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「軍事計画を立てる上で考慮」 日本の地上型イージス導入決定にロシア外務次官が反発(産経N)


 ロシアのリャプコフ外務次官は、日本が米国製の地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」導入を決めたことに反発、「ロシアの軍事計画を立てる上で考慮に入れる」と述べ、対抗する考えを示した。外務省が30日、声明を発表した。
 イージス・アショアについては、米国が世界中で進めるミサイル防衛(MD)網の一環だと主張。米露間の中距離核戦力(INF)廃棄条約に反して中・短距離の巡航ミサイルを装備することも可能だとする見解を示し、日本に再考を促した。(共同)
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12月31日(産経抄)


坂本龍馬は、西郷隆盛の器量を鳴り物にたとえて評している。「少しくたたけば少しく響き、大きくたたけば大きく響く」。一説によると、龍馬はこう続けている。「惜しむらくはこれをつく撞木(しゅもく)が小さかった」。
 ▼謙遜だろう。幕末の煮え立つ時勢の中で、偉材と偉材が天下国家のあり方を論じ合う。西郷という巨大な鐘を、緩急織り交ぜながら撞(つ)く姿が目に浮かぶ。この出会いが龍馬の中に尾を引く余情を残したのは、想像に難くない。年が押し詰まると思い出す挿話である。
 ▼龍馬の没後150年となる今年は、幕末さながらに多事多難の年だった。唐突な総選挙があり、Jアラートに飛び起きる朝があった。トランプ米大統領のツイート(つぶやき)に世界が振り回されもした。一人一人が除夜の鐘に回想するのも、多端の日々であろう。
 ▼〈上からは明治だなどといふけれど「治まるめい(明)」と下からはよむ〉。明治改元を皮肉った落首である。来年は明治維新から150年。日本を近代化に導き、国際社会の動乱へと押し出した転換点の意味を見つめ直す年にしたい。さて、どんな年になるのか。
 ▼西郷の遺訓にある。国が辱めを受けたなら「国を以(もっ)て斃(たお)るるとも、正道を践(ふ)み、義を尽すは政府の本務也(なり)」。正しい道を実践し道義を尽くせ、と。北朝鮮の暴発を抑え、中露の野心に身構え、歴史戦に立ち向かう。日本の立場を世界に向けて丹念に説くほかはない。
 ▼強く。感情に走らず。鐘のたたき方が問われる年になる。小欄も日々の出来事を鐘に見立て、強弱をつけながらたたいてきた。「ごーん(Gone=過ぎ去った)」ではなく、わずかでも読者諸氏の中に余韻が残ればいい。〈ともかくもあなた任せのとしの暮〉一茶。よいお年を。

朝鮮半島有事で自衛隊の対応検討 米朝衝突やミサイル着弾想定(東京新聞)


安倍政権は、北朝鮮問題を巡って朝鮮半島で軍事衝突が起きた場合に備え、自衛隊の対応に関するシミュレーションづくりに着手した。安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議(NSC)が主導する。安全保障関連法に基づく「事態」別に、米軍との連携や自衛隊の具体的な対処を検討する。米軍による北朝鮮への先制攻撃や北朝鮮軍の韓国侵攻、両軍の偶発的な衝突、北朝鮮ミサイルの日本着弾などへの対応を想定している。政府筋が30日明らかにした。
 北朝鮮への国際的圧力が強まる中、NSCが中心となり政権全体として万全を期す必要があると判断した。
(共同)

国家安保局、強まる役割=5年目へ、谷内局長は当面続投(時事N)


外交・安全保障政策の「司令塔」の国家安全保障会議(NSC)の事務局である国家安全保障局が来年1月、発足から5年目を迎える。この間、安全保障関連法の制定を支え、外交交渉の場面で安倍晋三首相を補佐するなど重要な役割を担った。北朝鮮の脅威が深刻化する中、中国との連携強化が重要課題となっており、同国に人脈を持ち、首相の信頼が厚い谷内正太郎局長は当面続投する見通しだ。
 安保局は北朝鮮の弾道ミサイル発射など緊急事態に対応する傍ら、集団的自衛権の行使容認や防衛装備移転三原則など日本の防衛政策の転換を理論的に支えた。年明けから本格化する「防衛計画の大綱」や「中期防衛力整備計画(中期防)」の見直し論議では、敵基地攻撃能力の保有など政治的課題も論点となり、安保局が調整役を担うとみられる。
 各省庁から集まる機密情報を集約・分析し、首相や菅義偉官房長官に定期的に報告するのも安保局の仕事の一つ。政府関係者は「これまで省庁で止まっていた情報がトップに届き、迅速に指示を得られるようになった」と評価する。安保局幹部は、首相の指示を受け、朝鮮半島有事の対応など「ありとあらゆる事態を想定した準備をしている」という。

米韓軍事演習 延期は調整次第 中止せず 米国防長官(NHK)


アメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習について、韓国側が来年のピョンチャンオリンピック・パラリンピックに重ならないよう延期を提案していることをめぐり、アメリカのマティス国防長官は、両国間の調整次第だとしたうえで、現時点で演習を中止する考えはないことを明らかにしました。

アメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習は、例年2月から3月頃にかけて始まりますが、来年はピョンチャンオリンピックとパラリンピックの開催時期にほぼ重なることから韓国政府がアメリカ側に延期を提案しています。
これに関して、マティス国防長官は29日、「演習の計画変更はいつものように両国と軍次第だ」と述べて、今回演習を延期するかどうかは両国間の調整次第だという認識を示しました。
そのうえで、マティス長官は「外交問題などを理由に私が一時期、演習を中断するかといえばそれはなく、現時点で予想もしていない」と述べて、現時点で演習を中止する考えはないことを明らかにしました。
また、マティス長官は、北朝鮮への圧力について「国際社会の多くの支持とともに外交努力が払われ、経済面において言葉でなく実際の行動で強化されている」と述べて、アメリカ政府として引き続き外交主導で事態の打開を目指していくという考えを示しました。

米国防長官 北朝鮮への圧力強化に期待
アメリカのマティス国防長官は、国連の安全保障理事会で、北朝鮮への石油精製品の輸出の制限などを盛り込んだ新たな制裁決議が全会一致で採択されたことについて、「さらなる圧力の強化を目にするだろう」と述べました。
また、決議違反の疑いがある船舶について、国連の加盟国の港では拿捕(だほ)や差し押さえの義務があることについて、「各国はこの義務を真剣に受け止めている」と述べて、北朝鮮に対する圧力強化に向け、各国が決議の内容を厳格に履行していくことに期待を示しました。

明治150年をどう迎えるか 現代を生きる「自画像」を指導者も国民も手にしていない 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫(産経:正論)


 あと3日で今年も暮れる。明けて始まる平成30年は明治150年でもある。新天皇即位の後、慶応4年9月8日に元号が明治と改められて150年がたつ。徳川幕府を倒し新政府を樹立、“ご一新”と呼ばれる天皇親政の中央集権国家への転換が明治維新であり、この維新こそが近現代日本の生成発展の「基点」である。

≪「旧来の陋習」を破った維新≫
 明治維新とは、薩長を中心とする雄藩が古代に淵源(えんげん)をもつ天皇を権威の象徴としてアンシャンレジーム(旧体制)に挑戦、新国家建設に向けてエネルギーのすべてを噴出し、これに成功した革命であった。その遂行により初めて明治維新が成ったといっていい政治的達成が、廃藩置県であった。
 廃藩置県とは徳川幕府を中央政府とし、多分に自立的な二百数十の諸藩を地方政府として全国に配し形作られていた地方分権的な幕藩体制から、中央集権的国家体制へのシステム転換であった。徳川幕府は石高を減封の上で駿府に移封、各藩の藩主と武士団も身分と家禄を手放さざるを得なかった。
 旧体制の既得権益のことごとくを奪い、その上に主権国家を建国していくという難業に挑んだ時代が明治であった。明治維新の基本精神を明示したものが五箇条の御誓文である。明治維新の開明性をこれほど端的に示した文書も他にあるまい。
その第4箇条が「旧来ノ陋習(ろうしゅう)ヲ破リ天地ノ公道ニ基クヘシ」、第5箇条が「智識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振起スヘシ」である。学制発布、国民皆兵、地租改正、殖産興業・富国強兵、帝国憲法発布、帝国議会開設、日清戦争勝利、日露戦争勝利、不平等条約改正-などこれらすべてが明治という一時代をもって実現された。「旧来ノ陋習ヲ破リ」「智識ヲ世界ニ求メ」たことの帰結であろう。
 それにしても、なぜ明治という時代がこれほどの大願を成就したのであろうか。明治維新が成った頃の世界は帝国主義時代の真っただ中にあった。西欧列強の「西力東漸」により、インドの植民地化、中国沿海部諸都市の租界地化、ほとんどの東南アジア諸国の植民地化がなされ、弱者には安住の地が与えられることのない弱肉強食の時代であった。

≪指導者が抱いた亡国の危機意識≫
 この時代にあってなぜ日本のみが独立を保ち得たのであろうか。一つは、往時の指導者が正確な「自画像」を描いていたがゆえであろう。アヘン戦争における清国の惨敗、ペリー来航による砲艦外交という「西洋の衝撃」を受けて、日本は中央集権国家を樹立し殖産興業・富国強兵政策を国家的事業として展開、国民一丸となって文明開化に精出した。
 列強という文明国に抗するには自らも文明化しなければならないと決意し、実際、日本は西洋文明の導入に躊躇(ちゅうちょ)するところが全くなかった。文明国という鏡に自己を投影して自らの存在の何たるかを正確に認識し文明開化へと急速に舵(かじ)を切った。明治の指導者のセルフイメージには狂いがなかった。寸分の狂いが亡国につながるという危機意識のゆえなのであろう。
 二つには、明治の指導者をかくあらしめた条件を日本の旧社会が培ってきたことが注目される。アンシャンレジームがアンシャン(旧)であるがゆえに劣化・衰退していくときに、これを破壊し新たな正統的レジームを創る「代替者」を旧社会が用意していたのである。幕末期のように幕府の統治力に衰えがみえたときには、薩長など地方の雄藩が結集すれば、幕府を倒し新国家を樹立し得るほどの力量を持った人材が諸藩の内部に蓄えられていた。明治維新とは、つまりはそういうことである。
 文明開化もまた彼らが自国の自画像を正確に描き、その必要性を鋭く悟ったがゆえなのであろう。

≪絶望を希望へ転じる「基点」に≫
 古代的で専制的な王朝の伝統を引き継いで、皇帝や国王という絶対的権力者をいただき「権力資源」のすべてを中央に集中してきた清国や朝鮮には、次代を担う代替者が育つ空間はなかった。
 明治維新を経て近代化へと向かう日本は、列強に自らの顔を映し出し正確なセルフイメージをもち文明開化を必須の条件と認じる指導者に恵まれた。さらに旧体制それ自体がそういう指導者を輩出するための土壌を豊かに形成してきた。この2つが日本を非西欧世界におけるほとんど唯一の近代国家たらしめた要因である。
 明治150年は、このことを現代の日本人に再確認させる年となってほしい。第二次大戦後70年余がたち、極東アジア地政学が極度の緊張下にあるのにもかかわらず、憲法改正論議さえ盛りあがる気配がない。少子高齢化によって社会経済全体の衰弱化が加速する一方、歴史に例をみないこの国難を前に呆然(ぼうぜん)とたたずむのみ。現代を生きる日本人としての正確な自画像を指導者も国民もまだ手にしていない。次代を担う代替者はどこにいるのか、いまだ不分明である。明治150年を日本の絶望を希望へと転じる新しい歴史の「基点」としようではないか。(拓殖大学学事顧問・渡辺利夫 わたなべとしお)



12月30日(産経抄)


 2年前からの疑問が氷解したのがありがたい。韓国が、27日に公表した慰安婦問題をめぐる日韓合意の検証報告書によってである。小欄が平成27年12月の合意時、政府高官に取材した合意のある大きな成果について、日韓両政府が一切発表しなかったため、どうなっているのかとずっといぶかっていた。
 ▼「外相同士という政府のハイレベルで『慰安婦を性奴隷』と呼ぶのは不適切だと指摘し、それを韓国が了承した。これは大きい」。当時、こう聞いた通りに韓国は合意の非公開部分で、政府が使用する公式名称は「『日本軍慰安婦被害者問題』のみである」と確認していた。
 ▼また、ソウルの日本大使館前の慰安婦像の移転に関し、韓国が関連団体の説得に努力することや、第三国で像・碑設置を支援しないことが合意されていたことも改めて明確となった。表に出た以上に、日本外交は成果を挙げていた。
 ▼韓国は今回、二重の意味で墓穴を掘ったといえる。原則として、30年間非公開とされる外交文書をわずか2年で公表したことで、約束や秘密を守れない国であることを自ら露呈した。さらに韓国政府として、慰安婦が性奴隷ではないと認めていたこともバレてしまった。
 ▼文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、「日韓合意で慰安婦問題が解決できないことを改めて明確にする」と表明したが、日本にとっては既に終わった話である。非公開だった部分を含め、日本側は10億円の拠出など約束を果たしており、後は韓国の国内問題でしかない。
 ▼「ここまでやった上で約束を破ったら、韓国は国際社会の一員として終わる」。小紙は27年12月30日付朝刊で、安倍晋三首相が日韓合意後に周囲にこう語ったと報じた。韓国は今、その方向へと突き進んでいる。

中国の軍事的野心、一層鮮明=自主防衛の重要性訴え-台湾総統(時事N)


【桃園(台湾)時事】台湾の蔡英文総統は29日、「中国大陸は地域内で軍事力拡大の野心をますます鮮明にしている」と指摘し、台湾や日本の沖縄県周辺で軍事活動を活発化させている中国に強い警戒感を示した。その上で「総統として台湾を守り、地域の平和と安定を維持する責任がある」と強調した。
 蔡総統は、台北郊外の桃園市に置く政府系軍事研究機関を視察後、記者会見。「防衛は他人任せでなく、自らが能力を高める必要がある」と自主防衛の重要性を繰り返し、同機関で開発された最新鋭の超音速対艦ミサイルなどに期待を示した。
 中台関係については「現状維持がわれわれの変わらないスタンスであり、国際社会に向けた約束だ」と述べた。

9千人以上の北労働者、就労認めず…露沿海地方(読売N)


【モスクワ=畑武尊】ロシア極東沿海地方政府は29日、露労働社会保障省がこの地方で働くことを希望した北朝鮮の全ての労働者9000人以上に対し、2018年の就労許可を出さないと明らかにした。

 ロシア通信が伝えた。
 国連安全保障理事会の制裁決議では、北朝鮮にとって外貨獲得手段となっている北朝鮮人労働者の就労を制限している。ロシアには制裁順守の姿勢を示す狙いがあるとみられる。
 ロシアでは3万人以上の北朝鮮人労働者が就労。建設業や林業などで労働力が不足する極東地方で大半が働いているとされる。

「防衛計画の大綱」見直し 敵基地攻撃能力が焦点(NHK)


北朝鮮情勢など安全保障環境が厳しさを増す中、政府は、来年、5年ぶりに「防衛計画の大綱」を見直す方針で、長距離巡航ミサイルや空母といった、いわゆる「敵基地攻撃能力」を持つと指摘される装備の導入にどこまで踏み込むのかが焦点です。

政府は、来年、5年ぶりに、防衛力整備の指針となる「防衛計画の大綱」を見直す方針で、安倍総理大臣は今月、北朝鮮の動向などを踏まえ、「専守防衛は大前提としながら、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めたい」と述べました。
これを受けて、政府は、年明けから大綱の見直し論議を本格化させる方針で、この中では、北朝鮮の弾道ミサイルに備えるイージス艦の防護などを目的に、戦闘機に射程900キロの長距離巡航ミサイルを搭載することが検討される見通しです。
また、自民党内などには、護衛艦「いずも」を戦闘機が発着できる空母に改修して、短距離の滑走で離陸が可能な最新鋭戦闘機F35Bを導入すべきだという意見もあり、空母の必要性なども検討されるものと見られます。
ただ、長距離巡航ミサイルや攻撃型の空母は、政府が保有する計画はないとしている「敵基地攻撃能力」を持つという指摘もあり、大綱の見直しでは、こうした装備の導入にどこまで踏み込むのかが焦点になります。

日米同盟の覚悟示した安倍晋三首相発言 軍事行動を前提で大統領支持 大阪大学教授・坂元一哉(産経:正論)


 「『すべての選択肢がテーブルの上にある』という米国トランプ大統領の立場を一貫して支持する」(11月6日、日米首脳共同記者会見)
 安倍晋三首相は今年、米国と協力して北朝鮮に圧力をかけ、核・ミサイル開発を放棄させるべく、同様の発言を繰り返した。日米同盟の歴史に刻まれる重要な発言になると思う。

≪「すべての選択肢」と事前協議≫
 日米同盟は、日米安保条約に基づいて日米両国が協力し、極東の平和と安全を守ることを主たる目的とする同盟である。日本が米国に基地を貸し、米国がそれを借りて使用することを協力の一つの柱にしている。
 この協力に関して安保条約には、事前協議の制度が定められている。それによれば米国政府は、核兵器を日本の基地に持ち込む場合と、日本の基地から直接米軍の戦闘作戦行動を行う場合は、日本政府と事前に協議する必要がある(日本か在日米軍が攻撃され、米軍が反撃する場合は除く)。
 この制度は1960(昭和35)年、旧安保条約がいまの条約に改定された際に導入された。旧安保条約にはこうした制度がなく、日本国内には、それでは基地が米国の好き勝手に使われるとの不満が生じていた。
 そのため日本政府の要請で導入されたのだが、それによって日本政府は、新たな問題を抱え込むことになる。実際に事前協議になったら、きちんと対応できるか、という問題である。
 たとえば米国政府から米軍の戦闘作戦行動のための基地使用について、事前協議を求められたとする。その際、日本政府がもしノーといえば、日米同盟は存在意義を失いかねない。だが逆にイエスといえば、米軍の軍事行動にそれまで以上の責任を負わねばならなくなる。さらにイエスにしろノーにしろ、緊急時にその判断が素早くできるかどうかも問われる。そうしたことから日本政府は、事前協議はしてもらわねば困るが、してもらっても困る、というジレンマに陥った。

≪安保条約上の事前協議ができている≫
 幸いこの制度が導入されて以来、実際に事前協議が必要になる状況は出現しなかった。だから、これまで事前協議は一度もなされたことがない、と一般には説明されている。
 だが実際には一度、事前協議がなされたことがある。まさに安保改定時のことだが、日米両政府は、将来起こりうる朝鮮半島有事に備え、緊急時の在日米軍出動を岸信介首相があらかじめ認めておくという趣旨の極秘文書(「朝鮮議事録」)を作成。それを新設の日米安全保障協議委員会において確認することで、事前協議を行ったことにしたのである。
 いざ朝鮮半島有事となった場合における、日本政府の迅速な対応に不安を覚えた米軍部からの強い要請に応じた措置だった。
 安倍首相の発言に話を戻すが、トランプ大統領がいう「すべての選択肢」には、米軍の軍事行動が含まれる。当然そこには、日本との事前協議が必要になる軍事行動も含まれよう。安倍首相はそのことを前提に、大統領支持を明言しているはずである。
 ということは、日米両首脳の間では事実上、北朝鮮の核・ミサイル開発への対応に関して安保条約上の事前協議ができている。むろん実際に米軍が日本の基地から出撃するとなれば、正式の協議がなされるだろうが、その際の日本政府の答えは、よほどのことがない限りイエスとなる。首相の発言は、そのことを内外に明らかにするものと考えるべきだろう。

≪北に対処できる備えを固めよ≫
 首相と大統領は北朝鮮問題で危機感を共有し、日米同盟の対応について、真剣な話し合いができているようである。昨年の大統領選挙直後に安倍首相は、ニューヨークまで出かけ各国首脳に先駆けてトランプ氏と会談した。その後、直接または電話での会談で培われた2人の個人的信頼関係の意義は小さくない。
 ただ、日本の首相が「すべての選択肢」を検討する米国大統領を支持する、と公に明言できたのは、やはり安保改定以来、半世紀以上にわたる日米同盟の発展の歴史があってのことだろう。危機に際し、両国が互いに責任をもって互いの利益になる協力ができる。その同盟の基盤の強さが相互に認識されてはじめて、危機対応の話し合いも真剣にできるし、安倍首相のような発言もできる。
 この点、日本は朝鮮半島での武力行使はできないが、それ以外のことで極東の平和と安全のための米国の軍事行動に多くの支援ができる。その態勢を整えた安保法制と新ガイドラインの意義は強調してもし過ぎることはない。それがなければ、トランプ大統領の態度と同盟協力はどうなっていただろうか。あまり想像したくない。
 安倍首相の発言は、北朝鮮の重大な脅威に対する日米同盟の覚悟を示すものである。後は「すべての選択肢」にしっかり対応できるよう、全力で備えるのみである。(大阪大学教授・坂元一哉 さかもとかずや)

《日韓合意検証発表》韓国はなぜか気づかないが、日本は韓国に冷め切っている 首相周辺「日韓関係は破綻」(産経:阿比留氏の極言御免)


 韓国メディアが好んで使う表現を用いれば、日本は「道徳的優位」に立っている。慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決をうたった日韓合意に基づき、10億円を拠出するなど既に約束を果たしているからだ。後はただ、韓国側の約束不履行について、高みから見下ろすように信義違反だと叱りつけ、約束実行を迫り続ければよいのである。
 そして、現在の日本政府は実際にその姿勢を貫いている。韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相が19日に来日し、河野太郎外相と会談した際にはこんなやりとりがあった。
 康氏「日韓合意について韓国民は納得していない」
 河野氏「納得させるのはそちらの仕事で、こちらの仕事ではない」
 康氏「朴槿恵(パク・クネ)前大統領が勝手に決めて韓国外務省は関与していないので、正当なプロセスを経ていない」
 河野氏「首脳同士が合意し、両国外務省が最後は握手した。これを正当なプロセスでないというのであれば今後、韓国とは何も決められない」
 康氏は、これに明確な反論はできなかった。この後、安倍晋三首相と面会したときも、首相から韓国が合意を破棄したり、見直ししたりしないように強く迫られ、青くなったという。
 日本政府はもともと、合意に基づき拠出した10億円を「手切れ金」(高官)と位置づけ、今後、慰安婦問題で何をふっかけられても相手にしない「戦略的放置」路線を決めていた。今回の韓国による合意検証に関しても「無視する」(別の高官)との姿勢だ。
 また、合意に当たり米国を「立会人」として引き込み、テレビカメラの前で日韓両国の外相が合意を発表するという手順を踏んで、国際社会を証人にした。
 つまり「伝統的に自己中心的に物事を考える国」(外務省)である韓国が合意を守らず、再びゴールポストを動かそうとする事態をあらかじめ見越して「かんぬきをかけた」のである。
 韓国側が、ソウルの在韓日本大使館前の慰安婦像移設などの約束を果たす以前での10億円拠出には、日本国内に批判の声もあったが、安倍首相は最近、周囲にこう語った。
 「あの時さっさと払っておいて本当によかった」
 韓国側はなぜか気づかないが、首相官邸も外務省も含め、日本政府は韓国に冷め切っている。首相周辺は27日、「個人的には日韓関係は破綻していると思う」と漏らした。(論説委員兼政治部編集委員 阿比留瑠比)

ミサイル発射想定の避難訓練 都心で初の実施へ(NHK)


政府は全国の自治体と行っている弾道ミサイルの発射を想定した住民の避難訓練について、これまで人口密集地でほとんど実施されていないことから、年明けの来月に、東京の都心部で初めて行うことになりました。

政府は北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返していることを踏まえ、ことし3月から全国の25の市と町で、自治体と共同でミサイルの発射を想定した住民の避難訓練を行っていますが、人口密集地では交通規制をはじめ、多くの調整が必要なことからほとんど実施されていません。
このため、政府は来月22日、東京都などと共同で東京・文京区にある東京メトロの後楽園駅周辺や、東京ドームシティの遊園地周辺で住民避難訓練を実施することになりました。
訓練は、他国から発射された弾道ミサイルが国内に飛来する可能性があるという想定で行われ、地元住民らおよそ250人がJアラート=全国瞬時警報システムによるミサイル発射の1報や避難の呼びかけを受けて、屋内や地下へ速やかに避難する手順を確認する予定です。
訓練が東京の都心部で行われるのは初めてで、政府は今後も人口密集地を含めて訓練を実施していきたい考えです。

北、新たなミサイル発射の兆候か…数日中にも(読売N)


【ワシントン=海谷道隆】北朝鮮が弾道ミサイルか人工衛星の発射を準備している兆候が確認され、数日か数週間で発射される可能性があると、米CNNテレビが27日、報じた。

 情報当局者を含む複数の政府関係者が明らかにしたという。
 関係者は、北朝鮮のミサイル発射場周辺で機材の動きが複数見られるとしている。韓国紙・中央日報は26日、韓国政府関係者の話として、北朝鮮が新たな人工衛星「光明星5号」を製造し、打ち上げる計画があると報道しており、米政府がつかんでいるとされる兆候は、この計画についてのものとみられる。
 CNNは別の政府高官の話として、トランプ政権が韓国や日本との合同軍事演習について、時期や具体的規模など詳細な情報の公表を控えることを検討していると伝えた。北朝鮮の核・ミサイル問題の外交的解決に向け、北朝鮮を過度に刺激しないためという。

中国・習氏、米“迷走”で狙う日本取り込み 二大大国覇権争いと日本の自覚(夕刊フジ)


私は、この1年間、米国と中国の「二大大国による覇権争い」に注目してきた。ドナルド・トランプ米大統領と、中国の習近平国家主席の動向を見てきて明らかになったことは、明確な戦略を持たず、独善的な「アメリカ・ファースト」を唱えるのみの米国と、明確な戦略を持って的確に米国に対応する中国のしたたかさの違いである。
 習氏は、第19回共産党大会(10月)における演説で、20回以上も「強国」という言葉を使い、「2035年までに、国防と人民解放軍の近代化を基本的に実現し、今世紀半ばまでに人民解放軍を世界トップクラスに育成し、建国100周年に当たる2050年頃を目途に総合国力と国際的影響力において世界の先頭に立つ『社会主義現代化強国』を実現する」と宣言した。
 そして、中国は「一帯一路」構想に代表されるダイナミックな戦略を展開し、アジア太平洋地域から米国の影響力を排除し、同地域における覇権を確立しようとしている。
 一方、トランプ氏の米国は、戦略性と安定性に欠け、気候変動のパリ合意や、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)からの離脱などにより、米国の同盟国や友好国の信頼を失いつつある。結果として、戦後70年以上にわたって構築してきた米国主導の多国間の枠組みやルール作りという「米国の強み」を自ら放棄してしまい、世界各地で米国抜きの秩序形成の試みが始まっている。
 私は12月中旬、上海において中国の専門家と安全保障対話を行ってきた。彼らは明らかに、トランプ政権の戦略のなさや米国外交の劣化を認識していた。そして、中国側は今がチャンスとばかりに、日本を自らの陣営に取り込もうとして、「日中は運命共同体であり、日中関係を改善すべきだ」と熱く主張している。
この中国の変化は、習氏の安倍晋三首相に対する過去の仏頂面の対応が、微笑を伴った対応に変化したことに呼応しているかもしれない。中国は、日米同盟にくさびを打ち込もうとしているのだ。
しかし、民主主義国家・日本と、共産党一党独裁の中国が運命共同体であるはずがない。中国は今も、沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵犯を繰り返し、南シナ海の人工島の軍事拠点化を進めている。中国の言っていることとやっていることは明らかに違うのだ。
 日本が今後直面する最大の脅威は、世界最強を目指す中国だ。迷走する米国に対し、中国は着実に「世界一の強国」を目指して前進している。
 わが日本は、米国との同盟を重視しつつも、もはや米国頼みの甘えの時代は過ぎ去り、自らの知恵と実力で厳しい環境に対処しなければいけない時代に入ったことを自覚すべきだ。

 ■渡部悦和(わたなべ・よしかず) 元陸上自衛隊東部方面総監、元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー。1955年、愛媛県生まれ。78年東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、第28普通科連隊長(函館)、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011年に東部方面総監。13年退職。著書に『米中戦争そのとき日本は』(講談社現代新書)など。

米国の北への武力行使はあるのか…過去の「米朝対話」から学ぶ教訓 防衛大学校教授・倉田秀也(産経:正論)


 過日、ティラーソン米国務長官が北朝鮮との「前提条件なし」の対話の意思を表明し、核実験、ミサイル発射の停止を求めた。北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」発射を受け、米国が「テロ支援国リスト」に北朝鮮を再指定するなか、この対話提議は苦渋の選択の感も拭えない。しかし、「前提条件なし」か否かはともかく、トランプ大統領が北朝鮮との協議を一度も持たずに武力行使を決断するとも考えにくい。

 ≪北が狙う武力不行使の確約≫
 「火星15」発射を受け、金正恩朝鮮労働党委員長は、「ついに国家核戦力完成の歴史的大業、ミサイル強国が実現した」と述べたという。ただし、北朝鮮が米本土を打撃できるICBMを運用するにはまだ課題は残されている。ICBMが「完成」に近づいたのは確かにせよ、それを完了形で断言できる水準には達してはいない。
 北朝鮮がICBMを完成させれば、米国の武力行使は米国市民を犠牲にしかねない。言い換えればICBMが完成に近づけば、米国の武力行使の可能性は高まらざるをえない。もとより、北朝鮮にICBMを放棄する意思はない。核戦力に雲泥の差がある米朝間で軍備管理の余地はない。そこで北朝鮮が米国に求めるのは、武力不行使の確約であろう。
 北朝鮮は過去、緊張の高潮に際し米国に不可侵の取り決めを提起していた。それは2002年10月の外務省声明に遡(さかのぼ)るが、そこで北朝鮮は「先制行動論」を唱えるブッシュ政権に対して、そこから除外することを求めていた。
 この種の提案は13年6月、国防委員会が発した「重大談話」でも繰り返されるが、それは02年の提案とは異なり、米国に一方的に武力不行使を求めるものではなくなっていた。弾道ミサイル発射実験を経て米本土への攻撃能力をもちえたとして、非対称的とはいえ、米朝2国間で「相互」不可侵の確約を求める内容になっていた。

 ≪「2国間取引」で決着はかる≫
 振り返ってみて、1990年代前半の「第1次核危機」に一応の小康をもたらしたのは、米朝「枠組み合意」、2000年代前中期の「第2次核危機」をかりそめにも沈静させたのは6者協議共同声明であった。これらの文書で、米国が北朝鮮に与えたのは「安全の保証」であったが、それらは一様ではなかった。
米朝「枠組み合意」では、北朝鮮が核活動の凍結を確約する代わりに米国が与えたのは、核兵器による威嚇・使用をしないとする消極的安全保証であり、通常兵力の不行使には触れられなかった。この文書は、北朝鮮が通常兵力で韓国、日本を攻撃しても、米国が北朝鮮に通常兵力で報復することを妨げるものではなかった。
 他方、6者協議共同声明は「朝鮮半島および北東アジア地域全体の平和と安定」と「相互尊重」を謳(うた)った上で、北朝鮮が「全ての核兵器および既存の核計画を放棄する」と誓約したのに対して、米国が「核兵器または通常兵器による攻撃、侵略を行う意図を有しない」ことが確認された。
 この文言が日米同盟、米韓同盟の効力を減殺するとは考えられなかったのは、共同声明が日韓両国を含む多国間の文書だったからに他ならなかった。北朝鮮が共同声明に反して核保有を既成事実化したり、韓国、日本に武力を行使すれば、米国は共同声明が破られたとして、北朝鮮に武力を行使できると考えられた。
 6者協議を「すでに死んだ」として久しい北朝鮮が、多国間協議で米国に武力不行使を迫るとは考えられない。トランプ政権もまた、自らの行動を拘束しかねない多国間協議を選好するとは考えにくい。米朝双方はともに2国間のディール(取引)を望んでいる。

≪警戒すべき「凍結」の対価≫
 そうだすれば、警戒すべきは米国が北朝鮮のICBM完成を阻止するあまり、日米同盟と米韓同盟の効力を減殺する可能性だろう。
 1999年9月、米朝両国は米朝協議が継続する限り、北朝鮮が「長距離ミサイル」の発射を凍結する米朝「ベルリン合意」を交わした経緯がある。トランプ政権がICBMだけを発射凍結の対象とし、武力行使を留保すれば、米本土の「安全」は通常兵力、短・中距離核ミサイルの脅威にさらされる韓国と日本の安全を犠牲にしかねない。米朝「ベルリン合意」は06年7月に無効とされたことを考えるとき、その米本土の「安全」も、多分に緊急避難に終わる。
 米国が武力行使を回避すれば、日韓両国は当面、北朝鮮の反撃を免れる。だが、米国が北朝鮮に与える「安全の保証」次第では、それもまた日韓両国の安全を危殆(きたい)にさらしかねない。北朝鮮に与える「安全の保証」には、とりわけ、それが通常兵力を含むとき、米国の日韓両国への同盟上の関与が含まれねばならない所以(ゆえん)である。
 米国の武力行使に伴う危機管理は喫緊の課題だが、米国が北朝鮮との対話に転じた際の危機管理もまた、講じられてよい。反古(ほご)になったとはいえ、過去の合意から学ぶべき教訓は少なくない。(防衛大学校教授・倉田秀也 くらた ひでや)


日韓合意の「検証」 もう責任転嫁は許さない(産経:主張)


 慰安婦問題の日韓合意について、韓国外務省の作業部会が検証結果を公表した。
 予想されたことだが、合意の作成にあたり元慰安婦の「意見集約が不十分だった」と批判する内容である。
 そもそも、合意は「最終的かつ不可逆的な解決」を国家間で確認したものだ。北朝鮮が核・ミサイル開発の暴挙を繰り返す中、地域の安全保障に日韓関係改善が欠かせないとして交わされた。
 検証しようがしまいが、合意は変わりようのないものである。日本大使館前の慰安婦像を撤去しないなど、課題を先送りしているのは韓国側だ。国内向けの時間稼ぎは終わりにしてもらいたい。
 一昨年の日韓合意の時点で存命していた元慰安婦47人のうち、7割を超える人が日本政府が拠出した10億円による財団の支援事業を受け入れている。
 韓国政府はこの事実を無視するのか。康京和外相は検証結果を踏まえ「根拠を持ち議論できる」というが、「根拠」が誤りでは話にならない。
 「国民の70%が受け入れられない」と、世論も言い訳にする。これまで国内対応を怠ってきたことが招いた状況なのである。
 昭和40年の日韓国交正常化に伴う協定で、戦後賠償の問題は解決済みと明記された。日本は無償供与3億ドルと政府借款2億ドルの経済協力などをし、韓国は奇跡といわれる経済復興を果たした。日本側の拠出金には個人の補償問題の解決金が含まれている。
 韓国側はこうした経緯を国民にきちんと説明してこなかった。歴代政権のツケを日本に回す。それが実態である。当時は慰安婦の問題など取り上げられていなかったことも指摘しておきたい。
 文在寅政権は合意の「再交渉」を掲げて誕生した。「検証」作業をしないわけにいかないということか。北朝鮮という現実の危機を抱えながら、反日世論への迎合に走る態度は改めるべきだ。
 韓国政府は検証結果と今後の対応は「直結しない」と言う。平昌五輪に合わせた安倍晋三首相の訪韓を想定し、五輪後に対応を先送りする意図もうかがえる。
 だが、新たな日本への要求など認めようもない。慰安婦像の撤去など、合意に即した対応をとることこそ、韓国として早急に表明すべきだ。

難民認定、厳格化へ 政府方針(東京新聞)


法務省が、就労目的の難民申請が急増していることを受け、厳格化した難民認定制度を二〇一八年から運用する方針を固めたことが分かった。審査中でも申請から六カ月後に一律就労を認めている現制度を見直す。
 借金逃れなど明らかに難民に該当しないと判断した場合、就労を認めず、在留期限後に強制退去とする一方、難民の可能性が高い場合は速やかに就労と在留を許可する。
 申請は一〇年に現制度に改正した後に急増。一〇年の千二百二人から一六年は一万九百一人となり、一七年は一万七千人に上る見込みだ。一方、一六年に難民認定されたのは二十八人にとどまる。
 認定の審査は申請から平均十カ月かかる上、認定されなくても不服の申し立てや再申請が可能で、結論が出るまで数年かかることもある。現在、申請から六カ月後に一律就労を認めているのは、申請期間中の生活に配慮するためだが、結論が出るまでの期間の就労を最初から目的にした申請が多いとみられている。
 新制度では留学、技能実習、短期滞在といった在留資格を持つ人について、申請から二カ月以内に簡単な審査を実施し、(1)難民の可能性が高い(2)明らかに難民に該当しない(3)再申請の繰り返し-などに分類。(2)と(3)の人は在留期限後に強制退去などの手続きを取る。

慰安婦合意検証 履行を怠る言い訳にはならぬ(読売:社説)


慰安婦問題を巡る日韓合意は、両国が歩み寄って達成した成果である。韓国の文在寅政権に求められるのは、合意の着実な履行しかない。
 2015年末の合意を検証するため、韓国外交省が設置した作業部会が報告書を発表した。検証すること自体問題だが、結果はさらに奇怪な代物だ。
 「被害者の意見を十分にまとめないまま合意を結んだ」と総括している。当時の朴槿恵政権を批判するのが眼目らしい。説得力のある根拠はない。元慰安婦の支援団体の政治的に偏向した主張に沿っているのは明らかだ。
 合意に至る過程で、朴政権は15回にわたって元慰安婦や市民団体と協議し、日本軍の関与の明確化、日本政府の公式謝罪、日本側予算による補償――の3点が重要だと受け止めた。すべて合意内容に生かされている。
 韓国政府が合意に基づいて設立した財団に、日本政府は10億円を拠出した。元慰安婦の7割以上が、財団からの現金支給を受け入れた。元慰安婦との意思疎通の不足を指弾するのは的外れだ。
 報告書は、谷内正太郎国家安全保障局長と李丙●・韓国大統領府秘書室長による計8回の「秘密交渉」を明らかにし、民主的な手続きが不足していたと批判した。(●は「王」の左に「其」)
 慰安婦問題に関する日本側の要求を盛り込んだ「非公開の合意」があるとも記した。
 機微に触れる交渉は、内密にしなければまとまるまい。「非公開部分」が重荷になっているというのは、韓国側の問題である。蒸し返すべき事柄ではない。
 日韓合意は、国家間の約束だ。「最終的かつ不可逆的な解決」を確認し、米国や国連など国際社会でも歓迎された。
 文氏は大統領選で、「合意の再交渉」を掲げて当選した。検証を行わせたのは、履行を引き延ばす思惑からだろう。日本政府に再交渉や追加措置を求める材料が出なかったのは、誤算ではないか。
 文政権は今後、元慰安婦や市民団体と協議し、対応を検討するとしている。合意を反故ほごにすれば、韓国の信用を落とすだけだ。
 ソウルの日本大使館前に設置された、慰安婦を象徴する少女像について、韓国側が合意に従い、「適切な解決」に向けて努力する動きは出ていない。
 文政権は、少女像撤去に向けて、具体的な行動をとるべきである。その努力が見えなければ、安倍首相が2月の平昌五輪の開会式に出席することは望めない。

“慰安婦“日韓合意は正当 破棄や見直しは重大影響 政府(NHK)


慰安婦問題をめぐる日韓合意の過程を検証した韓国外務省の作業部会の報告書について、政府は、合意は正当な交渉を経たものであり、韓国側が合意の破棄や見直しを求めてくれば日韓関係に重大な影響を及ぼすとけん制していて、着実な実施を強く求める方針です。

慰安婦問題をめぐり、日韓両政府が合意した過程を検証していた韓国外務省の作業部会は27日、「被害者の意見を十分に集約しなかった」などと、前のパク・クネ(朴槿恵)政権の対応を批判する報告書を発表しました。
これに対し、政府は、合意は正当な交渉過程を経たもので、問題があったとは考えられず、国際社会からも高く評価されているとしたうえで、報告書で、日本側の了承なしに合意内容や交渉過程を一方的に明らかにしたことは遺憾だなどとして、韓国側に抗議しました。
また、河野外務大臣は27日夜、訪問先のオマーンで記者団に対し、「万が一、合意が変更されることがあれば、日韓関係は極めて管理不能な状況になる。『前の政権がやったことは知りません』ということでは、これから先、日韓が合意するのは何事においても難しい」と述べ、韓国側が合意の破棄や見直しを求めてくれば日韓関係に重大な影響を及ぼすことになるとけん制しました。
政府は、当面、韓国政府が、報告書を受けてどのような対応を取るか注視することにしていますが、政府内では、国内世論などを見極めるため、韓国政府が方針を打ち出すまでには時間がかかるという見方も出ています。
政府は、日本側が10億円を拠出し、すでに元慰安婦への支援事業などが行われていることを踏まえ、未来志向の日韓関係を築いていくためにも、韓国側に合意の着実な実施を強く求めていく方針です。

憲法改正 首相自ら議論を牽引せよ(産経:主張)


 憲法改正は自民党の党是であり、安倍晋三首相は自身の「歴史的使命」と位置づけてきた。
 ところが、第2次安倍内閣が発足して5年がたった今も、改正の実現にめどは立っていない。
 首相は、5年間の政権運営を振り返り、「さまざまな壁に直面したが、5回の国政選で国民の力強い支持を得たことを力に乗り越えられた」と語った。
 憲法改正も同じように、国民世論の後押しが必要である。それには首相と自民党が率先して国民と向き合い、改正の必要性を説くことが欠かせない。
 足踏みを続けるのではなく、具体的な改正案を披露して憲法論議を自ら牽引(けんいん)してもらいたい。
 首相は党の憲法改正推進本部に対し、俎上(そじょう)に載せている改正4項目のうち、自衛隊明記と緊急事態条項の案をそれぞれ一本化するよう指示した。
 来年の通常国会では、衆参の憲法審査会に自民党の改正案を提出して議論を前進させるべきだ。
 今年5月の憲法記念日に首相が自衛隊明記を提案してから、半年以上が経過している。この取り組みの遅さはどういうことか。
 大きな理由は、連立を組む公明党の姿勢にある。山口那津男代表は「まだ国民の憲法(改正)に対する認識は到底合意に至っていない」と述べ、憲法改正に消極的な姿勢を示した。
 公明党は自らの改正案を作ってもいない。そうした姿勢を棚に上げ、国民の認識が足りないという物言いには責任感がみられない。連立政権を組みながら、自公両党には憲法に対する見解に隔たりがある。首相と自民党は、公明党との考え方のすり合わせにもっと努力すべきである。
 改正の焦点は、もちろん9条である。国と国民を守る軍や自衛隊についての規定がない点は、現憲法の最大の欠陥といえる。9条を旗印にした空想的平和主義や自衛隊違憲論がなお存在している。
 前文には「諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とある。核・ミサイルを放棄しない北朝鮮や、尖閣諸島を狙い、南シナ海でわが物顔に振る舞う中国を信頼すべきだというのか。
 自衛隊の憲法明記は、いかに日本の独立と国民の生命を守るかという国のありように直結する。与野党の真摯(しんし)な議論を聞きたい。

海自艦いずも「空母」へ改修 防衛省検討 最新鋭F35B搭載可能に(産経N)


 防衛省は、海上自衛隊最大のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を、戦闘機を搭載できる「空母」に改修する検討に入った。米海兵隊の最新鋭ステルス戦闘機F35Bが離着艦できるようにする。航空自衛隊もF35Bを導入する方向で、将来的には空自機を搭載、運用する構想も浮上している。政府関係者が26日、明らかにした。
 いずもは平成27年3月就役の新鋭艦で、全長248メートルの全通式甲板を備える。対潜水艦が主任務のヘリ搭載護衛艦だが、自衛隊幹部によると、甲板の塗装を変えて耐熱性を上げるなどの小規模な改修でF35Bが搭載できる見込みという。
 F35Bは、防衛省が計42機を調達する予定のF35Aの別タイプで、短距離の滑走で離陸し、垂直着陸できるため、短い滑走路での運用や艦載に適している。米軍岩国基地(山口県)に1月から配備され、米海兵隊が佐世保基地(長崎県)の強襲揚陸艦の艦載機として運用している。
 防衛省はF35Bを、既存の空自F15戦闘機の旧式機体の後継として導入する方向だ。島(とう)嶼(しょ)防衛の強化が念頭にあり、南西諸島方面への配備も検討されている。F35Bなら有事に主要基地の長い滑走路が破壊されても運用できる可能性が高く、いずもを洋上拠点とすれば、さらに運用の幅は広がる。
 防衛省はいずも改修後、米軍のF35Bとの共同訓練などで経験を積み、将来的には空自機を運用することも構想に入れている。
 政府は年明け以降、「防衛計画の大綱」改定と次期中期防衛力整備計画の策定に本格着手し、いずも改修なども焦点になる見通し。一方、政府はこれまで「攻撃型空母」の保有は必要最小限度を超えるため認められないとの憲法9条解釈を継承しており、解釈の見直しや整合性の確保が課題になりそうだ。
 小野寺五典防衛相は26日の記者会見で「防衛力のあり方は不断にさまざまな検討をしているが、F35Bの導入や、いずも型護衛艦の改修に向けた具体的な検討は現在、行っていない」と述べるにとどめた。


護衛艦「いずも」を空母改修=自衛隊初、米軍機と連携-F35B導入も・政府検討(時事N)

政府は26日、海上自衛隊最大級の護衛艦「いずも」を戦闘機の発着が可能な空母に改修する検討に入った。自衛隊の空母保有は初めて。短距離離陸・垂直着陸できる米軍の最新鋭ステルス戦闘機F35Bの運用を想定している。日米の連携を強化し、挑発行為を繰り返す北朝鮮や海洋進出を強める中国の脅威に対抗する狙いがあるとみられる。

 政府見解では、専守防衛の観点から攻撃型空母や大陸間弾道ミサイル(ICBM)、長距離戦略爆撃機の保有は憲法上、許されない。政府は、いずもを空母に改修した場合でも、「防御型空母」と位置付けることで従来見解との整合性は取れると判断したもようだが、野党から批判を浴びることは必至だ。

北朝鮮、衛星装い新ミサイル発射か…韓国軍警戒(読売N)


 【ソウル=岡部雄二郎】韓国軍合同参謀本部報道官は26日の記者会見で、北朝鮮について「人工衛星を装った長距離弾道ミサイルの発射など、あらゆる形態の挑発の可能性を監視している」と述べた。

 北朝鮮の国営メディアは最近、「宇宙開発」の権利にたびたび言及している。韓国紙・中央日報は26日、韓国政府関係者の話として、北朝鮮が新たな人工衛星「光明星5号」を製造し、打ち上げる計画があると伝えた。光明星は、中距離弾道ミサイル「テポドン1」に搭載されて初めて発射された1998年以降、人工衛星と称して計5回打ち上げられ、4回成功したとされている。

小野寺防衛相 防衛力の整備の在り方検討必要(NHK)


小野寺防衛大臣は、来年、議論が本格化する「防衛計画の大綱」の見直しに関連して、護衛艦の空母への改修などは現在検討していないとしたうえで、安全保障環境を踏まえ、防衛力の整備の在り方をさまざまな観点から検討することは必要だという認識を示しました。

この中で小野寺防衛大臣は、来年、議論が本格化する「防衛計画の大綱」の見直しに関連して、「最新鋭戦闘機F35Bの導入や、護衛艦『いずも』の空母への改修に向けた具体的な検討は、現在行っていない」と述べました。
そのうえで、小野寺大臣は「さまざまな脅威を見積もりながら、今後、どのような防衛力を整備していくのか不断に見直していくことが大切だ。防衛力の在り方に関して不断に、さまざまな検討を行っていくことは必要だと思っている」と述べました。
また記者団が「自衛隊は空母を保有できるか」と質問したのに対し、小野寺大臣は「性能上、専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためのみに用いられる、いわゆる『攻撃的兵器』は持たないことになっており、その判断で対応していく。専守防衛は変わらない」と述べました。

海上保安庁 抜本的な体制強化を急げ(産経:主張)


 尖閣諸島周辺での中国公船の領海侵入に加え、北朝鮮木造船の漂着などにより、日本の海が脅かされている。
 海上保安庁の巡視船や定員の抜本的な増強が不可欠だ。北朝鮮有事に伴って、武装難民の船が押し寄せてくるかもしれない。新たな危機への備えは急務である。
 海保は今、日本海と尖閣周辺の東シナ海で「二正面作戦」に当たっているが、今後、任務はさらに増えるだろう。
 平成30年度予算案で、海保には2112億円が計上された。29年度補正予算案の301億円を加えれば2413億円で、前の年と比べ1・15倍となる。海保は30年度末に定員1万3994人(前年度比250人増)、巡視船・艇375隻、航空機81機、測量船13隻となる。うち、1000トン以上の大型巡視船は62隻だ。
 過去最大の規模とはいえ、厳しい国際情勢には追いつけない。
 日本海有数の好漁場である「大和堆(やまとたい)」周辺では、北朝鮮の漁船群が日本の排他的経済水域(EEZ)に入り込み、イカを乱獲している。日本の漁業者には死活問題である。海保は区域外からも巡視船を集め、放水などでその都度追い返している。だが、経済制裁下にある北朝鮮は、日本のEEZ内の操業をあきらめないだろう。
 新たな事態も懸念される。朝鮮戦争当時、海保は半島からの密入国者を取り締まった。北朝鮮有事になれば、工作船や難民船がやってくると想定すべきだ。
 中国相手の緊張も続く。28年8月に、多数の中国公船や漁船が尖閣周辺の領海に侵入した。同年に海保は大型巡視船14隻相当の尖閣警備専従体制を整えた。だが、中国海警局は世界最大の1万トン級公船を持っている。
 これを尖閣に投入してくれば、海保最大の巡視船(6500トン)でも対応は難しい。
 中国海警局の担当海域は南シナ海を含めても、海保の抱える海洋面積を上回るとはいえない。それでも海保は1000トン以上の大型巡視船の隻数で中国海警局に追い越された。尖閣周辺へ投入する隻数比べの「消耗戦」を仕掛けられたらどうするのか。
 北朝鮮情勢の緊迫化や東京五輪を控えての海上テロ対策や、海からの原発警備の充実も課題だ。安倍晋三首相は「抜本的」に値する海保の増強を決断すべきだ。

拉致問題 北朝鮮の非道を忘れるな(産経:主張)


 北朝鮮による拉致問題は国家による理不尽な誘拐・監禁であり、いまだ被害者の奪還を実現できない進行中の残虐な事件である。到底許し難く、その怒りをすべての国民で共有したい。
 ところが、どうだ。内閣府が発表した「外交に関する世論調査」によれば、北朝鮮への関心事項に「日本人拉致問題」を挙げた人は初めて80%を割り込み、平成14年以降最低となる78・3%にとどまった。特に若年層の関心が低いというから深刻である。
 トランプ米大統領が国連演説で拉致問題に言及するなど、国際世論の高まりはあるが、足元の国内世論が低調では話にならない。
 今年4月、北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)国交正常化担当大使は拉致問題について「誰も関心がない」と言い放った。こうした理不尽な発言を許さないためにも無辜(むこ)の同胞をさらわれた怒りを忘れてはならない。
 政府は30年度から、拉致問題への理解を促進するため、小中学校などの教員を対象に研修を始める方針という。教育現場の一部にみられる消極姿勢を正すためだ。
 福岡県行橋市の教育長は今月、拉致被害者、横田めぐみさんのドキュメンタリーアニメを学校で上映しない理由について、市議会で「(在日韓国・朝鮮人への)いじめが起きる懸念を排除できない」と答弁した。
 発言は後日、撤回されたが、こうした信じ難い発想が現場には存在するのだ。教員研修を通じて啓発活動を強化するのは、政府の責務であろう。
 拉致は疑惑として産経新聞が報じて以降、長く無関心と放置にさらされた。政府が拉致を認めてからも、被害者家族が協力を求めて配るビラに手を伸ばす人もまばらな時代があった。
 14年に北朝鮮が拉致を認めて5人の被害者が帰国したが、なお横田さんら多くの被害者は一方的に「死亡」を通告されたまま解放されていない。北朝鮮から送りつけられた「遺骨」が別人のものと判明した際の怒りは、忘れることができない。
 被害者の全員帰国へ向けて、今年も何ら進展がなく越年しようとしている。これが再会を一日千秋の思いで待つ家族にとって、どれだけ残酷なことか。国民の決して許せないとの思いを背景とする政府の強い外交姿勢以外に、問題解決への道は開けない。

防衛省「空母」用戦闘機を導入検討 「自衛目的」と整合性問題(東京新聞)


 防衛省が将来的に海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦で運用することも視野に、短距離で離陸できるF35B戦闘機の導入を本格的に検討していることが、政府関係者への取材で分かった。既に導入を決めた空軍仕様のF35A計四十二機の一部をB型に変更する案、別に追加購入する案があり、来年後半に見直す「防衛計画の大綱」に盛り込むことも想定している。
 護衛艦であってもF35B戦闘機を搭載すれば軍事的には「空母」と位置付けられ、自衛のための必要最小限度を超えるため攻撃型空母を保有することは許されない、としてきた政府見解との整合性が問題となる。中国などアジア各国が強く反発することも予想される。加速する中国の海洋進出への対処が目的で、当面は滑走路が短い南西諸島での運用を想定し、将来的にヘリ搭載型護衛艦を改修するか新造する。

 F35Bは空自が導入するA型の派生型で、米海兵隊に配備。空母よりも甲板が狭い上陸作戦用の強襲揚陸艦に搭載するため、短距離で離陸でき、オスプレイのように垂直着陸が可能。レーダーに捕捉されにくい高度なステルス性を備えている。防衛省はF35B導入で宮古、石垣、与那国島のほか、南・北大東島の各空港も空自戦闘機による警戒監視活動に使用でき、活動範囲が拡大するとしている。実際にどの空港を使うかは地元と協議するとみられる。
 さらに将来、ヘリ搭載型護衛艦「いずも」「かが」などの艦首を、戦闘機が発艦しやすいスキージャンプ台のように改修、甲板を耐熱塗装する。航空燃料タンクや弾薬庫を増設、整備、管制機能を改造するなどしてF35Bを搭載できる「軽空母」として運用する構想があるほか、強襲揚陸艦を新造する案もある。
 沖縄県・尖閣諸島をはじめとする南西諸島で、F15などの空自戦闘機が離着陸できる長さ三千メートル級の滑走路があるのは、下地島空港だけ。しかし、同空港は一九七一年、国と当時の琉球政府が締結した覚書で民間機以外は使用しないとされている。

2017回顧・世界 トランプ政治の衝撃を受けた(読売:社説)


「米国第一」を掲げる大統領に世界中が振り回されたのではないか。
 読売新聞読者が選んだ今年の「海外10大ニュース」の1位は、実業家ドナルド・トランプ氏の米大統領就任だった。
 国内の雇用増を最優先し、就任直後に環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を決めた。メキシコとの国境の壁建設など、白人労働者らの支持層に受けが良い政策を次々と打ち出した。
 6月には、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」からの離脱を表明(9位)し、欧州などの関係国から失望の声が上がった。12月にも、エルサレムをイスラエルの首都と認定し、イスラム諸国などの反発を招いた。
 国内外で波紋を呼んでも、意に介さない。国際秩序の担い手を自任していた歴代大統領とは異質な指導者だと言えよう。
 北朝鮮は6回目の核実験を行い、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を繰り返した(2位)。国連安全保障理事会は度重なる決議で追加制裁を科した。
 トランプ氏は、軍事力行使も選択肢に含めて圧力を強める。北朝鮮は、核・ミサイル開発を放棄しようとしない。地域の平和が脅かされる深刻な事態である。
 2月には、金正恩・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が、クアラルンプールで毒殺された(3位)。マレーシア当局の捜査で、北朝鮮外交官らによる国家犯罪の輪郭が浮かび上がった。
 北朝鮮は平壌在住のマレーシア人を「人質」とし、捜査を妨害した。その無法ぶりは明らかだ。
 韓国の朴槿恵大統領が、友人に国政介入を許したとして、憲法裁判所により罷免ひめんされた(5位)。後継には北朝鮮に融和的な文在寅氏が就任した(15位)。
 中国では、共産党大会が開かれ、習近平国家主席が政権2期目に入った(17位)。「21世紀半ばに米国と並ぶ強国になる」という目標を立てて、注目を集めた。
 フランス大統領選は、中道のマクロン氏が極右・国民戦線のルペン氏を抑え、当選した(6位)。英国は、欧州連合(EU)離脱を正式に通知した(7位)。仏独が連携して、欧州の求心力を取り戻せるかが問われる。
 長崎市生まれの英国籍の作家、カズオ・イシグロさんがノーベル文学賞に輝いた(4位)。記念講演で、格差や差別が広がる世界を憂え、人間を隔てる障壁を打ち崩す文学の力を語った。一服の清涼剤と感じた人が多いだろう。

米軍北部訓練場跡地 地権者に引き渡し(NHK)


去年12月に日本側に半分以上が返還された沖縄本島北部にあるアメリカ軍北部訓練場の跡地が25日に地権者に引き渡され、式典に出席した小野寺防衛大臣は、引き続き沖縄の負担軽減に努力する考えを示しました。

沖縄県最大だったアメリカ軍の演習場・北部訓練場は、去年12月、7800ヘクタールのうち半分以上のおよそ4000ヘクタールが日本側に返還され、その後、土壌や水質の調査それに不発弾の探査などが行われていました。
調査が終わったことを受けて、沖縄防衛局から地権者に引き渡す式典が25日、国頭村で開かれ、地元の自治体や政府の関係者などおよそ110人が出席しました。
この中で、小野寺防衛大臣は「今回の返還を負担軽減を直に感じていただけると幸いだ。今後も基地負担軽減を目に見える形で実現していきたい」と述べ、引き続き沖縄の負担軽減に努力する考えを示しました。
また、国頭村の宮城久和村長は「跡地内にあるやんばる地域は、来年には世界遺産への登録を見据えており、発展につなげていきたい。基地の機能は残されており、軍用機の飛行には配慮を最大限求めたい」と述べました。
沖縄のアメリカ軍をめぐっては、今月13日、宜野湾市の小学校のグラウンドに大型ヘリコプターから窓が落下するなど軍用機の事故やトラブルが相次いでいて、式典では出席者からアメリカ軍の安全管理に対して懸念の声が出ていました。

防衛相「沖縄の基地負担軽減に全力」
式典のあと、小野寺防衛大臣は記者団に対し、「戦後70年以上を経てなお、アメリカ軍施設が沖縄県に集中し、負担を負っていただいており、軽減を図ることは政府の責任だ。今後も一つ一つ確実に結果を出し、沖縄の基地負担軽減に全力を尽くしたい」と述べました。
そのうえで、アメリカ軍の軍用機による事故が相次いでいることについて、「安全確保が大前提であり、アメリカ軍に対して、引き続き安全管理に万全を期すとともに地元住民への影響を最小限にするよう求めていきたい」と述べました。

高江地区「負担は増加」
北部訓練場の地元の一つ、東村高江地区には、返還にあたって新たに6つのヘリコプター発着場が建設されました。
ことし10月には、地区内の民間の牧草地にアメリカ軍の大型ヘリコプターが緊急着陸して炎上する事故も起き、住民から不安の声が出ています。
高江地区の仲嶺久美子区長は、式典のあと記者団に対し、「返還によって訓練場の面積は減っても私たちの地区は負担が増えている。小野寺防衛大臣はアメリカ軍に騒音の軽減などを働きかけると言っていたが、事故も起きているので、大臣には、集落に近い発着場をそもそも使わないことなどをアメリカ側に強く申し入れるよう伝えた」と話していました。

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