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徴用工判決 暴挙止める対抗措置急げ(産経:主張)


いわゆる徴用工訴訟で、また日本企業に損害賠償を命じる判決が確定した。韓国最高裁は先月末の新日鉄住金(旧新日本製鉄)に続き、三菱重工業の上告を退けた。
 繰り返すまでもないが、日韓国交正常化に伴う協定で、請求権問題は解決済みだ。国同士の約束を無視し日韓関係を崩す不当な判決である。
 菅義偉官房長官は「断じて受け入れられない」と、韓国側の国際法違反を批判した。適切な措置が講じられない場合、「国際裁判や対抗措置を視野に入れ、毅然(きぜん)とした対応を取る」と述べた。その通り、実効性ある対抗手段の検討に入るべきだ。

 今回の訴訟の1件は昭和19年から広島の工場などで働いていた原告遺族らが訴えていた。もう1件は19年、名古屋の軍需工場に動員された元朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊員によるものだ。
 以前は韓国でも「徴用工」訴訟で原告側敗訴が続いていた。
 だが6年前に韓国最高裁は一転して個人の請求権は消滅していないとの判断を示し差し戻した。その判断自体が「日本の植民地支配は不当な強制的占拠」などと決めつけ、史実を無視したものだ。
 審理はしばらく棚上げ状態だったが、文在寅政権下で最高裁は賠償命令を相次いで確定させている。最高裁長官は文氏に抜擢(ばってき)された人物であり、「司法の独立」との責任転嫁は通らない。
 徴用は法令(国民徴用令)に基づき合法的に行われた勤労動員である。「強制労働」など、何でも「強制」を冠して批判するのは言いがかりに等しい。
 司法が史実をねじ曲げ、暴走する。政権も責任ある対応を取らず逆に反日を助長している。まっとうな法治の国とはいえず、安定した関係は築けない。

 昭和40年の日韓協定で日本から供与された無償3億ドルに、徴用の未払い賃金や被害補償問題の解決金も含まれている。本来解決する責任は韓国政府にあるのだ。
 しかし新日鉄住金に対する賠償命令の確定後も、韓国政府は、日本政府からの抗議を批判するばかりで有効な手立てを取らない。
 日本政府には国民の生命、財産を守る責務がある。賠償命令が続き資産が差し押さえられる懸念の中で、韓国の不法を国際社会に訴え、邦人や企業を守るあらゆる手立てをためらうべきではない。
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改元まで半年:伝統と利便性の調和を(朝雲:時の焦点)


 平成も、残すところ5カ月あまりとなった。代替わりの時期があらかじめ決まっているという状況を経験した人はいない。万全を期して、改元の時を迎えたい。
 天皇陛下は来年4月30日に退位され、皇太子さまが5月1日に即位される。退位は約200年ぶりである。
 安倍首相が委員長を務める政府の式典委員会は、皇太子さまの即位を披露する来秋の「饗宴の儀」の回数などを決めた。招待者数は、平成の代替わりより約800人少ない約2600人、回数も3回少ない4回とする。

 新天皇、皇后両陛下の負担を軽減し、簡素化するものだ。「祝賀御列の儀」で使用するオープンカーは、英国製だった前回と異なり、国産とする方向という。
 いずれも、国民に幅広く受け入れられる妥当な判断であろう。
 気になるのは、新たな元号の公表時期をめぐって、なお議論が決着していないことだ。
 政府は、国民生活への影響を考慮し、即位の1カ月前の公表を想定して選定を進めてきた。
 これに対し、あくまでも即位後に新天皇陛下のもとで公表すべきだとの主張が出ている。元号法も「元号は、皇位の継承があった場合に限り改める」と規定している。
 このため、一部報道によると、即位の約1週間前に「内定」として公表し、決定は即位後とするという案が検討されているという。
 情報化社会が進んだ現在、新元号が即位後まで分からないのは困るという声は切実であろう。官民のコンピューターシステムの改修が必要となるためだ。
 政府は、混乱のないように準備を進めてもらいたい。
 気をつけねばならないのは、元号の公表があまりに遅くなると、もっぱら西暦表記のみを用いる「元号離れ」を招きかねないことである。

 元号は、645年の大化に始まる長い伝統を有する。元号制度を持つのは今や日本だけであり、これを形骸化させてはなるまい。
 政府は新元号について、国民の理想としてふさわしい意味を持つ漢字2字で、書きやすいなどの条件を満たすものを選定する方針だ。
 平成改元の際、有識者による「元号に関する懇談会」には、「修文(しゅうぶん)」「正(せい)化(か)」の2案も示された。内閣内政審議室長だった的場順三氏は、「明治、大正、昭和の頭文字M、T、Sの後はHが据わりがいいでしょう」と説明したという。Sで始まる修文、正化では混乱するというわけだ。
 そこにあるのは、長い伝統と国民生活の利便性の調和をはかろうとする努力である。
 皇室や元号の制度は、憲法や法律の規定のみによって存続しているのではない。伝統にのっとり、国民に広く受け入れられる形で円滑に改元を進めることが、新たな時代の始まりにふさわしい。
宮原 三郎(政治評論家)

徴用工賠償命令 文政権は収拾策を早急に示せ(読売:社説)


韓国の裁判所が不当な判決を繰り返し、日韓関係の法的基盤が崩れる。懸念された事態が現実に進行している。文在寅政権は収拾策を早急に示さなければならない。

 戦時中に朝鮮半島から動員された元徴用工5人が、三菱重工業を相手に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、韓国最高裁は三菱重工業の上告を棄却した。これにより、1人当たり約800万円の賠償を命じた高裁判決が確定した。
 「女子勤労挺身ていしん隊」として名古屋の軍需工場に動員された韓国人女性らが、三菱重工業に損害賠償を求めた訴訟の上告審でも、原告側の勝訴が確定した。

 いずれも、新日鉄住金に賠償を命じた10月末の最高裁判決を踏襲している。同様の判決が今後も続くのは避けられまい。新たな訴訟を起こされる恐れもある。
 賠償を命じられた日本企業が韓国内の資産を差し押さえられるなど、企業活動に悪影響が及ぶ事態が懸念される。
 最高裁の一連の判決は、日本による植民地支配は不法だったという一方的見解に基づき、原告らの慰謝料請求権を認めた。
 日韓両国が1965年の国交正常化で締結した請求権・経済協力協定は、請求権問題の「完全かつ最終的解決」を確認している。判決が協定に反するのは明白だ。歴代韓国政権も、徴用工が協定の対象に含まれると認定してきた。

 看過できないのは、徴用工裁判を巡り、日韓関係が悪化しているにもかかわらず、韓国政府の動きが鈍いことだ。李洛淵首相を中心に対応を検討しているが、有識者の意見聴取にとどまり、いまだに具体策を打ち出していない。
 文大統領が沈黙を続けているのは理解しがたい。韓国政府による元徴用工への補償の拡充や、日本企業が判決で不利益を被らない措置に取り組むべきだ。
 河野外相は、韓国政府に対し、日韓協定の根幹を覆す「国際法違反の状態」を一刻も早く是正するよう求めた。韓国側の出方によっては、「国際裁判や対抗措置を含め、毅然きぜんとした対応を講じる」と警告したのは当然だ。
 日本政府は、徴用工裁判の被告企業と密接に連携し、一体となって対処する必要がある。
 この問題で、政府は英語の反論資料を作り、国際会議などでの発信に乗り出した。慰安婦問題では、国際社会への政府の説明が遅れ、「性奴隷」であるかのような誤解が米欧にも広がってしまった。同じ轍てつを踏んではならない。

インドが偵察衛星打ち上げ 中国軍の艦艇や部隊の監視強化へ(NHK)


インドは29日、高性能のカメラを搭載した偵察衛星を新たに打ち上げました。インド洋や国境付近での中国軍の艦艇や部隊の動きの監視を強化するものとみられます。

インド政府の宇宙機関は、南部 アンドラプラデシュ州のスリハリコタにある宇宙センターから29日、31の人工衛星をのせたロケットを打ち上げました。
このうちの1つが「ハイパースペクトル」と呼ばれる高性能のカメラを搭載した偵察衛星で、インド国内や周辺、また、インド洋の広い範囲で安全保障に必要な情報を集めるために使われると伝えられています。
ロケットは、打ち上げからおよそ17分後、上空636キロの軌道上に、偵察衛星をのせることに成功しました。
会見で、インド宇宙研究機関のシバン長官は「宇宙空間で優越性を確保できたことを誇りに思う」と述べて、偵察衛星の役割に期待を示しました。
インド洋では、海洋進出を強める中国の艦艇や潜水艦が活動を活発化させているほか、去年、インドと中国の両軍が国境付近の山岳地帯で2か月以上にわたってにらみ合いを続けた際にも、中国の艦艇14隻が展開し、軍事的圧力をかける動きをみせました。
このためインド政府は、今回打ち上げに成功した偵察衛星を使って、インド洋や中国との国境付近で中国の艦艇や部隊の動きの監視を強化するものとみられます。

空自の将来戦闘機 開発方針で一定の方向性示す考え 防衛相(NHK)


将来の航空自衛隊の戦闘機をめぐり、自民党の防衛関係の研究会が、岩屋防衛大臣に対し、日本主導で開発する方針を新たに策定する中期防衛力整備計画に明記するよう提言し、岩屋大臣は提言を踏まえ、一定の方向性を示したいという考えを伝えました。

2030年代に退役が始まる航空自衛隊のF2戦闘機の後継をめぐって、政府は来月新たに策定する、今後5年間の中期防衛力整備計画に、開発の方向性を盛り込むことにしています。
これについて、自民党の浜田元防衛大臣などが作る研究会が提言をまとめ、岩屋防衛大臣に提出しました。
それによりますと、将来の戦闘機は、国産の高性能エンジンを活用し、戦闘に使うソフトウエアなども含め日本が主導権を確保して開発したうえで、国際共同開発を有力な選択肢として、遅くとも2年後の2020年度には開発に着手すべきだとしています。そのうえで、こうした方針を、新たな中期防衛力整備計画に明記するよう求めています。
提言を受け取った岩屋大臣は「航空優勢に本当につながるのかや、国内企業が関与できるかなどが主要な観点だ。計画の策定が佳境に入っていくので、提言を踏まえつつ、一定の方向性を示したい」と述べました。

裏切りの中国は恩に感謝しない 文化人類学者、静岡大学教授・楊海英(産経:正論)


 先般、訪中した安倍晋三首相の最大の外交的成果は、北京当局に政府開発援助(ODA)の終了を伝えたことであろう。「中国は世界第2位の経済大国へと発展した。日本の対中ODAは歴史的使命を終えた」と安倍首相が述べたのに対し、中国側は「日本も対中ODAプロジェクトを通じて利益を得た」と揶揄(やゆ)した。中国の「恩知らず」には“前科”がある。「同志で兄貴」のソ連からの援助についても見事に裏切ってきたのである。

日本のODAは党の金に化けた
 2004年12月、私は中国西北部の青海省のフフノール湖(青海)周辺で学術調査を進めていた。湖の北に広がる金銀灘という草原に住むチベット人とモンゴル人の遊牧民社会に入ると、奇形児が生まれ、白血病が多いとの情報に接した。原因は草原に造られた「221工廠」にあった。
 「221工廠」とは、1958年に設けられた中国最大の核実験研究所である。無数の実験を経て、ついに64年に中国最初の原爆が成功し、ウイグル人の住む新疆東部で投下されたのである。
 「221工廠」が設置された後、住民のチベット人とモンゴル人は強制移住を命じられて他所で数十年間暮らした。90年代に実験場の閉鎖に伴って故郷に帰還したが、そこは核汚染の深刻な土地と化していた。
 中国の国威発揚のために開発された原子爆弾によって酷(ひど)く汚染された草原に、被爆国、日本のODAは活用されていた。在北京日本大使館の情報によると、2000年に金銀灘の「水利と民生環境の改善」に833万円が投入されていたという。しかし、地元の遊牧民は日本からの善意ある資金については、何も知らなかった。政府関係者は逆に共産党からの「救済基金」だとして、被爆者の少数民族に恩を売りつけていた。
 「汚染草原」から一刻も早く離れたがる地元共産党の幹部たちの日本製高級車に乗って湖近くの政府所在地に着くと、何とロシア風の豪邸が何棟も立ち並んでいた。

政権を握ったのはソ連のおかげ
 党幹部たちの話によると、かつてここに「ソ連人専門家」たちが住んでいたという。24時間お湯が出て、専用のコックと家政婦が働いていた。特権階級の「ソ連人専門家」たちは高級車で金銀灘の核実験場に向かうが、一般の労働者たちは目隠しされて、専用の列車で運ばれていたという。
 そもそも中国共産党が政権を獲得したのは、ソ連の「おかげ」である。1945年8月以降に日本がアジア大陸の戦場から撤退すると、ソ連軍はいち早く延安を拠点とする共産党軍を満州(中国東北部)に招き入れた。日本製の武器を共産党軍に渡したことで、彼らの戦闘力は瞬時に強まった。
 日本軍を苦手とし、ほとんど戦おうとしなかった共産党軍は同じ中国人の国民党軍が相手となると、めっぽう強かった。武器弾薬だけでなく、48年12月までソ連は102人のエンジニアと技師、200人もの熟練労働者を満州に派遣してハルビンから大連に至る鉄道を修復し、共産党軍の展開を支えた。ここから、国民党軍の敗退が始まり、49年10月の中華人民共和国の成立につながった。
 「ソ連人専門家」という言葉は先進的文化と技術、それに先駆的な社会主義制度の代名詞だった。不完全な統計だが、56年末になると3113人もの「ソ連人専門家」たちが新生の中華人民共和国に派遣されて近代化を指導していた。陸軍しか持たなかった人民解放軍の空軍と海軍もソ連の援助で編成されたし、59年だけでソ連の対中援助は国内総生産(GDP)の7%を占めていた。

「礼節の邦」と信じてはならない
 毛沢東は原子爆弾を「張り子の虎」と呼びながらも、ソ連に技術と資金の提供を複数回にわたって請うた。ソ連は50人もの中国人核研究者を受け入れ、6つの協定に即して原爆の技術を毛沢東に提供し、ついに64年に「張り子の虎」の開発に成功した(沈志華『中蘇関係史綱』)。
 しかし、中国はソ連に感謝しなかった。北京は官製メディアを動員して「ソ連が一方的に技術者を引き揚げ、中国の社会主義建設と発展を阻害した」と手のひらを返して批判した。58年から人民公社の公有化政策で餓死者3千万人が出た原因も「ソ連による経済的封鎖」にある、と9編もの論文を書いてモスクワを罵倒した。
 中国はスケールの大きい大人(たいじん)の国で、贈答品をもらったらお礼を返すという儒教精神を持つ「礼節の邦」と信じ込んでいる人もいるかもしれないが、そうではない。『論語』が説いているのも、人間はかくあるべきだとの理想像を描いているだけで、中国人が皆、君子だったという事実はない。
 ソ連の力で建国し、日本人の善意によって近代化が実現された中国の習近平国家主席も「日本の努力を評価する」とのコメントを発しただけである。決して中国共産党の社会主義制度が、善良な中国人を贈答と返礼を知らない「人民」に改造したわけではない。(文化人類学者、静岡大学教授・楊海英 よう かいえい)

自民国防族がF2後継機で提言「日本主導で開発を」(産経N)


 自民党の国防族議員らは28日、2030年代に退役を迎えるF2戦闘機の後継機に関する研究会を国会内で開き、政府への提言をまとめた。後継機は日本主導での開発とし、平成32(2020)年度までに着手するよう求めた。29日に岩屋毅防衛相に申し入れる。座長の浜田靖一元防衛相は記者団に「わが国の置かれた状況を考えたとき、『将来戦闘機は自分たちの手で』という思いがある」と強調した。

F35B、20機新規導入検討 空母化へ防衛大綱明記で調整(東京新聞)


政府は、空母による運用が可能な最新鋭ステルス戦闘機「F35B」を新たに導入する検討に入った。年末に策定する防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」に明記する方向で調整している。短距離で離陸し、垂直に着陸できるのが特徴。海上自衛隊の護衛艦「いずも」改修を念頭に、事実上の空母化に乗り出す方針を踏まえ、艦搭載機も考える必要があると判断した。20機程度の調達を目指す。複数の政府筋が28日、明らかにした。
 空母化に加え、艦載機を検討することで専守防衛を逸脱するとの懸念が一層強まりかねない。
 F35Bは、主に沖縄県・尖閣諸島を含む南西諸島防衛に活用することを想定している。
(共同)

F35、80~100機追加…1機100億円超(読売N)


 政府が、航空自衛隊に配備する最新鋭ステルス戦闘機「F35」を最終的に80~100機追加導入する方向で検討していることがわかった。実現すれば、現行の配備計画分と合わせ120~140機態勢となる。航空戦力を急速に増強する中国に対抗する狙いがある。
 最新鋭戦闘機のF35は米ロッキード・マーチン社製で、敵のレーダーに探知されにくいステルス性能に優れている。政府は更新時期を迎える戦闘機「F4」の後継機として、通常の滑走路離着陸用の「F35A」を42機配備する計画を進めている。
 複数の政府関係者によると、追加されるF35は現在の主力戦闘機「F15」(約200機)のうち、能力向上の改修が困難な約100機の後継機となる。F35の価格は1機100億円を超えるため、F15より能力が高いことを考慮し、最終的に1飛行隊分(約20機)を差し引いた約80機となる可能性があるという。

政府 「サイバー攻撃能力」保有検討 防衛計画の大綱に明記へ(NHK)


新たな「防衛計画の大綱」の策定に向けて政府は、いわゆる「サイバー攻撃能力」の保有を、自衛隊が今後検討していくことを明記する方針を固めました。

政府は「防衛計画の大綱」を来月新たに策定する方針で、これを前に重点的に防衛力を強化する対象としている「サイバー空間」と「宇宙空間」をめぐる方向性を明記する方針を固めました。
具体的には「サイバー空間」について「現代戦を遂行する上で、死活的に重要だ」として、敵のサイバー利用を妨げる能力、いわゆる「サイバー攻撃能力」を自衛隊が保有する可能性を今後検討していくとしています。
そしてサイバー防衛隊の拡充を加速し、AI=人工知能も活用した研究開発を進めるとしています。
また「宇宙空間」については、中国などが人工衛星を直接狙う兵器の開発を進めているとされることを念頭に「相手の妨害行為に対抗できるよう、宇宙防衛の能力を強化する」としています。
政府は近く与党の作業チームにこうした方向性を示すことにしています。

ウクライナ艇拿捕 この国と平和条約交渉か(産経:主張)


ロシアが一方的に併合したクリミア半島近くの海域で、ロシアの沿岸警備艇がウクライナ海軍の艦艇に発砲し、3隻を拿捕(だほ)した。
 国連安全保障理事会が緊急会合を開催し、ヘイリー米国連大使は「ウクライナ領に対する言語道断の主権侵害」とロシアを強く非難した。
 現場のケルチ海峡は、ウクライナとロシア、クリミア半島に挟まれたアゾフ海と、黒海を結ぶ。ロシア側は「領海侵入があった」と主張するが、両国は2003年、アゾフ海を両国の内海とし、すべての航行の自由を認めることで合意している。そうした状況が生じるとは考えにくい。

 安倍晋三首相は20カ国・地域(G20)首脳会議の機会にロシアのプーチン大統領と会談する。その際、真っ先にこの事件についてただしてほしい。
 首脳会談で論ずべきは、いかにして北方四島返還を実現するかである。これと、クリミア半島の問題は無関係ではない。ロシア(ソ連)による侵略、不法占拠という点で、2つは同根だからだ。平和条約の締結を交渉する機でも相手でもあるまい。
 先の大戦末期に日本で起きたことが、14年にウクライナで繰り返されたのである。北方四島の返還要求が当然であるように、クリミア併合は断じて認められない。
 ロシアは、ロシアとクリミア半島を結ぶ自動車橋をケルチ海峡に建設した。「クリミア併合」は現在進行中との認識が必要だ。
 海軍艦艇拿捕も、その影響力強化の一環とみるべきだ。アゾフ海にはウクライナの主要貿易港があり、ケルチ海峡の安全が妨げられれば、大きな打撃となる。
 日本は、中国の力ずくの海洋進出を封じるため、米国などと「航行の自由」を唱えている。ここでの沈黙は許されまい。

 事件は、06年に日本漁船が北方領土付近の海域でロシア警備艇に発砲、拿捕され、乗組員が死亡した事件を想起させる。真相が解明されないまま船長の帰還で幕引きとなったが、こうしたあいまいな態度が、今に至るロシアの身勝手を許してきたのではないか。
 事件を受けウクライナは、ロシアとの国境や黒海、アゾフ海沿岸地域に戒厳令の発動を決定した。ウクライナ東部の戦闘はなお、収束していない。責任は、ロシア側にある。

日露平和条約は「四島が日本領と明確にしてから」 小泉純一郎元首相(産経N)


小泉純一郎元首相は27日のBS-TBS番組で、ロシアとの平和条約締結交渉を巡り「北方四島は日本の領土だと、帰属を明確にしてから条約を結ぶべきだ。ロシアが不法占拠しているとの主張を変えては駄目だ」と述べた。
 歯舞(はぼまい)群島と色丹(しこたん)島の2島先行返還の是非に関しては「4島の帰属を日本に認めて、最初に2島返還するというならばいい」と強調。同時に「ロシアもしたたかだ。帰属を明確にするとは言わないだろう」と語った。

欧米、艦船拿捕のロシア非難 安保理「ウクライナ領域侵犯」(東京新聞)


 【ニューヨーク=赤川肇】ウクライナ南部クリミア半島周辺でウクライナ軍艦船が拿捕(だほ)された問題で、国連安全保障理事会は二十六日、緊急会合を開いた。欧米各国は「ウクライナの主権領域への悪意ある侵犯」(ヘイリー米国連大使)とロシア側を非難し、艦船や拘束された乗組員らの解放を求めた。一方、トランプ米大統領は記者団に「全く満足していない」と述べるにとどめ、ロシアを直接批判しなかった。
 会合はウクライナの要請で開催。ロシアも「ロシア国境の侵犯」を議題に別の緊急会合を求めたが、開催に必要な九カ国以上の賛成を得られなかった。
 ヘイリー氏は会合で、トランプ氏やポンペオ国務長官と協議したと明らかにした上で「米政府として最高レベルの懸念」を表明。アレン英国連次席大使はロシアの軍事力行使を非難し、ロシアによる二〇一四年のクリミア併合を認めない立場をあらためて強調した。米英ともクリミア併合を巡る対ロシア制裁を続ける方針を示したが、ウクライナが求める「制裁強化」には踏み込まなかった。
 ロシアのポリャンスキー国連次席大使は、艦船がロシア側税関監視船に応答しなかったため「強制力を使わざるを得なかった」と主張し、刑事事件として捜査していると述べた。

◆ウクライナが戒厳令
 【モスクワ=栗田晃】ロシアが併合したウクライナ南部クリミア半島周辺で、ウクライナ軍の艦船がロシア連邦保安局によって拿捕(だほ)された問題で、ウクライナ最高会議(議会)は二十六日、今後三十日間の戒厳令の導入を可決した。インタファクス通信などが伝えた。
 ポロシェンコ大統領は議会への提案に当たり「宣戦布告ではない。政治外交的解決も否定しない」と強調。戒厳令に伴う国民の権利や自由の制限は「ロシアが陸上を侵攻した場合にのみ、適用される」と述べた。対立激化と市民生活の影響を避けるため、戒厳令は象徴的な意味合いにとどめたとみられる。
 導入期間も当初見込まれた六十日間から半減、対象地域もウクライナ全土ではなく、ロシア国境に近い地域を中心にした十州とアゾフ海の領海に限定した。
 一方、ロシア外務省は同日、「ロシアに対する制裁を強化する理由をつくり出し、新たな緊張を企てる扇動だ」との声明を発表し、ウクライナの挑発行為だと非難した。

「米を怒らせたくない」中国、新空母建造を延期(読売N)


【北京=中川孝之】香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)は27日、米中貿易摩擦の影響などで、中国の新空母の建造に遅れが生じていると報じた。空母建造計画の関係者の話としている。習近平シージンピン政権は、米トランプ政権への刺激を避けるため、4隻目の建造計画を延期したという。

 報道によれば、中国軍は2030年までに4隻の空母を保有する計画があるが、関係者は「最近できた4隻目の建造計画が、米国との貿易戦争が続く中で、延期された」と証言した。貿易摩擦のあおりで中国経済が減速し、習政権は「米国をこれ以上、怒らせたくない」と考えているという。
 また、空母艦載機として配備中のJ(殲)15の飛行制御システムやエンジンに深刻な欠陥が見つかり、技術改良に膨大な予算
が必要なことも、計画延期の原因となったと指摘している。

韓国の海洋調査船 竹島周辺の領海侵入で抗議(NHK)


野上官房副長官は午後の記者会見で、韓国の海洋調査船が今月15日に続いて、再び島根県の竹島周辺の領海に入ったことを確認し、韓国側に対して、外交ルートを通じて抗議したことを明らかにしました。

この中で、野上官房副長官は、今月24日から26日にかけて、韓国の海洋調査船が島根県の竹島周辺の日本の領海に入ったことを確認し、現場海域で海上保安庁の巡視船が注意喚起を行うとともに、警戒に当たったことを明らかにしました。
そのうえで、野上官房副長官は、「韓国側には外交ルートを通じて、海洋調査船の航行について説明を求めるとともに、仮に調査活動を行っているのであれば、わが国の同意のない調査活動は認められない旨、強く抗議をしたところだ」と述べました。
竹島周辺の領海には、韓国の海洋調査船が今月15日に入ったことが確認されたほか、韓国の超党派の国会議員団が、先月に続いて26日も竹島に上陸していて、政府は、そのつど抗議をしています。

第一次大戦が今の怪物を生んだ 京都大学名誉教授・中西輝政(産経:正論)


≪100年後も多大な影響及ぼす≫
 この11月11日、世界は第一次大戦の終結からちょうど100年を迎えた。この日の午前11時からパリの凱旋(がいせん)門前で開かれた式典には、80人以上の首脳や国際機関のトップが参加し、フランスのマクロン大統領をはじめドイツのメルケル首相、アメリカのトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領などもこぞって顔をそろえた。
 日本ではいまだに「第一次大戦は主としてヨーロッパの戦争であり日本に深い関わりがあった戦争ではない」という誤った歴史認識が定着しているように思われる。
 しかし言うまでもなく、第二次大戦の原因をほんの少しばかり巨視的に見ると、第一次大戦を終わらせた講和条約(大戦終結の半年後に調印されたベルサイユ条約など)こそが、第二次大戦をもたらした直接の原因だったことがわかる。それゆえベルサイユ会議は今も「(その後の)平和を終わらせた平和会議」(デビッド・フロムキン)と呼ばれている。つまり、日本にとって「昭和の大戦」という悲劇に見舞われた世界史的な原因は、第一次大戦とまさに直結しているわけである。
 しかもその第一次大戦がその後の世界にもたらしたものが、100年後の今もなお多大の影響を及ぼし続けている。それはロシア革命による共産主義国家の登場と、大英帝国の退場とともに浮上した「パクス・アメリカーナ」という世界新(無)秩序である。

 ≪「過失」から始まった20世紀≫
 もちろんアメリカは日本による真珠湾攻撃(1941年)までは完全な世界覇権国ではなかったし、共産主義の元祖国家としてのソ連は二十数年前に崩壊の憂き目を見ている。しかし中国は今も共産主義体制をとり、しかも世界第2の経済超大国となってアメリカの覇権に挑戦しようとしている。
 歴史に「イフ」は許されないが、あえて言えばもしあの時、第一次世界大戦が起こらなかったら、ロシア革命は決して起こらず、ソ連はこの地上に誕生しなかったであろう(つまり、中国や北朝鮮が共産国家となることもなかったはず)。同じように、ウィーン会議(ナポレオン戦争後の1814~15年にウィーンで開かれた講和会議)以来、文字通り「100年の平和」を享受していた当時のヨーロッパで、第一次大戦がもしあのタイミングで勃発するのを避けられていたら、イギリスの後を襲ってアメリカが覇権国として20世紀の世界をリードすることは、おそらくなかったであろう。
 大英帝国衰退の最大の原因は、何をおいても、第一次大戦による国力の根本活力の喪失であったからだ。しかもその第一次大戦の勃発は、まさに「世界史の過失」としか表現できないような、そして今も歴史家たちが「夢遊病者たちが起こした戦争」(クリストファー・クラーク)と評するほど、全く訳のわからない原因によって起こった戦争だったのである。それは平和がいかにつまらない理由で簡単に崩壊するか、ということをわれわれに教えている。
 そしてその戦争によって始まった20世紀の世界史は、動乱に次ぐ動乱、「戦争と革命の世紀」となったのである。実際、この100年は、世界恐慌と第二次大戦そして冷戦、さらには数え切れないほど多くの地域紛争と民族対立が繰り返された100年となった。
 拙著『世界史の教訓』(育鵬社刊)でも詳細に叙述した通り、この100年はそれに先立つ19世紀の100年、つまり主要国間の大戦争が絶えて起こらなかった「世界史的平和」の100年と比べると、何という劇的なコントラストをなしていることか。

 ≪米中は最終戦争に突入するか≫
 しかも冷戦終結後も、湾岸戦争とその結果起こった「9・11」、さらに今も続く「テロ戦争」やアフガニスタン戦争、イラク戦争、シリア内戦など中東の秩序は混迷の極に達している。また、チベットや新疆ウイグル自治区における中国の共産主義体制による人権抑圧は未曽有の規模となっている。
 第一次大戦が世界史の中に産み落とした2つの「怪物」、つまり中ソなどの共産主義体制と「パクス・アメリカーナ」が21世紀の今日も、なお世界史的な平和(パクス)を依然として「人類の夢」のままにしている。そして今、この2つの「怪物」が決着をつける最終戦争へ向かいつつあるのか、と思わせるような米中2大超大国の対立が深刻化し始めたようにも見える。
 さきの大戦終結100年の式典でマクロン大統領は次のように演説した。「第一次大戦後、われわれの先人たちは国際協調による平和を目指したが、復讐(ふくしゅう)心や経済危機がその後のナショナリズムと全体主義を生んでしまった」「自国の利益が第一で、他国のことなど構う必要はないというナショナリズムに陥るのは(歴史への)裏切りを意味する」
 確かにこのくだりにはマクロン流の理想主義やトランプ米大統領を意識した政治的なオーバー・トーンもあるが、同時に米中双方への世界史からの強力なメッセージでもあったように思うのである。(なかにし てるまさ)

訓練公開に米海兵隊が初参加 陸自第15旅団式典(沖縄タイムス)


陸上自衛隊第15旅団(原田智総旅団長)は25日、那覇駐屯地で創隊8周年と駐屯地創立46周年の記念行事を開いた。式典には15旅団の各部隊約600人が行進し、敵陣地に攻め入る訓練を一般に公開。米海兵隊も初めて参加し、15旅団が敵陣地に攻め入った後に海兵隊に攻撃を引き継ぐ超越交代の訓練が紹介された。
原田団長は中国、北朝鮮を念頭に「日々訓練に励み在沖海空自衛隊、米軍と連携し対処能力を向上し南西域の抑止力としての役割を果たしている。国家、国民が危機に直面した際に即座に国防の任を果たす」とあいさつした。

F35B導入 いずも“空母”化で最終調整(日テレニュース)


政府は新たな防衛計画の大綱を来月とりまとめるにあたって、アメリカ軍の最新鋭ステルス戦闘機F35Bを導入する方針を固めた。同時に護衛艦をいわゆる「空母」に改修し、運用する方向で最終調整している。

最新鋭ステルス戦闘機F35Bは、航空自衛隊が運用しているF35Aの派生型で、短い距離で離陸し、垂直に着陸することができるのが特徴。
政府は、このF35Bを導入する方針を固めるとともに海上自衛隊の「いずも」型護衛艦の甲板を改修し、F35Bが離着艦できるいわゆる「空母」にする方向で最終調整している。中国が海洋進出を強める中、尖閣諸島を含む南西諸島の防衛力を強化する狙い。
政府は今後、こうした方針を自民・公明両党に示した上で来月とりまとめる防衛大綱の中にどのような文言で盛り込むか調整に入る方針。

中国3隻目の空母「順調に建造中」…公式に報道(読売N)


 【北京=中川孝之】中国国営新華社通信は25日、中国軍の3隻目となる新型空母について、「順調に建造中だ」と伝えた。中国の官製メディアが公式に報じるのは初めてだ。

 新華社は性能や建造場所には触れていないが、3隻目は甲板に最新式の電磁式カタパルトを備える予定と指摘されており、上海で建造中とみられる。
 今回の報道は、ウクライナから購入した船体を改造した1隻目の空母「遼寧」が、艦載機の発着艦に成功してから11月で6年となることを記念したものだ。遼寧省大連で建造中の2隻目についても、「就役間近だ」と強調した。

防衛費 軍人恩給など算入し対GDP比引き上げ検討(NHK)


政府はGDP=国内総生産の1%未満となっている現在の日本の防衛費について、NATO=北大西洋条約機構の加盟国に準じて関連費も計上する新たな計算方法に変えて対GDP比の引き上げを検討しています。

政府はアメリカが同盟国に国防費の応分の負担を求める中、日本の防衛費を、NATO加盟国に準じて関連費も計上する新たな計算方法に変えて対GDP比を引き上げることを検討しています。
具体的には、
▼旧日本軍の軍人などに支給される恩給費や、
▼PKO=国連平和維持活動の分担金、などを盛り込むことが調整されています。
こうした費用と例年並みの増額を見込むと、防衛費は対GDP比で1.3%程度になると見られ、対GDP比を引き上げることでアメリカの理解を得る狙いがあるものとみられます。

防衛費大幅増へ NATO基準でGDP比1.3%(産経N)


政府は防衛費について、北大西洋条約機構(NATO)の算定基準を導入し、平成35年度までに対GDP(国内総生産)比1.3%に増額する検討に入った。装備調達の純増分などに加え、これまで防衛費に組み込んでこなかった関連経費を合算して実現する。また、F35B最新鋭ステルス戦闘機と多用途運用母艦を導入する方針も固めた。年末に策定する新たな「防衛計画の大綱」に明記する。複数の政府関係者が25日、明らかにした。

 日本の防衛費は対GDP比0.9%だが、国連平和維持活動(PKO)の分担金や旧軍人遺族らの恩給費などは含んでいない。NATO基準ではこれらも防衛支出と位置づけており、日本はNATO基準に換算すると既にGDP比1.15%になる。これに従来の防衛費の増額分を加算することでGDP比1.3%とする。平成31~35年度の「中期防衛力整備計画」の期間中に到達する見通し。今後は従来の防衛省予算と国際社会に示すNATO基準の防衛費を併用する方針だ。
 一方、新たな防衛大綱には「艦艇からの航空機の運用の検討」も明記する。海上自衛隊の「いずも」型護衛艦を空母化改修する多用途運用母艦と短距離滑走で離陸と垂直着陸ができるF35Bの導入を念頭に置く。中国が軍事圧力を強める南西諸島防衛や大規模災害時の拠点機能の役割を担う。
 安倍晋三首相は防衛力整備について「国民を守るために真に必要な防衛力を見定めていく必要がある」と強調。麻生太郎副総理兼財務相も「防衛費は増やしていかざるを得ない」との考えを示している。

      ◇
 政府が、北大西洋条約機構(NATO)基準を採用し、防衛費の対GDP(国内総生産)比1.3%を目指すのは、主要国並みの防衛費を確保することで同盟国に「応分の負担」を求めるトランプ米大統領の圧力をかわす狙いがある。同時に、中国の急速な軍拡に対抗するには、現状の1%水準では不十分だとの危機感もある。
 現在の日本の防衛費は約5兆円で、対GDP比は0.9%にすぎない。関連経費をあわせて1.3%となれば7兆円規模に膨らむことになる。それでも主要国に比べれば多くはない。
 防衛費の増額は「トランプ対策」(政府高官)の側面が強い。トランプ氏は米国の国防費の膨張に不満を持っており、NATO加盟国に国防分野の支出を対GDP比4%に引き上げるよう求めている。とりわけ、1.2%にとどまるドイツへの風当たりは強い。いずれ、その矛先は日本に向く可能性は否定できない。
 外務省幹部は「防衛費は『必要経費の積み上げの結果』というのが基本だが、国際社会では対GDP比も重要な指標だ。防衛費の増額やその見せ方は、トランプ氏を納得させる上でも重要になる」と語る。
 しかも、中国は国防費を30年間で51倍にまで拡大しており、国産空母や高いステルス性能を持つ最新鋭戦闘機の開発などを急いでいる。平成30年版「防衛白書」によると、中国国防費の対GDP比は1.3%だが、金額ベースでは日本の約6倍。公表されている国防費は全体の一部にすぎないとの見方が支配的だ。
 軍備増強と歩を合わせるように、中国は軍事活動も先鋭化させている。南西諸島周辺の海空域に艦艇や軍用機を頻繁に派遣し、挑発行動を繰り返している。武装した公船による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での領海侵入もやまない。日本にとって重要なシーレーン(海上交通路)である南シナ海での軍事拠点化も着々と進めている。
 こうした脅威に対抗し得る防衛力を整備するには、装備や人員の質量を格段に向上させる必要がある。さらに、安倍晋三首相が「死活的に重要」とするサイバー、宇宙、電磁波など新たな領域にも防衛予算を本格的に投資すべき段階を迎えている。厳しい財政事情を考慮しても、従来の対GDP比1%水準では追いつかないのが実情だ。
(石鍋圭)

防衛大綱見直し 「敵基地攻撃能力」明記を(産経:主張)


政府が、年末に閣議決定する、新たな防衛力整備・運用の指針「防衛計画の大綱」の概要案をまとめた。
 宇宙やサイバー空間など新領域における自衛隊の対応能力の早期強化を挙げ、予算と人員を重点配分する方針だ。
 遠方から敵を叩(たた)く長射程ミサイルなど「スタンド・オフ火力」、弾道・巡航ミサイルを迎撃する「総合ミサイル防空能力」の強化を進める。戦いの様相を一変させる「ゲームチェンジャー」と呼ばれる最先端技術にも重点投資する。

 いずれも、日本と国民を守るために望ましく、極めて妥当な方策である。概要案が「従来とは異なる速さで防衛力を強化する」と強調したのももっともだ。
 だが、物足りない点がある。
 第一は、専守防衛にこだわり、「敵基地攻撃能力」保持の明記を見送ろうとしている点だ。
 北朝鮮の核・ミサイルの脅威は減じていない。米朝関係や独裁者の意思が変われば日本にミサイルが飛んでくるかもしれない。
 北朝鮮は昨年、米領グアム周辺海域へミサイル発射をせず、日本列島越えの発射は行った。自国を標的とする米国の懲罰的・報復的抑止力を恐れたが、その力を持たない専守防衛の日本の頭上には平然とミサイルを撃った。中露両国も日本を攻撃できる核・ミサイルを有している。周辺国には専守防衛という善意は通じない。
 陸上配備型の弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」導入は当然だが、百発百中ではない。「積極防衛」政策へ転換し、日本攻撃をためらわせる懲罰的・報復的抑止力として「敵基地攻撃能力」の整備を始めてほしい。

 岩屋毅防衛相は「米側に依存する」と述べ、日本の敵基地攻撃能力保有を否定した。だが、全面的依存では同盟も国防も成り立たない。米軍の手が回らなければ「座して死を待つ」というのか。
 第二は、北朝鮮や軍拡を進める中国を前にしてなお、防衛費を思い切って増額する議論がない点だ。新大綱で自衛隊に新任務を付与しても防衛費や人員が伴わなければ絵に描いたモチに終わる。陸上自衛隊の予算を割いて新分野に回す従来対応を繰り返せば防衛が成り立たない段階にきている。
 安倍晋三首相は臆することなく、敵基地攻撃能力の明記と防衛費の大幅増額を決断すべきだ。

防衛費、NATO基準も 米要請受け関連経費を合算(日経新聞)


政府はこれまで防衛省以外の省庁が所管してきた予算を含む新たな「防衛関連経費」を米国政府に提示する検討を始めた。同盟国に防衛費の増額を求めるトランプ大統領に対し、北大西洋条約機構(NATO)の指針に基づく国内総生産(GDP)比を示す。防衛費に算定していない軍人恩給費などを加える方向だ。NATO基準の場合、GDP比は1%を突破し、1.3%を軸に目安を設ける。

防衛費をめぐってはトランプ大統領が2017年の就任前から、日本を含めた同盟国に「応分の負担」を求めている。7月のNATO首脳会議では「同盟国はGDPの4%を国防費に回すべきだ」と迫った。欧州が共通の目標に掲げる「GDP比2%」の2倍の水準だ。
防衛省や財務省など関係省庁は年末に閣議決定する19年度予算案の編成に合わせ、NATO基準をもとに関連予算を仕分けする作業を本格化する。今後は防衛費について従来の防衛省予算と、米国など国際社会に示す広義の関連予算の2つを併用する方針。年明け以降に想定される日米首脳会談などで伝える案が浮上する。

NATOが示す基準は、元軍人への恩給費や国連平和維持活動(PKO)のための分担金は防衛支出。海外の戦没者の遺骨収集のほか、軍民共用施設の整備費の一部なども対象だ。「防衛費には各国の歴史が反映される」(政府関係者)とされ、国によって定義は異なる。
日本の防衛費は防衛省が所管する予算に限ってきた。18年度は5兆1911億円でGDP比は0.92%。NATO基準に入る旧軍人遺族らの恩給費は2371億円で総務省が、国連のPKO分担金は482億円で外務省がそれぞれ所管する。
対象の細目は詰めるが、日本政府が守ってきたGDP比1%枠を上回るのは確実。予算内の項目を組み替えるだけで、実質的に防衛費が大きく増えるわけではない。

ストックホルム国際平和研究所によると、17年の国防費(防衛費)の上位15カ国でGDP比が1%に満たないのは日本のみ。NATO加盟国でみると、米国が3.1%、フランスが2.3%、英国が1.8%、ドイツが1.2%だった。日本政府は広義の防衛費として1.3%を軸に調整する。
自民党内には政府が目安としてきた「GDP比1%」の水準を見直し、例えばNATOが加盟国に求める「GDP比2%」を参考にすべきだとの意見もある。今年は年末に防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画を見直す。中国の国防費の急増や宇宙・サイバーでの脅威などを踏まえ、従来の防衛費も一段と増える見通しだ。
日本の歴代内閣は防衛費をGDP比1%以内に収めてきた。1976年の三木内閣で、国民総生産(GNP)比で1%を「超えない」と閣議決定した。いったん中曽根内閣が撤廃し、87~89年度予算では1%を超えた。枠の廃止に伴う防衛費の増加に国内外で懸念が広がり、再び1%を下回る水準に戻した経緯がある。

宇宙戦争、もう映画だけではない時代 日本が演習初参加(朝日新聞)


10月中旬、米アラバマ州マックスウェル空軍基地内の一室。米国、英国など国ごとに仕切られたブースの一つで、日本の防衛省、外務省、内閣府、内閣衛星情報センター、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの職員が机上のパソコン画面を見つめていた。

同月9~19日の間、米空軍宇宙コマンドが主催した多国間机上演習「シュリーバー・ウォーゲーム」での光景だ。米軍の宇宙関連の部隊や米政府機関からの約350人のほか、日本を含む7カ国が参加した。演習名の由来は、米軍の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発や宇宙活用に大きな功績を残したシュリーバー元空軍大将の名前にちなむ。
 演習の内容は「機密」扱いだが、複数の政府関係者によれば、想定はこんなシナリオだったという。
 2028年。太平洋からインド洋の東側までを担当する米インド太平洋軍の管内で、米国の偵察衛星や通信衛星が「ある競合国」から攻撃や電波妨害を受け、軍事作戦に欠かせない全地球測位システム(GPS)もダウンした――。
 宇宙空間での軍事作戦をテーマに2001年に始まったこの演習は今年で12回目。北大西洋条約機構(NATO)加盟国の一部が加わった年もあったが、多くは軍事諜報(ちょうほう)の世界で「ファイブ・アイズ」と呼ばれる米、英、豪州、カナダ、ニュージーランドの5カ国を中心に続けられてきた。そんな「極めて秘匿性が高いインナーサークル」(自衛隊幹部)の演習に日本が招待を受け、今年、初めて参加したのだ。
 背景にあるのは、現代戦における「宇宙」の比重の大きさだ。新たな防衛大綱の策定に関わる政府関係者はこう話す。「弾道ミサイル発射の兆候も含めて情報収集や警戒監視、通信、測位、気象観測……。陸海空の作戦と装備は、宇宙に深く依存している。相手の宇宙インフラを使えなくすれば、死傷者を出さずに陸海空の戦いで圧倒的に有利になる。だから、現代の戦争は宇宙とサイバーから始まる。宇宙を制する者は現代戦を制すだ」

 演習では、シミュレーションが繰り返されたという。衛星が使えなくなった米軍が作戦を続けるために、欧州の測位衛星システム「ガリレオ」や「日本版GPS」と呼ばれる準天頂衛星「みちびき」では、どんな支援ができるのか。米軍が他国の暗号コードを使うための技術的な課題やそれぞれの国の国内法上の制約は何か。各国で対応を検討し、米国と調整を重ねた。もはや日本も無縁でなくなっている。
 各国の宇宙政策に詳しい鈴木一人(かずと)・北海道大学大学院教授は「南シナ海で米中の軍事的衝突の恐れが高まった時、最初に狙われるのは宇宙システム。米国の衛星が攻撃を受けたときに、同盟国と連携して被害を最小限にとどめ、リスクを分散し、機能を維持していけるのかを探るのが演習の狙い」と解説する。
宇宙を舞台に「米VS.中国・ロシア」という対決の構図が鮮明になりつつある。一方、人工衛星やロケット開発で生じた大量の宇宙ゴミは、各国共通のリスクだ。防衛省・自衛隊は、後者の解決をとば口に、宇宙への関わりを深めようとしている。

普天間移設計画 政府と沖縄県 協議の打開策は見いだせず(NHK)


沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐって、政府と沖縄県は今月末を期限に協議を行っていますが、双方が歩み寄るための打開策は見いだせていません。政府は、最後となる今週の協議のあとも必要に応じて話し合いを続け、粘り強く計画への理解を求めていくことにしています。

沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐって、政府と沖縄県は杉田官房副長官と謝花副知事との間で今月9日から1週間に1度のペースで協議を行ってきました。
しかし、今月22日に行われた協議でも、杉田副長官が移設計画への理解を求めたのに対し、沖縄県側は普天間基地の移設を求める一方、辺野古での新基地建設は認められないという考えを示しました。
政府と沖縄県は、今週、最後となる協議を行うことにしていますが、双方が歩み寄るための打開策は見いだせておらず、協議は平行線で終わる見通しです。
政府としては、今後、埋め立て地への土砂の投入などを控えていることから、最後となる今週の協議のあとも必要に応じて話し合いを続け、粘り強く計画への理解を求めていくことにしています。

日本統治時代がらみなら何でも請求できるのか(産経N)

【ソウルから 倭人の眼】
 1965年の日韓請求権協定により解決済みの請求権問題を蒸し返し、「徴用工訴訟」で新日鉄住金に賠償を命じた韓国最高裁の確定判決に続き、韓国政府は2015年の慰安婦問題をめぐる日韓合意を無視し、合意に基づき設立された「和解・癒やし財団」の解散と事業の終了を予定通り発表した。一方的で勝手な解釈に基づき、日本が相手なら国際的な協定や合意を無視しても平然としている。韓国との関係は、もはや軌道修正が困難な所に来ている。

防衛大綱見直し 新たな脅威への対処を着実に(読売:社説)


新たな脅威に的確に対処するため、旧来の発想にとらわれることなく、防衛力を着実に整備することが重要である。

 政府が、2013年に決定した防衛計画の大綱(防衛大綱)を来月、改定する。おおむね10年先を見据えた計画を、5年で見直すことになった。政府の想定を超えて、安全保障環境が悪化したためである。
 中国は、国産空母を建造するなど軍備を著しく増強している。北朝鮮は、核実験や弾道ミサイル発射を自制しているものの、兵器開発は続けているとみられる。
 日本の防衛政策の最重要課題は、ミサイル防衛の強化だ。
 政府は、地上配備型迎撃システム「イージスアショア」を導入する方針だ。優れた探知能力のレーダーも配備する。北朝鮮のみならず、多種多様なミサイルを持つ中国への抑止力を強める狙いだ。
 配備予定の山口、秋田両県には根強い反対論がある。防衛省は、配備の意義を丁寧に説明し、理解を得る努力を続けるべきだ。
 ステルス戦闘機F35を含め、米国から導入する最新鋭の装備は、高額である。対日貿易赤字の解消を狙うトランプ米政権の要求もあろうが、価格の根拠が不透明では、国民の理解は得られまい。
 政府は費用対効果を見極めて、防衛調達の効率化を図らねばならない。必要性が薄れた装備の見直しも求められる。陸、海、空の3自衛隊の一体的な運用を、調達コストの削減につなげたい。
 懸念されるのは、宇宙やインターネット空間での自衛隊の能力が十分とは言えないことだ。
 中露両国や北朝鮮は、宇宙、サイバー空間での攻撃能力を急速に高めている。日本の衛星や通信網が破壊されれば、安全保障上のダメージは大きい。
 防衛省は、サイバー防衛の態勢強化を急ぐとともに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力し、宇宙監視用の人工衛星の導入を進めることが大切である。米軍との緊密な連携が欠かせない。
 政府は、離島防衛を目的に、長射程の巡航ミサイルの導入を決めた。自衛隊は事実上、一定の敵基地攻撃能力を持つことになる。
 だが、日米の役割分担を踏まえ、敵基地攻撃は、米軍の補完に徹すべきだ。自民党が求めている防衛大綱への明記については、慎重な検討が必要となろう。
 自衛隊員のミスによる事故が相次いでいる。訓練のあり方を点検し、再発防止策についても、議論を深めなければならない。

新型護衛艦22隻導入、「尖閣」警戒監視を念頭(読売N)


政府は、機雷対処能力を持つ新型護衛艦を順次導入し、2030年代に22隻体制とする方針を固めた。沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海で、中国海軍の活動が活発化していることを踏まえ、警戒監視能力の向上を図る。12月に改定する防衛計画の大綱(防衛大綱)に方針を明記する。

 新型護衛艦は基準排水量3900トン。今年度から2隻の建造を始め、22年3月に就役する予定。19年度以降も毎年2隻ずつ建造し、32年頃に22隻体制とする。
 海上自衛隊が現在保有する護衛艦には機雷対処能力がないが、新型護衛艦には無人で海底の機雷を探知して処理できる装備を搭載し、機動力も向上させる。建造費は約500億円で、最新の汎用はんよう護衛艦(約730億円)よりもコストが低い。

日ロ外相 平和条約交渉を加速で合意 外相間でも議論進める(NHK)


ローマを訪れている河野外務大臣は、ロシアのラブロフ外相と会談し、先の日ロ首脳会談で、日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速することで合意したことを踏まえ、その具体化に向けて、外相間でも議論を深めていくことを確認しました。

安倍総理大臣とロシアのプーチン大統領は、先にシンガポールで行った首脳会談で、「平和条約を締結したあと、歯舞群島と色丹島を引き渡す」とした、1956年の日ソ共同宣言を基礎に、平和条約交渉を加速することで合意しました。
河野外務大臣は、国際会議に出席するため訪れているローマで日本時間の24日未明、ロシアのラブロフ外相と会談しました。
そして、先の日ロ首脳会談を踏まえ、合意の具体化に向けて、外相間でも議論を深めていくことを確認しました。
会談のあと、河野大臣は記者団に対し、「平和条約締結問題について少し突っ込んだやり取りをした。交渉のフォーマットはこれから首脳間で合意したうえで進めることになるが、外相間でも活発に議論していきたい」と述べました。

新司令官にシュナイダー少将=在日米軍、来年就任へ(時事通信)


【ワシントン時事】在日米軍の次期司令官に米インド太平洋軍参謀長のケビン・シュナイダー空軍少将が内定したことが22日、米政府筋への取材で分かった。来年にも中将に昇進し、マルティネス現司令官と交代。横田基地を拠点とする第5空軍司令官も兼務する。
 中国や北朝鮮の脅威が拡大する中、在日米軍の重要度は高まっている。新司令官は東アジア安定の基盤である日米安全保障協力の強化を担うことになる。
 シュナイダー氏は西部ワシントン州ブレマートン生まれ。1988年に空軍に入隊し、韓国・群山基地の第80戦闘飛行隊や中央軍管轄下の第380航空遠征団などで勤務した。2016年7月からインド太平洋軍参謀長。3800時間以上の飛行経験がある。
 インド太平洋軍は、日米などが中国に対抗する形で進める「自由で開かれたインド太平洋戦略」に沿い、今年5月に「太平洋軍」から改称された。国際日付変更線以西の太平洋からインド洋までを管轄し、在日米軍などを指揮下に置いている。

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