」と説明した。武装集団は周到に襲撃を計画した可能性がある。エジプトのテロで治安部隊やキリスト教徒などでなく一般のイスラム教徒が狙われるのは異例だ。
 ISは今年7月以降、主要拠点のイラクやシリアで支配地域を喪失し、戦闘員がシナイ半島に流入しているとの見方がある。エジプトの過激派研究者ムニール・アディブ氏は「ISはシナイ半島を支配したがっている」と分析する。シシ政権はISやイスラム組織「ムスリム同胞団」系武装集団の封じ込めを図るが、反発する一部が過激化していた。

日米外交戦略:一帯一路にどう臨むか(朝雲:時の焦点)


 英国の科学者チャールズ・ダーウィンは22歳の時、海軍の測量船ビーグル号に無給の博物学者として乗船し、約5年をかけて世界を一周した。
 赤道直下の南米ガラパゴス諸島で、ダーウィンは生物の不思議さに目を奪われる。南米大陸のイグアナは陸上で生活するのに、ガラパゴスのイグアナは海に潜る。ルーツは同じに違いない。そうした観察が、世界を揺るがせた進化論の着想につながった。
 主著『種の起源』が出版された1859年11月24日にちなみ、この日は「進化の日」とされる。
 通算在職6年に近づく安倍首相も、「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」「積極的平和主義」を掲げて世界を何周もしてきた。
 その成果が、「自由で開かれたインド太平洋戦略」に結実したといえるだろう。
 首相は今月6日のトランプ米大統領との会談で、日米共通の外交戦略とすることを確認した。「アメリカ・ファースト」をうたい、多国間の協調に関心を示してこなかったトランプ政権を引き込んだ意義は小さくない。
 成長するアジアと、潜在力の高いアフリカ。二つの大陸を結ぶインド洋と太平洋に、「法の支配」や「航行の自由」を定着させ、平和と繁栄を築くというスケールの大きな戦略である。
 この構想は、首相が昨年8月、第6回アフリカ開発会議(TICAD6)で表明したものだ。第1次安倍政権で当時の麻生外相が進めた「自由と繁栄の弧」を、海洋国家の観点からさらに発展させたともいえる。
 トランプ氏は、先進国首脳として古株である首相を頼り、頻繁に意見を求めている。個人的な信頼関係が日米共通の外交戦略につながった。
 両首脳が見据えるのは中国の動向である。
 習近平国家主席は、欧州、アフリカまでを視野に巨大経済圏構想「一帯一路」を進める。中国には、日米の戦略は「中国封じ込めではないか」との見方もある。
 一帯一路を名目に軍事施設を増強するのなら、反対するのは当然だ。
 だが、戦略の狙いは封じ込めではない。中国の経済力を、国際社会共通のルールの下で有効に活かすよう導き、安定につなげることである。
 首相は11日の習氏との会談で、一帯一路への協力に前向きな意向を伝えた。無条件ではなく、「投資・援助は国際社会のルールに従う」という前提がある。
 このとき、習氏は珍しく笑顔で写真撮影に応じ、終了間際には「今日の会談が日中間の新たなスタートになる」と語った。
 トランプ氏ほどの蜜月は望めなくとも、習氏とも本音で意思疎通ができる関係を築かねばならない。「法の支配」を受け入れられるかどうか、習氏の器量も問われよう。
 「友人関係は、その人の価値を測る最も適切な物差しの一つである」
 ダーウィンはこんな言葉を残した。政治家にも言えることだろう。
宮原 三郎(政治評論家)

朝鮮半島の最悪シナリオに備えよ 「中国が実質的に支配」なら日本は脅威を直接受けることに(夕刊フジ:渡部悦和)


朝鮮半島の危機は、単なる日米韓と北朝鮮の枠組みでとらえるのではなく、米国と中国という「二大大国の覇権争い」という構図の中で考えるべきである。例えば、北朝鮮に対する米国の先制攻撃のみならず、中国の先制攻撃の可能性も考える必要がある。(夕刊フジ)
 なぜならば、自国との国境付近で核実験を繰り返し、習近平国家主席の顔に泥を塗る行為を繰り返す北朝鮮に対し、中国は激怒しているはずだ。そして、米軍の攻撃が成功し、その影響力が朝鮮半島全域に及ぶことを、中国は避けたいと思うからだ。
 中国の人民解放軍が北から北朝鮮を攻撃し、南から米韓連合軍が攻撃する案は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を排除する目的のためであれば、米中双方にとって悪い案ではない。今後、朝鮮半島を舞台とした米中の駆け引きが注目される。

 ここで、朝鮮半島をめぐる将来シナリオを列挙してみる。
 (1)現在と変化なく、韓国と北朝鮮が併存する。
 (2)朝鮮半島に統一国家が誕生する。このシナリオには2つのケースがあり、北朝鮮が主導する統一国家が誕生するケースと、韓国が主導する統一国家が誕生するケースだ。両ケースとも、米軍は朝鮮半島から撤退せざるを得ないであろう。
(3)中国が実質的に朝鮮半島の一部または全域を支配する。このシナリオには2つのケースがある。中国が北朝鮮のみを実質的に支配するケースと、朝鮮半島全域を実質的に支配するケースだ。このシナリオでは人民解放軍がその支配地域に駐留することになる。米軍が韓国に残る場合は「北朝鮮のみを中国が実質的に支配するケース」であり、米軍と人民解放軍が38度線で直接対峙(たいじ)することになる。
 (4)米国が朝鮮半島を実質的に支配するシナリオも考えられるが、民主主義国家である米国が採用する案ではないので削除する。
 以上の各シナリオに対し、日本の安全保障はいかにあるべきかを分析すべきだ。最悪のシナリオは「朝鮮半島全域を中国が実質的に支配し、中国の人民解放軍がその支配地域に駐留する」シナリオだ。
 この場合、日本は中国の脅威を直接受けることになり、この脅威に対処するためには、現在の防衛態勢を抜本的に改善する必要がある。
 いずれにしろ、北朝鮮の「核・ミサイル」の脅威は目の前にある現実の脅威であり、これに確実に対処する一方で、朝鮮半島の将来を見据えたシナリオに基づく日本の国家安全保障戦略を構築し、それに基づき防衛態勢を整備することが急務である。

 ■渡部悦和(わたなべ・よしかず) 元陸上自衛隊東部方面総監、元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー。1955年、愛媛県生まれ。78年東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、第28普通科連隊長(函館)、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011年に東部方面総監。13年退職。著書に『米中戦争そのとき日本は』(講談社現代新書)など。

慰安婦像の「種をまいた」朝日は口をつぐむのか 歴史歪め日本貶める行為、黙認できぬ(11月24日)(産経N)


 報道機関がニュースをどう扱うかはそれぞれの裁量だが、朝日新聞は一言あってしかるべきではないか。「我々がまいた種で、こんなことになって申し訳ない」と。大阪市の吉村洋文市長が、慰安婦像と碑文の寄贈を受け入れた米サンフランシスコ市との姉妹都市解消を宣言した。
 ▼慰安婦問題の発端は朝日の誤報である。「済州島で慰安婦狩りをした」という吉田某の作り話を検証せずに取り上げ、「軍の関与」を大々的にキャンペーンした。ために根拠のない「従軍慰安婦」「強制連行」がひとり歩きした。3年前にようやく誤報を認め、訂正・謝罪したのも記憶に新しい。
 ▼だが、韓国はもとより、世界に対して積極的に誤解を解く努力をしたとは、寡聞にして知らない。「性奴隷」にされたとする慰安婦像は、反日プロパガンダに使われている。長年の友好関係を考慮しても、歴史を歪(ゆが)め、日本と日本人を貶(おとし)める行為は黙認はできない。吉村市長の決断を支持する。

3.11の自衛隊(朝雲寸言)


 3・11東日本大震災は自衛隊にとって創設以来最大の作戦行動となったが、陸海空の統合任務部隊を統括する統合幕僚長の直近にあって、複雑困難な実務に当たったのは廣中雅之統幕運用部長だった。
 この未曾有の緊急事態に、自衛隊の運用について時の政権が余りに未熟なことに愕(がく)然(ぜん)とした廣中さんは、西空司令官などを経て退官後、シンクタンクの研究員に招かれ、政治指導者と軍隊の在るべき関係、いわゆる「政軍関係」をテーマに、渡米して研究に専念する。
 その成果としてこのほど『軍人が政治家になってはいけない本当の理由―政軍関係を考える』(文春新書)を上梓(じょうし)した。出版を機に日本記者クラブに招かれた廣中さんは、政治指導者と自衛隊指揮官との信頼関係構築がいかに重要で、我が国にそれが欠けているかを力説した。
 米国では閣僚や政府機関、ホワイトハウスの補佐官らに多数の退役将官が名を連ねる。軍人の有する専門的知見を政治決定に生かすためだが、日本は憲法に文民規定があるように、軍事組織と政治の接近を警戒する。設置から日の浅い国家安全保障会議の陪席や事務方以外では、政治と自衛隊の接点は極めて限られる。
 廣中さんは3・11の「辛い経験」に端を発した政軍関係研究の動機を語った上で、「民主主義国の軍隊は、例え間違っていると思われる政治決定でも絶対服従が原則」とも強調した。幹部自衛官にはぜひ読んでほしい一書だ。
(2017年11月23日付『朝雲』より)

対「北」着弾訓練 自治体は対応力向上に努めよ(読売N)


 北朝鮮情勢の緊迫化に伴う万が一の事態に備えるには、現場レベルで国民の安全を確保する取り組みも加速させたい。
 弾道ミサイルの着弾による「武力攻撃事態」を想定した初の国民保護訓練が、長崎県雲仙市などで行われた。政府や自治体、自衛隊、消防、警察などと住民が参加した。
 「他国からミサイル2発が発射され、7分後に港や近くの海に落下した」とのシナリオで、住民約30人は近くの施設に避難した。
 国民保護法に基づく訓練は、公共施設での化学薬品の散布などテロへの対応に限られてきた。ようやく実現した感は否めない。
 弾道ミサイルの飛来を想定した避難訓練自体は、3月の秋田県以来、全国で20回以上を数える。自治体の危機意識が高まっているのは確かだろう。
 訓練では「ミサイルは不発だったが、家屋倒壊で負傷者も出た」として、自衛隊員が、化学兵器の有無の検知やミサイル燃料の除染作業を行った。レスキュー隊員は負傷者救助も実演した。
 弾道ミサイルは、生物・化学兵器を搭載している恐れもある。安倍首相は、4月の国会答弁で、北朝鮮がサリンを弾頭に載せて着弾させる能力を保有した可能性に言及している。
 人的被害や環境汚染など、多様で具体的なケースを訓練に反映させることが欠かせない。
 有事における避難誘導は、自治体の責務である。今回の訓練では、「行政無線の音が聞き取れなかった」などの指摘があった。反省点があれば、次の機会に生かす。その繰り返しで現場の対応力を着実に高めることが大切である。
 危機の現状や被害の想定を住民に認識させる効果もあろう。
 避難誘導マニュアルのある自治体が、全国の半数にとどまっているのは気がかりだ。策定作業を急ぐべきではないか。
 弾道ミサイルの標的になる可能性が高い大都市や、米軍基地、原発などの施設周辺の自治体での訓練も、今後の課題となる。
 重要なのは、政府が全国瞬時警報システム「Jアラート」を通じて迅速かつ正確に情報を伝え、国民も冷静に行動することだ。
 内閣官房ポータルサイトには、「近くの建物か地下に避難」「建物がなければ地面に伏せる」などの情報を詳細に掲載している。
 全国の約9万の避難施設について、コンクリート造りかどうか、地下空間の有無などの項目も追加された。目を通しておきたい。

日英ミサイル共同研究 防衛相「来年度から試作品作成」(NHK)


小野寺防衛大臣は閣議の後の記者会見で、日本とイギリスが共同で研究している戦闘機に搭載するミサイルについて、来年度から試作品の作成段階に入る方針を明らかにしました。

防衛省は各国が戦闘機に搭載するミサイルの開発を進める中、領空侵犯などに対応するためには自衛隊の装備の性能向上が必要だとして、3年前からイギリスとともに戦闘機に搭載する中距離ミサイルの研究を進めています。
これについて、小野寺防衛大臣は閣議の後の記者会見で、「今年度までは、イギリスの技術に目標を探査・追尾するための日本の技術を組み合わせて、性能を分析する共同研究を行ってきた」と説明しました。そのうえで、「来年度は技術の確立のため、試作品を作って性能評価を行う」と述べ、来年度から6年間かけて、小型化や長射程化を進めた試作品の作成段階に入る方針を明らかにしました。
防衛省は、試作品の性能評価の結果も踏まえて、イギリスとのミサイルの共同開発に踏み切るかどうか判断することにしています。

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