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中国による「尖閣諸島奪取作戦」 東京国際大学教授・村井友秀(産経:正論)


現在、尖閣諸島(沖縄県石垣市)は実質的に日本の統治下にある。しかし、中国は尖閣諸島が中国固有の領土だと主張し、さまざまな手段を講じて尖閣諸島を支配下に置こうとしている。

 ≪戦争で尖閣は取れるのか≫
 中国が尖閣諸島を日本から奪取しようとする場合、3つのシナリオが考えられる。(1)軍事作戦(2)国際裁判(3)外交交渉である。
 軍事作戦で奪取する場合は中国が戦争に勝たなくてはならない。戦争に関与する国は、中国、日本、米国であろう。3カ国の軍事力を比較すると、米国が圧倒的に強く、次いで中国、日本は3番手である。したがって、中国は米国と戦争すれば負ける。中国が戦争に勝つためには米国と戦争しないことが条件になる。
 日本と中国の戦争は3つのレベル、すなわち核戦争、通常兵器による全面戦争、小規模な局地戦争に分けられる。核戦争や全面戦争では核兵器を持たず中国軍の10分の1の兵力しかない日本が、数百発の核兵器とミサイルを持つ軍事大国の中国に勝つ可能性はない。
 しかし、中国と日本の間に大戦争が発生すれば米国が介入する可能性が高くなる。米国本土の安全や米国の世界支配を脅かすような深刻な脅威に対抗するためには、米国は大規模に軍事介入する。日本が中国に負けて中国の支配下に入れば、米国はインド太平洋戦略の要石を失い、米国の世界戦略は重傷を負うことになる。
 したがって、日中間の核戦争や全面戦争に米国は軍事介入するだろう。米国が大規模に介入すれば、中国は戦争に負け、共産党政権は倒れる。中国共産党は共産党による独裁政権の維持を何よりも重視する合理的なアクターであり、自殺行為はしないだろう。
 核戦争や全面戦争になれば負けた国の政府は倒れる。しかし、参加兵力が千人以下、死傷者が百人以下といった小さな戦争に負けても政府は倒れない。局地戦争に負けても、小さな戦争に負けただけで、戦争を拡大すれば最終的に勝てると政府は国民に主張するだろう。その主張を国民が信じれば政府は倒れない。
 また、1万キロ離れた海上に浮かぶ小さな島が、米国にとって死活的に重要な島であると米国政府が説明しても多くの米国民は納得せず、米軍が介入することに米国民は同意しないだろうと中国政府が考える可能性がある。
 米国が介入しなければ、局地戦争は日中の戦いになる。兵力と戦場が限定され中国の物的優位が生かせない局地戦争では日中の軍事バランスは中国に有利ではない。米国が介入すれば中国に勝ち目はないが、局地戦争の場合は米国が介入しなくても中国軍が勝てる保証はない。中国共産党が合理的なアクターなら軍事行動に慎重になるだろう。

 ≪死傷者感受性が高い日本人≫
 ただし、もう一つ重要な側面がある。それは日本国民の損害許容限度である。もし、日中両国が尖閣諸島をめぐって局地戦争を戦い、日本側に100人、中国側に200人の損害が発生し、戦争は日本が勝利して尖閣諸島を日本が確保した場合、200人の損害は中国にとって恐らく許容限度内であるのに対して、日本は100人の損害に国民が耐えられるだろうか。もし、日本国民が100人の損害に耐えられなければ、日本は戦争に踏み切ることはできない。中国が200人の損害を覚悟して戦争すると日本を脅迫すれば、日本はたとえ局地戦争に勝利できるとしても100人の損害を避けるために中国に屈服する道を選ぶだろう。日本から尖閣諸島を奪取する戦略として、局地戦争は中国にとって負ける可能性があっても魅力的な選択肢である。
 国際裁判の場合はどうか。中国は500年前の古文書を根拠にして尖閣諸島が固有の領土であると主張している。日本の主張は、1895年以来尖閣諸島を実効支配してきたという国際法上の権原(先占)が根拠である。中国は南シナ海の島をめぐるフィリピンとの争いでも同様に古文書を根拠にして領有権を主張したが、2016年に仲裁裁判所は中国の主張を全面的に否定した。国際裁判で中国が勝利できる可能性は低い。
 外交交渉はどうか。外交交渉は基本的にギブ・アンド・テイクであり、尖閣諸島をテイクするためには日本に何かをギブしなければならない。尖閣諸島は中国固有の領土であると主張してきた中国政府が、元来自分のものである島を取り返すために日本に何かをギブすると説明しても国民は納得しないだろう。領土や主権を何か別のものと交換することは政治的に困難である。固有の領土はギブ・アンド・テイクの対象にならない。

 ≪自国の領土を守る気概≫
 以上の状況を勘案すれば、日本から尖閣諸島を奪取できる最も可能性の高い戦略は局地戦争である。したがって、日本が局地戦争を抑止し尖閣諸島を守るためには、日本人が正義のためには犠牲を恐れない勇気ある国民であることを明確なメッセージとして中国に伝えなければならない。(むらい ともひで)
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日韓軍事情報協定、韓国外相が「破棄」ちらつかせる(読売N)


【ソウル=岡部雄二郎】韓国の康京和(カンギョンファ)外相は30日、日韓関係に関する国会答弁で、北朝鮮の核・ミサイル情報を日本政府と共有するための日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、「現在は維持しているが、これからの展開によっては(ほかの)検討もあり得る」と述べた。協定の破棄をちらつかせることで、対韓輸出管理の厳格化を撤回するよう日本側に揺さぶりをかけたものだ。
 協定は1年ごとの自動延長が原則だが、8月下旬の更新期限までに相手国に通告すれば、破棄が可能だ。康氏は「(延長の可否に関する)我が国の立場をいつどのように発表するかは、戦略的に考える必要がある」と述べ、日本側の出方を見極める考えを示した。
 米国が協定の維持を強く求めているため、実際には破棄は困難との見方が強い。ただ、日本政府が輸出管理厳格化の一環として「ホワイト国」から韓国を除外した場合には破棄に踏み切るべきだとの声が与党内などから出ている。

日韓対立、米国が仲介案を提示…ロイター報道(読売N)


【ワシントン=黒見周平】ロイター通信は30日、日本と韓国が日本政府による輸出管理厳格化や徴用工問題で対立を激化させていることを巡り、米政府が日韓双方に対し、仲介案として、現状を維持したうえで、交渉を継続する協定への署名を求めたと報じた。
 事態の悪化を避け、打開策を探る交渉を促す狙いがあるとみられる。

米国防長官 初外遊で日本などアジア太平洋地域5か国歴訪へ(NHK)


アメリカ国防総省は、エスパー国防長官が就任後初めての外遊で、来月2日から日本やオーストラリアなど、アジア太平洋地域の5か国を歴訪すると発表しました。このうち日本では、イラン情勢が緊迫するなか、ホルムズ海峡の安全確保に向けてアメリカが検討している有志連合の構想について協議する見通しです。

国防総省によりますと、エスパー長官は来月2日にワシントンを出発し、ハワイを経由してオーストラリアとニュージーランド、そして日本とモンゴル韓国の順で訪問し、2国間の防衛協力などについて協議を行う予定です。
日本では、安倍総理大臣や岩屋防衛大臣との会談が調整されており、イラン情勢が緊迫するなか、ホルムズ海峡の安全確保に向けてアメリカが検討している有志連合の構想について協議する見通しです。
また、オーストラリアでは、ポンペイオ国務長官とともに外務・防衛の閣僚協議に臨む予定で、インド太平洋地域で急速に影響力を拡大している中国への対応などについて意見を交わすものとみられます。
アメリカの国防長官は、7か月間にわたって空席になっていたため、エスパー長官としては今回の歴訪で太平洋地域の同盟国に対し、改めて関係強化を呼びかけるねらいがあると見られます。

北朝鮮弾道ミサイル 官房長官「安保理決議完全履行進める」(NHK)


アメリカのトランプ大統領が北朝鮮が発射した短距離弾道ミサイルを問題視しない姿勢を示したことについて、菅官房長官は米朝首脳の信頼関係の中での発言だとして、国連安保理決議の完全な履行を進めていく日米の考え方に変わりはないと強調しました。

トランプ大統領は北朝鮮が今月25日に新型の短距離弾道ミサイル2発を発射したことについて「短距離ミサイルで、どこにでもある普通のもので、全く心配していない」などと述べ、問題視しない姿勢を示しました。
菅官房長官は午後の記者会見で「トランプ大統領は非核化に向けた米朝プロセスを進めており、発言は米朝首脳どうしの信頼関係に関わるやり取りの中で行われたものだと理解している」と述べました。
そして「弾道ミサイルの発射が国連安保理決議違反であることは明確であり、アメリカとの間では、こうした立場について累次の機会に確認してきている」と述べたうえで、引き続き国連安保理決議の完全な履行を進めていく日米の考えに変わりはないと強調しました。

湾岸有志連合にどう対応するか 拓殖大学総長・森本敏(産経:正論)


 ≪イランをめぐる緊張関係≫
 米国とイランの確執はイラン革命後の国交断絶を含め、およそ40年に及ぶ。米国はイランの核開発およびテロ支援を容認せず、イランも米国の中東湾岸への軍事介入や経済制裁に反発してきた。
 それでも、JCPOA(包括的共同作業計画)という合意が2015年7月にEU-3(英・仏・独)とP-3(米・中・露)およびイランの間で成立したのは、イランの核開発を凍結しようとするEUやP-3側と制裁解除を実現して、経済発展を進めようとするイラン側の利益が一致したからである。
 しかし、トランプ政権は、2018年5月にJCPOAから離脱を宣言して経済制裁を復活させたため、イランも核開発を再開してウラン濃縮をすすめ、一方で、米国を牽制(けんせい)するため、タンカー攻撃や無人機撃墜などの挑発活動を始めた。英国船籍タンカーの拿捕(だほ)やCIAスパイ容疑者の逮捕事案も緊張を高めている。
 外交による緊張緩和が望ましいが、イランのハメネイ最高指導者は米国と対話する考えはないと断言し、米国も大統領選挙が近づくにつれて妥協できる状況にない。
 安倍晋三首相は6月にイランを訪問し、ロウハニ大統領、ハメネイ最高指導者と会談して対話を促したが、1回の訪問で成果が出るような問題ではない。日本はイランとの友好関係を活用して、9月の日・イラン首脳会談を含め外交による問題解決に努力すべきであり、日本はそれができる特殊な立場にある。
 一方、米国はタンカー攻撃、無人機撃墜もあり、原油タンカー防護のための有志連合構想を関係国に示し始めた。ポンペオ国務長官は湾岸地域に原油を依存している国はコストとリスクを担うべきだと言い、トランプ大統領は湾岸に原油を依存している国は自国で船舶を守るべきだと言ってきた。
 各国がタンカーを自国で防護すべきとの考えは変わらないが、米国は有志連合構想に多数国の賛同を得てイランに対する抑止を強めたいと考えているのであろう。ただ、この有志連合は各国艦艇に情報提供したりする緩やかな調整のための枠組みであり、指揮権は全く有していない。

 ≪検討する評価要素は何か≫
 日本は有志連合の構想に賛同しても良いが、実際に行動する場合には関係国の対応などを見極めながら慎重にすべきである。現状では、有志連合に部隊を送るような切迫した状況にはない。
 今後、有志連合への取り組みを考える際の評価要素は、(1)日米同盟重視の観点からどのようなリスクやコストを払うべきか(2)湾岸や欧州・アジアの関係国の対応を見て日本はいかなる手段をとることが望まれるか(3)中東に原油の8割、天然ガスの3割を依存し、ホルムズ海峡にその8割を依存している日本としてエネルギー安全保障、国内経済発展の観点から、いかなるリスクを払って海上輸送路と国民の安全を守るべきか(4)良好な日・イラン関係を維持しつつ対応する手段とは何か(5)いかなるリスクとコストを払うことが国民の幅広い理解と支持が得られるか、であろう。
 原油輸入国はコストを払えという米国の主張は理解できるし、日本としては財政支援をすべきであるが、それをやれば後は有志連合任せというわけにはいかない。

 ≪実際に考えられる選択肢≫
 従って現状をみる限り、すぐに行動する必要はないが、当面は外交手段による解決を模索しながら事態の変化に迅速に対応できる態勢を検討しておくべきである。
 実際の選択肢として考えられる手段は、(イ)海賊対処法の適用(ロ)海上警備行動の発令(ハ)特別措置法の制定(ニ)平和安保法制の適用-であろう。
 (イ)は、すでにソマリア周辺のアデン湾に海上自衛隊の艦艇、哨戒機を派遣している海賊対処法を拡大して対処することであるが、これは法律の趣旨からして無理がある。
 (ロ)は、海賊対処法を制定したときに暫定的な措置として行ったことがあるが、本来、限定的な行動である。
 (ハ)は、目的に合致し米国などから評価される可能性はあるが、国内で政治的リスクを負う。
 (ニ)は、存立危機事態や周辺事態といった状況にはなく、国際平和支援法は後方支援であり、国際平和協力法は国連決議が必要であるため困難である。
 いずれにしても、船団護衛を派遣して、かえって日本タンカーがリスクを負うようなことはあってはならない。まずは、外交努力によって対話に尽力しつつ、事態の変化に応じて、国民の安全を守りエネルギー安全保障や日米同盟を重視していかなる取り組みをすることが最も国益に合致するかを考慮して、国民の理解が得られる手段を多角的に検討すべきである。
 そして、ひとたび手段が決まったら、その活動を確実に実行すべきである。こうした全体の対応ぶりで日本の真価が問われることになるであろう。(もりもと さとし)

北朝鮮の挑発 米韓同盟が揺さぶられている (読売:社説)


米国との非核化協議を先延ばしにしながら、新型兵器の開発を進め、米韓同盟に揺さぶりをかける。北朝鮮の最近の動きは看過できない。
 北朝鮮が短距離弾道ミサイル2発を発射した。約600キロ飛行し、日本海に落下した。国連安全保障理事会の制裁決議に反し、地域の安定を損なう挑発である。
 変則的な軌道を描き、迎撃されにくいロシア製の「イスカンデル」を改良した新型弾道ミサイルとみられる。発射を視察した金正恩朝鮮労働党委員長は、「われわれの軍事力の発展と安全保障に大きな意義を持つ」と語った。
 北朝鮮は、潜水艦の新造も宣伝している。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載できる可能性が指摘されている。軍備増強を誇示し、対米交渉での立場を強化する狙いがあるのだろう。
 問題は、金委員長がトランプ米大統領との6月末の首脳会談で、非核化交渉の早期再開で合意したにもかかわらず、実務者協議が開かれていないことである。
 全ての核兵器・施設の申告など完全な非核化に向けた措置を米国から迫られることを嫌い、引き延ばしを図っているのは明白だ。トランプ氏との直接会談で制裁緩和や体制保証などを勝ち取ろうとする戦術に変化は見られない。
 北朝鮮は、米韓両国が8月に予定する合同軍事演習を実務者協議に応じない口実とし、中止を求める。韓国が米国から最新鋭ステルス戦闘機「F35A」の導入を進めていることも非難している。
 米韓合同演習は、トランプ氏の意向に沿って、今年春から大規模な野外機動訓練を中止するなど、大幅に縮小された。8月に行われるのは机上演習だ。北朝鮮の要求はエスカレートしている。
 米韓同盟の弱体化に向けて、米国の譲歩をどこまで引き出せるのかを探っているのではないか。
 米国の対応には、首をかしげたくなる面がある。
 ポンペオ米国務長官は、金委員長が6月末の首脳会談で、中・長距離弾道ミサイルの発射を今後も控える、と約束したと明らかにし、成果として強調した。
 トランプ氏は、今回のミサイル発射について「短距離であり、多くの国が保有している」と述べ、問題視しない姿勢を示した。ミサイルの射程内に韓国や日本の一部が入り、米軍基地への脅威にもなることを軽視すべきではない。
 米韓が合同演習を着実に実施し、北朝鮮の挑発に対する抑止力を維持することが求められる。

岩屋防衛相 有志連合は他国の動向見極めて対応検討(NHK)


緊迫するイラン情勢をめぐり、アメリカがホルムズ海峡の安全を確保するために有志連合の結成を検討していることについて、岩屋防衛大臣は、ほかの国の動向を見極めて対応を検討する考えを示しました。

イラン情勢が緊迫する中、アメリカは、ホルムズ海峡の安全を確保するため、有志連合の結成を検討していて、中東地域を管轄するアメリカ中央軍が、今月25日に、同盟国などの代表を招いて開いた会合には、日本からも自衛隊の連絡官らが出席しました。
これについて岩屋防衛大臣は、閣議のあとの記者会見で、「緊張を緩和するための外交努力を継続していくことが重要だ。一方で、中東地域、特にホルムズ海峡は、わが国のエネルギー安全保障上、死活的に重要だ」と指摘しました。
そのうえで、「今後の対応について、予断を持って答えることは控えたい。地域の情勢を注視し、国際社会全体の動向もよく踏まえたうえで、総合的に判断していかなければならない」と述べ、ほかの国の動向などを見極めて対応を検討する考えを示しました。

海自艦、無人ヘリ搭載へ…20機態勢で尖閣監視(読売新聞)


政府は、海上自衛隊の護衛艦などに搭載する大型の無人ヘリコプターを20機程度導入する方針を固めた。中国軍の海洋進出を踏まえ、沖縄県・尖閣諸島での警戒監視活動を強化する狙いがある。2022年度に機種選定を行い、23年度から調達を開始する。複数の政府関係者が明らかにした。
東シナ海の警戒監視活動は現在、海自艦や哨戒ヘリ、P3C哨戒機などが担っている。中国の公船が尖閣諸島周辺での航行を常態化し、中国軍も東シナ海や太平洋などでの活動を活発化させる中、限られた人員や装備でどう対応していくかが課題となっていた。
艦載型の無人航空機は、艦艇のレーダーでは捉えられない遠方にいる外国の艦艇などを前方上空から監視することができるため、1隻の海自艦でこれまでより広い地域の警戒監視を行うことが可能になる。夜間や悪天候時も飛ばせるため、有人機よりも運用の幅が広がる利点もある。
東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、放射線を感知できるセンサーを搭載する案も検討している。防衛省では、有人機ではリスクが高い任務も無人機に担わせる考えだ。無人ヘリは、いずも型やひゅうが型の護衛艦や、機雷対処能力のある新型護衛艦に搭載する案が検討されている。
 導入する無人ヘリには、米国製のヘリコプター型無人機「MQ―8Cファイアスカウト」が有力視されている。米ノースロップ・グラマン社製で、全長12・6メートル、幅2・7メートル。高度約5000メートルから艦船などの動きを探知できる。米海軍が導入している「MQ―8Bファイアスカウト」は、8時間以上の継続飛行が可能で、船から200キロ・メートル離れた場所で5時間にわたり活動できるとされている。
政府は昨年12月に閣議決定した中期防衛力整備計画(19~23年度、中期防)で、3機の導入を決めた。10年程度かけて20機態勢を目指す。現在の法体系では、無人機を飛ばすには有人機などから目視で監視する必要があるため、無人機だけでの飛行を可能とする法改正の検討も進める方針だ。
 
◆無人航空機
無人で運用される飛行機やヘリコプター。遠隔操作や自動操縦で飛行する。自衛隊では、1万5000メートル以上の高高度から軍事動向を監視する無人偵察機「グローバルホーク」3機の導入などを進めている。

【地球コラム】日の丸オスプレイ「絶対に墜とさない」 米海兵隊基地での陸自訓練初公開(時事通信)


◇隊員「従来機より安全」
遮音ヘルメット越しに響くローターの音。エンジンの熱風が吹き付け、機体の下からかげろうが舞い上がる-。その瞬間、「日の丸オスプレイ」はふわりと宙に浮いた。
米南部ノースカロライナ州の海兵隊ニューリバー航空基地。陸上自衛隊による垂直離着陸輸送機「オスプレイ」の飛行・整備訓練が続けられている。記者は国内外の報道機関で初めて、日の丸を付けたオスプレイによる訓練の様子を取材した。(米海兵隊ニューリバー航空基地にて、時事通信社ワシントン特派員 出井亮太)
日本には来年3月の配備が予定されるが、受け入れ候補地ではオスプレイの安全性への懸念などから反対運動が起きている。事故が許されない状況の中、陸自隊員は安全への信頼確保に向けて訓練を重ねていた。

◇エンジンの排熱で地面からかげろうも
ニューリバー基地のだだっ広い駐機場には、数十機のオスプレイが等間隔で並んでいた。端には、機体後部に日の丸とともに「陸上自衛隊」と記された機体が3機。灰色一色の米軍オスプレイとは異なり、機体の下半分は白色の塗装が施されている。自衛隊専用の無線機や衛星通信機器を搭載した以外は、海兵隊仕様のオスプレイと同じ性能を持つ。
駐機場に出ると、遮音のための耳当てが付いたヘルメットを手渡された。3機のうち1機は飛行訓練の準備のため、回転翼(ローター)を回している。操縦席には米軍兵と陸自隊員。数十メートルの距離に近づくと熱風が吹き付け、エンジンの排熱でコンクリートの地面からかげろうが立つ。
離陸準備を整えたオスプレイは、ゆっくりと滑走路まで移動。さして助走を取ることもなく、ふわりと宙に浮き上がった。そのまま斜め前方に上昇しながら加速。一定の高度に達すると、ローターとエンジンを搭載した両翼端の「ナセル」を前方に傾け、旋回していった。ヘリコプターと航空機の双方の特徴を持つ機体らしい軽やかな離陸だった。

◇「オスプレイは航空電子機器の塊」
日本国内ではオスプレイの安全性に対する不信感が根強い。16年に沖縄県名護市沖の浅瀬に海兵隊のオスプレイが不時着、大破した事故や、オスプレイに批判的な報道がそうした傾向を助長している。それだけにオスプレイの国内運用に向け、米国で整備や操縦の習得を目指す陸自隊員らには大きな重圧がのし掛かる。
「オスプレイは航空電子機器の塊だ」。整備担当の笹山貴裕一尉は、オスプレイは従来のヘリよりも電子機器が多く搭載されているために配線が増え、整備が複雑だと語る。
その半面、機体の安全性は大幅に向上した。オスプレイでは一つの機能が故障しても、3重のバックアップがあり、機能不全に陥る可能性は低いと笹山一尉は指摘。操縦士として訓練を受ける竹内亮三佐も「オスプレイの安全性を勉強すれば、前に乗っていた機体には怖くて乗れない」と笑う。
ただ、従来のヘリにはなかった操作が増えた。多用途ヘリUHー1Jの搭乗経験が長い竹内三佐は「UH-1Jでは操縦桿(かん)を前に倒せば前進するが、オスプレイでは操縦桿だけでなく、ナセルの角度を変えたり、ボタンを押したりすることでも前進できる。その分、ボタンが増えており対応するのが難しかった」と語る。

◇緊急時には速度と航続距離の恩恵も
訓練を重ねるうちに、オスプレイのスピードや機動性の良さに「大きな可能性」を感じるようになったと同三佐。「アナログの携帯電話からスマートフォンに変わったような感覚で、慣れるまでに時間がかかるが、慣れてしまえばより便利だ」と強調する。
オスプレイはヘリのような垂直離着陸や空中停止もできる一方、航空機のように高速で長距離を飛行することも可能。従来の輸送ヘリと比べ、大幅に移動時間が短縮され、航続距離も伸びた。
竹内三佐は「例えば日常生活で通勤時間が3分の1になったり、どこかに行くのに3回必要だった給油が1回で済むという便利さを実感したりすることは少ないが、オスプレイが導入されれば、それが現実になる」と指摘。その上で「(離島防衛などの)緊急時にはその速度と航続距離がどれだけの恩恵をもたらすか計り知れない」と述べ、オスプレイ配備が南北に長い日本列島の防衛や災害派遣に貢献すると力を込める。

◇木更津駐屯地に暫定配備の方向で調整
防衛省は2021年度ごろまでにオスプレイ17機を導入する方針だ。佐賀空港への配備を予定していたが、駐屯地建設予定地をめぐり、地元漁協の合意が得られておらず、千葉県の陸自木更津駐屯地に暫定配備する方向で調整している。
16年秋に始まったニューリバー基地での陸自隊員の訓練は来年5月でいったん終了する。来年3月には木更津に「臨時航空隊(仮称)」を創設。それに合わせてオスプレイを日本に配備したい考えだ。臨時航空隊は将来、「輸送航空部隊」に改名される見通しだ。
ニューリバー基地でオスプレイの訓練を担当する海兵隊のコーベイル少佐は「(訓練を受ける)陸自隊員は非常にプロフェッショナル。お世辞ではなく、本当に素晴らしい」と絶賛する。自衛隊がオスプレイを配備することには「これまでオスプレイを操縦してきた中で、この機体がもたらす速度と航続距離、飛行高度、他の装備品との相性に大きな感銘を受けた。日本政府も本土や離島での運用でオスプレイがいかに効果的かを発見するだろう」と語る。
オスプレイの安全性について問われると、「私はけがをしたくないし、毎晩家族の顔も見たい普通の人間だ。少しでも安全性に懸念があれば、この仕事をしていないよ」と笑顔を見せた。

有志連合構想で中谷氏「自衛隊派遣決断すべき」(産経N)


 自民党の中谷元・元防衛相は28日、フジテレビの報道番組に出演し、ホルムズ海峡周辺でのタンカー護衛に向けた米国の有志連合構想について、自衛隊法に定められた海上警備行動を発令し「速やかに自衛隊の派遣を決断すべきだ」と述べた。政府は派遣に慎重な姿勢を崩さないが、中谷氏は「派遣を躊躇(ちゅうちょ)することは国益を損なう」とも語った。

【主張】日本公館の保護 韓国は条約の責務果たせ(産経N)


 日本の通商政策に抗議するとしても、国際ルールを破って危険で過激な行動をとるようでは自分たちが恥をかくだけだ。それを止められない政府の責任も問われる。
 言わずと知れた、韓国のことである。
 韓国に置かれた日本の公館が最近、相次いで襲われる事件があった。
 ソウルで19日未明、ワゴン車が日本大使館が入居するビルの入り口付近まで入り込んだ。運転していた韓国人男性が車内で火をつけ、全身やけどで死亡した。車内には当時、ガソリン計40リットルとライター、カセットガスボンベ約20本があった。男性は義父が「徴用工」だったと語っていた。抗議の焼身自殺の可能性がある。
 京都アニメーション放火事件では、容疑者がガソリン約40リットルを購入して放火し、3階建てビルが炎上して死者多数の惨事となった。ソウルの事件も一歩間違えば大火災になった恐れがある。
 釜山では22日午後、日本総領事館の図書館を訪れていた男女6人の大学生が、総領事館の庭に走り出て、安倍晋三政権を批判する垂れ幕を敷地外に投げ、「安倍は謝罪しろ」と騒いだ。韓国警察は建造物侵入容疑で6人を逮捕したが同日夜に釈放した。もはや「反日無罪」の様相を呈している。

 日本は安全保障上の理由で対韓輸出管理の強化を図った。韓国民が反発するとしても違法な手段による抗議は許されない。
 韓国政府は「外交関係に関するウィーン条約」を忘れたのか。どの国の政府も同条約22条に基づき、大使館や総領事館など外国公館を保護する「特別の責務」を負っている。だが、ソウル、釜山の事件をみれば、韓国政府がその責務を十分に果たしていないことがわかる。
 日本の外務省は、2つの事件の後それぞれ、韓国で外出する際は注意を払うよう促す「スポット情報」を出した。日本大使館は在韓邦人や企業に、警備強化や建物の出入り口付近に可燃物を置かないよう呼びかけた。
 ソウルの本紙とフジテレビ各支局が韓国人に無断侵入され、不当な抗議を受ける事件もあった。
 韓国では日本に抗議するデモ、集会が開かれている。日本の公館や企業、邦人が反日テロの犠牲にならないよう、韓国政府はこれまでの対応を反省し、警備に万全を期す義務がある。

イージス再調査、外部業者委託へ 防衛省、9月にも開始(東京新聞)


 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の秋田、山口両県への配備計画を巡り防衛省の調査にミスが相次いだ問題で、同省が近く行う再調査を外部の専門業者に委託する方向で調整していることが二十七日、分かった。再調査は九月にも開始し、数カ月間を見込んでいる。客観性を重視し、防衛省の対応に反発している地元の信頼回復につなげたい考えだ。複数の政府関係者が明らかにした。
 陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)を「適地」とした防衛省調査では、東北地方の十九カ所で地上イージスの配備が可能かどうかを検討。そのうち、九カ所は周辺の山の仰角が実際より大きく計算されたため、レーダーの電波が遮られるとして外されていた。
 専門家を交えずに作業をし、誤りにつながったとの反省から、再調査では新屋演習場を含めた二十カ所の実地測量などを行う。
 山口県の候補地となった陸自むつみ演習場(萩市、阿武町)に関しても、周辺にある高台の標高が国土地理院のデータとずれていた。再調査ではこの高台を実測する方針だ。

韓国ムン大統領 夏休み返上 日本の輸出管理強化へ対応か(NHK)


韓国大統領府は、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が29日から予定していた夏休みを取りやめたと発表しました。理由は明らかにしていませんが、日本政府が来月中にも輸出管理の優遇措置の対象国から韓国を除外する方針を示す中、夏休みを返上して対策に万全を期す姿勢を印象づけるねらいもありそうです。

韓国大統領府は28日、ムン・ジェイン大統領が29日から来月2日までの5日間の日程で予定していた夏休みを取りやめ、通常どおり執務を行うと発表しました。
理由は明らかにしていませんが、ムン大統領が夏休みを取りやめるのは、おととし5月の就任以来、初めてです。
これについて、韓国のメディアは日本政府が半導体の原材料などの輸出管理を厳しくしたことや、北朝鮮による新型の短距離弾道ミサイルの発射、それに島根県の竹島付近の空域で韓国軍機がロシア軍機に対し「領空を侵犯した」として警告射撃を行ったことなどをめぐる対応にあたるためだという見方を伝えています。
とりわけ、日本政府が来月中にも輸出管理の優遇措置の対象国から韓国を除外する方針を示す中、韓国国内では警戒感が強まっていて、夏休みの返上には対策に万全を期す姿勢を印象づけるねらいもありそうです。

ホルムズ海峡「有志連合」 米が参加要請 政府は慎重に対応検討(NHK)


中東のホルムズ海峡の安全を確保するため、アメリカのポンペイオ国務長官は日本に対し、有志連合への参加を求めたことを明らかにしました。政府は、日本がエネルギーを確保する上でホルムズ海峡の安全は極めて重要だとして、どういった対応が可能なのか、慎重に検討することにしています。

イラン情勢が緊迫する中、アメリカは、ホルムズ海峡の安全を確保するため、有志連合の結成を検討していて、中東地域を管轄するアメリカ中央軍は、25日、同盟国などの代表を招いて有志連合をめぐって意見を交わしました。
また、ポンペイオ国務長官は、日本に参加を求めたことを明らかにしました。これに関連して、菅官房長官は「日本としては、関係国とも連携し、情報収集しながら情勢を注視しているところで、今後の対応は予断を持って発言することは控えたい」と述べました。
日本政府としては、イランとの伝統的な友好関係があることから、あくまで外交努力による緊張の緩和を目指す方針です。
一方で、日本が、原油やLNG=液化天然ガスなどのエネルギーを確保する上でホルムズ海峡の安全は極めて重要だとして、ほかの同盟国などの動向を見極めながら、どういった対応が可能なのか、慎重に検討することにしています。

自民・萩生田氏「責任政党として方向性」 ホルムズ海峡の有志連合構想(産経N)


 自民党の萩生田光一幹事長代行は26日夜、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が主宰するインターネット番組「言論テレビ」に出演し、ホルムズ海峡でのタンカー護衛に向けた有志連合に関して「日本はホルムズ海峡問題の当事者だ。責任政党としてきっちり方向性を出す」と述べた。自衛隊派遣については「現行の法律に照らし、ただちに(自衛隊を)派遣できるかは慎重に考えないといけない」と説明した。
 萩生田氏は「国際社会としっかり手をつないでいくことは否定せずに考えていかなくてはいけない」とも語った。
 安倍晋三首相が9月中旬に行う考えの内閣改造・自民党役員人事に関し、衆参両院の憲法審査会での議論を前進させるため、「有力な方を(衆院)議長に置いて、憲法改正シフトを国会が行っていくのは極めて重要だ」と指摘した。
 他の出演者からは、平成27年4月に就任した大島理森(ただもり)衆院議長が4年以上の長期にわたり務めていることから、後任に二階俊博幹事長を推す声が出た。「(自民党総裁任期切れまで)2年半なので、(首相は)ラストスパートに向け思い切った人事をやりたいだろう」とも述べた。
 首相が衆参同日選を見送ったことについて、萩生田氏は「(衆院解散・総選挙の解散)カードを残して、もう一度、国民に大切なことを聞く機会があれば、躊躇(ちゅうちょ)なくやると思う」との考えを示した。

【主張】N国党とNHK 公共放送として襟を正せ(産経N)


「NHKをぶっ壊す」との連呼が腹に据えかねたのではあるまいが、みなさまの同局とは思えない厳しい物言いだ。
 NHKの木田幸紀放送総局長は定例記者会見で「受信料制度について誤った理解を広める言動にはきちんと対応し、違法行為には厳しく対処したい」などと述べた。
 「NHKから国民を守る党(N国党)」が掲げる受信料を払った人だけが視聴できるようにする「スクランブル化」に否定的な見解を示した上での発言である。
 「厳しく対処」との発言は一般論とは断っていても、参院選で一定の支持を受け議席を得た党の主張を封じるかのようだ。違法行為が許されないのは当然としても「誤った理解を広める言動」とは具体的に何か。かえって自由な発言や議論を萎縮させかねない。
 N国党は比例代表で1議席を獲得した。選挙区で2%以上の得票があり公選法上の政党要件を満たした。放送総局長も会見で「民意として、無視できない数と感じている」と述べた。
 それなら番組の公平・公正性や不祥事が相次ぐ組織体制などに疑念が抱かれ、NHKを見たくない、受信料を払いたくないと思っている人がいる現状こそ真摯(しんし)に受け止め襟を正すのが先だろう。

 N国党の主張にすべて賛成できるわけではない。
 放送に暗号をかけ受信料を払っていない人は見られない「スクランブル化」に対し、放送総局長は「NHKが果たすべき公共的役割や機能を根本から毀損(きそん)する恐れがある」と指摘した。石田真敏総務相も反対の姿勢だ。
 政党などの主張が現実的におかしいなら具体的に論拠を挙げ反論すればいいが、スクランブル化をめぐっては災害報道などを除外し誰でも見られるようにすればいいなど是非の議論もある。
 忘れてならないのは公共放送としての同局の改革が問われていることだ。相次ぐ不祥事の背景に安定した受信料収入に甘えたモラルやコスト意識欠如が指摘されてきた。歴史番組や沖縄の米軍基地などの報道をめぐりバランスを欠いているとの批判も根強い。
 NHK会長が上田良一氏まで4代続け民間から起用されたのも改革が途上だからだ。来年1月に任期満了を迎え次期会長人事の議論も始まる。改革の進捗(しんちょく)はどうなのか明示する良い機会だ。

中韓は「途上国」? トランプ氏扱い変更を指示(東京新聞)


 【ワシントン=白石亘】トランプ米大統領は二十六日、世界貿易機関(WTO)で中国や韓国などが発展途上国として優遇措置を受けているのは不公平だとして、WTOにルール見直しを求めるよう米通商代表部(USTR)に指示した。

 九十日以内に進展がなければ、米国は途上国扱いをやめる方針だ。三十日から中国・上海で再開される米中の貿易協議でも火種となる可能性がある。
 トランプ氏はツイッターで「WTOは壊れている。世界で最も裕福な国々が自らを発展途上国だと申告し、優遇措置を受けている」と不満をぶつけた。
 ホワイトハウスの発表によるとトランプ氏は、WTOは先進国と発展途上国の「時代遅れの二分法に頼り続けている」と批判。WTO加盟国の三分の二が途上国と申告し、関税などが先進国よりも優遇されているのは「多くは支持できない」と訴えた。また世界で最も裕福な国々のうち、シンガポールやクウェートなどが途上国扱いを受けているほか、同じく途上国に位置付けられる韓国やメキシコ、トルコは経済協力開発機構(OECD)の加盟国だと主張した。
 トランプ氏は、WTOが中国を不当に優遇していると批判を繰り返してきたが、WTOルールの変更は全加盟国の同意が必要で、ハードルが高い。一方的な行動も辞さない姿勢を示して圧力をかける狙いとみられる。

「日韓関係の緊張を懸念」米国務省高官 さらなる悪化防止検討(NHK)


アメリカ国務省の高官は「日韓関係の緊張を懸念している」と述べ、関係がこれ以上悪化しないようアメリカとしても対応策を検討していることを明らかにしました。

アメリカのポンペイオ国務長官は来週、タイの首都バンコクを訪れ、ASEAN=東南アジア諸国連合の一連の会議に出席する予定で、これを前に国務省の高官が26日、電話で会見しました。
高官は、日韓関係の悪化に関して「両国の緊張を懸念し、両国が双方のためになる建設的な対応をするよう促す方策を探っている」と述べ、日韓関係がこれ以上悪化しないようアメリカとしても対応策を検討していることを明らかにしました。
一方で、ASEANの一連の会議の場で日米韓などの枠組みでアメリカが仲介をするのかについては「アメリカと韓国、日本が同じ場所にいるときはいつでも会いたいという思いが生まれると思うが、今回は慌ただしい訪問で、まだ具体的に述べることはできない」として、ポンペイオ長官のバンコク訪問中の対応については明言を避けました。
アメリカは、北朝鮮や中国といった地域の課題に対応するため日米韓3か国の連携を重視していて、日韓関係の改善を望む姿勢を示していますが、仲介を行うかは明言していません。

ホルムズ海峡「有志連合」 米が参加要請 政府は慎重に対応検討(NHK)


中東のホルムズ海峡の安全を確保するため、アメリカのポンペイオ国務長官は日本に対し、有志連合への参加を求めたことを明らかにしました。政府は、日本がエネルギーを確保する上でホルムズ海峡の安全は極めて重要だとして、どういった対応が可能なのか、慎重に検討することにしています。

イラン情勢が緊迫する中、アメリカは、ホルムズ海峡の安全を確保するため、有志連合の結成を検討していて、中東地域を管轄するアメリカ中央軍は、25日、同盟国などの代表を招いて有志連合をめぐって意見を交わしました。
また、ポンペイオ国務長官は、日本に参加を求めたことを明らかにしました。これに関連して、菅官房長官は「日本としては、関係国とも連携し、情報収集しながら情勢を注視しているところで、今後の対応は予断を持って発言することは控えたい」と述べました。
日本政府としては、イランとの伝統的な友好関係があることから、あくまで外交努力による緊張の緩和を目指す方針です。
一方で、日本が、原油やLNG=液化天然ガスなどのエネルギーを確保する上でホルムズ海峡の安全は極めて重要だとして、ほかの同盟国などの動向を見極めながら、どういった対応が可能なのか、慎重に検討することにしています。

中国機へのスクランブル179回 過去2番目の多さ 4~6月(産経N)


 防衛省統合幕僚監部は26日、日本領空に接近した中国機に対する航空自衛隊機の緊急発進(スクランブル)回数が今年4~6月期で179回だったと発表した。前年同時期から6回増え、過去最多だった平成28年の199回に次ぐ回数となった。ロシア機は65回で前年同時期から30回減ったが、太平洋上での領空侵犯事案などもあった。
 全体のスクランブルは246回で、前年同時期から25回減少した。
 防衛省は4~6月に6件の「特異な飛行」を発表したが、このうち4件が中国軍機だった。スクランブルの対象は戦闘機が中心で、沖縄本島と宮古島の間を通過する動きなどが引き続き確認された。
 ロシア機では、6月20日に「TU95爆撃機」が沖縄県・南大東島と東京都・八丈島の領空を相次いで侵犯した。今回の公表分には含んでいないが、今月23日にも「A50空中警戒管制機」が竹島(島根県隠岐の島町)に領空侵犯している。防衛省は「スクランブル回数は減少したものの、引き続き活発な活動状況にある」として警戒している。
 空自航空方面隊別では、南西諸島周辺を担当する南西航空方面隊が162回で最多だった。

【主張】北のミサイル発射 制裁強化で応じるときだ(産経N)


 北朝鮮が25日早朝、日本海に向け短距離弾道ミサイル2発を発射した。韓国軍によると、飛距離は約600キロだった。
 金正恩朝鮮労働党委員長が発射に立ち会った。朝鮮中央通信は、作戦配備段階に至った新型ミサイルであるとし、「韓国軍部の好戦勢力に厳重な警告を送る武力示威の一環」だと強調した。8月に予定されている米韓合同軍事演習中止を要求した。
 北朝鮮の弾道ミサイル発射は5月9日以来で、国連安全保障理事会の制裁決議違反である。
 安保理は会合を開き、今回の北朝鮮の挑発行動を取り上げてもらいたい。また、関係各国は現行の対北制裁を一層堅固なものとしなければならない。
 これは日本自身の安全にも関わる。飛距離が600キロであれば、福岡を含む九州、山口の一部が射程に含まれるからだ。
 トランプ米大統領は「核実験もしていないし、発射実験も小さなものしか行っていない」と述べ、今回の発射を問題視しない考えを示した。同盟国の安全を軽視するような態度は問題である。
 対北制裁の緩みがあってはならない。米シンクタンクは、安保理決議が北朝鮮への輸出を禁じている高級車が2015~17年、803台も密輸されていたと指摘した。1台50万ドル(約5400万円)以上するドイツ製「メルセデス・マイバッハS600ガード」防弾仕様車2台は、オランダから海路、中国の大連、大阪、韓国の釜山を経て、最後はロシア極東から空輸されたという。

 密輸のための違法ネットワークが張り巡らされている。金正恩委員長はその密輸高級車に乗り、トランプ大統領との会談などに公然と現れている。安保理と国際社会への侮辱である。
 安保理決議に基づき、日米などは洋上での瀬取りに目を光らせているが、北朝鮮はあの手この手で逃げ道を見いだしているということだ。
 核・ミサイル関連物資も同様に北朝鮮へ搬入されている可能性が高く、警戒せねばならない。
 核・ミサイル開発用の外貨を稼いでいる、中露など海外における北朝鮮労働者の年内送還も、安保理決議が求めている。
 北朝鮮に核・ミサイル戦力を放棄させるには、制裁の厳格履行が欠かせない。

韓国「ホワイト国」 2日にも除外決定 政府、輸出管理規制(東京新聞)


 政府が半導体材料の韓国向け輸出規制強化を巡り、安全保障上の輸出管理で優遇措置を取っている「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を、八月二日にも閣議決定する方向で調整していることが二十六日、分かった。政令公布の二十一日後に施行されるため、八月下旬にも除外される見通し。ホワイト国の指定取り消しは韓国が初となる。

 韓国政府は日本の措置が不当だとして、世界貿易機関(WTO)の一般理事会などで撤回を求めている。除外が正式に決まれば韓国側のこれまで以上の反発は必至で、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など他の通商協議にも影響を与えそうだ。
 政府はホワイト国からの韓国の除外について、貿易管理の国内運用の見直しと説明している。菅義偉官房長官は二十六日の記者会見で「実効的な輸出管理を行う観点から、適切な措置だ」と述べた。

 これとは別に、今月四日にはフッ化水素など半導体材料三品目の韓国向けの輸出管理を厳格化した。
 日本は韓国を二〇〇四年にホワイト国に指定した。輸出先がホワイト国であれば、輸出企業は手続きの簡略化などの優遇措置を受けられる。ホワイト国から外れると、食料品や木材などを除いた多くの品目で軍事転用の恐れがあるとされた場合、輸出企業は経済産業省に許可を得る必要がある。
 政府は韓国をホワイト国から除外する方針について、今月一日からパブリックコメント(意見公募)を実施し、二十四日に締め切った。一万件超の異例の数が集まり、大半が方針を支持していたという。韓国政府からも自国の貿易管理は適切に行われているとして、日本側に措置の撤回を求める意見があった。
 韓国では昨年十月、最高裁が元徴用工訴訟で新日鉄住金(現日本製鉄)に賠償を命じる確定判決を出した。日本政府は第三国の委員を含む仲裁委員会の開催を韓国に要請したが韓国は回答せず、その後日本は対韓輸出規制強化を発表した。
 韓国政府は二十五日、中国河南省で開かれているRCEPの交渉会合で日本の輸出規制について取り上げる考えを表明。日韓対立の行方次第では、年内妥結を目指す多国間の自由化交渉が停滞する恐れがありそうだ。

文在寅政権の「反日」は国内問題だ (Jbpress)

(池田 信夫:経済学者、アゴラ研究所代表取締役所長)
 日本政府の韓国に対する半導体材料輸出の優遇措置解除をめぐって、韓国政府との対立が深まっている。韓国はWTO(世界貿易機関)の理事会でこの問題を取り上げたが、賛成は得られなかった。
 この背景には、韓国側が「徴用工」と呼ぶ戦時中の朝鮮人労働者に対する賠償をめぐる対立がある。韓国政府はWTOでも「徴用工問題への報復だ」と日本政府を批判した。こういう文在寅政権の態度に「反日」だと反発する日本人が多いが、問題はそれほど単純ではない。

日韓請求権協定に違反する「徴用工」判決
 元朝鮮人労働者の問題は、今に始まった話ではない。1965年に日韓基本条約が結ばれる前から労働者の賠償問題はあり、日本政府は賠償を拒否していた。日本の朝鮮支配は国際法的に合法であり、賠償は必要ないとの立場だったからだ。
 これに対して当時の朴正熙大統領は、世界の最貧国だった韓国の経済を建て直すため「経済協力」という曖昧な理由で日韓請求権協定を結び、日本から5億ドルの資金を受け取った。このとき徴用工の賠償は韓国政府が行うことになった。
 この問題を蒸し返したのが、一連の「徴用工」訴訟である。2018年に韓国大法院(最高裁)は、新日鉄住金に賠償を命じる判決を出したが、この訴訟の原告は政府に徴用された労働者ではなく、募集に応じて日本に来た朝鮮人労働者とその遺族だった。
 たとえ徴用された労働者でも、その賠償は韓国政府が行い、日本政府はその資金を援助すると決めたのが日韓請求権協定である。このため日本政府は一貫して賠償を拒否してきたが、韓国の裁判所は韓国内にある新日鉄住金などの資産を差し押さえ、その売却を認めた。
 大法院判決は「徴用工」への損害賠償を「日本政府の朝鮮半島に対する不法な植民地支配および侵略戦争の遂行と直結した日本企業の反人道的な不法行為」に対する慰謝料として認め、これは日韓請求権協定の対象外だという。
 条約も国際法も超えた「不法行為」を指弾する論理には飛躍が大きすぎて、韓国人以外には理解できないだろうが、文在寅政権にとってはそれでいいのだ。これは日韓問題ではなく、韓国の国内問題だからである。

前の政権の約束を破る韓国政府
 最初に大法院が新日鉄住金に賠償責任があると判断して下級審の判決を差し戻したのは2012年だったが、朴槿恵政権はこの訴訟を5年以上「凍結」した。文在寅政権がそれを「故意に判決を送らせている」と批判し、大法院の当局者を逮捕したため、大法院は急いで同じ趣旨の判決を出した。
 しかし文在寅大統領はコメントを避けた。それは当然である。2005年に盧武鉉政権が日本に対する請求権について「慰安婦問題は未解決だが、徴用工問題は日韓請求権協定で解決ずみだ」と確認したときの韓国側の責任者が、当時の文在寅秘書室長だったからだ。彼は徴用工問題を蒸し返すのはルール違反だと知っているのだ。
 請求権問題をめぐって、韓国政府の態度は二転三転した。1993年に河野談話で日韓両国が慰安婦問題を政治決着したのは保守派の金泳三大統領だったが、左派の盧武鉉大統領はそれをくつがえした。このとき徴用工については「賠償責任は韓国政府にある」という合意文書があったが、慰安婦にはそういう合意がないというのが韓国の論拠だった。
 これにもとづいて安倍政権は2015年に朴槿恵政権と慰安婦合意を結び、財団に10億円を拠出したが、「徴用工」判決が出ると、文在寅大統領は慰安婦合意を破棄し、財団も解散してしまった。
「徴用工」問題についての文在寅氏の行動は矛盾しているが、前の政権の約束は守らないという点では一貫している。このような韓国政府の行動は、近代国家としては理解に苦しむが、儒教圏ではそれほど特異ではない。

韓国の政権交代はつねに「革命」
 中国では「国」という言葉は明や清などの王朝を示し、それを超えるstateに相当する言葉がなかった。国は人口の1%以下の王朝(皇帝と官僚機構)を示す言葉で、一般国民は含まれていなかった。「易姓革命」で王朝が代わると前の王族は皆殺しになり、宮廷は破壊された。
 異なる政権が対外的な連続性をもって条約を守る主権国家は、1648年のウェストファリア条約以降の西洋近代に特有の概念である。そのstateが明治時代に日本で「国家」と訳されて清に輸出されたが、儒教圏に主権国家は根づかない。中国には今も共産党政権以外の国家はなく、人民解放軍は共産党の「私兵」である。
 儒教の圧倒的な影響を受けた韓国にも、政権を超える国家の概念がない。大統領が交代するたびに1万人近い政府職員が入れ替わり、新しい王朝ができてしまう。韓国の大統領が悲惨な末路をたどるのも、政権交代が「革命」になるからだ。
 軍政の時代の大統領は暗殺や亡命で政権を追われ、刑事訴追された。民政になってからも、盧武鉉は自殺し、李明博と朴槿恵は訴追されて獄中にいる。
 こういう国では、大統領は文字通り命がけの仕事である。前の政権の腐敗を一掃し、その決定をくつがえして自分の清潔さを示さないと生き残れない。反日も目的ではなく、親日と見られることが韓国では政治生命を失う原因になるからだ。
 本質的な対立は日本と韓国ではなく、韓国内の保守派と左派の間にある。これを韓国では、南南葛藤と呼ぶ。その背景には、朝鮮半島の南北対立の歴史がある。北朝鮮を敵国と考えるのか同胞と考えるのかについて、今も韓国内には深い亀裂がある。
 日本との関係を重視する保守派に対して、北朝鮮との関係を重視して日本との関係を軽視するのが左派である。文在寅大統領の行動には、国内の保守派を一掃するという一貫性がある。自分の身を守るには、保守派の「反革命」を封じる必要があるからだ。
 そのとき利用するのが、反日というカードである。おかげで日韓関係は崩れてしまったが、この問題の本質は韓国の南南葛藤なので、外交交渉で解決するのはむずかしい。安倍政権が韓国の非常識な対応に冷静に対応しているのは賢明である。

北朝鮮のミサイル 専門家「弾頭軽くして飛行距離のばしたか」(NHK)


北朝鮮が25日に発射したミサイルについて、韓国の軍事専門家は、ことし5月に発射したミサイルと似ているとしたうえで、弾頭を軽くして飛行距離をのばした可能性があると分析しました。

北朝鮮のミサイルに詳しい韓国国防安保フォーラムのヤン・ウク(梁旭)センター長は、北朝鮮が25日発射した2発のミサイルについて、ことし5月と同様に、ロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」に似ているとの見方を示しました。
その特徴については「高度が50キロを超えず、ミサイル防衛を突破するためのものだ。低い高度で飛ぶことで、レーダーに探知されるのを避けることができる」と説明しました。

また、5月の発射との違いとして飛行距離を挙げ「同じミサイルであっても、弾頭の重さを減らせば、飛躍的に飛行距離をのばすことができる」と述べ、弾頭を軽くして飛行距離をのばした可能性があると分析しました。
そのうえで「600キロまでのびれば韓国全域を攻撃することができる」として、韓国にとっては脅威となるとの見方を示しました。
今回の発射の意図については「飛行距離の増加以外に技術的な進歩を見いだすのは難しい。技術的な立証というよりも実戦配備を前にした最終的な性能を確認する過程だろう。また、米韓の合同軍事演習などへの不満を示す政治的なメッセージではないか」と述べました。

韓国の狙い空振り…WTO理事会「日本非難」に同調勢力なく(産経N)


 【ジュネーブ=三井美奈、ソウル=名村隆寛】世界貿易機関(WTO)の一般理事会が24日に終了し、韓国は同日の記者会見で、対韓輸出管理の厳格化についてジュネーブでの協議提案に日本が応じない、と非難した。一方、理事会で日韓以外の第三国から発言はなく、国際世論を味方につけて日本に措置撤回を求めようとした韓国側の狙いは空振りに終わった。

 韓国・産業通商資源省の金勝鎬(キム・スンホ)新通商秩序戦略室長は「日本の措置は徴用工問題をめぐり、外交で優位に立つための戦略計画だ」と主張した。日本企業が多額の賠償金を科された問題で、日本は「貿易を政治手段にした」と批判した。
 金氏は理事会の会場で山上信吾・外務省経済局長にジュネーブでの会談を求めたが、山上氏は応じなかった。金氏は「日本は(輸出管理で)自分の行いに向き合わない。態度は逃げ腰だ」と非難を続けた。
 一方、伊原純一・在ジュネーブ国際機関代表部大使は別の会見で、輸出管理の厳格化で「WTOで討議するのは適切ではない」と改めて主張。「理事会で第三国は発言しようとせず、議長は二国間解決を望み、討議を締めくくった」と話した。山上氏は「韓国から正式な対話要請は受けていない」とも述べた。

 一般理事会で「日本はWTOルール違反」との韓国の訴えに同調する勢力はなかったが、あるアフリカの政府代表は「日韓の問題であり、わが国は口出しはしない」と明かした。金氏は理事会で、半導体材料の輸出管理厳格化は「第三国や罪のない消費者を苦しめる」と述べ、世界的影響を警告した。ただ、欧州やアフリカ諸国は植民地時代の過去を抱え、日本の措置を歴史問題に結びつける訴えに距離を置いたとみられる。
 韓国産業通商資源省は24日、WTOの一般理事会で日本側に2国間協議を提案したが、応じなかったとし「強い失望感を表明した」と非難した。「WTOの事実上の最高意思決定機構で日本側の措置の問題点を広く伝えると同時に、日本側の非協力的な態度も浮き彫りにした意義がある」と強調。今後も国際社会に日本の措置の問題点を提起していく構えを明らかにした。
 韓国はWTO提訴も辞さない構え。WTOの紛争処理制度で争う場合、まずは2国間協議を行い、そこで解決できない場合、紛争処理小委員会(パネル)で審理することになる。

【主張】WTOで日韓応酬 情報戦への備えを万全に(産経N)


 韓国に対する輸出管理の厳格化をめぐる世界貿易機関(WTO)一般理事会の討議は、日韓双方の主張が全くかみ合わないまま終わった。
 韓国が「自由貿易に逆行する」などと訴えたのに対して、日本は安全保障上の必要な措置だと反論した。日韓以外の第三国からの発言はなく、外国メディアは、韓国が支持の取り付けに失敗したと報じている。
 当然だろう。兵器転用が懸念される物資が韓国から横流しされないよう、手続きを厳格化するのは日本が国際社会に果たすべき責務だ。これをもって自由貿易に反するという理屈には無理がある。
 文在寅政権は、この現実を直視する必要がある。韓国がなすべきは、自らの輸出管理体制の不備を改めると同時に、日本の対韓不信を拭う行動を示すことだ。その意思も見せないのが残念である。
 ここは日本も気を引き締めなければなるまい。韓国はWTOへの提訴を検討している。日本に理があるから大丈夫だと油断していると、足をすくわれかねない。
 韓国は今後、各国の支持を得るよう執拗(しつよう)に情報戦を仕掛けてくるだろう。特に米国による仲裁に大きな期待を寄せている。今のところ米国が積極的に動く様子はみられないが、警戒は怠れない。韓国の動きを封じるよう米国での発信にも力を尽くすべきである。

 韓国側は、WTOが禁じる輸出数量制限などの疑いがあると主張している。だが、実際には、簡素化していた輸出手続きの優遇策を取りやめ、通常の手順を踏むよう求めただけである。WTOに提訴されても、日本が勝訴するという見方はもちろん多い。
 そうであっても丁寧な説明が不可欠だ。例えば、韓国の問題点として、通常兵器に転用可能な物資の管理体制の不備がある。対韓輸出に不適切な事案があったことも明らかにした。これらのどこが問題かを明確にしなければ、付け入る隙を与えよう。韓国の主張を詳細に分析し、それを覆す論拠を周到に構築すべきだ。
 4月、日本の水産物に対する韓国の禁輸についてWTOで事実上敗れた件を思い起こしたい。日本は紛争処理小委員会(パネル)で勝訴したのに、上級委員会で覆されて逆転敗訴した。パネルの勝利に安心し、上級委でも勝てると高をくくっていたのではないか。忘れてはならない教訓である。

中国国防白書 「防御」目的を超えた軍拡だ(読売:社説)


東・南シナ海や西太平洋で軍事的な影響力を拡大し、米軍の排除を目指す。中国の習近平政権の強軍戦略は、地域の安定を脅かすだけだ。
 米中対立が貿易だけでなく安全保障分野にも及ぶ中、中国が4年ぶりに国防白書を発表した。米国に対抗する必要性を強調し、急ピッチの軍備増強を正当化しているのが特徴である。
 トランプ米政権が軍事費を大幅に増やすなどして「世界の安定を損ねている」と批判し、アジア太平洋地域で米国が同盟を強化していることへの警戒感を示した。
 南シナ海の人工島や、沖縄県・尖閣諸島は「中国固有の領土だ」と主張し、台湾の統一のためには「武力の使用を放棄しない」と脅しをかけた。

 中国の国防政策は、こうした権益を守るための「防御的」なものであり、「覇権は永遠にとなえない」という。言葉通りに受け止めるわけにはいかない。
 習政権は、今世紀半ばまでに「世界一流の軍」を築くという目標を掲げている。軍拡と威圧的な振る舞いによって地域に緊張をもたらしているのは中国自身であることを自覚すべきだ。
 白書は最新装備として、米軍基地があるグアムを射程に収める中距離弾道ミサイル「DF(東風)26」や、国産最新鋭ステルス戦闘機「J(殲)20」、高性能レーダーを備えるミサイル駆逐艦「052D型」の配備を明記した。
 制空権と制海権が及ぶ範囲を、中国周辺にとどまらず、西太平洋にかけて拡張し、米軍の接近や進入を封じる意図は明白だ。
 中国軍は今月1日、中国本土から「DF21D」とみられる対艦弾道ミサイル6発を発射し、南シナ海に着弾させた。中国本土からの攻撃能力を誇示することで、南シナ海で「航行の自由作戦」を行う米軍を威嚇したのではないか。
 海上交通路(シーレーン)の安全は、日本を含む各国共通の利益である。南シナ海の自由な往来を妨げ、緊張を高める危険な行為は断じて許されない。
 白書でロシアとの安全保障協力に重点が置かれたことにも注意が必要だ。合同訓練や軍事技術面での連携を強化するとしている。韓国が不法占拠する島根県・竹島周辺で中露が初の合同訓練を行ったのは、その一環だろう。
 中露両国が新たな軍事協力協定を結び、アジア太平洋地域で揺さぶりを強める可能性がある。日本は米国との同盟と抑止力の強化に努めなければならない。

韓国首相「予期せぬ事態も」日本に警告 輸出規制で(NHK)


日本政府が、輸出管理の優遇措置の対象国から韓国を除外する方針を示す中、韓国のイ・ナギョン(李洛淵)首相は「状況をさらに悪化させれば、予期せぬ事態につながるおそれもある」と警告し、日本に対して協議に応じるよう改めて求めました。

日本政府は、半導体の原材料など3つの品目について韓国向けの輸出管理を厳しくしたことに加えて、輸出管理を簡略化する優遇措置の対象国から、早ければ来月中にも韓国を除外する見通しです。
韓国のイ首相は25日、政府の会議で「もし日本が状況をさらに悪化させれば、予期せぬ事態につながるおそれもある」と警告し、日本に対して協議に応じるよう改めて求めました。
日本の韓国に対する貿易管理をめぐっては、日本時間の24日、WTO=世界貿易機関の一般理事会で議論されましたが、両国の主張は大きく食い違い、改めて対立が浮き彫りになりました。
さらに韓国では25日、世界有数のシェアを誇る半導体メーカー、SKハイニックスの先月までの3か月間の決算が発表され、本業のもうけを示す営業利益が前の年の同じ時期と比べて89%減少したことが明らかになるなど、経済の先行きへの懸念が広がっています。
イ首相としては、早期の状況打開を目指して改めて日本に対応を求めたとみられます。

韓国軍「北朝鮮が日本海に向け2発の飛しょう体発射」(NHKニュース)


韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が25日早く東部のウォンサン(元山)付近から日本海に向けて2発の飛しょう体を発射し、およそ430キロ飛行したと発表しました。韓国軍は詳しい分析を急ぐとともに、追加の発射に備えて警戒監視を続けています。
韓国軍合同参謀本部の発表によりますと、北朝鮮は25日午前5時34分ごろと5時57分ごろの2回、東部のウォンサン付近から日本海に向けて合わせて2発の飛しょう体を発射し、飛しょう体はおよそ430キロ飛行したということです。
北朝鮮はことし5月4日にもウォンサン付近から東に向けて複数の短距離の飛しょう体を発射したほか、5月9日には北西部から日本海に向けて複数の短距離弾道ミサイルを発射し、この時は最大で420キロ飛行していました。
北朝鮮を巡ってはアメリカのトランプ大統領が先月、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長と3回目の首脳会談を行い、停滞する非核化協議の再開で一致するとともに、5月の短距離ミサイルの発射については「どの国もテストしているミサイルで非常に小さい」と述べるなど、問題視しない考えを繰り返し示しています。
一方で北朝鮮は最近、アメリカと韓国が規模を縮小しながらも軍事演習を続けているとして「露骨な圧迫だ」と反発し、韓国政府が支援するとしていたコメ5万トンの受け取りを拒否するなど、米朝協議の再開もにらんで揺さぶりをかけています。
今回、発射された飛しょう体がミサイルかどうかは今のところ明らかになっていませんが、米韓両軍は飛しょう体の種類や発射の目的について詳しい分析を急ぐとともに、追加の発射に備えて警戒監視を続けています。

政府「安全保障に直ちに影響を与えるような事態は確認されず」
政府は、「わが国の領域や排他的経済水域への弾道ミサイルの飛来は確認されておらず、現時点で、わが国の安全保障に直ちに影響を与えるような事態は確認されていない」としています。また、北朝鮮情勢をめぐり総理大臣官邸に設置されている対策室などで、情報収集にあたっています。

防衛相「情報の収集や分析に努め 警戒監視に万全を期す」
岩屋防衛大臣は午前8時半ごろ記者団に対し、「北朝鮮が、何らかの飛しょう体を発射したと承知している。防衛省の関係幹部会議で情報を集約し、分析中だが、この段階で、わが国の領域や排他的経済水域への飛来はないと確認している。北朝鮮の軍事動向について、引き続き、アメリカや韓国などと緊密に連携しながら、情報の収集や分析に努め、警戒監視に万全を期していく」と述べました。そのうえで、「数や種類、距離は分析中で、この段階で、確たることは申し上げられない。どういう形の発射であっても、もし、弾道ミサイルであれば、国連決議に違反しているわけで先般からの、飛しょう体の発射事案は、非常に遺憾だ」と述べました。

首相「米と緊密に連携」
安倍総理大臣は午前10時すぎ、静養先の山梨県で記者団に対し、「わが国の安全保障に影響を与える事態でないことは確認している。いずれにしろ、アメリカと緊密に連携していく」と述べました。

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