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中国の「微笑」は戦術的秋波だ キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦(産経:正論)


先週、安倍晋三首相が訪中し日中首脳会談を行った。本邦メディアの論調は大きく割れた。一時は最悪といわれた両国関係につき、朝日新聞社説は「ここまで改善したことを評価したい」、読売も関係改善を「首脳レベルで確認した意義は大きい」と書いた。日経は「正常な軌道に乗りつつある」、毎日も「それなりの成果が認められる」とし、東京ですら、日中の「不毛な歴史を繰り返してはならない」と結んでいる。
 これに対し産経の主張は一味違った。首脳会談の成果だとする関係改善は「日本が目指すべき対中外交とは程遠い。むしろ誤ったメッセージを国際社会に与えた」と手厳しい。会談の成果をどう見るべきか。筆者の見立てはこうだ。

 ≪前向きの評価は表面上の成果≫
 (1)中国首脳の会談に失敗はない
 2000年秋から3年半、北京の大使館勤務を経験した。そこで学んだのは「中国との首脳会談は成功しかない」ということだ。理由はいたって単純、中国側は不愉快なことがあると首脳会談そのものを中止するからだ。されば中国が失敗する首脳会談などあり得ず、中国各紙の前向き報道も当たり前なのだ。産経を除く主要各紙の前向きの評価は表面上の成果に目を奪われた、ある意味で当然の結果だと考える。

 (2)書かれない事項こそが重要だ
 勿論(もちろん)、一定の成果があったことは否定しない。安倍首相は「競争から協調へ」と述べ、対中政府開発援助(ODA)は「歴史的使命」を終えたが、日中企業の第三国での経済協力、ハイテク・知的財産に関する対話、ガス田開発協議の早期再開、円元通貨スワップ協定の再開など、経済分野で両国関係を進展させようとしている。それ自体は日本の経済界にとっても結構なことだ。
 問題は共同記者発表などで語られなかった事項である。そもそも今回の訪中で共同声明などの文書は発表されなかった。これは中国側が今回の合意内容に満足していないことを暗示している。勿論、その点は日本側も同様だろう。

≪問題は蒸し返される可能性も≫
 今回興味深かったのは、歴史、靖国、尖閣、南シナ海、一帯一路などについて対外的言及が殆(ほとん)どなかったことだ。外交・安全保障面では、両国の偶発的軍事衝突を避ける海空連絡メカニズムに関する会合や海上捜索・救助協定の署名が実現したものの、これで歴史問題などの懸案が前進したわけでは全くない。中国側がこれらに固執しなければ首脳会談は成功する。逆に言えば、中国側はいつでもこれらを蒸し返す可能性があるということだ。されば、今回の首脳会談が大成功だったとはいえない。

 (3)戦略と戦術を区別すべし
 それでも今回の首脳会談は良かったと考える。振り返れば、安倍首相の最初の訪中は06年10月、「戦略的互恵関係」を旗印に小泉純一郎首相時代の日中関係を劇的に改善したのは安倍首相自身だった。ところが12年末に首相に返り咲くと、中国は同首相に尖閣問題で譲歩を迫り、世界各地で安倍孤立化キャンペーンを張った。
 しかし、14年以降主要国では安倍評価が高まり、逆に中国が孤立化していく。17年にトランプ米政権が誕生すると、中国の孤立化はますます深まり、さらに今年に入って米中「大国間の覇権争い」が一層激化している。現在、日中関係は戦略レベルで「安倍首相の粘り勝ち」であり、さすがの中国も対日関係改善に動かざるを得なかったのだろうと推測する。

 ≪潜在的脅威は今後も続く≫
 ここで重要なことは戦略と戦術の区別だ。中国にとって日本は潜在的敵対国であり、尖閣や歴史問題での戦略的対日譲歩はあり得ない。現在の対日秋波は日本からの対中投資を維持しつつ日米同盟関係に楔(くさび)を打つための戦術でしかない。一方、日本にとっても中国の潜在的脅威は今後も続く戦略問題だ。されば現時点で日本に可能なことは対日政策を戦術的に軟化させた中国から、経済分野で可能な限り譲歩を引き出すことだろう。
現在日中間で進んでいるのはあくまで戦術的な関係改善にすぎない。こう考えれば、欧米と普遍的価値を共有する日本が、産経の主張が強く反対する「軍事や経済などで強国路線を突き進む中国に手を貸す選択肢」をうやむやにしているとまでは言えない。

 (4)中国の面子(めんつ)だけは潰せない
 中国との付き合いで最も難しいことの一つが「面子」の扱いだ。日中で面子の意味は微妙に違うようだが、公の場で中国人を辱めれば、思いもよらない逆上と反発を招くことだけは確かだろう。逆に言えば、公の場で中国人の面子を保つ度量さえあれば、彼らは実質面で驚くほど簡単に譲歩することが少なくない。その意味でも首脳会談は成功だったのではないか。
 勿論、これで中国が歴史、靖国や尖閣問題で実質的に譲歩するとは到底思えない。だが、米中関係が険悪であり続ける限り、中国は対日関係を維持せざるを得ない。しかし日本がこれを公式に言えば中国の面子が潰れる。日中関係は双方の智恵の勝負となるだろう。(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 みやけ くにひこ)
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習近平主席に「忠告」する 論説副委員長・榊原智(産経:風を読む)


中国の習近平国家主席は、見当違いの外交をしている。習氏がただちに取り組むべきは対米関係の改善だ。さもなければ、中国共産党政権はソ連のように亡ぶのではないか。
 習氏が、安倍晋三首相の訪中で「日本を取り込めた」と安堵(あんど)していれば、の話である。
 日中両首脳は第三国でのインフラ開発協力で一致した。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」への日本の協力を意味する。
 「一帯一路」は軍事、経済両面で勢力圏を広げようという中国の戦略だ。安倍首相は透明性の確保などの条件を付けたが、中国の覇権戦略への協力の毒消しにはならない。

 日本は世界で信用がある。中国は「日本も協力するのだから『一帯一路』を推進しよう」と各国で宣伝を始めるだろう。
 安倍首相の訪中は、中国が大きな利益を得たかのようにみえる。だが、日中の改善は、かりそめの関係に終わる。
 日本はいずれ、企業などが対中融和のツケを払うことになるが焼け死ぬことはないだろう。対日融和にかまけて対米関係改善を怠り、生死の境に踏み込むのは中国共産党政権のほうだ。
 習政権は軍拡を進め、南シナ海などで「力による現状変更」を図っている。IT技術で世界で類を見ない監視国家を築き、少数民族弾圧も含め多くの人々の人権を損なっている。知的財産の侵害を改めないなど、自由貿易体制を傷つけている。
 これらを米国が問題視している。10月4日のペンス米副大統領演説は、米政府が総力を挙げて作った「米中新冷戦の宣戦布告」である。
 安全保障の基軸を日米同盟に置く日本は、米中を天秤(てんびん)にかける立場にない。しかも、ペンス演説の内容はいちいちもっともだ。日本は早晩、米国の真意を悟り、与(くみ)するだろう。習氏は、日本の親中派が弱腰で頼りにならないことを知らないのか。
 習氏が城下の盟(ちかい)を避けたいなら、そして人民のためを思うなら、トランプ大統領の下へ駆け込み叩頭(こうとう)するしかない。ペンス演説の全ての要求をのんでも、中国は大国でいられるはずだ。

「徴用工」判決 日韓協定に反する賠償命令だ(読売:社説)


日本と韓国が国交正常化に際して結んだ合意に明らかに反する。両国関係を長年安定させてきた基盤を損ねる不当な判決は到底容認できない。

 日本の植民地時代に朝鮮半島から動員された元徴用工の韓国人4人が新日鉄住金に損害賠償を求めた訴訟で、韓国最高裁は新日鉄住金の上告を棄却した。
 これにより、計4億ウォン(約4000万円)の賠償を命じた2013年の高裁判決が確定した。
 問題は、1965年の日韓請求権・経済協力協定で、請求権問題の「完全かつ最終的な解決」を定めたにもかかわらず、最高裁が日本企業に対する個人の請求権行使を可能だとしたことだ。
 請求権協定の適用対象に元徴用工も含まれることは交渉記録から明白だ。韓国の歴代政権も認めており、盧武鉉政権は2005年に元徴用工に対して韓国政府が救済を行う方針を打ち出している。
 最高裁判決は、こうした事実関係を十分に考慮しなかった。「日本の不法な植民地支配に直結した日本企業の不法行為」としての徴用に対する請求権は、協定の対象に含まれない、と断じた。
 一部原告が日本で起こした賠償請求訴訟で、敗訴が確定している点についても、日本の判例が「韓国の公序良俗に反する」と主張し、認容しなかった。
 韓国最高裁は2012年にも、元徴用工が個人請求権を行使できる、との判断を示している。今回の大法廷の審理でも、反日ナショナリズムに迎合し、不合理な認定を踏襲したと言えよう。
 1910年の日韓併合条約が合法かどうかは、国交正常化交渉でも決着しなかった。両国がこの問題を棚上げして、和解の道を進んだ経緯について、韓国司法が無視したのは理解できない。
 安倍首相が「判決は国際法に照らしてありえない判断だ」と強く批判したのは当然である。
 河野外相は駐日韓国大使に抗議し、「日本の企業や国民が不利益を被ることがないように、韓国政府は毅然きぜんとした、必要な措置をとってもらいたい」と強調した。
 放置すれば、新日鉄住金の資産が差し押さえられかねない。元徴用工らによる同様の訴訟も相次いでおり、日本企業への賠償命令が続くことが懸念される。日本政府は国際司法裁判所への提訴など、あらゆる措置を検討すべきだ。
 韓国の文在寅大統領は、「未来志向の日韓関係構築」を目指すのであれば、事態の収拾に全力を尽くさねばならない。

河野外相「きぜんとした対応講ずる」「徴用工」訴訟判決受け(NHK)


太平洋戦争中に「徴用工として日本で強制的に働かされた」と主張する韓国人4人が、新日鉄住金に損害賠償を求めた裁判で、韓国の最高裁判所が30日、賠償を命じる判決を言い渡したのを受けて、河野外務大臣は「極めて遺憾で、断じて受け入れられない」としたうえで、「国際裁判も含め、あらゆる選択肢を視野に入れ、毅然(きぜん)とした対応を講ずる」とした談話を発表しました。

この中で河野外務大臣は、今回の判決について「日韓請求権協定に明らかに反し、日本企業に対し不当な不利益を負わせるものであるばかりか、1965年の国交正常化以来築いてきた日韓の友好協力関係の法的基盤を根本から覆すものであって、極めて遺憾であり、断じて受け入れることはできない」と強く批判しています。
そして「韓国が直ちに国際法違反の状態を是正することを含め、適切な措置を講ずることを強く求める。直ちに適切な措置が講じられない場合には、日本として、日本企業の正当な経済活動の保護の観点からも、国際裁判も含め、あらゆる選択肢を視野に入れ、毅然ととした対応を講ずる」としています。
また外務省は、この問題に万全の体制で臨むため、30日付けで、アジア大洋州局に「日韓請求権関連問題対策室」を設置しました。

「常識で考えられない判決」
さらに河野外務大臣は外務省で記者団に対し、「1965年に日韓基本条約と関連協定を結び、請求権を完全かつ最終的に終わらせた。これが両国関係の法律的な基盤となっていたわけであり、きょうの判決は、この基盤を一方的かつ根本的に毀損するものだ」と指摘しました。
そのうえで「法の支配が貫徹されている国際社会では、およそ常識で考えられないような判決であり、日本の企業、国民が、判決によって不当な不利益を被ることがないように、韓国政府は毅然とした、必要な措置を取っていただきたい」と述べました。
また河野大臣は、日韓関係への影響について、「日本と韓国の国交の法的基盤が毀損されれば、日韓関係に影響が生じる可能性もある。韓国政府が毅然とした対応をとらない場合には、国際裁判を含め、あらゆることを視野にいれた対応をせざるをえない。北朝鮮問題への影響が出ないように、韓国政府がきちんと対応をとってくれると思っている」と述べました。

首相「国際法に照らしありえない判断」 「徴用工」訴訟判決(NHK)


平洋戦争中に「徴用工として日本で強制的に働かされた」と主張する韓国人4人が、新日鉄住金に損害賠償を求めた裁判で、韓国の最高裁判所が30日、賠償を命じる判決を言い渡したのを受けて、安倍総理大臣は、衆議院本会議の代表質問で、「1965年の日韓請求権協定によって完全かつ最終的に解決している。この判決は、国際法に照らしてありえない判断だ。日本政府としては毅然(きぜん)として対応していく」と述べました。

】「正気」が光放った明治の気概を 文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司(産経:正論)


10月23日に、政府主催の「明治150年記念式典」が憲政記念館で開かれた。国民に明治を振り返ることの大切さを知らしめる意義があったと思う。明治時代を回顧したくなり、明治神宮外苑の「聖徳記念絵画館」で開かれている明治維新150年記念特別展「明治日本が見た世界」を観(み)に行った。

 ≪悲劇的なまでに偉大だった時代≫
 この絵画館は大正15年に、明治天皇と昭憲皇太后の事跡を後世に伝えるために建設されたもので、明治天皇の生誕から大正元年の大葬までの歴史的場面を描いた80点の壁画が年代順に並べられている。眺めていくと明治という時代が絵巻物のように回想される。
 二条城での大政奉還の場面、江戸城無血開城をめぐる西郷隆盛と勝海舟の対談、大日本帝国憲法発布式など歴史の本で見たことのある絵画を現物で初めて見た。
 これらの壁画は、当時の一流画家76人によって描かれているが、歴史画として明治という偉大な時代をよく描いていると感じられた。観終わった後に、心に強く浮かんでくるのは、明治という時代のなんと悲劇的なまでに偉大であったことよ、という感嘆である。
 社会科見学なのか小学生の団体が来ていた。この子供たちが、明治以降の近代日本の歩みの偉大さとその底流にある悲しみを感じ取ってくれることを祈った。彼らの中に今後の日本を支える人物がきっと現れることであろう。

 ≪天皇が思い致した勤王のこゝろ≫
 力作揃(ぞろ)いの中でも絵画として特に優れていると思ったのは、木村武山のものであった。武山は、岡倉天心門下の日本画家で、天心が茨城県北部の五浦海岸に日本美術院を移したときも、横山大観、菱田春草らとともにその地で画業に打ち込んだ。
絵画館に展示されている武山の絵は、明治8年4月4日の明治天皇の行幸を描いたもので、昭和5年、54歳のときの作品である。この日、明治天皇は隅田川の東側にあった水戸徳川邸を行幸した。現在は隅田公園になっているが、ここに水戸藩の下屋敷があったのである。公園内には「明治天皇行幸所 水戸徳川邸旧阯」と彫られた石碑が建っている。その隣には「花ぐはし桜もあれど此やどの世々のこゝろを我はとひけり」という御製の歌碑も建てられている。
 武山の絵は、墨堤の満開の桜を画面のほとんど全体を埋めてしまうように描き、その桜を一番上の方に描かれた明治天皇が眺めているというものである。両脇には水戸徳川家当主、徳川昭武と宮内卿、徳大寺実則が控えている。この構図の大胆さにまず目をひかれる。それと日本美術院の画家の中でも優れた色彩感覚で知られる武山ならではの桜の描写が美しい。
 明治天皇が、徳川御三家の水戸藩の下屋敷であった「水戸徳川邸」をなぜ「行幸」したのか。これには幕末維新期における水戸藩の悲劇的な役割が関係している。桜よりも感銘深いこの「こゝろ」を明治天皇は「とひけり」、行幸したのだからである。
 それは、公園の縁のところに建てられているもう一つの石碑の存在を考えると分かってくる。その石碑とは藤田東湖の「正気(せいき)の歌」の碑である。昭和19年6月に作られたが、首都高速道路の高架下に忘れ去られたようになっている。
 「此やどの世々のこゝろ」とは、水戸藩2代藩主の徳川光圀による『大日本史』編纂(へんさん)事業から始まるいわゆる水戸学の「こゝろ」であり、とくに幕末の9代藩主斉昭の頃の後期水戸学の精神である。光圀、斉昭ゆかりの書画、文具などをご覧になった明治天皇は、その勤王の「こゝろ」に思いを致したといわれる。そして、この後期水戸学の中心的人物が、東湖であり、その思想の中核は「正気の歌」に表現されている。

≪歴史の精神に根差した日本に≫
 この詩は東湖40歳の作で、幕末において広く愛誦(あいしょう)された。「天地正大の気」つまり「正気」が日本の歴史を貫いていることを詠(うた)っている。「世として汚隆無くんばあらざるも 正気 時に光を放つ」と言う。日本の歴史には「世として」、つまり時代によって衰微することも栄光に輝くこともあるが日本の「正気」は必ず「時に」、その「時」が来れば「光を放つ」という信念を表明している。
 明治天皇は、この「正気」の「こゝろ」を「とひけり」と詠ったのである。武山の絵の中で愛(め)でられていた桜は、東湖によって「正気」が発したものと詠われたものであった。
 ここに、明治という時代が単なる文明開化の時代ではなく、深く日本の歴史の精神に根差したものであることが示されている。その根底にあるものが、「正気」であった。
 「明治の日」という祝日が制定されれば、日本人が明治を振り返る機会となるだろう。「昭和の日」が昭和という激動の時代を回顧する日であるように、明治を記念する日が必要だ。それは日本の歴史において「正気」が「光を放」った時代を回想することにより、今日の日本にもその「光」を招来せんがために他ならない。(しんぽ ゆうじ)

河野太郎外相 首相訪中は「大きな二歩目」 自分の安全、自分で守るのは当然(産経:短刀直言)


日中関係は少なくとも7年間、首脳の相互往来がなかったことが相当、両国にとってはダメージがある話でした。それが正常化しつつある。今年5月の中国の李克強首相の訪日を一歩目とすれば、今回の安倍晋三首相の訪中は大きな二歩目だったと思います。

往来なしから正常化
 もちろん、まだ東シナ海の話などがあるので、手放しで万歳というわけではないのかもしれない。けれども、少なくとも隣の国の首脳同士の行き来が何年もないという不正常な状況を終わらせましょうというのは当然のことだし、それに向けて二歩目をしっかり踏み出せたという意味では、今回の安倍首相の訪中はよかったんじゃないですか。
 どこの国だって隣同士というのは問題がある。米国とカナダだって今、ちょっと(貿易摩擦の)問題が大きいけれど、平時だって問題はあるわけだから、問題がまったくなくなるなんていうことは、よっぽどのことがない限りないのかもしれない。でも、少なくとも往来がまったくない不正常な状況を脱しようという双方の意思は確認できた。
日本産食品の輸入規制緩和は、はっきり科学的にやりましょうと向こうも言っているから動くと思いますよ。科学的にやりましょうというのは専門家同士で確認がとれたらやりましょう、ということだから、安倍首相が訪中したからとか、習近平国家主席の訪日だからとか、別にそんな政治的な節目に合わせてやりましょうという話ではないでしょう。パンダとは違うんだから。

徴用工「敗訴しない」
 日韓パートナーシップ宣言20周年で、未来志向でやりましょうと言ってきているのに、(徴用工裁判などで)明らかにそうでない動きというのは、せっかく両国で有識者会議やタスクフォース(作業部会)を立ち上げて議論をしていただいている中で、少し残念なところはあると言わざるを得ない。未来志向でやるなら、未来志向でやろうよということを韓国側としてもきちんと国内でやっていただきたい。
 (徴用工の)請求権の話は終わった話ですから、韓国がそれなりのことをきちんと国としてやる。それ以外のことを申し上げるつもりはまったくありません。(被告の日本企業は)敗訴なんかしませんから。(敗訴は)毛頭思っておりません。

情報見て渡航判断を
 時間はかかりましたが、シリアで拘束されていた安田純平さんが無事解放されたのは非常に喜ばしい。身代金を払ってしまえば、もっと早く解放されたのかもしれませんけど、そのようなことをすれば、ほかの日本人にも被害が及びかねないので、日本政府は身代金は払わず対応してきました。
 ただ、シリアは外務省が退避勧告を全土に出している地域ですから、退避すると同時に渡航を自粛していただくのは当然のことだと思います。今の状況でシリアへ渡航するのは、厳に慎んでいただきたい。
 自分の安全を守るのは、例えば「ちょっと酔っ払ったから今日は風呂はやめて、明日の朝にしよう」ということは他人に言われるまでもなく考えるわけです。自分の安全について自分でできる範囲のことをやるのは当然だと思います。
 外国で邦人が危険に巻き込まれたときには、万全の態勢で救出するのは政府として当然のことですから、しっかりやります。ですが、少なくとも政府が出している渡航注意情報はしっかりと見た上で、自分の行動を判断していただくことが大事だと思います。
 次期自民党総裁選ですか? 3年後、しっかり勝てるように頑張りたいと思います。(力武崇樹)

石垣新駐屯地、年明けにも着工=陸自部隊500人超配備へ(時事N)


 南西諸島の防衛体制を強化するため、防衛省が沖縄県石垣市に建設する予定の陸上自衛隊の新たな駐屯地について、年明けにも着工される見通しとなった。政府関係者が29日、明らかにした。同省は石垣島に地対空、地対艦両ミサイル部隊や警備部隊など500~600人規模の陸自隊員を配備する方針で、早期の完成を目指す。
同省は今月中にも、造成工事などの入札公告を行う。東シナ海で活動を強める中国軍を意識したもので、尖閣諸島を抱える石垣市の防衛能力を強化し、中国側をけん制する狙いがある。

日印、2プラス2新設へ…首脳会談で合意(読売N)


安倍首相は29日、首相官邸でインドのモディ首相と会談し、外務・防衛閣僚会合(2プラス2)の新設など防衛分野の協力を強化することで合意した。人工知能(AI)技術の共同研究などデジタル分野での連携の強化も確認した。
 安倍首相は会談後の共同記者発表で、2プラス2の新設について「日印新時代を象徴する安全保障協力だ」と意義を強調した。モディ氏は「世界の平和、安定性のためだ」と語った。
 共同声明で、両首脳は自衛隊とインド軍が食料や燃料などを融通しあう物品役務相互提供協定の締結交渉の開始で一致した。金融市場の安定のため総額750億ドルの通貨交換(スワップ)協定の締結でも合意した。
 インド・太平洋地域の第三国のインフラ(社会基盤)整備で協力することを確認し、日本の新幹線方式を導入する高速鉄道整備などへの総額約3165億円の円借款の供与も決めた。両首脳の会談は12回目。

政府 国際テロに関する情報収集体制を一層強化へ(NHK)


来年以降、国内では、国際行事が続くことから、政府は国際テロに関する情報収集などを目的とする組織、「国際テロ情報収集ユニット」の体制の強化を図る方針です。

日本では来年、G20サミット=主要20か国の首脳会議やラグビーワールドカップが開かれ、再来年には、東京オリンピック・パラリンピックが行われるなど、国際行事が続きます。
一方で、国際テロやサイバー攻撃の増加などが懸念されていることから政府は、国際テロに関する情報収集などを目的に、3年前に設けられた組織、「国際テロ情報収集ユニット」の体制の強化を図る方針です。
この組織は現在、警察庁や外務省など、あわせて90人ほどの職員で構成されていて、17の在外公館に派遣された職員が現地の治安機関や諜報機関と情報交換を行うなどしています。
政府は「国際テロ情報収集ユニット」がフリージャーナリストの安田純平さんの解放にも関わり、重要性が確認されたとしていて、所属する職員や海外に派遣する職員を大幅に増やすことなどを検討しています。

離島対策 航路確保で国境安保図れ(産経:主張)


国境の離島は日本の守りの最前線である。そこで暮らす人々の存在が領土保全に直結する。住民らが行き来する航路の安定は欠かせない。
 長崎県新上五島町の五島産業汽船が2日、五島列島と長崎市などを結ぶ定期3航路の休止を突然発表した。他社の航路に参入して赤字が膨らみ、銀行取引停止になったためだ。
 島民の要望に危機感を持った元従業員らの尽力で、2週間後に航路の一部が再開された。
 だが、離島で赤字経営に苦しむ船会社とその影響を受ける地域の話にとどまらない。五島のような国境の島の保全、振興は、安全保障の観点からも重要である。

 交通の不便による日常生活への影響が続くようだと、離島の人口減少に拍車をかける。国は自治体と連携し、航路維持など振興に本腰を入れてほしい。
 島には本土の病院に通う高齢者も少なくない。危機感を持った元従業員らが新会社「五島産業汽船株式会社」を作り、長崎-鯛ノ浦(新上五島町)の再開にこぎつけた。航路の維持は島の人口流出を抑えることに直結する。
 九州の西端に位置する長崎県の場合、対馬や壱岐、五島列島など大小600近い離島がある。
 海洋権益の拡大を狙う中国や韓国と隣り合わせだ。国境にある離島は、領海と排他的経済水域(EEZ)の基点となる。
 本土と離島を結ぶ航路の安定的な運航を図るため、国は事業者の経営実態の把握に努めてほしい。海洋権益の維持にもつながる。
 自治体と事業者の双方には、離島の人口減少に歯止めをかける努力が求められる。それには、観光や産業振興はもとより、国の交付金と補助金をどのように使うか、知恵を絞る必要もある。

 離島と本土を結ぶ航路は全国におよそ300ある。平成29年度は120の航路に約70億円の交付金が投入された。赤字分を国と自治体が補填(ほてん)するためだ。
 昨年4月、有人国境離島法が施行された。五島など8都道県71島に年間約50億円の補助金が運賃引き下げなどに充てられた。これらの施策だけで十分なのか。絶えず見直していくのは当然だ。
 領海やEEZの基点となる離島の所有者が不明な場合があり、調査が進められている。国や自治体にはあらゆる観点から国境離島の保全に努めてもらいたい。

萩生田氏、自民党改憲案「憲法審で議論を」 与野党幹部が論戦 (産経N)


与野党幹部は28日のNHK番組で、憲法改正や外国人労働者の受け入れ拡大をめぐり議論した。自民党の萩生田光一幹事長代行は、憲法9条への自衛隊明記など4項目の党改憲案について「国会の憲法審査会で各党の議論に供してほしい。作業を前に進める臨時国会にしたい」と強調した。

 これに対して主要野党は軒並み反発し、立憲民主党の福山哲郎幹事長は「安倍晋三政権になって憲法改正の機運はどんどん落ちている。議論するような環境ではない」と主張した。国民民主党の平野博文幹事長も「憲法順守義務を負う首相が(改憲議論の)旗を振るのは筋違いもはなはだしい」との見解を示した。

 公明党の斉藤鉄夫幹事長は「与野党の幅広い合意があって初めて国民投票で成功する。その合意が形成されているという状況ではない」と指摘。日本維新の会の馬場伸幸幹事長は、憲法審査会で与野党が改正項目を提示し合った上で「議論のプロセスを国民に見てもらうべきだ」と訴えた。

 一方、外国人労働者の在留資格を新設する出入国管理法改正案に関しては、首相が移民政策を否定してきたこととの整合性を問う声が野党各党から相次いだ。
 萩生田氏は「移民政策ではない」と重ねて明言し、「(受け入れ業種を)精査した上での制度設計にしていきたい」と説明した。平野氏は「移民」の定義の明示を求め、共産党の小池晃書記局長は外国人労働者の権利を守る仕組み作りを先行させるべきだと訴えた。

米ミサイル防衛で新司令部=青森、京都のレーダー指揮も-対中国か、相模原に陸軍(時事N)


在日米陸軍の弾道ミサイル防衛部隊の新司令部が米軍施設「相模総合補給廠」(相模原市)に発足することになり、要員の駐留が始まったことが、在日米軍への取材で分かった。
弾道ミサイルを保有し続ける北朝鮮、米本土や在日米軍基地を射程に入れたミサイル配備を進める中国の脅威を念頭に置いた措置とみられる。近く編成式典が行われる。

 防衛省や在日米軍によると、駐留するのは米軍第38防空砲兵旅団司令部の要員で、今月16日から活動を開始した。青森県つがる市と京都府京丹後市に配備されている弾道ミサイル対処の陸軍Xバンドレーダー部隊の運用を指揮統制するとみられる。人員は115人で、半年から1年かけて段階的に配置。新たな装備の持ち込みはなく、既存の施設を使用する。常駐配備を前提にしている。

安倍内閣支持率、横ばいの49%…読売世論調査(読売N)


読売新聞社が26~28日に実施した全国世論調査で、安倍内閣の支持率は49%となり、第4次安倍改造内閣が発足した直後の前回調査(10月2~3日)の50%からほぼ横ばいだった。不支持率は41%(前回39%)。

 政党支持率は自民党37%(前回43%)、立憲民主党5%(同5%)などの順。無党派層は46%(同42%)となった。

安倍首相 別荘でインド首相と会談 強固な関係アピールか(NHK)


安倍総理大臣は、日本を訪れているインドのモディ首相と、山梨県にあるみずからの別荘で夕食を取りながら会談しました。安倍総理大臣が別荘に外国の要人を招いたのは初めてで、首脳間の強固な関係を内外にアピールする狙いがあるものとみられます。

会談は、山梨県鳴沢村にある安倍総理大臣の別荘で、夕食をともにしながら、通訳のみが同席して1時間余りにわたって行われました。
会談では、日本やインドを取り巻く地域の安全保障情勢や、経済面を含めた2国間関係の強化など、幅広く意見が交わされました。
両首脳は、29日は総理大臣官邸で12回目となる日印首脳会談に臨むことにしており、安全保障分野での協力や、日本企業の進出の促進など、政治、経済両面で結びつきを強めていくことで合意する見通しです。
安倍総理大臣が別荘に外国の要人を招くのは初めてで、首脳間の強固な関係を内外にアピールする狙いがあるものとみられます。

欧州で無視された「北の代弁者」 米からはイエローカード(産経:久保田氏の朝鮮半島ウォッチ)


韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10月中旬、欧州を訪問して仏、英、独、伊、ベルギー、欧州連合(EU)、ローマ法王、タイの首脳らと会談し、「北朝鮮の制裁緩和」を説得するセールス外交を繰り広げた。各国首脳とも「北朝鮮には制裁を継続し、完全かつ不可逆的で検証可能な核廃棄(CVID)につなげるべき」との立場を明確にして文氏の要請に応じなかった。文大統領の先走りが国際社会で違和感を広げるなか、米国は文政権に「警告」を発している。

■文大統領と国際社会との温度差が浮き彫り
 欧州首脳で文大統領の制裁緩和に同調する人物は1人もいなかった。ベルギーでのアジア欧州会議(ASEM)首脳会議(51カ国首脳が出席)は議長声明で「北朝鮮に対し、すべての核兵器を完全かつ検証可能、不可逆的な方法で破棄するよう求める」と明記し、制裁とCVIDが原則であることを確認した。
 文大統領は一連の会談の中でも、マクロン仏大統領、メイ英首相を重視していたようだ。英仏は国連安全保障理事会の常任理事国で国連制裁には影響力があるためだ。文大統領は両首脳に「北朝鮮は核実験場を爆破しミサイル実験場の破棄を約束した」などと説明、「少なくとも北朝鮮の非核化が後戻りできない段階に来たという判断に立つなら、国連の制裁緩和を通じ非核化を促進していくべきだ」と安保理での働きかけを求めた。
 しかし、マクロン氏は「フランスは北朝鮮がCVIDによるプロセスを始めることを期待する」として「そのときまで国連制裁を継続しなければならない」と明言。メイ氏は「北朝鮮はCVIDに対する具体的行動が必要だ」と取り合わなかった。
 文大統領の北朝鮮を代弁する主張は、これまでは控え目に米国に対して発せられていただけだったが、欧州訪問で国際社会から「ダメ出し」された格好だ。仏ルモンド紙は「文大統領がフランスに来る理由は北朝鮮の立場を支持するためだ」と直截に評した。
文大統領の唯一の成果はバチカンでローマ法王フランシスコと会談、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が法王の訪朝を希望していることを伝え、法王から「無条件で応じる」と快諾を得たことだ。法王招請は9月の平壌での南北首脳会談で文大統領が金正恩氏に提案したもので、実現すれば文大統領の“橋渡し”が成功したことになる。
 欧州訪問で「制裁緩和」を訴えた文大統領だが、先月までは北朝鮮が固執する「終戦宣言」を「最重要課題」としていた。ところが今月に入って北朝鮮が、「米国が終戦を望まないのであればわれわれも未練はない」(朝鮮中央通信)と態度を変え、「われわれの非核化措置にも関わらず、制裁圧力の維持を叫ぶことは完全な矛盾だ」(同)と制裁緩和要求に転じるや、文大統領も「制裁緩和を通じて非核化を促すべきだ」にシフトしたのだ。
 北朝鮮が司令塔になったかのような韓国の従北ぶり。すでに「北朝鮮の代弁者」の異名が付いた文大統領だが、欧州首脳はあくまで原則論で突き放した。

■米国の「警告」が始まった
 米国は韓国の態度に不満を募らせている。
 平壌の南北首脳会談後、米財務省が韓国の複数の銀行に「北朝鮮に対する国連制裁を順守せよ」と要請する電話連絡を行っていたことが、10月下旬の韓国国会の国政監査で報告された。
 この報告によると、米財務省は9月中旬、韓国の政府系と民間大手の銀行計7行(産業銀行、国民銀行、新韓銀行など)の米ニューヨーク支店に連絡。その後、米財務省財務次官(テロ・金融犯罪担当)が各銀行幹部との電話会議を持った。
 そこでは、韓国の銀行が北朝鮮・開城(ケソン)や金剛山(クムガンサン)などに支店を出すとの情報があることに関連して、そうした活動は制裁違反であることや、「統一」をうたった金融商品も違反であることなどが伝達されたという。制裁破りをすれば米国の対北制裁法に抵触して米独自制裁を受けると、“イエローカード”を突きつけた格好だ。米側は「北朝鮮に対する金融協力は米国の政策と一致しない」ことを強調して注意喚起したという。
こうした情報は韓国の保守系野党が各銀行に調査して明らかになったもので、韓国政府も事実を認めた。政府は「米財務省の通常の業務」「誤解が解けた」などと抗弁したが、米制裁の対象になれば各銀行の外国為替業務が停止され、銀行は経営危機に直面することになる。米制裁は「疑わしい取引に対する報告の不履行」などで巨額の罰金を科す例もあり、警告自体が米国側の不信感の強さを物語っている。
 だが韓国は、米国の警告を無視するように、南北鉄道連結のための合同調査は今月末から開始する予定だ。南北は鉄道道路の連結の着工式を11月から12月に行うことで合意している。
 韓国紙、朝鮮日報によると、米政府は韓国政府に「鉄道連結など南北経済協力事業のリストとタイムテーブル」の提出を要求し、「事業者が国連制裁違反に抵触しないことを韓国政府が保証することを要請」(同紙)したという。
 韓国金融機関は米韓政府の間で戦々恐々としているようだ。

辺野古県民投票 普天間返還につながらぬ(産経:主張)


縄県議会で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票条例が可決、成立した。
 移設を「賛成」か「反対」の二者択一で問う形式をとる。玉城デニー知事は平成30年度内の実施を想定している。
 県民投票が実施されるとすれば、残念だ。結果に法的拘束力はない。国は日米合意と法令に沿って移設を進める方針で、県民投票は普天間飛行場の返還につながらない。県民の間の対立と混乱を煽(あお)るだけだ。

 在日米軍の用地は日米安全保障条約に基づき、日本が提供する。国内のどこに置くかは日米協議を踏まえ、日本政府が決める。
 外交・安全保障は、国民を守るという極めて重要な責務を担う政府の専管事項だ。知事選挙や県民投票によって是非を決めていいものではない。
 沖縄県民を含む国民にとって大切なのは、普天間飛行場の返還を実現して危険性を取り除くことと、日米同盟の抑止力を両立させることである。辺野古移設以外にそれを実現する方策は見当たらない。玉城氏にしても、具体的な対案を持たない。
 辺野古移設が止まれば、普天間飛行場が固定化し、周辺で暮らす人々の危険は取り除けない。岩屋毅防衛相が「県民投票の結果を受け止めるかという以前に、辺野古移設が唯一の解決策だという基本的な考え方に変わりはない」と述べたのは妥当だ。
 県民投票条例が定めた投票のあり方にも疑問がある。
 普天間飛行場の危険性除去の問題が置き去りにされている。石垣市議会が可決した、県民投票条例に反対の意見書は「(移設の)埋め立ての賛否のみを問うもので、米軍普天間基地移設計画の主眼である危険性の除去について県民の意思を示すものではない」と指摘した。

 移設について、県議会の自民、公明両党は「やむを得ない」「どちらとも言えない」という選択肢を加えた修正条例案を示したが否決された。賛否だけを問うのは丁寧さを欠く。
 投票の実施には、事務を担う市町村の協力が必要だが5市が回答を保留している。「虫食い投票」になるかもしれない。
 玉城氏と県政与党は頭を冷やし、県民投票条例の撤回に動いてもらいたい。

相次ぐ謀略事件:不穏な国際情勢を反映(朝雲:時の焦点)


 ここ数年の世界各地での不穏な国際情勢を映すかのような不可解で謀略絡みの大事件が今年に入ってから相次いで起きている。3月に英国の小都市ソールズベリーで起きた元ロシア情報機関員の親子を旧ソ連製の軍用神経剤で狙った暗殺未遂を皮切りに、10月初めに前後して明るみに出たトルコでのサウジアラビア反体制派の著名記者の失踪・殺害疑惑、国際捜査組織トップの中国人総裁の失踪・失脚だが、手口や背景は異なるとはいえ、謎の多い前代未聞の国際的事件ということで共通する。いま一つ付け加えれば、関係国間の深刻な外交問題に発展したり、国家の威信を傷つけたりする事態を招いている点だ。
 冒頭に紹介した謀略臭が強い三つの事件はいずれも関係国当局による捜査、調査が進行中で、今後の展開や結末は予断を許さない。しかし、これまでの各種メディアの報道を見ている限り、筆者には「起こるべくして起きた出来事」という印象がぬぐえないのも事実だ。▽欧州を舞台にした新たな冷戦的な対立状況▽中東の地域大国サウジの政治動向▽中国の習近平一強体制の下での敵対勢力締め付け――といったそれぞれの事件ごとの政治的背景があった上での展開であることが読めるからだ。
 事件の構図自体はいずれも比較的単純で、ミステリー作家ならずとも関心をかき立てられるのは、犯行の実行犯、あるいはそれを裏で命じた首謀者が「手口と動機」を簡単に見破られる方法で、なぜこうも大胆に計画を決行したかという点だろう。特に英国での元ロシア情報機関員親子に対する襲撃事件は、メイ英首相が事件直後にほぼ断定した通り、さまざまな証拠から見て「ロシア当局の関与」の下で実行されたのは間違いないが、秘密警察出身のプーチン大統領は相変わらず、責任を認めようとしていない。「白を切る」という言葉があるが、「謀略のプロ」の対応とはこういうものなのだろう。
 こうした中で、国際刑事警察機構(ICPO、本部リヨン)の孟宏偉総裁(64)が在任中の9月下旬から10月初めにかけて行方不明になった問題は、フランスのメディアが孟氏失跡を報道してから2日後の10月7日、中国当局が「孟本人を違法行為で取り調べている」と公表、中国人トップの失踪の謎はようやく解けた。収賄容疑での調査を開始したとの声明からは習国家主席の政敵だった周永康・元共産党中央政法委書記(2015年に収賄罪などで無期懲役判決)に連なる人脈を一掃する狙いが読み取れる。
 公安省次官を長く務めた孟氏は最高指導部入りしていた周氏直属の部下だったが、2016年にICPO総裁に中国人として初めて就任したことにより、公安部門の大物ながら失脚を免れていたとみられていた。しかし、習指導部は今回、ICPO総裁でもある孟氏を突如拘束し、中国式の「法治」の異質さを対外的に強く印象づけた。国際情勢を見ていく上で、表向きの政治、外交、軍事といった分野での動向だけではない「闇の世界」の熾烈な駆け引きがあることを思い知らされる前代未聞の事件は今後も続くだろう。
伊藤 努(外交評論家)

改憲本部 289小選挙区に 自民、世論盛り上げ狙う(東京新聞)


自民党は二十六日、全国二百八十九の衆院小選挙区全てに「憲法改正推進本部」を設置すると発表した。二十九日付で各都道府県連と各選挙区支部に年内設置の要請文を出す。党所属の国会議員や候補者が各選挙区で先頭に立ち、支持者らも巻き込んで世論を盛り上げる狙いがある。 (清水俊介)
 要請文では、各小選挙区支部長が本部長となり、国会での改憲案発議後の国民投票に向けて改憲の機運を作っていくため、民間団体との連絡会議の設立を進めることなどを促している。
 党改憲推進本部の下村博文本部長は、小選挙区単位の本部設置について「改憲への国民的な関心をしっかり作っていく。丁寧な説明がまだ足りていない」と記者団に説明した。
 改憲の世論喚起に関しては、今年三月の党大会で示した運動方針で「都道府県連や選挙区支部主催の憲法研修会を積極的に開催」と明記。安倍晋三首相自らが改憲へ意欲を積極的に発言する一方、党所属議員は地元で改憲の必要性を熱心に訴えていないという「温度差」が党内で問題視されていた。
 党改憲推進本部では、今後は小選挙区の本部を拠点にして、臨時国会で提示を目指す党改憲条文案を学ぶ研修会、街頭演説などをきめ細かく行っていく考え。

日米共同開発の迎撃ミサイル「4回目の実験は成功」米国防総省(NHK)


日本とアメリカが共同で開発している新型の迎撃ミサイルについて、アメリカ国防総省は、4回目となる迎撃実験を実施し、成功したと発表しました。このミサイルをめぐっては、最初の迎撃実験で成功したあと、2回連続で失敗していました。

この新型の迎撃ミサイルは「SM3ブロック2A」です。
北朝鮮の弾道ミサイルなどに対する防衛能力を高めるため日米が2006年から開発を進めていて、現在、イージス艦に搭載されている迎撃ミサイル「SM3」に比べて、より広い範囲で弾道ミサイルを迎撃できるとしています。
アメリカ国防総省のミサイル防衛局は26日、ハワイの近海で「SM3ブロック2A」の迎撃実験を実施し、成功したと発表しました。
それによりますと、ハワイのカウアイ島から中距離弾道ミサイルを想定した標的を打ち上げ、アメリカ海軍のイージス艦がそれを探知した上で「SM3ブロック2A」を発射し、迎撃に成功したということです。
国防総省の当局者によりますと、こうした迎撃実験は4回目で、去年2月に実施した最初の実験は成功したものの、その後、2回連続で迎撃に失敗していました。
「SM3ブロック2A」は、海上自衛隊のイージス艦のほか、日本が配備する方針の「イージス・アショア」にも搭載される予定で、今回の実験も失敗すれば、導入に向けた計画に影響を与える可能性も指摘されていました。

日中首脳会談 「覇権」阻む意思が見えぬ 誤ったメッセージを与えた(産経:主張)


米国と中国が覇権を争う「新冷戦」の局面を迎え、国際社会は大きな地殻変動を起こしている。これに日本はどう向き合うか。安倍晋三首相の中国公式訪問で問われたのは、この一点に尽きる。
 だが、習近平国家主席や李克強首相との会談の成果とする関係改善は、日本が目指すべき対中外交とは程遠い。むしろ誤ったメッセージを国際社会に与えた。
 日米同盟を基軸とし、民主主義や市場経済などの価値観を欧米と共有する日本が、軍事や経済などで強国路線を突き進む中国に手を貸す選択肢はあり得ない。ここがうやむやなまま、友好ばかりが演出されたことを懸念する。

≪「一帯一路」支えるのか≫
 安倍政権はいま一度、中国の覇権を阻むという原点を思い起こすべきだ。中国に強権政治を根本的に改めるよう厳しく迫る。それが関係改善の大前提である。
 安倍首相は、習主席との間で「競争から協調へ」など新たな原則を確認した。いかにも前のめりである。
 中国は不公正貿易や知的財産侵害を改めない。南シナ海の覇権を狙う海洋進出やウイグル人弾圧を含む人権侵害も相変わらずだ。
 これでどうして新たな段階に入れるのか。米国はもちろん、アジアや欧州でも中国への視線は厳しさを増している。日本の対中外交はこの潮流に逆行しよう。
 日本は、天安門事件で国際的に孤立した中国にいち早く手を差し伸べ、天皇陛下の訪中や経済協力の再開に踏み切った。だが、日中が強い絆で結ばれるという期待は裏切られた。その教訓を生かせず二の舞いを演じるのか。
 日中は、経済や安全保障を含む幅広い分野で協力を強化する。象徴的なのが、両国以外の第三国でのインフラ開発協力だろう。
両政府の呼びかけに応じ、日中の企業は事業を共同展開するため50件を超える覚書を締結した。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を念頭に置いた協力である。
 一帯一路は経済、軍事面で自らの勢力圏を広げるための国家戦略だ。相手国を借金で縛る手法は「新植民地主義」と評される。
 安倍首相は開放性や透明性などが協力の前提と指摘したが、日本の技術や資金が中国の膨張主義を支える構図に変わりはない。何よりも中国が、一帯一路への各国の批判をかわす根拠として日本の協力を利用することを危惧する。
 金融危機時に双方が通貨を融通し合う通貨交換協定の再開でも合意した。米中貿易戦争で中国経済の不安が高まる中、市場の安全網を敷く狙いだろう。だが、中国が優先すべきは国家の恣意(しい)的な市場介入を改めることだ。そこが不十分なまま、大々的に金融協力を行うのには違和感を覚える。

 ≪中国の脅威は減じない≫
 安倍首相は対中ODA(政府開発援助)について「歴史的使命を終えた」と述べて終了する方針を示した。これ自体は当然としても、新たな経済協力へと一足飛びに進む理由にはなるまい。
日本は欧米とともに対中包囲網を強めようとしてきたはずだ。これとの整合性はあるのか。
 安全保障分野の「関係改善」にも疑念がある。日本にとって最大の脅威が中国なのは明らかだ。
 両首相は「日中は互いに脅威とならない」と確認した。海空連絡メカニズムでホットラインの設置協議も決まった。
 尖閣諸島をめぐり、安倍首相が李首相に「東シナ海の安定なくして真の関係改善はない」と伝えたのは当然だ。だが、これだけで脅威を構成する中国の「意図」と「能力」が減ずるだろうか。
 中国は尖閣を奪う意志を取り下げていない。周辺領海への中国公船の侵入などを首脳会談の主題にすべきだった。中国の軍拡や日本に向けられた弾道・巡航ミサイルの問題は論じたのか。南シナ海の人工島の軍事拠点化の問題もある。刃(やいば)を突きつけられた中での友好などあり得ない。
 安倍首相はウイグル問題を念頭に「国際社会が人権状況を注視している」と伝えたが、協力が強調された中で懸念は伝わったのか。北朝鮮の非核化や拉致問題を含め真剣な協力相手たり得るのか。
これらを棚上げにして日中の首脳が笑顔で握手しても、真の友好は築けまい。中国は国際情勢次第で対日姿勢を変えてきた。ムードに流された関係改善は、砂上の楼閣に等しい。

新型ミサイルが迎撃実験に成功 33年度導入に前進(産経N)


防衛省は26日、日米両国が共同開発している新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の迎撃実験が米ハワイで行われ、成功したと発表した。迎撃実験が行われたのは4回目で、直近2回は失敗に終わっていた。政府は北朝鮮などの弾道ミサイルに備えるため、同迎撃ミサイルを平成33年度までに配備する方針だ。
 米軍のイージス艦がSM3ブロック2Aを発射し、弾道ミサイルを模した標的を迎撃した。昨年6月と今年1月の迎撃実験は失敗していただけに、今回も不調に終われば導入計画への影響も懸念されていた。
SM3ブロック2Aが迎撃できる高度は地上1千キロ以上とされ、現行の「SM3ブロック1A」の約300キロを大きく上回る。射程も延伸し、弾道ミサイルを高い高度に打ち上げて迎撃を困難にする「ロフテッド軌道」の発射にも対応できるなど高い性能を持つ。
 SM3ブロック2Aのうち、日本は弾頭を摩擦熱などから保護するため先端に取り付ける「ノーズコーン」や「ロケットモーター」などの開発を担う。完成後は海上自衛隊のイージス艦や、陸上自衛隊が新たに導入するイージス・アショアに搭載する。

辺野古移設:やむを得ない対抗措置(朝雲:時の焦点)


 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について、賛否を問う市民投票が行われたのは1997年12月のこと。結果は反対派が多数を占めた。
 当時の比嘉鉄也市長は投票から3日後の12月24日、首相官邸で橋本竜太郎首相と会談し、市長を辞任することで移設を受け入れる考えを伝えた。
 比嘉氏はその場で「義(じ)理(り)んむすからん ありん捨(すつ)ららん 思案てる橋の 渡りぐりしや」という琉歌をメモに書き留め、橋本氏に手渡した。
 「その橋を渡るか、渡らないか思い悩んでいる。義理も捨てがたい。しかし渡らなければならないという心境を歌ったものだという。沖縄の苦悩をその琉歌は歌っているように思えた」
 会談に同席していた野中広務自民党幹事長代理は、自著『老兵は死なず』(文藝春秋)でこう回想している。
 沖縄の思いと、日本の安全保障という二つの命題を調整する難しさは計り知れない。
 沖縄県が辺野古の埋め立て承認を撤回したことに対し、防衛省が対抗措置を取った。行政不服審査法に基づく審査を石井国土交通相に請求したほか、一時的に撤回処分の効力を止める執行停止を申し立てた。
 米軍の存在なしに日本の安全保障は成り立たない。辺野古移設は、普天間飛行場の返還を実現し、かつ抑止力を維持するために、現実的な唯一の選択肢である。政府の判断はやむを得まい。
 国交相が執行停止を認めれば、工事は再開する。埋め立て海域への土砂投入は、計画を前進させる大きな節目となる。
 安倍政権の下で、西普天間住宅地区や北部訓練場の一部返還などが実現した。それでも日本の面積の0・6%しかない沖縄に、今なお7割の米軍施設が集中している。政府は基地負担の軽減を着実に進める必要がある。
 安倍首相と翁長雄志・前知事の対話は途絶えていた。首相は玉城デニー新知事の要請に応じ、早期の会談に応じた。今後も丁寧な対話を心がけることが大切だ。
 米兵や米軍機を巡るトラブルは多い。米軍基地の運用のあり方や、犯罪が発生した際の対処、騒音の軽減などをテーマに、政府は日米地位協定の運用の改善を求めていくべきではないか。
 沖縄県議会では、移設の是非を問う県民投票条例案が審議されている。対立をあおり、県民の分断を招くだけである。
 玉城氏は県の最高責任者として、負担軽減の具体的な案を考え、政府と協議すべきだ。
 日米両政府が「5~7年以内の普天間返還」で合意してから22年。沖縄問題に尽力した橋本氏も野中氏も鬼籍に入った。
 沖縄の思いに寄り添いながら、現実的な政策を進める。長期政権となった安倍内閣にも、難題に腰を据えて取り組むことが求められる。
夏川 明雄(政治評論家)

日中首脳会談 安定した関係構築の第一歩に(読売:社説)


◆国際ルールの順守を求め続けよ◆
 米国に次ぐ世界第2、第3の経済大国の協調は繁栄と国際情勢の安定をもたらす。日中両国は首脳間の信頼醸成を進め、長期的に安定した関係を築いていかねばならない。
 日本の首相として7年ぶりに、安倍首相が中国を公式訪問し、習近平国家主席らと会談した。

 ◆支援から共存共栄へ
 安倍氏は、「競争から協調へ、日中関係を新しい時代へと押し上げていきたい」と強調した。習氏も、「両国の関係は正常な軌道に戻った」と評価した。
 2012年の沖縄県・尖閣諸島の国有化を巡る対立などで「最悪」と評された関係の改善を、首脳レベルで確認した意義は大きい。
 両首脳は、日中企業による第三国での経済協力の推進で一致した。インフラ(社会基盤)整備事業などを通じ、新たな日中協力のモデルとする狙いがある。
 日本は事業の透明性や財政健全性などで国際基準を満たすことを条件に協力する方針だ。中国が巨大経済圏構想「一帯一路」を巡り、相手国に過剰な債務を負わせ、見直しの動きが出ていることを踏まえた対応だろう。
 東南アジアやアフリカなどで、地域の発展に貢献する事業となるよう、日本の途上国支援の豊富な経験を生かしたい。
 1978年の日中平和友好条約発効から40年が過ぎた。条約批准のため来日したトウ小平は、日本企業に支援を要請した。帰国直後に市場経済化に向けた「改革・開放」政策導入を打ち出し、急速な経済発展を遂げた。
 日本は40年間で総額3兆6500億円余りの政府開発援助(ODA)を投じ、鉄道や港湾などのインフラ整備を支えた。
 中国は2001年に世界貿易機関(WTO)に加盟し、10年には国内総生産(GDP)で日本を抜いている。日本が一方的に中国を助け、「友好」を唱える時代はとうに終わったと言えよう。

 ◆「強国路線」是正が必要
 安倍氏は、対中ODAは「歴史的使命を終えた」と語り、打ち切りを表明した。日中関係や国際環境の激変を踏まえ、共存共栄の道を探るのは当然である。
 中国が対日強硬姿勢を改め、関係改善を求めてきた背景には、米国との貿易摩擦による経済の悪化がある。米中対立は安全保障などにも及び、長期化の様相を見せる。日本への接近に、米国を牽制けんせいする狙いがあるのは間違いない。
 米中対立の要因は、中国が経済力を背景に軍備増強や強権的な外交を推し進め、国際秩序の安定を脅かす存在になったことだ。民主主義や法の支配に基づく欧米の規範とは異なる中国式ルールを広めようとしているのではないか。
 日中平和友好条約には「覇権を確立しようとするいかなる国の試みにも反対する」とする条項がある。旧ソ連を念頭に置いたものだったが、今や中国が覇権とみなされても仕方がない。
 中国が豊かになれば、民主化が進む、という日本などの期待が裏切られたのは残念である。
 習政権は、「強国路線」が各国を警戒させ、中国脅威論の高まりを招いたことを認識すべきだ。
 南シナ海で進める軍事拠点化の中止や、不公正な貿易慣行と知的財産権侵害の是正に踏み出さない限り、責任ある大国とはみなされないだろう。
 日本は、中国の問題点を率直に指摘し、国際ルールの順守を繰り返し促すことが求められる。
 尖閣諸島周辺での中国船による領海侵入の常態化は、安全保障上の危機に発展する恐れがある。今回の首脳会談でも、対立の解消に道筋は付けられなかった。
 中国軍と自衛隊の衝突を回避する「海空連絡メカニズム」に関し、ホットライン(専用電話)の早期開設を目指す方針の確認にとどまったのは物足りない。

 ◆国民感情に落差がある
 日本は米国や豪州などと「インド太平洋戦略」を進め、中国の一方的な海洋進出に対抗していくことが重要である。
 日中の国民の間に、相手国への好感度で温度差が広がっているのは気がかりだ。
 世論調査では、訪日客増加などを背景に中国人の対日感情が大きく改善する一方、9割近い日本人が依然として中国に「良くない印象」を持つと回答した。中国の「国際的ルールと異なる行動」などを理由とする人が多かった。
 日中両首脳は、3万人規模の青少年交流の実施で合意した。中国の強権的な姿勢が、民間レベルの関係改善を妨げている現実を習政権は直視すべきだ。

インド モディ首相「日本は不可欠なパートナー」(NHK)


インドのモディ首相は、安倍総理大臣との首脳会談などに臨むため27日から日本を訪れるのを前に、NHKの単独インタビューに応じ、日本とインドの関係について「世界の平和のために重要な役割を果たすことができ、互いの発展にも欠かせないパートナーだ」などと述べて、両国の協力関係の強化を一層進めることに期待を示しました。

この中で、モディ首相は、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて「日本は本質的なパートナーで、両国は民主主義の規範に従う共通の価値観を持ち、世界の平和のために重要な役割を果たすことができる」と述べ、日本と協力しながら地域の安定を目指す考えを明らかにしました。
また、モディ首相は「日本は技術革新の国で、インドはその技術をいち早く取り入れている。両国は一緒に経済発展を続けている。最近は、日本が最も多くインドに投資してくれていて、あらゆる分野でお互いの発展に欠かせないパートナーになっている」と述べて、両国の経済協力の重要性を強調しました。
そのうえで、「今回の訪日で、両国の関係強化に新たな勢いをつけたい」と述べて、両国の協力関係の強化を一層進めることに期待を示しました。
モディ首相は、今月28日と29日、安倍総理大臣と首脳会談や夕食会を行う予定です。

自衛隊の誇り汚した文在寅氏の非礼 金沢工業大学・虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸(産経:正論)


韓国主催の国際観艦式への招待を日本が拒否し、海自艦艇の派遣を見送った。韓国海軍は「自国旗と太極旗(韓国国旗)だけをマストに掲揚することを原則」と各国に通知した旨を公表した。それ以前の10月2日、韓国与党「共に民主党」の国会議員が旭日旗使用を禁じる法案を国会に提出。それを受ける形で日本の外交・防衛当局に「自衛艦旗を掲げない形での参加」を要請してきたという。自衛艦旗(軍艦旗)の意味を理解しない無礼極まる“招待”だった。

 軍艦には特別な地位がある
 他国海軍も当然の反応をした。招待された14カ国のうち、日本と中国は招待を拒否、フィリピンとマレーシアは当日キャンセルするなど、参加したのは10カ国だけ。参加した艦艇も、国旗を軍艦旗にしている米国、ベトナム、インドネシア以外は、全て各国独自の軍艦旗をメインマストに掲げた。
 国連海洋法条約には、軍艦の定義と特別な地位が明記されている。
「『軍艦』とは、一の国の軍隊に属する船舶であって、当該国の国籍を有するそのような船舶であることを示す外部標識を掲げ、当該国の政府によって正式に任命されてその氏名が軍務に従事する者の適当な名簿又はこれに相当するものに記載されている士官の指揮の下にあり、かつ、正規の軍隊の規律に服する乗組員が配置されているものをいう」(29条)
 「公海上の軍艦は、旗国以外のいずれの国の管轄権からも完全に免除される」(95条)
 「拿捕(だほ)・臨検・追跡権を行使できる」(107条、110条、111条)
 また32条では、他国の領海内にあっては、沿岸国の管轄権からの免除が与えられることが定められている。
 さらに他国の港における特権は条約として明文化されていないが、慣習国際法上、領海内の軍艦と同様、受け入れ国の主権からの免除が与えられ、裁判権、警察権、捜査権、臨検捜索権など一切の管轄権に服さない。
 一言でいえば、軍艦とは“国家そのものが海上を移動している”というべき艦船であり、他国海軍が掲げる外部標識について指示する権利などどの国にもないのだ。

結果を予想していた韓国海軍
 当然、韓国海軍はこのことを熟知している。それは記者会見を“させられた”海軍が“原則”と発表したことに表現されている。国際社会でこの用語を使う意味は「あくまでも“原則”であって“実施”は各国の判断に委ねる」ことである。
 そもそもこの国際観艦式は、韓国海軍が主催した「西太平洋海軍シンポジウム(WPNS)」に付随したイベントだ。WPNSとは、西太平洋沿岸諸国の海軍関係者の相互理解と親睦を深める目的で、隔年開催されるシンポジウムだ。1988年に発足し、海上自衛隊も第2回から参加している。
WPNSの最大の成果は、CUES(Code for Unplanned Encounters at Sea)という信号書を作ったことだ。ロシア海軍や中国海軍もこれを承認。今や海上で軍艦同士が出合った際は、必ずこの信号書の保有を確認し、相互の意思疎通ができるようになった。
 偶発的な事故などの不測の事態が戦争に拡大しないための措置であり、条約とは違い国家間の義務ではないが、「グッド・シーマンシップ」として海軍軍人が守っている「紳士協定」なのだ。
 だからWPNSの会議自体には村川豊海上幕僚長は出席した。文在寅大統領はその後の韓国海軍主催のパーティーには参加せず、市民団体の会合に行ったという。韓国海軍軍人たちの忸怩(じくじ)たる思いが想像できる

旭日旗と呼ばれることの違和感
 筆者は今回の件で、自衛艦旗が「旭日旗」といわれることに違和感がある。「キョクジツキ」という言葉を部隊では聞いたことがなく、自衛艦旗は旧海軍旗とは別物と理解しているからだ。
 昭和29年に「保安庁・警備隊」から「防衛庁・海上自衛隊」に新編される際、警備隊旗から自衛艦旗にデザインを変更する議論が始まった。半年にわたる部内外からの聞き取りの結果、多くが「旧軍艦旗」を希望していることが判明。しかし国内外情勢はこれを許す状況にないことから、「直線的で単色、一目瞭然ですっきりしたもの。一見して士気を高揚し海上部隊を象徴するもの。海上において視認が利くもの」という要件で再度、旗章を考案し直した。
最後は米内穂豊画伯に図案制作を依頼、画伯は15日間悩みぬいた末「軍艦旗は黄金分割による形状…これ以上の図案は考えようがない」と旧軍艦旗そのままの寸法で1枚の図案を書き上げた。画伯の作品は順序を経て最終的に閣議決定された。吉田茂首相は「世界中でこの旗を知らぬ国はない。どこの海にあっても日本の艦だと一目瞭然で誠に結構だ」と述べたという(『聞書・海上自衛隊史話』)。
 自衛艦旗は、戦後熟慮の上にデザインされた“海上自衛官の誇り”なのである。(金沢工業大学・虎ノ門大学院教授 伊藤俊幸 いとうとしゆき)

東南アジアで中国「一帯一路」のほころびも(産経N)


習近平国家主席が2013年10月、インドネシア国会で「21世紀の海上シルクロード」を打ち上げて以来、インドネシアは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の重要国だ。15年には、首都ジャカルタと西ジャワ州バンドン間を結ぶ高速鉄道計画に、中国が突然名乗りを上げ、準備していた日本を破り受注した。
 だが、ずさんな計画が露呈し、同高速鉄道工事は難航。ジョコ政権は、ジャカルタと第2の都市スラバヤを結ぶ鉄道の高速化計画では日本に協力を求めるなど、中国と再び距離を取り始めている。

 マレーシアは政権交代後の今年8月、中国との鉄道建設やパイプライン事業の中止を発表。マハティール首相は、中国との不利な契約を「不平等条約」とし、「新植民地主義は望まない」と、中国による「債務のわな」を警戒する。
 ミャンマーも、中国支援による西部チャオピューの港湾建設計画で、投資額の縮小や、自国の持ち分割合増加など、過度な対中依存回避へ舵を切る。
 一方、最大野党を解党し7月の下院選で圧勝した、カンボジアのフン・セン首相は、中国からの支援と投資受け入れの加速を表明。土地を追い出される貧困層の不満や、流入する中国人による治安悪化が社会問題化している。
 また、中国の主権主張を全面否定した仲裁裁判所の裁定の「棚上げ」の見返りに、中国からの経済支援を受けるフィリピンは、11月にも予定する習氏の訪比に合わせた追加支援を期待。同時期の米軍との共同軍事演習を控える方針を示すなど、中国への配慮を強めている。(シンガポール 吉村英輝)

10月25日(朝雲寸言)


 アメリカカケスという鳥は、食料の少ない冬場をしのぐため、秋のうちに木の実などを縄張りの中に隠しておく習性がある。中には、仲間のカケスが食料を隠すのを見ていて、あとでそれを横取りする者もいるという(『鳥!驚異の知能』講談社)。
 興味深いのは、横取りした経験のある者だけが、自分はそうされないように、いったん隠した食料を他の場所に移すという「守りの術」を心得ていることだ。横取りするという、いわば「攻め方」を心得ているからこそ守りも巧みになるというわけだ。
 戦後の日本の防衛は専守防衛を大原則とし、米国製の戦闘機から空中給油機能を外すなど、さまざまな努力を続けてきた。時代は移り、現在では空中給油機も活躍しているが、それでも狭義の「守り」に執着するという思考上の癖のようなものが我々の頭の中にはあるようだ。「攻め方」を極めることを長らく避けてきたために、守りの中途半端さも生じた。今頃になって「抗堪性の強化」が課題として浮上している。
 また、仮に日本がミサイルで攻撃された時に、相手のミサイル発射台を破壊するといった任務を全面的に他国軍に頼れば、「戦後」において「日本は危険を他国に押し付けた」と非難されるだろう。湾岸戦争での大失敗の再来である。専守防衛の精神を大切にしながら、必要に応じて果敢に動く。そうした構え方は、この国の守りの質を確実に高めるように思う。

対中ODA「歴史的使命終えた」…訪中の首相(読売N)


 【北京=池田慶太】安倍首相は25日、北京に到着し、日本の首相として7年ぶりに中国を公式訪問した。安倍首相と中国の李克強リークォーチャン首相は同日、人民大会堂で開かれた日中平和友好条約締結40周年の記念行事に出席した。
 安倍首相は行事のあいさつで、26日の習近平シージンピン国家主席との会談について、「新たな次元の日中協力のあり方について議論したい」と述べた。今年度での終了を中国に提案する予定の対中政府開発援助(ODA)に関し、「中国は世界第2位の経済大国へと発展し、対中ODAはその歴史的使命を終えた」とも語った。
 李氏は中国が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」について、「日本側とともに第三国での協力を推進したい」と呼びかけた。安倍首相は今回の訪中で、日本が推進している「質の高いインフラ(社会基盤)」の基準に合致すれば、第三国のインフラ整備で日中協力を進める方針を表明する見通しだ。

自民各派 憲法改正に慎重議論求める意見(NHK)


安倍総理大臣が24日の所信表明演説で、憲法改正に重ねて意欲を示したことについて、自民党の派閥の会合では、国民の理解が得られるよう慎重に議論すべきだといった意見が出されました。

このうち、石原元幹事長は「踏み込んだ印象を強く持った。国会の憲法審査会に自民党の改正案を示すということだが、4項目の案はあまり評判がよくないのも事実だ。国民の理解を深められるよう慎重に掘り下げる必要があるのではないか」と指摘しました。また、石破元幹事長は「安倍総理大臣は総裁選挙で、憲法について自民党議員の前できちんと話したいと言っていたので、ぜひ実現してもらいたい。きちんと議論し、党としてまとまって国会に臨むことが必要だ」と述べました。
さらに、逢沢元国会対策委員長は「憲法は、これまで細心の注意を払いながら議論を積み重ねてきた。もう一度それをしっかり踏まえたうえで対応していくことが必要ではないか」と指摘しました。
一方、伊吹元衆議院議長は「総理大臣の発言としていいのかという感じもしたが、安倍総理大臣には焦燥感があるのだろう。行政の府の長にとやかく言われずに、議員の判断で議論する雰囲気をつくらなければならない」と述べました。

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