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ロシア、北方領土で軍事演習 初の電話首脳会談を前に(産経N)


【モスクワ=小野田雄一】ロシアの極東地域を管轄する露東部軍管区は29日、クリール諸島(北方領土と千島列島)で軍事演習を開始したと発表した。演習場所には北方領土・国後(くなしり)島も含まれている。
 東部軍管区の発表によると、演習には1500人以上が参加。敵による通信妨害が行われているとの想定で、上陸阻止の訓練などを行った。無人機に対処する訓練も実施したという。
 ロシアは日本の再三の抗議にも関わらず、不法占拠する北方領土での軍備増強に力を入れている。日露間では同日、菅義偉首相とプーチン大統領による初の電話首脳会談が予定されている。
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【国民の自衛官 横顔】(9)院内感染ゼロ、結束力で実現 自衛隊中央病院(産経新聞)


陸自三宿駐屯地(東京都世田谷区)にある自衛隊の中核医療機関。集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客をはじめ、これまでに約600人、新型コロナウイルスの患者を受け入れている。
 
全力で治療に当たる一方、医療崩壊につながりかねない院内感染はゼロ。「院内感染を避けたいという意識、使命感、責任感が一人一人に働き、結果を出すことができた」。病院長の上部泰秀防衛技官(61)は胸を張る。
「中国で原因不明の肺炎が発生している」との報道が広がり始めた1月初旬、チームではすでに、日本国内での流行を念頭に置いた綿密な情報収集が始まっていた。
クルーズ船から患者の受け入れが始まると、医師・看護師らは毎日会議を開いて意識の統一を図り、各チームが適度な休養をとって“戦力回復”できる態勢を構築。忙殺の日々を乗り切れたのは、「常在戦場」の意識と自衛官としての強い結束力のたまものだった。
当時の緊迫した日々について、第1内科呼吸器科医長の三村敬司1等陸佐(50)は「先の見えない状況こそ、任務を綿密に分析することで効率的なチームワークが生まれることを実感した」と振り返る。
保健管理センター管理担当副長の佐藤陽子3等陸佐(51)も「どんな場面でも力が発揮できるような準備が大切。経験が生かされたことにやりがいを感じた」と語った。

自衛隊の地位を高めた大恩人:河野前統合幕僚長が語る安倍首相(斉藤 勝久)


2018年6月21日、大阪北部地震の被災地を視察に訪れた際、大阪府茨木市で被災者と共に撮影に応じる安倍首相(左から2人目)と
7年8カ月の第2次安倍政権とほぼ同じ時期に、自衛隊トップの統合幕僚長や海上幕僚長を務めた河野克俊氏(65)。「首相が最も信頼する自衛官」と言われた河野氏が安倍晋三前首相の実像を語る。

滑走路で突然、ひざまずいた首相
戦死した多くの日本人兵士が眠る硫黄島の滑走路で突然、ひざまずき、合掌をした安倍首相(右)と河野海上幕僚長(左から2人目)。安倍首相はこの後、地面を丁寧になでた 
安倍晋三首相(当時)は突如として、滑走路に両膝をついて合掌し、祈りを捧げ、滑走路のアスファルト面をなで始めた。
「何の前触れもない突然の総理の行動で驚きました。私はその時、どう対応してよいのか、分からず、茫然として中腰で総理を見下ろすような格好になってしまいました」
こう語るのは、太平洋戦争の激戦地だった硫黄島(東京都小笠原村)を視察に訪れた安倍首相に、自衛隊の海上幕僚長(当時)として同行した河野克俊氏。
安倍首相が硫黄島を訪問したのは、政権の座に返り咲いて間もない2013年4月のこと。硫黄島の視察を終え、次の訪問地、父島に向かう首相を河野氏は、駐機していた海上自衛隊の飛行艇US-2まで滑走路を先導していた。
硫黄島では2万人余の日本兵らが亡くなったが、収容された遺骨はまだ半数ほどに過ぎない。この滑走路は激戦で勝利した米軍が日本の本土爆撃を行う爆撃基地として使うために急きょ、ブルドーザーを大量投入して建設したために、滑走路の下には今も多くの戦没者の遺骨が眠ったままなのだ。
「そのことを安倍総理はご存じだったのでしょう。私はそのお姿を拝見して、戦没者に対する慰霊の念がとても強い方だなと、再認識しました。その時は同行する記者もほとんどいませんでしたから、それは決してパフォーマンスではなく、心からの慰霊の行為でした。ですから非常に印象深い光景でしたね」

縮まった政治と自衛隊の距離
安倍政権において政治と自衛隊の距離が縮まった。と同時に、安全保障において民主主義国家では当たり前のことが当たり前のこととして機能するようになった。
それまでの「シビリアン・コントロール(文民統制)」は、自衛隊をできるだけ政治から遠ざけ、政治家との橋渡し役は防衛庁・防衛省の文官が担い、制服組を遠ざけることが長年慣例となっていた。それに伴い、「シビリアン・コントロール=文官統制」という誤った観念が流布してしまっていたが、13年に安倍首相が国家安全保障会議を創設すると、統合幕僚長を会議のメンバーに加えた。また、14年から統合幕僚長となった河野氏は毎週、安倍首相と菅官房長官(現首相)に自衛隊の状況・行動について報告するようになった。
「それまでは官邸で制服の自衛官を見るのはまれでしたが、安倍政権からはそんなことはなくなった。安倍総理は自衛隊の行動や考えをきちんと頭に入れて意思決定された。それこそが健全な民主主義国家での政軍関係であり、安倍総理は本来あるべき真のシビリアン・コントロールを実践された戦後初の総理ではないかと思います」と河野氏は言う。
河野氏は自衛隊の最高指揮官である安倍首相が最も信頼する自衛官と言われた。歴代の防衛相からも厚い信頼を得ていたことから、「自衛隊法施行令」で定める定年年齢(62歳)を越えた後も、3度の定年延長を経て統合幕僚長の地位に留まり、史上最長の在職期間となった。自衛隊員としては安倍首相と最も身近に接した一人だ。

被災地で見せた真摯な行動
平成の末期は毎年のように水害、地震など大きな自然災害に襲われた。
「安倍総理はその都度、被災地を訪問された。被災者らにきちんと言葉をかけ、知事や首長から要望を聞き、救助活動をしている自衛隊、警察、消防らを激励されていました。私も統合幕僚長として初めて総理の被災地訪問に同行するようになりましたが、通り一遍の短時間の訪問で済ます総理もいた中、安倍総理は一連の視察を毎回、怠ることなく律儀に実践しており、こんな総理は珍しいと思っていました」と河野氏。

2018年7月13日、愛媛県宇和島市で西日本豪雨の被災者支援を行う自衛隊員を激励する安倍首相 共同
安倍首相は17年、ビデオメッセージで「憲法9条1、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」という考えを示した。その3週間後に、河野統合幕僚長が外国特派員協会での記者会見で、この憲法問題について質問された。憲法改正は大きな政治問題なので、統合幕僚長として波風を立てないように回答を控えることもできたが、忖度せずに次のように答えた。
「統合幕僚長の立場から申し上げるのは適当ではない」と前置きしたうえで、「一自衛官として申し上げるならば、自衛隊が何らかの形で憲法に明記されることになれば、ありがたいとは思います」。一部マスコミが問題視したが、大きな政治問題となることはなかった。

河野氏は当時を振り返り、こう説明する。
「もちろん、安倍総理と私がタッグを組んでこのような経過になったのではない。総理の『自衛隊明記の改憲論』が脚光を浴びている時期だったので、私は憲法9条問題の当事者である自衛隊の気持ちを述べたまで。この程度のメッセージを発せられないことの方が、健全な社会ではないと思っていました」

部隊の訓練を初めて視察した最高指揮官
「安倍総理は自衛官を激励し、愛情を持っていたことを、ひしひしと感じました。こんな総理は初めてです」
河野氏はそう強調しながら、エピソードを語ってくれた。自衛隊の最高指揮官である総理大臣が自衛隊の部隊を視察したことはこれまでほとんどなかったが、18年、安倍首相は来日したヨルダンのアブドラ国王を案内し、千葉県の陸上自衛隊・習志野演習場で特殊作戦の訓練を視察。同年に豪州のターンブル首相とも同様の視察を行った。
防衛大学の卒業式で卒業生が一斉に帽子を真上に投げる「帽子投げ」。名物イベントとして知られるが、これは臨席していた首相が退席し、式の終了後に行われるのが慣例だった。
「安倍総理がぜひ見たい、と言うので、それまでの慣例を破り、式次第を変更して、見ていただくことになりました」と河野氏。
また、叙勲で統合幕僚長経験者のランクが上がった。
「安倍総理になってから、昔の勲一等級をもらうようになりました。これも安倍総理のイニシアティブによるものでしょう」

共通する昭和29年生まれ同士の時代背景
安倍前首相と河野氏は同じ昭和29年(1954年)生まれ。「育った環境は全く違うが、見てきた時代風景が同じなので、共感を覚え、安倍総理が考えておられることもわかる」と河野氏は言う。
例えば、日米同盟。いつまでもアメリカに「おんぶにだっこ」で、守ってもらうだけでは強い同盟関係にはならない。「安倍総理が日本もそれなりに責任を負うべきだという考えになっていくのは、よく理解できた」
「平和安全法制」の成立における自衛隊法等の改正による自衛隊の対外活動の役割拡大(在外邦人等の保護措置、米軍等の部隊の武器防護のための武器使用、米軍に対する物品役務の提供等)と、「存立危機事態」への対処に関する法制の整備によって、当たり前のことが当たり前にできるようになったことについても、その功績を多とする。
「日米同盟という観点からも大きな意味がある。平時から米軍の軍艦や軍用機を守ることができるようになったことで、米軍関係者から『日本は変わった』と感謝されました。安倍総理は日米同盟の深化にも大きく貢献された」

首相を退いた安倍氏に、河野氏は国会の憲法審査会などでの活躍を期待する。
「退任は残念ではありますが、自衛官として心から感謝申し上げたい。安倍総理も憲法のことではやり残した思いがあるでしょう。一議員として動きやすく、発言しやすくなったので、今後も憲法論議をリードし、頑張ってやっていただきたい」

【Profile】
河野 克俊 KAWANO Katsutoshi
1954年、北海道生まれ。防衛大学卒業後、海上自衛隊入隊。米海軍大学に留学し、卒業論文で最優秀賞受賞。海上幕僚監部防衛部長、自衛艦隊司令官、海上幕僚長を歴任し、2014年に第5代統合幕僚長。3度の定年延長を重ね、在任は異例の4年半に渡り、19年4月に退官。

【Profile】
斉藤 勝久 SAITO Katsuhisa
ジャーナリスト。1951年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。読売新聞社の社会部で司法を担当したほか、86年から89年まで宮内庁担当として「昭和の最後の日」や平成への代替わりを取材。医療部にも在籍。2016年夏からフリーに。ニッポンドットコムで18年5月から「スパイ・ゾルゲ」の連載6回。同年9月から皇室の「2回のお代替わりを見つめて」を長期連載。主に近現代史の取材・執筆を続けている。

課題山積の洋上運用案 コスト、性能未知数 陸上イージス代替・政府(時事通信)


秋田、山口両県への配備を断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に代わる新たな装備について、政府はレーダーと迎撃ミサイル発射装置を船などに搭載し、洋上で運用する案を軸に絞り込みを急いでいる。アショア計画で契約した米ロッキード・マーティン社の「SPY7」レーダーを使うことが前提になっており、地上用に開発中のレーダーを洋上型に変更することになる。ただ、コストが膨らむ可能性があり、性能も未知数だ。平時を含めた運用構想も固まっておらず、課題は山積している。

SPY7レーダーは、米アラスカ州に配備される米本土防衛用の弾道ミサイル警戒レーダーの派生型で、開発段階にある。政府関係者によると、地上配備型レーダーは大量の電力を消費するため、SPY7を艦船用に転用する場合には、小型化などハード面での改修が必要かどうかも検討されるが、改修内容によっては探知性能に影響が出る可能性もある。実証試験も必要で、開発期間とコストが増す恐れもある。
運用面でも課題がある。代替案はコスト削減のために、油田開発などで使用される「海上リグ」のような移動式構造物や、商船を改造してレーダーや発射装置を載せる案もあるが、機動性に欠き、天候に影響されやすい。平時の使い道も問題になる。
省人化とコスト面から対潜水艦戦や対艦ミサイルなどの装備を外し、ミサイル防衛に特化した「専用艦」を建造する案が政府内で有力視されるが、自衛隊幹部は「船体の防護能力が低いと、日常的な警戒監視は沿岸部に限られる。人手不足の中で効率が悪い」と話す。
防衛省はSPY7に固執しているが、米海軍は新型イージス艦用に米レイセオン社製「SPY6」レーダーを搭載することを決めており、2024年に配備される見通しだ。海自関係者は「洋上配備にするなら護衛艦の体制を見直し、SPY6のイージス艦を増隻する方が確実で合理的ではないか」と指摘している。

菅内閣・新閣僚に聞く/防衛相・岸信夫氏(日刊工業新聞)


平和維持へ日米韓の連携
―中国の軍拡脅威に対する認識は。
「南シナ海の軍事基地化や尖閣諸島への度重なる領海侵入など、力を背景にした現状変更の試みや既成事実化の動きは極めて遺憾であり、容認できない。わが国の領海・領空やシーレーンを断固として守るため、万全を期す。米国をはじめ、豪州やインド、ASEAN諸国などと引き続き、防衛交流や技術協力を進めていきたい」

―北朝鮮への認識と韓国との交流は。
「弾道ミサイルの一連の発射実験は国際連合の安全保障理事会決議に違反する。米国との連携を進めるとともに、関連情報の収集と分析で警戒監視に全力を挙げる。韓国については現状さまざまな問題はあるが、東アジアの平和維持のため日米韓の連携は重要と考えている。防衛大臣会合の日程は何も決まっていないが、私としては早期にやりたい」

―日米同盟の深化をどう進めますか。
「わが国を取り巻く安全保障環境がきわめて速いスピードで変化する中、日米同盟の重要性はこれまでになく高まっている。新型コロナウイルス感染対応の最中でもエスパー国防長官をはじめ米側と直接対話する機会が重要だと考えている。機会をとらえて訪米したい」

新政権発足で問われる憲法改正 駒沢大学名誉教授・西修(産経:正論)


≪政治の枠組みが変わり≫
 菅義偉首相の誕生、合流新党・立憲民主党の結成、新生・国民民主党の結党など、政治の枠組みは大きく変わった。懸案の憲法改正問題について、どのように考えればよいのか。以下で私見を披瀝(ひれき)させていただきたい。
 第1に、憲法審査会の審議の実情に目を向ける必要がある。衆参両院の憲法審査会の審議が始動したのは、平成23(2011)年10月のことである。
 それから約9年がたつ。その間、平成23年度から令和元年度までに消費された経費は、衆議院で約13億4000万円、参議院で約10億2600万円、合計で約23億6600万円にのぼる。いったい、これだけ多額の国費を使って何か目に見える結果が出ただろうか。ナッシングである。とくに参議院憲法審査会は、平成30年2月以来、2年半以上、実質的な審議がおこなわれていない。
 業(ごう)を煮やした日本維新の会の松沢成文議員は、今年6月、同院憲法審査会の林芳正会長に対する不信任動議を提出した。いわく「このままでは国民の負託に応えられないばかりか、参議院の存在意義すら問われる異常事態と言わざるを得ません。審査会の開催自体を拒否することは、国会議員としてあるまじき行為であり、国民への背信行為に他なりません。審議拒否する会派は、委員の資格を返上すべきです」。
 まったく同感である。この動議は否決されたが、責任は審査会長一人に帰せられるのではなく、審査会全体が負うべきであろう。
 第2に、国民投票法改正案を早急に処理すべきである。同改正案は、(1)個人情報の保護(2)駅構内やショッピングセンターでの投票など7項目からなり、その有益性と簡便さは一見して明白である。平成30年6月に改正案が提出されて以来、6国会にわたり審議されていないという異常さが是正されなければならない。

 ≪世界の常識と隔たる≫
 第3に、すでに各党ででき上がっている改正草案を審査会に提出する具体的な作業を進めることである。
 平成28年3月24日に発表された日本維新の会の憲法改正原案は、(1)現行の26条を改正し、教育の機会均等と学校教育の無償化を加える(2)現在の第8章「地方自治」を「地域主権」に改め、国の統治機構を改革する(3)もっぱら法令などの憲法への適合性を審査する憲法裁判所を新設する-の3点を内容としている。
 それから4年半を経過した今日、何かつけ加える条文があるか、あるとすれば、どんな条文案になるのか、検討する必要があろう。
 自民党は、平成30年3月24日、「条文イメージ(たたき台素案)」を公にした。(1)自衛隊の明記(2)国家緊急事態対処条項の新設(3)参議院の合区解消と地方公共団体の再編(4)教育充実のための教育環境の整備-の4項目をかかげている。文字通り、「たたき台素案」の域を出ていない。
 たとえば、自衛隊の明記については、従来の政府解釈との不整合性など、不完全性は否めない。国家緊急事態対処措置として、コロナ禍を機に「深刻な感染症」を加えたらどうかという意見が出されている。
 ドイツ憲法は、住居の不可侵と移転の権利が「感染症の危険がある場合」には制限され得るとの規定がある。
 私が本欄で何度か述べたように、国家緊急事態対処条項を憲法に導入するのは「世界の常識」であることを確認しておきたい。
 自民党には、自衛隊の明記と国家緊急事態対処条項新設の2つに絞り、条文を精査したうえで完全版の原案提出が求められる。

 ≪提案型の野党の役割重い≫
 国民民主党の玉木雄一郎代表は、9月15日の結党大会で「私たちは憲法審査会の審議を拒否することはない。国会での議論を牽引(けんいん)していく」ことを強調し、「年内には時代を先取る憲法改正案を世に問いたい」と述べた。玉木氏は、独自の改正案を考えているようで、興味が引かれる。
 第4に、憲法審査会に否定的な立場をとってきた政党がいかなる態度をとるのか。立憲民主党の枝野幸男代表は、「安倍晋三首相のもとでの憲法改正を絶対に阻止する」と公言し、実際、憲法審査会における審議阻止の主役を演じてきた。
 安倍首相が去ったあと、審議に参加するのか。党の代表選挙に立候補した国民民主党所属だった泉健太氏は「提案型の野党第一党をめざす」と主唱していた。同氏を政調会長に据えた枝野氏が憲法審査会といかに向き合うのか。
 「護憲」を唱え、「憲法審査会を動かさない」と明言している共産党は、本来、天皇の存在に反対するなど、護憲の主張が欺瞞(ぎまん)的であることを、多くの国民は見透かしている。
 憲法改正は、国民主権の具体的な表れである。どの政党が国民主権を本当に大切にするのか、おのずから明らかになろう。(にし おさむ)

【主張】国際機関トップ 政府一丸で人材送り出せ(産経:社説)


国連の専門機関など国際組織の運営に日本が主体的にかかわることは、日本が多国間協調を目指していく上で欠かせぬ前提となる。
 このために国際機関のトップや要職の獲得に戦略的に取り組む。それは菅義偉政権が目指すべき優先課題といえる。
 自民党の「ルール形成戦略議員連盟」(会長・甘利明税制調査会長)が先にまとめた政府への提言には意義があろう。議連は政府一丸で国際機関に人材を送り込む態勢づくりを求めた。
 これは国際社会での日本の存在感を高めるだけでなく、中国による国際機関の「私物化」を阻む上でも有効な方策だ。菅内閣は、その具体化を図るべきである。
 議連は、トップ候補に閣僚経験者らを検討するよう提言した。各国首脳らを相手にするトップには豊富な政治経験や人脈が求められるからだ。海外の候補には閣僚経験者が多く、官僚中心の日本が見劣りすることはよくあった。
 人選は外務省と連携の上、全省庁を俯瞰(ふかん)する内閣官房が主導するとした。候補者は経験を積み、適切な肩書で選挙に挑む。10年、15年単位の取り組みだ。候補の裾野を広げるため各省庁に定員とは別枠の人員確保も求めた。

 国連の専門機関は15あるが、現在、日本人トップはゼロだ。中国人トップは国際民間航空機関(ICAO)、国際電気通信連合(ITU)など4機関を占める。これだけ多くのポストを同じ国が手中にすることは前例がない。
 問題は、中立・公正であるべき組織に国際社会の利益とは異なる中国の意向が反映され、中国が望む組織運営やルール作りが進められつつあることだ。
 ICAOでは中国人トップの就任後、台湾締め出しが顕著となった。世界保健機関(WHO)も香港出身者の事務局長下で同じ動きがあり、中国寄りとされる今のテドロス氏(エチオピア出身)の下でも続いている。中国は自国製顔認証システムなどが国際標準となるようITUに提案している。
 国際組織が特定国の思惑を後押しすることは許されない。来年にはICAOや国連教育科学文化機関(ユネスコ)など複数のトップ選挙がある。自由、民主主義、人権を普遍的価値とする国際秩序を守るためにも日本は自前候補を出すか、米欧と連携して選挙戦に積極的に関与すべきである。

ベルリンに少女像設置 韓国系団体、独で公共の場初(時事N)


【ベルリン時事】在ドイツの韓国系市民団体が、従軍慰安婦を象徴する少女像をベルリン中心部ミッテ区の歩道に設置し、28日に除幕式を行った。式典には、区の政治家も参加した。

 設置したのは「韓国協会」。同協会によると、ドイツに設置された少女像は3体目だが、これまでは韓国系教会の敷地内などで、公共の場所で建てられたのは今回が初めてという。
 同協会の代表は、少女像は「少女や女性への犯罪を追及し、罰し、最終的には世界からなくす」ことに貢献するとしている。

中国・王毅外相、10月来日で調整…菅首相や茂木外相と会談へ(読売N)


日中両政府は、王毅ワンイー国務委員兼外相が10月中に来日し、菅首相や茂木外相と会談する方向で調整に入った。中国側が日本政府に打診した。

 外務省幹部が28日、明らかにした。王氏の訪問は10月中旬以降となる見込みだ。
 一連の会談では、新型コロナウイルス感染拡大を受けて滞っているビジネス関係者らの往来再開や、中国公船が沖縄県・尖閣諸島周辺で挑発行為を繰り返している問題などについて協議する見通しだ。
 中国側としては、菅内閣発足を踏まえ、習近平シージンピン国家主席の国賓としての来日実現に向けて、日本政府の出方を探る狙いもあるとみられる。

巡視船と台湾漁船接触 台湾当局 日本側に説明求める考え(NHK)


沖縄県の尖閣諸島沖の日本の領海で、海上保安庁の巡視船と台湾の漁船が接触したことをめぐり、台湾当局は、日本側に詳しい状況の説明を求める考えを示しました。

第11管区海上保安本部によりますと、27日午後3時すぎ、尖閣諸島の沖合の日本の領海内で、宮古島海上保安部の巡視船「くりま」と、台湾の漁船が接触しました。
台湾の漁船は日本の領海内で違法操業をしていて、巡視船が並走しながら、領海から退去するよう命令していた際、巡視船の船体の後ろの部分と漁船の船首が接触したということです。
海上保安本部によりますと、双方にけが人はいないということです。
これについて台湾で首相にあたる蘇貞昌行政院長は、28日記者団に対し、「まず、自分たちで状況を把握し、その後、日本側に説明を求める。台湾の漁業者へのいかなる不当な行為もあってはならない」と述べ、日本側に詳しい状況の説明を求める考えを示しました。
日本と台湾は2013年4月に漁業取り決めを結んでいて、沖縄県の尖閣諸島周辺の一部の水域で台湾側による操業が認められています。
ただし、尖閣諸島沖の日本の領海は取り決めの対象外となっていて、台湾の漁船が侵入した場合、取締りの対象となります。

菅首相が中国に突きつけた親台派防衛相(産経N)


菅義偉(すが・よしひで)首相は中国に対して融和的な対応に転じるのではないか-。つい、そう考えてしまった。自民党内では親中派である二階俊博幹事長の影響力が強まり、菅首相自身が党総裁選で「反中包囲網」に否定的な考えを示したためだが、その見方も改めた方がよさそうだ。安倍晋三前首相の実弟で親台派で知られる岸信夫氏を防衛相に起用したからだ。これには中国が警戒を強める一方、台湾は非常に歓迎している。前政権を継承する菅外交の一端が垣間見られた。

 岸氏は防衛政務官や外務副大臣、衆院安全保障委員長を経験し、かねてから防衛相候補の一人だった。ただ、岸氏以外に防衛相候補者がいなかったわけではない。
 そもそも菅内閣では再任や同じポストでの再登板が目立つ。再任では麻生太郎副総理兼財務相や茂木敏充外相、再登板では上川陽子法相や田村憲久厚生労働相らがそれに当たる。新型コロナウイルス禍で堅実な政権運営を考えれば、経験者で固めた方が無難だからだろう。
 それならば、自衛隊の運用をはじめ、防衛法制と憲法との整合性を国会で問われる防衛相にも、経験者を充ててもよかったはずだ。それでも菅首相は、台湾との友好促進を図る超党派議連「日華議員懇談会」幹事長の岸氏を登用した。

尖閣周辺に中国船 21日連続(産経N)


 沖縄県・尖閣諸島周辺の領海外側にある接続水域で27日、中国海警局の船2隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは21日連続。
 第11管区海上保安本部(那覇)によると、1隻は機関砲のようなものを搭載。領海に近づかないよう巡視船が警告した。

アゼルバイジャンとアルメニアが戦闘 死傷者も 再び緊張高まる(NHK)


領土問題をめぐってこれまでも紛争が続いてきた旧ソビエトのアゼルバイジャンとアルメニアの間で27日、戦闘が起きて死傷者が出るなど緊張が再び高まっています。ロシアとEU=ヨーロッパ連合が双方に自制を求めるなど、懸念が広がっています。
旧ソビエトのアゼルバイジャンとアルメニアは、アゼルバイジャン領でアルメニア系住民が多いナゴルノカラバフ自治州の帰属を巡って争っていて、1994年に停戦合意したあとも紛争が続いています。

ロシアの通信社などによりますと、27日、ナゴルノカラバフ自治州の周辺で双方の間で戦闘が起きて、住民を含めて死傷者が出ているということです。
アゼルバイジャンのアリエフ大統領は「アルメニア側がわれわれの軍事施設などに砲撃を始めた」と述べたのに対して、アルメニアのパシニャン首相は「アゼルバイジャン側が大がかりな挑発を行ってきた。これはわれわれに対する宣戦布告だ」と非難し、戒厳令を出すとともに国民総動員でこの事態にあたるよう求めました。
両国の緊張が再び高まっている事態を受けて、ロシアのラブロフ外相は両国の外相と電話会談を行い、情勢を安定させるため双方が協議を始めるよう求めたほか、EU=ヨーロッパ連合も、外交を担当するボレル上級代表が即時停戦を求める声明を発表するなど、状況が悪化することへの懸念が広がっています。

中国、28日に南シナ海で演習 米・台湾に挑発継続(時事通信)


【北京時事】中国海事局は26日、中国が軍事拠点化を進める南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島周辺で28日に軍事演習を行うため航行禁止区域を設定した。演習の詳細は不明だが、中国による南シナ海の領有権主張を否定するトランプ米政権との緊張がさらに高まりそうだ。

防衛相に安倍氏の実弟起用 三つの仮説と安保のジレンマ(朝日新聞)


外交・安全保障担当の佐藤武嗣です。この分野は、軍事的脅威など国際社会や日本周辺で何が起きているか、「現実」を直視する必要があります。それと同時に、意図せぬ紛争が起きぬよう、憲法を含む法の支配や国際規範を守り、軍拡を抑止する「理想」も追求することが求められます。私自身、「現実主義」と「理想主義」のバランスをどうとるか日々自問していますが、ぜひ皆さんとも一緒に考えていければと思います。

予想外だった岸防衛相
菅義偉首相が外交理念や日米同盟論など、熱っぽく語る姿は見たことがありません。そんな外交手腕が未知数の菅首相が、組閣でどんな布陣を敷いてくるのか注目していました。自民党国防族や防衛関係者の大方の予想を裏切ったのが、安倍晋三前首相の実弟・岸信夫氏の防衛相起用でした。
起用にあたり、菅氏にはどんな計算があるのでしょうか。政府や自民党に取材してみると、①特に狙いはなく、弟の起用で安倍氏に義理立てした②安倍外交の継承を印象付けたかった③中国への牽制(けんせい)――という三つの見方があるようです。
菅氏の真の狙いはわかりません。岸氏は防衛政務官や外務副大臣も経験していますが、自民党内では「国防族というより、外交族」(防衛相経験者)という評が一般的です。党国防族の中には「菅氏に外交・安保の嗅覚(きゅうかく)はない。単に前首相に義理を果たしたかったのだろう」との声もあります。
ですが、第二のシナリオ、安倍実弟を起用することで、国内外に「安倍外交」の継承を印象づけ、敵基地攻撃能力についても安倍路線を着実に前進させようとしている、との見方が多いように思います。
安倍前首相は、総辞職の5日前に談話を出して「敵基地攻撃能力保有」へ布石を打ちました。
「迎撃ミサイルは1発数十億円。迎撃だけでは効率が悪すぎる。普通の国が持つ抑止力を考えるべきだ」
安倍氏はかねて周囲にこう漏らしていたと政府関係者は明かします。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」導入計画の撤回を受け、「本来はまったく次元の違う話」(政府関係者)なのに、安倍氏が打ち出したのが持論の敵基地攻撃能力。それが政権の去り際に出した異例の「談話」でした。

「総理の談話」出した意味
談話では「迎撃能力を向上させるだけで、本当に国民の命と平和な暮らしを守り抜くことができるのか」と記述。「新たな方針を検討」するとし、安倍氏の問題意識は盛り込まれました。しかし、一読した時にはインパクトが弱いと感じました。
まず、「敵基地」という言葉が見当たりません。高度なミサイル開発・配備を進める「中国」への言及もない。政府関係者は「今回は『総理の談話』で『総理談話』じゃない」と語ります。いったいどのような違いがあるのでしょうか。「総理談話」は閣議決定が必要ですが、「総理の談話」は閣議決定が不要で、「総理の個人的思いを表すもの」(政権幹部)なのだそうです。
確かに、2015年の戦後70年談話は「総理談話」で閣議決定されました。今回は「敵基地」に反対する公明党に配慮し、さすがの安倍氏も、政権の去り際に「敵基地」を閣議決定で縛れなかった。「今年末まで」との検討期限をセットするのがせいぜいでした。
それでは菅政権になって、政府内の「敵基地攻撃」に関する検討は下火になるのでしょうか。そういう見方もありますが、菅氏が「総理の談話」継承を念頭に置いて、岸氏を起用したと私は思います。
岸氏は17日の記者会見で「今年末までにあるべき方策を示していく」と語っています。また、過去の雑誌のインタビューで、敵基地攻撃について「潜在的には議論の余地がある」と強調しています。
年末の防衛計画大綱の改定では何らかの形で「敵基地攻撃能力」の検討に風穴があく可能性があります。米国の政府関係者も、日米同盟強化につながると期待する声も少なくなく、これを後押しするでしょう。

対中融和と強硬 混在する自民
岸氏起用の第三のシナリオ、菅氏に「対中牽制」の意図はあるのでしょうか。安倍氏に近い議員の中には「親中派の二階氏とバランスをとるため、親台湾派を据えた」との見方もありますが、そうなると事情は複雑です。
岸氏は安倍氏の名代として何度も台湾を訪問し、蔡英文総統と会談を重ねてきた、「親台湾派」の代表格です。対中強硬でも知られ、昨年12月の雑誌の寄稿では「日米台の安保対話を」と中国牽制のための日米台の安全保障分野での連携強化を提唱しています。
敵基地攻撃能力の解禁に踏み込めば、中国が反発するのは必至です。それ以前に、そもそも日本は中国にどうアプローチしようとしているのでしょうか。この方向性をめぐり、政府・自民党内には「対中融和派」と「対中強硬派」が混在し、方向性が見えません。
安倍氏側近で、中国との経済関係を重視してきた今井尚哉前首相補佐官の影響力は急速にしぼむことになりそうです。ただ、菅政権誕生を主導した親中派の二階俊博幹事長の存在感はますます強まるでしょう。
二階幹事長は総裁選後の17日、石破派パーティーで講演し、「中国とは長い冬の時代もありましたが、いまや春を迎えている」とし、党も積極的に外交を展開する考えを強調しました。「(日中が)仲良く手を組んで共通のことを常に考える国柄となるよう切磋琢磨(せっさたくま)すべきだ。和の政治の心が私たち日中においては必要だ」と訴えました。
一方、対中牽制を強めるのが麻生太郎財務相です。13日の講演で、香港をめぐる中国政府の対応を痛烈に批判し、「次の時代を担ってくれる首相は、この世界の流れをよく見た上で判断してもらわにゃいかん。(中国と)商売だけというわけにはいかない」。「(米中)両方にいい顔するってのは、なかなか難しくなってくる」ともクギを刺しました。

まだ見えぬ 菅首相の方針
米国の動きも気になります。筆者がワシントン特派員として米国のオバマ前政権を取材していた当時、米国は中国への期待を込め、「関与政策」で融和姿勢をとり、これに日本側が不満を表明していました。
ですが、いまや立場が逆転。当初対中強硬だった安倍政権は、中国との経済関係重視にシフトして軟化。一方の米国は、中国の南シナ海での行動や5Gなど技術覇権を狙っているとみて、対中強硬姿勢を強め、日本に同調圧力をかけてきています。
それでは肝心の菅氏は、どんな対中アプローチをとるつもりなのでしょうか。
自民党総裁選の討論会では、石破茂元防衛相が掲げるアジア版NATO(北大西洋条約機構)創設について「反中包囲網にならざるを得ない」と主張し、反中包囲網構築を否定しました。一方で、台湾の李登輝元総統の告別式に参列するため、台湾を訪れた森喜朗元首相に「何かの機会に電話でも話ができればいい」との首相メッセージを託しました。
自らの対中方針を持ちあわせていないのか。それとも高度な計算のもとに、立場を明確にせず、あえて「ステルス」戦法で臨むつもりなのか。そこは、まだ見えてきません。

「ジレンマ」渦中 政権の難題
外交・安全保障を考えるのに、「安全保障のジレンマ」という言葉があります。
軍事力強化や同盟強化で対抗しなければ、相手国に一方的に攻め込まれてしまうかもしれない。かといって、自国の安全を確保しようと軍備増強や同盟強化を図れば、相手国も同様の行動をとり、双方が衝突を望んでいないのに、負の連鎖で結果的に緊張を高めて軍事的衝突の危険が増す。
「安保のジレンマ」は、国際政治の基礎を築いたとされる国際政治学者のジョン・ハーツが自著「政治的現実主義と政治的理想主義」(1951年)で体系化し、広く知られるようになりました。外交・安全保障政策を考えるのに常につきまとうテーマです。
新たに誕生した菅政権は今、その「ジレンマ」の渦中にあるように思えます。
軽武装・経済優先の「吉田ドクトリン」は自らは軍拡をせずに米国を同盟国とすることで、日本への攻撃や侵略を相手国に思いとどまらせることができると考えてきました。ですが、最近は中国や北朝鮮の軍拡が止まらない。相手が軍拡を進める以上、こちらも相応の力を持たねばならない。それが、安倍氏の「敵基地攻撃」の発想のようです。
経済協力に活路を見いだそうと、尖閣諸島周辺などで領海侵犯を繰り返す軍事面的挑発や香港での人権抑圧に目をつむり、やみくもに中国に接近するわけにはいかない。かといって、軍事面だけみて「敵基地攻撃能力」保有に踏み込めば、「安保のジレンマ」の負の連鎖に陥りかねない。
また、菅氏は政府・自民党内に横たわる「対中のジレンマ」でかじ取りを誤れば、「二階―麻生」の間で股裂きになり、ただでさえ盤石とはいえない自らの政権基盤が揺るぎかねません。
外交と安保、それから経済をどう組み合わせていくか。菅政権が対中政策をめぐって難題を背負っているのは間違いないでしょう。

【新閣僚に聞く】岸信夫防衛相 地上イージス代替でも米と連携(産経N)


--日米同盟をどのように深化させるか
 「厳しさを増す安全保障環境の中で、日米同盟の重要性はこれまでになく高まっている。宇宙・サイバー・電磁波といった新領域を含めて日米の防衛協力をさらに深める。『(地上配備型迎撃システム)イージス・アショア』の代替案についても、米国と緊密に連携して検討していく。新型コロナウイルス対応の最中でもエスパー米国防長官らと直接会話する機会は必要で、訪米も考えたい」

 --日に日に中国の脅威が拡大している
 「現状変更の試みは断じて容認できない。南シナ海のシーレーン(海上交通路)の安全確保は重要な関心事項だ。国際社会の連携が重要で、『自由で開かれたインド太平洋』というビジョンの下、米国、豪州、インド、ASEAN(東南アジア諸国連合)との間で引き続き共同訓練、演習、技術協力など幅広い防衛協力を実施したい」

 --北朝鮮は弾道ミサイル発射を繰り返している
 「国際社会の深刻な課題だ。米国や韓国とも緊密に連携を取りたい。日韓の間にはさまざまな問題があるが、解決のために引き続き韓国側に適切な対応を求めていきたい。日米韓防衛相会談の可能な限り早期の実現に向けて調整を進める」

 --「敵基地攻撃能力」保有の考えは
 「国際法を順守し、専守防衛の考え方の下、平和を守り抜いていくために引き続き検討を進める。その(能力保有の)部分だけを抜き出すわけにはいかない。全体を考えながらミサイル阻止(能力の強化)を進めていかなければならない。わが国を守るために必要な能力は確保する」

--自衛隊の明記を含む憲法改正への考えは
 「国会における幅広い議論を通じ、国民の理解の深まりの中で判断される事項だ。政府の一員である私が必要性について答えるのは適当でない」(田中一世)

【主張】菅外交スタート 「中国への遠慮」は禁物だ(産経:社説)


 菅義偉首相が外交デビューを果たした。就任から10日間でトランプ米大統領や習近平中国国家主席らおよそ10人の海外要人と電話会談した。26日には国連総会でビデオ収録での演説を行った。
 まだ「菅カラー」は見えないものの、一連の首脳外交で、日米同盟強化やインド太平洋構想を推進すると表明した点は妥当だ。一方で、中国にはっきりと物を言わなかったのは残念である。
 電話会談は就任挨拶(あいさつ)をする儀礼的な意味合いが濃いが、トランプ大統領や英独両国、インド、オーストラリアの各首相との間で、インド太平洋構想推進の協力を確認できた。
 国連演説では、新型コロナウイルス禍克服への貢献や北朝鮮による日本人拉致問題解決を訴えるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」実現に意欲を示した。
 同構想には、南シナ海などで「力による現状変更」を図る中国を牽制(けんせい)する戦略的狙いがある。
 ところが習主席との電話会談では歯切れが悪かった。「首脳間を含むハイレベルで2国間、地域、国際社会の諸課題について緊密に連携」することになったというが、そうであるなら、中国の問題点をもっと指摘し、改めるよう求めたらよかった。

 習氏とは就任挨拶の約30分間の会談だったとはいえ、どのような初印象を与えるかは重要だ。笑顔で握手することを外交の目的としているとみなされれば侮られ、今後の建設的な話し合いは難しくなる。平和をもたらす国際秩序の確立と国益追求を主な目的としなければならない。
 菅首相は会談で「東シナ海情勢」に懸念を示し、「地域、国際社会の関心が高い課題」を議論しようと伝えた。だが、中国のようなしたたかな国の首脳を相手に遠回しな言い方をしても通用しない。「尖閣諸島」や「南シナ海」「香港」「ウイグル」の問題に明確に言及してもらいたかった。
 習主席の国賓来日は話題にのぼらなかったというが、人権弾圧や覇権主義的行動を改めないなら白紙に戻すと伝えるべきだった。
 共産党独裁の中国相手の外交は最高指導者に直接要求するのが効果的だ。日本の首相は、その発言に習主席が一応は耳を傾ける存在である。菅首相は今後の対中外交では日本と世界のため一層真剣に臨んでほしい。

辺野古「唯一」 岸防衛相強調 従来方針繰り返す(琉球新報)


【東京】岸信夫防衛相は25日の報道各社のインタビューで、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設が「唯一の解決策」だと改めて強調した。米側とも繰り返しこの方針を確認しているとして「着実に工事を進めることこそが普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、危険性を除去することにつながる」と語った。
辺野古を含む沖縄の基地負担軽減に関して、これまでの政府方針を繰り返し説明した。
岸氏は沖縄の基地負担軽減について「安倍政権に引き続いて菅政権でも最優先課題」だとした。

[注目閣僚に聞く]宇宙、サイバー 米と連携…岸信夫 防衛相(読売新聞)


ミサイル防衛を巡る9月11日の首相の談話では、安倍前首相退任にあたり政府としての問題意識、検討状況を改めて整理した。抑止力強化のための新たな方針を年末までに示すとの菅首相の指示を踏まえ、専守防衛の考え方の下、厳しい安全保障環境で平和と安全を守り抜く方策を検討していく。
その際、敵基地攻撃能力の部分だけを抜き出すわけにはいかない。ミサイルの長射程化が進む中、それを避けながら対応していく技術も必要だ。総合的に考え、必要な能力は確保していかなければいけない。
日米同盟の重要性はさらに増している。宇宙、サイバー、電磁波など新たな領域での協力を含めて、日米の抑止力、対処力の強化を図っていきたい。(導入を断念した)地上配備型迎撃システム「イージスアショア」の代替案についても米国と緊密に連携していきたい。
中国は東シナ海で、力を背景とした一方的な現状変更の試みを継続している。日本の抗議にもかかわらず、中国公船が尖閣諸島(沖縄県)周辺の領海侵入を繰り返している。断じて容認できるものではない。
中国は南シナ海でも地形の一方的な現状変更、既成事実化を強めていこうとしている。国際社会が連携していくことが重要だ。「自由で開かれたインド太平洋」構想のもと、米国、豪州、インドなどとの間で共同訓練、演習、技術協力などを実施したい。
一連の北朝鮮による弾道ミサイル発射は、関連する国連安全保障理事会決議違反で極めて遺憾だ。国際社会に対する深刻な課題だ。弾道ミサイル防衛の装備品と防空装備品を一体的に運用する総合ミサイル防空能力の強化を進めたい。
日韓、日米韓の連携は重要だ。日韓間には様々な問題があるが、解決のため韓国側に適切な対応を求めていきたい。

日米同盟、重要性高まる 敵基地攻撃、総合的に検討―岸防衛相(時事通信)


岸信夫防衛相は25日のインタビューで、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増しているとして、「日米同盟の重要性はこれまでになく高まっている」と述べた。敵基地攻撃能力の保有については総合的に検討する考えを示した。
 
―日米同盟をどう深化させるか。
厳しさを増している安全保障環境の中で、日米同盟の重要性はこれまでになく高まっている。同盟の抑止力・対処力の一層の強化を図っていきたい。(政府が導入を断念した)「イージス・アショア」の代替案についても、構成品を移動式の洋上プラットフォームに搭載する方向で引き続き米国と緊密に連携して検討していきたい。エスパー国防長官をはじめ国防省関係者と直接対話する機会も必要だ。訪米も含めて考えていきたい。
 
―米軍普天間飛行場の辺野古移設は「唯一の解決策」との考えか。
問題の原点は、住宅や学校に囲まれて世界一危険とも言われている普天間飛行場の危険性除去と返還だ。危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならない。日米同盟の抑止力維持と危険性の除去を併せて考えたときに、辺野古移設が唯一の解決策だ。
 
―ミサイル阻止能力や敵基地攻撃能力は必要と考えるか。
全体的なことを考慮しながらミサイル阻止も進めていかなければいけない。ミサイルの長射程化が進む中で対応していく技術も必要だし、総合的に考えていかなければいけないと思うが、わが国を守るために必要な能力は確保していかなければいけない。
 
―国内の防衛産業を保護するために何が必要か。
何よりも人材の確保が重要だ。これまでの陸海空の分野に加えて、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域も加わってくるので、それに対応できる人材の確保が必要だ。

外交では「勝手読み」は禁物だ 防衛大学校教授・神谷万丈(産経:正論)


 近年外交専門家の国際会議ではポスト安倍の日本の対外政策がどうなるのかがしばしば話題になった。日本をリベラル国際秩序の維持勢力と位置づけ、そのための国際協調を主導してきた安倍晋三前首相の姿勢が将来にわたって維持されていくのかどうかについて、世界には不安感が漂っていた。

 ≪菅政権への期待と課題≫
 菅義偉首相の外交デビューは、そうした懸念を和らげるものとなった。首相が最初の電話会談の相手にモリソン豪首相とトランプ米大統領を選び、自由で開かれたインド太平洋の実現のための協力を確認し合ったのは、菅政権下でもリベラル国際秩序維持のための外交努力が継承されるとの国際社会へのメッセージになった。
 自国発のウイルス禍で世界が苦しむ中で、中国は尖閣諸島周辺や南シナ海などで力による現状変更の試みを強め、国際秩序を揺さぶっている。前政権は、そうした中国の挑戦に、日米同盟強化と日米豪印の安全保障面での協力(クアッド)などを通じての自由で開かれたインド太平洋構想の推進で応えるとの戦略を打ち出したが、菅首相はそれを継承する姿勢を世界に示した。
 9月2日の本欄で、私は後継政権が安倍積極外交を継承すべきことを説いた。菅首相はまさにそれを実行しつつある。外交手腕は未知数とされる菅首相だが、その外交の初動は評価してよい。
 だが、継承だけでは十分ではない。菅首相には、安倍外交の問題点を修正し、日本外交をさらによくしていく姿勢も求められる。
 安倍外交の特に後期に目立った問題として、外交には相手がありこちらの考えだけでは望む結果を実現できるとは限らないのに、それが時に忘れられがちになったという点を挙げることができると思う。たとえば前首相は、北方領土と平和条約に関する対露交渉や、拉致に関する対北朝鮮交渉に力を注ぎ、在任中に問題を解決する決意を強調していた。だがこうした交渉は、日本側が全力投球をすれば解決できるという性格のものなのだろうか。問題が解決するかどうかは多分に相手次第だというのが、冷徹な現実なのではないか。

 ≪異論含め広く耳を傾け≫
 将棋や囲碁では、自らの着手のもたらす得失は相手の着手次第で変わる。そのため、自らの願望だけに基づいて着手を決めるわけにはいかない。自分の手に相手がどう応じるかを十分に考慮せぬ「勝手読み」は、希望的観測につながり好ましくない結果をもたらす。このように、自他の行動があいまって初めて結果が決まるという状況をゲーム理論で「戦略的状況」と呼ぶが、外交はその典型だ。相手が自分に対してとってくる手を十分に考えないと勝手読みに陥り相手につけ込まれてしまうのだ。
 安倍前首相にそのことが分かっていなかったはずはない。たとえばトランプ米政権に対しては、相手が何を考え、日本に対し何をしてくる可能性があるかを入念に計算した上で次の手が選ばれた。
 だからこそ世界を驚嘆させる外交上の成果を挙げて良好な日米関係を実現し得たのだ。ところが北朝鮮やロシアに向き合う際にはなぜかそうした姿勢が乏しくなり、勝手読みに走りやすい傾向があったのではなかろうか。言い換えれば、相手がとる手を十分に計算せずに、自分が好ましいと思うシナリオの実現に向かって突き進む傾向があったのではないか。新政権はこの点は改める必要がある。
 そのために求められるのは、外交のあり方に関するさまざまな議論や意見に、異論も含めて広く耳を傾ける姿勢だろう。将棋や囲碁では、藤井聡太二冠のような高手でも勝手読みの罠(わな)に陥ることがある。それは、将棋や囲碁では助言が禁止され、棋士は常に1人で着手を決めなければならないからだ。だが外交はそうではない。首相には、政府の内外からさまざまな意見を聴くことが許されている。こうした「助言」を積極的に活用することが、外交における勝手読みの防止につながるだろう。
 なお国民にも、拉致や北方領土といった難問の解決について、政府に性急に「成果」を求めないことが求められよう。たとえば拉致問題に関しては、安倍前首相はできる限りの手は打ったと思う。だからこそ、トランプ米大統領が金正恩朝鮮労働党委員長に対して直接拉致問題を提起し、米朝共同声明にそれに関する記述を盛り込むよう求めたのだ。それでも北朝鮮が動かなかったのは遺憾だが、それは前首相だけの責任ではない。

 ≪性急に「成果」求めず我慢も≫
 こうした問題の解決は、日本の努力ではどうにもならぬ相手次第の部分が大きいのだ。相手が変わらなければ交渉の進展は望めぬが、残念ながら北にしてもロシアにしても、相手が変わる見込みは日本がいかに努力しても小さい。
 このような問題では、政府にも国民にも、日本にとって望ましい成果を性急に追い求めないという我慢が求められる。そうした我慢がなければ、勝手読みの希望的観測が助長され、相手に付け入る隙を与えてしまうのだ。(かみや またけ)

【主張】国連創設75年 「戦勝国の発想」と決別を(産経:社説)


 創設75年を迎える節目の国連総会が始まった。第二次世界大戦終結直後の1945年10月24日に生まれた国連は「国際の平和と安全の維持」が第一の目的であり、その責務を担う最重要機関が安全保障理事会である。

 東西冷戦はもとより、その後の地域や民族、宗教をめぐる紛争、大量破壊兵器の拡散、国際テロリズムなどの脅威を前に安保理がその役割を果たしてきたとはいい難い。
 その「機能不全」が指摘されながら、抜本改革が手つかずなのは極めて遺憾である。
 茂木敏充外相は75周年記念の高官級会合にビデオメッセージを送り、安保理改革と日本の常任理事国入りに意欲を表明した。挫折を繰り返してきた課題だが、あきらめてはならない。
 安保理が抱える最大の問題点は、大戦の戦勝国で核保有国でもある米英仏中露の5大国が常任理事国を占め、拒否権を独占してきたことだ。
 国連憲章には、加盟国が日本やドイツなど敗戦国に対して、安保理の許可なく武力行使を可能とした旧敵国条項も残っている。95年の総会決議により空文化したとの指摘もあるが、納得できない。戦勝国の発想が固定化したこの条項が、日本を侵略しようとする国に悪用される恐れはないのか。

 今日、ロシアはクリミアを併合し、中国は南シナ海の軍事拠点化を進めている。中露両国は、核・ミサイル問題では北朝鮮の肩を持つ言動を繰り返し、シリア内戦をめぐってもアサド政権を擁護して問題解決を妨げている。
 国際法を踏みにじり、「力による現状変更」を目指す中露両国が常任理事国であるがゆえに、安保理は世界の平和を乱す両国の振る舞いに対して無力である。
 常任理事国がこのありさまでは、他の加盟国が問題行動をとった際に、安保理が説得力をもって強制力を行使できるのか、という疑問もある。
 節目の国連総会は、安保理改革の機運を盛り上げる機会となるべきだが、コロナ禍で冒頭からビデオ中心になったのは残念だ。
 当初の51カ国から加盟国が193カ国に増えた国連は、戦勝国の発想から決別すべきときを迎えている。日本が国際秩序を守る範を示し、平和を維持する重責を担っていくなら、そのこと自体が国連改革を促すことになる。

溝深まる欧露:毒殺未遂とベラルーシ(朝雲:時の焦点)


 ロシアの著名な反政権活動家の毒殺未遂事件や、大統領選の不正疑惑で市民の抗議が続くベラルーシ情勢をめぐり、欧州とロシアの溝がさらに深まっている。特に、ロシア国内で毒を盛られ、容体が悪化した民主派野党指導者ナワリヌイ氏の治療を受け入れたドイツ政府が9月初め、同氏が旧ソ連で開発された兵器級の神経剤「ノビチョク」系の毒物で襲撃されたと発表したことで、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)も、事件の真相解明に消極的なロシアを一斉に非難した。
 プーチン大統領の強権的支配が続くロシアをめぐっては、2014年のウクライナ南部クリミア半島の併合をきっかけに、これに反発する欧米諸国との関係が悪化したままだ。こうした中、ロシア上層部が関与したとされる同様の政権批判派の関係者の暗殺・同未遂事件が近年、ドイツや英国で相次いだことで、欧米諸国は態度を硬化させている。
 ドイツのメルケル首相はナワリヌイ氏の毒殺未遂について、「私たちがよって立つ基本的な価値と権利に向けられたものだ」と非難した上で、ロシアに責任ある対応を求めた。ドイツはこれまで、クリミア併合などをめぐるウクライナ危機の後もロシアを重要な経済パートナーとみなし、建設中のバルト海の天然ガス輸送管「ノルドストリーム2」などを通じて、外交・経済関係の維持に腐心してきた。
 そのドイツでも、ロシアに敵対的な人物が首都ベルリンでロシア政府機関の指示によって殺害されるなどの事件が起きていながら、プーチン政権が真相究明要請に取り合おうとしないため、対露強硬論が台頭している。今後は、ドイツ与野党から要求が上がるノルドストリーム2の事業中止にメルケル政権が踏み切るかどうかが焦点となる。
 一方、欧露関係の険悪化に拍車をかけるもう一つの要因が、「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコ氏が6選を決めた8月の大統領選の不正得票疑惑に対する大規模な抗議が続くベラルーシ情勢への対応だ。EUは大統領選で組織的な不正行為があったとして、現政権に対する制裁と不承認を決めたが、大統領は市民のデモを弾圧する強硬姿勢を崩さず、対立候補だったチハノフスカヤ氏の陣営との対話にも耳を傾けようとしない。
 ルカシェンコ大統領は危機的事態の強行突破を図るため、近年は冷え込んでいたロシアとの関係改善を急ぐとともに、プーチン大統領に治安要員の派遣を要請。抗議デモを徹底的に押さえ込む構えだ。ロシアがルカシェンコ氏を擁護し、現体制の維持に向け支援に動く背景には、勢力圏とみなす旧ソ連構成国ベラルーシで親欧米政権が誕生したり、民主化運動が自国に飛び火したりすることを警戒していることもある。ロシアは北方領土問題の解決を通じて平和条約を締結しなければならないわが国の重要な隣国だが、民主主義の理念や基本的人権の価値を軽視しているのであれば、その非は指摘する必要がある。ロシアをよく知るメルケル首相が重視する普遍的価値観を置き去りにしてはならない。
伊藤 努(外交評論家)

菅首相 国連総会ビデオ演説「ワクチンなど公平確保を支援」(NHK)


菅総理大臣は、国連総会でのビデオ演説で、新型コロナウイルスの感染拡大について、人間の安全保障に対する危機だと指摘し、治療薬やワクチンなどを途上国を含め、公平に確保できる枠組みを全面的に支援する考えを示しました。
ことしの国連総会の一般討論演説は、新型コロナウイルスの影響で、各国の首脳が一堂に会することなく、事前に提出されたビデオ演説を順番に流す形式で行われています。

菅総理大臣の演説は、日本時間の26日午前6時半ごろから国連総会の議場で流されました。
この中で、菅総理大臣は、「新型コロナウイルスによる未曽有の危機は、ともすれば分断と隔絶に傾きがちな国際社会を連携へと引き戻した」と述べました。
そして、ことしが国連創設75年となることを踏まえ、「過去75年間、多国間主義は、課題に直面するたび、強くなり、進化してきた。今回の危機も協力を深める契機としたい」と述べ、連帯を呼びかけました。
そのうえで、菅総理大臣は、「感染症の拡大は、世界の人々の命、生活、尊厳、すなわち人間の安全保障に対する危機だ。これを乗り越えるには、『誰一人取り残さない』との考え方を指導理念として臨むことが極めて重要だ」と指摘しました。
そして、治療薬やワクチンなどについて、開発や途上国を含め公平に確保できる枠組みを全面的に支援し、国際機関を後押しするとともに、途上国での病院建設にさらに力を入れるほか、引き続き、水や衛生、栄養などの環境整備などで協力を進める考えを示しました。
また、菅総理大臣は、打撃を受けた経済への対策が不可欠だとして、「困難に直面したときこそ、イノベーションが生まれる。日本自身も、喫緊の課題として、デジタル化に取り組んでいく考えだ」と述べました。
一方、北朝鮮による拉致問題について、「拉致被害者の家族が高齢となる中、一刻の猶予もない」として、「日本の新しい総理大臣として、条件をつけずにキム・ジョンウン(金正恩)委員長と会う用意がある」と述べました。
また、「本年は、最初の核兵器の使用から75年が経過した年だ。ヒロシマ、ナガサキが繰り返されてはならず、核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くす」と述べ、発効から50年を迎えたNPT=核拡散防止条約の維持や強化の重要性を強調しました。
演説の最後に、菅総理大臣は、「来年の夏、人類が疫病に打ち勝った証しとして、東京オリンピック・パラリンピックを開催する決意だ。安心安全な大会に皆様をお迎えするために、今後も全力で取り組んでいく」と結びました。

防衛相「安全保障で日韓連携重要 日米韓防衛相会談も早期に」(NHK)


岸防衛大臣は報道各社のインタビューで、北朝鮮問題などで、日本と韓国の連携は重要だとして、アメリカも含めた日米韓3か国の防衛相会談の早期開催に意欲を示しました。

この中で、岸防衛大臣は「北朝鮮が短距離弾道ミサイルの発射を繰り返し、安全保障環境が一層、厳しさを増す中で日韓の連携は重要だ。日韓の間には、さまざまな問題があるが、それを解決するため、引き続き韓国側に適切な対応を求めていきたい」と述べました。
そのうえで、河野前大臣が調整を進めていたアメリカも含めた日米韓3か国の防衛相会談について「可能なかぎり早期の実現に向けて、調整を進めたい」と述べ、早期開催に意欲を示しました。
また、岸大臣は「エスパー国防長官をはじめとするアメリカの国防総省の関係者と直接会話する機会も必要で、機会を捉えて訪米することも考えていきたい」と述べました。

ポンペオ米国務長官、州や自治体での中国共産党の浸透工作に警鐘 交流団体の監視を強化(産経N)


【ワシントン=黒瀬悦成】ポンペオ米国務長官は23日、中西部ウィスコンシン州マディソンの州議会で「州議会と中国の脅威」と題した演説を行い、中国の外交官や中国共産党の要員が全米の州政府や州議会の関係者に対し、スパイ活動や影響力拡大のための工作を展開しているとして警戒を呼びかけた。
 ポンペオ氏はその上で、米国内で活動する交流団体「米中人民友好協会」と、中国と台湾の「統一」を促す「中国和平統一促進協議会」の2団体に関し、中国共産党の対外工作機関「中央統一戦線工作部」の傘下組織であるとして、国務省が活動内容を調査していることを明らかにした。
 ポンペオ氏は「中国の外交官が接触してきたら、恐らく協力や友好の精神からではない」と述べ、慎重に対応するよう求めた。

 国務省は8月、中国語普及のための非営利教育機構「孔子学院」について「中国共産党の宣伝工作に使われている」と断定し、ワシントンにある全米の学院の統括組織「孔子学院米国センター」を大使館などと同様の外国公館に指定した。問題の2団体も同様の扱いを受ける可能性がある。
 一方、司法省は21日、中国当局のためにスパイ行為を行っていた疑いでニューヨーク市警のチベット族系の警察官を同日逮捕したと発表した。
 起訴状によると、この警官は中国出身。2014年ごろから警官の立場を利用して在米チベット族のコミュニティーに接近し、その動向を中国総領事館に密告していた。警官はまた、中国当局者を公開の場で市警幹部に引き合わせ、中国の影響力を市警の内部に浸透させる工作を行うきっかけを作っていたという。

 ポンペオ氏は演説で、ニューヨーク市警の事例は中国の工作活動が市町村レベルでも展開されている証左だと指摘。米中の姉妹都市提携を中国側で取り仕切る「人民対外友好協会」も統一戦線工作部の傘下団体だと警告した。
 同氏はその上で「連邦政府が(中国の)侵略的行動を完全に取り締まることはできない」とし、「米国の国益を守るには全ての州議会議員が超党派で警戒する必要がある」と訴えた。

【主張】菅政権と中国 高まる脅威を直視せよ 国賓来日の白紙撤回が必要だ(産経:社説)


菅義偉首相が日本の平和と独立、繁栄のため決断すべきことがある。ことなかれ主義のような対中融和姿勢からの転換である。
 自民党の二階俊博幹事長は菅内閣発足翌日の講演で、「中国とは長い冬の時代もあったが、今や誰が考えても春を迎えている」と語った。
 信じがたい発言だ。
 日中関係が良好だと考える国民はほとんどいないのではないか。菅首相誕生に役割を果たした実力者とはいえ、二階氏のような認識を菅首相や政府は共有してはならない。もし考えを同じくするなら、日本の安全保障を大きく損なう事態といえる。

 ≪どこが春の関係なのか≫
 中国の傍若無人な振る舞いは、容認しがたいことばかりだ。
 日本固有の領土である尖閣諸島を奪おうとしている。中国海警局の公船は尖閣海域を徘徊(はいかい)し、領海侵入も数えきれない。軍の姿を隠した侵略行為である。靖国神社参拝への内政干渉や邦人の不当な拘束も見過ごせない。
 自由と民主主義を掲げる台湾を目の敵にし、海空軍やミサイルで威嚇している。南シナ海では国際法を無視して人工島の軍事拠点化を進め、中距離弾道ミサイルなどを発射した。
 新疆ウイグル自治区では100万人以上を強制収容所へ送ったといわれている。国家安全維持法の施行で香港から自由と民主主義を奪った。チベットや内モンゴル自治区でも弾圧を重ねている。
 新型コロナウイルスをめぐっては、中国政府による情報隠蔽(いんぺい)、情報公開の遅れがパンデミック(世界的な大流行)を招いたと指摘されるが非を認めない。
 経済が低迷しても中国の国防費はうなぎ上りで今年は前年比6・6%増の約19兆1000億円だ。核戦力強化にも余念がない。
 米国企業からの強制的な技術移転など知的財産権侵害や、サイバー攻撃による科学技術情報や軍事機密の窃取が疑われている。巨大経済圏構想「一帯一路」は途上国を「債務の罠(わな)」に陥れると警戒されている。
 菅首相と政府が国の独立と国民の自由と生命、領土・領海・領空を守る義務を果たすには、このような厳しい現実を直視しなくてはならない。そのうえで外交努力や防衛力増強、日米同盟の抑止力向上に努めるべきである。
 習近平中国国家主席は菅首相の就任に祝電を打った。国家元首である国家主席が、そうではない首相に祝電を送るのは異例だが、実のない友好ムードに乗せられてはいけない。習政権が狙うのは日米同盟の弱体化だからだ。
 激化する米中対立は冷戦終結以来、30年ぶりの国際情勢の大変動だ。同盟とは本来、抑止の対象とする大国を想定するものだが、ソ連崩壊で明確な対象を失った日米同盟は、今や中国と向き合うことになった。河野太郎前防衛相が在任中の9日、「中国は安全保障上の脅威」と指摘したことがそれを示している。そうであれば整合性ある外交が必要だ。

 ≪日米分断策には警戒を≫
 米国は中国の覇権主義を抑え込もうと英国やオーストラリア、カナダなどと立ち上がっている。インドや、仏独両国なども対中融和姿勢を改めようとしている。
 一方、菅首相は自民党総裁選で米中両国との関係について「二者択一ではない」と語った。だが、中国問題から逃避することはもはや許されない。双方にいい顔をする「コウモリ外交」はいずれ破綻するだろう。日本は、価値観を同じくする同盟国米国と連携すべきだ。ただし、米国に追随するだけの「状況対応」もいけない。日本は中国問題を自らの生存に関わる課題と位置づけ、同盟国や友好国と協力して取り組むべきだ。
 経済力に引き寄せられて過度に対中依存を高める危うさは、コロナ禍でさらに明瞭になった。全体主義の中国は経済と軍事を結び付けて覇権を追求する。経済だけをみてすり寄るのは誤りである。
 延期された習主席の国賓来日問題の扱いは焦点となる。二階氏は講演で「穏やかな雰囲気」での実現を求めたが、中国が根本から態度を改めない限り認めがたい。
 天皇陛下がもてなされる国賓に深刻な人権弾圧の責任者の習主席はふさわしくない。世界から日本の道義と品格が疑われ、国益を損なう。菅首相は国賓来日の白紙撤回に踏み切ってもらいたい。

水陸連隊 五島市も誘致 市長表明、防衛相に要望書(長崎新聞)


五島市の野口市太郎市長は23日、離島防衛を主任務とする陸上自衛隊水陸機動団に新編予定の「第3水陸機動連隊」について、市内への誘致に取り組むと表明した。同連隊を巡り、県内では佐世保市と大村市も誘致を目指している。
同日開会した定例市議会の市政報告で明らかにした。五島市は陸上自衛隊が配置されていない「空白地域」(野口市長)。先月上旬、市内への同連隊配置を求める要望書を防衛大臣らに提出した。
市内では毎年、海岸や無人島で水陸機動団による訓練が行われており、野口市長は「水陸機動団の発足前から演習訓練を受け入れてきた実績があり、地域活性化につながることも期待される。官民を挙げて誘致に取り組む」と述べた。

「菅内閣でも日米同盟強化」 北村安保局長、米国防長官と会談(日経新聞)


訪米中の北村滋国家安全保障局長は23日、米国のエスパー国防長官と会談した。北村氏は「菅内閣でも日米同盟を強化していくとの方針に変わりはない」と伝えた。地上配備型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策やミサイル阻止の新しい方針の検討状況も説明した。
宇宙や経済安全保障分野などでの連携も確かめた。
北村氏は23日(日本時間24日)にビーガン国務副長官とも協議した。「自由で開かれたインド太平洋」構想を推進すると申し合わせた。

イージス・アショア代替策 海上配備の方向で検討 防衛省(NHKニュース)


新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策について、防衛省は、自民・公明両党の安全保障関係の会議で、護衛艦や民間の船を活用するなどして、陸上ではなく、海上に配備する方向で検討を進めていることを明らかにしました。
新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備断念を踏まえて、防衛省は、代替策の検討を進めていて、24日、自民党と公明党が、それぞれ開いた安全保障関係の会合には岸防衛大臣も出席し、検討状況を報告しました。
このうち、自民党の会合で、岸大臣は、「『イージス・アショア』の構成品を移動式の洋上プラットフォームに搭載する方向で具体的な検討を進めたい」と述べ、代替策として、レーダーや発射装置などを陸上ではなく、海上に配備する方向で検討を進めていることを明らかにしました。

そのうえで、防衛省の担当者から、
▽護衛艦を使用する案や、
▽民間の商船を活用する案、それに
▽「リグ」と呼ばれる油田の掘削に使う装置のような構造物を洋上に設ける案などが示されました。
これに対し、出席した議員からは、「警備上、問題はないのか」とか「技術的に初めてのことであり、アメリカと十分に連携して進めるべきだ」といった指摘が出されたほか、「イージス艦を増やして対応してはどうか」といった意見も出されました。
防衛省は、今後、技術的な実現性やコスト面などから、さらに詳細な検討を進めることにしています。

「陸上案」と「海上案」
「イージス・アショア」の代替策について、防衛省は、「陸上案」と「海上案」を検討してきました。
しかし、「陸上案」については、山口・秋田両県に代わる場所を継続して調査したものの、適当な代替地はないと結論づけました。
また、レーダーと発射装置をそれぞれ陸上と海上に分けて配備する案も検討しましたが、通信の問題などで課題が残りました。
このため、レーダーと発射装置を一体で配備し、要員も1か所に集中できることなどから、「海上案」を軸に検討を進めることになりました。

「海上案」メリットと課題
防衛省が、24日、与党側に示したのは、
▽護衛艦を使用する案、
▽民間の商船を活用する案、それに
▽「リグ」と呼ばれる油田の掘削に使う装置のような構造物を洋上に設ける案などです。
いずれも、「イージス・アショア」のレーダーや発射装置を搭載したまま移動が可能で、防衛省は「情勢の変化に応じて、柔軟に運用することが可能だ」としています。
ただ、いずれの案も▽陸上の配備に比べると、防護や警備が難しいことや、▽前例に乏しく、技術的な実現性の検討が必要となることに加え、それに▽コストが膨らむのではないかといった懸念が出ています。

加藤官房長官「防衛省の検討を待つ」
加藤官房長官は、午後の記者会見で、「海上案は、人員、経費などの資源の投資を1か所に集中できるうえ、情勢の変化に応じて、柔軟な運用が可能だということが、おおむね明らかになっていると承知している。防衛省で、アメリカ政府、事業者を交えて技術的実現性、搭載機能、およびコストなどについて、詳細な検討を鋭意進めていると承知していて、その検討を待ちたい」と述べました。

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