FC2ブログ

「権威主義国家」と対峙する作法 東洋学園大学教授・櫻田淳(産経:正論)


 北海道大学で教授職を務める中国近代史研究者が、その事由を開示されないまま9月上旬に訪問先の上海で中国当局に拘束され、11月中旬に解放された一件は、日本の「知の世界」に衝撃を与えた。
 『日本経済新聞』社説〈11月2日付〉は、「日中関係の改善を阻害する重大な問題であり、深く憂慮する」と記し、日本の中国研究関連学会は続々と「憂慮」声明を発した。対中反発の広がりこそ、教授の早期解放が成った一因であると説明される。

 ≪日本の基本信条への侵害≫
 しかし、腑(ふ)に落ちないのは、この件が日中関係の狭い射程で語って済む問題であろうかということである。四半世紀前、国際政治学者の高坂正堯元京都大学教授は、遺稿の中で、「安全保障は決して人生とか財産とか領土といったものに還元されはしない。日本人を日本人たらしめ、日本を日本たらしめている諸制度、諸慣習、そして常識の体系を守ることが安全保障の目標なのである」と書いた。高坂教授は、「国民の生命・身体・財産を守る」と一般に説明される安全保障の目標が、「その国をその国たらしめている諸制度、諸慣習、常識の体系を守る」というものであると指摘したのである。
 北海道大学教授拘束案件は、中国共産党政府が「学問の自由」という「当代の日本を日本たらしめている諸制度、諸慣習、そして常識の体系」の一つに脅威を与えたものであり、高坂教授の指摘に従えば、日本の安全保障が歴然として脅かされたものであったと断ずる他はない。この件は、教授解放によって収束するものでなく、日本の基本信条への侵害として深刻に受け止められるべきである。
 このように目下、明白に浮上しているのは、冷戦下のソ連と同様、中国に類する専制主義・権威主義国家にどのように知的に相対するかということである。
 この関心に即して参考になるのは、歴史学者のジョージ・F・ケナンの思考であろう。彼は、冷戦初期、米国国務省高官として米国の対ソ連「封じ込め」政策の立案を主導した人物として知られる。彼の「現実主義」思考の骨子は、おおむね次のようなものである。
 (1)米国は、眼前の専制主義・権威主義国家をあえて崩壊させ転換させることができるなどとは、ゆめゆめ考えてはならない。「反共十字軍」的思考は有害である。
 (2)米国は、自由、民主主義に係る「自らの美風」を断固として護持しなければならない。
 ケナンの思考には、キリスト教に裏付けられた「米国の価値意識」への信念と共産主義思潮への批判が反映されていた。故に、英国の「保守思想の父」として知られるエドマンド・バーク流の保守主義者と説明される。

 ≪観察に「愛着と批判」の平衡≫
 これを現下の対中関係に当てはめれば、「日米両国を含む『西方世界』諸国は、中国が自らに近似した国になるように政策的に誘導できると自惚(うぬぼ)れてはならない。『西方世界』諸国は、自由・民主主義・人権・法の支配のような『自らの美風』を断固として護持しつつ、中国の『監視と統制』の伝播(でんぱ)に毅然(きぜん)と臨まなければならない」という理屈になる。
 一方、ケナンは、アントン・P・チェーホフの文学に傾倒し、ロシアの芸術文化に深い愛着を示した。先刻、逝去された木村汎北海道大学名誉教授の『産経新聞』での評伝記事は、「ロシアはそうは思っていないかもしれないが、私ほどロシアを愛している研究者はいないのではないか」との言葉を伝えている。ソ連、後にはロシアの政治体制の現状に誠に厳しいまなざしを向けつつ、ロシアを深く愛した姿勢は、ケナンにも木村教授にも共通するものがあった。
 自ら観察対象とした国々に対する「愛着と批判」の平衡こそ、ケナンや木村教授に類する地域研究者の「証明」であろう。

 ≪「自らの美風」守る姿勢堅持≫
 それ故にこそ、1980年代半ば、ミハイル・S・ゴルバチョフ(当時、ソ連共産党書記長)は、ケナンを「自国に対しては忠実な市民、他国に対しては友人」と呼んだ。ゴルバチョフは、昔日の「敵方の謀将」を称賛したのである。こうしたゴルバチョフに類する感覚は、現下の習近平を「核心」とする中国共産党政府には働いていないのか。歓迎されるのは、「中国の事情を理解する人々」ではなく「体制を擁護するか、少なくとも批判しない人々」であるらしい。自らにとっての「友人」でありそうな人々を落胆させ萎縮させる対応は、愚昧この上ないものであるけれども、「中国の夢」に耽溺(たんでき)した共産党政府が自らの愚昧さに気付かないとすれば、それは中々に喜劇的な光景である。
 筆者は、ケナンや木村教授に類する地域研究者ではないけれども、中国のような権威主義国家に相対する際、「自らの美風」を守る姿勢が大事であるという一点を指摘しておく。目下、日本の人々に問われているのは、日中関係の当座の風向きに惑わず、そうした姿勢を貫く意志である。(さくらだ じゅん)
スポンサーサイト



政府、馬毛島を約160億円で買収 米軍訓練を移転(産経N)


米軍空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の実施候補地の馬毛島(鹿児島県西之表市)について、政府と地権者側が29日、約160億円の売買契約を結んだことが、複数の政府関係者らへの取材で分かった。FCLPを実施するほか、自衛隊施設も整備し、中国の海洋進出を念頭に置いた南西防衛の拠点とする方針。
 馬毛島は種子島の西約12キロに位置する約8平方キロの無人島。空母の飛行甲板の代わりに陸上滑走路を使い、空母艦載機が発着艦訓練を行う米軍のFCLPを馬毛島で実施する。また、政府は海上・航空両自衛隊の訓練も行い、南西方面での有事の際には戦闘機配備などの拠点として活用することも検討している。
 日米両政府は平成23年の合意で、硫黄島(東京都)で暫定的に実施しているFCLPの移転先として、馬毛島を選定した。その後、防衛省が馬毛島の大部分を所有する東京都の開発会社と交渉に入った。
 防衛省は土地価格を約45億円と鑑定したが、開発会社側は滑走路を整備したことなどを理由に数百億円規模を要求。今年1月、160億円程度とすることで折り合いが付き、細部の交渉が続いていた。

中曽根氏死去 戦後史に刻む「大統領的」首相(読売:社説)


 戦後政治史に刻まれる一時代を築き、強いリーダーとして内政、外交の両面で確かな足跡を残したと言えよう。
 1982年11月から5年間、首相を務めた中曽根康弘氏が死去した。101歳だった。首相としての在職日数は、戦後5番目に長い1806日に及ぶ。
 中曽根氏は47年の衆院選で初当選した。若手の頃は、吉田首相を厳しく批判し、「青年将校」と呼ばれた。岸内閣で初入閣して以降、要職を歴任した。
 66年に中曽根派を結成し、自民党の実力者5人を称した「三角大福中」の一角を占めるようになった。82年に田中派の協力を得て、首相の座を射止めた。
 政権運営で特筆すべきは、「戦後政治の総決算」を掲げ、多くの改革を成し遂げたことだろう。
 内政では「聖域なき行財政改革」に取り組み、国鉄、電信電話、専売の3公社の民営化を断行した。トップダウンの手法で政策を決定しつつ、時に民間の有識者も活用した。大統領的な手法はその後、多くの政権が踏襲している。
 外交面で、今日に至る強固な日米同盟の礎を築いた功績は大きい。首相就任当初から「日米は運命共同体」と強調し、当時のソ連に対して、日米が共同歩調を取る姿勢を鮮明にした。
 ロナルド・レーガン米大統領とは親密な関係を築いた。「ロン」「ヤス」と日米首脳がファーストネームで呼び合うようになったのも、この頃からである。
 三木内閣が定めた防衛費の「国民総生産(GNP)比1%枠」を取り払い、防衛力の強化に努めたことも注目されよう。
 中曽根氏は86年、いわゆる「死んだふり解散」で衆参同日選挙に臨み、衆院で300議席を超える大勝を果たした。この結果、自民党総裁の任期が1年延長された。長期政権の最終盤では、教育改革に力を注いだ。
 2003年まで議員を続け、当選回数は20回を数えた。会長を務めた世界平和研究所で政策提言を重ね、憲法改正に情熱を傾けた。18年に発表した政策論集では、政府に安全保障のコストを積極的に分担するよう求めていた。
 初当選の頃から首相を目指し、政策やアイデアを大学ノートに書きつづった。これが政権構想の土台となった。確固とした信念を持ち、政策の実現を目指した。
 「政治家とは歴史という名の法廷で裁かれる被告である」が口癖だった。多くの議員にかみしめてもらいたい至言である。

中曽根元首相死去 海外の反応 (NHK)


中国 「中日関係の発展に重要な貢献」
中国外務省の耿爽報道官は、29日の記者会見で、「中曽根元総理大臣は、見識の高いベテラン政治家であり、中国との友好的な交流や協力に進んで取り組み、中日関係の発展に重要な貢献を行った方だ。中曽根氏の逝去に対し、謹んで深い哀悼の意を表すとともに、ご家族の方々に心からのお見舞いを申し上げる」と述べました。
また、日中関係が「蜜月」の時代と言われた1980年代に中曽根元総理大臣と親しい関係を築いた胡耀邦元総書記の三男の胡徳華氏がNHKのインタビューに応じました。この中で胡徳華氏は、「中曽根元総理大臣は日本と中国の平和と友好に多大な貢献をしました。中曽根元総理大臣は中国の古い友人です。亡き父をはじめ、私たち家族にとっても非常によい友人でした。亡くなったことを聞き、とてもつらく思います。ご家族の方にお悔やみ申し上げます」と述べました。

台湾外交部「台湾の人々の独立と尊厳を追い求めてきた」
中曽根元総理大臣が死去したことについて、台湾の外交部は、「深い哀悼の意を示す」などとするコメントを発表しました。
コメントでは、中曽根元総理大臣が長きにわたって中国と台湾との関係を注視してきたとし、「中国に対して、台湾に武力を使用するという主張を棚上げし、武力統一の立場を放棄するよう呼びかけたこともあった。2005年には東京で行われた催しで、台湾の人々の独立と尊厳を追い求めてきた精神に敬意を示し、台湾と日本の良好な関係が永く続くことを願っていた。中曽根元総理大臣の考え方が今後もアジア太平洋地域を平和に導くと信じている」などとしています。
中曽根元総理大臣は、戦争中、南部・高雄の海軍施設でも勤務していて、多くの台湾メディアが中曽根元総理大臣の死去を速報で伝えました。

海外のメディアも速報で伝えています。
ロイター通信は、アメリカのレーガン元大統領と親しくつきあい、抜本的な改革を実現するために官僚たちと戦ったことを伝えました。
アメリカのAP通信も「第2次世界大戦後の政界の巨人、中曽根元総理大臣が死去した」と伝えています。
アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルも速報で伝え、「中曽根政権のもと、日本は戦後の軍備を強化し、世界経済で
アメリカのライバルと評価されるようになった」と指摘しています。

米臨時代理大使「日米の最高の立て役者」
アメリカ大使館のヤング臨時代理大使はツイッターに、中曽根元総理大臣とレーガン元大統領がソファーに座って会話する姿を収めた写真を投稿し、「日本政府と日本の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。輝かしい経歴やレーガン元大統領との友情を通じ、極めて重要な日米パートナーシップの最高の立て役者を務められました」とコメントしました。

中国 各メディアが速報で伝える
中国国営の中央テレビや新華社通信など、中国の各メディアも中曽根元総理大臣の死去を速報で伝えました。
このうち、中国中央テレビは、NHKの報道を引用して、中曽根元総理大臣が1982年から5年間、日本の総理大臣を務め、国鉄の民営化や日本の安全保障の強化に努めたと伝えました。
また、共産党系のメディア環球時報は、中曽根元総理大臣の経歴のうち、1985年の8月15日に戦後の総理大臣として初めて靖国神社に公式参拝したことを強調して紹介しています。
さらに、上海の共産党系メディア「澎湃」は、「最も国際化した政治指導者だった」などと伝えています。

韓国 連合ニュース「現代政治史の生き証人が亡くなる」
韓国の通信社、連合ニュースは、中曽根元総理大臣が死去したことを速報で伝えました。
連合ニュースは、中曽根元総理大臣の経歴を紹介するとともに「日本の現代政治史の生き証人が亡くなった」と伝えています。
また「1960年代前半の日韓国交正常化の過程で重要な役割を果たし、1983年には戦後の日本の総理大臣として初めて韓国を訪問して、両国の友好に寄与した」と功績をたたえています。
その一方で、1985年に戦後の総理大臣として初めて、靖国神社に公式参拝したことについては「日本の政治家が靖国神社を参拝できる道を開き、韓国や中国などの周辺国から反発を買った」と批判的に伝えています。

ゴルバチョフ氏「卓越した日本の政治家」
中曽根元総理大臣が死去したことについて、旧ソビエトのゴルバチョフ元書記長は「友人であり、卓越した日本の政治家が亡くなったことを深く悲しんでいる」とするコメントを発表しました。
この中でゴルバチョフ氏は「1985年に初めてお会いして以降、私たちはいつも率直に意見を交わしてきた。中曽根氏は、両国間の行き詰まりを打開し、関係を前進させる決意を持っていた。さらにペレストロイカにも関心を寄せ、われわれの政治の変化についても深く研究していた」としています。
そして「きょうのこの悲しい日に私は特別な温かい気持ちで『日の出山荘』で会話を交わしたことを思い出している」として、平成4年、ゴルバチョフ氏夫妻が東京・日の出町の中曽根氏の別荘「日の出山荘」に招かれた時の思い出を記しています。

ジャック・アタリ氏「国際的な広い視野で決断」
フランスのミッテラン元大統領の特別補佐官を務めたジャック・アタリ氏は、中曽根元総理大臣について、「それまでの日本の総理大臣と異なり、党の束縛などを受けず、国際的な広い視野で決断ができる新しいタイプの政治家で、『日本のゴルバチョフ』という印象を持った」と振り返りました。
そのうえで、フランスと日本との文化交流の拠点となっているパリ日本文化会館の設立にあたっても、「ミッテラン元大統領との良好な関係が重要な役割を果たした」と述べました。

中曽根元首相死去 各界の反応 (NHK)


東大 御厨名誉教授「国鉄解体しJR作ったことが功績」
生前、中曽根氏と新聞や民放のテレビ番組で対談やインタビューを重ねた東京大学の御厨貴名誉教授は中曽根氏の功績について「いちばんはやはり、戦後、労働組合と対じして結果的につぶしたこと。国鉄を解体して、JRを作ったことが彼の功績でしょう」と話しています。
また、アメリカのレーガン元大統領とお互いを「ロン」「ヤス」と呼び合う仲だったことに触れ「レーガンとの日本での会談で『彼は土のにおいがする』と言って、自分の別荘に招いて、ホラ貝なんかも吹いてもてなした。戦後日本の安保が重要視されていたなかで、強い関係性を作った」と評価していました。
そのほか、「それまでの政治家と違って視覚に訴えることを重視した政治家だった。サミットでは自分が真ん中になるようにしたり、ぬれた髪のまま人前に出てきて、『水泳やっていたんだ』と言って、自分の体自慢のようなことをした。見せることに関心のある政治家だった」と中曽根氏の一面を話しました。そして「中曽根さんが今の政治を見ると、大きい政治、この国を変えていくような政治がなくなったと、残念に思っていただろう」と話していました。

JR東日本「輝かしい功績 敬意と感謝」
中曽根氏は巨額な債務を抱えて経営が行き詰まった旧国鉄の分割・民営化に取り組み、昭和62年に今のJR各社が発足しました。
中曽根氏が死去したことについて、JR東日本は「中曽根康弘元首相の突然の訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。国鉄の分割・民営化を主導し、今日の鉄道の発展につながる大きな功績を残された、偉大な政治家を失ったことは誠に残念に思います。ご生前の輝かしいご功績に敬意と感謝の意をささげ、ご冥福をお祈り申し上げます」とコメントしています。

JR西日本「国鉄改革推進で主導的役割」
JR西日本「国鉄改革推進で主導的役割」
またJR西日本は「中曽根元総理のご訃報に接し、心からお悔やみを申し上げる。故人は、総理ご就任直後から、国鉄再建対策推進本部の本部長をみずからお務めになり、国鉄改革推進の主導的役割を果たされた。すでに国鉄改革から30余年が経過したが、『鉄道の再生』を目指した故人のご遺志を忘れることなく安全で持続可能な鉄道の実現に取り組んで参りたい」とコメントしています。

JR東海 葛西名誉会長「大きな功績残した」
中曽根氏とともに国鉄の民営化にあたったJR東海の葛西敬之名誉会長は「国鉄の分割民営化は、中曽根元総理のリーダーシップがあったからこそ実現できた。その結果が鉄道の今日の発展につながっており、大変大きな功績を残された。心よりご冥福をお祈り申し上げます」とコメントしました。

NTT「電気通信市場の発展にも尽力」
NTTは「電電公社の民営化をはじめ、電気通信市場の発展にもご尽力された中曽根元首相のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみを申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします」とする談話を出しました。

拓殖大学「大学改革に寄与」
中曽根氏が12代総長を務めていた拓殖大学は「大学改革に大きく寄与いただきました。産業界や社会と結び付いた教育を実現したいという思いから、財界人を講師とする講座を開講。退任後も創立100周年の記念式典にご臨席いただくなど、暖かく心を寄せていただきました。心よりご冥福をお祈り申し上げます」とコメントしています。

経団連 中西会長「世界的にも卓越した指導者」
中曽根氏が亡くなったことを受けて、経済界からは行財政改革や外交政策の実績を評価する声が相次いでいます。
このうち経団連の中西会長は「中曽根元総理は、時代の先を読む洞察力と改革を実行に移す政治的リーダーシップを兼ね備えた、わが国のみならず、世界的にも卓越した政治指導者の1人だった」としたうえで、「とりわけ、中曽根元総理が実行に移された、いわゆる『土光臨調』や三公社の民営化をはじめとする行財政改革、エネルギー問題への対応、米国との同盟関係の強化などの功績は特筆すべきものであり、これらの重要性はますます高まっているといえる」とするコメントを発表しました。
また、経済同友会の櫻田代表幹事は「中曽根元総理は『戦後政治の総決算』を掲げ、さまざまな改革に道筋をつけてきた。2005年に経済同友会で行われた講演では『今われわれがどこに位置しているのかを、歴史の座標軸の中で見極める必要がある』と発言され、国家の基本政策を構築する重要性を強調していた。課題先進国である日本は、元総理による本質的な問いに真摯(しんし)に向き合い、将来への展望を開いていかなければならない」とコメントしています。

日本商工会議所の三村会頭「国益のため頑張られた」
日本商工会議所の三村会頭は記者団に対し「亡くなられたと聞いて本当に驚いている。私は中曽根さんを囲む経済に関する研究会に参加していて、その中で非常に印象に残っているのが『政治家は歴史という法廷の被告人である。評価は後世に任せて、自分の信じることを力強く実行することが政治家の役割だ』ということだった。私心なく国益のために頑張られた政治家だった」と述べました。
また、経済政策については「JRの民営化は、いいことだったと思う。NTTもそうだが、民営化以前とは格段に業績もサービスもよくなっている。民営化をめぐっては、いろいろな抵抗が世の中全般からあったが、見事に政治家として乗り越えられたことも立派な功績だ」と述べました。
さらに、三村会頭は「中曽根さんが総理大臣に就任して最初に訪問した国は韓国だった。そのとき、カラオケを韓国語で歌ったと聞いている。そうした姿勢が反日感情が厳しかった中でも、関係改善に結び付くという感覚をお持ちだったと思う。今の日韓の情勢を見て、中曽根さんなら、おそらく『対話をしろ』と言ったと思う」と述べました。

渡辺恒雄氏「彼以上に敬愛した人物はいない」
渡辺恒雄氏「彼以上に敬愛した人物はいない」
中曽根氏と親交の深かったことで知られる読売新聞グループ本社主筆の渡辺恒雄氏(93)は「中曽根さんの逝去は、私にとっては親の死と同様のショックです。私が平記者、中曽根さんがまだ陣笠代議士の頃から、毎週土曜日には決まって読書会をして、良書を読みあさった。夜二人で酒を飲むときも、話題は読書の話、政治の話ばかりだった。あのような勉強家、読書家は他に知らない。小泉首相の時、勝手に国会議員定年制を作られ、国会議員を八十五歳で無理矢理引退させられた時は、本当に憤慨していた。質素な生活にも感銘していた。私にとって彼以上に敬愛した人物はいない」というコメントを出しました。

ウシオ電機 牛尾会長「先端の世界知り政治で実行」
中曽根政権で政府税制調査会の特別委員などを務め、その後、経済同友会の代表幹事を務めたウシオ電機の牛尾治朗会長は、中曽根元総理大臣の死去について「行動力をもって常に自分の感性で最も先端の世界を知り、それを政治として実行する珍しい人でした。ああいった人は当分は出ないのではないか」と述べました。
牛尾氏はアメリカの大学に留学経験があり、事業を通じて豊富な人脈を持っていたことから、当時のアメリカの情報化社会に向けた動きや軍事関連の最新の情報を頻繁に中曽根氏に伝えていたと言います。
牛尾氏は「僕がアメリカから帰って近代軍事について話をすると、その翌日には当時の防衛庁の幹部に確認するなどしていた。そして『非常に参考になった』と電話をもらうこともあり、反応の速い人だった」と述べました。
また、「新しい考えを持った日本の学者やジャーナリストの助言を聞くだけでなく、そういった人が持ち帰ってきたアメリカの考え方を、よいものはダイレクトに自分のポリシーとして採択する。そういう意味で非常に近代化された人だった。いろいろな形で協力したが、中曽根さんの内閣は変革を実行した内閣だったと思う」と述べました。

首相、インパール訪問へ 12月中旬、実現すれば初(産経N)


安倍晋三首相は12月中旬に予定するインド訪問の際、先の大戦で多くの元日本兵が死亡した「インパール作戦」の舞台になった北東部マニプール州インパールを訪れる方向で調整に入った。複数の日インド関係筋が28日、明らかにした。
 外務省によると、実現すれば日本の首相では初めて。今年6月に開館した資料館の視察も検討している。
 関係筋によると、安倍首相は12月15~17日にインドを訪問し、16日にモディ首相と会談する日程で最終調整している。

【主張】女川原発「合格」 新たな再稼働の道筋開け(産経:社説)

宮城県の牡鹿半島に立地する東北電力の女川原発2号機(沸騰水型、出力82・5万キロワット)が原子力規制委員会の安全審査で、事実上の合格証を獲得した。
 残る審査などが順調に進めば、再来年度中の再稼働も視野に入る。
 これまでに再稼働している原発9基はいずれも西日本に多い加圧水型で、女川2号機は沸騰水型原発として初の再稼働が有力視されている。
 東京電力などと同じ沸騰水型が復活する呼び水として、また原発再稼働の「西高東低」解消の第一歩となることを期待したい。
 待望の合格だが、規制委の審査にほぼ6年もの歳月が費やされたのは残念だ。審査を手際よく進めることはできなかったのか。
 原発の運転期間が基本40年に限られていることを考えると6年の停止期間は、あまりにも長い。
 このことは再稼働していない他の原発についても当てはまる。運転していないなら、設備の劣化はほとんど進行しないはずだ。
 規制委は、原発の運転停止期間を40年間から除外すべきである。そうした合理的な規制導入の検討を早急に開始してもらいたい。
 さらに注文するなら、基本的な安全対策を終えた段階で原発の運転を認め、安全審査を並行させる道筋を考えるべきである。

 原子力発電は、国のエネルギー政策で「重要なベースロード電源」と位置付けられているが、これまでの再稼働ペースでは、期待されている役割は果たせない。
 来年から実運用に入る地球温暖化防止の「パリ協定」で、日本が世界に約束した二酸化炭素の26%削減も公約倒れを免れない。
 沸騰水型原発の安全審査では、東電の柏崎刈羽原発(新潟県)の6、7号機と日本原子力発電の東海第2原発(茨城県)が女川2号機より進んだ段階にあるのだが、地元同意の壁の前で再稼働の時期が見通せない状況だ。
 女川2号機への地元同意の壁は高くないとみられているが、国が前面に出て、しっかり説明すべきである。東海第2と柏崎刈羽についても同様の対応が望まれる。
 女川原発は東日本大震災の震源に最も近い原発だったが、巨大津波にも地震動にも負けなかった。被災した300人以上の近隣住民の避難生活を約3カ月にわたって支えたのもこの原発だった。その実績を忘れてはなるまい。

防衛大学校本科卒業留学生等交流会の開催について(防衛省)


1 目的及び趣旨
 防衛大学校本科を卒業し、防衛省・自衛隊と各国を繋ぐ橋渡し役として活躍している卒業留学生等との関係強化は、我が国周辺の安全保障環境がより一層厳しさを増すなか、我が国の平和と安全を守るために必要不可欠である。
中期防衛力整備計画においても、「防衛大学校等を卒業した留学生のネットワーク化を図り、防衛協力・交流の強化の一助とする」こととしており、これを具現化する取組として、防衛大学校本科の卒業留学生等約50名による交流会を、今般初めて開催するもの。

2 日程及び場所
令和元年11月28日(木)
日中:防衛大臣等との懇談等(防衛省)
夕刻:総理大臣主催レセプション(総理公邸)
11月29日(金)
日中:防衛大学校訪問
夕刻:防衛大学校長主催レセプション(横須賀市)

3 参加国
12か国:タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、モンゴル、ベトナム、大韓民国、カンボジア、東ティモール、
ラオス、ミャンマー

河野氏、12月訪中へ 防衛相では10年ぶり(日経新聞)


河野太郎防衛相は12月中旬に中国を訪問し、魏鳳和国防相と会談する調整に入った。日本の防衛相の訪中は2009年3月の浜田靖一氏以来10年ぶりとなる。12月下旬の安倍晋三首相の訪中や、来年春に予定する習近平(シー・ジンピン)国家主席の国賓来日に向け、防衛分野でも日中両国が協力する姿勢を示す。
日中両国は18年10月の首脳会談で防衛当局間の交流促進で合意した。19年6月にシンガポールで開いた日中防衛相会談で日本の防衛相が年内に訪中する方針で一致していた。
日本側は昨年6月に始まった相互通報体制「海空連絡メカニズム」について、幹部間のホットライン開設に向けた協議を前進させたい考えだ。自衛隊と中国軍の偶発的衝突を回避する狙いがある。
日中の防衛交流を巡っては、10月に予定していた自衛隊の観艦式に中国軍が初参加を決めていた。観艦式は台風被害に伴う自衛隊の災害派遣のため中止になったが、中国軍の最新鋭ミサイル駆逐艦「太原」が日本を訪れた。

北朝鮮から弾道ミサイル発射か EEZ外に落下と推定 政府(NHKニュース)


政府は28日夕方、北朝鮮から弾道ミサイルとみられるものが発射されたと発表しました。日本の領域には飛来せず、EEZ=排他的経済水域にも落下しないと推定されるということで、政府は詳しい分析を行っています。

そのうえで、「昨今の北朝鮮による弾道ミサイルなどのたび重なる発射は、わが国を含む国際社会全体にとっての深刻な課題だ。国民の生命・財産を守り抜くため、引き続き、情報の収集・分析、警戒監視に全力をあげていく」としています。
防衛省によりますと、28日、北朝鮮から弾道ミサイルとみられるものが発射されたということです。
防衛省は「わが国の領域には飛来せず、排他的経済水域にも落下しないものと推定される」としています。
そのうえで、「北朝鮮による弾道ミサイルのたび重なる発射は、わが国を含む国際社会全体にとっての深刻な課題で、情報の収集・分析と警戒監視に全力をあげていく」としています。
また、防衛省関係者によりますと、28日午後5時前、北朝鮮東部から、弾道ミサイルとみられる飛しょう体が発射されたといういうことです。

政府 NSC=国家安全保障会議を開催
北朝鮮が弾道ミサイルとみられるものを発射したことを受けて、政府は、午後6時前からおよそ10分間、総理大臣官邸で、安倍総理大臣をはじめ、茂木外務大臣、河野防衛大臣ら関係閣僚が出席し、NSC=国家安全保障会議の閣僚会合を開きました。
これまでの情報を分析するとともに、今後の対応などを協議したものとみられます。

安倍首相「国際社会への深刻な挑戦だ」
安倍総理大臣は午後6時すぎ、総理大臣官邸で記者団に対し、「わが国の領域やEEZ内への落下は確認されていないが、北朝鮮のたび重なる弾道ミサイルの発射は、わが国のみならず、国際社会に対する深刻な挑戦だ。引き続き米国や韓国など、国際社会と連携しながら、国民の生命・財
産を守り抜くため、警戒監視等に全力をあげていく」と述べました。
北朝鮮によるミサイルの発射が相次いでいた
北朝鮮はことし5月から短距離弾道ミサイルなどの発射を繰り返しています。
5月4日には東部ウォンサン(元山)付近から、日本海に向けて2発発射したあと、5日後の5月9日にも北西部から2発発射し、防衛省はいずれも短距離弾道ミサイルと分析しています。
その後、7月から8月にかけても東部や南西部などから短距離弾道ミサイルなどを相次いで発射し、9月10日には西部のピョンアン(平安)南道から短距離弾道ミサイルを発射しています。
さらに先月2日には、東部ウォンサン沖から弾道ミサイルを発射して日本のEEZ=排他的経済水域内に落下し、翌日、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイル、「北極星3型」の発射実験に成功したと発表しました。
そして、先月31日には、それまでのように午前中ではなく、夕方の時間帯に西部から短距離弾道ミサイルとみられる飛しょう体を発射しました。

【主張】核抑止力 「悲劇」を防ぐには必要だ(産経:社説)


 来日していたローマ教皇(法王)フランシスコが被爆地長崎や広島での演説で、核兵器の使用や保有は「倫理に反する」と廃絶を訴えた。「核兵器は安全保障への脅威から私たちを守るものではない」と述べ、核抑止力を否定した。

 「真の平和は非武装以外にあり得ない」とも述べた。宗教家の立場から、核廃絶や平和の理想を語ったものととらえたい。これらをそのまま現実の政策に適用するのは危うい。
 核廃絶が理想である点は言を俟(ま)たないが、世界はそれを一足飛びに実現できる環境にはない。
 残念ながら、教皇の言葉通りに日本や主要国の政府が一方的に核抑止力を否定、放棄すれば、残る核保有国が圧倒的優位になる。軍事バランスが崩れ、人々は核の脅威にこれまで以上にさらされてしまう。全ての核保有国が放棄すると合意しても、核兵器を隠したり、ひそかに製造したりする国や勢力が現れれば万事休すだ。
 菅義偉官房長官は記者会見で、「日米安保体制の下で、核抑止力を含めた米国の抑止力を維持、強化していくことはわが国の防衛にとって現実的で適切な考え方だ」と述べた。極めて妥当である。
 核兵器を持たない日本が、北朝鮮や中国、ロシアの核の脅威にさらされていることを忘れてはならない。

 日本政府には、広島、長崎のような悲劇や核兵器使用の脅しから国民を守る責務がある。だから通常兵力と並んで核抑止力も日本の守りに加える政策を長らく採ってきた。この核抑止力は自前で用意せず、日米同盟に基づき米軍の核戦力つまり米国の「核の傘」を充ててきた。この方針は、国家安全保障戦略や「防衛計画の大綱」に記されている。
 ミサイル防衛を進めても百発百中で核ミサイルを撃ち落とすことはできない。人類の今の科学技術の水準では、核の脅威には核を含めた戦力で抑止する態勢をとることが欠かせない。皮肉なことだが、核拡散防止条約(NPT)で認められた核抑止力の存在が、核戦争や大国間の戦争を防いできた面は否めないのである。
 菅長官は「現実にある安全保障上の脅威に適切に対処しながら、地道に、現実的に核軍縮を前進させる道筋を追求していく必要がある」と語った。これ以外の正解はないだろう。

政治家と宗教家の違い(産経抄)

1960年の米国大統領選で、リチャード・ニクソン氏と熾烈(しれつ)な争いを繰り広げていたジョン・F・ケネディ氏は、宗教問題に苦しんだ。総人口の8割を占めるキリスト教徒のなかで、ケネディ氏は少数派のカトリックだった。

 ▼多数派のプロテスタント側からは、こんな懸念が指摘されていた。もしバチカンのローマ教皇(法王)の意向と米国の国益が対立した場合、大統領は正しい判断を下せるのか、と。ケネディ氏は演説で政教分離の原則を貫く決意を表明して、なんとか乗り切った。
 ▼ローマ教皇フランシスコが昨日、教皇として38年ぶりの訪日を終え、帰国の途に就いた。日本政府とバチカンは、核兵器の廃絶を目標とする点では一致している。ただ今回の来日で、それに至る道筋の違いが浮き彫りとなった。
 ▼日本は国連で2年前に採択された核兵器禁止条約に署名していない。近隣の核保有国の脅威にさらされるなか、米国の「核の傘」に頼らざるを得ないからだ。これに対してバチカンは、すでに署名、批准を終えている。元首でもある教皇は、被爆地、広島でのスピーチで「核抑止」自体を否定した。「核兵器の所有も倫理に反します」「真の平和は非武装の平和以外にあり得ません」。この演説について朝日新聞夕刊の「素粒子」は、「核禁条約に背を向ける首相はどう聞いた」と、安倍晋三首相を揶揄(やゆ)していた。
 ▼首相はどう聞いたのか、勝手に「忖度(そんたく)」してみよう。宗教指導者としての教皇の訴えを、首相は全面的に支持するはずだ。ただし日本の安全保障に責任を負う身として、現実的な選択をするしかない。
 ▼首相はカトリック教徒ではない。たとえそうだったとしても、政治家と宗教家の立場は、決定的に違うのである。

WTO 紛争処理の機能停止を避けよ (読売:社説)


自由貿易体制を支える多国間の枠組みにとって深刻な状況と言える。
 164の国・地域が加盟する世界貿易機関(WTO)で、貿易紛争を処理する上級委員会が機能停止に追い込まれる可能性が出てきた。
 通商や国際法の専門家らで構成する上級委(定員7人)の委員は現在3人しかいない。うち2人は12月10日に任期が切れ、審理に最低必要な3人を下回る。

 米国が「上級委は権限を越えた判断をし過ぎている」と、委員の選考を拒否しているためだ。このままだと、上級委は少なくとも新規案件を扱えなくなる。紛争処理の停滞は避けねばならない。
 紛争処理は2審制だ。1審にあたる小委員会(パネル)の判断に不服がある場合、当事者は上級委に上訴できる。パネル案件の約7割、毎年10件前後が上訴される。日本政府は加盟国と連携し、現実的な打開策を探るべきである。
 上級委員の後任選びを進めると同時に、上級委の責任の範囲や権限などを明確化し、各国から信頼される機関へ変革する必要があるのではないか。
 貿易は公正なルールの下で行う。国同士の利害衝突は透明性の高い手続きで解決する。こうした基本理念を体現するため、WTOは1995年に発足した。
 モノやサービスの貿易に関するルール作りなどを目指したものの、先進国と新興国の対立で2008年に交渉は行き詰まった。多くの国は2国間や多国間の貿易協定交渉に移行し、WTOは紛争処理が主力業務となっている。
 その機能すら失われれば、WTOの存在意義が問われよう。
 上級委問題の解決を難しくしているのは、米国によるWTOへの強い不信感である。
 世界2位の経済大国である中国が、WTOの中で、関税措置などで優遇を受けられる「途上国」扱いのままになっている。中国は自国企業への過剰な補助金支給をやめようとしない。
 それらについて、米国が不公正だと批判するのも一理ある。
 だからと言って、長年かけて作り上げた紛争処理の機能を止めていいわけではあるまい。
 貿易紛争の解決を2国間の協議のみに委ねると、米国のような大国が有利になりやすい。WTOで紛争処理制度が導入されたのは国際社会の知恵である。
 WTOが地盤沈下して保護主義が拡大すれば、世界の貿易が縮小しかねない。日本は問題収束へ粘り強く取り組んでもらいたい。

北朝鮮 GSOMIA維持「米が強盗のように迫った」と批判 (NHK)


北朝鮮の国営メディアは日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAを巡り、「アメリカが協定の破棄を撤回するよう、強盗のように迫った」と伝え、アメリカが韓国に強い圧力を加えたと批判しました。

北朝鮮で韓国との窓口機関にあたる祖国平和統一委員会が運営するウェブサイトは27日論評を伝え、韓国政府が維持を決めた日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAに言及しました。
このなかでGSOMIAに関しては「日本に軍国主義復活と朝鮮半島を再び侵略するための足がかりを提供する売国的な協定だ」としています。
そのうえで「アメリカは協定の破棄を撤回するよう、強盗のように迫り、横暴にふるまった。南では反米、反日の機運が一層高まっている」と伝え、アメリカが韓国に強い圧力を加えたと批判しました。
北朝鮮はこれまでたびたび、韓国はGSOMIAを破棄すべきだと主張していて、今回の論評にはその思惑が外れたことへのいらだちがあらわになっています。

「イージス・アショア」山口での再調査 問題なし 専門家会議 (NHK)


新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」のずさんな調査を受けた再調査の妥当性などを検証する防衛省の専門家会議は、山口県で行われた再調査に問題は見当たらないとした見解を示しました。

新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画をめぐるずさんな調査を受けて、防衛省は、外部業者に再調査を委託するとともに、その内容の妥当性を有識者による専門家会議で検証しています。
27日開かれた専門家会議では、候補地となっている山口県萩市の自衛隊演習場やその周辺で行われた測量、それに電波環境や水質などの再調査について検証が行われ、出席者からは、「地元に丁寧に対応するため、今後も、水質調査は続けることが望ましい」という意見が出されました。
そのうえで、「いずれの再調査も、問題は見当たらない」という見解が示され、防衛省は今後、専門家会議の意見も踏まえ、地元への説明を行うことにしています。

「大東亜共栄圏」目指す中国の夢 東京国際大学教授・村井友秀(産経:正論)


現在、中国は「一帯一路」を太平洋に拡大し、嘗(かつ)て太平洋の覇権をめぐって日米が激戦を繰り広げた南太平洋のソロモン諸島やマーシャル諸島に進出しつつある。米国から見れば、80年ぶりに米国の海である太平洋に、再びアジアの覇者が手を伸ばしてきたように見えるだろう。

 ≪尊王攘夷と大東亜共栄圏≫
 尊王攘夷という民族主義を掲げて徳川幕府を打倒した明治政府は、民族主義を基本理念としていた。しかし、欧米列強の圧倒的な力に直面すると、開国して欧米諸国の経済的進出を許すという反民族主義的な政策を取らざるを得なかった。明治政府は言行不一致を合理化するために、反民族主義な開国は暫定的な政策であり、暫(しばら)くの間は頭を低くして目立たぬように国力を増強し(韜光養晦(とうこうようかい))、十分な力をつけた暁には必ず尊王攘夷を実行すると誓って政策の矛盾を糊塗(こと)する他なかった。
 その後、日本は富国強兵に邁進(まいしん)し、日清戦争や日露戦争に勝利して、1930年代には世界強国の一員に数えられるようになった。遂(つい)に日本が尊王攘夷を実行できる時が来たのである。1930年代に世界有数の軍事大国になった日本は、尊王攘夷が目指したように日本から外国勢力を排除するだけではなく、当時の日本の実力に見合った地域から外国勢力を排除しようとした。これが「大東亜共栄圏」である。
 当時の大日本帝国は日本本土だけで成り立っていたわけではなく、満州を含む中国の主要地域を傘下に収め、南太平洋を国防圏に含めた強大な国家であった。大日本帝国が目指す「大東亜共栄圏」は、日本の影響下にある中国の主要地域と東南アジア諸国、さらにインドを含む広大な地域であり、大日本帝国はこの広大な地域から欧米勢力を駆逐しようとした。しかし、大日本帝国は太平洋における戦いで米国に敗れ、「大東亜共栄圏」は崩壊した。

 ≪米国に挑戦する中国の登場≫
 第二次世界大戦後は米ソが覇権を争ったが、経済が破綻したソ連が崩壊すると米国が唯一の超大国になった。米国が覇者になった世界で、米国に挑戦する潜在力を持つ国の筆頭は中国であったが、共産主義革命によって経済が低迷し、長期間にわたって最貧国の地位を脱することができなかった。しかし、20世紀の末にトウ小平のイニシアチブによって経済の資本主義化が始まり、経済が急成長し軍事力も増強された。
 但(ただ)し、中国に対する警戒感が高まり、先進国から経済発展を妨害されることを恐れたトウ小平は、暫くの間は頭を低くして目立たぬように国力を増強し(韜光養晦)、十分な力をつけてから既存の世界秩序に挑戦するシナリオを描いた。しかし、習近平主席は世界第2位の経済力と世界第3位の軍事力を背景に「韜光養晦」の時代を卒業したと判断し、米国が主導する世界秩序への挑戦を開始した。
 中国共産党は、日本との戦いの中で共産主義ではなく「抗日民族統一戦線」という民族主義を掲げ、戦後の国共内戦では日本に妥協的であった国民党を民族の裏切り者と非難して政権を取った民族主義政権である。中国共産党は基本的に民族主義政権であったために、ソ連が崩壊し、共産主義の正統性が地に堕(お)ちた後も政権を維持することができた。現在、経済発展に黄色信号が点滅している共産党政権が国民に誇れる実績は民族主義だけである。今後、共産党はより民族主義に頼って政権を維持しようとするだろう。現在の中国共産党の民族主義の象徴が「中華民族の偉大な復興」である。このスローガンを実現する共産党の戦略が陸と海のシルクロードを再建する「一帯一路」である。

 ≪「一帯一路」の行き着く先≫
 中国共産党の世界観は、世界中の国は覇者を目指すという「戦国時代モデル」で、「一つの山に二匹の虎はいない」と考えている。中国の「一帯一路」がアジアの虎を目指すのならば、世界の虎である米国にとって許容できるものであった。しかし中国が北極や太平洋を支配しようとするのならば、それは「アジアの山」から「世界の山」を目指すものであり、「世界の山の虎」である米国にとって看過できない行動である。
 米国が世界の覇者であるということは、米国が世界の海を支配しているということである。南シナ海も米国が支配している世界の海の一部であり、まして太平洋に手を出せば、米国の反撃は不可避である。1941年の太平洋では、日本が戦艦、空母、潜水艦の数で米国を上回り、南太平洋の島に前進基地があった。現在、中国が太平洋に展開できる海軍力は米軍の比ではない。世界の覇者である米国に挑戦する中国を、軍事力でも経済力でも上回る米国が許容することはない。中国は大日本帝国と同様に実力を過信し早まった。米国の太平洋支配に挑戦する「一帯一路」という第二の「大東亜共栄圏」も大日本帝国の「大東亜共栄圏」の二の舞いになるだろう。
 「歴史は繰り返さないが韻を踏む」(マーク・トウェイン)(むらい ともひで)

【主張】日韓対話で応酬 不毛な抗議は認められぬ(産経N)


韓国側の不毛な主張にはうんざりさせられる。韓国政府が安全保障上の輸出管理に関する日韓対話をめぐり、日本側の発表は内容を歪曲(わいきょく)していると抗議したことだ。日本は非を認めて謝罪したとも言い張っている。
 これに対して菅義偉官房長官は記者会見で、発表内容は韓国と事前にすり合わせていると反論した。「謝罪」も明確に否定している。
 双方の主張は相いれない。ただし慰安婦や徴用工問題で国家間の約束を反故(ほご)にしてきた文在寅政権の抗議である。日本への言いがかりとみられても仕方あるまい。
 軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を維持せざるを得なかった文政権にすれば、日本による輸出管理厳格化の撤回に向けて成果があったと国内向けに強弁したいのは察しがつく。
 だが、肝心なことを忘れていないか。合意の中身を糊塗(こと)したところで、日本が問題視する韓国の輸出管理体制の脆弱(ぜいじゃく)性が改まらなければ撤回はあり得ない。文政権はこの現実を直視すべきである。
 先に経済産業省は輸出管理に関する政策対話の再開について、韓国が自らの体制不備を改める意欲を示したという「感触を得た」ためだと説明した。韓国はこれが事実と異なるという。日本の措置撤回を協議する方向で合意したというのが韓国側の主張である。

 おかしな言い分だ。日本の措置は軍事転用可能な輸出品が韓国経由で拡散するのを防ぐためのもので、国内制度に基づいて日本が決めるものである。その是非を韓国と協議するのは筋違いであり、日本は一貫して否定している。
 韓国は7月、日本の措置の事務的説明会を「問題解決のための日韓協議」だったと国内向けに強弁した経緯があり、日本は公式に抗議した。今回も同様に抗議し、撤回協議に応じる考えが全くないことを明確にしておくべきだ。日本の「謝罪」も、いつ誰がしたのか具体的な説明を求めればいい。仮に双方に誤解があったなら、正せば済む話である。
 日本との約束を都合よく解釈するのはGSOMIAも同じだ。韓国側は「いつでも効力を終了できる」というが、1年間の有効期間が満了しないと終えられないのがルールだ。それを無視できるというのか。対日なら何でも許されるとの甘えはもはや許されないと韓国は厳しく認識すべきである。

教皇「二度と原爆投下ないように」 首相官邸演説、政府「核の傘」依存変えず(東京新聞)


 ローマ教皇(法王)フランシスコは二十五日、首相官邸で開かれた懇談会で演説し「広島と長崎に投下された原爆の破壊が二度と繰り返されないように必要なあらゆる仲介を推し進めてください」と核廃絶に向けた取り組みを求めた。日本政府は米国の「核の傘」に依存する安全保障政策を変えない姿勢を示した。
 懇談会には安倍晋三首相ら三権の長、閣僚、各国の駐日大使らが出席した。教皇は「核の問題は多国間レベルで取り組むべきものだ」と指摘。「政治的・制度的プロセスを促進することでコンセンサスと、より広範な国際的行動を創造することができる」と訴えた。

 首相は教皇に先立ち「唯一の戦争被爆国として『核兵器のない世界』の実現に向け、国際社会を主導していく使命を持つ国だ」と表明。「これからも核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努めてやまない」と語った。米国の「核の傘」や日本政府が反対する核兵器禁止条約には触れなかった。
 これに関連し、菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で「核抑止力を含めた米国の抑止力を維持、強化していくことは、わが国の防衛にとって現実的で適切な考え方だ」と述べた。
 教皇は、世界中の経済格差の拡大や日本を含む少子高齢化の進行を巡っては「各国、各民族の文明は経済力ではなく、困窮する人にどれだけ心を砕いているか、そして出生率の高さと命を育む能力があるかによって測られる」と警鐘を鳴らした。 (川田篤志)

北朝鮮タンカー 洋上で物資積み替える”瀬取り”か 国連に通報 (NHK)


北朝鮮船籍のタンカーが今月、東シナ海の公海上で、いわゆる「瀬取り」を行った疑いがあることがわかり、政府は、国連の安全保障理事会に通報しました。「瀬取り」の疑いが公表されるのは21回目です。

外務省の発表によりますと、今月13日未明、中国・上海の東、およそ280キロの公海上で、北朝鮮船籍のタンカーが船籍不明の船舶に横付けしているのを海上自衛隊の護衛艦が確認しました。
タンカーと船籍不明の船舶は、ホースを接続していたことから、政府は、洋上での物資の積み替え、いわゆる「瀬取り」を行っていた疑いが強いとして、国連の安全保障理事会に通報しました。
外務省によりますと、船籍不明の船舶は、船尾の部分をなんらかのもので覆い、船名がわからないようにしていたということです。
「瀬取り」の疑いが公表されるのは21回目です。
政府は、北朝鮮の非核化には制裁の着実な履行が必要だとして、アメリカをはじめとする関係国と情報を共有するとともに、連携して監視を強化していく方針です。

日ロの平和条約交渉 日米同盟への懸念払拭が論点に 茂木外相(NHK)


北方領土問題を含む平和条約交渉をめぐり、ロシア側が、日米同盟の強化への懸念を繰り返し示していることについて、茂木外務大臣は、今後の交渉では、そうした安全保障上の懸念をどう払拭できるかが、重要な論点の一つになるという考えを示しました。

北方領土問題を含む平和条約交渉をめぐり、ロシアは、北方領土を日本に引き渡した場合に、アメリカ軍の基地が設けられ、ロシアにとって脅威となることに懸念を示しています。
ラブロフ外相は、先週末の名古屋での日ロ外相会談後、記者団に対し、「日米の軍事的・政治的な同盟の強化を、安全保障上の観点から懸念していると、日本側に再三、伝えている」と述べました。
これについて、茂木外務大臣は26日の記者会見で「非常に大きな交渉であり、さまざまな要素が絡んでくるが、その中の一つの重要な論点だ。『こちらとしても、よく考えておく』と返事をした」と述べ、今後の平和条約交渉では、日米同盟に対する懸念の払拭が重要な論点の一つになるという考えを示しました。

尖閣周辺、3日連続で中国公船(産経N)


尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で25日、中国海警局の船1隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは3日連続。
 第11管区海上保安本部(那覇)の巡視船が、領海に近づかないよう警告した。

「国賓」習氏は政権の首を絞める 文化人類学者・静岡大学教授・楊海英(産経:正論)


安倍晋三内閣の大臣が先月相次いで辞任した。今の自民党政権のガバナンス能力の衰えが見え出したのはほかでもない中国の国家主席、習近平氏を来春に国賓として招待すると発表してからではないか、との見方が出ている。この状況を如何(いか)に理解すべきだろうか。

 ≪民主主義の日本と相容れず≫
 そもそも世界最大の独裁政権の独裁者を国賓として呼ぶのには、国民の合意と理解を得なければならない。これは民主主義制度下では当然の手続きである。その国民の意思を軽視するのは、長期政権の驕(おご)りにみえる。
 21世紀の現在、なぜ、特定の民族、ウイグル人を百万人単位で強制収容所に送り込み、あたかもナチスドイツのユダヤ人抹殺と同様な措置を取るのか。どうして人権を無視し続け、ノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏を事実上獄死させたのか。そして、英国が租借していた香港を復帰させた際には「50年間高度の自治政策は変わらない」と高らかに宣言しながら、「英国と交わした公文書はもはや歴史の屑箱(くずばこ)に捨てられるものだ」との詭弁(きべん)に転じ、市民と学生に向けて発砲するようになってきた。日本の領土である尖閣諸島海域にはほぼ毎日のように公船を侵入させ続ける狙いはどこにあるのか。
 中国が国内外に対して取っている行動は、民主主義制度が定着した日本とは相容(あいい)れないものばかりである。それにも関わらず密室で決定された独裁国家の独裁的指導者を招待する政策は民意を完全に否定するあるまじき行為である。
 おりしも、一部で根強い支持を誇る日本共産党は党綱領を改定し、中国の異質な行動を批判する姿勢をみせている。リベラル層は当然、こうした野党の行動を一層評価するにちがいない。保守層はもともと、習氏を国賓として招待した自民党政権に強い不満を抱いている。となると、次期衆議院選挙において、驕りと弛(ゆる)みに陥った自民党議員、それも中国に宥和(ゆうわ)的な議員たちに対し、厳しい審判が与えられるだろう。日本国民の8割が中国に好意的な印象を抱いていないという世論調査を受け止めた方がいい。

 ≪世界の潮流に逆行する≫
 現代中国は日本にとって、常に鬼門のような存在である。それは、日本が明治期から「脱亜」を実現できたのに対し、古い「亜細亜」の代表格である中国はずっと専制主義と強権体制の塊のような性質を放棄していないからである。「中国の亜細亜的後進性は革命を経ても変わらない」、とマルクスやウィットフォーゲル(『東洋的専制主義』)らも予想していた。日本は西洋由来の思想と制度を駆使して独自の近代化を実現させたし、ウイグルやチベット、それにモンゴルなどの諸民族も西方の文明に親和性を感じ、「亜細亜的後進性」との政治的関係を断ち切ろうとしたために、歴世の中国政府から弾圧されてきた。
 中国は自らの「亜細亜的後進性」を死守し、さらにはその後進性・独裁制を世界に広げる目的で中華周辺の諸民族を虐待し続けているし、近隣諸国にも侵略の手を伸ばしてきたのである。こうした「亜細亜的後進性」を拒絶せずに、かえって助長しようとする今の自民党政権は世界の潮流と逆行していると言わざるを得ない。
 日本国民は誰も習近平氏の中国と断交せよとは主張していない。2020年という特別な年に、国賓としての来日が不適切だ、との心情は国民に共有されている。というのも、来年には平和の祭典、オリンピック・パラリンピックが東京で開催される。前回、即(すなわ)ち1964年の東京オリンピックの年に中国は原爆実験を行い、国際平和に水を差した。今回は独裁者の来日で国民の平和を愛する気持ちに冷水を浴びせようと自民党はもくろんでいるようにすら見える。

 ≪対中外交の抜本的練り直しを≫
 平和祭典の熱気を冷ますだけではない。来年令和2年は、今上陛下の治世が世界に向けてスタートする。というのも、令和元年には即位を含めた諸種の宮中行事が重なり、両陛下の外国訪問も次年度以降になる見通しだ。習氏の来訪が決まると、宮中晩餐(ばんさん)会も催さなければならないし、恐らくは両陛下の訪中も要請されるだろう。外交儀礼上、要請に応じられた場合は独裁国家への訪問が陛下即位後の最初の外国旅行になる。
 これは、令和時代の幕開けに不適切な、天皇の政治利用である、と国民の誰もがそう考えている。五輪後の日本はどういう方向に向かうのか。次の目標は何なのか。もともと、国民には漠然とした一抹の不安があったが、自民党政権には次のビジョンが見えていないのだろうか。
 日本の対中宥和的姿勢に対し、同盟国の米国が心底どう考えているのかも問題である。こうした不安は「国賓」習氏の来訪によってさらに増幅されるだろう。自民党政権がこのまま何人かの親中派議員に牛耳られているかぎり、国家戦略は見えず、次の選挙は危うい。国家百年の大計を誤らず、今一度、対中外交を抜本的に練り直すことが求められている。
(よう かいえい)

第15回 IISS 地域安全保障サミット(マナーマ対話)における大臣発言概要(防衛省)


令和元年11月23日、河野防衛大臣は第15回IISS地域安全保障サミット(マナーマ対話)に出席し、「中東の海洋安全保障」を議論する全体セッションにおいて、要旨以下のスピーチを行いました。

(1)中東地域の海洋安全保障が世界の平和と繁栄に直結しており、日本の経済活動も、この地域の海洋の安全に依拠している。
(2)自衛隊は、1991年の海上自衛隊艦艇のペルシャ湾への派遣を契機として、インド洋上における海上阻止活動や、ソマリア沖・アデン湾での海賊対処活動、CTF151への司令官・司令部要員への派遣等、中東の海洋安全保障に対する人的貢献を行ってきた。更には、中東地域における訓練への参加、防衛装備品協力、人的交流など、自衛隊と中東地域とのつながりが、より幅広く、緊密に行われるようになってきている。
(3)我が国周辺の安全保障が厳しさを増す中にあっても、日本が中東の平和と安定に寄与し続けているのは、開かれ安定した海洋秩序が国際社会の安定と繁栄の基礎であると考えているからである。日本は、航行の自由の原則と海洋における法の支配が重要であると考えている。中東地域の海洋をいずれの国にも分け隔てなく安定と繁栄をもたらす国際公共財とすることが、全世界の平和と安定にとって必要不可欠である。
(4)日本は、中東情勢が深刻の度を増していることを強く懸念している。日本は従来から中東の緊張緩和と情勢の安定化に向けた外交努力を行っている。また、我が国に関係する船舶の安全や、中東地域の平和と安定に資するために、情報収集態勢の強化を図るため、日本独自の取組として自衛隊アセットの活用について検討を開始した。
(5)日本は、国際協調主義に根差した「自由で開かれたインド太平洋」ビジョンの下、法の支配に基づく国際秩序・海洋秩序の維持に全力を傾ける。これは、中東の海洋安全保障のみならず、世界の平和と安定に資するものと確信している。

財制審建議、低金利下の膨張予算懸念 歳出改革は難航(日経新聞)


財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は25日、歳出改革の徹底を求める2020年度予算編成への建議(意見書)を麻生太郎財務相に手渡した。医師の技術料など診療報酬本体のマイナス改定、社会保障の給付と負担の見直しを求めた。関係省庁や団体、族議員の抵抗は強く、歳出改革への危機感に温度差がある。
意見書では「低金利環境に安住せず、歳出改革を進めるべきだ」と指摘。新たな借金に頼らず、税収の範囲内で国・地方の政策経費を賄えるかを示す基礎的財政収支(PB)を25年度に黒字にするとの政府目標を堅持すべきだとした。

財制審の建議を踏まえ、財務省は各府省庁と調整を急ぐ。歳出膨張が続く社会保障分野の抜本的な見直しにも触れたが、実現できるかどうか見通せない。与党の族議員や関係省庁の改革への反発は強い。
例えば、医療の公定価格である診療報酬の改定だ。財制審は「本体部分は賃金や物価水準より高く、マイナス改定で是正すべきだ」と明記した。自民党の厚労族議員や日本医師会はプラス改定を主張し、議論はかみ合わない。薬価を含む診療報酬全体が1%上がると医療費は約4300億円増える。コンマ数%動くだけでも歳出に大きく響く。
社会保障改革もにらみ合いが続く。財制審は湿布など軽傷者向けの薬剤の自己負担引き上げを主張。受診時に薄く広く、定額を払ってもらう制度の導入なども求めた。
いずれも政府の全世代型社会保障検討会議の主要課題だ。財政と社会保障の持続可能性を訴える財務省は、これらの改革を実現したい。一方、高齢者の反発を恐れる厚生労働省は改革から距離を置く。ある与党議員は「膠着状態で時間切れを狙う作戦だ。財務省が強硬姿勢ならこちらもかたくなになるだけだ」と明かす。
建議には教育や公共事業、地方財政など幅広い分野でもお金の無駄を省く改革案がならんだ。一方で各府省庁の20年度当初予算の概算要求は約105兆円と過去最大になり、当初予算案も2年連続で100兆円の大台を超える可能性が高い。さらに経済の下方リスクに備え、19年度補正予算も一体で編成する方針だ。
与党内には「補正予算は10兆円規模」との声が広がり、歳出膨張の圧力は強まるばかり。「利払い費が増大すれば、柔軟な予算編成を阻む事態となる」。建議に記した財制審の懸念は宙に浮き、大型予算の骨格づくりが着々と進む。平成の約30年は借金を重ねた時代だった。令和初の予算編成でも歳出改革の難易度はさらに上がっている。

防衛相 バーレーン国軍司令官らと会談 自衛隊中東派遣を説明(NHKニュース)


中東のバーレーンを訪問している河野防衛大臣は国軍司令官らと会談し、政府が検討している、自衛隊の中東派遣について方針を説明しました。一連の日程を終えた河野大臣は、中東地域での情報収集を強化するためだと自衛隊派遣の意義を強調しました。

バーレーンを訪問している河野防衛大臣は、23日国際会議で講演したのに続き、24日はハリファ国軍司令官や、イエメンのミフラフィ大統領顧問と個別に会談し、日本に関係する船舶の航行の安全を確保するため政府が検討している、中東への自衛隊派遣について方針を説明しました。
一連の日程を終えた河野大臣は、記者団に対し「中東の関係者と自衛隊派遣について意見交換できたのはよかった。好意的に受け取ってくれるところが、非常に多かった」と述べました。
そのうえで、「しっかりと中東の情報収集を強化していきたい。そういうことが今後の日本の活動の基礎となっていく」と述べ、自衛隊派遣の意義を強調しました。

【ローマ教皇来日】「核なき世界」訴え 教皇が長崎訪問(産経N)


 38年ぶりに来日しているローマ教皇(法王)フランシスコは24日朝、長崎市松山町の爆心地公園を訪れ、「核兵器は国家の安全保障への脅威から守ってくれるものではない。そう心に刻んでほしい」と世界の政治指導者に向けて発信し、被爆地から「核なき世界」の実現を訴えた。
 教皇は2013年に就任以来、折に触れて広島と長崎に言及。被爆後の長崎で幼い子を背負う少年を撮影した写真「焼き場に立つ少年」を発信するなど、戦争や核兵器の危険性に警鐘を鳴らし、核廃絶の実現を訴えてきた。
 雨の降る長崎の地に降り立った教皇は、被爆者から花輪を受け取り、74年前に上空で原爆が投下された場所に立つ記念碑に献花。約2分間、目を閉じて犠牲者に祈りをささげ、参列者とともに黙祷(もくとう)した。
 その後の演説で、長崎について「核兵器が人道的にも環境にも悲劇的な結末をもたらすことの証人である街だ」と表現。世界にはびこる軍拡競争を「貴重な資源の無駄遣いだ。本来は人々の発展と自然環境の保全に使われるべきだ」と批判した。
 また、世界では相互不信が拡大しつつあるとした上で、「核兵器の脅威に対して一致団結し、あらゆる国の指導者が力を注ぎ込むべきだ」と指摘。数え切れない人々が「核兵器から解放された平和な世界を熱望している。全ての人が(核廃絶への)責務に関わり、その責務にはすべての人が必要とされている」と話した。
 教皇は午後、長崎市の県営野球場でミサ(祭礼)を執り行い、チャーター機で広島へ移動。夕方、平和記念公園(広島市)で「平和のための集い」を行う。

GSOMIA、韓国で続く国論二分 対日協議次第で批判再燃も(産経N)


【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を失効ぎりぎりで回避したことは、日米韓関係の「破局を避けた」として、韓国の世論や政界はおおむね歓迎している。ただ、文政権はあくまで日本の輸出管理厳格化の撤回が前提だと主張しており、今後の対日協議で成果がなければ、批判の再燃は避けられない。
 今回の協定失効回避で注目された人物がいる。23日午前0時の失効期限を前に20日から「破棄撤回」などを訴え、大統領府前でハンガーストライキに入った最大野党「自由韓国党」の黄教安(ファン・ギョアン)代表だ。

 破棄回避決定後には「黄代表の勝利だ」と支持者らの喝采を博した。しかし、24日もハンストを続行している。文政権の検察改革関連法案などに反対しているからだ。黄氏のそばでは、文大統領の対日強硬路線を支持してきた左派系団体がデモを行い、「国民を無視した屈辱的な決定だ」と政府を激しく批判した。
 8月の破棄決定以降の騒動をめぐって韓国紙、朝鮮日報は「韓米同盟に傷を残し、国内でも確執と国論二分が続いた。実利、名分、国益を全て損なう『失われた3カ月』だった」と論じた。失効回避後も大統領府前で続く光景はくすぶる確執を映し出している。
 今回の決定の理由について、大統領府高官は23日、記者団に「日本が輸出管理措置の再検討の意向を見せた」ためだと説明。措置を撤回する案を議論する当局間対話が始まるとの見通しを示した。日本がいつまでに応じるかが抜け落ちていると問われると、「日時を想定していないが、いつまでも待てない」と述べ、今回中断した世界貿易機関(WTO)への提訴手続きは「いつでも再開できる」と強調した。
日本政府は輸出管理に関する協議開始で合意はしたが、措置撤回には一切、言及していない。文政権が国民向けに釈明するため、措置撤回を半ば既成事実化させたことは今後の日韓協議の障害になる恐れもある。文政権は“猶予”を与えられただけで、これから対日外交の正念場が始まるといえそうだ。

米軍司令官「北朝鮮はこの地域で最も差し迫った脅威」(NHKニュース)


アジア太平洋地域を統括するアメリカ軍の司令官はミサイル発射を繰り返す北朝鮮について「この地域で最も差し迫った脅威だ」と指摘したうえで、非核化をめぐる協議でアメリカに譲歩をせまる北朝鮮のさらなる挑発行為に備えて、在韓米軍の即応体制を維持する考えを強調しました。
アメリカ・インド太平洋軍のデービッドソン司令官は23日、カナダ東部のノバスコシア州で開かれた安全保障をめぐる会合で講演しました。
このなかでミサイルの発射を繰り返す北朝鮮について「依然として、この地域で最も差し迫った脅威だ」と述べ、北朝鮮の完全な非核化が達成されるまで、北朝鮮の脅威は低下しないとの認識を示しました。
そのうえで、非核化をめぐる米朝協議が決裂したと主張する北朝鮮がアメリカ側に年内に打開策を提示するよう譲歩をせまっていることに触れ、「どのような事態にも備えることが重要であることを示すものだ」と述べ、北朝鮮のさらなる挑発行為に備えて、在韓米軍の即応体制を維持する考えを強調しました。
またデービッドソン司令官は海洋進出を加速させる中国について、「中国海軍によるこの30か月間の海外展開は過去30年間の合計よりも多い」と述べ、中国がアジアだけでなく、ヨーロッパやアフリカでも軍の活動を活発化させているとして強い警戒感を示しました。

自衛隊が中東派遣なら「情報共有する」 米司令官が示唆(朝日新聞)


中東地域を管轄する米中央軍のマッケンジー司令官が23日、朝日新聞など一部メディアの取材に応じた。日本政府が米国主導の「有志連合」構想・海洋安全保障イニシアチブへの参加を見送る一方、自衛隊の独自派遣を検討していることについて、「決定を尊重している。我々は日本と連携していくだろう」と述べた。派遣の際は日本側と情報共有していく意向を示した。
 
日本政府は、中東ホルムズ海峡周辺を含めた海域への自衛隊派遣を検討している。海上自衛隊の艦船などを想定しており、現地で得た情報について、同盟国の米国とどの程度共有するかも課題の一つだ。
マッケンジー氏は中東バーレーンでの国際会議「マナマ対話」に出席した際に取材に応じた。「日本は同盟国であり、友人である。派遣があれば歓迎する」と述べた。その上で、「友人がいれば、一定レベルの情報は共有する」と話し、現地での連携を示唆した。
ここから続き
米国は60カ国以上に有志連合への参加を呼びかけたが、応じたのは英国やサウジアラビア、オーストラリアなど6カ国にとどまっている。これについてマッケンジー氏は「まだ(参加の表明は)終わってはいない」と語り、今後の経緯を見守るとした。
一方、同会議に出席した河野太郎防衛相は、中東の海洋安全保障をテーマに演説し、自衛隊派遣を検討していることを説明した。派遣が実現した場合、補給や寄港で中東諸国の協力が必要になる可能性がある。
河野氏は「中東情勢が深刻の度を増していることを強く懸念している」と表明。今年6月に日イラン首脳会談を行うなど中東の緊張緩和に向けた外交努力を続けていると説明し、日本独自の取り組みとして自衛隊派遣の検討を始めたことを紹介した。そのうえで、「日本関係船舶の安全はもちろん、中東地域の平和と安定に資するものだ」と理解を求めた。
演説後の質疑では、会場から日本の自衛隊派遣に関して、「外交努力を続けずに軍を出すのか」との質問が出た。河野氏は「外交努力は今後も続ける。自衛隊の活動は憲法の制約があり、今回の派遣検討はあくまで情報収集のためだ」との立場を示した。河野氏は今回の訪問で、米国主導の有志連合に参加したバーレーンなどと個別会談を行う予定だという。
一方、会議では、サウジアラビアやバーレーンからイランを名指しし、「内政干渉を続けている」などとする批判が噴出した。サウジのジュベイル外務担当国務相は、今年9月に同国東部で起きた石油施設攻撃について改めてイランの関与を指摘。「破壊を目的にする国と、どうやって対話しろというのか」とし、イラン側の姿勢を問題視した。

防衛相「ネガティブな反応なし」自衛隊の中東派遣 各国に説明(NHKニュース)


政府が検討している自衛隊の中東派遣をめぐって、バーレーンを訪れている河野防衛大臣は中東各国の閣僚らに方針を説明したあと、記者団に対し、「ネガティブな反応はなかった」と述べ、一定の理解が得られたという認識を示しました。
中東のバーレーンを訪れている河野防衛大臣は、政府が検討している自衛隊の中東派遣をめぐって、国際会議などで中東各国の閣僚らに方針を説明したほか、日本時間の23日夜、ヨルダンのサファディ外相やフランスのパルリ国防相と個別に会談しました。
このあと河野大臣は記者団に対し、「ネガティブな反応はなかった。そういう意味で日本が検討していることに理解はしてもらっていると思う」と述べ、一定の理解が得られたという認識を示しました。
そのうえで自衛隊の派遣について、「正式に決めた段階で、もう1ラウンド、各国に日本の決定を伝えることはしていかなければならない」と述べました。
一方、河野大臣は自衛隊の派遣を決める時期について、「今の時点で何かデッドラインを決めているわけではない。しっかりとした検討をしていきたい」と述べました。

PageTopNext>>

プロフィール

yasukuninoharu

Author:yasukuninoharu
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ

カテゴリ
検索フォーム

RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード

QR