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太平洋全域に目向けた日米同盟 東洋学園大学教授・櫻田淳(産経:正論)


 去る1月19日、日米安保条約は、署名60年の節目を迎えた。この機に日米両国政府が外務・防衛担当閣僚の連名で発出した共同声明では、日米同盟は、「民主主義、人権の尊重、そしてルールに基づく国際秩序といった価値に対する揺るぎないコミットメントに根差した」と指摘され、「地域における安全保障協力などを通じて自由で開かれたインド太平洋という両国が共有するビジョンを実現しつつ、日米両国の平和と安全を確保するに際して不可欠な役割を果たしてきた」と評価される。

 ≪繁栄を保証する不動の柱≫
 ドナルド・J・トランプ米国大統領は、声明を発し、「日米の卓越した指導者たちに祝意を贈る」と述べた。安倍晋三首相は、記念式典での挨拶(あいさつ)で、「不滅の柱。アジアとインド太平洋、世界の平和を守り、繁栄を保証する不動の柱だ」と位置付けた。こうした言葉は、日米両国共通の「価値意識」と「構想」に裏付けられた日米同盟の今日的意義を表示していた。
 日米安保条約改定から遡(さかのぼ)ること10年前、1950年1月、ディーン・G・アチソン(当時、米国国務長官)は、所謂(いわゆる)、「不後退防衛線」演説を行った。
 この演説は、前年の共産主義・中国の成立といった事態を受けて、アリューシャン列島・日本列島・琉球諸島・フィリピン諸島を結ぶ線を米国の安全保障上の「不後退防衛線」として設定したものであり、5カ月後の金日成(当時、北朝鮮首相)による韓国侵攻を誘発したと評価されている。
 金日成は、「不後退防衛線」演説による米国の安全保障関与の範囲には朝鮮半島が含まれないと解したのである。もっとも、現下の関心に照らし合わせて留意すべきは、「不後退防衛線」演説の次の一節であろう。それは「不後退防衛線」を語る前段の記述である。
 「日本の敗北と武装解除は、米国に対しては、日本の軍事防衛を自明のものとして解する必要を課している。それは、米国の安全保障利益、太平洋全域の安全保障利益だけではなく日本の安全保障利益において要請される限りである」。この記述が示唆するように、冷戦初期以来、日本の軍事防衛は、米国の極東政策の中で第一の優先順位を占めてきた。しかも、強調されるべきは、米国による日本の軍事防衛は、日米両国の安全保障利益だけではなく太平洋全域の安全保障利益に結び付くとされていたことにある。
 後の日米安保体制に継がれる米国の安全保障関与の意味を誤解しないためにも、太平洋全域への米国の関心は見落とされるべきではない。現下、日本は、日米同盟の枠組みを通じ太平洋全域への関心をどれだけ払っているだろうか。

 ≪「太平洋島嶼コミュニティー」≫
 折しも、昨年11月の香港区議会議員選挙における「民主派」勢力の圧勝、そして先刻の台湾総統選挙における蔡英文(台湾総統)の再選は、中国共産党体制の圧力を一応ははね返したことによって、太平洋の国際政治環境に多大な影響を及ぼした。
 そもそも、香港も台湾も、香港島や台湾島という太平洋の島々であるという事実に着目すれば、それらは、主に華人が住んでいる空間であるとはいえ、決して「中国の一部」ではなく、むしろ日米豪比各国を含む「太平洋島嶼(とうしょ)コミュニティー」を成していると見るのが適切であろう。
 香港や台湾は、その「太平洋島嶼コミュニティー」の最外周に位置しているのである。また、特に台湾総統選挙の結果は、吉田茂が「世界で最も優秀な民族」と評した華人が民主主義体制を運営すれば、それが「アジアで最も先進的な民主主義体制」として出現することができるという事情を示している。そして、それこそは、大陸・中国と台湾が既に異なる「文明」圏域に属するようになったことの証左である。
 中国共産党政府が執着する「一つの中国」原則は、実質上は幻像(げんぞう)なのである。加えて、此度(このたび)の蔡英文再選に際しては、日米英各国から祝意が表明されたけれども、「民主主義コミュニティー」というものがあるとすれば、香港とも縁の深い「母国」である英国、「世界の守護国」である米国、そして「アジアの最古豪国」である日本が、「アジアの最先端国」である台湾の成功を寿(ことほ)ぐのは、むしろ当然のことである。

 ≪「民主主義コミュニティー」≫
 「太平洋島嶼コミュニティー」と「民主主義コミュニティー」の双方の事情には、明々白々な「局外者」である中国は、容喙(ようかい)できない。そのことが意味するものは重要である。60年の節目を経た日米安保条約の下、日本が手掛けるべきは、日米同盟を「太平洋島嶼コミュニティー」と「民主主義コミュニティー」の双方の支柱として確固としたものにすることだ。
 その意味でも、香港と台湾の「自由」に対する関心は、明確かつ執拗(しつよう)に表され続けなければならない。「不後退防衛線」演説における曖昧な言辞が戦争を誘発したのだとすれば、その轍(てつ)を踏むわけにはいかない。(さくらだ じゅん)
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【主張】新型肺炎 国民の保護に覚悟を示せ(産経:社説)


新型コロナウイルスによる肺炎では、国内でも人から人への感染が確認された。また政府のチャーター便で中国湖北省武漢市から帰国した第1便の邦人のうち3人が検査で陽性となった。

 政府は国民の保護を徹底すべきである。それは新たな感染を防ぐ国際貢献にもつながる。
 安倍晋三首相は参院予算委員会で「国民の命と健康を守ることを最優先に、やるべきことは躊躇(ちゅうちょ)なく決断したい」と述べた。だが対応はまだまだ中途半端であり、後手に回っている印象を与える。
第1便で帰国した日本人のうち2人は一時ウイルス検査を拒否して帰宅した。発熱などの症状がなかったためとされるが検査で陽性となった2人にも症状はなかった。安倍首相は「法的な拘束力はない。人権の問題もあり踏み込めないところもある」と述べた。
 感染を防ぎ中傷から守るためにも検査は必要だった。無症状の人からも陽性反応が出ている。政令と現実の乖離(かいり)を埋めるべく政府の責任で超法規的に検査を受けさせるべきだった。政府は新型肺炎を「指定感染症」に定めたが、2月7日の施行後も対象は感染が確認された場合に限られ、確認がまだの人には強制力がない。

第2便以降は検査への同意を搭乗の条件としたが、これもおかしい。原則は無条件の全員避難である。その上で検査への同意を粘り強く説くべきではないか。
 チャーター便の航空運賃、約8万円を徴収することには、自公両党からも批判がある。
 菅義偉官房長官は「内戦や武力攻撃など本人の意思にかかわらず保護の観点から退避をお願いせざるを得ない場合を除き、通常はエコノミー正規料金の負担をお願いしている」と述べた。
 では、払えなければ乗せないのか。国民を守る国の意思を示すためにも国が負担すべきである。
 武漢市には、重度の肺炎を発症している60代の邦人男性がいる。すでに発熱などの症状がある邦人も、民間のチャーター便には乗れない。これらの邦人についても、帰国させ国内で治療する必要がある。移送には医官を同乗させた自衛隊機を使用すべきである。
 国民の保護という最優先の問題である。中国側に自衛隊機の受け入れを交渉するのも政府の責任である。事態は深刻である。これに対峙(たいじ)する政府の覚悟がみたい。

NECにサイバー攻撃 2万件超えるファイルの情報流出か(NHKニュース)


大手電機メーカーのNECがおととしまでにサイバー攻撃を受け、2万件を超えるファイルの情報が流出した可能性があることが分かりました。会社は「情報流出などの被害は確認されていない」としていますが、三菱電機へのサイバー攻撃も明らかになったばかりで、対策の強化が課題になっています。

関係者によりますとNECは、おととしまでの数年間にサイバー攻撃によって社内のサーバーなどが不正なアクセスを受け、およそ2万8000件のファイルが流出した可能性があるということです。
この中には潜水艦用のセンサー技術といった防衛に関するものも含まれていたということですが、NECは「日頃からネットワークに対して不正アクセスの試みが疑われる事例はあるが、情報流出などの被害は確認されていない」としています。
大手電機メーカーでは三菱電機も、今月20日、会社のネットワークがサイバー攻撃を受け、政府機関とのやり取りや取引先企業の情報、それに8000人分を超える個人情報が外部に流出した可能性があると明らかにしたばかりで、各社にとって対策の強化が喫緊の課題になっています。

防衛省「情報セキュリティー確保に努める」
防衛省は「防衛省が保護すべき情報が流出した事実はありません。防衛省としては今後とも関連企業と連携して情報セキュリティーの確保に努めます」としています。

海自中東派遣、首相は「日本船舶の安全な航行は死活的に重要」(読売新聞)


2019年度補正予算案は30日午後、参院予算委員会で締めくくり質疑と採決が行われ、参院本会議に緊急上程される。自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立する見通しだ。
参院予算委は同日午前、補正予算案に関する基本的質疑を続けた。安倍首相は、海上自衛隊部隊の中東派遣に関し、「日本は石油の輸入量の9割が中東地域から入ってくる。日本関係船舶の安全な航行は死活的に重要で、情報収集活動が必要と判断した」と意義を強調した。公明党の山本香苗氏の質問に答えた。
中東派遣は防衛省設置法4条の「調査・研究」の規定に基づき行われている。山本氏が「調査・研究に基づく自衛隊派遣は一般化されないか」とただしたのに対し、首相は「一般化することは毛頭ありえない。総合的な勘案の中で慎重に判断する」と語った。

防衛相に「配備は困難」伝達へ イージス・アショア、秋田知事(共同通信)


地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の秋田県内への配備計画を巡り、県は30日、佐竹敬久知事が31日に河野太郎防衛相と防衛省で面会すると発表した。穂積志秋田市長も同席し、陸上自衛隊新屋演習場(同市)への配備は困難と直接伝達する方針。
昨年9月の防衛相就任後、河野氏が佐竹、穂積両氏と会うのは初めて。佐竹氏は20日の記者会見で、面会実現に時間を要していることを「防衛省では防衛問題の一つかもしれないが、こちらでは重要事案だ」と批判していた。
県によると、佐竹氏らは全ての候補地を「ゼロベース」で検討するよう要請、「新屋配備は無理がある」と申し入れるという。

【主張】新型肺炎と日本 拡大の阻止へ猶予はない(産経:社説)


 中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の国内拡大を、全力を尽くして防がなくてはならない。
 武漢への渡航歴のない奈良県在住の日本人男性の感染がわかった。武漢からの中国人ツアー客のバスを運転していた。国内で日本人の感染および「人から人へ」の二次感染が確認されたのは初めてだ。安倍晋三政権はこれ以上、後手に回ってはならない。

 日本人206人を乗せた政府の全日空チャーター機が武漢から羽田空港に到着した。発熱や風邪の症状がある人は、都内の病院が受け入れた。救援を手配した政府や全日空、医療機関などの関係者の労を多としたい。
 第2、3便のチャーター機派遣が予定されている。希望者全員の帰国を早期に実現してほしい。
 中国政府は新型肺炎の情報開示を怠り、武漢を含む同省を封鎖した。チャーター機によって帰国した日本人は被害者である。万全の対応によって、彼らを支えなければならない。
 症状がある人の入院は当然だが、症状がなく、ウイルス検査の結果待ちの帰国者に自宅待機を認めたのは疑問だ。政府が用意した宿泊施設で全員に一定期間待機してもらうべきではなかったか。その方が本人や周りの人々に安心感を与え、風評被害も防げる。

 中国ではわずかな期間のうちに当局発表の新型肺炎による死者数が3ケタに達し、感染者数は2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の5327人を超えた。中国政府は25日、海外への団体旅行の27日からの禁止を発表して実施した。だが日本は武漢や湖北省からのツアー客の自由な行動を今も認めている。現時点での国内感染例は、武漢からの入国者が絡んでいる。

 日本がずさんな入国管理を続ければ、いくら対策を講じてもざるで水をくむようなありさまとなってしまう。安倍首相や加藤勝信厚生労働相の責任は重大である。
 台湾は24日、湖北省からのツアー客に台湾から急ぎ離れるよう促した。翌日には同省からの来台禁止と、同省以外の中国人の入境申請受け付けの当面見送りを決めた。香港は、中国本土からの個人旅行者の入境停止で中国政府と合意した。日本は一層真剣に取り組む必要がある。拡大阻止には一刻の猶予もないと知るべきだ。

[政なび+]自衛隊の「量」(読売新聞)


旅行に行く際、荷物を必要最小限度に抑えるか、必要な量を用意するかで、同じかばんでも大きさは変わる。災害への備えでも、備蓄物資を3日分とするか7日分とするかで、備蓄量は変わる。憲法論議でも、量が重要になる課題がある。自衛隊にどこまで能力を持たせるのかをめぐる議論である。

2019年版防衛白書には、「自衛のための必要最小限度の実力を保持することは、憲法上認められる」とある。最高裁は1959年の砂川事件判決で、「存立を全うするために必要な自衛のための措置を執り得ることは、国家固有の権能の行使であって、憲法は何らこれを禁止するものではない」としている。自民党が2018年にまとめた憲法改正の条文案では砂川判決も踏まえ、「必要な自衛の措置をとる」実力組織としての自衛隊保持を明記した。
中谷元・元防衛相は、「ポイントはここだ」と強調する。政府見解の「必要最小限度」では、いざという時に困る。憲法改正で、「必要」のレベルまで、自衛隊の能力を引き上げるべきだという考えだ。
自民党内には、自衛隊の存在を憲法に書き込めさえすればいいという空気もある。しかし、量の議論を避ければ、運ぶのにも難儀する巨大なかばんや、不必要なまでに過剰な備蓄のごとく、本来の目的とは異なる自衛隊が登場しかねない。通常国会では、こうした点も含め、各党の見識をぶつけ合ってほしい。

ソマリア沖 海賊対策の多国籍部隊 司令官に海上自衛官が就任(NHKニュース)


アフリカ・ソマリア沖でおよそ10年にわたって海賊対策にあたっている多国籍部隊の司令官に、来月から海上自衛官が就任します。
司令官に就任するのは石巻義康海将補で、29日、自衛隊トップの山崎幸二統合幕僚長に出発を報告しました。
この多国籍部隊は、2009年からソマリア沖で海賊対策にあたっていて、参加する自衛隊のほかアメリカやイギリスなど各国が持ち回りで司令官を務め、海上自衛官が就任するのは今回で4人目です。

石巻海将補は「開かれ、安定した海洋の秩序強化と海賊対策にあたる関係国との連携強化に万全を期します」と述べました。
この多国籍部隊の活動には武器の使用も含まれますが、政府は、司令官の任務は各国部隊との調整に限られ、指揮・命令の関係にはないため、憲法が禁じる武力行使との一体化にはあたらないとしています。
また、アメリカが主導して中東のホルムズ海峡などで安全確保にあたる有志連合や今月新たに始まった海上自衛隊による中東での情報収集活動と直接、連携することはないとしています。

中国の軍需産業、米に次ぐ2位に 国際平和研が推計(日経新聞)


【ロンドン=佐竹実】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は27日、中国の軍需産業の規模が米国に次ぐ世界2位だったと発表した。中国は経済成長に伴って軍事力を拡大させており、関連企業の存在感も増している。ただ、今回明らかになったのは4社だけで、同研究所は「中国の全体像を把握するには透明性が足りない」と指摘している。

中国の軍需産業は拡大している(19年10月に天津で開かれたヘリコプター博覧会)=ロイター
同研究所によると、2017年の中国の4社の売上高は合計で541億ドル(約5兆9千億円)。米国に次ぐ2位で、ロシアを上回った。これまで情報開示が不十分なことなどから中国企業は売上高ランキングに含まれていなかった。今回は、信頼できる財務情報が得られた4社の17年分を加え報告書を作成した。
個別では、中国航空工業集団の17年の売上高が201億ドルと世界6位で、1位の米ロッキード・マーチンの半分近くだった。8位に入った中国兵器工業集団は、戦闘車両や大砲、対空防衛システムなどを製造する企業として世界最大という。
同研究所は世界の企業の軍需関連売上高トップ100を発表している。日本企業では18年時点で三菱重工が25位、川崎重工が48位に入った。

次期戦闘機開発 政府、20年夏にも協力国選定へ(日経新聞)


政府は2020年度に航空自衛隊の「F2」戦闘機の後継となる「次期戦闘機」の開発に着手する。今年夏以降、開発で協力する相手国を選ぶ。米国のほか英国も候補となる。30年代半ばの運用開始をめざす。11月の米大統領選など開発計画に影響を与えかねない要素もあり、米英などとの水面下の調整を続ける。

日本は戦後、戦闘機開発を主導した実績がない。防衛省は国内の防衛産業の基盤を維持し防衛力を高めるため、次期戦闘機は日本を中心に開発するのが望ましいとみる。
18年末の中期防衛力整備計画(中期防)では「国際協力を視野に、我が国主導の開発に早期に着手する」と明記した。機体のうちエンジンなど主要部分を含む独自開発の割合を50%以上にすることをめざす。20年度予算案には開発費として111億円を計上した。
空自が現在運用する戦闘機は最新鋭ステルス戦闘機「F35」など米国製が大半だ。「F2」は日米で共同開発したが、基幹部分の設計は日本側に開示されていない。改修も自由にできず、運用面での制約になってきた。
日本が単独で開発するには価格や技術面でハードルが高い。1機種あたりの開発費用は数兆円規模とされ、採算を確保するには大量生産して、海外に販路を求める必要も生じてくる。

防衛省はこれまでに米欧の複数の防衛関連企業から開発計画を示された。同盟国の米国からはロッキード・マーチンがステルス戦闘機「F22」と「F35」の混合型の開発を打診した。ボーイングも連携に意欲を示す。
英国はBAEシステムズを中心に新型戦闘機を開発する計画がある。エンジンやレーダーなどの基幹部分を日本製に改修するのも可能としており日本側の利点は多い。
政府は今年夏の21年度予算案の概算要求時か、遅くとも今年末の予算編成までに開発の協力相手国を決めたいとする。河野太郎防衛相は「将来の改修、能力向上の自由度を確保し、わが国主導で国際協力を進めながら開発したい」と語る。
戦闘機開発を巡ってはトランプ米大統領の意向も無視できないとの指摘がある。日本は18年に米国製装備品の調達増を迫られ、F35を当初計画の3.5倍の147機調達すると決めた。
11月の大統領選を控えたトランプ政権が国内向けのアピールで、開発で米企業と協力するよう日本側に働きかけを強めてくるとの見方も政府内にはある。
20年は在日米軍の駐留経費の見直しを巡る米国との協議もある。トランプ氏は負担増を重ねて求めている。

武漢へのチャーター機派遣、28日午後以降に延期へ(産経N)


 新型コロナウイルスによる肺炎が拡大する中国湖北省武漢市に滞在する邦人を帰国させるためのチャーター機2便について、政府が当初、予定していた28日午前の派遣を取りやめ、同日午後以降に延期することがわかった。「中国政府との調整がついていないため」(政府高官)としている。
 政府はチャーター機2便を28日午後にも派遣したい意向だが、中国側との調整次第では、29日以降にずれ込む可能性もある。27日に中国の李克強首相が習近平国家主席の指示で武漢入りし、警備が厳しくなっていることが影響しているとの見方もある。
 チャーター機はいずれも28日午前に羽田空港を出発し、同日午後に武漢市に到着、帰国を希望する邦人を乗せ、同日夜に羽田空港に戻る予定だった。
 武漢市は市外への感染拡大を防ぐため、空港や鉄道駅を閉鎖するなど公共交通機関の運行を停止している。日本政府は自力での退避が困難になり、武漢市に取り残されている邦人の早期帰国のため、チャーター機の派遣を決めていた。

【主張】新型肺炎 中国全土の邦人対応急げ(産経:社説)


 中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が続いている。
 安倍晋三首相は新型肺炎を「指定感染症」に28日の閣議で指定すると表明した。患者に入院や就業制限などの強制措置をとれるようになる。
 日本政府はチャーター機を武漢市へ飛ばし、希望する邦人全員を帰国させる。在中国の日本大使館は武漢市のある湖北省に滞在中の邦人に連絡と意向確認を進めている。
 中国政府は、湖北省のほぼ全域に移動制限をかけた。同省では外国人を含む約6千万人が「封鎖都市」に足留めされている。日本政府が邦人を帰国させるのは当然で、遅すぎるくらいだ。
 連絡がつかないなどやむを得ない理由により一度の便で帰国できない人が出てくれば、チャーター機や政府専用機をさらに派遣することも想定すべきである。
 邦人の帰国のためだが、事情が許せば同盟国米国や友好国の国民を乗せることはあってよい。イラン・イラク戦争当時の1985年にはテヘランからの邦人脱出にトルコ航空機が当たってくれた。
 武漢で医療品の不足が伝えられる。チャーター機などを使い医療物資を運ぶ支援は重要だ。
 日本の政府や企業は湖北省以外に在留する邦人への対応も急ぐ必要がある。中国全土には企業の駐在員や家族、留学生など約12万人の邦人がいるとされる。

 湖北省以外の中国各地でも感染者が出ている。武漢のような事態にならないことを期待するが、万一に備え、情報提供の強化や邦人の自主的な帰国が必要ではないのか。それには企業の協力が欠かせない。
 中国政府は全土からの国外への団体旅行を禁止した。春節の期間が終わると、在中国の日本大使館や総領事館でのビザ申請の受け付けが再開されるはずだが、日本政府は個人旅行者へのビザ発給の扱いをどうするか方針を決めなければならない。
 世界保健機関(WHO)の緊急事態宣言見送りが影響したのかもしれないが、日本政府の「指定感染症」の決断は遅かった。日本が今回の事態に決然と対処するためにも28日の定例閣議を待たず、臨時閣議や持ち回り閣議での速やかな決定が望ましかった。死者の数は急激に増えており、後手に回らない対応をすべきである。

安倍首相、自衛隊明記「国防の根幹」 衆院予算委で論戦開始(時事通信)


衆院予算委員会は27日午前、安倍晋三首相と全閣僚が出席して2019年度補正予算案に関する基本的質疑を行い、実質審議入りした。首相は、憲法9条への自衛隊明記について、「国民のため、命を賭して任務を遂行する自衛隊の正当性を明文化し明確化することは国防の根幹に関わることだ」と訴えた。自民党の小野寺五典氏への答弁。
公明党の国重徹氏は、政権の不祥事が相次いでいることを念頭に、信頼回復への取り組みを聞いた。首相は「国民の厳しい声や批判を受け止め、一層身を引き締めていかなければならない」と語った。
首相は、補正予算案などに盛り込んだ事業規模26兆円の経済対策について「東京五輪・パラリンピック後もわが国の経済が民需主導の力強い成長を実現していくためのものだ」と強調した。自民党の金子恭之氏への答弁。

安倍首相 憲法改正 自衛隊明記に改めて意欲 衆院予算委(NHKニュース)


国会では27日から衆議院予算委員会で今年度の補正予算案の実質的な審議が始まりました。安倍総理大臣は自衛隊を明記する憲法改正の実現に改めて意欲を示しました。

経済対策
この中で自民党の金子恭之氏は事業規模が総額26兆円程度の新たな経済対策について「自然災害や世界経済の不透明さが景気を腰折れさせる可能性がある」と述べ、迅速な対策の実行を求めました。
これに対し、安倍総理大臣は「5Gやポスト5Gといった通信のイノベーションなど次代の競争力の源泉となる分野へ大胆な投資を行い、政策を切れ目なく実行し、デフレ脱却と経済再生への道筋を確かなものとしてきたい」と述べました。

災害対策
また、金子氏は、災害対策について「自然災害は様相を変えつつあり政府を挙げて、防災、減災、国土強じん化の取り組みを強化すべきだ」と指摘しました。
これに対し、安倍総理大臣は「去年の台風災害を踏まえ、水害対策を中心に国土強じん化の取り組みをさらにパワーアップさせた。今年度の補正予算案では1兆円を超える予算を確保しており、令和3年度以降も必要な予算を確保して、オールジャパンで災害に強いふるさとを作りあげていく」と述べました。

憲法への自衛隊明記
自民党の小野寺元防衛大臣は、憲法への自衛隊の明記について「自衛隊は多くの憲法学者から違憲か違憲の疑いがあると指摘されているが憲法のうえでもふさわしい地位を与え、必要な権限を付与するのが政治の務めだ」と述べました。
これに対し、安倍総理大臣は「自衛隊の正当性を明文化し明確化することは、国防の根本に関わることだ。政治の場で正当性を明らかにしていく責任が政治家にはあるのではないか。憲法改正は最終的には国民投票によってなされるので議論が進むことを期待したい」と述べました。

▼中東への自衛隊派遣 
政府が自衛隊を海外に派遣したのは中東地域が最初だ。中東への派遣に伴い、多くの法整備もしてきた。まず1991年の湾岸戦争の停戦後、機雷除去を目的にペルシャ湾に自衛隊を派遣した。翌92年には国連平和維持活動(PKO)への参加を可能にするPKO協力法が成立した。
2001年に米同時テロが発生すると、当時の小泉純一郎首相がいち早く米国への支持を表明した。テロ対策特措法を制定し、インド洋での多国籍軍への給油のため、海自の護衛艦や補給艦を中東に派遣した。03年にはイラク特措法を根拠に陸自をイラクに送っている。
第2次安倍政権発足後、15年には安全保障関連法が成立した。特措法を整備しなくても、他国軍への後方支援がしやすくなった。今回の中東派遣は日本船舶の安全確保が目的で、防衛省設置法の「調査・研究」を根拠にしている。ヘリコプターを搭載できる海自の護衛艦と哨戒機「P3C」がオマーン湾などを監視する。

中東への自衛隊派遣とは 湾岸戦争後、多くの法整備(日経新聞)


▼中東への自衛隊派遣 
政府が自衛隊を海外に派遣したのは中東地域が最初だ。中東への派遣に伴い、多くの法整備もしてきた。まず1991年の湾岸戦争の停戦後、機雷除去を目的にペルシャ湾に自衛隊を派遣した。翌92年には国連平和維持活動(PKO)への参加を可能にするPKO協力法が成立した。

2001年に米同時テロが発生すると、当時の小泉純一郎首相がいち早く米国への支持を表明した。テロ対策特措法を制定し、インド洋での多国籍軍への給油のため、海自の護衛艦や補給艦を中東に派遣した。03年にはイラク特措法を根拠に陸自をイラクに送っている。
第2次安倍政権発足後、15年には安全保障関連法が成立した。特措法を整備しなくても、他国軍への後方支援がしやすくなった。今回の中東派遣は日本船舶の安全確保が目的で、防衛省設置法の「調査・研究」を根拠にしている。ヘリコプターを搭載できる海自の護衛艦と哨戒機「P3C」がオマーン湾などを監視する。

新型肺炎「パニックにならずインフルと同じ予防が効果的」 防衛医科大・加來浩器教授に聞く(産経N)


新型コロナウイルスによる肺炎をめぐり、日本国内でも感染拡大への懸念が広がっている。海外からの感染症に詳しい防衛医科大防衛医学研究センターの加來浩器(かく・こうき)教授(広域感染症疫学・制御研究部門)は、「パニックにならず、手洗いやマスクをするなどの予防が効果的だ」と訴えた。
 加來氏は、死亡を含めた重症化率が3割を超えるデータがあることに関して、「発生初期は重症患者しか検査されないので重症化率が高くなる」と指摘。「季節型インフルエンザよりも重症化する呼吸器感染症であると認識した方がよい。特異的な抗ウイルス薬もない」と警鐘を鳴らした。

 そのうえで、ヒトへの感染性や重症化率などの数字がどう動くか見なければならないとも語った。
 「震源地」の中国湖北省武漢市だけでなく、日本や欧州でも感染者が確認されている。今後、どう広がるのか。加來氏は「ヒトからヒトだけでなく、湖北省では動物からヒトへの感染も起きているかもしれない。人の移動に関係しているのか、注意してみる必要がある」と述べた。
 コロナウイルスが原因の肺炎には、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)がある。加來氏は「呼吸器症候群だが、MERSには症状が下痢だけという患者もいた。SARSは発熱期と肺炎期があり、感染するのは肺炎期からだった。呼吸器の不調だけではない」と振り返った。
 そのうえで「新型肺炎も、流行地域からきた人は、体調が悪くなったらすぐに医療機関で検査を受けるよう周知することが大事。病院レベルで渡航歴を確認できる態勢も整えるべきだ」と訴えた。
平成21年に新型インフルエンザが流行した際、自衛隊は航空機内での検疫を支援し、加來氏も携わった。今回の新型肺炎をめぐり、政府の水際対策はこのレベルにない。加來氏は「現状ではパニックになることなく、季節性のインフルエンザと同様の対策が効果的だ。人の多いところに行く場合やせきが出る場合はマスクをし、手洗いを徹底してほしい」と語った。

外務省 武漢などの邦人退避へ中国と協議 チャーター機運航も(NHKニュース)


中国の湖北省武漢を中心に新型のコロナウイルスの感染が拡大する中、外務省が、現地に滞在する日本人の退避に向けて中国政府と協議を始めていることがわかりました。民間のチャーター機を飛ばすことも含めて調整していて、外務省は帰国を希望する人は大使館に連絡するよう求めています。

外務省は24日、湖北省全体の感染症危険情報レベルを「3」に引き上げ、渡航の中止を勧告しました。
武漢には24日現在で、700人程度の日本人がいるとみられていますが、公共交通機関の運行が停止し、武漢からの移動が制限された状態となっています。
このため外務省は、武漢を含む湖北省に滞在する日本人を保護するため、退避に向けて中国政府と協議を始めています。
外務省は、帰国を希望する人の調査を26日夕方から始め、氏名やパスポート番号などの個人情報を北京にある日本大使館に連絡するよう求めています。
中国側の了承が得られれば、民間航空会社のチャーター機を飛ばして武漢から日本国内に移動してもらうことも含めて調整しています。
日本に退避できた場合の空港での受け入れ態勢などについても関係省庁と調整を進めています。

国産ドローン普及を支援 政府、中国製に安保上懸念(日経新聞)


政府は国産ドローン(小型無人機)の普及に向けた支援を拡大する。製品開発を後押しするため、情報面の安全性などを要件に資金調達を優遇する法案を2月にも国会に提出する。インフラ点検や災害対策など政府調達も広げる。ドローンを使った新サービス育成への期待は高いが、現在は中国製のシェアが大きい。安全保障上の懸念から国内事業者の育成を急ぐ。

現在、日本でもドローン開発を手掛ける企業はあるが、中小規模が多く、市場での存在感は薄い。これから海外の大手メーカーと競合できるかは未知数だが、技術力の底上げとともに、政府調達による需要の創出で生産効率を引き上げ、競争力の向上を狙う。
政府は大容量のデータを瞬時に送れる「5G」通信網の普及もにらみ、2022年度にもドローンの飛行を人口集中地区でも認める方向で環境整備を進めている。上空から撮影した高精細映像の送受信が可能になれば、産業や農業、測量など用途は増える。
一方、ドローン市場は中国製が大半のシェアを握る。独ドローン・インダストリー・インサイツ社の調べでは、世界のドローン市場の約7割を中国のDJI社が占め、残りの市場を中国やフランス、米国などの多くの企業が分け合う。
米国土安全保障省は中国製ドローンについて製造元に飛行データを無断で送っている可能性があると警告する。安全保障上の理由から「米国のデータを権威主義的な国家に移すあらゆる製品を米政府は強く懸念している」などの見解も示した。日本政府関係者も「ほとんどが中国製というのはリスクだ」と指摘する。
政府は支援策として国会にドローンや5G基地局などの開発・供給や導入を促進する法案を出す。「特定高度情報通信技術活用システム(仮称)」について整備促進の指針を示し、サイバーセキュリティーを確保しながら開発や供給を進める重要性などを明記する。
企業が指針に沿った事業計画を提出し、政府が認定すれば日本政策金融公庫による低金利貸し付けや信用保証協会の保証拡大などの優遇措置を受けられる。認定要件は情報漏洩に対する安全性や供給の安定性、国際規格の採用などのオープン(開放)性などがある。
国会で実質審議に入る19年度補正予算案には「安全安心なドローン基盤技術開発事業費」との費用を計上した。フライトコントローラーやバッテリー、モーターなどの主要な部品の技術開発を支援する。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が企業を公募し、資金を提供する。
政府調達用に安全性の高いドローンを研究する企業には資金を出す。中国製が普及する背景には価格競争力があり、低コストで高い飛行性能を持つ機体を量産できる技術も後押しする。
災害対策やインフラ点検など政府調達も拡大する。20年度から全都道府県の消防本部にそれぞれドローンを配備する。台風などの災害時に車や人が進入しにくい場所でも被害を把握できるようにする。海上保安庁は20年度から救難現場の撮影や警戒監視に活用している中国製ドローンを国産を含め他の機種に替える。
政府の規制改革推進会議は今夏の提言に向け、道路や橋などインフラ点検で目視の原則を緩和し、ドローンやセンサーでの代替を可能にすることを議論する。現状では安全性を保つため、法律で定めた目視や打音などの検査を必要とする場合が多い。

ソフトバンク元社員 飲食重ねロシア職員と関係深めたか(NHKニュース)


通信大手、ソフトバンクの元社員が機密情報を不正に引き出したとして逮捕された事件で、元社員が情報を渡したと供述している在日ロシア通商代表部の職員と飲食店などで接触を重ねていたことが捜査関係者への取材で分かりました。元社員は「現金をもらった」と供述していて、警視庁は飲食などを通じて関係を深めたとみて調べています。

ソフトバンクの元社員、荒木豊容疑者(48)は去年2月、会社のサーバーにアクセスし、電話の基地局など通信設備に関する機密情報を不正に引き出したとして、不正競争防止法違反の疑いで25日逮捕されました。
これまでの調べで荒木元社員は、在日ロシア通商代表部の50代の職員に情報を渡したという趣旨の供述をしているほか、警視庁はすでに帰国した元職員も関わった疑いがあるとみて、外務省を通じて出頭を要請しています。
その後の調べで荒木元社員は、ロシア通商代表部の職員と首都圏の飲食店などで複数回接触を重ねていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
荒木元社員は「職員から現金をもらったことがある。小遣いがほしかった」と供述していて、警視庁は飲食などを通じて関係を深め、機密情報の提供を求めたスパイ活動とみて全容の解明を進める方針です。

日米共同訓練で開始式 冬季で初めて―北海道(時事通信)


陸上自衛隊と米海兵隊は26日、北海道で22日から実施されている日米共同訓練の開始式を南恵庭駐屯地(恵庭市)で行った。訓練は2月8日までで、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の輸送機オスプレイ2機が27日に飛来する予定。オスプレイが参加する道内での共同訓練は2017年8月以来2度目で、冬季は初めて。
 
訓練には陸自隊員約1600人と米海兵隊員約2500人が参加し、国内では過去最大規模。開始式で、陸自第5旅団長の小瀬幹雄陸将補は「広大な北海道の訓練基盤を活用した長期にわたる厳しい積雪寒冷地での訓練で、その特性を十分に理解し臨んでほしい」と訓示。第3海兵師団第4海兵連隊長のジェイソン・ペリー大佐は「いかなる気候、場所においても戦う。冬季作戦のノウハウを高める機会を心待ちにしている」と述べた。
訓練は道内の演習場など4カ所で行われ、27日以降、戦闘射撃や空中機動など本格的な訓練が始まる。

【主張】プーチン政権 身勝手改憲は看過できぬ(産経:社説)


ロシアのプーチン大統領が唐突な憲法改定に乗り出した。2024年に大統領任期が切れる後も実権を保持するため、権力機構を変更する意図が明らかである。
 身勝手な改憲には代償が伴うことをプーチン氏は理解すべきだ。
 プーチン氏が下院に提出した改憲法案には、国際機関の決定が憲法に矛盾する場合、ロシアはそれを履行しないとする条文がある。国際社会には看過できない内容だ。
 たとえば、ロシアは自国の人権侵害について、欧州人権裁判所から多数の敗訴判決を受けている。改憲が成立した場合、ロシアは国内の原告に対する賠償金支払いなどを拒絶する恐れがある。
 中国は2016年、南シナ海での行動をめぐって仲裁裁判所から敗訴の裁定を受けながら無視している。ロシアはこうした行動を憲法で正当化しようとしているのだから質(たち)が悪い。国際機関には条約に基づいて加盟しているのであり、不都合な決定に従わないのはあまりに恣意(しい)的である。
 プーチン政権は2014年、国際法や条約を無視してクリミア半島を併合し、米欧に経済制裁を科された。国際法や条約を軽視する傾向が強まれば、日本の北方領土交渉にも悪影響が大きい。

 改憲案の柱は、首相を決める権限を大統領から下院に移すなど、大統領職権の一部を分散させることだ。後任大統領の力を弱め、自らの統制が効くようにしておく意図が透けてみえる。
 地方知事らで構成される形式的な機関、国家評議会を初めて憲法で明文化し、内外政策の基本方針を決める権限も持たせる。プーチン氏が大統領退任後、評議会のトップとして権力への居座りを図る可能性が指摘されている。
 プーチン氏は、改憲提案と合わせて内閣を交代させた。自らの求心力を維持した状態で権力機構を変えるため、ミシュスチン新首相に経済再生を委ねた。
 しかし露経済の不調は、プーチン氏が約20年をかけて構築した国家資本主義的な体制と、米欧との関係悪化の帰結である。プーチン氏が実権を保持する限り、ロシア経済は劇的には好転せず、国民の不満は蓄積し続けるだろう。
 改憲案は翼賛体制の議会で容易に承認される見通しだが、国民不在の改憲は、ロシア自身に決して良い結果をもたらすまい。

中国当局、海外への団体旅行を27日から禁止…人気渡航先は日本 (読売N)


【北京=中川孝之】中国共産党機関紙・人民日報(電子版)は25日、中国当局が、海外への団体旅行を27日から禁止すると報じた。新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が中国で1300人を超え、海外でも増えているため、異例の拡散防止措置に踏み切る。25日の春節(旧正月)に合わせた連休に多くの中国人が海外旅行を計画しているとみられ、日本など旅行先への影響は必至だ。

 人民日報によれば、国内の団体旅行は24日からすでに禁じる措置を取っており、これを海外旅行にも拡大する。いつまで措置を続けるかは明らかにされていない。中国では、個人旅行で海外に行く人もいるが、団体旅行に参加するのが一般的だ。春節連休中の海外旅行客は700万人を超えるとの予測もあり、中国の大手旅行会社は人気渡航先のトップに日本を挙げている。
 人民日報の25日午後11時(日本時間26日午前0時)時点の集計によると、中国本土の感染者は1367人、死者は41人となった。重症者は200人以上に上る。24日以降、フランスやオーストラリア、マレーシアでそれぞれ初の感染者が確認され、本土以外で感染者が出た国・地域は13になった。

 中国国営新華社通信によると、共産党の政治局常務委員会議が25日、習近平シージンピン総書記(国家主席)の主宰で開かれた。春節期間中の開催は異例で、党中央に担当チームを作り全国の対策を指揮することを決めた。習氏は会議で「感染阻止の戦いに必ず勝つ」とげきを飛ばした。
 23日から事実上の封鎖措置が取られた武漢市の中心部では、26日から公務や物資輸送などで許可を得た場合を除き、一般の自動車の運行が禁じられる。
 また、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は25日、米政府が、武漢市から米国民を避難させるためのチャーター便を26日に運航する計画だと報じた。チャーター機は約230人乗りで、米国総領事館に勤務する外交官を含む武漢在住の米国民とその家族などが搭乗する。米政府は在武漢総領事館の一時閉鎖も計画しているという。ロシア通信も25日、ロシア政府が、武漢市から自国民を退避させるため中国側との調整を進めていると伝えた。

「宇宙作戦隊」新設へ 今国会での法改正目指す 防衛省 (NHK)


宇宙やサイバー分野での防衛能力強化に向け、防衛省は「宇宙作戦隊」を新設するため、防衛省設置法の改正案を今の国会に提出し、成立を目指すことにしています。

宇宙やサイバーといった新たな分野での防衛能力の強化を目指して防衛省は、ことし4月以降、新たな部隊の発足や人員の拡充を検討しています。
具体的には、航空自衛隊に不審な人工衛星などを監視する「宇宙作戦隊」を20人規模で東京の府中基地に新設するほか、陸・海・空の3自衛隊共同でサイバー防衛を担う部隊をおよそ70人増員して290人程度に拡充する方針です。

また、大型の無人偵察機、「グローバルホーク」の2021年度からの運用開始に向け、青森県にある航空自衛隊三沢基地に、70人規模の準備部隊を新設する計画です。
このため防衛省は、今の国会に防衛省設置法の改正案を提出し、成立を目指すことにしています。

米防衛装備品、納入改善へ 遅れ解消に向け日米が情報共有(産経新聞)


米政府を通じて米国製の防衛装備品を代金前払いで購入する「対外有償軍事援助(FMS)」で、米側からの納入や過払い金精算の遅れが相次いでいる。それでも、日本周辺の安全保障環境が悪化する中、国防の装備体系は最新鋭の米国製装備品に頼らざるを得ない。防衛省は事態改善を急ぎ、米側に適切な対応を求めている。
 
防衛省外局の防衛装備庁の武田博史長官は22日、米国防総省傘下の国防安全保障協力局のフーパー長官らと防衛省で協議。河野太郎防衛相は24日の記者会見で「進展があった」とし「問題解決へペースアップしていきたい」と述べた。
日米協議では、在米の装備庁職員と米政府担当者の会議を定例化し、情報共有を強化する方針を確認。防衛省にも自衛隊への納入状況を正確に把握できていないなど瑕疵(かし)があり、在米職員を増員することにした。
ただ、抜本的な解決策が示されたわけではない。
 
FMSは米側が見積もり価格と納期予定日を決め、代金は前払いさせる。同省によると、昨年度末時点で132件(計326億円分)が予定日を過ぎても納入されず、日本の防衛計画に影響を及ぼしている。見積もり以下の価格で済んだ場合の過払い金も263件(計493億円分)が未精算のまま。「米側の管理がずさん」(同省幹部)なため、製品は届いても売買が完了しないケースもある。
米側の言い値で、納入前の売却中止もできるFMSには「言いなり」との批判がある。ただ、機密情報保護の観点から企業から直接購入できない最新鋭の装備が手に入る。「日米の開発力の差を考えればFMSは国益にかなう」(同省職員)という。
近年はFMS調達がふくらみ、10年前は500億円程度だったのが4千億~7千億円超で推移。無人偵察機グローバルホークや地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」などが代表的だ。中国が海洋進出を強める南西方面や、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対する防衛力強化につながる装備品で、国内企業は製造できない。
安倍晋三首相は24日の参院本会議で国内でも高性能の装備品を開発できるよう「重要技術に重点的に投資する」と述べた。ただ、日本の技術力が米国に追いつくのは難しく、FMS頼みは当面変わらないとみられる。

防衛装備品の契約めぐり2社が約58億円を過大請求(NHKニュース)


防衛装備品の契約をめぐり、メーカー2社が作業時間などを水増しして、防衛省に対し合わせておよそ58億円を過大に請求していたことが分かり、防衛省は、両社に違約金を含めて合わせておよそ105億円を納めるよう求めました。

過大請求があったのは、油圧機器大手の「KYB」と、機械メーカーの「住友精密工業」です。
防衛省は去年1月、両社から防衛装備品の製造・修理などの契約をめぐり、作業にかかる時間や人員を過大に計算して請求していた可能性があるという申告を受け、特別調査を行いました。
その結果、記録が残っている平成23年度以降、航空機部品の製造などの契約を中心に、KYBがおよそ43億円、住友精密工業がおよそ15億円と、両社で合わせておよそ58億円を過大に請求していたことが分かったということです。
防衛省は、違約金などを含めて合わせておよそ105億円を納めるよう両社に求め、24日、国庫に納められたということです。
防衛省によりますと、両社は作業時間などを管理する会社のシステム上でデータを改ざんして過大請求を行っていたということです。
防衛省は今回の過大請求を受けて、データの改ざんのチェックなど、監査の体制を強化したということです。

谷内前国家安全保障局長「ロシアは無条件締結要求」平和条約交渉で(産経N)


 谷内正太郎前国家安全保障局長は24日のBSフジ番組で、ロシアとの北方領土問題を含む平和条約締結交渉に関し、ロシア側が領土問題を盛り込まない形で無条件の条約締結を求めていると明らかにした。締結後に領土問題を協議する2段階論を主張していると説明した。谷内氏は昨年9月に退任するまで対露交渉に携わっていた。

 谷内氏はロシア側の主張について「まず領土について何も書いていない平和条約を結んで、その上で領土問題を議論しようという2段階論だ」と説明。ほかに(1)第二次大戦の結果として北方領土が正式にロシア領になったと日本が認める(2)日本に駐留する全ての外国軍隊の撤退-を要求していると述べた。
 その上で今後の交渉について「なかなか展望は開けない。何らかの前進を見るためにほかにやることがあるのかというと、ない」と断言した。

【主張】代表質問 「国の基本」をもっと語れ(産経:社説)


 今年最初の国会論戦にしては極めて物足りない。国の基本をもっと論じ、日本が直面している課題に踏み込んでもらいたかった。
 衆参両院で3日間にわたって行われた代表質問への感想である。
 日本の進路と安全保障の根幹にかかわる対中問題について、ほとんどの登壇者に危機感が見られなかったのはどうしたことか。
 安倍晋三首相は20日の施政方針演説で、中国とはあらゆる分野で交流を深め、「新時代の成熟した」関係を構築すると語った。
 尖閣諸島を狙い、台湾を軍事的に恫喝(どうかつ)し、国内で過酷な人権弾圧を行う中国と成熟した関係を結べるのか。結んでいいのか。
 国民民主党の玉木雄一郎代表は、習近平国家主席の4月訪日のあり方について、「国賓待遇とすることで、日本の主権に対する挑戦を含め、中国の覇権主義、国際法や民主主義的価値やルールに反する行動を容認する誤ったメッセージを送ることにならないか」と質(ただ)した。
 玉木氏の指摘は国民の間に広がる疑問に寄り添うもので評価できる。政府は耳を傾けるべきだ。
 だが首相は、国賓訪日を進めるとし、懸案について首脳会談で注文していくとするにとどめた。

 与党自民党の二階俊博幹事長、公明党の山口那津男代表は、国賓訪日を成功させるよう唱えた。中国の覇権主義的行動や人権弾圧への懸念を一切示さなかったのは極めて残念である。立憲民主党の枝野幸男代表や共産党の志位和夫委員長から対中関係について質問がなかったのも疑問だ。
 世界を揺るがしている中国の新型肺炎問題への対応が、きちんと取り上げられたのは代表質問の最終日だった。国民の生命、健康を守るという意識や気概、急速に展開する緊急事態への目測力が各党に不足しているのではないか。
 憲法改正問題も低調だった。枝野氏は取り上げず、玉木氏は自民党案を論難するばかりで首相から対案を出すよう促された。
 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業をめぐる汚職事件や公選法違反疑惑による元閣僚2人らの辞任、「桜を見る会」をめぐるずさんな公文書管理の問題は野党が盛んに取り上げた。それも国会の役割だろうが、国の基本を大いに論じることを忘れては何もならない。

無人機攻撃 乱用防ぐ枠組み作りを急げ (読売:社説)


 攻撃側が犠牲者を出す心配をせずに高い確度で任務を遂行できる。その利点に目を奪われ、無人機攻撃を乱用すれば、紛争のリスクを高めるだけだ。一定の規制が必要である。

 米・イラン対立を激化させた米軍によるイランの有力司令官殺害は、軍用無人機の威力を改めて見せつけた。無人機はイラク上空で、司令官らが乗った車列をとらえ、ミサイルを発射し、ピンポイントで命中させた。
 軍用無人機は、娯楽用や商用の小型無人機「ドローン」とは桁違いの性能を持つ。米国が開発競争で先頭を走っているのは、テロ組織や過激派との戦いの「切り札」と位置づけているからだろう。
 米軍の最新鋭機は、約1万5000メートルの上空からセンサーを駆使して情報を収集する。約30時間の滞空が可能だ。プロペラ推進で大きな音を立てずに敵地に侵入し、ミサイルや爆弾を発射できる。
 米本土の基地にいる操縦士は、有人飛行のような肉体的、精神的圧力を受けることなく、モニター画面で遠隔操作する。作戦の秘密を保ちやすいのも特徴だ。

 懸念されるのは、無人機攻撃のコストの低さから、武力行使に対する心理的な歯止めがきかず、安易に使われる事態である。
 無人機攻撃で、自軍の死傷者は出ない。攻撃が目に見えにくい分、外国に侵入するという感覚が薄れることも考えられる。
 敵地への攻撃で兵士が犠牲になるリスクや、合法性を説明する責任は一定の抑止力となってきた。軍用無人機による作戦はこうした概念を覆す危険がある。保有国は運用の基準を明確にすべきだ。
 中国とイスラエルは、軍用無人機の輸出に力を入れる。中東や南アジアで、政情が不安定な国や武装組織も含めて拡散が進む現状は看過できない。
 昨年9月には、サウジアラビアの石油施設が、親イラン武装組織の無人機攻撃を受けた。テロ組織や過激派の手に渡らないようにする手立てが求められる。
 米国は技術流出を防ぐため、軍用無人機の輸出先を英国などに限定している。2016年に米国の主導で53か国が署名した共同宣言は、国際社会が軍用無人機の「責任ある輸出と使用」に向けた措置を講じるべきだと強調した。
 「国際法順守」や「自衛目的」「自国民に使わない」といった原則は無人機攻撃の最低限の条件となろう。できるだけ多くの国が参加し、攻撃や輸出を規制する枠組み作りを急がねばならない。

海上保安庁 海賊対応で現地の海難当局と訓練 マレーシア (NHK)


マレーシアで、現地の海難当局が日本の海上保安庁とともに海上での海賊への対応などの具体的な技術を確認する訓練が行われました。日本としては訓練を通じて、海上の要衝、マラッカ海峡があるマレーシアとの連携を強化したい考えです。

マレーシアの首都クアラルンプール近郊の港には、22日から海上保安庁の巡視船「えちご」が寄港していて、24日の訓練には、現地の海難当局の特殊部隊と日本の海上保安庁の職員などおよそ60人が参加しました。
訓練は、海賊が乗っ取ったと見立てた巡視船を特殊部隊が制圧するという想定で行われました。
この中で、6人の特殊部隊が小型船で巡視船に近づき、素早く乗り込んだあと、拳銃などで武装した海賊役の男2人を拘束していきました。

また、鑑識作業の訓練も行われ、武器などから指紋を採取し、海上保安庁の担当者たちが手順を確認するなどしていました。
このほか、船から油が漏れ出したという想定で、双方の担当者が海面の油の広がりを抑える特殊な膜を設置し油を吸引する訓練も行われていました。
日本としては、シーレーン=海上交通路にあたる東南アジアの国々で技術やノウハウを共有することで、南シナ海やインド洋での連携を深めたい考えです。
海上保安庁警備救難部の鈴木史朗参事官は「マラッカ海峡は日本の海上輸送の重要な場所でマレーシアとの連携強化は日本経済の安定にもつながる」と話していました。

新型肺炎 中国の患者数1200人超 死者は41人に (NHK)


中国の保健当局は新型のコロナウイルスによる肺炎の患者が、新たに444人増え、1287人となったと発表し、患者の数は1000人を超えました。また、死亡した人の数も41人となりました。

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