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自民・岸田政調会長、敵基地攻撃「議論深める」(産経N)


自民党の岸田文雄政調会長は29日の記者会見で、敵基地攻撃能力の保有を含むミサイル防衛の在り方に関し「北朝鮮をはじめとする各国の技術の進歩にどう対応するのか。そうした観点から議論を深めることが重要だ」と述べ、党内論議の活性化に期待感を示した。
 新たなミサイル防衛に関する党検討チームは30日、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備断念に伴い、議論を始める。岸田氏は「政府にあるべき姿を提言し、責任を果たしたい」と強調した。
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「国家の守護神」思想を再考する 東京大学名誉教授・小堀桂一郎(産経:正論)


≪靖国神社の御創建記念日に≫
 6月29日は靖国神社御創建記念日である。明治2年の此(こ)の日(当時旧暦)に東京招魂社として発足した神社は、太陽暦採用に際してその日付をそのまま新暦に移して創立記念日とした。爾来(じらい)昨年めでたく創立百五十年の記念祭を迎へるまで、国民の篤(あつ)い崇敬に支へられ国家の守護神としての揺るぎない存在を全うしてきた。
 昨年の記念祭に際しては本欄でお伝へしたが、全国47の都道府県産出の陶土を以(もっ)て作製したさくら陶板を外苑に設置するといふ斬新な着想を実現し、境内の景観も面目を一新して記念事業は一段落した。あとは神社の祭祀(さいし)の直接の支持層である御祭神の遺族数の自然の減少といふ不可避の趨勢(すうせい)に対処して、どの様に祭祀事業の護持を図つてゆくかといふ当面の課題に専念すべき段階に入つたのだ、と思はれた。
 ところが改めて言ふまでもない事だが、新年が明けて早々、我が国は武漢肺炎の猖獗(しょうけつ)といふ予想もつかなかつた新しい性格の国難に襲はれる破目となつた。神社は間もなく新暦での盂蘭盆(うらぼん)行事と日付を合せた恒例のみたま祭を迎へるわけであるが、疫病への感染を避けるために必須とされる三条件のうち、開かれた空間での人寄せであるから密閉といふ禁忌は避けられるが、密集・密接の禁制を守る事は現実に不可能である。本年のみたま祭は中止といふ神社当局の決断も実に已(や)むを得ない。
 而(しこう)して祭典の中止は神社の歴史上での大きな事件である。みたま祭は昭和21年の米軍占領下といふ非常の逆境の中で、長野県遺族会有志による「盆踊り」といふ口実の下に斎行した慰霊祭が幸ひに米軍の監視規制を免れたのを機縁として、翌昭和22年から神社主宰の形で恒例化したものであるから、本年で優に73年の歴史を刻む事になる。既に立派な伝統的行事である。現に「光の祭典」の呼名のもとになつてゐる一万基を超える大型の提灯(ちょうちん)の照明の下での盆踊りや民俗的な祭祀儀礼の数々は、戦争の直接的記憶を持たない戦後生まれの世代の人々にとつて、戦歿(せんぼつ)者の慰霊といふ行事の意味自体を認識し、考へてみる何よりの宜(よ)い機会となつてゐる事は慥(たし)かである。

 ≪コロナ禍でみたま祭も中止に≫
 戦後の発祥ではあるものの70余年を一度の緩怠もなく続いてきた公的な行事が、本年初めて全面中止の憂目を見るといふのはやはり容易ならぬ一大変事である。本年の我が国は戦後初めて、諸種の夏祭や恒例行事の中断乃至(ないし)大幅の期日変更を経験したわけであるが、それらの諸例と同様、みたま祭も今回その欠如態に於(お)いてこそ、本来の在り様と意味について、一歩立ち停(ど)まつて考へてみる宜い機会を得たといふべきかもしれない。
 靖国神社が祀(まつ)る所の御祭神は、本欄でも一度ならず論及した如く嘉永6年以降国事に身を奉じて落命した二百四十六万余柱の英霊で此(これ)を国家の守護神と見做(みな)す。この場合の国家といふ語は、国に帰属する国民の全てとその宗家たる皇室、国の領土・領海、不可侵の国家主権といふ概念を内包とする。
 神社の発祥当時は御祭神の祭祀を司る主体は国の官府であつたが昭和20年の対外戦争での敗北から生じた政変を機としてそれは民間に移り、爾来国民による護持といふ形になつた。政変の度に祭祀伝統に悪影響が及ぶ恐れのある国家護持よりも、現在の国民護持といふ体制の方が将来とも望ましい。
 敗戦時の政変は昭和21年に制度上、社格の変更を強ひはしたが、それは祭祀伝統の変質には及ぶ事なく、祀る国民と祀られてある御祭神との関係は御創建当初そのままの姿を今も正しく保つてゐる。

 ≪祈願する心は努力の誓い≫
 折から我が国は現に未(いま)だ曽(かつ)て経験した事のない国難に直面してゐる。国民・国土の守護神に向けての崇敬のあり方を再考してみるにはよい機縁であるが、くれぐれも注意しておきたいのは、それが<苦しい時の神頼み>といふ俚諺(りげん)の通俗的解釈に穢(けが)される様であつてはならない、その事である。
元来日本人が神の加護を祈願するといふ心は、商賈(しょうこ)が福禄を祈るの類とは全く違つたもので、むしろ努力の誓ひであり、己が念願への熱意のほどを神々も照覧あれと祈るのである。戦士が国家の守護神に加護を祈る心機も、国土国民の安寧のために、己の一身を捧(ささ)げて力を尽す事の誓約である。
 教育勅語の中の<一旦緩急あれば義勇公に奉じ>の定言は、敗戦と被占領の騒擾(そうじょう)の中で愚かにも国民の倫理教育の綱領から排除されてしまつたが、多くの国民の胸裡(きょうり)には今も立派に生きてゐる。何しろその言葉は7世紀の初頭に聖徳太子が十七条の憲法の中で説かれた<背私向公は臣の道なり>のお訓(さと)し以来、千四百年に亙(わた)り日本人の国家意識の骨髄を形成する理念になり果(おお)せてゐたからである。
 唯(ただ)、この普遍的理念が現になほ生きてゐる事を保証し、国民がその念願を行動に表す真心を照鑑し賜(たま)ふ神明といふ存在が、限りある人間の身としてやはり欲しい。靖国神社に鎮まる国の守護神達こそ実はその超越的存在なのである。(こぼり けいいちろう)

菅長官「緊急事態宣言を出す状況ではない」 感染者増に(朝日N)


 菅義偉官房長官は29日午前の記者会見で、28日に確認された東京都の新型コロナウイルスの感染者が60人にのぼったことについて「直ちに再び緊急事態宣言を発出する、あるいは県をまたいだ移動の自粛を要請する状況に該当するものとは考えていない」と述べた。

 東京都では28日、5月25日に緊急事態宣言が解除されて以降、1日あたりの最多を更新した。菅氏は「症状の有無にかかわらず、濃厚接触者などに積極的な検査を行っている結果も含まれていると承知している」と説明。「感染リスクをゼロにすることはできず、リスクをコントロールしながら段階的に社会経済活動のレベルを引き上げていく」と語った。
 また、記者団から「積極的な検査の結果、感染者が増えているということは、潜在的な感染者はさらに多いとみているのか」と問われると、あくまで感染が確認された店舗関係者への検査の結果だと強調した。

世界の感染者 約1020万人 死者50万人超 新型コロナ (NHK)


アメリカ、ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、新型コロナウイルスの感染が確認された人は日本時間の30日午前3時の時点で世界で1019万9798人となっています。亡くなった人は50万2947人です。

感染者の多い国
▽感染者が最も多いのはアメリカで256万4163人、
▽次いでブラジルが134万4143人、
▽ロシアが64万246人、
▽インドが54万8318人、
▽イギリスが31万3467人です。

死者の多い国
▽亡くなった人が最も多いのもアメリカで12万5928人、
▽次いでブラジルが5万7622人、
▽イギリスが4万3659人、
▽イタリアが3万4744人、
▽フランスが2万9781人です。

新たなミサイル防衛体制 “日米の役割分担含め議論” 茂木外相 (NHK)


新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備断念を受けた新たなミサイル防衛体制について、茂木外務大臣はNHKの「日曜討論」で、日本を取り巻く安全保障環境の大きな変化を踏まえ、アメリカとの役割分担も含めて議論を進めたい考えを示しました。

政府は、「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備を断念し、新たなミサイル防衛体制の在り方について、敵の基地を直接、破壊できる「敵基地攻撃能力」の保有の是非も含めて議論する方針です。
これについて、茂木外務大臣はNHKの「日曜討論」で「イージス・アショアの配備中止で、わが国の防衛に空白が生じてはならないのは当然だ。引き続きアメリカとも連携し、ミサイル防衛を含むしっかりした体制を作っていきたい」と述べました。
そのうえで、自衛隊は専守防衛、アメリカ軍は攻撃を担うという、日米の役割分担について「基本的な役割分担は変わらないと思っているが、日本を取り巻く安全保障環境はがらっと変わってきており、それを踏まえた防衛力の在り方、日米同盟の在り方をしっかり考えていかなければいけない」と述べました。

【主張】ASEAN海洋国 中国に対抗姿勢を示した(産経:社説)


 海洋拡大を狙う中国が挑発的行動を活発化させる中、南シナ海の領有権や海洋権益をめぐり、東南アジア諸国連合(ASEAN)の海洋諸国が対抗する動きを示した。
 テレビ会議方式で開かれたASEAN首脳会議では、南シナ海沿岸の国である議長国ベトナムが中国を念頭に「コロナ禍のさなか、国際法に反する無責任な行動があった」と批判し、議長声明に「最近の出来事に懸念が表明された」と明記した。
 中国は根拠もなく南シナ海の大半に主権が及ぶと主張し、軍事拠点化を進めている。力ずくの海洋進出は断じて認められない。
 中国は4月、スプラトリー(南沙)とパラセル(西沙)諸島に行政区を新設した。中国側によるベトナム漁船への体当たりや、フィリピン艦船へのレーダー照射も起きている。
 東シナ海では、日本の尖閣諸島が中国海警局による執拗(しつよう)な挑発にさらされている。海警局と軍を一体的に運用する法律が施行され、危険度は一層高まった。
 フィリピンはスプラトリー諸島に船着き場を造り、中国を牽制(けんせい)した。米軍の国内での法的地位を定めた「訪問軍地位協定」破棄を先送りし、対米悪化を回避した。

インドネシアは、中国が南シナ海に独自に設定した境界線「九段線」について、「国際法の基本からはずれている」と反対する書簡を国連に送った。
 注目すべきは、書簡が、フィリピンの提訴を受けた2016年7月の仲裁裁判所判決に言及し、この見解は仲裁裁でも支持されたと指摘していることだ。
 仲裁裁判決が中国の海洋拡大を抑える大きな法的拠(よ)りどころであることを改めて確認しておきたい。南シナ海問題では中国に対し欠かさず提起する必要がある。
 当事国のフィリピンには、その先頭に立ってもらいたい。米国との「訪問軍地位協定」の破棄は撤回し、立場を鮮明にすべきだ。
 これらASEANの海洋国と、「航行の自由」作戦を続ける米国やオーストラリア、インドなどインド太平洋地域の主要国は対中連携を進めるべきだ。日本がその要となるべきである。
 2国間交渉に持ち込み、軍事力、経済力を背景に言い分を強引に通そうというのが中国のやり方だ。それを許さない海洋諸国の協力こそが最大の対抗策となる。

新たなミサイル防衛体制 “日米の役割分担含め議論” 茂木外相 (NHK)


新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備断念を受けた新たなミサイル防衛体制について、茂木外務大臣はNHKの「日曜討論」で、日本を取り巻く安全保障環境の大きな変化を踏まえ、アメリカとの役割分担も含めて議論を進めたい考えを示しました。

政府は、「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備を断念し、新たなミサイル防衛体制の在り方について、敵の基地を直接、破壊できる「敵基地攻撃能力」の保有の是非も含めて議論する方針です。
これについて、茂木外務大臣はNHKの「日曜討論」で「イージス・アショアの配備中止で、わが国の防衛に空白が生じてはならないのは当然だ。引き続きアメリカとも連携し、ミサイル防衛を含むしっかりした体制を作っていきたい」と述べました。
そのうえで、自衛隊は専守防衛、アメリカ軍は攻撃を担うという、日米の役割分担について「基本的な役割分担は変わらないと思っているが、日本を取り巻く安全保障環境はがらっと変わってきており、それを踏まえた防衛力の在り方、日米同盟の在り方をしっかり考えていかなければいけない」と述べました。

日本、拡大G7の韓国参加に反対 対中、北朝鮮外交に懸念(共同通信)


トランプ米大統領が5月に表明した先進7カ国首脳会議(G7サミット)拡大構想を巡り、日本政府高官が米政府に対し、韓国の参加に反対する考えを伝えていたことが27日、分かった。中国や北朝鮮への外交姿勢がG7と異なると懸念を示し、枠組みの維持を求めた。米側は「トランプ氏が最終判断する」と応じた。複数の日米外交筋が明らかにした。韓国政府はG7参加を歓迎しており、反発は必至だ。
日本側の対応にはアジアから唯一G7に参加する外交的優位を守る思惑もある。安倍晋三首相の意向を踏まえたとみられる。歴史問題などで対立する日韓関係の冷却化を進める可能性がある。

インド太平洋と防衛交流…防衛省、部署新設 対中国で連携強化(読売新聞)


防衛省は7月1日付で、東南アジア諸国連合(ASEAN)や太平洋島嶼国との防衛交流を促進するための担当部署を新設する。海洋進出を強める中国に対抗するため、インド太平洋地域との防衛交流をより緊密に実施していく狙いがある。
新たな部署は、同省の防衛政策局内に「参事官」の名称で設置し、課長級がトップを務める。政府は今月23日の閣議で、関連する防衛省組織令を改正した。
 
河野防衛相は26日の記者会見で「自由で開かれたインド太平洋というビジョン(構想)に向けて特化した部署を作り、全体の負担を軽減する」と意義を語った。
これまで米国以外の国との交流は、同局国際政策課が担当してきた。ただ、安倍政権が掲げた「自由で開かれたインド太平洋」構想に基づき、従来よりもASEANなど関係国との交流が活発化し、同課の負担が増大していた。同課の職員の約半数が、新設される参事官の部署に移る。
 
ASEANなどと連携を深める背景には、中国の動きがある。東シナ海では、沖縄県・尖閣諸島周辺での中国公船の挑発的な航行や、中国軍の空母、潜水艦の航行も相次いでいる。南シナ海でも、中国は軍事拠点化を進めており、4月にはパラセル(西沙)諸島とスプラトリー(南沙)諸島に行政区を新設すると発表した。
同省幹部は「これを機に、交流をさらに活発化させたい」としている。

中東派遣の海自艦、日本船防護は可能…他国襲撃には「正当防衛」(読売新聞)


中東海域への自衛隊派遣を巡り、政府は、日本の船舶が海上自衛隊の護衛艦と並走しているなど管理下に入っている場合、外国組織による襲撃から海自艦が武器を使って防護できるとする新たな見解をまとめた。防護活動は正当防衛で、憲法9条が禁じる「武力の行使」にはあたらないと整理した。

政府は今回の派遣では、日本船舶が襲撃された場合、自衛隊法82条の「海上警備行動」に基づく警察権の行使で対処する方針だ。海賊対処法に基づく海自艦の活動では、民間船舶に接近する不審船に船体射撃を行い、救助することが可能だが、今回は、相手がイラン革命防衛隊など「国や国に準ずる組織」である場合が考えられ、武器を使った救助活動は憲法に抵触する可能性がある。このため政府内で当初、防護は実施できないとする声があった。
実際、昨年11月7日の参院外交防衛委員会で、防衛省の槌道明宏防衛政策局長は「海上警備行動を命ぜられた自衛官の武器使用については、その相手方が国または国の組織であることが明らかな場合には、警察権の範囲を超え、認められない」と述べていた。
ただ、昨年6月には日本の海運会社などが運航するタンカーが、派遣海域周辺で攻撃を受けている。海自部隊の派遣を前に「襲撃を受けた日本船舶を守れなかった場合、『何のための派遣か』と批判を受ける」という懸念が政府内に広がり、再検討が行われた。
 
その結果、日本船舶が海自部隊の管理下に入っている状態であれば、正当防衛や緊急避難にあたると判断でき、防護は可能とする見解をまとめた。ただ、海自艦から離れた場所にいる日本船舶が救助を求めても防護することはできない。
武器の使用で危害を加えれば戦闘に発展しかねないことから、防護方法も、上空への威嚇射撃や相手の船と日本船舶の間に割って入るなどにとどめ、管理下にある船舶とともに退避する。
また、この解釈に基づき防護できるのは、日本船籍を持つ船に限られ、日本に原油を運ぶ外国船籍のタンカーなどは対象外だ。
海自部隊が派遣される中東情勢について、政府は「どこかの国が日本の船舶を特定して攻撃してくるということは、現時点で想定されない」(河野防衛相)との立場だ。それでも、中東地域では緊張が続いており、日本政府は、不測の事態に備える必要があると判断している。

コロナ禍と祭礼 伝統の継承へ知恵を絞りたい(読売:社説)


 新型コロナウイルスの影響で、全国の祭礼や民俗芸能が苦境にある。伝統が途絶えることのないように、知恵を出し合うことが大切だ。
 青森のねぶた、秋田の竿燈、仙台七夕まつりの東北三大祭りが中止された。国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」33件も、多くが中止・縮小となっている。
 華やかな祭礼は訪日外国人の観光にも貢献してきただけに、地域経済には大きな痛手と言える。ただ、人々が密集する以上、感染防止とは両立しがたい。
 安易に式次第も変えられないため、苦渋の判断となるが、開催の見送りもやむを得まい。
 公開の行事は控える一方、関係者で神事のみを執り行うケースもある。この機会に、祭礼本来の意味を見直すことにつながろう。
 多くの夏祭りは、疫病や水害を祓うのが目的だった。大会の中止が相次ぐ花火も、慰霊などの祈りが込められていたとされる。
 毎年決まった時期に集まり、心を一つにして舞踊などの芸能を奉納することは、地域の活力を高める大事な場となってきた。
 今では生活習慣も変わり、宗教的な側面は意識されにくい。少子高齢化の進む地方では、存続が懸念されてきた。だが、東日本大震災の際は、避難住民を獅子舞が元気づけたとの報告もある。
 肝心なのは、再開できる時まで人の絆を保つことである。地域の拠より所として、直接の担い手任せにしない工夫が求められる。
 山鉾巡行を中止した京都の祇園祭は、ネット上で活動資金を募るクラウドファンディングを行い、支援の輪を広げる。オンラインで各地の獅子舞の交流を図る動きもある。現代的な手法として参考になるのではないか。
 博物館など、文化施設の役割は大きい。福島県の南相馬市博物館は「相馬野馬追すごろく」をサイトに公開し、楽しめるようにしている。今年の行事が縮小された中で、全体の流れがよく分かる。
 次世代の理解を深める上では、学校との連携が重要だ。
 国は祭礼や民俗芸能を、無形の文化財と位置づけ、調査や記録の作成、用具の修理などに補助を行っている。地域の文化遺産として活用を図る助成枠もある。
 申請通りに実施できない団体が出てこよう。国は自治体を通じ、きめ細かく情報を把握するとともに、将来につながる取り組みは柔軟にサポートしてほしい。

【主張】軍艦島 韓国は歴史歪曲をやめよ(産経:社説)


歴史への不当な介入を許してはならない。
 世界文化遺産に平成27年に登録された「明治日本の産業革命遺産」に対し、韓国政府が取り消しの検討を求める書簡を国連教育科学文化機関(ユネスコ)に送付した一件である。
 日本政府は15日、23の資産で構成する明治産業遺産を紹介する「産業遺産情報センター」を一般公開した。
 このうち、軍艦島の通称で知られる長崎市の端島炭坑の展示などを韓国政府は問題視した。朝鮮半島出身労働者に関する説明が十分ではないからだという。
 韓国政府は人道に反するような強制労働があったとするが、事実を反映していない主張である。
 外務省の滝崎成樹アジア大洋州局長が韓国側とのテレビ電話協議で、「適切に対応しており、受け入れられない」と反論したのは当然だ。外務省はユネスコに十分な説明を行う必要がある。
 当時の炭鉱労働がどこでもそうだったように、苛酷な労働条件にあったことはきちんと展示してある。労働者には内地人(日本人)とともに朝鮮半島出身の人がいたことも明示してある。
 文化財保護を目的とするユネスコに対し、韓国が史実を曲げた主張を押し付けるのは筋違いだ。国際社会における日本のイメージダウンを狙う韓国の姿勢は、悪意ある政治工作ともいえよう。

 韓国側の批判は誤りである。
 国民徴用令に基づき、昭和19年9月以降働いていた朝鮮半島出身者がいたのは事実だが、韓国側のいうような強制労働ではない。賃金の支払いを伴う合法的な勤労動員にすぎず、内地人も同じように働いていたのである。
 世界文化遺産への登録は、幕府や藩が試行錯誤しながら造船などの産業化を始めた1850年代から、産業化が一段落した1910年までの期間を対象にしている。先の大戦の終戦間際の炭鉱とは全く関係ない。
 韓国政府が登録妨害のためにユネスコで配布した冊子には、朝鮮半島出身の徴用工として、北海道で働いていた日本人労働者の写真が使われたこともある。
 ただ、日本政府にも問題はあった。登録が決まる際に韓国側に譲歩し産業遺産情報センターを造ると約束した。それが仇(あだ)になってはいないか。行き過ぎた配慮は国益を損ねることを銘記すべきだ。

「敵基地攻撃」の定義必要 先制攻撃との混同懸念―河野防衛相(時事通信)


河野太郎防衛相は25日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し、政府が今夏に保有を検討する敵基地攻撃能力について「議論の前に言葉の定義を明確にすべきだ」と主張した。憲法や国際法に抵触する恐れのある「先制攻撃」との混同を招き、そうした能力を持とうとしていると誤解されないよう注意すべきだとの認識を示したものだ。
河野氏は、敵基地攻撃能力をめぐるこれまでの政府・与党の議論では、先制攻撃を含むかどうかや何が「先制」に当たるのかが不明瞭だと指摘。政府が練り直す安保戦略は「憲法の範囲内にとどまる」と強調した。また、ミサイル防衛の検討に当たっては、日本を取り巻く安全保障環境の認識や日本が取り得る選択肢などが論点になると語った。

ミサイル破片被害は容認 河野防衛相(時事通信)


河野太郎防衛相は26日の記者会見で、地上配備型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)の迎撃後に破片が落下した場合、被害を容認する考えを示した。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備断念をめぐっては、ブースターが民家などに落下する危険性を理由としていただけに、整合性が問われそうだ。
日本に向かう弾道ミサイルが着弾するまでの最終段階で迎撃するのがPAC3。河野氏は「ミサイルと破片の被害を比較して展開する」と説明。破片などの被害はやむを得ないか問われると「ターミナル(最終)の段階なのでそう判断している」と答えた。

河野防衛相「国民に選択肢示す」 地上イージス断念で(日経新聞)


河野太郎防衛相は26日の閣議後記者会見で、今後のミサイル防衛について「様々な選択肢を国民に認識してもらうのは重要だ」と述べた。計画を断念した地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策に関し、情報発信を強化する考えを示した。

河野氏は「イージス・アショア以外にも様々なオプションがある。テーブルに乗せて一つずつ長所短所をしっかり見る」と語った。「防衛省として、この議論を国民にわかりやすく情報発信する」とも述べた。
地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)で弾道ミサイルを迎撃した場合、ミサイルの破片が市街地に落下する恐れがある。河野氏は「ミサイルの被害と破片の被害を比較し、PAC3を展開する」と説明した。破片による被害はやむを得ないとの認識を示した。
防衛省はイージス・アショアの山口県への配備を巡り、自衛隊演習場内にブースター(推進装置)を落下させるとして地元に理解を求めてきた。この安全確保策が不確実だと判明し、配備計画を断念した経緯がある。

《独自》陸自オスプレイ 7月7日に木更津暫定配備へ(産経N)


 防衛省は、南西諸島防衛強化の一環で陸上自衛隊が導入する米国製輸送機オスプレイについて、7月7日から陸自木更津駐屯地(千葉県木更津市)への暫定配備を開始する方針を固めた。機体の点検などを経て8月から本格的な訓練飛行を始める見通し。複数の政府関係者が26日、明らかにした。
 防衛省によると、陸自が導入する17機のうち2機が5月に米軍岩国基地(山口県岩国市)に到着し、今月から整備作業を受けている。7月7日に暫定配備されるのはこのうちの1機で、残る1機も同月中旬に木更津に到着する予定だ。
 防衛省は平成30年度から4年間でオスプレイ17機をそろえ、佐賀空港(佐賀市)に順次配備する計画を進めている。ただ、地元漁協と用地をめぐる調整が難航し、大幅な遅れが生じたことから、5年間をめどに木更津駐屯地を暫定配備先とする方針を決めた。
 陸自オスプレイは今年3月に発足した「輸送航空隊」が運用する。尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む南西諸島が侵攻された場合、陸自相浦駐屯地(長崎県佐世保市)に所在する離島奪還部隊「水陸機動団」の隊員を前線近くに運ぶ役割を担う。
 木更津は本来の配備地である佐賀よりも水陸機動団や南西諸島から遠く、即応力に課題が残る。防衛省関係者は「木更津はあくまで暫定措置。佐賀空港の配備に向けた準備を引き続き進めたい」と説明している。

「第2波」備え授業再興の具体策を 神戸大学特命教授・西村和雄(産経:正論)


≪現状で実施可能な遠隔授業≫
 新型コロナウイルスの影響で学校が休校となったことにより、小中高の現場が混乱している。多くの学校は、再開された後に、夏休みを短縮したり、カリキュラムを再構成することなどで、授業の遅れを取り戻すことに必死である。
 休校中にオンラインで配信する遠隔授業を実施できた例は少ない。コロナの第2波が来る可能性を考えると、全ての学校でオンライン授業の環境を整えておくことは必要であろう。タブレットで用いられるAI(人工知能)を活用した教材も存在するが、それは別な問題として、遠隔授業特有の課題を考えてみたい。
 遠隔授業が進まない理由の一つとして、しばしば、全員が端末をもっていないということがあげられる。文部科学省も「GIGA(ギガ)スクール」構想を発表しているが、全国の生徒・児童の全員に1人1台のパソコン(PC)やタブレットを配布するまで待っていたら、コロナの第2波には間に合わない。
 家庭にオンラインの受信設備をもつ児童は家庭で、もたない児童は登校して教室で、オンラインで授業を受けるようにするのなら教室も密にならない。
 授業の配信さえできるなら、現状でも、ほとんど全ての学校で遠隔授業を実施することが可能であろう。
 もう一つは、教員側の配信する環境であり、遠隔授業が進まない理由としては、こちらの方が大きい。現在、多くの地域では、遠隔授業の実施を現場の学校に任せている。
 しかし、デジタルに詳しい先生がいて、その先生が率先して環境整備をして、校長や他の先生が協力的である学校となると、数は限られてくる。それでは、オンライン授業はなかなか広がらない。
 むしろ、小学校、中学校であれば区市町村、高校であれば都道府県の教育委員会が、ICT(情報通信技術)に詳しい教員もしくは民間の人材を責任者として登用して、各学校でのオンライン授業をすすめていく方が効果的である。

 ≪外部の専門家の配置を≫
 オンラインでは、全ての教員が授業を配信する必要がない。教科の教え方が上手な教員が配信して、それを全ての児童が受講すればよい。区や市町村あるいは都道府県で、同じ授業を配信することもできる。たとえ、学校ごとに、各教科・学年で1人の教員が授業を配信するとしても、学校任せにしないで、行政が学校の環境整備に手を差し伸べることが必要である。
 教育委員会にICTの専門家を配置するだけであれば、予算的には実現可能であろうし、文科省がカリキュラム・マネジメントの1つとして推奨する「地域と連携し、教育に必要な人材、資源を外部に求める」ことと矛盾はしないであろう。
 幸いにして、第2波が来なければ、例えば、宿題、練習問題、小テストで子供の理解を確認して、解説することにオンラインを使うこともできる。通学授業を補完するものとして、継続的に活用するならば、第2波に対する備えにもなる。
 次に、休校中に危惧されていたことに、子供たちの学力の格差が拡大するのではないかということもあった。この問題を考えてみよう。そもそも、通学授業でも、学力格差は放置されたままである。遠隔授業に切り替わることで、それが解消するわけではなく、自分で勉強する子供と、自らは勉強しない子供の格差は拡大する。その上、授業は再開されているが、授業日数が短くなったことで全体の学力低下が心配される。とくに心配なのは、これまでの一斉授業で、落ちこぼれとされていた子供たちである。
 
≪教育課程再編成の機会に≫
 小学校の例であるが私は、自学自習を可能に構成された教材を仲間と一緒に作成し、学力を改善するプロジェクトを実施してきた。
 塾、私立学校、東京、京都、大阪の公立学校で使用した経験では、子供たちがどんどん先に進み、学習が遅れている子供も、遅れを取り戻せていた。東京の公立校では学年一の問題児が、大阪の公立校では勉強がクラス一不得意であった姉妹が、数カ月で積極的に勉強するように変わったというようなことは、枚挙にいとまがない。
 興味深いのは、子供が変わるのをみて、保護者が変わることである。休校中、この教材『学ぼう!算数』(数研出版)を使いはじめたという保護者から、1学年分を短期間で終了できたという感想をもらった。現在の義務教育の学習内容は、やり方次第で短い期間でもこなせるのである。
 今回授業時間が短くなったことは、授業を練り直す良い機会になる。つまずく箇所が少なければ、進んでいる児童も遅れている児童も先に進める。児童の実情に応じて、内容に強弱をつけた効率的な授業に転換することは、必ずしもカリキュラム・マネジメントから逸脱することではないであろう。(にしむら かずお)

中国の威圧外交 懸念と不信を高めるだけだ(読売:社説)


中国の威圧的な行動が各地で目立っている。習近平政権は、対立の激化が国際社会の懸念と不信を招き、国益を損なうことを認識してほしい。

 中国とインドの国境係争地で両軍部隊が衝突し、インド兵20人が死亡した。中国側にも死傷者が出た。にらみ合いは長年続いているが、死者が出たのは45年ぶりだという。
 インドが新型コロナウイルス対策に追われるなか、中国がその隙を突いて攻勢に出たのではないか、との疑念は消えない。
 中国とオーストラリアの関係も悪化している。モリソン豪首相は中国を念頭に「他国から高度なサイバー攻撃を受けている」と語った。豪州は中国人観光客が多く、留学先としても人気が高いが、中国政府は渡航自粛を決めた。
 豪州がコロナの発生源に関する国際調査を要求したことへの報復と言われる。南シナ海での軍事活動強化など地域情勢を不安定化させる中国の行動は他にも多い。
 豪印は、両国間の安全保障協力の強化に舵を切った。中国との経済関係を重視し、対立を避けてきた欧州や東南アジア諸国にも反発が広がっている。中国にとって戦略的な損失ではないか。
 世界中を敵に回すような中国の姿勢は、コロナ禍を機に強まった。国内で大ヒットした中国アクション映画のタイトルにちなんで「戦狼外交」と呼ばれている。
 「中国を侮辱する者は誰でも、必ず根絶されねばならない」という映画の宣伝文句の通り、敵対的とみなした相手を威嚇する。外交官が欧州のコロナ対策を「稚拙」と非難したり、中国の医療支援への感謝を強制したりした。
 「戦狼外交」は、国内の苦境の反映だとの見方が強い。
 米中貿易摩擦とコロナ禍で経済は冷え込み、雇用情勢は悪化している。「コロナを抑え込んだのは体制の優位の表れだ」という習政権の主張は、北京での感染再拡大で説得力を失いつつある。
 求心力維持のため、国民に対外強硬姿勢をアピールし、ナショナリズムと外国への敵意を煽る手法は危険だ。「米国第一」のトランプ政権に代わり、国際秩序を主導すると強調しても、各国の幅広い支持は得られまい。
 沖縄県・尖閣諸島周辺で、中国公船の活動がこれまで以上に活発化しているのも容認できない。
 日本政府は習政権に対し、東シナ海の安定なしに日中関係改善は進まないことを改めて伝えていかなければならない。

自民 ミサイル防衛体制の在り方検討 イージス・アショア断念で(NHKニュース)


新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備を政府が断念したことを受け、自民党は、防衛大臣経験者を中心にミサイル防衛体制の在り方について議論を始めることにしていて、来月の提言を目指すことにしています。

政府は「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備を断念し、新たなミサイル防衛体制の在り方について、NSC=国家安全保障会議で議論することにしています。
河野防衛大臣は25日、自民・公明両党の会議に出席し、与党側の意見を聞きながら議論を進める考えを伝えました。
これを受けて、自民党は、党の安全保障調査会長を務める小野寺 元防衛大臣を座長に検討チームを設け、今月末から議論を始めることになりました。
この中では、「イージス・アショア」に代わり、どのような体制や装備でミサイル防衛能力を強化するかや、「敵基地攻撃能力」の保有を含めた抑止力を向上させる方法、日米の役割分担などについて意見が交わされる見通しです。議論は集中的に行い、来月の提言を目指すことにしています。
一方、公明党は党内での議論は行うものの、「敵基地攻撃能力」の保有は政府がこれまで否定してきたことも踏まえ慎重な姿勢で、政府・自民党の議論を見極めながら対応していく方針です。

新たなミサイル防衛体制のあり方 丁寧な情報発信を 河野防衛相(NHKニュース)


新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備断念で、河野防衛大臣は、新たなミサイル防衛体制のあり方の議論にあたっては、国民の理解が得られるよう、安全保障環境などを含め丁寧な情報発信に努める考えを示しました。

政府は「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備を断念しこれに代わる新たなミサイル防衛体制のあり方について、NSC=国家安全保障会議で議論することにしています。
河野防衛大臣は、閣議のあとの記者会見で、「NSCでの議論のタイミングに合わせて、われわれも情報発信をしていかなければいけない」と述べました。
そのうえで「どのような脅威に対処しなければいけないかや、技術のことを説明する必要がある。国民の皆様に議論にしっかりと参加していただくような情報発信をしていかなければいけない」と述べ、国民の理解が得られるよう、安全保障環境などを含め、丁寧な情報発信に努める考えを示しました。
一方、河野大臣は、東京 新宿区の防衛省に地上配備型の迎撃ミサイルPAC3が展開していることについて、記者団が、「発射した際に破片が東京都内に落ちることはやむを得ないのか」と問われたのに対し、「着弾直前の最終段階なので、そういう風に判断している」と述べました。

尖閣周辺に中国船 73日連続(産経N)


 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で25日、中国海警局の船2隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは73日連続。平成24年9月の尖閣諸島国有化以降で、最長の連続日数を更新した。
 第11管区海上保安本部(那覇)によると、領海に近づかないよう巡視船が警告した。

北の金正恩政権への幻想は禁物 龍谷大学教授・李相哲(産経:正論)


≪朝鮮戦争勃発から70年≫
 金正恩朝鮮労働党委員長主演、文在寅韓国大統領助演の詐欺ショーが幕を下ろそうとしている。舞台セットの一つであった開城工業団地内の南北共同連絡事務所を北朝鮮が爆破したからだ。
 2年余り南北が演じた壮大なショーを見ながら国際社会は改めて一つの真実に気付いたのではないか。「金氏政権」の本質は朝鮮戦争勃発から70年たっても何一つ変わらないということだ。国際環境が変わっても、韓国の政権が変わっても北朝鮮は目標を変えない、諦めない。政権樹立以来、北朝鮮が一貫して追求してきた目標は3つある。米韓同盟の無力化、力の上で韓国の優位に立つこと(核保有)、そして金政権主導の朝鮮半島統一(赤化統一)だ。
 まず米韓同盟の無力化。1950年6月25日、韓国に奇襲攻撃を仕掛けた金日成は3日でソウルを占領、2カ月で韓国最南端の釜山近辺まで進撃、「赤化統一(朝鮮半島を北朝鮮化すること)」を目の前にしたが、米軍の介入で撤退を余儀なくされた。
 その後、文献で確認されるだけでも金日成は3回も韓国に侵攻しようとした(中露の文献を基に書かれた『最後の「天朝」』など)が、米軍の力を知る中国やソ連が引き止めたため諦めるしかなかった。米韓同盟が存続し米軍が韓国に駐留する以上、北朝鮮の赤化統一の野望は実現しない。
 この度、北朝鮮が連絡事務所を爆破して、文氏に突き付けた要求は「米国か民族か」の選択を迫ったものだ。究極的な目標は米韓同盟の破棄だ。2018年4月の板門店宣言で両首脳(金正恩と文在寅)は「わが民族の運命は我々(われわれ)自ら決定するという民族自主の原則を確認」(第1条1項)した。この「原則」は金日成が提唱した「祖国統一3大原則」、すなわち民族自主、民族大団結(他に「平和統一」)と合致するものだ。原則は、裏を返せば米国や国際社会の干渉を排除するというものだ。
 ただし、今の北朝鮮の問題は民族同士の問題ではない。核問題しかり、人権問題(拉致問題)しかりだ。文氏はこの意味を理解していなかったのだろうか。

 ≪「朝鮮半島非核化」の詐欺劇≫
 次に、核保有国地位の獲得。北朝鮮の核保有の目的は米国と戦うためでも、中国を威嚇するためでも、日本を侵略するためでもない。目的は一つ。「力」をもって韓国を屈服させるためだ。長距離弾道ミサイルを開発して米国を脅すのは米国に対し、わが民族の問題に首を突っ込むなという脅しにすぎない。
 文氏は「北朝鮮の核開発の目的は体制安全を保障してもらうため」(17年9月CNNのインタビューに答えて)という認識を示したが、韓国軍でさえそれを否定する。文氏のこの発言があった後、宋永武国防部長官は国会聴聞会で「北朝鮮の核開発の最大の目的は赤化統一などだ」と答えている。
金正恩氏は最近、党中央軍事委拡大会議で「核戦争抑止力強化」を強調、核を捨てるどころか核武器の増強を公言した。しかし、その間、文氏は「金正恩の朝鮮半島非核化の意思は確固たるものだ」と言い続けてきた。たしかに、北朝鮮は金日成時代から「朝鮮半島非核化」を主張した。その意味は核兵器を持っている米軍が朝鮮半島から撤収し、日本にある米軍基地もなくせば我々も非核化するというものだ。「朝鮮半島非核化」は北朝鮮が国際社会を欺くために使う方便にすぎない。文氏は「朝鮮半島非核化」という言葉をもって米大統領を「説得」、米朝会談を実現させた。
 3番目に、赤化統一。経済力の上で韓国の50分の1程度でしかない北朝鮮が朝鮮半島を統一することは理論的には無理と高をくくってはなるまい。北朝鮮が70年来追求してきた3つの目標はここにきて現実味を帯びてきている。米韓同盟の無力化、核保有という2つの目標は達成の見込みすらある。この2つが実現すれば、北朝鮮主導の統一も不可能ではない。
 文氏が金正恩政権に幻想を抱き詐欺ショーの助演を演じたのはただの無知によるものだったのか、別の意図があったのかは歴史が審判するだろうが、いずれにしても責任を取らなければならない。

 ≪対北政策失敗で学ぶべき教訓≫
 文氏のみならず北朝鮮に対する宥和(ゆうわ)政策に理解を示した政治家、識者、同調勢力にも責任はある。金正恩政権なら、という幻想を抱いてきたのではないかと。
 日本でも金正恩政権誕生後、拉致問題解決に期待を寄せる向きもあった。正恩氏は拉致に直接関与していないからという論理だ。いまは権力中枢で存在感を増してきた妹の金与正氏に期待する向きもある。交渉の余地があり、違う対応をしてくれるのではないかと。
 しかし、これだけは肝に銘じておきたい。金一族の統治が続く限り北朝鮮という政権の本質は変わらない。北朝鮮への幻想は禁物、という真実だ。文氏の3年間の失敗がそれを物語っているのではないか。北朝鮮に通じるのは対話や善意ではなく「力」しかない。(り そうてつ)

米露核協議 まず新STARTの延長から(読売:社説)


米国とロシアの間に残る唯一の核軍縮条約を存続させることが大切である。両国は協議を加速させ、条約延長に道筋を付けなければならない。

 米露が核軍縮に関する高官協議を開き、作業部会を設置して交渉を続けることで合意した。
 最大の焦点は、来年2月に失効する新戦略兵器削減条約(新START)の延長問題だ。
 2011年に発効した新STARTは、長射程の核兵器を対象にしている。核弾頭や、運搬手段の大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、重爆撃機について、配備数の上限を設定した。
 米ソ冷戦時代から受け継がれた核軍縮の枠組みは米露の核戦力を均衡させ、核戦争を防ぐ役割を果たしてきた。新STARTに基づく相互の現地査察や定期協議は信頼醸成にも寄与する。失効すれば、国際社会全体の損失となる。
 ロシアは条約の5年間延長に前向きな姿勢を見せている。一方、米国は条約の規制対象に短・中距離ミサイルを含めることや、中国も加えた3か国による新たな軍備管理の枠組みを提起している。
 中長期的に取り組むべき課題としては、米国の主張は妥当だが、まずは新STARTの延長を優先するのが現実的ではないか。
 問題なのは、米露が核兵器の技術改良を競い、使用のハードルを下げようとしていることだ。
 米国は、安全保障における核兵器の役割拡大を目指し、爆発力を抑えた核弾頭の配備を進める。ロシアは、自国を狙った弾道ミサイルが発射されたとの確実な情報が入った場合、核兵器使用を容認するという指針を公表した。
 不測の事態を招きかねない威嚇の応酬に歯止めをかけ、緊張を緩和することが重要だ。
 中国は核協議への参加を拒否した。世界の核弾頭の9割を米露が占め、中国の保有数は相対的に少ないことを理由に挙げている。
 だが、中国の核戦力は近年、急速に増強され、しかもその実態は極めて不透明だ。米露だけの軍縮条約は時代にそぐわない、という米国の主張には一理ある。
 中国は世界有数の軍事大国として、軍縮の枠組みに積極的に参加する責務を認識すべきである。
 米露の中距離核戦力(INF)全廃条約が失効したことを受け、アジアを舞台にした中距離ミサイルの配備競争が懸念される。安全保障環境の悪化につながらないよう、日本も米中露による軍縮を後押しすることが欠かせない。

世界の感染者949万1799人 48万4155人 新型コロナウイルス (NHK)


アメリカ、ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、新型コロナウイルスの感染が確認された人は日本時間、26日午前3時の時点で世界で949万1799人、亡くなった人は48万4155人となっています。

感染者の多い国
▽アメリカが239万8491人、
▽ブラジルが118万8631人、
▽ロシアが61万3148人、
▽インドが47万3105人、
▽イギリスが30万9455人となっています。

死者の多い国
▽アメリカが12万2238人、
▽ブラジルが5万3830人、
▽イギリスが4万3314人、
▽イタリアが3万4678人、
▽フランスが2万9734人となっています。

「敵基地攻撃能力」など 定義を整理し議論必要 防衛相(NHK)


新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備を断念したことを受けた新たなミサイル防衛体制について河野防衛大臣は、「敵基地攻撃能力」の定義などを分かりやすく整理したいえで議論する必要があるという考えを示しました。
政府は24日、NSC=国家安全保障会議を開き、イージス・アショアの山口・秋田両県への配備を断念する決定をし、新たなミサイル防衛体制などについて、議論することにしています。
これについて河野防衛大臣は日本外国特派員協会で英語で行った記者会見で「『敵基地攻撃能力』や『反撃能力』などの用語を聞くが、人によって、どのような趣旨で、そうした用語を使っているのかはっきりしない」と述べました。
そのうえで、「一般の人に分かるよう用語を定義する必要がある。『イージス・アショア』に代わる手段の議論は、正確に行わなければならない」と述べ、新たなミサイル防衛体制の議論にあたっては、「敵基地攻撃能力」などの定義を分かりやすく整理したうえで行う必要があるという考えを示しました。
一方、記者が「地上配備型の迎撃ミサイルPAC3は、周辺に住宅が密集している防衛省に展開しているのに、なぜ『イージス・アショア』はブースターの落下を理由に配備を断念したのか」と質問したのに対し、河野大臣は「ブースターの落下をコントロールすると地元と約束したからだ。PAC3については、特に地元と約束はしていない」と述べました。

敵基地攻撃能力 定義は 課題は
「敵基地攻撃能力」とは、弾道ミサイルの発射基地など敵の基地を直接破壊できる能力のことです。
政府は、ほかに手段がない場合、やむをえない必要最小限度の措置として憲法に定める自衛権の範囲に含まれるとして、保有は可能としてきました。
一方で、敵基地の位置情報の把握や、それを守るレーダーサイトの無力化、精密誘導ミサイルなどによる攻撃など、必要な装備体系については、「現在は保有せず、計画もない」と説明しています。
また現在は日米の防衛協力のもと、「敵基地攻撃能力」はアメリカが担うことになっていて、政府は日米の役割分担を変更することは考えていないとしてきました。
北朝鮮のミサイル技術が高度化する中、自民党内から「敵基地攻撃能力」の保有を求める意見がありますが、公明党は慎重です。
また、先制攻撃にならないよう発射の兆候をつかんだうえで攻撃しようとしても、ミサイル発射に移動式発射台や潜水艦が使われると事前に動きをつかむことが困難になっていて、攻撃能力の保有は難しいという指摘もあります。
多額の予算… 人員確保… 課題はほかにも
敵基地の攻撃をめぐっては、他国がミサイルの発射の兆候をつかみにくくする技術を向上させていることなどから、目標をリアルタイムでどう把握するかなど技術的な課題もあります。
相手のミサイルなどの発射拠点を攻撃することを想定した場合、事前に発射の兆候をつかむ必要がありますが、他国は、発射台の付いた移動可能な車両からの弾道ミサイルの発射や、SLBM=潜水艦発射型弾道ミサイルの発射などの技術を向上させていて、事前に目標の位置や発射の兆候を把握することは難しくなっています。
また、こうした兆候をつかみ目標を正確に狙うには、人工衛星などを使った情報収集や位置情報のリアルタイムでの把握などが必要となりますが、現在、日本はこうした能力の多くをアメリカに頼っています。
日本は、敵基地の攻撃を目的とした装備は持っていないことから、独自の情報収集体制や新たな巡航ミサイルの導入など今の装備体系を見直す場合、長い期間と多額の予算、それに装備に対応する人員を確保することが必要になります。

敵基地攻撃 これまでの政府の説明は 
政府は日米安全保障体制のもと、敵基地の攻撃についてはアメリカが「矛」、日本が「盾」の役割をする中で、アメリカの打撃力に依存し、日本として敵基地の攻撃を目的とした装備を持つことは考えていないと説明してきました。
敵基地の攻撃について政府は、昭和31年の鳩山総理大臣の答弁などで、ミサイルなどによる攻撃を防ぐのにほかに手段がないと認められる時にかぎり相手の基地を攻撃することは、法理論上、憲法が認める自衛の範囲に含まれ可能だとする考え方を示してきました。
一方、政府は、敵基地の攻撃については、日米の役割分担の中で、アメリカの打撃力に依存していて、今後も役割分担を変えることは考えていないと説明してきました。
そのうえで、日本は敵基地の攻撃を目的とした装備を持っておらず、防衛計画の大綱や中期防=中期防衛力整備計画でも整備する計画はないとしてきました。
3年前、防衛省が、射程の長い長距離巡航ミサイルの導入を発表した際、国会で敵基地の攻撃能力との関係が議論されましたが、政府は、相手の脅威の圏外から対処できるようにするもので敵基地の攻撃を目的としていないと説明しています。

【主張】朝鮮戦争70年 厳しい現実を再認識せよ 北の好戦性は今も変わらない(産経:社説)


 朝鮮戦争が始まってから25日で70年を迎えた。
 ソ連が貸与した戦車をそろえた北朝鮮軍が1950年6月25日未明の奇襲攻撃で、韓国への南侵を始めたことで戦端が開かれた。
 米軍主力の国連軍が韓国側で、義勇軍と称した中国人民解放軍が北朝鮮側で参戦した。ソ連軍パイロットが隠れて北朝鮮機を操った。53年7月27日の休戦協定締結までの犠牲者は、軍民合わせて数百万人にも及んだ。
 この悲惨な戦争を考える際に重要なのは、侵略者は北朝鮮だという点と、歴史のかなたに消えた戦いではないという点だ。

 ≪南北融和は幻想だった≫
 双方は休戦中にすぎない。軍事境界線(38度線)を挟み、米軍主体の国連軍、韓国軍、北朝鮮軍合わせて100万人以上の大軍が今もにらみ合っている。
 北朝鮮は国連安全保障理事会の決議を無視して、核兵器とミサイル戦力の増強にも走っている。
 「朝鮮戦争」は70年間にわたって北東アジアの安定を脅かし、日本の安全保障を脅かしている。この厳しい現実を踏まえ、日本は平和を追求しなくてはならない。今の38度線の緊張は人ごとではないのである。
 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は24日、軍が立案した韓国に対する軍事行動計画を保留すると表明した。計画とは、非武装地帯(DMZ)から一部撤去した監視所の復活、軍事境界線付近での演習再開などである。
最近の北朝鮮は、脱北者団体による金委員長批判のビラ散布を非難して、韓国への挑発行為を重ねてきた。16日には南北融和の象徴とされてきた開城の南北共同連絡事務所を爆破した。
 北朝鮮の独裁者は3代目になったが、朝鮮半島の「赤化統一」を国是とする好戦性は変わらない。金委員長の保留表明にしても、軍事的脅しを出したり引っ込めたりして相手を翻弄し、制裁緩和などの要求を受け入れさせたいという身勝手さを示している。
 文在寅韓国大統領は、朝鮮戦争の際に南側へ逃れてきた「失郷民」を両親に持つ。その文大統領は、北朝鮮の危険性を認識せず、地域の平和よりも南北融和を追求してきた。
 2018年4月に文大統領と金委員長は板門店で会談し、「朝鮮半島にもはや戦争はなく、新たな平和の時代が開かれた」と宣言した。だが、朝鮮戦争は休戦のままで、平和条約を結べる状態ではない。文大統領の南北融和が幻想だったことは、最近の緊張が証明している。北朝鮮に利用されていることに気づくべきだ。
そもそも朝鮮戦争は金委員長の祖父で独裁者の金日成が、ソ連のスターリン、中国の毛沢東の支持の下、韓国を武力で倒そうという野望を抱いたことで始まった。

 ≪中露両国の後ろ盾なお≫
 スターリンは1950年3~4月にモスクワを訪問した金日成に、中国の支援を得ることを条件に韓国侵攻を認めた。金日成は5月の北京訪問で、毛沢東から南侵への援助の約束を取り付けた。
 共産圏の3人の独裁者が、侵略戦争の連絡を秘密裏に取り合っていたのである。
 北朝鮮は当初優勢だったが、仁川上陸作戦による米軍主力の国連軍の反撃で、中朝国境付近に追い詰められた。そこへ毛沢東が100万の大軍を投入して人海戦術で押し返し、現在の軍事境界線で休戦となった。
 休戦後、北朝鮮は、米韓同盟の下で日本の支援を得て経済発展を果たした韓国との体制間競争に敗れ、大きな経済格差に甘んじるようになった。
 それでも北朝鮮が独裁体制を保ち、日本まで核ミサイルの射程内に収めるようになったのは、中国とソ連・ロシアが後ろ盾となってきたことが大きい。中露両国は、核・ミサイル問題でも北朝鮮への制裁緩和を唱えている。

 だが、日米韓の3カ国が緊密に連携すれば北朝鮮は付け入る隙を容易には見つけられまい。日米韓は、核・ミサイル戦力保持の断念を迫らなくてはならない。
 文大統領は外交上の失敗を反省し、米韓同盟強化や日本との連携に舵(かじ)を切ってもらいたい。ありもしない歴史問題で日本を攻撃するのは北朝鮮を喜ばせるだけだ。朝鮮戦争の南侵以来、北朝鮮が韓国を執拗(しつよう)に攻撃し続けてきた歴史こそ直視すべきである。

日本企業開発の月面探査車 米スミソニアン博物館に寄贈(NHKニュース)


日本のベンチャー企業などが開発した小型の月面探査車がアメリカのスミソニアン博物館に寄贈され、新たに設けられる宇宙開発の今と未来を紹介する展示コーナーで公開されることになりました。

アメリカの首都、ワシントンのスミソニアン博物館に寄贈されたのは、日本の宇宙開発のベンチャー企業などが開発した月面探査車「SORATO」です。
SORATOは、全長およそ60センチ、重さ4キロと小型ながら四輪駆動で走り、360度の視野を持つカメラで捉えた映像を地球に送ることができる性能を備えています。
SORATOは、アメリカの財団が主催する月面探査レースで、日本チームによってインドのロケットで打ち上げられる計画でしたが、去年、期限内の月面到達を断念し、レースそのものも勝者がないまま終了しました。
博物館の担当者は、「民間のレースによって多くの起業家の宇宙開発への意欲が刺激されたことを示す重要な収蔵物だ」と評価し、6年後に新たに設けられる宇宙開発の今と未来を紹介する展示コーナーで公開されるということです。
スミソニアン航空宇宙博物館は、宇宙をテーマとした世界でも有数の博物館で、日本が開発した宇宙探査機がコレクションに加わるのは今回が初めてだということです。
SORATOの開発に参加した宇宙開発ベンチャー企業「iSpace」は現在、新たな探査車を開発中で、2023年の月面到達を目指しています。

中国を圧倒する戦闘機を独自開発せよ カウンターステルス、クラウドシューティングなど最新技術結集(JPプレス)


日本には、日本の運用の考え方や地理的な特性に合わせ、日米の技術を結集しで米国の「F-16」戦闘機を改造開発した「F-2」戦闘機がある。
それにもかかわらず、現在、青森県の三沢基地に「F-35」戦闘機の配備が粛々と進み、さらに「F-35B」戦闘機の導入が報道などで取り沙汰されている。
日本が、日米共同で製造したF-2戦闘機の後継機となる次世代戦闘機を具体的に形作っていくことは非常に難しい状況になっている。
そこで、次世代戦闘機の姿について、「F-4」および「F-15」の搭乗資格を持っていた元航空自衛隊戦闘機操縦者であり、航空自衛隊すべての戦闘機の運用を担う航空総隊幕僚長であった岩切の考えを中心として、わがチームが検討したことを述べる。

1.日本自慢の戦闘機
まず、日本と米国が開発し、今、現役で活動しているF-2はどのようなものなのか。岩切元パイロットは、F-2の搭乗資格を保有してはいなかったが、F-2の後席に乗り体験飛行を経験したことがある。
彼は、F-4およびF-15のパイロットの経験とF-2の体験搭乗を通じて、日本の戦闘機技術の素晴らしさを痛感した。
軽快な飛行感覚と全周が見渡せる良好な視界が印象的であり、「操縦性抜群の戦闘機だ」という印象が強いと述べる。
また、異常姿勢からの回復装置が装備されており、異常姿勢に陥った場合、スイッチを押せば、安定した水平飛行に戻ることができる、非常に良いシステムだ。
この装置のお陰でF-2は空間識失調での墜落は皆無ではないだろうか。
F-2導入当初、機体やレーダーシステムに若干の不具合があったものの、少しずつ改修された。日本防衛産業が自信を持ってよい、素晴らしい戦闘機だと確信している。

2.後継機が戦う作戦領域
日本の空の脅威は、2050年まで見据えても、まさに中国空軍・海軍の戦闘機である。
その戦闘領域は、東シナ海、黄海、日本海、次いで南西諸島領域を越えて日本列島や西太平洋である公算が高い。
また、その戦闘機は大陸から飛行してくるスホイ戦闘機やJステルス戦闘機や、空母「遼寧」から飛び立つ戦闘機であろう。
中国空軍機は、第1世代から第3世代である旧式機から第4世代である新型機に交代し、新型機が増加している。
その数は、1994年には旧式機が約4200機であり、日本の10倍以上であったが、中国軍機の性能が悪すぎて、全く脅威ではなかった。
だが、2018年には、旧式機が約900機、新型機が800機に推移した。
日本の戦闘機と同じ技術レベルの機数が2倍になり、大きな脅威になっている。さらに、これまでの更新速度で新型機が増加し、旧式機がなくなると、2030年には新型機が約1100~1200機に、2050年には約1800機になると予想される。
一方、航空自衛隊が現在保有する戦闘機数は約400機で、旧式の戦闘機を廃棄したものを新しい戦闘機で補う仕組みになっていることから、特別な事情がないかぎり増加することはない。
つまり、新型機だけを比較してみると、現状では、中国軍機数が航空自衛隊機数の約2倍、2030年頃には約3倍、2050年には約4.5倍になる。
つまり、将来的に見ると航空自衛隊の次世代戦闘機は、何倍もの中国軍戦闘機と戦わなければならなくなる。
このような戦闘場面に必要な戦闘機とは、どのようなものであるべきであろうか。
戦闘機の生産を同盟国の米国に100%依存していて、日中の間に有事が生起することになれば、戦闘機数の差が3~5倍の中国に対して、必要な戦闘機の数を揃えられるのか大きな不安がある。
有事ではない現在において、有償供与されるF-35の1機当たりの価格は、いつのまにか、110億円にも跳ね上がり、F-2に必要な通信機器においては9年以上納入されていないというのが現状だ。

3.作戦任務から求められる能力
F-2後継機は、F-4やF-15、F-35が担うべき任務と重複するマルチロールの任務を背負うこととなる。
例えば、防勢的な航空作戦の場合には、航空優勢獲得維持のための作戦に、また、攻勢的な航空作戦の場合には、敵艦船、敵の基地や補給路を直接攻撃に行く作戦に投入される。
その他、戦闘指揮中枢の任務、状況・戦果の確認、情報収集、偵察など多様な任務に投入されるだろう。
F-2後継機は、F-35、F-15、F-2と比べると、航空機本体の性能、システム連接能力、アビオニクス(電子機器)および整備・補給などについて、非常に優秀な戦闘機になる構想である。
また、運用面でも、優れた戦闘能力、状況判断能力および高い抗堪性があること。
開発の絵姿としては、現在進行形である先進技術実証機「X-2」の技術を、さらにグレードアップして、F-2後継機に装備化していく必要があるだろう。

4.国産のF2後継機に望む姿
第6世代戦闘機としてF2後継機にどのような機能と特性および性能を保持すべきか。
まず、防衛省が将来の戦闘機に関する開発コンセプトとしている「i3ファイター」の能力は必要だ。
それに加え、将来、米国の第6世代戦闘機に搭載される連接能力、超音速巡航能力、卓越した機動性能も持つべきだ。特に、以下の技術は必須であろう。
・カウンターステルス能力を装備
 ステルス戦闘機といえども、地上の2か所のレーダーから捜索されると、発見される可能性が高くなる。このような場合でも、自分のステルス性能を高め、発見されないことが必要である。
現在では探知不可能な敵のステルス機であっても早期に発見できる、カウンターステルス能力が必要である。
・敵味方の情報の共有とリンクを組み合わせ、撃墜率を向上し被害率を最小化
友軍戦闘機の誰かがミサイルを発射すれば、必ず敵に命中するというクラウドシューティングを可能とするべきだ。
敵味方の情報を交換し、共有し、敵を必ず撃破し、敵1機に数発のミサイルを撃ち込まない(オーバーキルしない)、友軍相撃を皆無にし、無駄弾を「0」にする。
・外部センサーと連接して瞬間撃破力を高める。
戦場に存在するセンサー、戦闘機、衛星、早期警戒管制機などやUAVなどで構成されたネットワークを活用し、ネットワーク内に存在するセンサーおよび武装などを最大限に使用する統合でシステマティックな火器管制を持つ。
また、瞬時に目標を撃破する高出力レーザーや高出力マイクロ波兵器などの併用によるクラウドシューティング能力を保有する。
・戦闘機にAIを取り付け、無人飛行を可能にする。例えば、戦闘機が無人で、離着陸、飛行、ミサイル攻撃、攻撃回避を行う。

5.独自開発こそ日本のため
搭載する技術レベルが高ければ、開発に要する費用は必然的に高くなる。
1機当たり200億円以上、総開発経費は1兆5000億円以上とも見積もられている。独自開発も共同開発も高コストになる。
米国ロッキードや英国との共同開発によって取得することも視野に入れている。しかし、システムなどの設計が完全に日本側に開示される保証はない。
これまでも重要な技術は開示されていないことから、採用した場合の不安材料はあまりにも多い。
中国空軍の優れている戦闘機は、ロシア製あるいはそれをもとに製造した戦闘機だ。
よって、中国の戦闘機がロシアの戦闘機を超えることは、2050年であっても考えられない。
日本の戦闘機が中国の戦闘機と比べて、優位に立つとしたら、それは技術力だ。その技術力を外国に頼ってしまえば、勝ち目を失うことになる。
F-2の退役は2030年代から始まる。
独自開発は、他国からの妨害、嫌がらせ、批判があることが予想される。
だが、開発に伴う問題や技術に関する各種問題を順次解決して世界に巻たるF-3(仮称)という第6世代戦闘機を世に送り出し、科学立国としての日本の存在感と安全保障面での強固な抑止力を保持すべきである。
独自開発の戦闘機を保有することは、一流技術先進国家としての証でもある。

安倍氏「健全な関係に戻すきっかけを」、韓国首相「難関を克服できる」(読売新聞)


安倍首相は24日午前、「即位礼正殿の儀」への参列で来日した韓国の李洛淵首相と首相官邸で約20分間、会談した。韓国人元徴用工訴訟問題で、韓国側が関係改善に向けた対応を取るよう改めて求めた。李氏は、文在寅大統領の親書を安倍首相に手渡した。

李氏は知日派の代表格として知られ、安倍首相との会談は昨年9月以来となる。徴用工問題で日本企業の賠償責任を認めた昨年10月の韓国大法院(最高裁)判決を機に日韓関係が冷え込んで以降、安倍首相と文氏による首脳会談が実施できない状態が続いており、今回の会談は最もハイレベルなものだ。
日本政府の発表によると、安倍首相は会談で、日韓関係について、「北朝鮮問題をはじめ、日韓、日韓米の連携は極めて重要だ。非常に厳しい状況にあるが、このまま放置してはいけない」と指摘。そのうえで、徴用工問題をめぐり、「韓国には、国と国との約束を順守することにより、日韓関係を健全な関係に戻していくきっかけを作ってもらいたい」と述べ、韓国側が日韓請求権・経済協力協定の違反状態を解消するよう求めた。
首相は「こういう時だからこそ、議員間、国民間、地域間の交流が重要だ」とも語り、李氏も同意した。
韓国政府の発表によると、李氏は同協定に言及し、「日本がそうであるように、韓国も協定を尊重してきたし、これからもそうする」と述べた。韓国国内で徴用工問題を巡って日本企業への賠償命令が相次いでいることを念頭に、「両国が知恵を集めて難関を克服していけると信じている」と対話を続ける考えを強調した。
韓国政府関係者によると、李氏が渡した文氏の親書には、「日本は北東アジアの平和のために協力すべき重要なパートナーだ。懸案が早期に解決するよう努力しよう」との趣旨のメッセージが書かれていた。
徴用工問題では、元徴用工訴訟の原告側が差し押さえた日本企業の資産が早ければ年内にも現金化される可能性があり、そうなればさらなる関係悪化は避けられない情勢だ。

海自の活動範囲、防衛相「ホルムズ海峡も検討」(読売新聞)


河野防衛相は24日午前の衆院安全保障委員会で、海上自衛隊部隊の中東派遣の検討を巡り、ホルムズ海峡も活動範囲から排除せずに検討を進めていく考えを示した。

河野氏は、ホルムズ海峡を活動範囲に含めるかどうか問われ、「どこかを外すと決めているわけではない。ホルムズ海峡(での活動)という必要があるかどうかも含め、今後しっかり検討していく」と語った。
菅官房長官は派遣検討を発表した18日の記者会見で、活動海域として、〈1〉(ホルムズ海峡につながる)オマーン湾〈2〉アラビア海北部の公海〈3〉イエメン沖のバブルマンデブ海峡東側の公海――が中心になると述べ、ホルムズ海峡自体には言及しなかった。
これに対し、自民党などから同海峡への派遣を求める声が上がっていた。

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