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護衛艦「いせ」と米空母が沖縄東方で訓練 中国牽制か(産経N)


海上自衛隊は30日、ヘリコプター搭載型護衛艦「いせ」が26~29日、沖縄東方の海域で米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」と戦術訓練をしたと発表した。今月、東シナ海では日米仏豪による離島防衛を想定した訓練があり、いせも参加した。海自は各国との訓練を南西諸島周辺で繰り返し、海洋進出を強める中国を牽制(けんせい)したい狙いとみられる。
海自によると、訓練にはイージス巡洋艦「シャイロー」、補給艦「ペコス」も加わった。
レーガンは19日に拠点とする横須賀基地(神奈川県)を出港した。11~16日には関東南方沖で、海自のイージス艦「まや」とも共同訓練をしていた。
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孔子学院 国は情報公開義務付けを(産経:社説)


日本政府が、中国政府の影響下にある「孔子学院」を学内に設置している日本国内の大学に対して、情報公開を促していくことになった。
孔子学院は2004年以降、中国語などの普及を掲げて世界の大学などに設置されてきた非営利教育機関である。この組織が、中国共産党のプロパガンダ(政治宣伝)に使われている懸念が米国など世界各地で指摘されてきた。
米国内の大学にある孔子学院では、天安門事件やチベット、台湾などについて中国政府の主張に沿った宣伝活動が行われ、学内の自由な論議が妨げられたとの報告もある。日本での孔子学院の運営に透明性を求めるのは当然だ。
現在、世界160以上の国や地域に550を超える孔子学院が存在する。欧米では学問の自由が侵害されているとして孔子学院の廃止が相次いだ。日本には早稲田大や立命館大など14大学にある。工学院大は、校舎の建て替えを理由に今年3月末で閉鎖した。
萩生田光一文部科学相は参院文教科学委員会で、「大学の主体的な研究活動が妨げられることがないよう組織運営や教育研究内容などの透明性を高めるべく情報公開を促していきたい」と述べた。
文科省によると、日本国内で外国政府が事実上支配する文化拠点が大学構内に設置されているのは孔子学院だけだ。学問の自由を掲げる日本の大学構内に共産党独裁国家の拠点がある。これが果たして健全なことといえるのか。
法令による設置認可や届け出は必要ない。だからといって公教育の場で何をやっているのか政府が知らないようでは困る。大学教育の根幹に関わる学問の自由という価値観が問われている。

大事なのは透明性をどう具体化するかだ。例えば、中国政府が孔子学院の運営に関し、日本の大学にどれくらい資金提供しているのかということや、教職員の採用方法などについて、文科省に報告を義務付けるべきではないか。
米上院が2019年にまとめた報告書によると、米大学との契約内容を非公開としたり、教職員に中国の国益を擁護するよう誓約させたりしていたという。
大学は将来を担う若者の健全な教育の場である。そこが世界規模のプロパガンダの舞台になることなど、あってはならない。政府の詳細な実態把握は急務である。

陸上幕僚長より皆さまへ(陸上幕僚監部)


陸上自衛隊ホームページをご覧の皆様、陸上幕僚長の吉田圭秀です。
皆様により一層、陸上自衛隊をご理解頂き、身近に感じて頂けるよう、私から皆様に陸上自衛隊の活動等についてお知らせしていきます。

まず、米太平洋陸軍が主催する、多国間テレビ会議シンポジウム「第2回インド太平洋ランドパワー会議」の成果です。
本会議は、「『自由で開かれたインド太平洋』堅持のための強靭性及び周到性」をテーマに、5月19日(水)及び20日(木)の2日間、開催され、米国、北東・東南及び南アジア、オセアニア等の各地域から約20ヶ国が参加しました。
本会議では、マッコンビル米陸軍参謀総長及びアクイリーノ米インド太平洋軍司令官による基調講演、その他に、パネルディスカッション等が実施され、陸上自衛隊から私をはじめ陸上幕僚監部の関係幕僚も参加し、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化にむけて、価値観を共有する域内各国との連携を強化しました。

次に、現役大学生に対するオンラインでのインターンシップについて紹介します。
インターンシップは、学生が在学中に様々な就業体験を通じ、職業意識の向上や自主性・独創性を養う事に貢献できる取組みです。
これまで、各都道府県にある自衛隊地方協力本部において、陸海空各部隊等の見学や訓練体験等の就業体験を通じ、学生の幅広い見識や豊かな人間性の向上に寄与するとともに、各自衛隊の活動を理解してもらう取組みを行っておりました。
コロナ禍においても、こういった取り組みを効果的に継続していくため、オンラインを活用したインターンシップを昨年度から開始し、今年度は、5月28日(金)と8月下旬に、自衛隊の概要等について説明をした後に、自衛隊の就業体験(ワークショップ)や現役若手幹部自衛官との懇談等を計画しています。

首相が命令すれば「自衛隊」は何でもできてしまう!? 大規模ワクチン接種の「薄弱な」法的根拠(現代ビジネス)


かつてないオペレーション
自衛隊による新型コロナワクチンの「大規模接種」が5月24日から始まった。東京と大阪の2つの会場で、65歳以上の高齢者を対象に実施、初日は計7348人が接種を受けた。東京で1日1万人、大阪で5000人の接種を目指す。
なかなか進まなかった高齢者へのワクチン接種に自衛隊の投入を決めたのは菅義偉首相自身だった。4月27日に岸信夫防衛相を官邸に呼びつけて、自衛隊に大規模接種会場を設けてワクチン接種を行うよう指示を出した。
河野太郎・ワクチン担当相の周辺でも「突然出てきた話」に驚きの声が上がったという。その段階で3600万人いる高齢者の1回目の接種が終わっていた人は1%にも満たなかったから、菅首相自身がしびれを切らした、ということだろう。
菅首相は高齢者接種を7月末までに何としても終わらせよ、とゲキを飛ばし、5月7日の記者会見でも「1日100万回のワクチン接種を目標とする」と豪語した。
それから1カ月。さすがに自衛隊である。高齢者接種で混乱する自治体を尻目に大規模接種センターを立ち上げて、運用を開始した。
自衛隊の「医官」と「看護官」はそれぞれ1000人といわれているが、そのうち「医官」80人と「看護官」ら200人を全国の駐屯地などから2会場に集め、さらに現地で調整業務に当たる自衛官160人も配置した。自治体では不足しているとされてきた民間看護師も200人常時配置するよう手配したという。
「いよいよかつてないオペレーションに立ち向かう部隊が誕生いたします。協力していただく民間看護師のみなさまや事業者の方々ともどもに、全力を出して参る所存です」
中山泰秀防衛副大臣は大規模接種の開始に当たって自衛官らにこう訓示した。まさに自衛隊ならではのオペレーション(作戦行動)だからこそ、円滑な滑り出しを遂げたということだろう。これから8月までの3ヵ月間、土日も休まずに作戦は続行される。
自治体によるワクチン接種がなかなか進まない中で、自衛隊が力を発揮していることに多くの国民は喝采を送っているに違いない。菅首相からすれば、自らの強力なリーダーシップで自衛隊を動かしたことを「得点」と考えているだろう。だが、本当にそれで良いのだろうか。

自衛隊出動の要件
もともと国民にワクチン接種をすることは自衛隊の任務ではない。任務ではない、というよりも任務だと想定されていない、と言った方がいい。自衛隊法にもワクチンの大規模接種会場の運営などはどこにも書かれていない。
念のために言っておくが、筆者はワクチン接種を自衛隊が行うことに反対しているわけではない。早い段階からワクチンの輸送などに自衛隊を使うべきだと主張していた。
だが、自衛隊を動かす以上、その根拠となる法律をきちんと整備しておくべきだったのではないか。首相が命じれば、「かつてない」作戦行動ができてしまう、というのは法治国家として問題だと思うのだ。
実は、新型コロナウイルス対応で、自衛隊が「前例のないオペレーション」を行うのは初めてではない。
2020年1月、新型コロナの脅威に日本として初めて直面したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」(乗員・乗客約3700名)が横浜に入港した際、自衛隊が出動、生活・医療支援、下船者の輸送支援などを行った。1月31日から3月16日まで46日間、延4900人が活動した。
この時の出動の法的根拠について、防衛白書には次のように書かれている。
「帰国した邦人などの救援にかかる災害派遣を実施した」「この際、感染拡大防止のための帰国邦人などへの支援については、特に緊急に対応する必要があり、かつ、特定の都道府県知事などに全般的な状況を踏まえた自衛隊の派遣の要否などにかかる判断に基づく要請を期待することは無理があって、要請を待っていては遅きに失すると考えられたことから、要請によらない自主派遣とした」
自衛隊の出動目的は、防衛出動、治安出動、災害派遣の3つが法律で定められている。災害派遣は原則として都道府県知事の要請が必要だが、危機直面した場合には自主的に派遣できるようになっている。いつ起きるか分からない災害に即応するためだ。
また、それに先立つ1月29日30日に、中国・武漢から邦人を帰国させるためのチャーター機に自衛隊の看護官2人を派遣したが、その際には「官庁間協力」という位置づけで参加した。これは、他省庁が行う活動に自衛官が協力するというもので、自衛隊としての部隊行動ではない。

菅首相独自の判断
では、今回のワクチン接種はどんな法的位置づけなのか。
取材してみると「災害派遣」ではないという。事前に都道府県知事からの要請があったわけではなく、菅首相が独自に決めたものだ。新型コロナの蔓延自体は「災害」と言えるかもしれないが、ワクチン接種を「災害救援活動」というには無理があると考えたのだろう。
しかも、要請なく自主派遣するだけの、緊急性も認められるかどうか微妙だ。命令した菅首相自身がどこまで考えていたかどうかはともかく、さすがに内閣官房も防衛省も法的根拠なしに自衛隊を動かせないことぐらい分かっている。
岸防衛大臣は4月27日の記者会見で法的根拠を聞かれ、こう答えている。
「防衛省において様々な病院を運営しております。自衛隊中央病院等々ですね、根拠としては同じような形でなるわけですけれども、自衛隊法の27条の1項及び自衛隊法施行令の46条3項の規定に基づいて、隊員の他、隊員の扶養家族、被扶養者等の診療に影響を及ぼさない程度において、防衛大臣が定めるところにより、その他の者の診療を行うことができるとされていることから、新型コロナウイルスワクチンの接種は自衛隊中央病院が果たすべき本来の任務の一つということで行ってまいります」
自衛隊病院は部分的に一般の患者の診療も行えることになっている。つまり、自衛隊病院の「院外活動」という扱いで、ワクチン接種は自衛隊病院の「本来の任務」だというのである。
これは苦しいのではないか。自衛隊病院が「出動」して、不特定多数の国民にワクチンの大規模接種をすることが、もともと「本来の任務」として想定されていたわけではない。防衛副大臣の訓示にもあったように、「部隊」が「かつてないオペレーション」を行っているのだ。
繰り返すが、自衛隊がワクチン接種すべきでない、と言っているわけではない。こうした法律の「拡大解釈」ではなく、自衛隊に活動させるために法律を整備すればいいのだ。新型コロナの蔓延から1年以上も時間が経っているのだ。時間がなかったわけではない。

法治主義は少数派の危惧?
実は、私がこう考えるようになったのは、80歳代の著名な官僚OBに怒られたからだ。私が、ワクチンの緊急輸送に自衛隊や警察を使うべきだと言ったところ、「何でも自衛隊や警察にやらせろというのは間違いだ」と諭された。老官僚はまさに国家権力を動かす立場にいた人物だ。
「自衛隊を動かすというのは国家権力の発動なのだ。その行動はきちんと法律で定めておかなければいけない。これまでも自衛隊が出ていく時には必ず法律を作ってきた。総理が命令すれば前例のないこともやるというのは問題だ。良いことをやるのだからいいではないか、国民に強制力を行使しなければ部隊を何にでも使えるというのであれば、なし崩し的に『いつか来た道』になりかねない」と言うのだ。
この件について、与野党の何人かの政治家に聞いてみたが、反応は鈍かった。「国民が求めていることをやっているのだから許されるのでは」というのだ。集団的自衛権を解釈改憲で認めた時に怒った人たちも、この件は関心の外のようだ。
首相が善人で、首相が自衛隊に発する命令は常に国民のためになることだけ、という前提で考えているわけだ。悪人が首相になって暴走し、自衛隊に命令を出すということなど「想定外」というわけだ。
頭の体操で、新型コロナ患者を隔離するという名目で自衛隊を使って政権に不都合な国民を拘束することも法律の拡大解釈でできてしまうのではないか、とある幹部官僚に聞いたところ、「法治国家ではそんなことはあり得ない」という答えが返ってきた。
法治国家だからこそ、まずは法律を作るべきだったと思うのだが、どうやら少数派の危惧ということのようだ。

インドネシア、潜水艦3倍めざす 日本は購入意向調査(日経新聞)


【ジャカルタ=地曳航也】インドネシアは海軍力を増強する。海軍の潜水艦が沈没し全乗員53人の死亡を断定して25日で1カ月となった。中国の海洋進出が活発になるなか、事故を踏まえて潜水艦の配備体制を強化する。最大で現行の3倍となる12隻の保有をめざす。護衛艦の調達も拡大する。
複数のインドネシア国防当局関係者が明らかにした。海軍は保有していた潜水艦5隻のうちの1隻「KRIナンガラ402」を沈没で失った。インドネシアは世界有数の海洋国家で排他的経済水域(EEZ)の面積は3位だが、同6位で約20隻を保有する日本などに比べ見劣りする。
プラボウォ国防相は事故を受け装備品への投資を急ぐ考えを示した。潜水艦については韓国と生産協力を進めている。フランスやロシア、トルコから輸出の打診を受けているもようだ。日本政府も輸出に関し意向調査に乗り出した。
KRIナンガラ402は4月21日、インドネシアのバリ島沖で魚雷発射演習の準備中に消息をたった。1977年のドイツ製でインドネシアが81年に調達した。国軍は沈没が海中の自然現象により制御不能になったためとする。
事故を受けてインドネシアは潜水艦の体制に危機感を強めている。南シナ海の同国領ナトゥナ諸島周辺のEEZで公船を活動させる中国は、2月に海警局に武器使用などの権限を与える海警法を施行させた。今後一層、動きを活発化させる可能性がある。
インドネシアのシンクタンク、安全保障戦略研究所のカイルル・ファーミ氏は「潜水艦を目標まで増やせれば巡視船では到達が難しい海域での集中警戒監視が可能になる」と指摘。ナトゥナ諸島周辺の外国船の進入を減らせると分析する。

インドネシアは近年、潜水艦の配備で韓国と連携し、造船大手の大宇造船海洋と技術協力を進めてきた。現有4隻のうち2隻は韓国製で、1隻は韓国から技術移転のうえ自国生産した。沈没した潜水艦も韓国で12年まで全面修理を受けていた。
インドネシアは防衛装備品を輸入する際、技術力の向上と雇用の確保を狙い、相手国からの技術移転を原則とする。韓国は価格とあわせ好条件を示してきた。ただ電池の問題で電力供給が不十分であるなどインドネシア側には韓国製の性能に不満もある。
日本が潜水艦を輸出する場合、海上自衛隊が配備する「そうりゅう型」と呼ばれる最新鋭艦を想定する。スクリュー音が小さく静粛性に優れるうえ、長時間の潜水にも耐えられ、世界最高水準の性能を持つとされる。
インドネシアにとっては隻数を増やすと同時に海洋防衛の質を上げる利点もあるが、価格や技術移転の面で越えるべきハードルは高い。海軍関係者は「韓国製より高価格だろう。値段に見合った技術移転の条件が不可欠だ」と指摘する。
日本は16年、フランスやドイツと受注を競っていたオーストラリアの次期潜水艦事業で仏政府系企業に敗れた。雇用の拡大を狙ったターンブル政権(当時)が現地生産と技術移転に固執し、好条件を提示できなかった。潜水艦は「機密情報の宝庫」とされ、情報漏洩への懸念から日本政府内にも輸出は慎重にすべきだとの声もある。
インドネシアは護衛艦も増強する方針で、日本の「FFM」と呼ばれる最新鋭の護衛艦に関心を示している。欧州の複数の国とも交渉を進めており、価格や技術移転で好条件を引き出したい構えだ。

米国防予算、太平洋抑止強化へ5600億円要求(産経N)


【ワシントン=黒瀬悦成】バイデン米政権は28日公表した2022会計年度(21年10月~22年9月)予算教書で、総額7150億ドル(約78兆5000億円)の国防総省予算のうち、中国をにらんだインド太平洋地域での米軍の抑止力強化のための「太平洋抑止構想」(PDI)向けに約51億ドル(約5600億円)を要求した。21会計年度の国防予算の大枠を定めた国防権限法に盛り込んだ約22億ドルから倍以上の増額。

国防総省は予算要求に関する説明書で中国を「米国および同盟・パートナー諸国に対する重大かつ長期的な安全保障上の脅威」と位置づけた。また、「中国はこの数十年間、軍の近代化を積極的に進め、米軍が地域で戦力を投入する能力を減殺しようとしている」と指摘し、同省の取り組みを中国に集中させるべきとの立場を鮮明にした。
PDIでは、米国とロシアの中距離核戦力(INF)全廃条約(19年失効)で禁止されていた射程500キロ以上の地上配備型中距離ミサイルに加え、極超音速兵器、通常弾頭型のトマホーク巡航ミサイルや艦船発射型のSM6対空・対艦ミサイルの開発と配備に予算を投じるとした。

また、中国が潜水艦隊を増強させるなど西太平洋での米海軍の「接近阻止・領域拒否」(A2AD)を目指しているのに対抗し、対潜任務などを担う無人戦闘艦の開発と建造に向けた予算を増額した。
日本など同盟国への拡大抑止の一環として、24会計年度までに核爆弾搭載可能なF16戦闘機から後継である核搭載型のF35への切り替えを完了することも明記した。
同時に、中国による東シナ海や南シナ海などでの軍事行動を想定し、海兵隊が敵兵力の脅威圏の範囲内で戦闘を展開する「スタンドイン能力」の向上に向けた予算措置も取られた。
一方、核兵器の近代化に関しては、1970年代に配備された大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の後継となる、「地上配備型戦略的抑止」(GBSD)システムに21会計年度比12億ドル増の26億ドルを要求した。敵地深く侵入して核攻撃を行う新型の無人戦略爆撃機B21「レイダー」の開発予算にも30億ドルの予算措置を求めた。

尖閣領海侵入4隻に 中国船、日本漁船3隻に接近(産経N)


第11管区海上保安本部(那覇)は29日、中国海警局の船2隻が午前2時55分ごろから、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に相次いで侵入したと発表した。南小島の南東約25キロの海上で、操業中の日本漁船3隻に接近しようとする動きを見せた。また午前8時40分ごろから、新たに海警局の船2隻が侵入した。同日、領海内に侵入した中国船は計4隻となった。

中国当局の船が尖閣周辺で領海侵入したのは今月25日以来で、今年20日目。
11管によると、中国船1隻は機関砲のようなものを搭載。日本漁船3隻には、それぞれ3人ずつ乗っている。海保が漁船の周囲に巡視船を配備して安全確保に当たり、中国当局の船に領海から出るよう警告した。領海外側の接続水域も含めた尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは106日連続となった。

ワクチン接種:収束の鍵はスピードだ(朝雲:時の焦点)


新型コロナウイルスの流行を収束させるには、多くの人がワクチン接種によって免疫をつけることが不可欠だ。
 自衛隊による大規模接種が、東京と大阪で始まった。
 初日には菅首相が東京会場を視察し、「自衛隊は、新型コロナについても、最後の砦として国民から期待されています」と激励した。
 市町村による高齢者向けのワクチン接種は4月に始まったが、確保量がまだ少ないこともあり、特に都市部では思うように進んでいない。自衛隊による接種は整然と行われ、高齢者から感謝の声が相次いだ。
 菅首相は、高齢者向け接種を7月末までに終わらせるため、「1日100万回」を目標を掲げている。
 重症化する恐れが高い高齢者への接種が進めば、社会には安心感が広がろう。関係者の努力と工夫でスピードを上げていきたい。
 自衛隊の取り組みに続き、都道府県にも、独自に特設会場を作る動きが広がっている。
 ワクチンは、すでに活用されている米ファイザー製に加え、米モデルナ製、英アストラゼネカ製が承認された。それぞれ接種間隔などが異なり、市町村の接種ではファイザー製、大規模接種ではモデルナ製が使われるという。混乱を避けるため有効な方法だろう。
 大規模接種と市町村による接種で、二重予約とならないようにしなければならない。予約が急にキャンセルされれば、貴重なワクチンとせっかくの接種機会が無駄になりかねない。
 もちろん行政が十分に呼びかけることが大切だが、まずは利用者自身の注意が求められよう。
 一部報道機関が、国の予約システムに架空の数字を入力するなどして予約が取れたと報じた。その手法も詳細に紹介しており、模倣を誘発しかねない。
 そもそも、大局を見ず、細かな不具合をことさらに問題視して取り上げる姿勢は疑問である。
 市町村による接種でも、急なキャンセルで余ったワクチンを首長らに接種したことを批難する論調が見られた。
 重要なのは、ワクチン接種は当事者だけに利益をもたらすものではなく、一人でも多くの人が接種することが社会全体のメリットとなる、ということである。
 完璧な予約システムを作るまで接種を始めなかったり、批判を恐れて余ったワクチンを廃棄したりするようなことがあれば、日本の感染収束は大きく遅れてしまう。
 英国は、収束を急ぐため、救急救命士や薬剤師に加え、医療資格のないボランティアも、訓練をしたうえでワクチン接種ができるようにした。日本は、同じ対応はできなくとも、その姿勢には学ぶ必要があろう。
 今は、「急(せ)いては事を仕損ずる」ではなく、「巧遅(こうち)は拙速に如かず」で臨むべき局面である。
宮原 三郎(政治評論家)

米国防予算、対中国シフト鮮明 先端技術に投資、海空軍増強(時事N)


【ワシントン時事】バイデン米政権は28日、2022会計年度(21年10月~22年9月)の国防総省予算として、7150億ドル(約78兆5000億円)を議会に要求した。軍事力を急拡大する中国に対抗するため、人工知能(AI)や極超音速兵器などの先端技術開発を重視。海・空・宇宙軍の能力向上に重点的に予算を割り当てた。
ヒックス国防副長官は記者会見で「中国はインド太平洋地域と世界各地で競争力を増している」と指摘。「予算要求では中国に対するアプローチを明確にし、対中国を最優先した投資を行った」と説明した。

米歳出、戦後最大660兆円 成長戦略に重点配分―バイデン政権初の予算教書
 具体的には、A10攻撃機や無人偵察機「グローバルホーク」など旧式の装備品を退役させ、28億ドルを節減する方針を示した。代わりに新技術の研究開発費は前年度比5.1%増で、過去最高となる1120億ドルを計上した。
 中国に対する軍事的優位を奪回するため、インド太平洋地域での米軍の能力向上を目的とする基金「太平洋抑止イニシアチブ」に51億ドルを配分。バージニア級原子力潜水艦を2隻、最新鋭ステルス戦闘機F35を85機調達して海・空両軍を増強する一方、アフガニスタンからの全面撤収などを反映し、陸軍の予算は削減した。
 また、核抑止力を維持するための核兵器近代化に277億ドルを充てた。冷戦期に配備され、老朽化した大陸間弾道ミサイル「ミニットマン3」の後継ミサイルの開発も継続。ただ、バイデン政権は核政策の指針となる「核態勢の見直し」(NPR)を策定中で、核抑止政策が今後大きく転換する可能性は高い。
 国防総省予算にエネルギー省の核兵器維持管理費などを加えた国防関連予算は前年度比1.7%増の7530億ドルとなった。インフレ率を考慮すると微減となり、野党からは予算不足を批判する声も出ている。

自衛隊法などの改正案 今国会に共同で提出の方針 維新と国民(NHK)


中国海警局の船の領海侵入が続いていることを受けて、日本維新の会と国民民主党は、領海警備の強化に向けて、自衛隊が警戒監視を担えることなどを明確にする自衛隊法などの改正案を、今の国会に共同で提出する方針です。

日本維新の会と国民民主党がまとめた自衛隊法などの改正案では、中国海警局の船の領海侵入が続いていることを念頭に、自衛隊が必要な警戒監視や情報収集などを担えることが明記されています。
これらの活動は、現状でも防衛省設置法の「調査・研究」の規定に基づいて行えるとされていますが、自衛隊法に位置づけることで、任務の根拠をより明確にするねらいがあるとしています。
また警戒監視などの活動中の部隊が生命を守るためにやむをえない場合は「武力の行使」に至らない範囲で武器の使用を認める規定も設けられていて、両党は、この改正案を今の国会に共同で提出する方針です。
日本維新の会と国民民主党が共同で国会に法案を提出するのは、衆議院では今回が初めてです。

沈没した北朝鮮貨物船の正体 安全保障問題専門家 国連専門家パネル元委員・古川勝久(産経:正論)


今月21日午後11時ごろ、第8管区海上保安本部(舞鶴)が、北朝鮮船籍貨物船「チョン・ボン(Chong Bong)号」から無線で救助要請を受けた。
「貨物倉庫が浸水している」
船は島根県・隠岐諸島から北北西約45キロの日本海の沖合を航行中だった。海保巡視船3隻等が現場に急行したが、貨物船は大きく傾いた。乗組員21人は救命艇で脱出し、22日午前4時過ぎ、付近を航行中の北朝鮮船籍タンカー「ユ・ジョン(Yu Jong)2号」に救助された。タンカーはほどなく現場海域を離れた。貨物船は東に約30キロ漂流し、沈没した。
1人の命も失われなかったことは何よりだ。が、問題が一つある。実は、この貨物船もタンカーも、国連安全保障理事会が制裁対象に指定した、密輸の「常習犯」だった。長年にわたり米国等の関係諸国が追跡してきた船舶である。乗組員全員が、度重なる国連制裁違反の責任を問われている。
海保は、日本の排他的経済水域(EEZ)で、「お尋ね者」が救助されて目前から立ち去るのを見守るしかなかったようだ。もう少し何かできなかったものか。

≪「お尋ね者」の過去≫
チョン・ボン号は2015年8月までの間、「Blue Nouvelle号」や「Greenlight号」という名前で、キリバス共和国やカンボジア籍として国際海事機関に登録されていた。しかし実のところ同船は、北朝鮮の当時最大の海運会社「オーシャン・マリタイム・マネジメント社(OMM)」が運航する、外国籍偽装の北朝鮮船だった。
OMMは13年7月、ミグ戦闘機や地対空ミサイルシステム等の大量の兵器を、キューバから北朝鮮向けに大型貨物船で密輸中、通過地点のパナマ運河で現地当局に摘発された。史上最大規模の兵器密輸摘発事件だった。国連安保理は重大な制裁違反とみなし14年にOMMを制裁対象に指定した。
チョン・ボン号はOMM管轄船として国連制裁対象に指定された。もしこの船が外国に寄港すれば、拘留すべき対象とされた。が、同船は船籍を北朝鮮に変更し、同国政府の庇護(ひご)下でその後も堂々と航行を続けた。
他方、ユ・ジョン2号も国連制裁違反の「常習犯」のタンカーだ。同船は18年2月、東シナ海の公海上で、国連安保理決議で禁止された石油精製品の「瀬取り」中、海上自衛隊の護衛艦とP―3C哨戒機に摘発された。同船も度重なる制裁違反行為が確認され、例えば19年7月には堂々と中国・山東省の港に入出港した。中国当局は国連制裁船を取り締まらず、支援すらしているとみられ、あからさまな安保理決議違反だ。

≪沈没直前の不審な動き≫
密輸業者は米政府等の監視を気にする。船舶の位置情報を電波発信する「自動船舶識別装置(AIS)」の電源を切り、位置を把握されにくいよう工夫する。今回も典型的な例だ。
チョン・ボン号の船員は沈没前、海保との無線通信で、「船は鉄を積んで北朝鮮の清津港を出発し同国の松林港へ向かう途中だった」と説明したという。だが、そもそも同船の位置情報はほとんど不明で、4月中旬以降どこにも寄港実績が記録されていない。沈没の直前、船は韓国東海岸沖の日本海を南下中だったが、その間もほとんどAISの電源を切っていた。船が遭難しそうになって初めて位置情報を発信した。
ユ・ジョン2号の位置情報もほとんど記録されていない。事故の際、どこからともなく現れ貨物船の乗組員を救助した後、再び行方をくらました。

≪積極的に救助し尋問せよ≫
緊急時に人命救助が最優先されるべきは論をまたない。EEZでは航行の自由が優先され、現場に急行した海保にはできることが限られる。だがチョン・ボン号が日本のEEZで沈没後、油の流出が確認された。EEZで沿岸国は「海洋環境の保護及び保全」の管轄権を有し(海洋法に関する国連条約56条)、同条約に従って法令遵守(じゅんしゅ)確保のため、乗船、検査、掌捕等の必要な措置を取ることができる。
また国連安保理は決議2375号第7項で、船の貨物に禁輸品が含まれる合理的根拠がある場合、当該船に対して「旗国の同意を得て公海上で船舶を検査すること」を国連加盟国に要請している。もちろん「旗国」が北朝鮮の場合、同国政府が船舶検査に同意することはない。が、厳格な対応の意思を示し、制裁違反船舶に警告すれば一定の抑止にはなろう。
制裁違反船の乗組員は、外国の密輸パートナー企業等の重要情報を知っている。海保は北朝鮮乗組員を積極的に救助し、彼らの安全を確保したうえで、尋問を試みる。EEZを通過する制裁違反船に対しては、少なくとも可能な限り船舶検査を北朝鮮側に要請する。国連制裁違反船に対してもう少し踏み込んだ措置を取れないか、検討すべきだ。
救命救助は、制裁違反の無罪放免を意味するわけではない。(ふるかわ かつひさ)

尖閣諸島沖に中国海警局の船2隻、相次ぎ領海侵入(読売N)


 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、29日午前2時53分頃から同56分頃にかけて、沖縄県石垣市の尖閣諸島沖の領海に中国海警局の船2隻が相次いで侵入した。付近で操業中の日本漁船に接近する動きを見せたため、海上保安庁の巡視船が漁船の安全を確保している。

自衛隊法などの改正案 今国会に共同で提出の方針 維新と国民(NHK)


中国海警局の船の領海侵入が続いていることを受けて、日本維新の会と国民民主党は、領海警備の強化に向けて、自衛隊が警戒監視を担えることなどを明確にする自衛隊法などの改正案を、今の国会に共同で提出する方針です。

日本維新の会と国民民主党がまとめた自衛隊法などの改正案では、中国海警局の船の領海侵入が続いていることを念頭に、自衛隊が必要な警戒監視や情報収集などを担えることが明記されています。
これらの活動は、現状でも防衛省設置法の「調査・研究」の規定に基づいて行えるとされていますが、自衛隊法に位置づけることで、任務の根拠をより明確にするねらいがあるとしています。
また警戒監視などの活動中の部隊が生命を守るためにやむをえない場合は「武力の行使」に至らない範囲で武器の使用を認める規定も設けられていて、両党は、この改正案を今の国会に共同で提出する方針です。
日本維新の会と国民民主党が共同で国会に法案を提出するのは、衆議院では今回が初めてです。

政府、台湾へのワクチン供給支援を検討(産経新聞)


政府が新型コロナウイルスの感染拡大でワクチンの確保が課題になっている台湾に対し、国内供給用に調達する英製薬大手アストラゼネカのワクチンの一部を提供する方向で検討していることが分かった。複数の政府・自民党関係者が27日、明らかにした。日本国民への接種は他社製でまかなえる量を確保しており、影響はない見通し。日本と台湾は大規模災害などの際に相互に助け合っていることも踏まえ、今回は緊急措置として支援が必要と判断した。
政府内では、ワクチンを共同購入して途上国にも分配する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて台湾に供給する案が浮上している。今後、台湾当局から必要な供給量や提供時期などを聞き取った上で詳細をつめる。早ければ来月にも提供の実現を目指す。
台湾の蔡英文総統は26日、一部の海外製薬会社からのワクチン購入に関し、中国の介入で今も契約できていないことを明らかにした。感染が急拡大する中、中国の妨害の影響もあり、人口約2300万人に十分なワクチンを早期に調達することが困難になっている。
政府は米製薬大手ファイザーのワクチンを年内に1億9400万回分(9700万人分)、米製薬会社モデルナ製を9月までに5千万回分(2500万人分)契約した。両社のワクチンだけで約2・4億回分(約1・2億人分)となり、16歳以上の接種対象者のほぼ全員分を確保している。

一方、アストラゼネカ製については、年内に1億2千万回分(6千万人分)の供給契約を結んだが、海外で接種後にまれに血栓が生じる事例が報告され、当面公的接種の対象外となった。今後も使い道が決まらなければ、保存期間を迎える可能性も出ている。
日台の相互支援の歴史は長い。平成23年の東日本大震災では、台湾から日本への義援金が200億円超にのぼった。昨年4月、新型コロナの感染拡大に伴うマスク不足の際には台湾から医療用マスク200万枚が送られた。
2016年の台湾南部地震では、日本政府が100万ドル規模の支援を表明した。18年の台湾東部地震では、行方不明者の救出を支援する専門家チームを派遣した。

大規模接種、首都圏3県も予約開始へ 午前11時から(日経新聞)


政府は28日、自衛隊が運営する都内の新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターの予約対象を埼玉、千葉、神奈川3県の県民に広げる。午前11時ごろから東京会場の専用サイトで予約をスタートする予定だ。東京都民向けだった31日~6月6日接種分の予約枠に空きがあり、3県の予約を前倒しする。

65歳以上の高齢者が予約できる。自治体から送られた接種券が必要で、まだ一回も接種していないことが条件になる。防衛省のホームページや対話アプリ「LINE」を経由し、専用サイトで申し込む。
東京会場では7日間で7万人分の枠を用意し、都民向けに5月24日に予約を始めた。27日午後3時時点で1万8000人分が余っていた。当初、3県の予約は31日に始め、6月7日から接種する計画だった。
大阪会場は大阪府民を対象にした5月31日~6月6日接種分の予約が満了している。5月31日から京都府民と兵庫県民を対象に加え、6月7~13日接種分の予約を始める。

「南モンゴル議連」の世界史的意義 文化人類学者静岡大学教授・楊海英(産経:正論)


世界史的第一歩を日本は戦後76年を経て踏み出した。4月21日に「南モンゴルを支援する議員連盟」が正式に発足したからだ。

≪同化政策がきっかけ≫
議員連盟結成のきっかけは、昨年秋から実施された中国政府によるモンゴル語廃止政策だ。内モンゴル自治区においてモンゴル語で行ってきた各種学校教育を逐次、中国語に切り替えていく同化政策が導入されたことである。
自治区のモンゴル人は一致団結して抗議活動を展開したし、同胞の国モンゴル国でも力強い支援が沸き起こった。日本をはじめ欧米諸国に暮らすモンゴル人も国籍を問わず反対の声を上げ続けた。国際社会も文化の虐殺だと批判、新疆ウイグル自治区で進められているジェノサイド(民族大量虐殺)同様に深刻な懸念が示された。
私たち日本で生活するモンゴル人は、中国の同化政策に反対する署名活動を始めると同時に正義感ある政治家に支援を求めた。参院議員の山田宏氏と衆院議員の上野宏史氏は深い理解と同情を示し、民主主義大国として日本は中国の暴虐に歯止めをかける必要がある、との認識を共有した。両氏が自民党の同志らに幅広く呼びかけた結果、衆参両院計28人の政治家が集まって正式にスタートした。
議連発足の席上で高市早苗会長は、南モンゴル人弾圧問題は中国への内政干渉ではなく、国際問題だと喝破した。議連結成は南モンゴルだけでなく日本にとっても大きな歴史的意義を有している。

≪戦後史観からの脱却≫
第1に、日本を長期にわたって束縛してきた戦後史観からの脱却の第一歩になる。戦後史観とは、日本が戦前に経営していた台湾と満州、それに蒙疆(もうきょう)(モンゴル軍政府、モンゴル自治邦とも)についてひたすら「侵略」の観点から語る自虐史観を指す。
台湾は大航海時代から西洋との結びつきが強く、世界史の一環を成す。モンゴル人と満州人、それにウイグル人とチベット人の近代史もマルクス主義者が強弁する如(ごと)く「西洋の植民地支配からの解放」を目指したものではない。
古い帝国・中国からの解放を目的に、民族自決を求めてきた性質を帯びる。民族自決を実現するために、ロシア(ソ連)や新興の大日本帝国の力を借りようとした。日本もそのような諸民族の希求に応えようとしたが、紆余(うよ)曲折を経て道半ばで頓挫(とんざ)した。
戦後の長い道程の中で、日本は台湾との政治関係を絶ち、満蒙を「忘却」した。それは、中国への政治的配慮が優先された選択だっただろうが、多くの満蒙移民と現地との繫(つな)がりは断絶しなかった。日本人による満蒙研究は世界の植民地学をリードしてきたし、何よりも「旧満蒙」に生まれた若者たちにとって、日本は相変わらず憧れの国である。父祖も古き良き日本時代を体験し、その経験を中国による過酷な統治と比較して子孫に語り続けたからだ。
かくして現在の日本には1万人以上もの満蒙のモンゴル人が学び、働くようになったのである。
中国はずっと内モンゴル自治区の東部、即(すなわ)ち旧満蒙のモンゴル人を脅威と見なし、「日本のスパイ」と断じて粛清を実施した。文化大革命中には34万人が逮捕され、3万人近くが殺害されるほどのジェノサイドが発生した。
日本における議連結成は、旧植民地への建設的な関与を意味している点で世界の主要国と肩を並べるようになったのである。それは英仏が自身の元植民地の人権問題等に積極的に関わり、建設的な発展の道筋を教え、導いているのと同じである。「侵略」と「反省」のみで過去を位置づけるのではなく、満蒙側からも評価されている民族自決への支持と近代化促進は大いに自負していいことである。

≪ヤルタの闇を突き破れ≫
第2に、議連の結成は国際法違反の「ヤルタ協定」の見直しにつながる。モンゴル人は古代から長城以北を自国の領土と見なし、中国と異なる文明を構築してきたと認識している。第二次世界大戦後もモンゴル人民共和国は戦勝国の地位を獲得していた。同国がソ連とともに参戦したのも、同胞の南モンゴル人を中国と日本の支配から解放するためだった。
モンゴルの民族解放戦争は日本を敗戦に追い込んだものの、国土の半分を宿敵の中国に取られた。背景にはモンゴル人の民族統一の意志に反した、秘密の「ヤルタ協定」が交わされていた問題がある。同協定で日本の領土もソ連に占領されたのは周知の事実だが、闇取引の舞台のヤルタにモンゴル人の代表も日本人もいなかった。
どんな協定・条約でも当事者不在の場合は違法である。モンゴル人と日本人は今後一致団結し「ヤルタ協定」の違法性について訴えていく必要があるし、その環境は議連の結成で整ったといえる。
20世紀日本の世界史はモンゴル人とともにアジア大陸で創造された。モンゴル人は今でも日本の信頼できる盟友であり、日本も脱中国を着実に実現するためにはモンゴル高原をユーラシアへ雄飛する橋頭堡(きょうとうほ)として確保する必要がある。(よう かいえい)

東京五輪 開催の努力あきらめるな 菅首相は大会の意義を語れ(産経:社説)


今夏の東京五輪・パラリンピック開催に向けて政府や東京都、大会組織委員会は努力を続けてほしい。それは新型コロナウイルスの感染を抑え、社会・経済を前に進める上でも大きな一歩になる。
残念ながら、新型コロナは下火になる気配が見えず、東京都などに発令中の緊急事態宣言は6月まで延長される見通しだ。五輪の中止や再延期を求める声が強まりつつある。だが、開催の可否を論じる前に、政府や都、大会組織委は「なぜ五輪を東京で開催するのか」という根本的な問いに真摯(しんし)に答えてきたか。

◆選手も思いを発信せよ
政府や組織委が掲げる「安全・安心な大会運営」は、前提であって答えではない。開催意義をあいまいにしたまま「安全・安心」を繰り返しても、国民の理解は広がらない。菅義偉首相にはそこを明確に語ってもらいたい。
アスリートにも同じことを求めたい。それぞれが抱く希望や不安の真情を、自身の言葉で聞かせてほしい。先が見えない中で鍛錬を続ける彼ら彼女らの不安は国民の不安にも通じる。だからこそ日の丸を背負う選手たちには、五輪を通して社会に何を残せるのか、語る責任がある。
もの言えば唇寒く、時に理不尽な批判を招く風潮は恐ろしい。それでも社会に働きかける努力を続けてほしい。世論の反発を恐れ、口をつぐんだまま開催の可否を受け入れることはアスリートとしての不戦敗に通じる。
陸上の五輪銀メダリストで現役選手でもある末続慎吾は、産経新聞のコラムにこうつづった。
「彼ら彼女らの心の叫びが響くことで、アスリートの本当の思いと社会とがつながってくれることを祈っている。もしそれができたなら日本のスポーツは決して死ぬことはない」。それができなければ、日本のスポーツは死ぬ、とも読める。それほどの覚悟が求められていると理解すべきだ。
見る側、支える側のわれわれもまた、スポーツの価値について改めて考える必要がある。
2002年のサッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会や19年のラグビーW杯日本大会など、最高峰の舞台で勝敗を競う選手の姿は、大きな感動と興奮の記憶を残した。1964年の東京五輪も同様である。目標に向かって思いを重ねる喜びを教えてくれたのは、まぎれもなくスポーツの力だ。
五輪そのものや選手に批判の矛先が向けられる現状では、彼らが正当な評価を受けているとは言い難い。五輪のホスト国として恥ずかしく、情けないことだ。
海外から多くの選手や関係者が東京に集うことで、国民がさらなる感染拡大を懸念することは十分に理解できる。政府や組織委が不安の払拭に努めるのは当然だ。

◆あらゆる知見の結集を
五輪開催に向けた感染予防などの努力は、日本の社会を前に進める努力と同じ方向にあることを強く語ってほしい。
国際オリンピック委員会(IOC)などは、国内外の選手や大会関係者らに厳格な感染予防を義務付けている。選手村に入る参加者の8割超がワクチン接種を受けるとの見通しも示している。
米製薬大手のファイザー社からは、日本側に別枠で選手ら2万人分のワクチンが提供される。丸川珠代五輪相は、訪日する海外選手らと接触機会の多いボランティアの一部や審判、通訳らにも優先接種する考えを示した。
随分と腰の引けた対応だ。モデルナ製ワクチンの承認ですでに国民全体に行き渡る量が確保できた以上、2万人といわず、大会に参加を予定するボランティア8万人全員に接種すればいい。
もし感染が急拡大して五輪が今後中止に追い込まれても、それは無駄にはならない。喫緊の課題は一人でも多く早く接種を済ませることにあるのだから。
国内外のスポーツ界は昨年来、有観客の大規模イベント開催を可能とする知見を集めてきた。これまで、深刻な感染拡大は起こっていない。今夏の東京五輪も感染リスクを極力下げた上で開催することはできるはずだ。

中国VS台湾:冬季五輪後の侵攻説も(朝雲:時の焦点)


米国は長年、台湾への兵器売却や合同演習実施などで、中国に向け〝手を出すな〟の明確なメッセージを送ってきた。
 時に小規模の緊張が生じても、この戦略は機能してきた。しかし、米国の政権交代で、形勢一変の兆しが明白になってきた。
 中国は4月、台湾の東方と西方で同時に大規模な軍事演習。米代表団が訪台した際には、沿岸で実弾演習を行い、通常よりはるかに攻撃的な姿勢を示した。
 中国による台湾侵攻の脅威に関し、「大げさだ」と言う専門家は多い。台湾に多方面から圧力を強めるだろうが、本格的な上陸作戦の侵攻はありそうもないと見る。
 南シナ海の台湾が領有する小さな諸島の一つを奪取して、それに対する台湾の決意と国際社会の出方を試すことは考えられる。
 だが、少なくともごく近い時期に中国指導部が全面的侵攻による政治、経済、国際世論の悪化というコストを正当化できるとみなすとは想像し難いという。
 いささか〝耳にたこ〟の類で、第一、新疆(しんきょう)ウイグル自治区での過酷なウイグル族弾圧、香港民主化の徹底弾圧などを前にして、今さら国際的評判を気にして云々と、一体どこの国の話をしているのかという気もする。
 米インド太平洋軍のデービッドソン司令官が退任前、上院軍事委の公聴会に出席し、中国の台湾侵攻について、「2020年代のうちなのは明らかで、実際には今後6年以内」と警告したのはごく最近(3月9日)のことだ。
 同氏の後任の新司令官に就任(4月30日)したアクイリノ海軍大将も3月末、同委公聴会で、「中国軍の攻撃はそれよりもっと早い可能性がある」と証言していた。
 両氏とも、地域の軍事情勢を天井桟敷から眺めている評論家ではない。米国が持つあらゆる種類の情報、分析にアクセスしており、証言は重大に受け止めるべきだろう。
 台湾を奪えば、中国にとって政治的に大きな強みになる。
 同地域および世界的規模で米国の威信を粉砕し、世界に向けて「米軍も核兵器も経済制裁の威嚇(いかく)」も中国を阻止できなかったという強烈なメッセージになる。
 複数の米軍事筋の「推測」の一つとして一部で評判になっているのは、台湾侵攻は22年2月、中国冬季五輪(4~20日)のすぐ後の可能性という観測だ。
 類似の前例がある。ロシアは14年、ソチで開かれた冬季五輪の閉幕後、すぐにウクライナのクリミアに侵攻した。「伝統的にロシアの領土を奪還」というのがプーチン大統領の主張だった。
 当時、北大西洋条約機構(NATO)は軍事的に何ら対応せず、この事実に中国軍は強く印象付けられたという。
 台湾侵攻が現実化した時、米政府はどうするか。中国の「ワイルドカード」は米政権の弱さで、広範な財政的つながりを見れば当然。空虚な脅しと決まり文句の声明を出す程度ではなかろうが。
草野 徹(外交評論家)

韓国、宇宙開発進展に期待 米とのミサイル指針撤廃で(日経新聞)


【ソウル=恩地洋介】韓国のミサイル開発を制限する「米韓ミサイル指針」の撤廃が決まった。21日の米韓首脳会談で合意したもので、宇宙開発や軍事産業の発展につながるとして韓国内で期待が高まっている。米国に安全保障を依存しない「自主国防」の実現を目標とする観点から、会談の最大の成果だと評価する声もある。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は26日、与野党の代表を招いた席で「韓米ミサイル指針の終了は、韓米同盟の堅固さを対外的に誇示する象徴的かつ実質的な措置だ」と述べ、首脳会談の成果を誇った。
指針によって、韓国はこれまで射程が800㌔㍍までのミサイルしか開発できなかった。韓国軍が保有するミサイル「玄武」シリーズは、北朝鮮をカバーするが北京や東京には届かない。
今後は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)や、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を妨げる規制はなくなる。大型の軍事用ドローンなども作れるようになる。

指針は1979年に作られた。当時の朴正熙(パク・チョンヒ)政権が核開発を始めようとしたことを受け、カーター米政権は東アジアの緊張拡大を懸念。韓国のミサイル開発を「射程180㌔㍍、弾頭重量500㌔㌘」に制限した。
北朝鮮が核・ミサイル開発を加速したことを踏まえ、指針は順次緩和された。2012年には800㌔㍍までの射程が認められ、17年には弾頭の重量制限が取り払われた。
指針の存在は韓国にとって宇宙開発の足かせとなり、ロケット開発は大幅に出遅れた。宇宙開発目的のロケットに取り扱いが容易な固体燃料が使えるようになったのは昨年のことだ。
指針撤廃を踏まえ、韓国政府は宇宙開発や関連する民間産業の育成に注力する姿勢を見せている。文氏は26日の会合で「宇宙産業の発展へ道を開き、独自の衛星航法システムを確保できる。自動運転車などの発展に大きな役割を果たす」と強調した。
指針の撤廃は、文政権を支える革新系だけでなく保守勢力も評価している。保守系紙・東亜日報は「韓米同盟発展への重要な契機となり、対北朝鮮の抑止力を大きく向上させられる」と指摘した。
周辺国から侵略された歴史を踏まえ、自立した安保能力を整える「自主国防」は、歴代政権が掲げた目標でもある。韓国が独自のミサイル開発を重視する背景には、内向き志向を強める米国が将来、朝鮮半島から軍を撤退させる可能性を否定できないこともある。
米国が指針の撤廃を認めた理由については「米国がミサイルを直接配置する代わりに、韓国のミサイル能力を強化して中国をけん制する意図だ」(革新系紙ハンギョレ)と疑う見方もある。中国の反応を懸念する声もあったが、現時点で中国は指針の撤廃そのものには反発していない。

自民 国防部会 自衛隊員にワクチン優先接種求める決議まとめる(NHKニュース)


新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐって、自民党の国防部会などは、自衛隊の任務に支障が生じる事態はあってはならないとして、隊員にワクチンを優先的に接種することを求める決議をまとめました。

政府は新型コロナウイルスのワクチンを医療従事者や高齢者などを対象に、優先的に接種を進めていますが、防衛省・自衛隊では、医師や看護師の資格を持つ「医官」や「看護官」と呼ばれる自衛隊員以外の接種はほとんど進んでいません。
こうした中、自民党の国防部会と安全保障調査会の合同会議で、自衛隊員へのワクチン接種を促進するための決議をまとめました。
決議では「自衛隊は集団行動や共同生活を基本とする組織であり、1人の感染者の発生がクラスターの発生につながる可能性が極めて高い」と指摘し、感染症のまん延によって任務に支障が生じる事態はあってはならないとしています。
そして「有事と災害は、ワクチン接種を決して待ってくれず、わが国防衛の最後の砦である自衛隊員に対し、ワクチンを優先接種すべきだ」としています。
国防部会などでは、近く、この決議を政府に提出することにしています。

米の北朝鮮政策をどう活用するか モラロジー道徳教育財団教授•麗澤大学客員教授 西岡力(産経:正論)


4月30日、米国バイデン政権が新しい北朝鮮政策をまとめたと報道された。同日にホワイトハウスのサキ報道官が、完全な朝鮮半島の非核化が目標、トランプ式のビッグディール、オバマ式の戦略的忍耐、この2つはしないとして、「綿密で実質的な接近とともに外交的解決を模索する」と言った。
5月21日、米韓首脳会談でバイデン大統領は北との無条件のトップ会談はしないと明言した。
トランプ政権の北朝鮮政策は、トップダウン方式だった。北朝鮮のような独裁国家ではトップが全てを決めるから首脳会談でビッグディール、一括解決を目指した。同政権は首脳会談に持っていく前に強い軍事圧力をかけた。その圧力を背景にした首脳会談だった。トランプ氏は「北朝鮮が核を全廃しても、制裁は解除するがお金は出さない」と明確に言った。

≪拉致被害者救出につなげ≫
一方、日本の安倍晋三政権は拉致解決を条件にして国交正常化に伴う大規模経済支援をくり返し提案していた。トランプ大統領のビッグディールには「拉致」が組み込まれていた。
しかし残念ながらそれはうまくいかなかった。2019年2月のハノイでの2回目の米朝首脳会談で非核化協議は決裂した。金正恩委員長は寧辺の核施設だけを廃棄するから制裁の8割以上をやめてくれと言った。これはあまりにも虫のいい取引だった。それでトランプ大統領は、「寧辺以外にもウラン濃縮工場があるでしょう。それを廃棄しなさい」と言って昼食の約束もキャンセルして帰国してしまった。
バイデン政権の、ビッグディールではない事実上のスモールディールを重視する「綿密、実質的な接近」という政策を、拉致被害者救出にどう活用するか。
まず悪いシナリオを防ぐことだ。拉致が動かない中で、核で小さな取引が成立して制裁が緩むこと、これが最悪だ。小さな取引の中にも必ず拉致を入れる。拉致なしで取引をすることに反対し続けるのだ。米国は対中包囲網で、菅義偉政権を必要としている。

≪「良いシナリオ」実現へ≫
それなら、菅政権が最優先課題としている拉致問題を棚上げすることはやめてほしいということを言い続けることだ。
そして、良いシナリオを実現するように努力する。バイデン政権はトップ会談を重視しないが、菅首相は条件なしのトップ会談をしようとしているので米朝協議が進まない中、先に日朝首脳会談が実現することもあり得る。
会談では当然、全拉致被害者の即時一括帰国の実現が焦点となる。その場合、見返りが必要になってくる。
日本は国際制裁よりも強い制裁をしているから、独自制裁部分は拉致で使える。被害者が全員帰って来る、つまり向こうが人道的行動をとるのであれば、こちらも人道的行動、すなわち人道支援をすることはできる。また国交正常化後に大規模な経済支援をすることを約束することもあり得る。その動きをバイデン政権に認めさせることが必要だ。
だから今なすべきことは、バイデン政権への拉致問題の打ち込みだ。その点で、4月に行われた日米首脳会談は成功した。
5月3日付の産経新聞のインタビューで菅首相がこう語った。
「バイデン政権は菅政権が何を望んでいるか、研究に研究を重ねている。北朝鮮による拉致問題についても、少人数会合に同席したブリンケン国務長官、サリバン大統領補佐官、キャンベル・インド太平洋調整官らが拉致問題解決を願うブルーリボンバッジを上着につけていた。ブルーリボンは私を含む日本国民が一番喜ぶだろうと考えたのでしょう」
「拉致問題の解決に向け、私は(バイデン大統領に)条件なしで金氏と会う決意だと改めて話しました。そうしたら、それは当然だという感じで、反射的に拉致問題の即時解決を求める米国のコミットメントが示されました。実は最初の電話会談でも(拉致問題は)向こうから言及してきましたよね」

≪バイデン政権も菅政権必要≫
菅政権が拉致問題を重視しているということがバイデン政権に伝わっている。
そしてバイデン政権は菅政権の協力が必要だから、国務長官、補佐官、調整官など外交担当の幹部たちがブルーリボンバッジをつけて菅首相の前に出てきた。
問題はここからだ。北朝鮮がどう出てくるかが重要だ。北朝鮮は制裁によって本当に苦しんでいる。統治資金が枯渇し幹部への配給が止まり、地方では餓死が出始め治安機関員へのテロ事件が頻発、平壌では5月中旬、反体制ビラが大量にまかれた。だから、バイデン政権か菅政権との交渉に出てくる可能性は高い。
バイデン政権に先に支援を求めて来た場合は、拉致問題の棚上げを防ぐ。菅政権に先に求めてきた場合には、バイデン政権にも拉致を先に解決することを容認させる。バイデン政権の北朝鮮政策見直しをそのように活用しなければならない。(にしおか つとむ)

安保理5大国 平和への責任を自覚せよ(産経:社説)


イスラエルとパレスチナのイスラム原理主義組織ハマスが停戦に入った。聖地エルサレムを巡る対立など火種が消えたわけではない。当面は衝突を防ぎ、停戦を維持することが肝要である。
イスラエル軍の空爆を受けたガザでは、学校や病院などが破壊され、子供を含む200人以上が死亡した。生活再建が急務であり、各国の支援が欠かせない。
停戦合意は、イスラエルと国交があり、ハマスともパイプを持つエジプトの調停が奏功した。
本来なら関係国の仲介と並行し、国連安全保障理事会が国際社会の総意としてイスラエルとハマスの双方に攻撃停止を求め、圧力をかけるべきだった。

国連憲章のもと、国際の平和と安全の維持に主要な責任を負うのが、米英仏露中の5常任理事国など15カ国で構成する安保理だ。
その安保理がこの紛争に際し、初めて声を上げたのが、停戦開始後にこれを「歓迎」する報道声明だったとは情けない。同じ声明でも「議長声明」は記録に残るが、報道機関向けの「報道声明」にはそれほどの重さはない。
安保理は停戦開始前、4度も会合を開いたのに、その報道声明すら発表できなかった。独自の調停努力を優先するという米国の反対があり、議論をまとめられなかったためである。
制裁や軍事介入など法的拘束力を伴う決議は、策定、採択に時間を要する。報道声明で肝心なのは迅速性なのに、停戦まで発出できないようでは元も子もない。
ミャンマーのクーデターを巡っても、安保理は無力を露呈している。3月10日の議長声明で、ミャンマー国軍に自制を求めたのが精いっぱいで、事態打開に向け、制裁などの具体的措置を協議するに至っていない。

ミャンマー問題では、国軍を擁護する中国が欧米の批判の対象になった。ガザを巡っては、その中国が「1国のせいで声明が出せない」と米国非難に出た。
安保理は、大国同士が互いを追いつめ、非難し合う場ではない。勘違いしてもらっては困る。
世界平和は大国が主導するというのが国連の発想である。だからこそ、5常任理事国にはそれぞれ、拒否権という強大な権限が与えられている。残念ながら、いまの常任理事国には、そうした自覚がまるでうかがえない。

改憲発議可否巡り自民・立民が対立 CM規制付則が焦点に…参院憲法審(東京新聞)


参院憲法審査会は26日、改憲手続きを定めた国民投票法改正案の審議を本格化させた。法施行後3年をめどにCMや運動資金の規制についての検討を行うと明記された付則を巡り、自民党などは結論が出る前でも改憲案発議は可能だと主張した。一方、立憲民主党は改正案が成立しても国民投票運動の公平性が担保されないため、発議は事実上できないとの見解を示し、認識の違いが浮き彫りとなった。

◆立民「公正な手続きを」
 衆院憲法審査会で採決した際、付則を盛り込む修正案を提出した立民の衆院議員、奥野総一郎氏は改憲発議に関して「民意がきちんと表れる公平、公正な手続きをしなければならないのが憲法上の要請だ」と強調。CM規制などの扱いを検討している間は発議できないと指摘した。

◆自民「原案審議も発議も可能」
 これに対して、同じく提出者として答弁した自民の衆院議員、中谷元氏は「法律的に全く言及されておらず、改憲原案の審議も発議も可能だ」と述べた。公明党や日本維新の会も同調した。
 維新の参院議員、松沢成文氏は質疑で、付則の措置が講じられるまでの間、発議が可能かどうか統一見解を、次回の会合までに示すよう求めた。
 自民、立民両党は6月16日が会期末の今国会中に改正案を成立させることで合意しており、自民は6月9日に採決する意向だ。(山口哲人)

東京五輪 開催へ感染防止策を徹底せよ(読売:社説)


 東京五輪の開幕まで2か月を切った。新型コロナウイルスの流行は、いまだ収束していない。政府は、安全な大会の実現に向けた道筋を明確に示さなければならない。

 国際オリンピック委員会(IOC)は現時点で、出場選手全体の7割にあたる約7800人の出場枠を参加国に割り当てたという。各国では、選手選考が急ピッチで進められている。すでに代表選手が決まった競技も少なくない。
 選手へのワクチン接種も進んでいる。選手村に滞在する各国選手らのうち75%が、接種済みか接種を受ける予定だという。国内でも6月1日から接種が始まる。
 政府は海外観客の受け入れを断念しており、開催へ向けた環境は整いつつあると言えるだろう。
 一方で、開催を不安視する声は高まっている。読売新聞の世論調査では、約6割の人が中止を望んでいた。変異ウイルスの感染も広がっており、緊急事態宣言は再延長が避けられない見通しだ。
 五輪では、世界中から選手や大会関係者が来日する。大会を機に感染が更に拡大するのではないかと懸念するのは自然だろう。
 菅首相は、安全な大会実現への意欲を語るが、具体的な感染防止策への言及は十分ではなかった。こうした対応が、国民の不安を助長していることは否めまい。
 政府は、感染対策の現状と課題を丁寧に説明すべきである。

 海外の選手らは入国前と入国時に加え、入国後は毎日、検査を受けることになる。選手村からの外出も厳しく制限される。これらを徹底すれば、選手の感染リスクは確実に低減できるだろう。
 問題となるのは、8万人近い大会関係者の行動把握である。政府は関係者に対して入国後14日間は行動の自粛を求める方針だが、文化や考え方が異なる人々の行動を制限するのは容易ではない。
 政府は、入国時に行動計画と位置情報の履歴提供などに関する誓約書の提出を求める。違反すれば、国外退去を含む厳しい処分を科すという。各国政府や競技団体を通じて、こうした方針を周知し、理解を求めておくことが大切だ。
 大会に必要な医療従事者の8割を確保するメドが立ったという。組織委員会は観客数の上限を6月中に示す方針だ。感染状況を見極め、柔軟に対応してほしい。
 この1年間、各種大型施設やイベント会場などでは様々な感染対策を講じてきた。これらの蓄積された知見を、大会での対策徹底に生かしてもらいたい。

国連 ミャンマー担当特使 “日本政府との協力模索したい”(NHK)


国連でミャンマー問題を担当するバーグナー特使がNHKの単独インタビューに応じ、軍による市民への弾圧が続く現状を打開するため、すべての当事者が集まる対話を急ぐべきだとしたうえで、対話の実現に向けて日本政府との協力を模索したいという考えを示しました。

2018年からミャンマー問題の特使を務めるバーグナー氏はクーデター後の混乱に対応するためミャンマーの民主勢力や周辺国の当局者らと会談を重ねてきたほか、先月にはインドネシアでミャンマー軍トップのミン・アウン・フライン司令官と会談しました。
バーグナー特使は26日に来日し滞在中は茂木外務大臣と会談するほか、ミャンマー情勢に詳しい専門家などと意見を交わすことにしています。
NHKとの単独インタビューでバーグナー特使は問題解決の方法として「できるだけ多くの人が対話に参加して共通の理解を見つけるべきだ。毎日犠牲者が出ている中、市民を助けなければならない」と述べて、すべての当事者が集まる対話を急ぐべきだという考えを強調しました。
そのうえでバーグナー特使は「日本はミャンマーのすべての関係者と非常によい関係を築いている。日本も対話の構想に参加したいか確かめたい」と述べ、対話の実現に向けて日本政府との協力を模索したいという考えを示しました。
一方、欧米が軍などを対象に行っている制裁を日本も行うべきかという質問に対しては「それぞれの国連加盟国が決めることだ」と述べるにとどまりました。

岸防衛相、悪質予約に法的措置辞さず「絶対許されない」(産経N)


岸信夫防衛相は25日の参院外交防衛委員会で、自衛隊が運営する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターをめぐり、架空の予約を繰り返すような悪質な行為があれば、法的措置も辞さないとの意向を表明した。「不正な手段によって真に接種を希望する人の機会を奪いかねず、絶対に許されない」と述べた。

 システムの不備発覚後、架空の市区町村コードや65歳未満の生年月日では予約できないよう改修したものの、入力情報が正しいかどうかはシステムで判断できないと説明。「虚偽番号で入力できるのは変わっていない」と認めた。日本維新の会の浅田均氏への答弁。
 立憲民主党の小西洋之氏は、架空情報を使って予約し、システム不備を報じた報道機関に防衛省が抗議したことについて「取材には公益性がある。抗議は報道の自由への配慮を欠くのではないか」と指摘した。岸氏は「模倣犯を増やすことにもなる。不正は不正だ。私はそういうことが嫌いだ」と反論した。

【主張】WHOの台湾排除 露骨な中国傾斜をやめよ(産経:社説)


 新型コロナウイルスの猛威が世界を襲う中、世界保健機関(WHO)は今年も年次総会から台湾を締め出した。中国の強硬な反対による。
 世界地図に保健衛生上の空白域を作る愚挙であり、自ら存在意義をおとしめる組織の抜本改革は喫緊の課題である。
 非加盟の台湾は、中国が独立派とみなす蔡英文政権発足後の2017年から総会へのオブザーバー参加が認められなくなった。先進7カ国(G7)外相会合は今月5日の共同声明で、WHO総会への台湾のオブザーバー参加に支持を表明していた。
 中国外務省の趙立堅報道官は台湾の参加について「本当の目的は感染症を利用して独立を図ることだ。われわれは断固反対する」と述べていた。WHOはG7などの声を無視し、中国の主張を受け入れたことになる。
 中国は、ワクチンの確保に苦しむ台湾に、提供の用意があるとする一方で、「当面の急務は人為的な政治的障害を排除することだ」とも述べた。人命や健康を人質に取る露骨な脅し文句を並べる国の言い分を、なぜWHOは聞かなくてはならないのか。
 総会では、WHOの新型コロナ対応を検証する独立委員会が最終報告書を提出する。WHOが昨年1月22日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」宣言を見送ったことを問題視したものだ。宣言は8日後の30日に出たが、この間に何があったか。

 WHOのテドロス事務局長は北京を訪問して習近平国家主席と会談し、「中国政府が迅速で効果的な措置を取ったことに敬服する」と称賛していたのだ。テドロス氏はまた昨年4月、「台湾から人種差別を含む中傷を3カ月にわたり受けた」と言い出し、中国は「テドロス氏に対する人身攻撃を強く非難する」と擁護した。だが中傷の内容は一切明らかにされず、台湾側は厳重に抗議した。
 こうしたWHOの極端な中国寄りの姿勢が武漢発ウイルスの世界的蔓延(まんえん)を助長する一因となったことは明らかである。米国のトランプ前大統領はWHOを「中国の操り人形」と呼んだ。
 現状のWHOに新型コロナと戦う司令塔役を任せることはできない。G7をはじめとする国際社会はWHOに組織改革を強く迫り、まずは台湾にワクチン供与などの手を差し伸べるべきだ。

東京五輪に自衛隊医官ら派遣方針 防衛相表明「大規模接種と両立」(毎日N)


岸信夫防衛相は25日の参院外交防衛委員会で、東京オリンピック・パラリンピックの競技会場に自衛隊の医官、看護官を派遣する方針を明らかにした。大会組織委員会から依頼があったとし、「具体的な支援(内容)は調整中だ」と述べた。

 自衛隊は現在、東京都と大阪府に設けられた新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターに1日当たり医官計約80人、看護官計約220人を派遣している。大規模接種は3カ月間実施する予定で、五輪開催時期と重なるが、防衛省の川崎方啓(まさひろ)人事教育局長は「センターに派遣している医官と看護官の数は減らさない」と説明。岸氏も「(五輪への)支援とセンターの運営を両立できるように調整する」と語った。立憲民主党の小西洋之氏への答弁。【畠山嵩】

ワクチン大規模接種 2会場の余剰分を自衛官らに接種 岸防衛相(NHK)


岸防衛大臣は、政府が設置した新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターで24日、ワクチンが余り、東京と大阪の会場で会場運営にあたる民間のスタッフと自衛官ら合わせて38人に接種する対応を取ったことを明らかにしました。
政府が設置し、自衛隊が運営する大規模接種センターは24日、東京 大手町と大阪市北区に開設され、初日の24日は、両会場で合わせて7348人がワクチン接種を受けました。

これに関連して岸防衛大臣は記者会見で、24日両会場で余ったワクチンを会場の運営にあたる民間スタッフや自衛官ら合わせて38人に接種する対応を取ったことを明らかにしました。
具体的には、東京会場では民間スタッフ7人、会場運営にあたる自衛官4人、それに、今後、会場運営にあたる可能性がある自衛官24人に、大阪会場では民間スタッフ3人に、それぞれ接種したということです。
岸大臣は「これまでのところ大きな混乱は報告されておらず、円滑な接種が実施されている。1人でも多くの人にワクチン接種ができるよう、全力を挙げていく」と述べました。
一方、東京会場では25日、ワクチンを接種した1人に副反応が見られ、病院に救急搬送されましたが症状は軽く、点滴による処置を行ったということです。

岸防衛相 タイ首相兼国防相と会談 防衛協力推進で一致(NHK)


岸防衛大臣はタイのプラユット首相兼国防相とテレビ会議形式で会談し、海洋進出を進める中国を念頭に、力を背景とした一方的な現状変更の試みに強く反対していくと考えを伝え、両氏は防衛協力を推進していくことで一致しました。

岸防衛大臣とタイのプラユット首相兼国防相の会談は、テレビ会議形式でおよそ50分間行われました。
この中で岸大臣は、東シナ海や南シナ海で海洋進出を進める中国を念頭に、力を背景とした一方的な現状変更の試みに強く反対していくと考えを伝え、両氏は航行や飛行の自由の重要性を改めて確認しました。
また、岸大臣は、中国が海警局に武器の使用を認めた「海警法」に深刻な懸念を表明しました。
さらに、岸大臣は、タイで実施されている多国間の共同訓練に自衛隊が継続的に参加していることに謝意を伝え、両氏は防衛当局間で緊密に連携して防衛協力を推進していくことで一致しました。

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