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【主張】ポスト安倍の課題 拉致解決へ熱情継承せよ(産経:社説)


安倍晋三首相が辞意を表明した会見中、感情をあらわにするシーンがあった。北朝鮮による拉致被害者の家族に言及した際のことだ。
 「ご家族の皆さまにおいては、結果が出ていない中で、一人、一人と亡くなっていき、私にとっても痛恨の極みであります」。そう話す安倍首相は顔をゆがめ、目を潤ませた。
 安倍氏の辞意を受け、横田めぐみさんの母、早紀江さんは「本当に頑張ってこられた。悲しく、残念です」と述べた。有本恵子さんの父、明弘さんは「拉致解決へ思い描いていたことが、いっぺんに崩れ去った」と落胆した。

 無理もない。安倍氏は首相就任のずっと前から被害者家族に寄り添い、怒りや悲しみを共にしてきた。だから信頼された。家族の喪失感は大きいだろう。
 だが首相の交代を、被害者奪還に向けた戦いの中断に結び付けてはいけない。何より北朝鮮に、そう思わせてはならない。
 後継の首相には、安倍氏と同等かそれ以上の拉致問題に対する熱情が求められる。北朝鮮を動かすには、家族の怒りや悲しみをわがものと共有できるトップによる交渉以外に道はない。
 安倍首相は北朝鮮に対する経済制裁を徹底し、国際社会での圧力包囲網形成に尽力した。良好な関係にあるトランプ米大統領は拉致被害者家族との面会を繰り返し、金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談では、拉致問題の解決を直接迫った。

 その上で安倍氏は、金正恩氏との直接会談を目指していた。拉致問題は「圧力に重点を置いた対話と圧力の姿勢でしか解決しない」とした安倍氏の方針は正しい。この路線は継続すべきである。
 安倍氏は拉致問題の解決は「政権の最優先、最重要課題」と言い続けてきた。
 それが安倍政権特有のものであってはならない。変わらず政府の、または国民の「最優先、最重要課題」であるべきだ。
 安倍氏は「北朝鮮は拉致問題の解決なしに未来を描くことはできない。そう理解させなくてはならない」とも繰り返してきた。
 次の首相にも同様の強い言葉を北朝鮮に突き付けてほしい。それができない人物を党総裁、首相に選んではいけない。くみしやすしとみられれば、拉致の解決は遠のくばかりである。
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国産の防衛装備品の完成品 初めてフィリピン政府に輸出へ(NHKニュース)


国産の防衛装備品の完成品としては初めて、三菱電機が製造した航空機などの動きを監視する2種類のレーダーが、フィリピン政府に輸出されることになりました。
防衛装備品の輸出は6年前に閣議決定した「防衛装備移転三原則」に基づき、平和貢献や日本の安全保障に資する場合など、一定の条件のもと認められるようになりました。
河野防衛大臣は28日、記者会見で「防衛装備移転三原則」に基づき、三菱電機が製造した航空機などの動きを監視する2種類のレーダーを、フィリピン政府に輸出する契約が成立したと発表しました。
輸出されるのは航空自衛隊も使用している固定式の警戒管制レーダー3基と、陸上自衛隊も使用している移動可能な小型レーダー1基を改良したもので、契約額は総額およそ100億円にのぼります。
防衛装備品の海外輸出は、これまでミサイルの部品などに限られ、完成品が輸出されるのは今回が初めてです。
今回の契約について河野大臣は「防衛装備品の移転により、さまざまな国々との防衛協力が進んでいくし、日本の防衛産業の強化にもつながる。『自由で開かれたインド太平洋』のビジョンにも合致するのではないか」と述べました。

防衛省「厳格な審査で個別に判断」
今回のレーダーの輸出は「防衛装備移転三原則」に基づいて日本の防衛装備品の完成品が、海外に輸出される初めてのケースになります。
「防衛装備移転三原則」は、それまで武器の輸出を事実上、禁止してきた「武器輸出三原則」に代わって、6年前に閣議決定されました。
平和貢献や国際協力、それに日本の安全保障に役立つ場合にかぎり、厳格な審査のもと輸出を認めることで、各国との安全保障面での協力や国内の防衛産業の基盤強化を図るとされました。
これまでに実際に輸出されたのはミサイルや戦闘機の部品などにとどまっていましたが、今回、フィリピンに輸出されるのは航空自衛隊のレーダーをベースにした警戒管制レーダーなどで、初めて、完成品の防衛装備品が輸出されることになります。
「防衛装備移転三原則」について防衛省は、「積極的な武器輸出政策に転じるものではなく、装備品の移転は厳格な審査で個別に判断する」としていて、今回の輸出は、安全保障面での協力関係がある国との防衛協力の強化に資することから、移転を認める場合に当たると説明しています。

日米防衛相会談 中国動向に「一方的な現状変更の試みに反対」(NHKニュース)


河野防衛大臣は、アメリカのグアムを訪れて、エスパー国防長官と会談し、中国が南シナ海などで軍事的な活動を活発化させているなか、力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対していくことを確認しました。
河野防衛大臣は、およそ半年ぶりの外国訪問として、アメリカのグアムを訪れ、エスパー国防長官と、およそ2時間、会談しました。
会談では冒頭、安倍総理大臣の辞任表明についてエスパー長官が、「偉大なリーダーで、安全保障面を含め、日米両国の関係強化に力を尽くした。早期の回復を願っている」と述べ、河野大臣は、「安倍総理大臣は、日米同盟を再構築し、かつてなく強固にすることに尽力した」と応じました。

また河野大臣は、中国が、東シナ海や南シナ海で、活動を活発化させていることを踏まえ、「力による現状変更の試みなどにより、世界は劇的に変化している。日米両国に限らず、同じような考えの国々で連携する必要がある」と述べました。
そして両氏は、力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対していくことを確認しました。
また、北朝鮮について、あらゆる射程の弾道ミサイルの完全で不可逆的な廃棄に向け、国連安保理決議を完全に履行すべきだという認識で一致しました。
そのうえで、両氏は、新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備断念を踏まえ、「イージス・アショア」に替わる防衛力の整備に向けて日米で連携していくことを確認しました。
河野防衛大臣は、会談のあと、オンラインで記者会見し、「新型コロナウイルス感染症の拡大という状況下にもかかわらず、日本の周辺を含む、インド太平洋地域においては、力を背景とした一方的な現状変更の動きが、むしろ加速している。急速に安全保障環境が変化している中で、国際社会に向けて、日米の強固な連携をしっかりと示せたことが意義深い」と述べました。

日米、新ミサイル防衛連携 防衛相一致…中国海洋進出に懸念(読売新聞)


河野防衛相と米国のエスパー国防長官は29日、米領グアムで会談し、日本政府が配備を断念した地上配備型迎撃システム「イージスアショア」の代替となるミサイル防衛網の構築に向け、連携する方針を確認した。

両氏の会談は約7か月ぶりで約2時間行われた。河野氏は、イージスアショア配備断念の経緯や、代替措置の検討状況を説明した。両氏はミサイル防衛を巡り、北朝鮮の弾道ミサイル発射が国際社会への深刻な挑戦だとの認識で一致した。
日本周辺の安全保障環境については、中国を念頭に、「力による一方的な現状変更」に反対する方針を確認した。エスパー氏は、中国公船による領海侵入が続く沖縄県・尖閣諸島について、「日本の施政を損なう、いかなる行動にも反対する」と強調。米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が適用されるとの認識を改めて示した。
また、両氏は、中国が中距離弾道ミサイル4発を発射するなど緊張が高まっている南シナ海情勢についても、日米両国が国際社会と連携して対応していくことで合意した。
河野氏は会談後、インターネット中継による記者会見で、「日米の強固な連携を国際社会に示せたことは意義深い」と語った。

日米防衛相会談のポイント
▽イージスアショアの代替となるミサイル防衛網の構築で連携確認
▽中国による東・南シナ海での現状変更の試みに反対
▽尖閣諸島への日米安保条約5条適用を再確認▽北朝鮮の弾道ミサイル発射が国際社会への深刻な挑戦であることを確認

【独自】敵基地攻撃 施設に限定 政府検討…移動式発射台 除外(読売新聞)


新たなミサイル防衛での「敵基地攻撃能力」の保有を巡り、政府が、攻撃対象を敵国領域内のミサイルに関連する固定施設に絞る方向で検討していることがわかった。複数の政府関係者が明らかにした。日本が導入する長射程の巡航ミサイル「スタンド・オフ・ミサイル」の使用で効果を得やすいことなどを考慮した。
具体的な攻撃対象は、ミサイル攻撃に関わる基地や司令部施設などとし、北朝鮮などが通常使用するようになっている移動式ミサイル発射台(TEL)は当面、除外する方向だ。固定目標であれば、日本が持つ情報収集衛星などで事前に場所の把握が可能で、巡航ミサイルでの攻撃も比較的容易とされている。

政府は固定目標への攻撃について、「敵の誘導弾等の基地をたたくことも憲法が認める自衛の範囲に含まれ可能」としてきた従来の政府見解の範囲内だとしている。
敵基地攻撃を巡っては、人工衛星や偵察機による目標探知、電子戦機による相手レーダーの妨害などの装備体系を整えなければならないとの指摘がある。特に、TELの位置把握には、新たな衛星や無人偵察機など、より能力の高い装備品が必要となるとみられていた。

政府は、敵基地攻撃に必要なこれらの装備品全てを独自に保有することはせず、限定的な攻撃能力の保有にとどめる方針だ。日米同盟内での連携を重視し、主要な打撃力を米国に依存する役割分担も維持する。
こうした方針により、敵基地攻撃能力に慎重な公明党の理解を得やすくする狙いがあるとみられる。首相は辞意を示した28日の記者会見で、「今後速やかに与党調整に入り、その具体化を進める」と述べ、改めて実現に意欲を示した。
政府は敵基地攻撃能力の保有について、地上配備型迎撃システム「イージスアショア」の配備断念を受けた代替のミサイル防衛体制とともに、9月中に基本的な方向性を示す見通しだ。

駐中国大使に垂秀夫氏 中国側が同意 11月にも着任へ 情報収集力に定評 (東京新聞)


【北京=坪井千隼】政府が検討を進めていた、外務省の垂秀夫たるみひでお前官房長(59)を横井裕駐中国大使(65)の後任大使に起用する人事について、中国側の同意が得られたことが分かった。閣議決定の手続きを経て11月にも着任する。
 外交筋が明らかにした。垂氏は外務省のチャイナスクール(中国語研修組)出身で中国での勤務経験が長く、幅広い人脈や情報収集力に定評がある。一方で中国政府が垂氏の情報収集力を警戒しているとの見方があり、大使人事に同意するかが注目されていた。

 国際条約上、相手国は大使人事への同意を拒否することが可能だが、「同意拒否は異例で、現実的には容易ではない」(外交筋)だという。
 新型コロナウイルスの感染拡大で、今年春に予定されていた習近平しゅうきんぺい国家主席の国賓訪日は延期となった。また沖縄・尖閣諸島周辺海域への中国公船の相次ぐ侵入や、香港国家安全維持法を巡る問題などで、改善傾向にあった日中関係は不透明さを増している。政府は中国事情に精通する垂氏を起用することで、難局を乗り切りたい構えだ。
 垂氏は1985年、外務省入省。中国・モンゴル課長や駐中国公使、領事局長などを歴任した。日本台湾交流協会の台北事務所での勤務経験もあり、台湾にも人脈がある。

【主張】トランプ氏指名 孤立主義とまず決別せよ(産経:社説)


 11月の米国大統領選に向け、共和党大会で現職のトランプ氏が大統領候補に正式指名された。ホワイトハウスでの受諾演説で「次の4年間で輝かしい米国の未来をつくる」と再選への自信をアピールした。
 民主党の候補に指名されたバイデン前副大統領に対する激しい非難をちりばめながら、米国の偉大さを連呼する自国第一主義と楽観が目立つ演説となった。
 だが、新型コロナウイルス禍と経済不況など、米国や世界を取り巻く環境は極めて厳しい。
 約2カ月のバイデン氏との一騎打ちは、米国内に人種差別問題を抱え、複数の危機と同時進行で繰り広げられる。トランプ氏と蜜月関係を築いた安倍晋三首相が辞意表明し、今後の日米関係を構築する上でも目が離せない。
 トランプ氏は「米国は暗闇に覆われた土地ではない。世界全体を導くたいまつだ」と訴えた。米国が主導してきた自由と民主主義の価値に基づく世界秩序は、中国やロシアによる専制主義という「暗闇」に覆われつつある。
 あと4年、トランプ氏が自由で開かれた世界の「たいまつ」を掲げるつもりなら、孤立主義との決別を表明してもらいたい。
 その中国にトランプ氏は「米史上、最も大胆で厳しい攻撃行動を取った」と自負し、「対中依存を完全に終わらせる」と述べた。だが、軍事やハイテクなどあらゆる局面で不可避となった対中対決は「米国第一」では勝てない。

 同じ価値を共有する同盟・友好国とのネットワークを、インド太平洋で形成することが焦眉の急である。その最重要パートナーである日本の次期首相との信頼関係を含めた重層的な連携が必要だ。
 トランプ氏は北大西洋条約機構(NATO)加盟国などとの間で同盟軽視の姿勢を改めず、きしみを生んだ。中国はその隙に付け入り、包囲網を切り崩す外交に躍起だ。対照的にバイデン氏は指名受諾演説で同盟国との協力強化を唱えた。一方で中国を名指しで批判することは避け対中問題で毅然(きぜん)とした態度を貫けるのか、不安を残している。
 トランプ氏は「バイデン氏が当選すれば中国に支配される」と攻撃したが、自らの同盟軽視姿勢を改めて、中国の覇権追求をともに阻止する覚悟を、行動で示すべきである。

後継選び本格化 総裁候補は明確に所信を語れ(読売:社説)


国内外の課題が山積する中で、歴代最長政権が突然幕を引いた。次期首相の候補者は、政権運営の構想を明確に示すことが肝要である。
 安倍首相の退陣表明を受けて、後継を選ぶ自民党総裁選に向けた動きが本格化してきた。9月中旬に新総裁を選出する運びだ。新総裁は、その後の臨時国会で首相に指名される。
 候補には、政権を支えてきた菅官房長官や岸田政調会長、前回総裁選に出馬した石破茂元幹事長らの名前が挙がっている。
 当面の焦点は、新総裁の具体的な選出方法だ。いたずらに時間を費やすことなく、速やかに決めてもらいたい。
 自民党の党則は総裁選について、党員投票の実施を原則としつつ、「特に緊急を要するとき」は、党大会に代わる両院議員総会で選出できると定めている。
 石破氏は党員投票の実施を主張しているが、執行部は9月1日の総務会で、両院議員総会による選出を決める方向という。
 新型コロナウイルス感染拡大の中で、全国を遊説する本格的な総裁選は難しかろう。
 事実上、首相を決める選挙である。密室での数合わせは許されない。工夫して公開討論の場を設け、国民にわかりやすい政策論争を展開することが必要だ。

 新政権はまず、コロナ対策と経済活動を両立させた上で、中長期的に経済の安定成長を実現する責務を負っている。
 外交も難題である。国益を守り、国際協調を主導するには、首脳の信念と構想力が不可欠だ。
 安倍首相は、トランプ米大統領との信頼関係を土台に、日米同盟を強固にした。新首相はその遺産を生かし、大統領選の行方を見定めながら、より重層的な協力関係を築いていかねばならない。
 中国はコロナ禍でも、南シナ海や東シナ海で一方的な進出を続け、米中関係は一段と緊張してきた。北朝鮮も核・ミサイル能力を向上させ、脅威を高めている。
 激動する国際情勢の下で、日本の平和と繁栄をどう確保するのか。安倍首相は「自由で開かれたインド太平洋」構想を掲げた。総裁選に挑む候補も所信を明らかにし、具体策を論じるべきだ。
 2012年末の第2次安倍内閣発足まで、民主党政権を含め、1年前後の短命政権が6代続いた。背景には、歴代首相の準備不足や、国民の人気をあてにした安易なリーダー選びが指摘されよう。同じ轍てつを踏んではならない。

中国が南シナ海に向け中距離弾道ミサイル4発発射 米軍当局者(NHK)


アメリカ軍は中国軍が26日、南シナ海に向けて中距離弾道ミサイル4発を発射したと明らかにし、ミサイルの種類など詳しい分析を進めています。
中国軍は25日、アメリカ軍の偵察機が演習にともなう飛行禁止区域に侵入したと非難していて、米中双方が軍事的な活動を活発化させています。
アメリカ軍の当局者はNHKの取材に対し、中国軍が26日、中国本土から南シナ海に向けて中距離弾道ミサイルを合わせて4発発射したと明らかにしました。
ミサイルは海南島と西沙諸島=英語名・パラセル諸島の間の海域に落下したということで、ミサイルの種類など詳しい分析を進めているということです。
中国国防省は25日、実弾演習のために設定した飛行禁止区域にアメリカ軍のUー2偵察機が無断で侵入したとして非難していましたが、アメリカ太平洋空軍は「U-2のインド太平洋地域での作戦は国際法や規則の範囲内で実行された」としています。
中国当局は8月下旬から北部の渤海のほか、黄海、東シナ海、南シナ海で軍事演習を実施するとしていて、特に南シナ海ではこの2か月、中国軍がたびたび演習を実施しています。
一方、アメリカ軍は、ハワイ沖で2年に1度の多国間の大規模な軍事演習を、また8月24日からは南シナ海でも演習を実施していて、米中双方が軍事的な活動を活発化させています。

米軍偵察機がミサイル発射を監視か
沖縄県にあるアメリカ軍嘉手納基地では、26日午後2時すぎ、アメリカ軍の偵察機が着陸後、格納庫に向かう様子が、基地の近くにNHKが設置したカメラで確認されました。
中国の弾道ミサイルの発射を監視していたものと見られます。
この偵察機はRC135S通称「コブラボール」で、発射された弾道ミサイルのデータ収集に使われます。
航空機が発信する位置などの情報をもとに飛行コースなどを公開しているホームページ「ADSーBエクスチェンジ」によりますと、この偵察機は26日、嘉手納基地を飛び立ち、南シナ海に向かったとみられます。
中国共産党系のメディア「環球時報」の英語版は、26日の記事で「アメリカ軍の偵察機RC-135Sが、南シナ海で軍事訓練が行われていた近くを飛行した」と報じていて、この偵察機がミサイルの発射を監視していたものと見られます。

中国国防省 ミサイル発射について言及せず
こうした中、中国国防省の呉謙報道官は27日、オンラインで会見し、ミサイルの発射については言及しませんでしたが、アメリカへの対応を問われ、「最近、アメリカは中国に対する挑発と圧力を強めているが、われわれの態度ははっきりしている。ひとつに反対し、ふたつに恐れない。われわれはアメリカの挑発に乗らないし、アメリカのでたらめを見過ごすことはない。国家の主権と安全、発展と利益を守るため、力強い措置をとる」と述べました。
そのうえで、「アメリカの一部の政治家らは、大統領選挙を前に、己の利益のために中国とアメリカの関係を破壊し、さらには思いがけない事件や軍事衝突を起こそうとたくらんでおり、両国民の利益を顧みていない。現実を認識し、理性を保って挑発をやめ、両国の関係を正しい軌道に戻すよう忠告する」と述べ、アメリカをけん制しました。

香港紙「ミサイルは“グアムキラー”と“空母キラー”の2発」
香港の英字新聞「サウスチャイナ・モーニングポスト」は、中国軍に近い関係者の話として、26日の朝、中国軍が南シナ海に向けて2発の弾道ミサイルを発射したと伝えています。
それによりますと、発射されたのは「東風26」と「東風21D」の2種類の中距離弾道ミサイルで、「東風26」が内陸部の青海省から、「東風21D」が東部の浙江省からそれぞれ発射され、いずれも海南島と西沙諸島=英語名・パラセル諸島の間の海域に着弾したということです。
このうち、「東風26」は、射程がおよそ4000キロに達し、アメリカ軍の基地があるグアム島を射程に収めるとされ、「グアムキラー」とも呼ばれています。
また「東風21D」は、射程が1500キロ以上とされ、南シナ海や太平洋を航行するアメリカの空母などを標的とする「空母キラー」とも呼ばれています。
いずれも、有事の際にアメリカ軍の接近を阻止するために開発したとみられています。
今回の発射について、「サウスチャイナ・モーニングポスト」は、南シナ海でのアメリカ軍の軍用機や艦艇の活動に警告を与えるものだと伝えています。

日本の専門家「アメリカ艦艇へのけん制能力誇示」
中国軍が南シナ海に向けて中距離弾道ミサイルを発射したねらいについて、中国の安全保障に詳しい防衛省防衛研究所の飯田将史 米欧ロシア研究室長は「今回発射されたのは通常のミサイルではなく、敵の水上艦艇を攻撃できる対艦弾道ミサイルとされているので、ねらいは基本的に空母を中心としたアメリカの艦艇に対するけん制能力の誇示だろう。最近、米中の緊張関係が非常に高まっている中、アメリカの厳しい姿勢に反発する意思と能力を示すこともねらいだ」と分析しています。
また、射程がおよそ4000キロに達するとされる「東風26」が発射されたと報じられていることについて、「アメリカから見れば、中国本土からより遠くで作戦をしている艦艇も攻撃される可能性が示された。アメリカ軍からすると、これまで以上に中国の対艦弾道ミサイルの能力に対する懸念を深めるきっかけになったと思う」と指摘しました。
そのうえで飯田氏は、「南シナ海は、中国にとってアメリカ軍よりも優位な軍事プレゼンスを確立しようとした場合に、まず最初に抑えておきたい場所だ。南シナ海を中心とした中国にとっての核心的利益を守ろうという意志は非常に強い。アメリカと中国の双方が、この地域で優位な立場を獲得しようとするかぎり、今回のような軍事面における米中の摩擦は今後も想定しなければならない」と話していました。

日米防衛相会談 中国動向に「一方的な現状変更の試みに反対」(NHK)


河野防衛大臣は、アメリカのグアムを訪れて、エスパー国防長官と会談し、中国が南シナ海などで軍事的な活動を活発化させているなか、力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対していくことを確認しました。
河野防衛大臣は、およそ半年ぶりの外国訪問として、アメリカのグアムを訪れ、エスパー国防長官と、およそ2時間、会談しました。
会談では冒頭、安倍総理大臣の辞任表明についてエスパー長官が、「偉大なリーダーで、安全保障面を含め、日米両国の関係強化に力を尽くした。早期の回復を願っている」と述べ、河野大臣は、「安倍総理大臣は、日米同盟を再構築し、かつてなく強固にすることに尽力した」と応じました。

また河野大臣は、中国が、東シナ海や南シナ海で、活動を活発化させていることを踏まえ、「力による現状変更の試みなどにより、世界は劇的に変化している。日米両国に限らず、同じような考えの国々で連携する必要がある」と述べました。
そして両氏は、力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対していくことを確認しました。
また、北朝鮮について、あらゆる射程の弾道ミサイルの完全で不可逆的な廃棄に向け、国連安保理決議を完全に履行すべきだという認識で一致しました。
そのうえで、両氏は、新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備断念を踏まえ、「イージス・アショア」に替わる防衛力の整備に向けて日米で連携していくことを確認しました。
河野防衛大臣は、会談のあと、オンラインで記者会見し、「新型コロナウイルス感染症の拡大という状況下にもかかわらず、日本の周辺を含む、インド太平洋地域においては、力を背景とした一方的な現状変更の動きが、むしろ加速している。急速に安全保障環境が変化している中で、国際社会に向けて、日米の強固な連携をしっかりと示せたことが意義深い」と述べました。

自民、後継首相を15日にも選出へ 両院議員総会の方向 石破氏は31日に出馬表明へ(産経N)


自民党は安倍晋三首相(党総裁)の後継を選ぶ総裁選について、手間のかかる党員・党友らの直接投票は行わず、国会議員らの投票で決める両院議員総会で選ぶ方向だ。党幹部は、15日の投開票を軸に調整していることを明らかにした。党内では、首相を一貫して支えてきた菅義偉官房長官の登用を求める声があるほか、知名度の高い石破茂元幹事長は31日に出馬表明する方向だ。首相が本命視してきた岸田文雄政調会長も出馬準備を進めている。
 総裁選の方法は、9月1日の総務会で正式決定する見通しだ。二階俊博幹事長は、今月28日のTBSの番組収録で、「そのときの状況によって緊急の手段を講じていく」と述べ、両院議員総会での選出もあり得るとの見方を示した。

 党則では、総裁が任期中に辞任した場合は、両院議員総会での選出が認められ、選挙人は国会議員と都道府県連の代表3人とされている。任期は前任の期間を引き継ぐ。今回のケースは来年9月までとなる。
 党員投票まで含めた総裁選は、候補者による大規模な全国遊説を行うことが通例で、準備にも一定の時間を要する。逆に、両院議員総会で選ぶ場合は簡素化が可能で、平成20年の総裁選では、福田康夫首相(当時)の辞任表明から麻生太郎新総裁(同)の選出までを約3週間で済ませた。

 ある党幹部は新型コロナウイルス対策も念頭に「党員投票まで含めた総裁選をする余裕はない」と語る。
 後任は、新型コロナ対策に継続性を持たせるため「菅氏をワンポイントリリーフとして登板させればいい」(閣僚経験者)との声がある。岸田氏も、前回の30年総裁選で出馬を見送っただけに、今回は不退転の決意で手を挙げる考えだ。
 ただ、石破派(水月会)幹部は、石破氏が世論調査で高い支持を得ていることから「党員投票も含めた総裁選を行い、堂々と勝った人が首相をやるしかない」と両院議員総会での選出に異論を唱えた。

【主張】首相の退陣表明 速やかに自民党総裁選を 「安倍政治」を発射台にせよ(産経:社説)


 安倍晋三首相が体調の悪化を理由に辞任する意向を表明した。
 第1次内閣との通算で憲政史上最長の在任期間を更新し、平成24年12月の第2次内閣発足からでも7年8カ月にわたり政権の座にあった。安倍首相の退陣表明は、内外に衝撃を与えている。
 新型コロナウイルス禍のさなかである。自民党は国政の混乱を最小限にするため、速やかに総裁選挙を実施し、新たなリーダーを決めてもらいたい。首相臨時代理は置かず、次期総裁の選出と国会の首相指名選挙まで安倍首相が職務に当たる。

 ≪多くの仕事成し遂げた≫
 首相は記者会見で、辞任決断の理由として持病の潰瘍性大腸炎の症状が悪化したことを挙げた。
 首相は「病気と治療を抱え、体力が万全でない苦痛の中、大切な政治判断を誤ることがあってはならない」と述べ、コロナ禍の下での辞任を国民に謝罪した。
 第1次内閣時の辞任に続いて今回も退陣の理由となった潰瘍性大腸炎は、首相にとって10代からの持病である。難病を抱えながら全力で国政に当たってきたことは疑いない。治療に努め、体調を回復させて再び活躍してほしい。

 首相は幾度も国政選挙を勝ち抜いた。政権後期には「モリ・カケ」問題などを追及されたが、総じて安定した国政運営だった。
 安倍政権の業績は、歴代自民党内閣の中でも著しい。
 第1次内閣では、教育基本法を改正し、「わが国と郷土を愛する態度を養う」という理念を盛り込んだ。憲法改正の是非を決める国民投票法を成立させ、国民の権利を実質的に広げた。
 再登板した第2次内閣では、前の民主党政権が不安定にした同盟国米国との関係を立て直した。
 安全保障環境の悪化に備えるため憲法解釈を見直し、集団的自衛権の限定行使を容認する安全保障関連法を制定した。国家安全保障会議(NSC)創設なども含め、厳しさを増す安全保障環境の中で国民の安全を守ってきた。
 法の支配や自由貿易を守る世界の有力指導者と目された。トランプ米大統領と良好な関係を築き、「自由で開かれたインド太平洋」構想を日米共通の戦略に仕上げた。米国が離脱した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)も11カ国での発効にこぎつけた。
 202年ぶりの譲位による天皇陛下の御代(みよ)替わりを支えた。デフレ脱却を掲げてアベノミクスを打ち出し、雇用改善につなげた。社会保障財源を確保するため、政治的に困難な消費税率引き上げを2度にわたって行った。
 働き抜いた首相だが、達成できなかった重要課題もある。
 「歴史的使命」と語ってきた憲法改正は、衆参両院で多くの改憲勢力を擁しても改正案の発議ができなかった。極めて残念だ。

 ≪憲法改正は実現できず≫
 北朝鮮による日本人拉致被害者の全員帰国を「最重要課題」としてきたが解決のめどは立っていない。北朝鮮の核・ミサイル戦力は深刻な脅威のままである。
 戦没者に慰霊の誠を尽くす靖国神社参拝は長期政権にあっても平成25年の一度限りだった。
 プーチン露大統領との良好な関係に基づき、平和条約締結を含む北方領土問題の解決を目指したが大きな進展は得られなかった。
 コロナ禍という国難は続いている。自ら招致に尽力した東京五輪・パラリンピックの行方も見通せない。
 いずれも、次の政権に引き継がれるべき課題である。
 安倍首相が政権終盤ではっきり示せなかったのが、対中融和政策の見直しである。中国政府は、香港や新疆ウイグル自治区で弾圧を繰り返し、南シナ海では人工島の軍事化など「力による現状変更」を目指している。東シナ海では日本固有の領土である尖閣諸島(沖縄県)を奪おうとしている。

 米国などは、全体主義中国の覇権志向を抑えようと動き出している。日本は弾圧の責任者である習近平国家主席の国賓来日の招請を取り消していない。
 自民党総裁選に立候補する政治家は、「安倍政治」の成果と方向性を尊重することが望ましい。
 コロナ禍に伴う経済的苦境からいかに脱し、成長軌道へと戻すのか。米中対決を基調とする現下の国際情勢にどのような姿勢で臨むのか。これに対して、はっきりとした政見を示す必要がある。

首相退陣表明 危機対処へ政治空白を避けよ(読売:社説)


 国難とも言える感染症の危機に直面している現在、政治の安定を揺るがせてはならない。政権を担う自民党は、早急に新たなリーダーを選び、混乱を回避する必要がある。
 安倍首相が記者会見し、辞任を表明した。持病の潰瘍性大腸炎が今月に入って再発し、病状が思わしくないという。
 首相は「病気と治療を抱え、体力が万全でないという苦痛の中、大切な政治判断を誤ることがあってはならない」と述べた。

 ◆長期政権の功績大きい
 新型コロナウイルスの流行を踏まえ、首相は1月下旬から6月下旬まで、147日間連続で執務にあたった。しかし、今月に入り、通院を繰り返していた。体調管理に無理があったのではないか。
 唐突な退陣表明とはいえ、病気が原因ではやむを得まい。第1次内閣も、持病の悪化が退陣の要因となった経緯がある。
 首相は今月24日、連続の在職日数が佐藤栄作氏を抜いて歴代最長となったばかりだ。通算の在職日数も、憲政史上最長である。2012年末の第2次内閣発足後の政権運営は、7年8か月に及ぶ。
 長期政権の最大の功績は、不安定だった政治を立て直したことである。民主党政権は、党内でもめ事が絶えず、「決められない政治」と揶揄やゆされた。
 首相に返り咲いて以降、経済再生を最優先に掲げ、大胆な金融緩和や積極的な財政出動によって、景気を回復軌道に乗せた。
 緊迫する安全保障環境の中で、日米同盟を基軸として政策を見直したことも評価されよう。
 集団的自衛権の限定的な行使を容認し、安保関連法を成立させた。対日防衛義務を定めた日米安保条約の実効性を上げようとした首相の考え方は、理にかなう。
 各国首脳と良好な関係を築き、国際社会で存在感を示した。首相が毎年のように代わるようでは、こうはいくまい。
 だが、今年に入り、新型コロナの流行への対応は、ちぐはぐだったと言わざるを得ない。
 2次にわたる大規模な補正予算で様々な給付措置を実現したものの、煩雑な手続きや、支給の遅れに批判が集中した。マスクの一律配付や、首相が寛くつろぐ動画の配信に、違和感を覚えた人は多い。
 東京都などで感染が再拡大する中、旅行代金を補助する「Go To トラベル」事業を前倒しで実施したことも無理があった。
 官邸主導の政治は、迅速な政策決定を可能にする一方で、首相に近い官僚の意向が反映されやすい。国民の不安の声が、首相に届いていなかったのではないか。

 ◆総裁選で活発な論争を
 安定して長期政権を担ってきたという自負が、気持ちの緩みにつながった面も否めまい。
 自民党は、総裁選の準備に着手した。菅官房長官や岸田政調会長、石破茂元幹事長らの出馬が取り沙汰されている。
 感染症の抑止に社会全体で取り組むには、政治に対する国民の信頼が不可欠だ。総裁選を通じて、危機を克服するための政策論争を深めてもらいたい。総裁候補は、コロナ後を見据えた社会や経済の青写真を示すべきである。
 経済の現状は厳しい。国内総生産(GDP)成長率は、戦後最大の下落幅となった。今後、雇用を維持できなくなる企業が増える恐れもある。
 次期政権は、安倍政権同様、感染抑止と経済活動の両立という難しい舵かじ取りを迫られる。
 景気動向や雇用環境を適切に見極め、追加の経済対策を講じることも視野に入れたい。秋以降の企業倒産を防ぐには、資金繰りの支援を円滑に行うことも重要だ。

 ◆感染症対策の実行急務
 首相と全閣僚で構成する新型コロナ感染症対策本部は、政策パッケージをまとめた。検査や医療の体制を拡充する狙いである。
 ワクチンについては、来年前半までに、全国民に提供できる数量を確保する方針を掲げた。
 高齢者や持病のある人など重症化のリスクの高い人や、医療従事者に優先的に接種するのが妥当である。政府は国内企業の開発支援に加え、海外の製薬会社との交渉も適切に進めねばならない。
 検査体制については、PCRと抗原検査を合わせて1日20万件まで能力を向上させるという。
 目標や方針の羅列だけでは意味がない。これまでなぜ検査が増えなかったのか。保健所や医療現場など体制の精査が急務である。
 政府は明確な戦略に基づき、具体策を着実に進めるべきだ。

安倍首相 辞任の意向 各国や地域の反応(NHK)


安倍総理大臣が辞任の意向を固めたことについて各国や地域の反応です。

米政府高官「傑出した指導力を発揮 感謝したい」
アメリカ政府は「傑出した指導力を発揮したことに感謝したい」とするコメントを発表しました。
アメリカのトランプ政権の高官は28日、NHKの取材に対して、コメントを発表し、「われわれは、安倍総理大臣が日本で連続の在任期間が最も長い総理大臣として、傑出した指導力を発揮したことに感謝したい。安倍総理大臣はトランプ大統領とともに日米同盟と両国の関係をかつてなく強固にした。安倍総理大臣の自由で開かれたインド太平洋のビジョンは、トランプ大統領のビジョンと緊密に連携、協力し、2つの偉大な国がそれを大きく前進させた」と高く評価しました。
そのうえで、この高官は「アメリカは後任の総理大臣と協力し、日米関係を強化し、日米が共有する目標を進展させることを楽しみにしている」として、引き続き、日米関係の強化に取り組む方針を示しました。

米 主要メディアが速報
アメリカの主要メディアは日本国内の報道を引用しながら速報で伝え、有力紙ニューヨーク・タイムズは「連続の在任期間が歴代最長を更新したわずか4日後に、体調不良のため辞任することが報じられた」などと伝えています。
トランプ大統領は大統領就任前から安倍総理大臣と会談を重ね、趣味のゴルフなども通じて個人的な信頼関係を築き、アメリカでは両首脳の関係は各国の指導者のなかでも最も良好だと評価されていました。
また、アメリカ政府は日本をアジアで最も重要な同盟国と位置づけ、中国と激しく対立するなか、日米の連携をより重視しています。
トランプ大統領はアジアの安全保障の問題で安倍総理大臣の意見に耳を傾けてきたと言われており、安倍総理大臣の辞任はトランプ政権のアジア外交にも一定の影響を与えるとみられます。
それだけにアメリカ政府としても重大な関心を持って安倍総理大臣の辞任後の日本の政治の動向に関する情報の収集にあたると見られます。

中国外務省 「両国関係が改善・発展に向けて進むことを望む」
安倍総理大臣が、総理大臣を辞任する意向を表明したことについて、中国外務省の趙立堅報道官は28日の記者会見で、「関連する報道について注視しているが、日本の国内問題であり、論評しない。両国は互いに隣り合っていて両国関係が引き続き改善・発展に向けて進むことを望んでいる」と述べました。

韓国大統領府「両国関係発展の役割を果たしてきた」
韓国大統領府は声明を発表しました。
この中で「在任期間が最も長い総理大臣として、さまざまな意味のある成果を残し、特に長い間、両国の関係の発展のために多くの役割を果たしてきた安倍総理大臣の突然の辞任の発表を残念に思う。体調が早く回復することを願っている」としています。
そのうえで「韓国政府は、新しく選ばれる日本の総理大臣や新しい内閣と、両国の友好協力関係の発展のために、引き続き協力していく」としています。
また、ムン・ジェイン(文在寅)政権を支える革新系の与党「共に民主党」は、「新しい日本政府と、新しい歴史を作っていかなければならない。両国の協力は、東アジアの安全保障や経済などの国際関係において必ず必要だ」と指摘しました。
そして「両国間の対話が持続的に行わなければならない。日本政府のより前向きで責任のある姿勢を期待する」としています。
一方、保守系の最大野党「未来統合党」は、「安倍総理大臣の在任期間中、両国の関係は、いつになく容易ではなかった。新しい総理大臣には、両国の関係により前向きな視線で臨むことを期待する」としています。

台湾 蔡英文総統「台湾に友好的だった」
安倍総理大臣が辞任する意向を表明したことについて、台湾の蔡英文総統は台北市内で開かれた記者会見で「安倍総理大臣はこれまでずっと台湾に友好的だった。政策のうえでも、台湾の人々との交流においても、安倍総理大臣は非常に積極的に取り組んでくれた。安倍総理大臣の台湾への友情をわれわれはとても大切にしていて、健康を願っている」と述べました。
蔡総統は就任以降、ツイッター上で日本での地震や豪雨災害などを見舞う日本語のメッセージをたびたび投稿し、安倍総理大臣はこれに応じる形で台湾へのメッセージを寄せていました。
また総統府の報道官も28日、コメントを発表し、蔡総統が安倍総理大臣の長年の台湾への支持に感謝しているとしたうえで「日本は重要なパートナーで、日本とともに引き続き友好関係を深めて、さまざまな分野での協力を推し進めていく」と述べています。

独 メルケル首相「辞任を残念に思う」
安倍総理大臣が辞任する意向を表明したことについて、ドイツのメルケル首相は28日、記者会見で「まだ安倍総理大臣と話すことはできていないが、辞任を残念に思う。健康を願っている」と述べました。
そのうえで、新型コロナウイルスの感染が広がる中、安倍総理大臣とはテレビ会談を行うなど、常に緊密に協力することができたとして「安倍総理大臣のもと、ドイツと日本の関係は非常によく発展したと思う」と振り返りました。
さらに「安倍総理大臣は、いつも多国間で協調しようと力を尽くし、日本とドイツの遠く離れた距離を越えて、私たちの共通の価値基盤を重視してきた」として、これまでの協力関係に感謝の意を示しました。

英 ジョンソン首相「両国の関係 強力になった」
安倍総理大臣が辞任を表明したことを受けて、イギリスのジョンソン首相は28日、ツイッターに、「安倍総理大臣は、日本、そして世界のためにすばらしい実績を残した。安倍政権のもとで、貿易や防衛、そして文化面においてイギリスと日本の関係はますます強力になった。安倍総理大臣の長年の貢献に感謝し健康を願っている」と投稿しました。

EU「多国間の協力関係の柱に」
EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領は28日、ツイッターに「安倍総理大臣のリーダーシップのもとでEUと日本が緊密で強固な協力関係を築けたことに感謝したい」と投稿しました。
そして「あなたはこんにちの多国間の協力関係において日本が柱の1つとなるよう努めた。友よ、あなたの健康を祈るとともに近く再会できることを願っています」とねぎらいました。

ロシア大統領府 報道官「非常に残念だ」
安倍総理大臣が辞任する意向を表明したことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、28日、メディアに対して「非常に残念だ」としたうえで「後継者が両国関係をさらに発展させる道を歩むことを期待する」と述べました。
安倍総理大臣はロシアとの間で経済や医療など幅広い分野での協力関係を進めてきたことから、プーチン政権としては、次の総理大臣もロシアとの関係を重視することに期待を示した形です。

インド モディ首相「両国関係は深く強くなった」
インドのモディ首相は、安倍総理大臣の辞意表明についてツイッターに「親愛なる友人が健康を害していると聞き心を痛めている」と投稿しました。
そのうえで、「あなたの賢明なリーダーシップと個人的な関与によりインドと日本の関係はこれまで以上に深く強くなった。一日も早い回復を祈っています」とコメントしています。
安倍総理大臣とインドのモディ首相は、個人的な信頼関係のもと歴史上、最も良好と言われるまでに日本とインドとの関係を発展させました。
日本企業のインド進出の促進や、デジタル分野での協力関係の構築も推し進め進出した日本企業の数は1400社余りにまで増えています。
また日本の新幹線技術が導入されるインド西部のムンバイとアーメダバードを結ぶおよそ500キロの高速鉄道計画をスタートさせるなど、インフラ輸出も強化しました。
一方で、中国の海洋進出を念頭に、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、自衛隊とインド軍との訓練を定期的に実施するなど安全保障分野でも関係を強めました。
さらなる関係強化に向けて安倍総理大臣とモディ首相が来月上旬にもオンライン形式での首脳会談を行う見通しだとインドのメディアは伝えていました。

豪 モリソン首相「インド太平洋地域の繁栄と安定に寄与」
安倍総理大臣が辞任する意向を表明したことについて、オーストラリアのモリソン首相は声明を発表しました。
この中でモリソン首相は、「安倍総理大臣はオーストラリアの真の友だ」として、2014年に両国関係を「特別な戦略的パートナーシップ」に引き上げ、関係を深めてきたことを評価しました。
また、心動かされた出来事として、おととし11月、安倍総理大臣がオーストラリア北部のダーウィンを訪れ、第2次世界大戦中に旧日本軍の空爆によって犠牲となった人たちの戦没者慰霊碑に献花したことを挙げ、「私たちは並んで、犠牲となったオーストラリアの人々に敬意を表し、今の両国が共有するきずなと友情を確認した」として、両国関係の強化につながったと振り返りました。
そのうえで、「オーストラリアと日本は、開かれた、平和な、繁栄するインド太平洋地域という共通の価値観を持ち、それは、両国の連携により強化されている。安倍総理大臣は、経験豊かな指導者としてのリーダーシップで、この地域の繁栄と安定に寄与した」と、感謝の意を表明しました。

トルコ外相 日本語で「感謝の意」投稿
トルコのチャウシュオール外相は28日、自身のツイッターに日本語で「トルコと日本との関係の発展に多大にご尽力をくださった安倍総理大臣が健康を理由に辞意を表明された報に接し、残念に思いました。両国関係の発展にご尽力されましたことに感謝の意を表し、一刻も早いご回復を祈念いたします」と投稿しました

安倍首相 正式に辞意表明「負託に自信を持って応えられない」(NHK)


安倍総理大臣は、記者会見で、持病の潰瘍性大腸炎が再発し、国民の負託に、自信を持って応えられる状態でなくなったとして、総理大臣を辞任する意向を正式に表明しました。

安倍総理大臣は、記者会見で、新型コロナウイルスの今後の対応などを説明したあと、みずからの健康状態に言及しました。
この中で、安倍総理大臣は、「ことし6月の定期検診で持病の潰瘍性大腸炎の再発の兆候がみられると指摘を受け、薬を使いながら全力で職務にあたってきたが、先月中頃から、体調に異変が生じ、体力をかなり消耗する事態となった。今月上旬には、再発が確認された」と明らかにしました。

そして今後の治療について、「現在の薬に加え、さらに新しい薬の投与を受けることにし、今週24日の再検査では、薬の効果は確認されたものの、継続的な処方が必要であり、予断は許さない状況だ」と説明しました。
そのうえで、「政治においては、最も重要なことは結果を出すことだ。病気と治療を抱え、体力が万全でない苦痛の中、大切な政治判断を誤る、結果を出せないことがあってはならない。国民の皆様の負託に、自信を持って応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の地位にあり続けるべきではないと判断した。総理大臣の職を辞することとする」と述べ、総理大臣を辞任する意向を正式に表明しました。
また、辞任を決めたタイミングについて、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、「悩みに悩んだ」としたうえで、7月以降の感染拡大が減少傾向へと転じたこと、冬を見据えた対策を取りまとめられたことを理由に挙げて、「新体制に移行するには、このタイミングしかない」と説明し、今週24日に、自分1人で判断したことを明らかにしました。
そして、「さまざまな政策が実現途上にあり、コロナ禍の中、職を辞することについて、国民の皆様に、心より、心より、おわび申し上げる」と謝罪したうえで、「拉致問題をこの手で解決できなかったことは痛恨の極みだ。ロシアとの平和条約、憲法改正、志半ばで、職を去ることは断腸の思いだ」と述べました。
一方、安倍総理大臣は、次の総理大臣が任命されるまでの間、職務にあたる考えを示しました。
また、今後の政治活動について、「一議員として活動を続けていきたい。次なる政権に対しても一議員として協力し、支えていきたい」と述べました。
さらに、安倍総理大臣は、次の総理大臣として名前のあがっている人の評価を問われたのに対し、「それぞれ有望な方々であり、内閣や与党で一緒に働いた方々だ。それぞれの政策を競い合う中で、おそらくすばらしい方が決まっていくのだろう。誰がということも、私が申し上げることではないだろう」と述べました。

「政治的空白生み出さないよう このタイミングで辞任」
安倍総理大臣は、記者会見で、「今まで使っている薬に合わせて点滴での処方で、新しい薬を使い、2回目の時の検査で効果が出ているということだった。このままそうした治療を続けながらというのももちろん考えるわけだが、これから9月に人事があり、そして国会を開会をしていくという中で、継続的にずっと間違いなくよくなっていく保証はなく、コロナ禍において政治的空白を生み出さないようにするため、このタイミングで辞任するしかないと判断した」と述べました。

「次の自民党総裁 私が申し上げることではない」
安倍総理大臣は、記者会見で、「次の総裁が決まるまでの任期など考えると、影響を与えないのはこのタイミングしかないと判断したところだ。もちろんこの任にあるかぎり、コロナウイルス対策に責任を持って全力を上げていきたい。幸い、いま新しい薬が効いているので、しっかりと務めていきたい。次の自民党総裁をどのように選出するかは、執行部にお任せしているので私が申し上げることではないと思うし、誰がということも、私が申し上げることではないだろう」と述べました。

「憲法改正 党として約束」
憲法改正について、「憲法改正4項目の案については党で決めたことであり、誰が総裁になっても、党として約束していることなので、取り組んでいくのだと思う」と述べました。

「レガシーは国民や歴史が判断」
政権の実績について、「レガシーは国民や歴史が判断していくことだ」と述べました。
そのうえで「7年8か月前に政権が発足した際に『東北の復興なくして日本の再生なし』、『東北の復興に全力を挙げる』と申し上げ取り組んできた。また、働く場を作ることを大きな政策課題として掲げて20年続いたデフレに3本の矢で挑み400万人をこえる雇用を作り出すことができた。成長の果実を生かして保育の拡充、幼児教育と保育の無償化、高等教育の無償化、そして、働き方改革や、一億総活躍社会へ向けて大きく一歩踏み出すことができたと思っている」と述べました。
また、外交安全保障について「集団的自衛権にかかる平和安全法制を制定し、助け合う日米同盟は強固なものとなり、アメリカ大統領の広島訪問が実現できた。日米同盟を基軸として地球儀をふかんする外交を展開する中で、日本が中心となって自由で公正な経済圏を作り出すことができたと思っている」と述べました。

「公文書管理 十分かどうかは国民が判断」
財務省の決裁文書改ざん問題などをめぐる公文書管理の在り方について「公文書管理については安倍政権で、さらなるルールの徹底をしている。国会において、相当、長時間にわたって私も答弁した。十分かどうかは国民が判断すると思っている」と述べました。

次の総理大臣「それぞれ有望な方々」
次の政権に望むことについて「辞めていく私があまり注文をするべきではないと思うが、現状のコロナ対策に全力を尽くし、新しい日常を作り出す中で、それぞれの方々が未来を見据えて進んでいくことができる日本社会を作ってもらいたい」と述べました。
また、次の総理大臣として名前のあがっている人の評価を問われたのに対し、安倍総理大臣は、「個別具体的な名前はあえてあげないが、それぞれ有望な方々であり、内閣や与党で一緒に働いた方々だ。それぞれの政策を競い合う中で、おそらくすばらしい方が決まっていくのだろう」と述べました。

「次なる政権に対しても一議員として協力」
今後の政治活動について、「一議員として活動を続けていきたい。その中で、さまざま政策課題の実現に微力を尽くしていきたいし、次なる政権に対しても一議員として協力し、支えていきたい」と述べました。

コロナ対応「反省するべき点は多々ある」
安倍総理大臣は、これまでの新型コロナウイルスへの対応について「中国・武漢の邦人の救出オペレーションからスタートし、ダイヤモンド・プリンセス号の問題もあった。それぞれ初めての経験で知見がない中で最善を尽くしてきたつもりだ。マスクについても批判もいただいたが、配布を続けることによって相当供給も出てきた」と述べました。
そのうえで「国民からは厳しいご批判もあり、受け止めなければならない。死者や重症者の数などで、諸外国と比べて何とか低く抑えることができ、経済への影響も種々の経済対策によって、他の先進国などと比べれば何とか抑えることができているが、まだ不十分な点もあるし反省するべき点は多々ある」と述べました。

憲法改正「世論が十分に盛り上がらなかったのは事実」
憲法改正について「党で4項目に絞り込んだ改正案のイメージをしっかりと決定することができた。ただ、残念ながら、世論が十分に盛り上がらなかったのは事実であり、それなしには進めることはできないことを改めて痛感している。それぞれの国会議員も、国会でお互いに案をぶつけあって議論をしなければ、どうしても国民的な議論は広がらない。国会議員として、その責務を果たすように、私も一議員として頑張っていきたい」と述べました。

拉致問題「結果出ず 痛恨の極み」
拉致問題について「私がずっと取り組んできて、ありとあらゆる可能性、さまざまなアプローチで全力を尽くしてきたつもりだ。かつては日本しか主張していなかったが、国際的に認識されるようになりアメリカのトランプ大統領と、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)委員長との会談でも、この問題について言及した。また、中国の習近平国家主席や、韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領も言及したが、今までになかったことだ」と述べました。
そのうえで「拉致被害者のご家族が、結果が出ていない中において、お1人、お1人とお亡くなりになり、私にとっても本当に痛恨の極みだ。常に私は『何かほかに方法があるのではないか』と思いながら、考えうるあらゆる手段を取ってきていることは申し上げたい」と述べました。

次の総理大臣の資質「責任感と情熱を持った方だろう」
次の総理大臣の資質について「しっかりとしたビジョンを持って、責任感と情熱を持った方だろうと思う。今まで名前が出ている方はそれぞれ資質を持っている。総理大臣というのは1人でできる仕事ではなくて、至らない私を支えていただいた多くのスタッフや議員の皆さんがいて、なんとかここまで来ることができた。そういうチーム力も大変重要ではないかと思う」と述べました。

「健康管理は総理大臣としての責任」
安倍総理大臣は「辞任の決断をする前に休んでおけばよかったという後悔はあるか」と質問されたのに対し、「健康管理は総理大臣としての責任だろうが、それを私自身、十分にできなったという反省はある。同時に、まさに見えない敵と悪戦苦闘する中、全力を尽くさなければいけないという気持ちで仕事をしてきたつもりだ。1国のリーダーはしっかりと健康管理はしなければならないと痛感している」述べました。

辞任「月曜日に判断」
安倍総理大臣は、記者会見で、辞任を判断した時期について「月曜日に判断した。秋から冬に向けての新型コロナウイルス対策の取りまとめをしっかりとする、そして、実行のめどがたつのがきょうとなった。私自身、自分1人で判断した」と述べました。

地方創生「地方にチャンスがあると思う人が出てきた」
地方創生の取り組みへの評価について「安倍政権における景気回復期でも、東京への人口集中のスピードを相当にぶらせることができた。地方にチャンスがあると思う人が出てきた。新型コロナウイルスの『3つの密』を避ける中で、テレワークが進むと同時に、地方の魅力が見直されている。今回の感染症が、日本列島の姿や国土の在り方を根本的に変えていく可能性もあるだろう。ポストコロナの社会像を見据えて、こうした大きな変化を生かしていきたい」と述べました。
自民党総裁選「政策論争ができる時間はとられるだろう」
みずからの後任を選ぶ自民党総裁選挙のスケジュールについて、「執行部で、いま具体的に案を考えている。私の体調は、その間、基本的には絶対大丈夫だと思う。しっかりと選んでいただける、政策論争ができる時間はとられるだろう」と述べました。

「核兵器の廃絶は私の信念」
核廃絶の取り組みについて「核兵器の廃絶は私の信念であり、日本の揺るぎない方針だ。当然、次の政権でも引き継がれるものだと思う。わが国の近くで核開発を進め、日本を射程を収めるミサイルの開発を進めている北朝鮮などの国から日本を守り抜いていかなければならない」と述べました。
そのうえで、「日米同盟の絆を強くすることが、日本を攻撃する気持ちにさせない抑止力になっていく。核兵器国と非核兵器国の橋渡し役を日本が行い、唯一の戦争被爆国として核廃絶に向けた努力を重ねていかなければならない」と述べました。

辞任を決断したタイミング「人事や国会の前に判断」
辞任を決断したタイミングについて、「新型コロナウイルスの感染拡大が減少傾向に転じたこと、インフルエンザの流行に向けての対策を取りまとめ実施のめどがたった時を選んだ。前回の辞任は、内閣の改造を行い、国会を召集して所信表明を行ったあとだったが、今回は、人事や国会の前にその判断をしなければいけない。万が一にも同じようなことをしてはならないと判断した」と述べました。

東京オリンピック・パラリンピック「開催国として責任を」
来年の東京オリンピック・パラリンピックについて、「世界のアスリートが万全のコンディションでプレーを行い、観客も安全・安心な大会にしたい。IOCや大会組織委員会、東京都とも緊密に連携しながら準備を進め、開催国としての責任を果たしていかないといけない」と述べました。

メディア対策「時々の政権が判断」
安倍政権は徹底したメディア対策を行ったのではないかと問われたのに対し「例えば幹事社から事前に質問を受けるというのは安倍政権の特徴ではなく、前の政権もずっと同じだったと思う。メディアにどう出演するかということについては、その時々の政権が判断するのだろうと思う」と述べました。

「政権を私物化したつもりは全くない」
安倍総理大臣は、「森友学園や加計学園の問題、『桜を見る会』の問題などをめぐり、政権を私物化したという批判があるが」と質問されたのに対し、「政権の私物化は、あってはならないことであるし私は政権を私物化したつもりは全くない」と述べました。
そのうえで、「国家、国民のために全力を尽くしてきたつもりで、その中で、さまざまなご批判もいただいた。説明ぶりなどについては反省すべき点もあるかもしれないし、誤解を受けたのであれば、そのことも反省しなければいけないと思うが、私物化したことはないということは申し上げたい」と述べました。

「任期途中 批判は甘んじて受けなければならない」
安倍総理大臣は、記者会見で、「まさに任期途中であるので、批判は甘んじて受けなければならない。インフルエンザの流行に備えて対策を取りまとめることができ、直ちに実行に移していくめどがたった。そして、新型コロナウイルスの感染が拡大傾向から減少傾向に転じたということもあり、このタイミングで判断させていただいた」と述べました。

カマラ・ハリス氏登場の舞台裏 日米近現代史研究家・渡辺惣樹(産経:正論)


 1944年は、フランクリン・ルーズベルト大統領(FDR)が4選を狙う選挙の年だった。当時は、副大統領候補も夏に開かれる党の全国大会の投票で決まった。
 この年の副大統領候補に誰を選ぶかは悩ましいものだった。「今年の副大統領候補選びではいつにもまして、大統領として望まれる資質を持った人物を選出しなくてはならない」とベネット・クラーク氏(上院議員)が語ったように誰もがFDRは4年の任期を全うできないと考えていた。
 周囲の関係者はFDRが重篤の病を抱えていることを知っていた。11月の選挙で4選を果たしたものの、周囲が危ぶんだ通り、年が明けた45年4月12日に死亡し、副大統領のハリー・トルーマンが大統領に昇格した。

 ≪バイデン氏は4年持つか≫
 民主党大統領候補となったジョー・バイデン前副大統領は現在77歳である。彼には認知症の疑いがある。6月に行われた調査(対象約1000人)では、55%が、彼は認知症の初期症状を見せていると回答した。民主党支持者に限っても32%がそう答えている。8月9日にはラスムセン社の調査があり、バイデン氏が当選した場合4年の任期を全うできるかと問うた。59%が「できない」と回答した(民主党支持者では49%)。バイデン大統領となれば、副大統領が任期中に昇格すると多くの国民は考えている。
 8月11日、バイデン氏は副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員(カリフォルニア州)を指名した。彼女は党大統領候補選に出馬したが早々に離脱した(昨年12月3日)。その選挙戦ではバイデン氏を「人種差別主義者」と激しく罵(ののし)る演説を繰り返していただけに彼女の指名には何らか(何者か)の思惑があると疑われている。

 ≪ハリス氏の生い立ち≫
 カマラ・ハリス氏は、1964年カリフォルニア州オークランドに生まれた。父(ドナルド)はジャマイカ出身の経済学者、母(シャマラ)はタミール系インド人で乳がんの専門家、左翼活動家でもあった。両親には米国籍がなかったから、娘に国籍を取得させるために米国で生んだのではないかと疑われている(71年離婚)。父ドナルド氏は、78年スタンフォード大学の経済学教授となり、マルクス経済学を教えた。反戦運動盛んな時期に、学生グループが、大学当局に左翼経済学も教えよと交渉した結果の採用だった。彼には、米国の黒人差別の歴史を糾弾する論文も多い。
 母方の祖父は、インドの高級官僚だった。カマラは何度もインドを旅行し、ヒンズー教の影響を受けた。「カマラ」とはヒンズー教の聖花「蓮(はす)」を意味する。彼女はプロテスタントとされているが、サンフランシスコ地方検事に当選した際の就任式(2004年)では、聖書を使った宣誓を拒否する出来事もあった。
 1990年に法曹資格をとったハリス氏の出世は、ウィリー・ブラウン氏(民主党黒人政治家、後のサンフランシスコ市長)との関係から始まった。ブラウン氏は典型的な利益誘導型政治家であった。彼は、州の非常勤専門委員ポスト2つをハリス氏に与え、あわせて20万ドルを超える報酬を得させた(2002年)。03年ハリス氏が地方検事選に出馬した際には全面的に支援し当選させた。
 彼女の司法判断が政治的に偏向していたことはよく知られている。例えば、この頃、同州のカトリック教会は複数の神父による性犯罪事件の露見で窮地に立っていた(04年)。教会組織は彼女に多額の献金をし、一人の起訴者も出させなかった。全米で同じ問題が起こっていたが、関係者が起訴を免れたのは同州だけだった。10年には州司法長官選挙に出馬し当選した。

 ≪オバマ前大統領の思惑も≫
 13年4月4日、オバマ大統領(当時)は、カリフォルニア州のあるパーティーでハリス氏を「全米で最も美しい(州)司法長官だ」と褒めちぎった。2人の関係は長い。彼女は、04年の上院選に挑んだ彼をイリノイ州まで足を運んで支援した。
 オバマ氏もサンフランシスコに飛び、彼女の政治資金集めに協力した。彼もシカゴの利益誘導型政治の中で出世した政治家だっただけに気が合ったのだろう。16年の上院議員選挙ではハリス氏は、オバマ氏の後押しで当選した。彼はハリス氏が副大統領候補に指名されたことを喜んだ。「彼女は長年の友人だ。(中略)今日(11日)は素晴らしい日になった」とツイートした。
 米司法省のオバマゲート(オバマ政権によるトランプ氏周辺幹部に対するFBIを利用した違法盗聴事件)捜査は、ようやく成果を見せ始めた。8月15日には、FBI元法律顧問の一人が罪を認めた。捜査はゆっくりと本丸(オバマ、バイデン両氏ら元政権幹部)に向かっている。「女性版オバマ」になると意気込むカマラ「大統領」候補への彼の期待は捜査の中止にあるともいわれる。大統領選の舞台裏からも目が離せない。(わたなべ そうき)

【主張】弾道ミサイル発射 中国は乱暴な挑発やめよ(産経:社説)



 中国軍が26日、中国本土から南シナ海に向けて弾道ミサイル4発を発射した。米国防当局者によると西沙諸島と海南島の間の海域に着弾した。
 香港紙によれば、うち2発は、グアムの米軍基地を核攻撃できる中距離弾道ミサイル「東風(DF)26」で、残り2発は、「空母キラー」と呼ばれる準中距離の対艦弾道ミサイル「東風21D」だったという。「東風26」は対艦弾道ミサイルとしても運用できる。
 中国軍は昨年も南シナ海へ弾道ミサイルを発射した。中国近海や、軍事拠点化した人工島のある南シナ海に米軍が入り込めば、いつでも空母やグアムを攻撃できると脅したいのだろう。
 日本列島越えの弾道ミサイルを発射し、グアム方面へのミサイル発射をちらつかせた北朝鮮と同様の乱暴な振る舞いといえる。習近平政権は、無益な軍事挑発を繰り返してはならない。
 中国は根拠のない「九段線」というラインを引いて、南シナ海の大半に自国の主権が及ぶと強弁している。ハーグの仲裁裁判所が裁定したように国際法を踏みにじるもので、なんら正当性はない。
 ベトナムは26日、中国が南シナ海で行っている軍事演習の中止を要求した。
 米国は同日、人工島造成や軍事拠点化に関わった中国企業に初の制裁を科した。ポンペオ米国務長官は「米国は中国が南シナ海での威圧的行動を打ち切るまで行動し続ける」と強調した。

 菅義偉官房長官は27日の会見で中国によるミサイル発射の報道に関連して「最近の中国の活動は懸念を持って注視している。南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する」と述べ、「自由で開かれた平和な海を守るため、米国をはじめ国際社会と連携していく」と表明した。
 エスパー米国防長官は26日、ハワイで演説し、中国の軍事力強化が進めば「南シナ海、東シナ海での挑発的行動が強まることは疑いようがない」と述べ、各国に対中包囲網構築を呼びかけた。
 河野太郎防衛相とエスパー長官は、29日にグアムで会談する予定だ。南シナ海は日本にとっても極めて重要な海上交通路(シーレーン)であり、東シナ海とも直結する。中国の覇権を阻むため日米の安全保障協力の具体的強化を話し合ってもらいたい。

トランプ氏指名 「偉大な国」の内実が問われる(読売:社説)


型破りの統治スタイルを押し通し、米国と世界を大きく変えたのは確かである。重要なのは、公約の通りに、「偉大な米国の復活」をもたらしたのかどうかだろう。

 11月の大統領選に向けて共和党が党大会を開き、再選を目指すトランプ大統領を候補に正式指名した。民主党のバイデン前副大統領との事実上の一騎打ちとなる。
 歴代大統領の多くは官僚や専門家の助言を取り入れて政策を進めてきた。トランプ氏は自らの直感に頼る場面が目立つ。ツイッターによる発信の偏重も独特だ。実業家出身で公職経験がないことを逆手にとり、変化を印象付けた。
 政治を身近に感じさせ、共和党支持層では絶大な人気を誇っている。だが、肝心の政策は、国民生活の改善や国際政治、世界経済の安定において成果を上げたのか。厳しく問われねばなるまい。
 新型コロナウイルス対策は最大の争点となる。トランプ氏は感染拡大の初期段階で「ウイルスは早期に消える」と公言し、マスク着用を拒んだ。米国は医療先進国にもかかわらず、世界最多の感染者数と死者数を記録している。
 トランプ氏は好調な経済を実績に掲げる目算だった。感染防止策による景気冷え込みを嫌い、対応が後手に回ったのは否めない。感染抑止と経済活動の両立の成否が選挙の行方を左右するだろう。

 懸念されるのは、支持者の結束を固めるために、「敵」への恐怖や憎悪をかきたてるトランプ氏の戦術が過激さを増すことだ。
 民主党に対しては「暴力的なデモと無秩序をもたらす極左」とのレッテルを貼った。「米国は外国に搾取されてきた」という独自の世界観に基づき、「バイデン氏が勝てば、中国に国全体が乗っ取られる」との宣伝も強めている。
 国民の融合や国際協調を否定するメッセージは、選挙後もしこりを残すのではないか。
 大統領選の感染防止策として、大幅増が見込まれる郵便投票について、トランプ氏が体制強化を拒んでいるのも疑問だ。遅配が生じれば、大量の票が集計期限に間に合わずに無効となったり、開票作業が遅れたりする恐れがある。
 トランプ氏は、「民主党が郵便投票で不正をたくらんでいる」と主張している。敗北した場合、郵便投票を巡る混乱を「不正」と結びつけ、結果を受け入れないシナリオの布石とも受けとれる。
 公正かつ迅速な投開票は民主主義の基本だ。政略と切り離し、準備に万全を期してもらいたい。

中国が南シナ海に向け中距離弾道ミサイル4発発射 米軍当局者(NHK)


アメリカ軍は中国軍が26日、南シナ海に向けて中距離弾道ミサイル4発を発射したと明らかにし、ミサイルの種類など詳しい分析を進めています。
中国軍は25日、アメリカ軍の偵察機が演習にともなう飛行禁止区域に侵入したと非難していて、米中双方が軍事的な活動を活発化させています。
アメリカ軍の当局者はNHKの取材に対し、中国軍が26日、中国本土から南シナ海に向けて中距離弾道ミサイルを合わせて4発発射したと明らかにしました。
ミサイルは海南島と西沙諸島=英語名・パラセル諸島の間の海域に落下したということで、ミサイルの種類など詳しい分析を進めているということです。
中国国防省は25日、実弾演習のために設定した飛行禁止区域にアメリカ軍のUー2偵察機が無断で侵入したとして非難していましたが、アメリカ太平洋空軍は「U-2のインド太平洋地域での作戦は国際法や規則の範囲内で実行された」としています。
中国当局は8月下旬から北部の渤海のほか、黄海、東シナ海、南シナ海で軍事演習を実施するとしていて、特に南シナ海ではこの2か月、中国軍がたびたび演習を実施しています。
一方、アメリカ軍は、ハワイ沖で2年に1度の多国間の大規模な軍事演習を、また8月24日からは南シナ海でも演習を実施していて、米中双方が軍事的な活動を活発化させています。

米軍偵察機がミサイル発射を監視か
沖縄県にあるアメリカ軍嘉手納基地では、26日午後2時すぎ、アメリカ軍の偵察機が着陸後、格納庫に向かう様子が、基地の近くにNHKが設置したカメラで確認されました。
中国の弾道ミサイルの発射を監視していたものと見られます。
この偵察機はRC135S通称「コブラボール」で、発射された弾道ミサイルのデータ収集に使われます。
航空機が発信する位置などの情報をもとに飛行コースなどを公開しているホームページ「ADSーBエクスチェンジ」によりますと、この偵察機は26日、嘉手納基地を飛び立ち、南シナ海に向かったとみられます。
中国共産党系のメディア「環球時報」の英語版は、26日の記事で「アメリカ軍の偵察機RC-135Sが、南シナ海で軍事訓練が行われていた近くを飛行した」と報じていて、この偵察機がミサイルの発射を監視していたものと見られます。

中国国防省 ミサイル発射について言及せず
こうした中、中国国防省の呉謙報道官は27日、オンラインで会見し、ミサイルの発射については言及しませんでしたが、アメリカへの対応を問われ、「最近、アメリカは中国に対する挑発と圧力を強めているが、われわれの態度ははっきりしている。ひとつに反対し、ふたつに恐れない。われわれはアメリカの挑発に乗らないし、アメリカのでたらめを見過ごすことはない。国家の主権と安全、発展と利益を守るため、力強い措置をとる」と述べました。
そのうえで、「アメリカの一部の政治家らは、大統領選挙を前に、己の利益のために中国とアメリカの関係を破壊し、さらには思いがけない事件や軍事衝突を起こそうとたくらんでおり、両国民の利益を顧みていない。現実を認識し、理性を保って挑発をやめ、両国の関係を正しい軌道に戻すよう忠告する」と述べ、アメリカをけん制しました。

香港紙「ミサイルは“グアムキラー”と“空母キラー”の2発」
香港の英字新聞「サウスチャイナ・モーニングポスト」は、中国軍に近い関係者の話として、26日の朝、中国軍が南シナ海に向けて2発の弾道ミサイルを発射したと伝えています。
それによりますと、発射されたのは「東風26」と「東風21D」の2種類の中距離弾道ミサイルで、「東風26」が内陸部の青海省から、「東風21D」が東部の浙江省からそれぞれ発射され、いずれも海南島と西沙諸島=英語名・パラセル諸島の間の海域に着弾したということです。
このうち、「東風26」は、射程がおよそ4000キロに達し、アメリカ軍の基地があるグアム島を射程に収めるとされ、「グアムキラー」とも呼ばれています。
また「東風21D」は、射程が1500キロ以上とされ、南シナ海や太平洋を航行するアメリカの空母などを標的とする「空母キラー」とも呼ばれています。
いずれも、有事の際にアメリカ軍の接近を阻止するために開発したとみられています。
今回の発射について、「サウスチャイナ・モーニングポスト」は、南シナ海でのアメリカ軍の軍用機や艦艇の活動に警告を与えるものだと伝えています。

日本の専門家「アメリカ艦艇へのけん制能力誇示」
中国軍が南シナ海に向けて中距離弾道ミサイルを発射したねらいについて、中国の安全保障に詳しい防衛省防衛研究所の飯田将史 米欧ロシア研究室長は「今回発射されたのは通常のミサイルではなく、敵の水上艦艇を攻撃できる対艦弾道ミサイルとされているので、ねらいは基本的に空母を中心としたアメリカの艦艇に対するけん制能力の誇示だろう。最近、米中の緊張関係が非常に高まっている中、アメリカの厳しい姿勢に反発する意思と能力を示すこともねらいだ」と分析しています。
また、射程がおよそ4000キロに達するとされる「東風26」が発射されたと報じられていることについて、「アメリカから見れば、中国本土からより遠くで作戦をしている艦艇も攻撃される可能性が示された。アメリカ軍からすると、これまで以上に中国の対艦弾道ミサイルの能力に対する懸念を深めるきっかけになったと思う」と指摘しました。
そのうえで飯田氏は、「南シナ海は、中国にとってアメリカ軍よりも優位な軍事プレゼンスを確立しようとした場合に、まず最初に抑えておきたい場所だ。南シナ海を中心とした中国にとっての核心的利益を守ろうという意志は非常に強い。アメリカと中国の双方が、この地域で優位な立場を獲得しようとするかぎり、今回のような軍事面における米中の摩擦は今後も想定しなければならない」と話していました。

防衛相 米 宇宙軍の作戦部長と会談「宇宙分野も緊密に連携を」(NHK)


河野防衛大臣は、アメリカで去年創設された宇宙軍の作戦部長と会談し、宇宙分野でも日米が安全保障上の役割を果たしていくため、自衛隊に発足した「宇宙作戦隊」と緊密に連携していくことを確認しました。

自衛隊は、ことし5月、宇宙領域の専門部隊となる「宇宙作戦隊」を発足させ、人工衛星や宇宙ごみなどを監視する任務などを通じて、宇宙分野での防衛能力を強化することにしています。
こうした中、河野防衛大臣は、アメリカで去年創設された宇宙軍のレイモンド作戦部長と東京都内で会談しました。
このなかで、河野大臣は「日本も宇宙作戦隊を発足させ、SSA=宇宙状況監視について取り組むことにしており、アメリカ宇宙軍の情報協力を期待している。宇宙空間のさまざまな脅威に対処するため、日米間で協力しないといけない」と述べました。
これに対し、レイモンド作戦部長は「喜んで協力したい。宇宙状況監視をはじめとした分野で、日本の宇宙作戦隊と連携していくことを期待している。友好国や同盟国間の協力が、宇宙空間では非常に重要になってくる。そういう国の間でルールづくりをしていくのが重要だ」と応じました。

【主張】茂木氏外遊再開 対中外交戦に勝てるのか(産経:社説)


 茂木敏充外相が外遊を再開し、今月、東南アジア諸国連合(ASEAN)5カ国を含む7カ国を訪問した。海洋進出を強める中国をにらみ、航行の自由や法の支配の重要性を確認した。
 南シナ海問題で、ポンペオ米国務長官が7月中旬、声明で中国の権益主張を「違法」と批判し、日本や豪州が支持して国際世論を形成する機運が高まっている。これを逸することなく、軍事化に歯止めをかけねばならない。
 肝心なのは、経済的に中国に大きく依存するASEAN加盟国が同調するかどうかだ。
 茂木氏が、ASEANの親中の筆頭であるカンボジアを含め、加盟国を早々に訪問したのは適切だった。ただし、原則論を確認しただけでは十分とはいえない。
 中国の主張を退けた2016年の仲裁裁判所の裁定への対応を問題視するなど、中国に厳しいメッセージを発する必要があった。
 ルールなど関係なく、自らにつくなら利益提供を惜しまず、そうでなければ徹底して圧力で臨む。そんな相手と綱引きをしているのだと認識せねばならない。
 ポンペオ氏の声明後、中国はただちに、仲裁裁判の当事国でもあるフィリピンにテレビ電話形式での外相会談を求め、「争いのある海洋問題がすべてではない」と友好関係を強調してみせた。

 ドゥテルテ比大統領は、「私は反米でも反中でもない」と述べるなど、米中双方から距離を置くことで、中国から経済協力を引き出そうという姿勢である。
 中国は今月、外交トップの楊潔●(よう・けつち)共産党政治局員がシンガポールと韓国を歴訪した。王毅国務委員兼外相がベトナム、インドネシア外相を迎えるなど、コロナ禍の中でも、周辺国への活発な外交攻勢で、巻き返しを図っている。
 人権状況を理由に欧州連合(EU)が経済制裁を発動したカンボジアには、自由貿易協定(FTA)合意で手を差し伸べるなど、親中の国とのさらなる関係強化も欠かさない。
 今月初めに予定されたASEAN関連外相会合は延期となった。南シナ海をめぐる国際世論の形成で当面、対面式の国際会議開催の可否は不透明だ。
 普段にも増して、外相などの個別訪問による外交が重要である。地道に積み重ね、成果を示してもらいたい。

「おひざ元」横須賀市、基地協議会を退会 地位協定巡り(朝日新聞)


米軍基地に関係する神奈川県内の自治体で作る県基地関係県市連絡協議会(県市協)から、横須賀市が退会した。米軍の新型コロナウイルスへの対応をめぐり、黒岩祐治知事が日米地位協定見直しの必要性にも言及するなかで、考え方の相違が大きくなったことが理由だという。米軍の最重要拠点のひとつである横須賀基地のおひざ元が欠けたことは、今後の県市協の活動に影を落としそうだ。
「感染拡大を防止するために現場が懸命に対応している今、地位協定改定を持ち出すタイミングではないと考えた」

横須賀市幹部は退会の理由をこう説明する。
退会は7月31日付。県市協が毎年夏に行っている政府への基地問題に関する政策要望の前に、退会すると決めていたという。県市協の構成自治体は、県と横浜、相模原、藤沢、逗子、大和、海老名、座間、綾瀬の8市になった。
新型コロナをめぐっては当初、横須賀基地などが基地関係者の感染を逐一公表していた。だが3月末に米国防総省が非公表の方針を示し、発表が途絶えた。米メディアが横須賀配備の原子力空母で多数の感染者が出ていると報じても、日本側には情報がもたらされない状態が続いた。
黒岩知事は、米軍基地がある15都道府県で構成する「渉外知事会」の会長も務める。沖縄に駐留する米兵の大規模感染が明らかになるなかで、黒岩知事は、米軍基地ごとの感染者数の公表や日本国内の検疫ルールの順守を米側に働きかけるよう国に要請。日米地位協定の見直しにも言及した。
県市協が今月中に政府に出す毎年定例の政策要望でも、地位協定の見直しや、米軍関係者の検疫の国内法適用などを盛り込む見通しだ。

一方、横須賀市は地位協定を改定する必要はないという立場だ。横須賀基地による感染者情報の扱いについても、上地克明市長は6月実施した在日米海軍とのテレビ会議で「基地や部隊の感染者数を公表することが、部隊の運用に影響することは理解している」と述べるなど、米側の姿勢に理解を示してきた。
横須賀市側には、独自の渉外活動で実績を上げてきたという自負もある。
7月、羽田空港で検疫を受けて入国した米軍関係者が、横須賀市内のホテルに入ったあとに新型コロナ検査の結果が出て、陽性と判明。上地市長はすぐに外務省など関係省庁に赴き「検査結果の判明前にホテルを使うのはやめてほしい」と強く求めた。
外務省はこの後、在日米軍に働きかけて、検査結果が出るまで軍関係者を空港に待機させるなどの運用の改善につなげた。その報告で市役所を訪れた外務省北米局幹部との面会で、上地市長は「市民の理解を得ながら基地が安定的に運用されることが日本の安全保障にとって重要」と述べた。
市幹部は「コロナ対応についても、日米合同委員会の覚書に基づき、米軍の衛生当局と適切に情報共有をしている」と話す。地位協定見直しなどで厳しい交渉を迫るよりも、協調姿勢で個別の問題解決を図りたいとの姿勢とみられる。
一方、県基地対策課は「横須賀市の退会は残念だが、国への要請には影響が出ないようにしたい」としている。
横須賀市が県市協を退会したことについて、基地問題に詳しい横須賀市民法律事務所の呉東正彦弁護士は「基地周辺住民の代弁者となってきた県市協は、厚木基地の騒音被害改善といった成果を上げてきた。横須賀市が抜けて自治体の足並みが乱れると、米側に働きかける力が弱まるのではないか」と懸念を示した。

河野防衛相が「女系天皇」容認論 自民保守系は反発(時事通信)


「ポスト安倍」に意欲を示す河野太郎防衛相が、母方にのみ天皇の血筋を引く「女系天皇」を容認すべきだと発言し、男系維持を求める自民党の保守系議員が反発を強めている。女系天皇に否定的な安倍晋三首相の下、党内では安定的な皇位継承をめぐる議論が低調で、河野氏の問題提起がこうした状況を変えるのかは見通せない。
河野氏は23日のインターネット番組で、男系維持が望ましいと断った上で、「(現行の皇室典範では)結婚すると女性は皇室から外れるわけだが、とにかく女性も皇室に残す」と提唱。「男の子がいなくなった時にはしょうがないから、愛子さまから順番に女性の皇室のお子さまを天皇にすることを考えるのが一つだ」と踏み込んだ。
女系天皇は河野氏の持論で、2016年にも自身のブログで提起している。25日の記者会見で真意を問われると、「男系維持にはかなりのリスクがあると言わざるを得ない」と述べ、国民的議論を急ぐよう訴えた。
 
これに対し、自民党保守系議員でつくる「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」は25日の総会で、河野氏に真意をただすことを確認。同会幹事長の山田宏参院議員はツイッターで「男系とは何かをしっかり勉強すべきだ。その上での信念なら首相候補として支持できない」と警告した。
他のポスト安倍候補の態度は慎重だ。岸田文雄政調会長は24日の会見で「男系天皇を今日までずっと維持してきたという歴史の重みは強く感じる」と当たり障りのない発言でかわした。菅義偉官房長官も「慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」と従来の政府見解を繰り返すにとどめた。
河野氏が所属する麻生派のベテラン議員が、自民党内の空気を代弁する。「首相を目指す人間の言うことではない」と戒め、過去の突出した主張の数々を念頭に「これまでの発言の一つずつで落とし前を付けないといけないのに、案件を積み増してどうするのか」と突き放した。

中国公船には退去警告 尖閣侵入で政府、「侵犯」表現使わず 沿岸国の主権制約を意識(日経新聞)


中国船が沖縄県の尖閣諸島周辺で活発な動きを続ける。自民党には公船の領海侵入を主権侵害を意味する「侵犯」と呼ぶべきだとの主張がある。政府は無害通航権など沿岸国の主権を制約する国際法を踏まえ、この表現を使わない方針だ。侵入する中国公船には退去を警告し厳格な姿勢を示す。
中国が東シナ海に設けていた休漁期間が16日に明けた。22日には尖閣沿岸から24カイリ(約44キロメートル)までの接続水域付近で中国漁船の操業が確認された。

沿岸から12カイリ(約22キロメートル)の領海に漁船が入ってきた場合、日本側はそれだけを理由に直ちに退去を求めるわけではない。領海内での操業を確認できない限り、監視を続ける対応が基本になる。
17日午前には4隻の中国公船が8日ぶりに領海へ入った。海上保安庁は無害通航にあたらないと判断し退去を警告した。
国際法上、領海は沿岸国の主権が無制限に認められるわけではない。船舶の公私を問わず無害通航権の尊重が原則だ。沿岸国は他国の船舶が秩序や安全を害さない限り領海の通航を妨げてはならない。19世紀半ばに慣習国際法として確立した。
国連海洋法条約は17条で「すべての国の船舶はこの条約に従うことを条件として領海において無害通航権を有する」と記す。一定の措置をとるには19条に明記した無害通航にあたらない行為でなければならない。

領空と比べると性質の違いがはっきりする。国際法上、自国領空の主権は他国の制約を受けることなく保障される。他国の飛行機が許可なく自国上空を飛べばその時点で主権侵害の「侵犯」となる。日本政府は空について「領空侵犯」と呼ぶ。
海洋法条約は18条で「通航は継続的かつ迅速でなければならない」とも定義する。尖閣周辺での中国公船の活動について同志社大学の坂元茂樹教授は「通航というより滞留だ。無害通航に当てはまらない」と語る。
中国公船の侵入は尖閣を自国の領土とする同国の主張を既成事実化しかねず、政府は挑発行為を警戒する。海上保安庁は退去するよう直ちに警告する対応をとる。

自民党会派の細野豪志氏はツイッターで「政府が『領海侵入』という言葉をやめて『領海侵犯』と言うべきだ」と投稿した。「公船が他国領海に来るのは公権力を行使するためだ」とも記した。
同党有志の「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」は提言で中国公船の行動を「領海を侵犯した」と明記した。同会の山田宏幹事長は「中国公船の動きは明らかに領海を侵犯している」と話す。
河野太郎防衛相は4月の記者会見で「海上保安庁は尖閣諸島周辺への領海侵犯についてしっかり国民に情報発信してほしい」と述べた。その後「領海侵入、領海に入ってくるということです」と訂正した。政府は国際法に従う姿勢を見せる。
中国はアジア太平洋で航行の自由を脅かす行為を繰り返す。坂元氏は「中国に国連海洋法条約を順守させるためにも、日本も国際法を守らなければ示しがつかない」と指摘する。

米国防長官「世界は中国軍に備えなければならない」(NHKニュース)


アメリカのエスパー国防長官は、中国人民解放軍が周辺国に対して、攻撃的な行動をとり続けていると批判したうえで、中国軍は国際的な価値観やルールを共有していないとして、各国に関係を見直すよう、呼びかけました。

エスパー国防長官は今週、ハワイやグアムを訪問して、アジア太平洋地域を担当するアメリカ軍を視察するのを前に、アメリカの新聞に「国防総省は中国に備えている」と題して寄稿しました。
この中でエスパー長官は、中国人民解放軍について「20世紀に西側諸国が当時のソビエト軍を研究し対処したように、世界は中国軍を研究し、備えなければならない」と警告しました。
さらに「中国軍は国家のためではなく、中国共産党のための軍隊だ」として「ベトナムの漁船を沈め、マレーシアの石油ガス開発を妨害するなど周辺国に対して攻撃的な行動をとり続けている」と批判しました。
そのうえで、アメリカは中国共産党の影響力の拡大を阻止するため、同盟国や友好国の結束に努めていると強調し、各国に対して国際的な価値観やルールを共有していない中国軍との関係を見直し、縮小も検討するよう呼びかけました。
エスパー長官は、ハワイやグアムで関係国の閣僚や高官と会談する予定で、中国軍の脅威を前に各国から協力を引き出し、国際的な包囲網を築くねらいもあるものとみられます。

<独自>初の防衛相の尖閣視察 今月上旬に検討も見送りに…(産経N)


 河野太郎防衛相が今月上旬、中国の圧力を受けている尖閣諸島(沖縄県石垣市)の上空からの視察を検討したことが25日、分かった。防衛相の公式な視察はタブー視され、過去に例はない。実現すれば初めてで河野氏は前向きだったが、最終的に外交的な配慮などから見送られた。複数の防衛省関係者が明らかにした。

 河野氏は8、9両日、沖縄県の宮古島と与那国島を訪ね、陸上自衛隊と航空自衛隊の部隊を視察した。この日程の中で尖閣諸島を視察しようと水面下で検討を進めたが、防衛省内では、同省・自衛隊のトップが赴けば中国を刺激し、状況の悪化を招くとの慎重論もあった。
 尖閣諸島の情勢が緊迫化した際、敵の上陸を阻止するためには自衛隊の適切な展開が重要となる。このため、視察では自衛隊機で島の地形などを確認する内容が想定された。
 最終的に尖閣の視察は防衛省内で断念することを判断したが、政府関係者は「(河野氏は)今はやめておくという判断で、いずれ行くかもしれない」と話す。
 中国は近年、尖閣諸島周辺の日本領海への公船侵入を繰り返すなど実効支配をもくろむ動きを強めている。佐藤正久前外務副大臣は7月9日の参院外交防衛委員会で「他の島では事前偵察ができるのに、尖閣では防衛相が上空の視察をまだ行っていない状況は問題だ」と主張した。

【主張】習氏訪韓の合意 文氏は離間の計に乗るな(産経:社説)


 中国外交担当トップの楊潔●(よう・けつち)共産党政治局員が韓国・釜山で徐薫(ソ・フン)韓国大統領府国家安保室長と会談し、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き次第、習近平国家主席の訪韓を実現させることで一致した。

 会談で楊氏は「韓国は習主席が優先的に訪問する国だ」と韓国を持ち上げることを忘れなかった。
 「冷戦期の米ソ以上」(ポンペオ米国務長官)に米中両国が対立を深める中での習氏の早期訪韓合意は、韓国の同盟国である米国の決定的な不信を買う行為だ。
 中国は新型コロナウイルス感染症発生当初の情報隠蔽(いんぺい)疑惑や、弾圧のための香港国家安全維持法の施行、南シナ海への強引な海洋進出などで国際社会から批判を浴びている。中国は自ら招いた対中包囲網の形成を阻もうと、これらの問題で中国を批判することの少ない韓国に接近した。米韓同盟にくさびを打ち込んだことになる。
 核・ミサイルや人権の問題そっちのけで南北融和を優先する文在寅政権は、北朝鮮の後ろ盾の中国への傾斜をためらわない。韓国の対中貿易依存度は高い。中国はそこを心得ており、楊氏は「朝鮮半島問題の政治的解決プロセスに建設的な役割を果たしたい」と協力を申し出た。

 だが、文大統領は中国の甘い言葉に乗ってはいけない。思い出すべき一件がある。
 2017年12月、文氏は国賓として中国を4日間訪問したが、習氏および中国指導部との会食は2度だけで、当初調整された李克強首相との会食は設定されなかった。韓国人カメラマンが中国人警備員に暴行を受けて負傷する事件も起きるなど冷遇された。
 文氏はこの訪中前に「韓米日関係を軍事同盟にしない、米国主導のミサイル防衛システムに入らない、(米軍の)高高度防衛ミサイルシステム(THAAD)の追加配備をしない」という「三不政策」を約束していた。中国は冷遇することで「三不」の実行を強く迫った。そこには礼節を伴う対等な関係は存在しない。
 韓国の親北・対中傾斜は米国との関係を弱め、北東アジアの安定を損なうだけだ。韓国が今の自由と繁栄を謳歌(おうか)したいなら、米韓同盟や日本との連携重視にかじを切ってもらいたい。日本も韓国の動向に流されず、習氏の国賓来日をはっきりと白紙に戻すべきだ。

自民・岸田氏、女系天皇言及せず 「男系維持の歴史に重み」(東京新聞)


 自民党の岸田文雄政調会長は24日の記者会見で、安定的な皇位継承の在り方を問われ、母方が天皇の血筋を引く女系天皇を認める是非に言及しなかった。「男系天皇を維持してきた歴史の重みは強く感じる。重みを受け止めて考えていきたい」と述べるにとどめた。
 皇位継承策を巡っては、河野太郎防衛相が23日にインターネット配信した番組で、女系天皇を柔軟に検討すべきだとの認識を表明。秋篠宮さまの長男悠仁さまを念頭に「男系が良いと思っているが、次の世代は1人しかいない。男子のお世継ぎがいなくなったとき、どうするかというのは考えておく必要がある」と語った。

中国国防省「米偵察機が演習区域飛行」「挑発行為」と非難(NHK)


中国国防省は、軍が実弾演習のために設定した飛行禁止区域にアメリカ軍の偵察機が無断で入ったと発表し、「挑発行為だ」などと強く非難しました

中国国防省の呉謙報道官は、25日夜、談話を発表し、中国東北部などを管轄する人民解放軍の「北部戦区」が実弾演習のために設定した飛行禁止区域に、25日、アメリカ軍のUー2偵察機が無断で入り、中国側の演習を妨害したとして強く非難しました。
この中で、呉報道官は、「誤解やミスを誘発して海上や空中での事故にもつながりかねないあからさまな挑発行為で断固として反対する」として、アメリカ側に厳重に抗議したことを明らかにしました。
中国当局は、「北部戦区」が管轄する北部の渤海のほか、黄海や南シナ海で、8月下旬からそれぞれ軍事演習を行うとして、期間中、この海域に入らないよう警告を出していました。
中国軍はこのところ立て続けに軍事演習を行っていて、台湾や南シナ海をめぐって関与を強めるアメリカをけん制するねらいがあるとみられます。

河野防衛相 安定的な皇位継承へ 女系天皇も含め在り方検討を(NHK)


皇位の継承をめぐって、河野防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、男系による皇位継承が望ましいとする一方、皇族数の減少に対応するため、女性宮家の創設や女系天皇も含め継承の在り方を検討すべきだという考えを示しました。

河野防衛大臣は23日、動画投稿サイトの番組で、安定的な皇位継承を確保するため女性宮家の創設や女系天皇も含め皇位継承の在り方を検討すべきだという考えを示しました。
これについて、河野大臣は、閣議のあとの記者会見で「わが国の皇室は、過去、ずっと男系で継承されてきたので、男系による皇位継承が続くのがいちばん望ましいと考えている。ただ、現皇室で男系を維持していくには、かなりのリスクがあると言わざるを得ず、万が一の事態を想定しておかなければいけない」と述べました。
そのうえで、「例えば皇室の内親王殿下や女王殿下が女性宮家として皇室に残り、お子様が皇位継承するやり方もあるし、皇籍を離脱した旧宮家を復活させるなど、2つぐらいの選択肢を考える必要がある」と述べ、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる女性宮家の創設や女系天皇も含め継承の在り方を検討すべきだという考えを示しました。
一方で、戦後、皇籍を離れた旧宮家の男系男子の子孫が皇族に復帰することについては、「旧宮家を復活させることに国民の合意、支持が得られるのかという議論も当然ある」と述べ、慎重な姿勢を示しました。

菅官房長官「慎重かつ丁寧に検討必要」
菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で「安定的な皇位の継承を維持することは、国家の基本にかかわる極めて重要な問題だ。男系継承が古来、例外なく維持されたことの重みなどを踏まえながら、慎重かつ丁寧に検討を行っていく必要がある。また、さまざまな考え方や意見があり、国民のコンセンサスを得るためには十分な分析と検討が必要だろう」と述べました。
一方、新型コロナウイルスの感染拡大で延期された「立皇嗣(りっこうし)の礼」の実施時期について、菅官房長官は「社会経済活動のレベルや感染症の状況を踏まえながら、今後改めて式典委員会を開催し、検討していくことになる」と述べました。

自民 青山参議院議員「女系天皇を容認 違うのではないか」
去年、安倍総理大臣に、男系による皇位継承を堅持すべきだと提言した自民党の保守系議員グループの代表を務める青山繁晴参議院議員は、記者団に対し「提言に対し、安倍総理大臣は、男系による皇位の継承がなされてきたことを十分に受け止めるという趣旨の発言をしており、安倍内閣の閣僚として女系天皇を容認するのは違うのではないか。グループの有志で河野防衛大臣に話を聞きたい」と述べました。

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