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対日交渉に影響とロシア次官 日米安保見直しを見極め(産経N)


 ロシアのモルグロフ外務次官は29日、トランプ米大統領が日米安全保障条約の見直しを求めたことについて「間違いなく日ロ平和条約に影響する」と述べ、まず日米安保条約の見直しを待ち、それを見極めて判断する考えを示した。滞在中の大阪でタス通信などロシアメディアに語った。
 ロシア側は当面、日米安保条約の見直し論議を静観する方針とみられ、その間、日ロ平和条約交渉が停滞する恐れが出てきた。
 ロシア側は「日米同盟はロシアにとり脅威で、日ロ平和条約締結の障害になっている」と主張している。(共同)
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【主張】G20と米中 自由貿易を守る原則貫け 覇権争いの長期化に備えを(産経N)

 安倍晋三首相が議長を務めた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が閉幕した。首脳宣言には「自由、公平、無差別で透明性があり予測可能な安定した貿易・投資環境」という自由貿易の基本的な原則が盛り込まれた。
 保護主義と闘うというG20の基本理念は昨年に続いて明記しなかった。米国の強い反対を踏まえて断念せざるを得なかったのだろう。これをもってG20の限界を批判するのはたやすい。
 だが、懸案を一気に解決するのが難しいのは理解できる。米中両国は剥(む)き出しの自国主義で激しく対立している。まずは米中双方が納得できる自由貿易の原則を確認し、それに沿うよう促したのは現実的なアプローチといえる。

 ≪データ保護主義を阻め≫
 幸い、G20と合わせて行われた米中首脳会談で、貿易交渉が決裂する事態は回避された。世界経済全体が悪化するリスクが多少なりとも遠のいたのは歓迎できる。
 重要なのは、この間にG20が協議を進展させ、米中対立の根本にある中国の構造問題を解消する道筋をつけることだ。米中首脳と良好な関係を築く首相には引き続きこれを主導する責務がある。
 G20が米中両国に翻弄される構図は、これまでの閣僚協議などと変わりがなかった。各国首脳からは米中摩擦がもたらすリスクを懸念する声が相次いだが、これを減じる効果的な打開策を打ち出せなかったのは残念である。

 首相は会見で「世界経済は貿易をめぐる緊張から下振れリスクがある」と述べ、「G20がさらなる行動を取り、経済成長を牽引(けんいん)していく決意で一致した」と語った。具体化を急がねばならない。
 大阪サミットにはいくつかの注目すべき成果がある。自由なデータ流通のルールを作る枠組み「大阪トラック」の開始や、世界貿易機関(WTO)改革などで合意したことだ。いずれも米中摩擦と密接に絡むテーマでもある。
 人工知能(AI)やロボットなどの最先端技術が経済や社会に行き渡ろうとしている。その基盤となるデータを集積し、ビッグデータとして分析、活用できるかどうかが各国の成長を左右する。
 そのためにも、信頼性のあるデータの自由な流通を確保する意義は大きい。米中が対抗する第5世代(5G)移動通信システムによる技術革新にもつながろう。
 問題は、中国が、外資を含む内外企業が自国内で集めたデータを囲い込み、国家で管理しようとしていることである。いわゆるデータ保護主義は、中国が追求する覇権主義と表裏一体なのである。国境をまたいだデータ移動を重視する米国に対し、欧州は個人情報保護の規制を求める。こうした立場の違いを乗り越えられるかが大阪トラックの成否を左右しよう。

 ≪決裂回避も対立は深い≫
 WTO改革も喫緊の課題だ。WTOは、市場経済の国際ルールを軽視し、不公正な貿易慣行を改めようとしない中国などの振る舞いに対応できていない。米国がWTOよりも2国間協議を重視するのも、そこに不信があるからだ。米国はWTOの紛争処理手続きで最終審にあたる上級委員会の欠員補充について同意を拒んでいる。紛争処理が機能不全に陥らぬよう実効性ある改革を急ぎたい。
 一方、トランプ米大統領と習近平中国国家主席の首脳会談は通商協議を続けることで一致し、トランプ氏は対中制裁関税第4弾の発動を当面見送ると表明した。
 すでに米中対立の悪影響は各国の企業活動に及んでいる。制裁対象を拡大すれば世界経済の成長率が0・5%押し下げられるという国際通貨基金(IMF)の試算もある。決裂回避は各国首脳にとっても安堵(あんど)できる動きだろう。
 だが、両国の深刻な対立が打開できたわけではない。
 米政府は米企業に対し、中国通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」への部品供給を禁じる措置を発表していた。トランプ氏は会談後、一転して華為への部品供給を認める意向を示したが、安全保障上の影響をもたらす部品は認めない条件付きだ。デジタル覇権を阻む意思に変わりはない。
米中協議は貿易問題にとどまらない。共産党政権による企業、経済支配が解かれない限り、安保上の深刻な懸念が解決しないということだ。人権問題もある。対立は長期化しよう。この点を厳しく認識しておくことが必要である。

米中首脳会談 制裁と報復の応酬に歯止めを (読売:社説)


◆建設的な対話で打開策を探れ◆
 米中両国は世界の国内総生産(GDP)の4割を占める。貿易戦争は、多くの国に深刻な影響を及ぼす。両国はその責任を自覚し、建設的な対話を積み重ねる必要がある。
 大阪市で開かれた主要20か国・地域(G20)首脳会議に合わせ、米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席が会談した。膠着こうちゃく状態に陥っていた貿易協議を再開させることで合意した。

◆協議再開も楽観できぬ
 協議は5月に物別れに終わり、世界経済の先行き懸念が強まっていた。決裂という最悪の事態はひとまず回避され、事態はわずかながら改善したと言えよう。
 トランプ氏は記者会見で、追加の制裁関税発動を当面見送るとした上で、「中国は、米中西部の農家が生産する農産品を購入することになるだろう」と述べた。
 米政府が制裁対象とする中国の通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)に米企業が製品を売ることを容認する考えも示した。
 ただ、両国の隔たりは大きい。問題の先送りに過ぎず、交渉の行方は楽観できまい。
 米側が見直しを強く求めている知的財産権の侵害や、自国企業への不透明な補助金支給を巡り、中国が実効性のある改革案を示せるかがカギになる。
 補助金を使った産業育成は、国が経済活動を主導する中国の国家戦略の根幹をなす。この問題を棚上げしたまま、自由貿易の重要性を訴えても説得力を欠く。
 外国企業に対する技術移転の強要も問題視されている。中国は行政などによる露骨な強制は禁じたが、「抜け道」は残されており、改善の余地は大きい。
 中国は、10月に建国70年を迎える。その節目の年に、米国に大幅な譲歩を強いられたとの見方が広がれば、習氏の威信に傷がつく。交渉の阻害要因となろう。
 補助金政策などについては日本や欧州も批判している。中国は、各国の不信感を取り除き、企業が安心して活動できる環境の整備に取り組まねばならない。
 来年11月の大統領選で再選を目指すトランプ氏は、貿易赤字の縮小にこだわる。先端技術や軍事面で中国との覇権争いは激化している。米議会は、与野党問わず、対中強硬路線を支持する。中国に安易に譲歩するとは考えにくい。

◆追加措置は自制すべき
 だが、制裁をちらつかせて屈服を迫る恫喝どうかつ外交だけでは、合意をより困難にするのではないか。
 米中両国は昨夏以降、それぞれの輸入品に高い関税をかけ合ってきた。その余波で、世界の貿易量は減少傾向にあり、製造業を中心に企業心理の悪化が目立つ。
 米国が検討していた対中制裁の第4弾は、約3000億ドル(約32兆円)の中国製品に最大25%の関税を上乗せするものだ。
 スマートフォンや衣料品など身近な製品が対象で、これまで以上に影響は大きい。小売価格に転嫁されれば、米GDPの7割を占める個人消費の重荷になる。
 世界の企業は部品供給網や設備投資の見直しを迫られる。米国は協議の結果次第で制裁を発動する構えだが、あくまで自制し、妥協点を見いださねばならない。
 中国は対抗措置として、ハイテク製品の生産に必要なレアアース(希土類)の輸出規制をほのめかしている。米国はレアアースの8割を中国から輸入する。制裁と報復の応酬に歯止めをかけることが何よりも重要である。

◆協力し北の非核化促せ
 北朝鮮の核・ミサイル開発は、米中が協力すべき課題だ。習氏は、先の訪朝で会談した金正恩朝鮮労働党委員長の意向をトランプ氏に伝えたとみられる。
 2月の米朝首脳会談が決裂した後、米国は北朝鮮に対して「完全な非核化」を求める姿勢を崩していない。段階的な非核化を容認する中国との溝は大きい。
 北朝鮮は一部の核施設を廃棄する見返りに、制裁の全面解除を求めている。金委員長が完全な非核化の決断に踏み切らず、具体的措置をとっていない以上、制裁圧力を緩めるのは時期尚早である。
 朝鮮半島情勢の安定に向け、中国は北朝鮮に対する影響力を行使し、米朝非核化協議の再開を後押しすることが求められる。
 トランプ氏が中国の人権問題を積極的に提起する姿勢を見せなかったのは気がかりだ。
 香港での「中国化」の動きや、少数民族のウイグル族への弾圧など、中国の「力の統治」には国際社会の懸念が強まっている。米国は習政権に、人権状況の改善を訴え続けねばならない。

トランプ氏、日米安保条約「変えなければ」(読売N)


トランプ米大統領は29日、大阪市での記者会見で、日米安全保障条約について、「米国の離脱は全く考えていないが、不公平な合意だ」と不満を示した。そのうえで、「誰かが日本を攻撃すれば、我々は反撃し、全軍全力で戦う。しかし、誰かが米国を攻撃しても、彼らはそれをする必要がない。これは変えなければいけないと安倍首相に言った」と明かした。

 さらに、トランプ氏は「日本も我々を助けるべきだ。安倍首相はそれを分かっているし、そのことに異存もないはずだ」とも主張した。
 日米安保条約を巡っては、米ブルームバーグ通信が24日、トランプ氏が最近、周辺との私的な会話で条約が不公平だと不満を示し、破棄する可能性について考えることがあると漏らしていたと報じ、波紋を呼んでいた。

トランプ大統領 北朝鮮キム委員長と面会調整中(NHK)


韓国を訪問しているアメリカのトランプ大統領は、南北の軍事境界線で北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長と面会するかどうかについて、北朝鮮側から連絡があったとしたうえで、現在調整しているところだと明らかにしました。

G20大阪サミットに出席するため日本を訪れていたトランプ大統領は、29日夜、韓国に移動し、ムン・ジェイン(文在寅)大統領との夕食会に出席しました。
トランプ大統領は、夕食会の会場に入る際、記者団から、大統領が呼びかけた北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長との面会について、北朝鮮側から連絡があったのかと聞かれたのに対し、「連絡があった」と明らかにしました。
そのうえで、南北の軍事境界線でキム委員長との面会が実現するかどうかについては、「見てみよう。現在、取り組んでいるところだ」と述べ、面会について調整していることを明らかにしました。
米朝の非核化交渉は、物別れに終わった2回目のハノイの首脳会談のあと、こう着状態が続いてきました。
しかし、今月に入ってトランプ大統領とキム委員長が、互いに親書を送るなど、事態打開の糸口を探る動きを見せていて、米朝首脳による3回目の面会が、30日実現するのか注目されます。

米イラン緊張:タンカー攻撃で激化へ(朝雲:時の焦点)


 シャナハン米国防長官代行は6月17日、イランとの緊張激化に対処するため、兵士1000人を中東に派遣すると発表した。
 イラン沖のホルムズ海峡近くのオマーン湾で13日、日本企業が運航するタンカーなど2隻が攻撃を受け、米イラン間の緊張が一段と高まっていた。
 シャナハン氏は声明で、「米中央軍(CENTCOM)からの兵力増強の要請、統合参謀本部議長の助言、ホワイトハウスとの協議に基づき、中東における地上、海、空の脅威に対処するため、防衛の目的で約1000人の兵士を増派する」と説明した。

 今回のタンカー攻撃事件では、イランの犯行とする米の主張を疑問視する声もあることはある。
 米中央軍は事件の約5時間後、イラン革命防衛隊(IRGC)の小型船が日本のタンカーに横付けし、不発のリムペット・マイン(吸着機雷)を除去する様子をとらえた映像を公開した。偵察用ドローンが撮影したものだ。
 これに関し、英政府はイラン軍部が実行したことは「ほぼ確実」との公式声明を発表。
 しかし、マース独外相は「最終的評価を下すには同映像だけでは不十分」との見解で、仏外務省も攻撃を非難はしても、米情報への評価は明らかにしなかった。
 中央軍のスポークスマンが16日明らかにしたところでは、炎上する日本タンカーを撮影中の同ドローンに向けミサイル一発が発射された。撃墜もしくは偵察の妨害を狙った攻撃だったが、失敗した。同ミサイルはイランの地対空ミサイルSA7とみられている。
 もちろん、イランは今回の事件への関与を一切否定している。でも、仮に無関係なら、なぜタンカーから機雷を除去したのか?善意の救援活動だったはずはないから、「イランの犯行」の方がより信じられる。

 米国は昨年、イラン核合意から一方的に脱退し、原油輸出などに焦点を絞った厳しい制裁を復活させた。以来、同国経済は極めて厳しい状況が続いている。
 イランが取った対抗策は、核合意に基づく義務の履行を縮小すると声高に叫ぶことで、「欧州人質作戦」(ジャック・キーン陸軍大将=退役)とも呼ばれる。
 イランが「われわれも核合意から離脱する」と言う時、それは欧州に向けられた「脅し」で、欧州が米トランプ政権の政策を無視するよう狙っている。欧州が最も見たくないのは、核計画に傾斜するイランの姿だからだ。
 米政府は、イランの責任を追及する国際的合意を目指す姿勢を崩していないが、ポンペイオ国務長官は16日朝のCBS―TVの報道解説番組「フェース・ザ・ネーション」で、「広範なオプション」の対応を検討中とし、「軍事的対応も含むのか」との質問に「もちろんだ」とも答えた。
 トム・コットン上院議員(共和)も同番組で「民間船舶へのこうした攻撃は、軍事的報復の正当な理由になる」と指摘していた。
草野 徹(外交評論家)

香港の「自由」を注視する意義 東洋学園大学教授・櫻田淳(産経:正論)


香港政府は、刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」の改正を延期すると表明した。この条例改正に際して、香港市民に広がった「自由」、「自治」の後退への懸念は、払拭されなかった。
 これに関連して、米連邦議会上下両院では、香港の自治の検証を政府に求めることを旨とする「香港人権・民主主義法案」が提出された。現下の米中確執が「利益」だけではなく「価値」に絡んだものに波及しようとしているとき、香港の「自由」の行方には、日本からも大いに関心が払われるべきである。

 ≪世界で最も「自由」希薄≫
 国際NGO団体「フリーダム・ハウス」が発行する『世界における自由 2019年』報告書の「自由度」指標によれば、中国やチベット自治区は100点満点中、それぞれ11と1という極端に低い値を示している。中国の「自由度」指数は、2017年時点の15からも低下し、それはロシアの20にも及ばず、アゼルバイジャン並みの低い水準となった。加えて、チベットは、シリアに次いで世界で最も「自由度」の低い空間になってしまった。習近平国家主席登場以後、中国共産党政府は、「中華民族の偉大な復興」や「中国の夢」を標榜(ひょうぼう)しているかもしれないけれども、実際に出現しているのは、世界で最も「自由」の価値が希薄な空間である。
 片や、香港が付ける「自由度」指数の値は59である。これは、前に触れた中国大陸やチベットの現状に照らし合わせれば、確かに「一国二制度」の効能を表しているといえる。
 ただし、香港の「自由」の意義については、別の観点からの評価が大事であろう。香港における「自由度」の現状は、日本の96、台湾の93には及ばないとはいえ、インドネシアの62、フィリピンの61と大差ない水準である。
 「自由度」の観点からは、香港は、台湾と同様、「中国の一部」というよりは、「自由度」指数75以上を大勢とする太平洋島嶼(とうしょ)諸国・地域に含められるにふさわしい。「一帯一路」構想に象徴される中国の対外関与への批判は、中国が経済援助と抱き合わせにして自らの「権威主義」統治モデルを押し付けようとしているという趣旨のものである。

 ≪太平洋島嶼諸国にも影響≫
 太平洋島嶼諸国・地域を一つの集合体として観れば、こうした中国の手法に対する最初の「防塁」として認知されるようになったのが、直近の香港の姿である。
 香港という「防塁」が落ちれば、次には台湾、そして日豪両国を含む他の太平洋島嶼諸国の「自由」に影響が及んでくるという想像は、決して難しくない。
 実際、米ウォールストリート・ジャーナル紙社説(日本語電子版、6月14日配信)は、次のように記している。
 「自由な香港を徐々に窒息させることはこの潮流の一環であり、習体制が国際社会に対する誓約を放棄するつもりだということが分かる。香港は自由港として、また法的な安全地帯として、中国の経済的台頭を支援してきた。
 だが、中国は香港を恐れている。中国人がいかに自由に自治を行うことができるかの範を示すからだ。…習氏は全世界で民主的な自治地域の範囲を狭めることによって中国の影響力を拡大したい考えだろう」
 「中国は香港を恐れている。中国人がいかに自由に自治を行うことができるかの範を示すからだ」ということであれば、同じ指摘は、台湾にも当てはまるであろう。

 ≪「民主的な自治地域」守れ≫
 そして「習氏は全世界で民主的な自治地域の範囲を狭めることによって中国の影響力を拡大したい考えだろう」ということならば、その「民主的な自治地域」の範囲を狭められないようにすることにこそ、日本の対外政策の目標が置かれるべきである。
 目下、日米両国の共通構想となった感のある「自由で開かれたインド太平洋」構想もまた、そうした目標に沿ったものとして展開されるべきである。
 この構想の成否を判断する基準は、具体的には、特にインド洋・太平洋諸国における「自由度」指数が少なくとも低下しないということに他ならない。
 「然り而して秦皇が特に当時の異説争論を悪て之を禁じたるは何ぞや。其衆口の喧(やかま)しくして特に己が専制を害するを以(もっ)てなり。専制を害するものとあれば他に非ず、此異説争論の間に生じたるものは必ず自由の元素たりしこと明に証す可し」
 福澤諭吉は、『文明論之概略』の中で、こう記して、「支那は独裁の神政府を万世に伝へたる者なり」と断じた。
 その時代から、状況は何も変わっていまい。
 そして、福澤が「自由の気風は唯(ただ)多事争論の間に在て存するものと知る可し」と書いたことの意義は、当代国際政治の様相を観察し評価する上でも、重要であろう。(さくらだ じゅん)

日中・日米会談 アジアの安定へ協調進めよ (読売:社説)


 アジア太平洋の安定と成長に向け、日本は国際協調を推進する責任がある。米国と緊密に連携しつつ、中国と協力関係を広げることが重要だ。
 安倍首相が大阪で中国の習近平国家主席と会談した。国家主席の来日は約9年ぶりだ。2012年の沖縄県・尖閣諸島の国有化で冷え込んだ日中関係が、正常な軌道に戻ったと言えよう。

 首相は「日中新時代を切り開きたい」と語り、習氏も「新しい時代にふさわしい関係の構築に取り組みたい」と応じた。
 両首脳は来春に習氏の国賓としての再来日を実現することで一致した。首脳間の信頼を深め、安定した関係を築くことが大切だ。
 習政権が日本との距離を縮めたのは、保護主義を強めるトランプ米政権を牽制けんせいする狙いもある。
 両首脳は、自由で公正な貿易体制を発展させることを確認した。習氏は「多角的に自由貿易を推進したい」と述べた。
 しかし、中国は外国企業に技術移転を強制し、補助金で国有企業を優遇しているのが実情である。市場を歪ゆがめ、公正な経済活動を妨げている。首相が首脳会談で、是正を求めたのは当然だ。
 両首脳は、東シナ海を「平和、協力、友好の海」とすることで合意した。尖閣諸島周辺では、中国公船による領海侵入が常態化している。緊張を高めないよう、習氏は指導力を発揮すべきだ。
 首相は、香港が一国二制度の下で自由な体制を維持することが重要だと指摘した。中国本土への犯罪容疑者の移送を可能にする条例改正を巡るデモが念頭にある。

 人権問題でも率直に注文を付けていかねばならない。
 首相は大阪で、トランプ米大統領とも会談した。3か月連続の首脳会談となり、首相は「強固な日米同盟の証しだ」と強調した。
 トランプ氏は最近、米メディアに対し、日米安全保障条約について、米側に負担が偏っていると不満を漏らしている。
 日米安保条約は、米国の対日防衛義務だけでなく、日本の基地提供を定めている。片務的との指摘は当たらない。米軍の拠点となり、中国軍を牽制し、海上交通路の安全確保に役立っている。
 米国自身の経済的利益に寄与していることを、トランプ氏は認識すべきである。
 日米首脳会談では、北朝鮮の非核化に向け、国連安全保障理事会の制裁決議を履行する重要性を再確認した。原則を堅持し、北朝鮮の譲歩を促すことが肝要だ。

[深層NEWS]安保に不満、トランプ氏は「揺さぶって果実を取ろうと」(読売N)


自民党の林芳正・元防衛相と国民民主党の前原誠司・元外相、藤崎一郎・元駐米大使が28日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、日米関係について議論した。

 トランプ米大統領は米メディアのインタビューで日米安全保障条約への不満を漏らした。これについて、前原氏は「揺さぶって果実を取ろうといったところだろう」と述べ、日本に防衛装備品購入を迫る思惑があると分析した。林氏は「心理的にブラフ(はったり)をかける側面が強い」と述べた。藤崎氏も「国内的なメッセージだ」と語った。

夕食会での安倍首相あいさつ・全文(NHK)


改めて、ようこそ大阪にいらっしゃいました。
ここ大阪は、4世紀ごろに、仁徳天皇により都にさだめられ、その後、商業の街として発展してきました。大阪のシンボルである大阪城は、最初に16世紀に築城されました。石垣全体や車列が通った大手門は17世紀はじめのものです。
110年前の明治維新の混乱で、大阪城の大半は消失しましたが、天守閣は今から約90年前に、16世紀のものが忠実に復元されました。
しかし、1つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました。その大阪城を間近にのぞむこの場所で、さきほど、日本が誇る3名の演者が、皆さんのために心をこめて、それぞれ、舞い、演奏、そして歌を披露していただきました。
皆様、すっかりおなかをすかしているのではないかと思いますので、あいさつは短ければ短いほうがよいと思いますが、少しだけ、夕食について説明させていただきます。

今晩の夕食は、持続可能性と美食を融合させるとの考え方のもと、里山をコンセプトに構成しています。詳しくはお手元のブックレットをぜひご覧ください。
私たちはきょう1日、十分、もう仕事をしましたので、このあとは皆様どうか、ゆっくり食事を楽しんでいただきたいと思います。
私が「乾杯」と日本語で言いますので、そのあと、通訳を待たずに、杯をあげてください。平らな杯でこぼれやすいので、どうか、着席のまま乾杯をしていただきたいと思います。
それでは、G20大阪サミットの成功、そして世界の平和と繁栄、お集まりの皆様のますますのご健勝を祈念して、乾杯!

【主張】トランプ氏発言 日米安保再確認の契機に(産経N)


 トランプ米大統領が米テレビ局のインタビューで、日米安全保障条約に基づく防衛義務が片務的であるとして、不満を表明した。米国は日本を守るが、「米国が攻撃されたとき日本はわれわれを助ける必要がない」と指摘した。
 この発言をもって、米国が安保条約を破棄する兆しと焦る必要はない。ただし、安保条約の構造的な不安定性を浮き彫りにした点は否めない。
 今後、防衛費の増額や中東でのタンカー護衛への協力などの要請があるかもしれない。日本は応分の責任を果たすべきだ。
 菅義偉官房長官は会見で「全体としてみれば日米双方の義務のバランスは取れており、片務的との指摘は当たらない」と述べ、条約の見直しはないと強調した。
 米国は日本を防衛し、日本は基地を提供することが安保条約の骨格で、「非対称的双務関係」とも呼ばれる。安保条約は、米国にとっても死活的に重要である。
 日本の基地提供のおかげで、米軍は北東アジアはもとより、西太平洋から中東まで展開できる。破棄は米国の世界戦略を根底から覆す。日米同盟がなければ、米国は中国との「新冷戦」を有利に進めることもできない。中国の覇権を阻めなくなるだろう。

 日米同盟は、インド太平洋の諸国民の自由と繁栄の前提となる国際公共財だ。その維持は、日米の国際的な責任である。
 これらを日米両政府はよく分かっている。安保条約の破棄はありえない理由である。
 ただし、それでも構造的な不安定性が残っている。トランプ大統領は「米国が攻撃されたとき、日本はその状況をソニーのテレビで見ていられる」と指摘した。
 これが現実になれば、米国民は双務的とは考えず、強く反発するに違いない。米国民の心が日本から離れれば、米政府といえども安保条約の履行は難しい。
 安倍晋三政権は、集団的自衛権の限定行使を可能にする安保関連法を整えた。日米が守り合う状況をつくる道を開いたが、適用には過度の制限がかかっている。トランプ大統領の指摘するようなケースが起きないともかぎらない。
 産経新聞は平成23年、日米が完全に対等な相互防衛体制を確立するよう、安保条約の再改定案を世に問うた。その意義は今も失われていない。

[参院選2019]通商問題 国益を守る視点で論じ合え (読売:社説)


 自由貿易の堅持は、日本の経済成長に欠かせない。重要性を増す通商問題に、各党は正面から向き合うべきである。
 経済のグローバル化で各国の相互依存関係は強まった。製造業のサプライチェーン(部品供給網)は、世界中に広がる。
 その秩序を乱しているのが、保護主義的な政策を唱える米トランプ政権だ。中国も、補助金による国有企業の優遇や、外国企業への技術移転強要などが批判されている。両国の通商摩擦は、世界経済の最大の懸念材料である。
 通商政策について、自民党は公約で「国益に即した経済連携協定、投資協定の締結」を掲げた。
 国民民主党は「妥協を許さない主体的・戦略的な経済外交」を打ち出した。立憲民主党は公約で言及せず、基本政策で「日本の利益の最大化を図る」としている。

 目指す方向性はうなずけるが、具体性に乏しいのが難点だ。
 国際通貨基金(IMF)によると、米中が相互に全輸入品への関税を上乗せすれば、2020年に世界の国内総生産(GDP)を0・5%押し下げるという。
 問題は米中の摩擦にとどまらない。米国は、メキシコからの乗用車輸入に事実上の数量規制を設ける。メキシコに工場を持つ日本メーカーは、戦略の見直しを迫られている。影響が想定外に広がることへの懸念が拭えない。

 保護主義の拡大を防ぐには、自由貿易圏作りを着実に進めていくことが、何より重要である。
 日中韓やインドなど16か国の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉は、年内合意を目指す。環太平洋経済連携協定(TPP)は、11か国のほか英国や韓国が参加に関心を示している。日本の主導で枠組みを広げたい。
 通商政策は、選挙の争点としては目立たないが、国民生活に密接に関わる。TPPで、輸入牛肉は安くなった。カナダへの乗用車輸出の関税は撤廃される。消費者や企業への恩恵は大きい。

 一方、打撃を受ける農家もある。悪影響への配慮が欠かせない。
 参院選後、日米貿易協定交渉が控える。大統領選に向け、トランプ大統領は合意を急いでいる。
 日本が輸入する農産品の関税削減を、TPPの水準にとどめる。トランプ氏がちらつかせる自動車への制裁関税を回避する。それには、綿密な戦略が必要だ。与野党は、国益を守るための政策論議を深めてもらいたい。

G20サミットきょう開幕 自由貿易など隔たり 意見集約図れるか(NHK)


G20大阪サミットが28日、開幕します。自由貿易や気候変動など、世界規模の課題への対応で各国の意見の隔たりが明確になりG20の協調体制にも揺らぎが見られる中、議長を務める安倍総理大臣にとっては、首脳宣言の採択に向け意見集約を図れるかが問われることになります。

アメリカ、中国、ロシアなど、主要20の国と地域の首脳などが参加するG20大阪サミットは、28日昼前、会場となる大阪 住之江区の国際展示場「インテックス大阪」で、議長を務める安倍総理大臣が各国の首脳らを出迎えて開幕し、集合写真の撮影が行われます。
首脳らは、その後、「世界経済、貿易・投資」をテーマに最初の討議に臨むことにしています。今回のサミットでは、▽自由で公正な貿易体制の推進、▽技術革新、▽世界的な格差への対処、そして、▽気候変動を含む地球環境問題など、テーマごとに4つのセッションが開かれます。
また、▽データの流通や電子商取引に関するルール作りと▽女性の活躍推進をテーマにした2つの首脳特別イベントも開かれます。
ただ、アメリカのトランプ政権発足後、自由貿易や気候変動など、世界規模の課題に加え、北朝鮮情勢やイラン情勢をめぐる対応でも、アメリカと各国の間で意見の隔たりが明確になっていてG20の協調体制にも揺らぎが見られます。
議長を務める安倍総理大臣としては、自由貿易の推進に加え、気候変動や海洋プラスチックごみの削減それにデータの流通などで、結束を示すメッセージを発出したい考えで、首脳宣言の採択に向け、意見集約を図れるかが問われることになります。
一方、安倍総理大臣は開幕前に、3か月連続となるアメリカ・トランプ大統領との日米首脳会談に臨むことにしています。
安倍総理大臣は、サミットの成功に協力を要請するとともに、日米の貿易交渉が双方の利益になる形で成果が得られるよう、交渉をさらに加速させることで一致したい考えです。
また、さきの安倍総理大臣のイラン訪問を踏まえ、緊張が高まるイラン情勢や、北朝鮮情勢をめぐっても意見を交わすことにしています。
さらに、トランプ大統領が日米安全保障条約について不公平だと不満を示したことから、日米同盟の在り方をめぐって意見が交わされることも予想されます。

自衛隊トップ山崎統幕長「日米安保はバランスが取れた条約」(産経新聞)


自衛隊トップの山崎幸二統合幕僚長は27日の記者会見で、トランプ米大統領が不公平との不満を示した日米安全保障条約について「全般的にはバランスが取れた条約だ」との認識を示した。日米同盟については「安全保障の基軸であり、日本や世界の安定に貢献していくものだ」と語り、引き続き米国との関係強化を図る姿勢を強調した。
 
トランプ氏は26日、米FOXテレビの電話インタビューで「日本が攻撃されれば米国は日本を守るために戦うが、米国が攻撃を受けても日本はわれわれを助ける必要がない」と述べ、日米安保条約に基づく日本防衛義務に強い不満を示した。
山崎氏はトランプ氏の発言について「コメントする立場にない」とした上で「わがの国の平和と安定、積極的平和主義を進めていく上で日米同盟が果たす役割は極めて重要だ。そのことは変わることはない」と強調した。
日米安保条約は第5条で米国が日本の防衛義務を負うことを定める一方、第6条で日本における米国への施設・区域の提供義務を規定している。

日米安保条約への不満 官房長官「片務的ではない」(NHKニュース)


アメリカのトランプ大統領が日米安全保障条約は不公平だと不満を示したことについて、菅官房長官は午前の記者会見で、条約は全体として日米双方の義務のバランスが取られており、片務的との指摘はあたらないという認識を示しました。

アメリカのトランプ大統領は、G20大阪サミットを前にアメリカのメディアのインタビューに応じ、日米安全保障条約について「もし、アメリカが攻撃されても日本はわれわれを助ける必要は全くない」と述べ、不公平だと不満を示しました。
これについて、菅官房長官は午前の記者会見で「日米安全保障条約を前提とする日米同盟については、平成29年2月の日米共同声明で、アジア太平洋地域における平和と繁栄、および自由の礎であると首脳どうしで確認している。政府間では条約の見直しといった話は一切なく、ホワイトハウスとの間でもその旨は確認している」と述べました。
そのうえで「条約では第5条で、わが国への武力攻撃に対し、日米が共同して対処すると定めており、第6条では日本の安全などに寄与するため、アメリカにわが国の施設や区域の使用を認めている。全体として見れば、日米双方の義務のバランスは取られており、片務的ということはあたらない」と述べました。

海自と海保が南シナ海で初の共同訓練 中国牽制(産経N)


海上自衛隊と海上保安庁は26日、南シナ海で共同訓練を実施したと発表した。海自と海保が南シナ海で訓練を行うのは初めて。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺や南シナ海で海洋進出を強める中国を牽制(けんせい)する狙いがある。

 共同訓練はブルネイ沖の海空域で行われ、海自からは空母化への改修が決定した最大の護衛艦「いずも」など3隻、海保からは巡視船「つがる」が参加。海難災害支援に必要な通信訓練や、いずもの搭載ヘリがつがるに着船する人員輸送訓練で相互の連携を確認した。
 海自は4月末からいずもなどを南シナ海やインド洋に長期派遣し、沿岸国との共同訓練を通じて存在感を示している。一方、海保は尖閣諸島周辺での活動を活発化させる中国海警局の船に最前線で対処している。海自と海保の連携を南シナ海で示すことで中国への抑止力を高めたい考えだ。

【主張】通常国会閉会 参院選で政策論議深めよ 憲法改正を正面から争点に(産経N)


 通常国会は26日閉会し、参院選が事実上スタートした。
 国会会期中の最大の出来事は、202年ぶりの譲位により、国民がこぞってお祝いする中で、天皇陛下が即位されたことだ。
 令和への改元も行われた。今秋の即位の礼と大嘗(だいじょう)祭がつつがなく執り行われるよう、政府は準備を進めてもらいたい。
 今国会では、社会保障政策をはじめとした内政課題や中国、北朝鮮をめぐる問題など、内外情勢についての議論が深まったとは言い難い。政治家の失言が相次ぎ、厚生労働省の勤労統計不正も発覚した。参院選こそ、諸課題に関する政策論議を深めてほしい。

 ≪経済成長をどう図るか≫
 論戦が低調だったのは、もともと国会に提出された法案が少なく、与野党が激突する対決法案がなかったことも一因だろう。
 特に終盤国会は解散風にあおられ、衆参同日選を恐れた野党の腰砕けが目立った。野党は25日に内閣不信任案を提出したが、はなから可決できるはずもなく、参院選を意識したポーズと見透かされた。党利党略で動く姿が国民にはどう映ったか。
 後半国会では、老後に2千万円の蓄えが必要とした金融庁金融審議会の報告書問題が浮上した。野党はこれに飛びついて政権を攻撃したが、国民の不安をあおり、政争の具としただけではないか。

 報告書の受け取りを拒否した麻生太郎金融担当相の行動も混乱を深めただけである。
 政府も年金制度を含めた社会保障について、国民の不安に応えたとは言えまい。経済財政運営の指針「骨太方針」は、給付と負担の在り方を含めた社会保障の総合的かつ重点的な政策は来年に行うとした。これでは重要課題に踏み込まなかったとしか映らない。
 安倍晋三首相は会見で「年金を増やす打ち出の小づちはない。年金充実の唯一の道は経済を強くすることだ」と述べたが、それで不安は解消できるのか。説得力のある成長の道筋を示してほしい。
 政府・与党は10月の消費税率10%への引き上げを予定通り実施する方針だ。立憲民主党など野党は消費増税の凍結を主張するが、凍結法案は出さなかった。出せなかったと言っていい。消費増税に代わる対案を作れないためだ。
 消費増税分を財源とする幼児教育・保育の無償化を実施する改正子ども・子育て支援法は今国会で成立した。財源を示さず、口だけで増税凍結を言うのはたやすい。選挙目当ての無責任な態度とのそしりは免れまい。
 少子高齢化を見据えてさまざまな対策が急務である。与野党とも参院選では、わが国の形をどのようにするのか、明確に提示して論戦に臨んでほしい。

 ≪与野党は外交防衛語れ≫
 安倍首相は会見で「令和の日本がどのような国を目指すのか。その理想を語るものは憲法です」と語り、憲法について「議論すら行われないという姿勢で本当に良いのかどうか。そのことを私は国民に問いたい」と述べた。参院選では、憲法改正を正面から争点とすべきである。
 今国会でも、憲法改正の手続きを定めた国民投票法改正案は一歩も前に進まなかった。責任は与野党にある。野党は憲法審査会での審議に応じようとせず、与党も国会を延長してでも議論を進めようとはしなかった。
 改正案は主権者である国民にとって重要な権利の行使に関わる。与野党の姿勢は職務怠慢と批判されても仕方あるまい。
 憲法改正の核心は「戦力の不保持」を定めた憲法9条2項の改正である。わが国の平和と安全は9条が守ってきたのではない。

 自衛隊と、日米安全保障条約に基づく米軍の抑止力が守ってきたのである。与野党は、この現実から目をそむけてはならない。
 2項削除が9条改正のゴールだが、その前段として、憲法に自衛隊を明記することには、大きな意義がある。
 中国は尖閣諸島を狙い、北朝鮮は拉致問題の進展を拒み、核・ミサイル戦力を保持している。
 ホルムズ海峡では日本船籍のタンカーが攻撃を受け、トランプ米大統領は「自分の船は自分で守れ」と述べた。
 わが国を取り巻く国際情勢は極めて厳しい。参院選では与野党とも、現実に即した外交防衛政策の議論を戦わせてほしい。

菅氏「全くない 米に確認」 日米安保破棄言及(東京新聞)


 トランプ米大統領が日米安全保障条約の破棄に言及したとの報道に関し、菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十五日の記者会見で、米ホワイトハウスに事実ではないと確認したと明らかにした。

 菅氏は「報道にあるような話は全くない。米大統領府から『米政府の立場と相いれないものである』と確認した」と指摘。「日米安保条約に基づく日米安保体制は、日米同盟関係の中核をなすものだ」と強調した。
 防衛省の青柳肇報道官は記者会見で、トランプ氏が日米安保条約の片務性に不満を持っていることに対し、条約が米軍に日本施設の使用を認めていることなどから「条約全体としてみれば義務のバランスはとられており、片務的ではない」との認識を示した。
 同省幹部は「日本が世界で最も効率的に基地負担をしている。トランプ氏も理解しているはずで、安保条約破棄などあり得ない」と話した。

インド太平洋での協力強化で一致…日仏首脳会談(読売N)


 安倍首相は26日、フランスのマクロン大統領と首相官邸で会談した。両首脳は日仏協力の方向性をまとめたロードマップ(工程表)を改訂し、中国の海洋進出を念頭にインド太平洋地域での安全保障協力を強化していくことで一致した。マクロン氏は大阪で28~29日に開かれる主要20か国・地域(G20)首脳会議に合わせて来日した。

 日仏協力の工程表は2013年にまとめたものを初めて改訂し、23年まで5年間の方針を示した。太平洋島嶼とうしょ国との協力を日仏共同で進め、不審船を探知するなどの海洋状況把握(MDA)能力の強化、インフラ(社会基盤)整備での協力を盛り込んだ。自衛隊と仏軍の相互運用を効率的に進め、防衛装備品の共同開発や防衛産業間の協力を進めていくことも明記した。
 安倍首相は会談後の共同記者会見で、「日仏間の協力を早期に具体化し、インド太平洋地域の平和と繁栄に貢献していきたい」と述べた。マクロン氏は工程表について、「今後5年間の日仏両国の関係を定めるもので、さらなるいい成果が出る」と期待感を示した。日仏の「包括的海洋対話」の初会合を9月に仏領ニューカレドニアで行うことも明らかにした。
 会談では、中東情勢も議論し、首相が今月12~13日のイラン訪問を説明した。両首脳は米国とイランの対立に懸念を示し、緊張緩和に向けて緊密に連携していくことを確認した。北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」の実現を目指す方針で一致した。
 日本政府によると、会談では、日産自動車と仏自動車大手ルノーの問題は議論しなかった。マクロン氏は記者会見で、両社の関係について、「これからの自動走行などの色々な競争に勝つためにも、アライアンス(提携関係)が重要だ。関係の強化は狂うものではない」と述べた。

トランプ大統領 改めて持論 “日米安全保障条約は不公平”(NHK)


アメリカのトランプ大統領は、G20大阪サミットを前にアメリカのメディアのインタビューに応じ、日米安全保障条約について「もしアメリカが攻撃されても日本はわれわれを助ける必要は全くない」と述べて、不公平だと不満を示しました。

トランプ大統領は26日、G20大阪サミットに向かう前にアメリカのFOXビジネスネットワークの電話インタビューに応じました。
この中で「日本やインド、それに東南アジア諸国との2国間の協定で何を実現したいか」と問われたのに対し、トランプ大統領は「ほとんどの世界の国はアメリカから極めて大きな利益を得ている。これは信じられないことだ」と指摘しました。
そのうえで日米安全保障条約について「もし日本が攻撃されれば、われわれは第3次世界大戦を戦うことになり、あらゆる犠牲を払って日本を守る。しかし、もしアメリカが攻撃されても日本はわれわれを助ける必要は全くない。彼らはソニー製のテレビでそれを見ていられる」と述べ、不公平だと不満を示しました。
日米安全保障条約を巡ってはアメリカのメディアブルームバーグが24日、トランプ大統領が最近、私的な会話で条約は不公平だとして破棄に言及したと伝えましたが、アメリカ国務省は「記事には根拠がなくアメリカは条約を守る」と否定しています。
トランプ大統領は今回、条約の破棄には触れていませんが、大統領就任前には日米同盟が不公平だという考えを示したことがあり、改めて持論を展開した形です。

海自観艦式10月14日に開催 安倍首相は「いずも」に乗艦 防衛省発表(産経N)


 防衛省は25日、海上自衛隊の観艦式を10月14日に神奈川県の相模湾で行い、安倍晋三首相が乗る観閲艦に海自最大の「いずも」型護衛艦を起用すると発表した。観艦式は3年に1度のペースで開かれる。首相が乗る観閲艦は護衛艦「しらね」や「くらま」だったが、いずれも退役したことから後継が必要となっていた。

【主張】米イラン緊張 自国の船守る覚悟あるか(産経N)


 米イラン対立が深まる中、トランプ米大統領が24日、ホルムズ海峡を通過するタンカーに石油輸送の大半を依存する日本や中国を挙げ、「なぜわれわれは他国のために海上輸送路を無償で守っているのか」とツイッターに投稿した。
 聞き逃せない重大な警告である。「自国の船は自国で守るべきだ」との問いかけを「同盟軽視」と批判するだけでは済まされぬ。エネルギー供給を中東に頼る国として海洋安全保障への取り組みが問われている。
 今週大阪で開催される20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で安倍晋三首相には、ホルムズ海峡の安全確保について議論を主導してもらいたい。
 トランプ氏は米軍無人偵察機の撃墜を念頭に、イランの最高指導者ハメネイ師を含む同国への追加制裁を発表した際、「米国は将来的にも自制するとはかぎらない」と述べた。これ以上の挑発は容認できないとの立場である。
 しかもトランプ氏は、一旦指示した軍事行動を土壇場で撤回したばかりだ。一方のイランは革命防衛隊など強硬派が反米姿勢を強めており、今後も一触即発の事態が続くのは避けられまい。
 日本はいや応なく米イラン間の緊張に巻き込まれている。今月、安倍首相がテヘランを訪問した際に、ホルムズ海峡で日本の海運会社が運航するタンカーが攻撃を受ける事態に直面した。米国はイランが関与したとしている。

 しかし、その直後に岩屋毅防衛相は「現時点では自衛隊へのニーズは確認されていない」と艦船派遣の可能性を早々否定し、日本向けの石油輸送を自ら守る覚悟も備えもないことをさらけ出した。
 トランプ氏の投稿に呼応して中東歴訪中のポンペオ国務長官は、イランの軍事脅威に対抗する連合の構築を訴えた。同行した高官も各国がペルシャ湾岸に艦船を派遣し、タンカーなどの航行の安全を図る考えを提唱した。
 現にソマリア沖では、海賊対処のため海上自衛隊が各国海軍と協力して民間船舶を守っている。国際的な海上監視は、武装勢力による挑発や紛争抑止に有効だ。
 シェールガス増産で中東依存を弱める米国が、安全の負担を同盟国・友好国に求める傾向は不可避だ。わが国の生命線をどう守るか、政府は護衛艦の派遣を含めて真剣に検討すべきときである。

「尖閣諸島」防衛強化へ採用提案、IHI「水中ドローン」の実力(日刊工業新聞)


IHIは無人艇、水中飛行ロボット(ドローン)で構成する「海洋無人システム」の提案を本格化する。尖閣諸島周辺の防衛力強化のため、防衛省の新防衛大綱や中期防衛力整備計画で、無人装備の活用推進が盛り込まれており、防衛省や海上保安庁に採用を働きかける。また、沖合で魚養殖を手がける水産大手や商社、油田パイプラインの点検需要がある石油メジャーなど民生分野にも訴求していく。(文=編集委員・嶋田歩)
海洋無人システムは水中ドローンで撮影したソナー画像を無人艇に送り、衛星を介して支援船にリアルタイムで送信するもの。防衛省向けの実証を2014年に実施しており、リアルタイム送信で潜水艦が海中を移動しても把握できる。
内閣府主導の海洋資源調査では、IHIは洋上管制システムや洋上中継器を16年度まで担当。これ以外に水深3000メートルまで潜れる海底調査用ドローンを社内で製作、海上保安庁の受注につながった。

水中ドローンは音響センサーの反射を元に画像をつくる。「これまでは欧州メーカーが強い分野だったが、最近は技術力でも差が縮まってきた」(IHI)とする。
現在は対象市場は防衛関連が中心だが、民生向けにも採用を働きかける。地震予測や火山噴火予測での断層調査、海底油田やガス田探査、海底でのレアアース(希土類)採集などのセキュリティー対策で需要が見込める。
また、原油価格が上昇しているのも追い風だ。海底油田パイプラインは従来、現場まで船で行きロボットを投下して定期点検をしていた。無人艇と水中ドローンを組み合わせて、定期的にパイプを巡回点検する要望が出ているという。

宙に浮く「F2」後継機゙…開発経費計上は見送りの公算 基本方針が先決に(日刊工業新聞)


2030年代に退役を迎える支援戦闘機「F2」の後継機問題に関心が高まっている。自民党の国防議員連盟は、20年度に開発経費を確保することを求める提言を安倍晋三首相に提出。ただ、F2後継機に求める性能の詳細や設計方針については、防衛省内でも考えがまとまっておらず、開発経費計上は20年度では見送られる公算が大きい。独自開発の「F1」が06年に退役してから10年余り。技能伝承の点から国産戦闘機を求める声は強いものの、実現のハードルは高い。

「将来戦闘機に関し、日本は基礎的な力はすでに有している。ただ、それらを統合しまとめていくことは大きな挑戦」。岩屋毅防衛相は個別技術で日本企業がそれなりの水準にあることは認めつつ、システムとして戦闘機にまとめ上げる能力は別問題だと指摘する。
国土が南北に長く、領海面積も広いわが国では、戦闘機には長い航続距離とレーダーの探知能力の高さ、ステルス性能などが求められる。ステルス性の高い機体開発は三菱重工業をはじめとするグループが16年に国産ステルス機「X2(通称心神)」の初飛行を完了、防衛装備庁で実証試験に入っている。エンジンもIHIが推力15トンの「XF9」を開発済みだ。

他方で将来戦闘機の技術革新のスピードは急だ。23日に閉幕した「パリ国際航空ショー(パリエアショー)」でフランスがドイツ、スペインと3国共同で開発する次世代ステルス機のモックアップ(模型)を初公開した。
同機は編隊レベルで相互にネットワーク化されたコンピューター飛行制御や、無人機の遠隔操縦機能を持つ。英国が18年開催の「ファンボロー国際航空ショー」で開発構想を示した将来戦闘機「テンペスト」も、複数無人機を搭載し遠隔操縦するとしたほか、レーザー兵器を搭載する。
F2後継機はこうした海外の実情も考え、20年から30年間、運用できるシステムの柔軟性を兼ね備えなければならない。こうした設計能力は海外の方が優れているのが実情だ。

防衛装備品は最先端技術の塊であるだけに産業の裾野は広く、中でも装備品の“頂点”とも言える戦闘機は関連企業は1000社近いと指摘される。現在の航空自衛隊戦闘機はほとんどが米国製。「F4」と「F15」は三菱重工が国内で部品を組み立てるノックダウン(KD)生産だったが、最新ステルス戦闘機「F35」はコスト削減を理由に、19年度調達から米国完成機輸入に変更。日本企業が技術を習得できる機会は著しく狭められた。これに加え、F2後継機も米国の戦闘機に決まるとなると、国産技術は壊滅的な打撃を受けると心配する企業は多い。
米国はロシア製ミサイル導入を理由に、4月にF35の引き渡し凍結をトルコに通告している。他国製の輸入に頼る開発はこのように、いざというときに基幹技術を相手国に押さえられ、最新鋭機も役に立たなくされるリスクがある。一方で戦闘機の開発には多額の費用がかかり、国産にこだわれば必要な性能が出せないおそれもある。国際共同開発でも日本の主導的な立場をどう確保するか、防衛省は難しいかじ取りかじを迫られる。

“トランプ大統領が日米安保条約破棄に言及” 報道は不正確か(NHKニュース)


アメリカのメディアはトランプ大統領が最近、私的な会話で日米安全保障条約は不平等だとして破棄に言及したと伝えました。報道について、ホワイトハウスの当局者は「不正確な点が多くある」としています。
アメリカのメディア、ブルームバーグは24日、事情を知る複数の関係者の話として、トランプ大統領が最近、みずからに近い人物との私的な会話で、日米安全保障条約の破棄に言及したと報じました。
記事では、トランプ大統領が条約について「アメリカは日本が攻撃された場合の支援を約束する一方、日本はアメリカを守る義務を負っておらず、あまりに一方的だと考えている」として、不平等だとみなしているとしています。
さらに、沖縄のアメリカ軍基地の返還について「トランプ大統領は土地の横取りととらえ、返還に対する金銭的な補償を求める考えを示した」と伝えています。
一方で、記事ではトランプ大統領は破棄に向けたいかなる措置も取っておらず、複数の政府当局者は「非現実的だと話している」という見方も伝えています。
ただ、トランプ大統領は就任前、日米同盟は不公平だという考えを示していて、発言が事実であれば、私的な会話で持論を展開していた可能性もあります。
この報道について、ホワイトハウスの当局者はNHKの取材に対し「記事は把握しているが、記者には不正確な点が多くあると指摘した」とコメントしています。

官房長官「『米政府の立場と相いれない』という確認」
菅官房長官は午後の記者会見で、「ご指摘の報道にあるような話は全くない。ホワイトハウスの高官からも『米国政府の立場と相いれないものだ』という確認を受けている」と述べました。
そのうえで「日米同盟は、わが国の外交・安全保障の基軸であり、両国は、わが国、ひいてはインド太平洋地域等の国際社会の平和と安定のため、緊密に連携してきている。日米安全保障条約に基づく安保体制は同盟関係の中核をなすものだ」と述べました。

河野外相「ホワイトハウスから報道否定の話」
また、河野外務大臣も、記者会見で「報道を受けてホワイトハウスから『日米安全保障条約の破棄・見直しといったことは全く考えておらず、アメリカ政府の立場とも全く相いれないものだ』と報道を否定する話が来ている」と述べました。

共産 志位委員長「本当ならば結構」
共産党の志位委員長は、記者会見で「トランプ大統領は、そういう風に言っておいて、日本から『いろいろなものを取ろう』ということではないか。本当にやるのであれば、私たちは、日米安全保障条約を廃棄するという立場なので結構だ。本当の日米の友好関係を対等で平等な形で作ることが私たちの立場だ」と述べました。

信頼回復が欠かせない:陸上イージス(朝雲:時の焦点)


 安全保障政策上、重要な施設を整備するという認識を欠いている、と言われても仕方なかろう。防衛省は猛省しなければならない。
 弾道ミサイル防衛の強化のため、秋田、山口両県に新設する地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を巡る不手際である。防衛省が行った候補地選定の調査データに、誤りがあった。
 政府は既に新屋(秋田市)、むつみ(山口県萩市、阿武町)両演習場を配備先に選定している。
 防衛省は、秋田市の反対論を踏まえ、東北地方で代替地を調査し、いずれも不適と結論づけた。だが、ミサイルを探知・追尾するレーダーの障壁となる山が近くにあるとした9カ所については、地形の縮尺の数値を間違えて計算していた。
 本省の職員がインターネットの3次元地図サービス「グーグルアース」を利用したという。現地調査を行うべきだったのは言うまでもない。
 岩屋防衛相が「あってはならないミスだ」と述べたのは当然である。ずさんな調査では、配備への地元の理解は得られない。
 秋田市で開いた住民説明会では、職員が居眠りをしていたことも分かった。緊張感の欠如が甚だしい。
 岩屋氏は秋田県を訪れ、一連の問題について知事らに陳謝した。配備候補地の信頼を取り戻す取り組みが欠かせない。
 北朝鮮に限らず、中国やロシアも様々なミサイルを開発している。日本海で警戒にあたっている海上自衛隊のイージス艦の対処能力には限界があろう。陸上に、最新鋭のレーダーを搭載し、多数のミサイルの同時攻撃にも対処できる施設を整備する意義は大きい。
 秋田、山口両県には、有事の際に攻撃対象になるのではないかといった不安や、高性能レーダーの電波の健康への悪影響を懸念する声がなお根強い。
 調査結果は、健康への悪影響を否定したが、一部とはいえミスが発覚した以上、信頼性に欠けると言わざるを得まい。徹底的にデータの精査を行うことが大切だ。「配備ありきで調査したのではないか」といった野党の批判を払拭していくことが求められる。
 防衛省は、地元の意向に配慮しつつ、配備の重要性を丁寧に訴えていかなければならない。
 岩屋氏は、防衛副大臣を長とするイージス・アショア整備推進本部の設置を表明した。態勢を立て直し、計画の再点検や、候補地との調整にあたるべきだ。
 米国製のイージス・アショアの導入、維持費用は30年間で4000億円以上かかるという。高額な装備品を導入する上で、国民の理解は欠かせない。
 防衛省は米国との交渉で、徹底的に費用の抑制を図る必要がある。
夏川 明雄(政治評論家)

【主張】G20サミット 中国問題を素通りするな(産経N)


 20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が28、29の両日、大阪市で開催される。その合間や前後には、日中、日露、米中など2国間の重要首脳会談も開かれる。
 合計すると世界の国内総生産の8割以上になる国々の首脳が集う。安倍晋三首相は日本と世界の安定と繁栄のため、力強い外交を展開してほしい。
 G20サミットで、日本は「信頼性のある自由なデータ流通」のためのルール作りを提案する。世界経済の健全な発展に欠かせないテーマだ。世界貿易機関(WTO)改革や海洋プラスチックごみ削減も課題となる。

 今、日本と世界が直面し、世界経済の行方を左右する最大の問題とは何か。それは、米国と中国による安全保障、経済など広範囲な分野での深刻な対立だ。
 昨年12月のアルゼンチンでのG20サミットに際し、トランプ米大統領と習近平中国国家主席は会談した。通商問題の打開を目指す方針で一致したが、今も決着の見通しはついていない。
 大阪で米中両首脳は会談する。安倍首相はトランプ大統領と盟友関係にある。習主席との間では関係改善を進めている。一度の会談で深刻な対立が解けるわけもないが、米中協議が進展するよう両首脳に働きかけてほしい。

 強調しておくべきは、米中対立の根本には中国の問題がある、という点だ。中国は、日米欧など先進国が整えてきた市場経済のルールを尊重せずに経済大国化し、覇権を追求するようになった。
 中国の不公正な振る舞いが、世界の安定と繁栄を動揺させている。だが、その認識が各国首脳に行き渡っているとは言い難い。むしろ、多国間協調に後ろ向きなトランプ大統領の言動ばかりが懸念されている。
 G20サミットは、トランプ大統領に独善的な行動を控えてもらうべきであるのはもちろんだが、各国首脳に中国問題を重視してもらう場としたい。
 そこには人権問題も含まれる。香港の「逃亡犯条例」改正案は棚上げされたが、「一国二制度」破壊の懸念は残る。ウイグルやチベットでは深刻な人権侵害が続いている。これらを素通りしては、自由や人権、民主主義を掲げるアジアの国日本でG20サミットを開く意義が問われよう。安倍首相の腕の見せ所である。

タンカー防衛は自国で=ホルムズ海峡通過、日本などに要求-トランプ米大統領(時事N)


【ワシントン時事】トランプ米大統領は24日、ツイッターで、日本や中国などに対し、中東の原油輸送の大動脈ホルムズ海峡を通過する自国の石油タンカーは自分で守るべきだと主張した。「なぜ米国が代償なしに他国のために輸送路を守っているのか」と指摘。「米国は最大のエネルギー生産国になっており(ホルムズ海峡に)とどまる必要さえない」とも述べた。
 トランプ氏はこれまでも同盟国に対し「応分の負担」を求めており、原油輸送路防衛についても同様の認識を示した形だ。ホルムズ海峡付近では13日、日本などのタンカー2隻が攻撃を受け、米国は「イランがやった」と非難。米海軍第5艦隊が日本のタンカーの救援活動を行った。
 一方、トランプ氏は、イランによる20日の米無人偵察機撃墜を受けてイラン攻撃を計画したが、実行直前で撤回。外交解決を目指している。この日のツイートで「米国の要求は非常に単純だ。核兵器を持たず、これ以上、テロ支援をするなということだ」とイランに訴えた。
 また、米政府はイランに対する圧力を強化する方針で、トランプ大統領は24日、イランの最高指導者ハメネイ師を対象とした新たな制裁を科す考えを表明した。

トランプ大統領 韓国訪問で軍事境界線の訪問検討か(NHK)


アメリカのトランプ大統領が今月末に韓国を訪れ南北を隔てる非武装地帯の訪問を検討していることがわかりました。停滞する米朝の協議の再開に向け、トランプ大統領がメッセージを発信するとの見方も出ています。
韓国大統領府は24日午後、トランプ大統領が日本でのG20大阪サミットに参加したあと、29日から2日間の日程で韓国を訪問し、ムン・ジェイン(文在寅)大統領と会談すると発表しました。
さらに、韓国政府の関係者はトランプ大統領が南北を隔てる非武装地帯を訪問することも検討していると明らかにしました。

一方で、韓国大統領府の高官は「トランプ大統領の訪韓中に、南北米の首脳会談の計画はない」として、アメリカと北朝鮮、韓国の3か国の首脳会談の計画はないとしています。
トランプ大統領はおととし、韓国を初めて訪れた際にムン・ジェイン大統領とともに軍事境界線付近を視察しようとしましたが、天候不良のため見送っていました。
北朝鮮の非核化に向けた米朝の協議はトランプ大統領とキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の2回目の首脳会談が物別れに終わって以降、停滞していますが、今月に入って両首脳の間で親書が交わされ協議再開を期待する声も出ています。
トランプ政権で北朝鮮との交渉を担当するビーガン特別代表は今週、韓国を訪問する予定で、アメリカ側が動きを見せる中、韓国ではトランプ大統領が南北の軍事境界線付近で事態の打開に向けたメッセージを発信するとの見方も伝えられています。

開発経費、概算要求見送りへ=F2後継機、設計方針まとまらず-防衛省(時事通信)


2030年代半ばから退役が始まる航空自衛隊F2戦闘機の後継機をめぐり、防衛省は2020年度予算概算要求への開発関連経費の計上を見送る方向で調整に入った。複数の政府関係者が23日、明らかにした。後継機に求める航続距離や速度、レーダーの探知能力などの性能や設計の概要がまとまっていないためだ。事務次官をトップとする検討チームはとりまとめを急ぐ。
「さまざまな提案を受けて、中身を精査している段階だ。できるだけ早く方向性を示したい」。岩屋毅防衛相は21日の記者会見で、後継機の選定状況について、こう説明した。同省幹部も「米国との調整も必要だ。まだまだ時間はかかる」と語る。
 
昨年末に策定した中期防衛力整備計画(19~23年度)は、後継機について「国際協力を視野に、わが国主導の開発に早期に着手する」と明記。防衛省は、F2退役が35年ごろから始まる一方、後継機の生産には開発から15年程度要すると想定している。このため、自民党内には20年度予算で開発経費を確保しなければ、F2退役までに後継機が間に合わないとの危機感が根強い。
関係者によると、航空幕僚監部はジェットエンジンを2基搭載する大型で航続距離の長い戦闘機を国内防衛産業を中心に開発するとの構想を内々にまとめた。ただ、後継機の発注は多くても100機程度にとどまるため、コスト増大が避けられず、国内企業中心の開発には多額の予算が見込まれることから、財務省などの抵抗は強い。
このため、19年度予算に続き20年度も研究費の計上のみになるとの見通しが政府内では出ている。

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