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米朝会談後の国際底流に警戒を 東洋学園大学教授・櫻田淳(産経:正論)


 米朝首脳会談から3週間近くがたった。筆者は、ドナルド・J・トランプ米国大統領と金正恩朝鮮労働党委員長が署名した共同声明文書に象徴されるような極東国際政治情勢の「表流」よりも、その「底流」にこそ関心を抱く。次に挙げる2つを指摘しておく。

 ≪日本は最前線国家として備えよ≫
 第1に、現下の米朝関係の展開は、米韓同盟の「空洞化」を確実に進めている。米朝首脳会談直後、トランプ氏が「多額の資金の節約」を理由にして米韓軍事演習の中止を表明し、それを実際に決行していることは、彼が米韓同盟に寄せる関心の低さを示唆している。米韓同盟の「空洞化」が早晩、「消滅」に行き着いたとしても、何ら不思議ではない。
 戦後七十余年、日本が享受した平和と繁栄の条件は、憲法第9条と日米安保体制に並んで米韓同盟の枠組みである。その消滅は、日本の安全保障環境の重大な変化を招き寄せる。
 そもそも、過去千数百年の歳月の中で、日本の安全保障上の最前線が朝鮮海峡に置かれていなかった時期は、例外の一瞬でしかない。米韓同盟の消滅は、その「例外の一瞬」に終わりを告げ、日本の人々をして、「朝鮮戦争が起きていなかったならば向き合わなければならなかった現実」に向き合わせることになるであろう。
 日本に降りかかるのは、安全保障コストの飛躍的な増大である。従来、米韓同盟が日本に供してきたものは、「海洋国家という事情を考慮に入れてもなお、例外的にコストの安い安全保障環境」であるからである。故に、「例外的にコストの安い安全保障」の所産として憲法第9条を掲げ、安全保障費用対国内総生産(GDP)比1%水準を維持し続けることの政策妥当性も、怪しくなる。
 ただし、それだからといって、米韓同盟の「維持」を米韓両国に懇願するような対応は、日本としてとるべきものではない。
 ロイター通信(6月5日)は、米韓同盟消滅の可能性を念頭に置きつつ、「日本はフロントライン・ステート(最前線国家)になる恐れがある」と伝えているが、それは、日本にとって、もはや「恐れるべき」事態ではなく「備えておくべき」事態でしかないのであろう。

 ≪米国の「変容」は修正されるか≫
 第2に、米韓同盟の行方にも反映されるトランプ執政下の米国の「変容」もまた、注視すべき国際政治の「底流」の一つである。トランプ氏における「『敵』をちやほやし、『味方』を雑に扱う」政治姿勢は、彼にあって特徴的なものの一つであるといえる。
 こうしたトランプ氏の直近の対外政策展開は、短期的には今秋の中間選挙、中長期的には2年後の大統領選挙における再選を念頭に置いたものだという説明がある。それが正しいものであるとして、もし中間選挙の結果がトランプ氏にとって期待外れに終わった場合、彼の対外政策展開の行方は、どのようなものになるのか。
 トランプ氏の政治姿勢は、米国の「国柄」に照らし合わせれば、明らかに異形な「権威主義」の様相を帯びているけれども、それは、果たして修正されるのか、それともますます意固地なものになるのか。
 そもそも、トランプ氏の疑似「権威主義」政治姿勢は、米国という国家それ自体の「後戻りしない変質」を反映しているのか。それとも建国後、約250年も経れば折に触れて起こり得る「一時の変調」を表しているにすぎないのか。
 振り返れば、中世期に権勢を誇ったヴェネツィア共和国の歴史には、マリーノ・ファリエロという元首が登場した。彼は、共和国元首であったにもかかわらず、共和国の「国柄」に反し世襲君主を目指した末に失敗し、処刑された故に、その存在が「なかったこと」にされた元首である。
 後世、トランプ氏は、このマリーノ・ファリエロのごとき存在として語られることにならないのであろうか。こうした見極めこそが、日本にとっては大事なものになるであろう。

 ≪「駝鳥の平和」を象徴する風景≫
 目下、ロシア各地で開催されているサッカー・ワールドカップが世の耳目を集めている。その最中に伝わってきたのは、韓国の文在寅大統領が国際サッカー連盟(FIFA)のジョヴァンニ・V・インファンティノ会長と会談し、12年後の2030年大会を南北朝鮮と日中両国の「北東アジア4カ国共催」とする構想を打ち上げたという報であった。
 文在寅氏の構想には、平昌五輪以降、現在に至る朝鮮半島の「平和ムード」が反映されていよう。しかしながら、文在寅氏が現下の朝鮮半島を覆う一種の「多幸感」や「高揚感」に漬かりながら、地に足の着かない構想を打ち上げていること自体が、現下の「平和ムード」が帯びる軽薄さを象徴している。それは後世、米韓同盟が消滅する際に出現した「駝鳥(だちょう)の平和」の風景として、語られるかもしれない。(さくらだ じゅん)
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米国防長官「北朝鮮への圧力は継続」(NHK)


日本を訪れているアメリカのマティス国防長官は小野寺防衛大臣と会談し、8月の米韓合同軍事演習の中止は、北朝鮮の非核化の実現に向けた外交交渉を支えていくための措置だという考えを示す一方、北朝鮮に対する圧力は維持していく考えを示しました。

中国と韓国を訪問したあと日本を訪れているアメリカのマティス国防長官は、29日午前、小野寺防衛大臣と会談しました。
会談後、マティス長官は記者団に対し、米朝首脳会談の結果を受けて8月の米韓合同軍事演習が中止されたことについて「決定は、朝鮮半島の問題の平和的解決に向けて、外交交渉を促進する環境を作り出すためのものだ」と述べ、外交交渉を支えていくための措置だという考えを強調しました。
その一方で、マティス長官は「われわれの目標は、北朝鮮の核・ミサイル開発計画の完全かつ検証可能で不可逆的な放棄だ」と述べるとともに、「アメリカ軍は、同盟国と緊密に連携しながら、国連安全保障理事会の制裁決議を引き続き支持していく」と述べ、北朝鮮に対する圧力を維持していく考えを示しました。
また、マティス長官は、拉致問題について「われわれは拉致問題の重要性を認識している。これは人道的な問題であり、常に協議の中で取り上げていく」と述べ、アメリカとしても重視していく考えを示しました。

日米防衛相会談 地域安定へ連携をより深めよ(読売:社説)


東アジアの安全保障環境は今後も変わり得る。日米安保条約を根幹とする同盟の意義について、日米両国が確認し続けることが大切だ。

 マティス米国防長官が来日し、安倍首相や小野寺防衛相らと会談した。防衛相会談は4月のワシントン、5月のハワイでの開催に続くものだ。緊密な連携の証しであり、評価したい。
 防衛相会談では、核を含む北朝鮮のすべての大量破壊兵器と、あらゆる射程の弾道ミサイルの完全、不可逆的、検証可能な廃棄を目指す方針で一致した。
 北朝鮮は日本に届く中・短距離の弾道ミサイルを数百発配備している。脅威の除去に日米が共同して対処することが求められる。
 政府は、ミサイル対応で中国、四国地方などに配備している地対空誘導弾「PAC3」の撤去を視野に入れている。米朝間の対話が続く限り、警戒態勢を縮小するのは妥当と言えよう。
 世界第2の経済大国であり、軍事強国化を進める中国にどう対峙たいじするか。それが、日本にとって最優先の長期的課題である。
 小野寺、マティス両氏は、対日防衛義務を定めた日米安保条約5条の沖縄県・尖閣諸島への適用を確認した。中国公船の領海侵入が常態化しており、両氏が認識を共有したことは重要だ。
 マティス氏は会談後の共同記者会見で「長年の同盟国への我が国の関与は盤石だ」と述べ、日本防衛の決意を強調した。
 中国は南シナ海に人工島を造成し、軍事拠点化を進めている。広範な太平洋地域では空母や爆撃機の活動も目立つ。
 中国に自制を促し、自由で開かれた海を守るためには日米の協力が不可欠である。
 首相はマティス氏との会談で、「日米同盟は日本の平和と安全はもとより、地域の繁栄の礎だ」と語った。同盟を強固にし、中国への抑止力を高めるべきだ。
 トランプ米大統領は、同盟関係よりも米国内の経済を優先する姿勢が目立つ。同盟国には不安感が広がっている。閣僚間で、米軍と自衛隊の協力などを確認した意味は小さくない。
 防衛相会談では、日米間で共同訓練を着実に実施することを確認した。両国で共同対処能力を向上させる必要がある。
 安全保障関連法に基づく米艦防護などで自衛隊の役割を拡大することが、米国の対日防衛への真剣な取り組みにつながる。双方向の協力を深めなければならない。

6月28日(朝雲寸言)


米朝首脳会談が終わった。両首脳は北朝鮮の非核化で合意した一方で、具体化の道筋は今後に委ねられた。米国は北朝鮮が約束を実行に移すまで圧力を加え続けるとしており、全体としてプロセスはなお進行中とみるべきではある。ただ、北朝鮮の核弾頭、日本を射程に収める中距離弾道ミサイルはともに一つも減っていないのも事実だ。各種世論調査によれば、大方の国民は会談の結果を厳しく評価している。
 会談から6日目の朝、大阪を震源とする大きな揺れが近畿一帯を襲った。耐震基準を満たさないブロック塀を放置するという自治体の不作為によって一人の小学生の未来が奪われた。ガスや水道などインフラにも深い爪痕を残す都市型災害ともなった。
 土木学会の報告によると、南海トラフ地震が起きた場合、その後20年間に発生するコストは1410兆円、首都直下地震では778兆円にのぼるという。そうなれば日本が防衛に回せる財源は今までとは比べ物にならないほど制約され、中国や北朝鮮などに囲まれるわが国は空前の苦境に追い込まれる。東日本大震災で自衛隊が多忙を極めているさなかに、周辺国の軍用機が容赦なく「日本の余力」を試しに来たことが思い出される。
 有事でも大災害でも最後に頼りになるのは自らの力だ。この国は目覚めるべき最後の機会を与えられている。米朝首脳会談からの7日間はそう告げている。そんな気がしてならない。
(2018年6月28日付『朝雲』より)

北非核化へ連携確認 日米防衛相会談、拉致に言及(東京新聞)


小野寺五典防衛相は二十九日午前、マティス米国防長官と防衛省で会談した。北朝鮮の核兵器をはじめとした全ての大量破壊兵器、あらゆる射程の弾道ミサイルの完全、検証可能で不可逆的な廃棄を実現するため、日米が国際社会と連携して取り組むことで一致した。両氏は、洋上で物資を積み替える北朝鮮の「瀬取り」の取り締まりを継続することも確認した。
 会談では、八月に予定していた米韓合同指揮所演習の中止について、マティス氏が「北朝鮮問題に、平和的解決をもたらすための決定だ」と説明。小野寺氏は理解を示した。中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島に、米国による対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第五条が適用されることも再確認した。
 マティス氏は会談後の記者会見で、日本人拉致問題について「重要性は認識している。人道的な課題だ」と協力する姿勢を示した。
 小野寺氏は会談冒頭で「北朝鮮の問題について現在行われている外交的取り組みを支えるため、何を行うべきか日米で認識を擦り合わせたい」と指摘。マティス氏は「われわれは信頼する同盟国として緊密に協議している」と応じた。
 マティス氏はこの後、安倍晋三首相と官邸で会談した。首相は「日米同盟は今までになく強固だ。自由で開かれたインド太平洋を実現するため、緊密に連携したい」と話した。マティス氏は「朝鮮半島の非核化に向け、米国は日本とともにある」と応じた。

中国が画策する北「非核化交渉」 平和安全保障研究所理事長・西原正(産経:正論)


 去る6月12日にシンガポールで開催された米朝首脳会談は、トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長が非核化への意欲を見せた一大政治ショーであった。長年敵対してきた両国の首脳が顔を合わせたという点では確かに歴史的出来事であった。しかし肝心の非核化の成果は説明されず期待外れであった。また北朝鮮の交渉姿勢の後ろには中国の画策がうかがえる。それが今後、深刻な問題を起こしそうである。

 ≪トランプ氏を立腹させた妨害≫
 会談後に発表された共同声明は極めて短く、非核化の行程も期限も記されていなかった。共同声明は「板門店宣言にのっとって、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて取りくむ」とあるだけであった。会談後の記者発表で、記者からこの点を突かれたトランプ氏は「時間がなかったからだ」と答えたが、実際のところ、実務協議では非核化の実施をめぐって相当の対立があったようだ。非核化の具体的な方法を共同声明に入れることを要求した米国側に対して、北朝鮮側は、米朝首脳会談がつぶれても構わないほどの勢いで反対したという。
 争点の一つは、米国の早期の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」要求に対して、北朝鮮(および韓国と中国)は「段階的非核化」を主張していたことである。習近平国家主席は3月と5月の金正恩氏との会談で、核の段階的非核化とそれに応じた制裁解除を米側に要求するように説いたようだ。6月の北京訪問でも同様でトランプ氏は習近平氏の妨害に相当、立腹していると報じられた。
 もう一つの争点は、米国が「北朝鮮の非核化」と表現したのに対し、北朝鮮(および韓国、中国)は、「朝鮮半島の非核化」という表現を使ったことである。この相違による米朝対立はまだ顕在化していないが、深刻になりそうだ。
 米国式非核化であれば、北朝鮮内の核関連施設の一掃で済むが、北朝鮮式非核化であれば、北朝鮮は韓国内の主として米軍関係の施設や装備に核疑惑があると主張して査察を要求するであろう。北朝鮮の査察に米国人専門家が加われば、北朝鮮は韓国内の査察に自分たちの専門家を加えることを要求するだろう。そうなれば、米側はその要求を当然、拒否するはずである。この点も米朝関係が悪化する原因の一つとなろう。

 ≪金正恩体制を保証するのは誰か≫
 さらに、北朝鮮が非核化したあと、誰が北朝鮮の体制を保証するのかという点がある。共産主義的専制体制を民主主義国の米国が保証するのは不合理であり、将来民主化運動が起きたとき、米国がその鎮圧を支援する側に立つとは想像しがたい。金正恩氏は3月に訪中した際に、金体制の保証を習近平氏に求めたとみるべきだ。
 一方、5月に訪米した金正恩氏の腹心である金英哲朝鮮労働党中央委副委員長は、トランプ氏に体制を攻撃しないという保証を求めたと考えられる。金正恩氏にとっては米中の優先順位は明らかに中国が先である。シンガポールへ行くに際し、中国の民間機で現地入りをしたことでも中国の影の大きさが分かる。
 トランプ氏がシンガポールの記者会見で、突然「交渉が順調に進んでいる間は、ウオーゲーム(軍事演習)は行わない」と述べた。軍事演習の中止はトランプ氏の北朝鮮に対する譲歩だと批判する向きが多い。しかし北朝鮮の非核化の促進を狙ったものであり、非核化作業を怠れば、米国側はただちに軍事演習を再開するとしているのであるから、演習中止は北朝鮮への恫喝(どうかつ)になる。金正恩氏は追い詰められたことになる。

 ≪顕在化する米中対立に備えよ≫
 それでも、日韓の同盟国に事前協議もせずにそうした重大な発言をしたことは、同盟の連携を傷つけるものであった。また米韓合同軍事演習の中止が長く続けば、米韓同盟の重要度が低下し、韓国内で米軍撤退要求が生起するかもしれない。その間、中国は在韓米軍撤退、とくに高高度防衛ミサイル(THAAD)の撤去を、韓国に要求するであろう。
 さらに朝鮮戦争の休戦協定を平和条約にかえる動きが具体的に出てくれば、北朝鮮は在韓米軍撤退を要求するはずだ。文在寅大統領は米韓同盟の終結には反対しているが、今後同盟の終結を受け入れるとすれば、韓国の安全の保証は中国に求めるのだろうか。
 中国は、今後の北朝鮮の体制保証に当然「利権」を持つと考えるので、それを牽制(けんせい)する米国との競合関係に入る。また中国は、米韓同盟を破棄した韓国に安全の保証を提供し、徐々に韓国への影響力を伸ばしていくであろう。そうなれば、日本海を挟んで中国と日米同盟が拮抗(きっこう)することになる。またロシアも朝鮮半島に進出する機会を探っている。北東アジアの勢力図は激変しそうだ。
 このように北朝鮮の非核化問題の根底には米中対立が潜んでおり、それは次第に顕在化しそうである。日本としては、北東アジアの安定を握る日米同盟の役割を拡大すべきである。(にしはら まさし)

南京事件宣伝する元首相たち(産経:阿比留氏の極言御免)


 鳩山由紀夫元首相と同レベルということになる。24日に中国・南京市の南京大虐殺記念館を訪問した福田康夫元首相のことである。中国メディアによると、福田氏は花輪を供え、記者団にこう語ったという。
 「過去の事実を正確に理解しなければならない。もっと多くの日本人が記念館を参観すべきだ」
 だが、記念館は日本軍の南京占領によって「30万人」が犠牲になったとの根拠のない誇張された数字を宣伝する施設である。「南京占領で1カ月に2万件近い強姦事件が発生した」などと、あり得ないことが表記された展示物もある。
 そこを参観することで、どうして福田氏が述べるように過去の事実を正確に理解できようか。南京事件で謀略・宣伝工作を仕掛ける中国側を喜ばせ、いったい何がしたいのか。
 この記念館には平成25年1月、鳩山氏も訪れ、こう語っている。
 「私は日本人として、この事件に責任を負わなければならない。心からおわびしたい」
 責任を負うのであれば、勝手に莫大な私財でも寄付したらどうかと思う。とはいえ実際は、中国による反日国際世論づくりに一役買っているだけである。
 過去には福田、鳩山両氏のほか海部俊樹、村山富市両元首相、古賀誠元自民党幹事長ら有力政治家も記念館を訪問しているが、多くの日本国民にとっては迷惑千万な行為ではないか。
 もっとも、福田氏が極端に中国寄りの言動を示すのは今に始まったことではない。19年9月、自民党総裁選への出馬記者会見では、靖国神社に参拝するかどうか聞かれて、こう語ったのが記憶に鮮明である。
 「お友達の嫌がることをあなたはしますか。国と国の関係も同じ。相手の嫌がることを、あえてする必要はない」
 この総裁選で福田氏は麻生太郎現副総理兼財務相を破り、首相に就く。その頃、麻生氏を支持した自民党ベテラン議員から、筆者はこんな言葉を聞いた。
 「中国、韓国は大喜びだ。7、8年後には、日本は中国にのみ込まれてしまうかもしれない」
 幸いなことにこの悲観的な予想は、福田氏が体を壊したわけでもないのに、約1年で政権をほうり出したこともあり外れた。
 だが、麻生政権を挟んだ後の鳩山政権下では、意味不明な「東アジア共同体構想」や、同盟国である米国と日本に多数の弾道ミサイルを向ける中国を対等に並べる「日米中正三角形論」が唱えられ、日本外交は迷走した。にもかかわらず、当事者たちに反省はない。
「私は自分のことは客観的に見ることができるんです。あなた(記者)とは違うんです」
 20年9月の退陣表明記者会見で、福田氏がこう言い放ったことは当時、話題を呼んだ。本当に自分を客観できるのなら、今頃になってのこのこと南京大虐殺記念館になど行かないだろうと思う。
 現在、福田氏や鳩山氏に限らず、引退した名のある政治家の放埒な言動が目立つ。無責任に安倍晋三首相の自民党総裁3選は「難しい」と述べた小泉純一郎元首相や拉致問題で北朝鮮寄りの立場を取る河野洋平元衆院議長らがそうである。
 彼らの自己本位なパフォーマンスは、それぞれの場で活躍中のご子息である福田達夫防衛政務官や小泉進次郎党筆頭副幹事長、河野太郎外相の足を引っ張っているようにもみえる。(論説委員兼政治部編集委員)
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米韓国防相会談 同盟堅持の意義を忘れるな(読売:社説)


北朝鮮の非核化と緊張緩和を進めつつ、不測の事態に備えて同盟関係を堅持する。米韓両国が、その重要性を確認した意義は小さくない。

 マティス米国防長官が韓国を訪問し、宋永武国防相と会談した。米朝首脳会談後の対話ムードを受けて、米韓は夏の合同軍事演習「フリーダム・ガーディアン」や、海兵隊合同訓練の中止を決めたばかりだ。
 マティス氏は会談で、演習中止によって米朝交渉を促進する余地が広がる、との立場を表明した。宋氏も「信頼構築と平和定着のための措置」と説明した。
 双方は、北朝鮮が「善意の対話」を続ける限り、こうした措置を推進することでも合意した。
 演習中止によって、北朝鮮の前向きの対応を引き出す狙いは理解できる。昨年は米朝衝突の懸念さえ高まっていたことを考えれば、対話を重視し、軍事的緊張を緩和する動きは歓迎すべきだろう。
 問題なのは、北朝鮮の非核化が足踏みしていることだ。米朝首脳会談の直後に行われるはずだったポンペオ国務長官と北朝鮮高官の協議にも時間がかかっている。
 マティス氏と宋氏が、「非核化の具体的、不可逆的な措置がとられるまで、国連安全保障理事会の制裁が履行されねばならない」と確認したのは当然である。
 両氏は、「同盟に対する脅威に対処し、強力な連合防衛体制を引き続き維持する」と強調した。
 北朝鮮が軍事境界線付近に火砲を集中させ、米韓軍と対峙たいじしている状況に変わりはない。大規模な合同演習を中止しても、即応能力が低下しないよう、米韓は態勢を整える必要がある。
 マティス氏は、在韓米軍について、「現在の水準を維持する」と明言した。高く評価したい。
 トランプ米大統領は、米朝首脳会談後、将来の縮小や撤退の可能性にも言及していた。軽率な発言だと言わざるを得ない。
 在韓米軍の削減や撤収は、北東アジアの安全保障体制に大きな影響を与える。中国の軍事的脅威の増大や、在日米軍への波及を踏まえれば、現時点で見直しを議論するのは時期尚早だ。
 戦時作戦統制権の米国から韓国への移管は、両国間の懸案となっている。両国防相は、実現に必要な環境整備に努めることで一致した。早期移管を求める韓国の文在寅政権の意向が垣間見える。
 北朝鮮の脅威への対処が弱まることがないよう、移管問題は慎重に協議されねばならない。

在韓米軍「現在の水準維持する」マティス氏明言(読売N)


【ソウル=岡部雄二郎】米国のマティス国防長官は28日、訪問先のソウルで韓国の宋永武ソンヨンム国防相と会談し、2万8500人規模の在韓米軍を維持する方針を表明した。北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」を目指す考えも改めて強調した。

 マティス氏は会談で、「朝鮮半島のCVIDを実現するため、我々の外交官が努力を続けている」と述べた。8月に予定していた米韓合同軍事演習の中止を決めたのは、北朝鮮との非核化交渉を加速するためだったと説明した上で、「米韓両軍はあらゆる挑戦に立ち向かう用意ができている」とし、引き続き米韓同盟を強化していくと強調した。さらに「米国のコミットメント(関与)は揺らがない」とも述べ、在韓米軍について「現在の水準を維持する」と明言した。

日米防衛相 きょう会談 地域の抑止力維持で連携確認へ(NHK)


小野寺防衛大臣は29日、アメリカのマティス国防長官と東京で会談し、米韓の合同軍事演習の中止が決まる中、地域の抑止力の維持に向けて、日米が緊密に連携していくことを確認したい考えです。

東アジアを歴訪しているアメリカのマティス国防長官は、中国、韓国に続いて29日、東京で、小野寺防衛大臣と日米防衛相会談に臨みます。
米朝首脳会談後、初めてとなる今回の会談では、北朝鮮に対し、核・ミサイルの完全で検証可能かつ不可逆的な方法による廃棄を求めていくことや、具体的な非核化の動きが見られるまで、北朝鮮への警戒・監視を続けることを改めて確認するものと見られます。
また、日本側としては、北朝鮮への対応について、中国や韓国とどのように連携すべきか、意見交換するとともに、8月の定例の米韓合同軍事演習の中止が決まり、地域の抑止力が低下するという懸念が国内で出ていることも踏まえ、抑止力の維持に向けて日米の共同訓練は引き続き行うなど、緊密に連携していくことを確認したい考えです。
さらに、28日、韓国で行われた米韓国防相会談で確認された、在韓米軍の兵力は維持するという方針を支持し、米朝両国が融和に向かう中でも、地域の安全保障バランスが崩れないよう、アメリカ側に念押しすることにしています。

みたま祭の公共性に再認識を 東京大学名誉教授・小堀桂一郎(産経:正論)


 靖国神社の創建記念日を前に
 平成30年が明治維新百五十周年の記念年である事は夙(つと)に広く意識されてゐた。関連して明治2年6月29日に東京招魂社として創建された靖国神社が明年やはり百五十周年の記念年を迎へる事が直ぐに意識に上つて来る。本年の御創立記念日祭も間もなく斎行される。
 神社創建以来百五十年の歴史は昭和21年1月を境として判然と二つに分けられる。前半の78年は別格官幣社として国家の手厚い保護を受ける社格であつたが、後半の72年は敗戦に伴ふ占領軍の露骨な敵視政策のために国家護持の絆を断ち切られ、単立の一宗教法人としてのみ存立を認められるといふ苦境に陥れられた。
 米占領軍による靖国神社への迫害を決定付けたのは昭和20年12月15日発令の所謂(いわゆる)神道指令である。これは神社神道の概念で統括される日本の神社界一般に向けての排除と圧迫の占領方針の具体化であるが、当然、明治40年締結の国際条約であるハーグ陸戦法規第43及び第46条に真向から違反する非合法の行政指令にすぎない。
 それが占領軍の違法命令である以上、昭和27年4月28日の平和条約発効、国家主権の回復を以(もっ)て無効となり、事実、枝葉に渉(わた)る禁止項目は消滅したのだが、その根幹を成す所の狭量な政教分離原則は占領軍急造の日本国憲法の中に生き残つてしまつた。そしてこの偏向した原則から生ずる束縛のために靖国神社は主権回復の後に及んで猶(なお)、国家による護持と受けてゐた崇敬とを戦前と同じ姿のままに保全することは出来なくなつた。現在の靖国神社の経営形態は、米軍による全国土占領中の時期と基本的には変らない逆境の中に置かれ続けてゐる。
 その逆境にも拘(かかわ)らず靖国神社が伊勢・出雲・賀茂等の全国有数の由緒の古い神宮・神社に劣らない多くの崇敬者大衆を擁し、四季を通じて変らぬ社頭の賑(にぎ)はひを呈してゐるのは何故(なぜ)か。答(こたえ)は、このお社には旧式内社や旧官幣大社等に具(そな)はつてゐるのと同質の「国民的公共性」が存するからである。

 深い民族的叡知が働いた
 その公共性の説明とも立証ともなるのが、7月13日の前夜祭に始まり16日までの4日間に亙(わた)る「みたままつり」の賑はひである。
 発祥は実は古い話ではなく、昭和21年7月の新暦での盂蘭盆(うらぼん)の時期に、米占領軍の敵視政策によつて如何(いか)にも荒れた淋(さび)しい風情に陥つてゐた靖国神社に、長野県遺族会の有志の人々が集合し、米軍の許可を何とか取付けて英霊を慰めるための盆踊りを境内の相撲場で催したのがその起りである。
 この盆踊りの思ひがけない成功に啓示を受けた神社側が、翌昭和22年には神社主催の形で続行し、以後占領期間中も憚(はばか)る事なく慰霊行事として続けてゐた。爾来(じらい)既に70年を超える歴史を閲(けみ)した。
 この祭(まつり)は、現在では例年1万基を超える大型の、2万基に近い小型の提灯(ちょうちん)の奉納、及び約300人の有志が揮毫(きごう)し献納する懸ぼんぼりが呼物の「光の祭典」として東京の夏の代表的風物詩となつた。
 この祭の日程を新暦のお盆行事に重ね合はせる形に組んだ発案者の着想には、思へば感嘆に値する深い民族的叡知が働いてゐる。
 盂蘭盆会(うらぼんえ)の起源は、国の正史たる六国史に記載されてゐる古い話で、推古天皇の14年、聖武天皇の天平5年の夫々(それぞれ)7月半ばにそれと推定される宮中祭儀の記述があり平安時代後期にそれが宮中から出て民間に広がり、魂祭(たままつり)と呼ばれる仏教的習俗として各地に普及して行つた。それが先祖の霊への供養の祭として庶民の間に敬虔(けいけん)に受容されて行つた次第は『今昔物語』にも例証となる哀話が見える

 敬神崇祖の心呼び戻す
 靖国神社の英霊に捧(ささ)げる鎮魂の祭をかうした由緒正しく歴史の古い国民的宗教行事に結びつけ、且(か)つそれが現代の大衆社会に見事に定着したといふ事実は、上記したこの神社の国民的公共性の顕現の徴表として甚だ重要である。
 靖国神社に祀(まつ)られてゐる二百四十六万六千余柱の英霊の祭は、その遺族・関係者一統のみに任せてよいものではない。御祭神は全て、日本国民全体の公共性の上に基盤を有する民族の守護霊である。それは各家のお盆の魂祭がこの神社の場合にはみたま祭といふ敬称をつけて呼ばれてゐる事にもよく表れてゐる。
 少子高齢化の人口動態に加へて全国民人口の逓減といふ悲観的な趨勢(すうせい)の中で、民間の各家庭での先祖の魂祭の習俗も現に衰へつつあるのではないかとの憂慮が深い今日、みたままつり自体が日本人の敬神崇祖の心性を記憶に呼び戻すよすがとなり得るのではないか。
 仄聞(そくぶん)する所によれば、平成27年から昨29年まで警備上の懸念ありといふ理由で中止されてゐたみたま祭期間中の露天商の出店が、本年は復活する動きがあるといふ。靖国神社の祭は招魂社としての御創建当初から、元来大衆の親愛と支持に依存するための余興的魅力を多分に具へてゐたものである。国民的公共性の観点からしても露店の復活を通じての大衆的賑はひは歓迎に値する朗報である。(東京大学名誉教授・小堀桂一郎 こぼり けいいちろう)

交番襲撃 「治安の象徴」どう守るか(産経:主張)


 交番は、日本社会の安心、安全を象徴する施設である。海外からの評価も高く、「KOBAN」の名称は広く世界的に認知されている。
 その交番が襲われた。富山市の交番で男性警部補が刺殺され、奪われた拳銃で近くの小学校で警備員が射殺された。
 警察官が奪われた拳銃で民間人が撃たれ、死亡するという最悪の不祥事である。富山県警の本部長は会見で「交番勤務の警察官が拳銃を奪取され使用されたことは誠に遺憾」と述べた。当然の謝罪だろう。
 だが、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された元自衛官の容疑者は、複数の刃物で武装し、警部補にいきなり襲いかかった。亡くなった警部補には同情を禁じ得ない。
 交番のおまわりさんは基本的に訪れる人を笑顔で迎え入れる。計画的に拳銃奪取を狙う凶刃を防ぐ手立てがあったろうか。数十回にわたって刺され、致命傷を負った警部補に拳銃を守ることは不可能だったのではないか。
 「警察官等けん銃使用及び取扱い規範」は、制服着用時の警察官に拳銃の携帯を義務づけている。室内勤務の際は「この限りではない」としているが、交番など公衆の見やすい場所で勤務する場合を除いている。管内のどんなトラブルにも即応できるためであり、拳銃携行の警察官の存在が犯罪の抑止につながるからでもある。
 一方で、拳銃の所持が犯罪の標的となる事実も重視すべきだ。まず拳銃を容易に奪われることがないよう、装備を充実させる必要がある。平成17年に岐阜県多治見市で、拳銃とベルトをつなぐひもを引きちぎられて奪取された事件を受け、ひもの芯を強化する対策も取ったが、それでも今回の事件では刃物で断ち切られた。
 警察庁は、着装器具の改良により警察官本人以外は拳銃を抜きにくくする再発防止策を検討しており、約2年後までの改良予定を前倒しする方針という。できることは、すぐにやるべきである。
 室内勤務時の拳銃不携帯は、交番勤務時にも適用し、厳重保管することも選択肢の一つだ。交番が襲撃対象となる危険性を軽減できるのではないか。
 憎むべきは警察官を襲い、奪った拳銃で警備員を撃った容疑者である。治安を守るため、危険と対峙(たいじ)する警察官の待遇改善や増員も真剣に検討すべきだ。

北朝鮮船籍の船「瀬取り」か 政府 監視強める(NHK)


北朝鮮船籍のタンカーが先週、東シナ海の公海上で船籍不明の船に横付けしているのが確認されたとして、政府は、さきの米朝首脳会談後も北朝鮮による制裁逃れが続いている可能性があるとみて監視を強めることにしています。

外務省は27日午後、北朝鮮籍のタンカーが今月21日、中国・上海の南南東およそ400キロの東シナ海の公海上で船籍不明の船舶に横付けしているのを海上自衛隊の補給艦が発見したと発表しました。
この2隻は翌22日も同じ海域で横付けしているのが確認され、船籍不明の船は、その後、中国の国旗とみられる旗を掲げたということです。
このため政府は、洋上での物資の積み替え、いわゆる「瀬取り」の疑いが強いとして国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会に通報するとともに、中国の船が関与している可能性があるとして、中国に対し状況を注視していることなどを表明しました。
政府は、さきの米朝首脳会談のあとも北朝鮮による制裁逃れが続いている可能性があるとみて、関係国と連携し、監視を強めることにしています。

北朝鮮代表、軍縮会議で「日本は口はさむな」(読売N)


【ジュネーブ=笹沢教一】ジュネーブ軍縮会議の全体会合が26日、国連欧州本部で開かれた。日本の軍縮代表部が演説で、北朝鮮に米朝首脳会談の合意に基づいて非核化に向けた行動を取るよう求めたのに対し、北朝鮮の代表は「当事国でない日本が口をはさむべきではない」などと反論した。

 北朝鮮の代表は、4月の南北首脳会談での板門店宣言や米朝首脳会談の共同声明に「日本は署名していない」と強調し、日本は両会談の合意に基づく非核化に言及する立場にないと主張した。会合では米韓も北朝鮮に非核化を促す発言をしたが、両国には厳しい態度を取らなかった。

習・中国主席と会談 両軍協調を確認(毎日N)


 【北京・河津啓介】マティス米国防長官は27日、訪問先の北京で、習近平国家主席(中央軍事委員会主席)らと会談した。ロイター通信によると、マティス氏は米中両軍の対話の重要性を指摘。両国は通商や南シナ海で対立するが、米国は朝鮮半島情勢で中国の協力を必要としており、協調ムードを演出した形だ。

 中国中央テレビによると、習氏は会談で「中米関係は世界で最も重要な2国間関係の一つ」と協力の必要性を強調し、マティス氏も「両軍の関係は、米中関係において極めて重要だ」と応じた。一方で、習氏は南シナ海や台湾の問題を念頭に「主権と領土を巡る問題で我々の態度は断固としている」と米国にくぎをさした。
 ロイター通信によると、マティス氏は同日、魏鳳和国務委員(副首相級)兼国防相とも会談し、魏氏の訪米を招請。魏氏は「(マティス氏の訪中は)軍と国家同士の関係において前向きな要素だ」と4年ぶりとなる米国防長官の訪中を歓迎した。両者は半島情勢について意見を交わしたが、南シナ海や台湾を巡る議論は平行線に終わった模様だ。
 マティス氏は28~29日に韓国、日本を歴訪し、朝鮮半島情勢を中心に意見を交わす。

外国人受け入れ 「安価な労働力」は誤りだ(産経:主張)


安倍晋三政権が外国人労働者の受け入れ拡大へ、政策の舵(かじ)を大きく切り始めた。
 一定の専門性や技能を有し、日本語能力を身に付けた人を対象に在留資格を新設する。
 帰国後に母国で活躍する人材の育成-を名目とした技能実習制度や留学生が、実質的には低賃金の単純労働者を確保する手段として悪用される例が多い。
 新制度には、こうした状況を改善する側面があるものの、真の狙いは少子高齢化に伴う恒常的な人手不足への対応だろう。
 なし崩しに受け入れを拡大してきたこれまでの手法は、さまざまな課題をはらんできた。どの分野でどれだけ受け入れるのか。安倍首相は早急に、中長期的な戦略を示す必要がある。
 当面は農業、介護、建設、宿泊、造船の5分野で、2025年頃までに50万人を超える人材の受け入れを目指すという。
 もっとも、少子化による人手不足はこの5分野だけにとどまらない。日本の勤労世代が1千万人単位で減っていくことを考えれば、すぐにわかることだ。
 要望のある職種について、すべて受け入れていくことが果たして可能なのだろうか。
 安倍首相は「移民政策とは異なる」との立場は変えていない。在留期間の上限を通算5年にするという点に示されるが、それは若い労働力を循環させようという発想だ。家族の帯同も認めない。
 だが、外国人労働者を必要としている国は少なくない。日本の都合だけで、安定的な人数をどこの国から確保できるのだろうか。
 外国人労働者への依存度が高まった段階で、当て込んだ人数が来日しないことも考えておかなければ、社会は大混乱する。
 多くの人材を送り出している国と外交上の衝突などが起これば、労働者が一斉に引き揚げてしまう事態もあり得るのだ。
 それ以前の問題として、彼らを「安価な労働力」と見なすのは大きな誤りだ。技能実習生をめぐる違法残業、賃金未払いなどの法令違反は後を絶たない。
 新制度が過酷な単純労働の受け皿に変質することのないよう、厳しい監視が必要である。
 互いに生活ルールや習慣の違いを乗り越えなければ、対立や分断が生じる。外国人へのさらなる寛容さを持てるか、も問われる。

日本人は危機に気づかないのか 明治大学名誉教授・入江隆則(産経:正論)


 20世紀の地政学者マッキンダーは、海洋国家が大陸国家に対峙(たいじ)する際には、その中間に存在する半島の帰趨(きすう)が死活的に重要だと説いたことがあった。彼はこのテーゼを、紀元前5世紀のペルシャ戦争の昔からローマ帝国の時代を経て、20世紀の世界大戦の時代に至るまでの歴史を通観して確認している。東アジアの近代史には言及しなかったが、海洋国家の日本と大陸国家のロシアや中国との中間にある半島といえば、朝鮮半島しか存在しない。

 ≪東アジアの地政構造が変わる≫
 明治時代の日本の政治家たちはマッキンダーを読んでいなかったが、彼と全く同じ発想で日本の独立と繁栄のために朝鮮半島の重要性を理解していた。日清戦争と日露戦争を戦った動機や、後に日本が朝鮮半島を併合した意図もまさにそこにあったという事実を、私は拙著(『海洋アジアと日本の将来』)で指摘したことがある。
 第二次世界大戦と朝鮮戦争の戦後においても、朝鮮半島の南半分が韓国という名で海洋国家の側に残り、日本と韓国がともにアメリカの同盟国であったことが、日本の繁栄の一つの重要な基礎になった事実も、このマッキンダーの法則で説明できると考えている。
 しかし、残念ながら今日の東アジアの安定と繁栄の構造、あるいはその基礎が崩れようとしているように思われる。韓国の文在寅大統領は確信的な「容共派」であって、国内の反北派の組織を壊滅させようとしているようだ。
 不幸にしてアメリカでは極東アジアの地政構造に無知なトランプ大統領が出現して、金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談で「融和ムード」を盛り上げた。このまま進めば、朝鮮半島の統一は北主導の下で実現する可能性があるかもしれない。
 現在の北朝鮮は完全な中国寄りである。ここから予想されるのは、中国の意向に忠実で反日的な統一朝鮮が、アメリカによって承認されるという憂慮すべき事態の出現ではないだろうか。これは明治維新以降、今日に至るまでの、日本の一貫した朝鮮戦略とは全く正反対の政治構造が、極東アジアに出現することを意味しているはずである。

 ≪大陸国家と対決する時代に≫
 さらに付け加えるならば、第二次世界大戦後の日本人はアメリカ占領軍総司令官だったマッカーサーによって洗脳されてしまい、自虐的な東京裁判史観によって骨抜きにされてしまった。その結果、日本人は自分自身の目で歴史を見てそれを解釈するという、いわば「歴史の解釈権」を奪われてしまった。
 日本の青年たちは自分たちが侵略国家の末裔(まつえい)であるかのような教育を受けさせられている。奇怪なことには、その方針をさらに推し進めたいという人々も、日本国内に存在しているようだ。
 アメリカの衰亡とその終焉(しゅうえん)が人々に語られるに至って久しいが、その結果がどうなるかといえば、日米安保条約は存在していても、実質としては日本独自の力で大陸国家の中国と対決しなければならない時代がやってくるということだろう。
 であるとすれば、日本人が先行してまず成し遂げておかなければならないのは、第1には当然ながら現行日本国憲法の改正であり、第2にはそのうえでの日本核武装の実現だと思う。しかし、この2つは戦後の日本で一部の人々によって真剣に語られることはあっても、一向に実現しなかった課題であり、明日にもわれわれが直面するかもしれない緊急事態には間に合いそうもない。

 ≪少ない先覚者に期待したい≫
 逆に現行の日本国憲法があるからこそ、戦後70年間この国は平和だったのだというような誤った認識を持つ人々は今も存在する。日本国憲法こそがノーベル平和賞に値すると語る人もいるようだ。
 また、日本人の核に対する感覚は非常に鋭敏である。このため、核搭載の潜水艦を日本近海に展開しておけば日本の安全保障は万全になるという、他の国であれば常識的な発想さえもが「夢のまた夢」であり、実現の可能性はないと考えなければならない。
 今日の日本の未曽有の危機を醸成しているのは、実はそういう戦後の日本人の消極的な発想にあるのだといえるが、その種の卑屈な考え方はいまだに広い大衆的な支持を得ているように見える。だからこそ事態は完全に八方ふさがりなのである。
 とは言いながら、私があえてこういう警世の文章を書いているのは、それでもなお日本政府の内外に、先覚者の存在を一握りでも期待したいからである。
 150年前の幕末維新の際に、日本が近代国家としての最初の国難に直面したときにも、松下村塾の出身者などにわずかの先覚者がいて、それがやがては類を呼んで、日本が西洋以外における唯一の「近代化」を成し遂げる国となる基礎を築いた。いつの時代にも先覚者の数は少ないのであって、今再びその少ない先覚者たちに期待を寄せたいと思う。(明治大学名誉教授・入江隆則 いりえ たかのり)


「北非核化 期限設けない」 米国務長 官行程表作成急がず(東京新聞)


 【ワシントン=石川智規】ポンペオ米国務長官は、米CNNテレビが二十五日に放映した電話インタビューで、北朝鮮の非核化について「二カ月や六カ月といった期限は設けない」と述べた。CNNは、ポンペオ氏が非核化に向けた詳細な行程表の作成は時期尚早との考えを示唆したと報じた。電話インタビューは放映に先立つ二十四日に行われた。
 ポンペオ氏はインタビューで、北朝鮮とは四十年以上も緊張関係が続いていたため、すぐに行程表を作成するのは難しいことを示唆した半面、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の非核化の意思は「明白だ」と述べた。
 また、トランプ米大統領と正恩氏が十二日の米朝首脳会談で署名した合意文書に沿って「両首脳が掲げた目標の達成に向けて迅速に取り組む」と強調。北朝鮮が非核化を進めているかを「定期的に審査する」考えも示した。
 ポンペオ氏は首脳会談直後の十三日、北朝鮮の非核化の達成時期について、トランプ氏の任期である二〇二一年一月までに達成したい考えを示していた。

安倍首相、NATO首脳会議へ出席で調整(読売N)


安倍首相は7月中旬のベルギー、フランス、中東歴訪に合わせ、ブリュッセルで11~12日に行われる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する方向で調整に入った。外務省によると、日本の首相がNATO首脳会議に出席すれば、初めて。

 首相は首脳会議で演説する予定だ。北朝鮮の非核化や、海洋進出を強める中国を念頭に置いた海洋安全保障の重要性などについて訴え、加盟国に協力を求める。
 首相はブリュッセルで、日本と欧州連合(EU)による経済連携協定(EPA)の署名式にも臨む。その後、パリでマクロン仏大統領と首脳会談を行う方向だ。中東ではサウジアラビアとエジプトの訪問を検討している。

北朝鮮メディア「ありもしない拉致問題」日本政府をけん制か(NHK)


北朝鮮国営の対外向けラジオは、日本に対する論評で「ありもしない拉致問題をわめきちらしている」と主張し、北朝鮮との対話は拉致問題の解決に資するものでなければならないという立場を示す日本政府をけん制する狙いがあるとみられます。

北朝鮮の国営メディアを分析しているラヂオプレスによりますと、国営の対外向けラジオであるピョンヤン放送は26日、日本に対する論評を伝えました。
このなかで、日本が植民地支配に対する清算を終えていないとしたうえで「誰それのありもしない拉致問題をわめきたて、自分らを拉致被害国に化けさせようとしている」と主張しました。そのうえで「日本は自分らの過去を至急、清算すべきだ」として、日本に過去の清算を重ねて求めました。
ピョンヤン放送は今月15日、トランプ大統領が拉致問題を取り上げて以降、初めて拉致問題に触れ「すでに解決された」とする従来の主張を伝える論評を放送していました。
北朝鮮としては、拉致問題に関する主張を改めて強調することで、直接対話は拉致問題の解決に資するものでなければならないという立場を示す日本政府を、けん制する狙いがあるとみられます。

君が代、都の敗訴見直しか 最高裁で弁論(産経N)


 卒業式などで起立して君が代を歌わなかったため退職後に再雇用されなかったのは違法として、東京都立高の元教諭22人が都に損害賠償を求めた訴訟の上告審弁論が25日、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)で開かれた。最高裁は通常、2審の結論を変更する場合に弁論を開く。7月19日に指定された判決で、都の敗訴とした1、2審判決を見直す可能性がある。

トルコ新体制 強権支配へ突き進むのか(産経:主張)


トルコ大統領選で現職のエルドアン大統領が勝利した。議院内閣制の下で15年にわたり国政を率いてきたが、昨年の憲法改正を受け実権型の大統領制へと移行する。
 名実ともに「強い指導者」となって権力の座にとどまる。だが、権力集中の経緯は、強引かつ性急だったと指摘されており、強権支配がつのることへの憂慮は拭えない。
 トルコは欧州と中東の懸け橋というべき国家であり、その安定はシリア内戦の収束やテロ対策に取り組む上で欠かせない。欧米や国際社会はその重要性を認識しつつ、民主化への関心も失ってはならないだろう。
 軍の一部がエルドアン政権の転覆を狙ったクーデターを企てたのは、2016年7月のことだ。このとき、政権が宣言した「非常事態」は延長が繰り返され、2年を経た現在も解除されていない。
 政権は事件に関与した疑いで公務員ら約16万人を一時拘束するなど、反政権側を弾圧した。野党の活動や言論の自由が厳しく制限されるなかで、政治体制を移行する手続きが進められたことは、厳しく批判されるべきだ。
 憲法改正は昨年4月の国民投票により僅差で承認された。首相職は廃止され、大統領には国会解散権や司法の人事権も付与される。内外で権力集中への危惧が広がったのは当然といえる。
 今回の大統領選は19年11月に予定されていたが、エルドアン氏が1年以上、前倒しした。経済の減速が懸念される中、再選を急いだとも指摘されている。
 欧米諸国はクーデター後に政権が行った大規模弾圧を厳しく批判し、これにトルコが内政干渉だと反発して関係は悪化した。
 とりわけ米国とは険悪だ。政権がクーデターの「首謀者」とする在米宗教指導者、ギュレン師の身柄引き渡しを、米国が拒んだことなどが原因だ。
 欧米との関係悪化に伴い、トルコがシリア内戦への関与などを通じてロシアと接近していることも警戒すべきである。トルコは北大西洋条約機構(NATO)の一員で、欧州連合(EU)入りを目指しているはずだ。強権国家の側につかせるのは得策でない。
 トルコには多くの日本企業が進出し、経済連携協定(EPA)交渉が続けられている。正常化と安定に助力を惜しむべきでない。
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“多様な候補者 政治参入を”自民党が提言案(NHK)


多様な候補者が政治に参入する機会を確保しようと、自民党の「党・政治制度改革実行本部」は提言案をまとめ、候補者選定にあたっては、いわゆる「世襲候補」にも公募による手続きを義務づけるとともに、現職の国会議員であっても必ず公認されるわけではないなどとしています。

提言案では、自民党に対する安定した支持を獲得するため「多様性を受け入れる開かれた国民政党」を目指す必要があるとして、多様な候補者が政治に参入する機会を確保すべきだなどとしています。
このため、国政選挙の候補者が決まっていない選挙区では、公募で候補者を選定するとした原則を徹底し、親や親族の後継として立候補しようとする、いわゆる「世襲候補」にも公募による手続きを義務づけるとしています。
また、現職の国会議員を次の選挙で優先的に公認しているのを見直し、地元選挙区から信任が得られないと党本部が判断すれば公認を与えず、改めて公募で候補者を選定するよう求めています。
また、女性の声を政治に反映させるため、来年の統一地方選挙ですべての議員選挙に女性候補者を擁立し、5年後(2023年)に行われる次の選挙で党の女性議員がいない自治体をなくすとしています。
自民党はさらに議論を重ねたうえで、党総裁の安倍総理大臣に申し入れることにしています。

「9条の精神持てば戦争なくなる」 国連決議求め市民団体が討論会(東京新聞)


 国連総会で憲法九条の支持決議を目指す埼玉県日高市の市民らによる「SA9(九条を支持せよ)キャンペーン」は二十四日、同市内でパネル討論会を開いた。約九十人が参加し、活動の意義や国連を中心とした世界平和の構築のあり方について議論した。
 顧問のドイツ人平和歴史学者のクラウス・シルヒトマンさん(74)は「日本が正義と秩序を基調とする国際平和を達成するために国家主権の制限に合意した」と指摘。憲法九条が「戦争を廃止する動議として国連総会で取り上げられるべきだ」と訴えた。幹事の上原稔男さん(72)は「各国が九条の精神を持てば戦争はなくなるはずだ」と語った。
 同グループは日本政府に九条支持の国連決議案の提出を求めるのは難しいと判断し、コスタリカなど非武装国を中心に二十数カ国の在日大使館に活動の趣意書を送って協力を要請している。近くパナマ大使館を訪問する。七月には、国連に加盟していないものの世界的に影響力のあるバチカン市国のローマ法王庁大使館を訪れ、意見交換する予定だ。(安藤美由紀)

米国防長官、中韓日訪問へ…北朝鮮問題など協議(読売N)


【ワシントン=海谷道隆】米国防総省は24日、マティス国防長官が26~29日の日程で中国、韓国、日本を訪問すると発表した。米中間で緊張が高まる南シナ海問題や朝鮮半島情勢について協議し、インド太平洋地域の安定に米国が関与し続ける決意を示す。

 最初の訪問地となる中国には28日まで滞在し、複数の政府高官や軍幹部と会談する。米国防長官の訪中は2014年4月のヘーゲル氏以来となる。
 マティス氏は最近、中国による南シナ海の軍事化に関して厳しい批判を繰り返しており、これ以上の軍事化を容認しない立場を改めて伝える見通しだ。
 28日には韓国で宋永武ソンヨンム国防相と会談する。米韓両政府は8月の米韓合同軍事演習などの中止を決めている。29日には日本で小野寺防衛相と会談し、北朝鮮への対処方針を確認する。

6月25日(産経抄)


その島の存在が日本人に知られるようになったのは、江戸時代の初め頃である。紀州から江戸に向かう途中に遭難、漂着したミカン船が発見した。生還者の報告を受けて、幕府は早速、探検船を送り出す。島に上陸した一行は、測量を行い地図を作製した。
 ▼この時、日本領として確認した意味は大きかった。幕府が当時付けた名前は「無人島(ぶにんじま)」である。ところが、いつしか島は「小笠原島」と呼ばれるようになった。ミカン船の漂着よりはるか以前に、小笠原貞頼(さだより)なる武将が発見した、との伝説が広まったからだ。
 ▼戦後、米軍の軍政下に置かれていた小笠原諸島が日本に返還され、東京都に編入されたのが昭和43年6月である。明日26日、返還50周年を迎える。小笠原周辺の海域は、日本の排他的経済水域(EEZ)の約3割を占める。
 ▼地政学上の重要性は増すばかりである。鉱物資源や水産資源についても、大きな開発可能性を秘めている。数年前は、中国漁船によるサンゴ密漁に悩まされた。そこで海上保安庁では、巡視船配備を計画していると、昨日の小紙は伝えていた。航空自衛隊も移動式警戒管制レーダーの展開基盤の整備を予定しているという。
 ▼実は小笠原諸島の価値の大きさに気づいたのは、欧米諸国の方が先だった。捕鯨船が頻繁に立ち寄り、19世紀に入ると、ハワイから移民が入った。幕末の「黒船来航」後は、米英両国が領有宣言するに至る。
 ▼慌てた幕府は、太平洋横断を果たしたばかりの軍艦咸臨丸を派遣する。外国奉行、水野忠徳(ただのり)を長とする一行は、島民たちと粘り強く話し合い、島々の綿密な調査を行って、見事小笠原諸島の「回収」に成功した。領土を守るために取った、先人たちの迅速果敢な措置を見習いたい。

李登輝元総統のスピーチ全文 「為国作見證(公のために尽くす)」 台湾出身戦没者の慰霊祭 沖縄・糸満(産経N)


 訪日している台湾の李登輝元総統(95)は24日、沖縄県糸満市の平和祈念公園で行われた台湾出身戦没者の慰霊祭に参列した。李氏が「為国作見證(公のために尽くす)」と揮毫した石碑が新たに建立され、その除幕式も行われた。
 李氏は第二次世界大戦をめぐる台湾出身者の苦難の歴史に思いをはせ、涙目になって時に声もつまらせながら、約150人の参列者を前にスピーチした。以下は全文。(河崎真澄)

                              ◇
 日本台湾平和基金会の西田健次郎理事長をはじめ、理事の皆さま、そして会場にお集まりのご来賓の皆さま、こんにちは。本日、私はこの平和祈念公園において、戦争に倒れた台湾の人々を追悼し、皆さまとともに歴史を共有するために参りました。
 まずはこの、戦争で犠牲になった台湾の人々を慰霊する記念碑を建立した日本台湾平和基金会と、それを支持してくださった多くの方々に、ひとりの台湾人として改めて感謝を申し上げたいと思います。
 戦争とは恐ろしく、かつ無情なものであります。多くの尊い命がその犠牲となって失われました。
1945年2月、沖縄戦が始まる直前のことです。台湾の基隆などから900トンもの台湾米が沖縄へ運び込まれ、県民へと配給されました。それによって、多くの命が生きながらえたとも聞きます。
 戦争の犠牲者として平和の礎に刻まれた、34人の台湾人のなかには、もしかしたらこの食料の配給業務に携わりながら命を落とした人がいたかもしれません。
 台湾人たる私は台湾を愛し、わが人生を、台湾のためにささげるつもりでやってまいりました。
 私の人生においては、戦争によって数多くの困難にぶつかることもありました。また、戦争は、生きるために、いかにして積極的に生命に向き合うかということを学ぶ契機ともなりました。
 「人間は歴史から学ぶ」と言われます。人類の偉大さは、その学習能力にあるのかもしれません。つまり先人たちの行いは、私たちが、いかにして生きるべきか、道すじを示唆してくれています。先人たちは命を以て、私たちに歴史を指し示してくれているのです。
 また同時に、私たち後世の人間は、先人たちが示してくれた道すじと教訓によって、学び、選択することができます。
 これこそ、私がこの慰霊碑に揮毫した「為国作見証」の意義なのです。
 平和、自由、民主主義は、人類をよりいっそう、かつ永遠に偉大なものとするでしょう。願わくば、私たちもまた命の尊さを以て、人間の生きる道を示すとともに、平和、自由、民主主義が後世にまで継続するよう願ってやみません。
 これで私のあいさつといたします。ありがとうございました。

中国の海洋進出への警戒監視継続が重要 防衛相(NHK)


海洋進出を活発化させる中国への対応について、小野寺防衛大臣は、北朝鮮問題が解決に向かう場合でも警戒監視を続けていくことが重要だという考えを示しました。

小野寺防衛大臣は24日、沖縄の航空自衛隊久米島分屯基地を視察しました。そして、隊員に訓示し、「中国は透明性を欠いたまま軍事力を広範かつ急速に強化し、東シナ海や南シナ海をはじめとする海空域での活動を活発化させている」と述べたうえで、万全の備えを指示しました。
このあと、小野寺大臣は記者団に対し、アメリカと北朝鮮の外交交渉に関連して「米朝首脳会談を受けて北朝鮮問題が平和裏に解決に向かえばよいと思うが、防衛当局としては中国に対する警戒監視を続けていくことは必要だ」と述べ、北朝鮮問題が解決に向かう場合でも、東シナ海などで海洋進出を活発化させる中国への警戒監視を続けていくことが重要だという考えを示しました。

陸上イージス候補地で防衛相「北の脅威不変」(読売N)


 小野寺防衛相は22日、日本に飛来する弾道ミサイルなどを迎撃する陸上型イージスシステム「イージスアショア」について、配備候補地がある山口、秋田両県を訪れ、両県知事らに配備計画への理解を求めた。

 小野寺氏は同日午後、山口県庁で村岡嗣政つぐまさ知事と会談した。村岡氏は冒頭、「北朝鮮情勢を巡る直近の状況を踏まえ、配備の必要性についてどう考えているか」と質問。小野寺氏は「北朝鮮は数百発の日本に届く弾道ミサイルを既に配備しており、脅威は何も変わっていない。(山口、秋田の)2か所設置すれば日本全域を守ることができる」と強調した。
 小野寺氏は同日夜には秋田県庁を訪問し、同県の佐竹敬久のりひさ知事に対して同様の説明を行った。

李登輝氏、台湾人日本兵らの慰霊祭参列 沖縄・摩文仁(朝日N)


 沖縄を訪問中の台湾の李登輝元総統(95)は24日、糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で開かれた、太平洋戦争末期の沖縄戦で亡くなった台湾人日本兵らの慰霊祭に参列した。
 戦争当時、日本の統治下にあった台湾の人々は、日本兵として動員された。公園内の「平和の礎(いしじ)」には沖縄戦で亡くなった34人の台湾出身者の名が刻まれている。李氏の兄もフィリピンで戦没しており、李氏は「戦争とは恐ろしいものだ。私の人生において、戦争によって数多くの困難にぶつかることもありました」と語った。
 李氏が揮毫(きごう)した台湾人戦没者をまつる石碑が今年、公園内に完成したことから慰霊祭に参列した。
 李氏の日本訪問は約2年ぶり。23日は安倍晋三首相も沖縄を訪問していたことから、台湾メディアなどは両者の面会の可能性を報じていたが、李氏の同行筋は「面会はなかった」としている。(西本秀)

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