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自衛隊9月1日にも帰国へ 邦人退避、多国間枠組みで目指す(産経N)


政府がイスラム原理主義勢力タリバンが実権を掌握したアフガニスタンに残る邦人らの国外退避をめぐり、隣国パキスタンに待機させている自衛隊輸送機と隊員を9月1日にも帰国させる方針を固めたことが8月30日、分かった。岸信夫防衛相が命令する。
政府は今後、多国間の枠組みでタリバン側に輸送の安全確保を求め、希望する邦人や在アフガン日本大使館の現地職員らの国外退避を目指す。
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米「コロナ」報告書 中国は情報隠しをやめよ(産経:社説)


起源の解明はウイルスとの戦いに欠かせない。世界で最初に新型コロナウイルスが猛威を振るったのが中国・武漢市だった事実は動かせない。

だが中国は、解明への努力に非協力的な姿勢を貫いている。日本政府も中国に対し、情報の開示を強く迫るべきだ。
米情報機関を統括する国家情報長官室がウイルスの起源をめぐる調査報告書の概要を公開した。各機関は、動物から人に感染した可能性と、中国・武漢市のウイルス研究所から流出した可能性の2つの仮説を検証したが、証拠が足りず、各機関の意見が割れたことから、確定的な結論は導けなかった。調査は今年5月、バイデン大統領が90日以内に報告するよう指示して始められた。
報告書は「ウイルスが生物兵器として開発されたものではない」と判断し、遺伝子操作された可能性は低いとの見方を示す一方で、動物から自然に人に感染した可能性が最も高いが、これも確信の度合いは低いとした。4つの情報機関と国家情報会議のうち1つは研究所における事故だった可能性が高いと分析したという。

バイデン大統領は声明で、中国による「情報隠し」を批判し、友好国と「圧力をかける」と表明した。米国が独自の調査に乗り出したのは世界保健機関(WHO)による武漢市調査の結果に不満があったためだ。日米英など14カ国は今年3月、WHOの調査は「完全な元データに接していない」と内容に懸念を示していた。
これを受けてWHOは7月、追加調査を提案したが、中国は「科学に背いている。このような調査を受け入れることはできない」(国家衛生健康委員会)と反発している。今回の米国の報告書についても中国の王毅外相はブリンケン米国務長官に「断固反対する。ウイルスの起源について政治問題化し、WHOに圧力をかけるのをやめよ」と伝えた。
対抗的な意味合いが強いのだろう。米国が報告書を公開する直前には在ジュネーブ中国代表部がWHOのテドロス事務局長宛てに書簡を送り、米国の陸軍施設と大学の調査を求めていた。
新型コロナは、全世界を巻き込んだ災禍である。中国の勝手や体面に構ってはいられない。中国は所有するはずの全ての関連データを開示し、WHOや各国機関の調査を受け入れるべきだ。

国後島からの亡命却下か 男性引き渡しへ、とロシア大衆紙(東京新聞)


【ウラジオストク共同】北海道内で今月19日に警察に保護され「亡命のため国後島から泳いできた」と話しているロシア人男性V・ノカルド氏について、ロシア大衆紙コムソモリスカヤ・プラウダ電子版は29日までに、日本への亡命が認められず、9月初旬にもロシア側に引き渡される見通しだと伝えた。
 同紙は消息筋の話として、札幌出入国在留管理局が27日、政治亡命を認めないことを決めたと報じた。男性は在札幌ロシア総領事館に引き渡された後、北方領土を事実上管轄するサハリン州に9月2日にも送還される見通しだという。

政府 アフガニスタン駐留米軍の撤退期限迎え自衛隊機撤収へ(NHK)


アフガニスタンに駐留するアメリカ軍が、31日、撤退期限を迎えることから、政府は、日本人などの国外退避のため派遣した自衛隊機を近く、撤収させる方針です。引き続き外務省職員などが周辺国にとどまり、退避を希望する人たちの支援にあたることにしています。

アフガニスタン情勢の悪化を受けて、政府は先週、日本人女性1人と、アフガニスタン人14人を自衛隊の輸送機で隣国パキスタンの首都イスラマバードに退避させ、これに伴い、派遣していた外務省職員や自衛隊員もイスラマバードに移動しました。
政府は、状況の変化に対応するためとして、自衛隊機をイスラマバードで待機させていましたが、アフガニスタンに駐留するアメリカ軍が、31日、撤退期限を迎えることから、自衛隊機を近く、日本に撤収させる方針です。
ただアフガニスタン国内では、大使館や国際機関で働くアフガニスタン人のスタッフなど500人以上が退避を希望していて、茂木外務大臣は昨夜オンライン形式で開かれた閣僚級会合で、各国に対し、出国を希望する人の安全な退避に向けた緊密な連携を呼びかけました。
政府は、引き続き外務省職員などの要員を周辺国にとどめ、カタールなどタリバンとのパイプを持つ国にも協力を求めながら、退避を希望する人たちの支援にあたることにしています。

アフガニスタンから米軍撤退完了 米中央軍が発表(NHK)


アフガニスタンを管轄するアメリカ中央軍のマッケンジー司令官は30日夕方、日本時間の31日朝、記者会見し、アフガニスタンから最後の軍用機が出発し、アメリカ軍の撤退が完了したと発表しました。

衆院選、10月17日投開票が軸 任期満了が現実味(産経N)


次期衆院選について、菅義偉首相が衆院を解散せず、45年ぶりとなる衆院議員任期満了(10月21日)に伴う閣議決定による衆院選が現実味を帯びている。この場合の投開票日は10月17日。憲法が4年と定める議員任期内に新たな議員を選ぶのが「憲政の常道」だとの意見が首相周辺で強まっている。これまで新型コロナウイルス対策を優先させて解散しなかったことに加え、自民党総裁選(9月17日告示、29日投開票)の日程なども影響している。

衆院解散のない任期満了選挙となれば、昭和51年の三木武夫内閣以来、戦後2例目となる。首相が事前に記者会見などで表明した上で、任期満了日の30日前となる9月21日に閣議決定する案などが浮上している。
公職選挙法は任期満了日前の30日以内に投開票を行うと規定しており、今回は9月21日~10月20日が該当する。総裁選の日程が正式に決まり、岸田文雄前政調会長の出馬表明を受け無投票にならない見通しとなったため、衆院選の選択肢は総裁選後の「10月5日公示-17日投開票」にほぼ限られる。

現行憲法下で行われた衆院選25回のうち、衆院解散に伴うものが24回を占める。解散を伴うケースでは、投開票まで準備や選挙運動期間で1カ月弱を要する。今回、議員任期内の投開票を前提に日程を逆算すると、衆院解散の時期が総裁選の直前か期間中になる。総裁選を戦いの最中に中止させることは、党総裁で再選を目指す首相の「個利個略」とみられる可能性が高い。
任期内にこだわらず、総裁選後に衆院を解散して投開票を10月末や11月に先延ばしすることも、公選法上、例外的にはできる。ただし現行憲法下でこうした前例はなく、「自民の党利党略」との批判は避けられない。自民からは「憲政の常道を外れるべきではない」(派閥領袖級)、「常識的な判断になるだろう」(幹部)として「任期満了選挙」論が複数出ている。

立憲民主党幹部も「首相は慎重で変化球を投げない」と読む。実際、首相は優勢が見込まれた昨年秋の衆院解散論も「コロナ対策が最優先」と封じた。
とはいえ、任期満了選挙も問題がある。総裁選で岸田氏ら首相以外が勝利した場合だ。
新総裁は臨時国会で首相に指名され、組閣して新内閣を立ち上げる。だが、臨時国会召集までに「少なくても平日3日」(衆院幹部)が必要で、10月5日の公示までに新内閣を発足させるのは不可能に近い。
そこで与野党でささやかれるのが、新首相(総理大臣)を指名せずに菅内閣を継続したまま、自民党は新総裁のもとで衆院選に臨む「総総分離」論だ。
これも極めて異例の対応となる。衆院選は現政権に審判を下す機会でもあるため、党内外から「理にかなわない」(立民幹部)との批判は免れない。こうした難題を避けるため、首相が任期超えの解散・総選挙を決断する可能性もある。(田中一世)

国連機関トップ 戦略強化しさらに輩出を(産経:社説)


ここ最近、国連の組織に一人もいなかった日本人トップが誕生する。15ある国連の専門機関の一つで、国際物流のルール作りを担う万国郵便連合(UPU)の国際事務局長に、目時政彦・日本郵便常務執行役員が選出された。任期は来年1月からの4年間である。

国連関連機関である国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長(当時)が2019年に死去して以来だ。政府は国際機関の主要ポスト獲得に向けた取り組みを本格化させており、目時氏選出は最初の成果といえる。
郵政省(現総務省)出身の目時氏は郵便や通信の国際交渉に携わってきた。知見を生かした組織運営に期待したい。同時に、政府には国連組織の公正な運営に貢献できるよう、人材擁立に資する戦略をさらに強めてもらいたい。

日本は1980年代後半から2000年代にかけて、世界保健機関(WHO)や国連教育科学文化機関(ユネスコ)、国際電気通信連合(ITU)などのトップを相次いで輩出し、国際社会における存在感を発揮してきた。
しかし、この十数年は国連組織での中国の台頭が目立つ。現在は国連食糧農業機関(FAO)など3つの専門機関でトップを占めている。中国は、経済支援や債務減免などを持ち掛けて途上国からの支持を集め、中国もしくは中国に近い候補者を当選させてきた。

国際機関の役割は平等で開かれた手続きにより世界共通のルールや秩序を形成することにある。国際社会が懸念するのは、中国の影響力が強まり、この基本理念がないがしろにされることだ。
中国寄りとされるWHOのテドロス事務局長が新型コロナウイルス禍での中国の対応を称賛したことは記憶に新しい。自国に有利な国際世論の形成やルール作りを目指す中国の動きを封じるためにも、日本の主要ポスト獲得には意義がある。
国際機関のトップをめぐる争いは今後一段と激しくなるとみられる。海外では、国際社会での経験が豊富で知名度の高い閣僚経験者らを擁立する例も多い。これに対抗するには、ポストにふさわしい人材を時間をかけて育成する必要がある。語学や実務能力をつけるため海外組織と日本を行き来させる人事戦略も求められよう。これらを政府一丸となって推進することが何よりも重要である。

日英共同訓練 空母が秩序維持の決意示した(読売:社説)


中国の覇権主義的な行動は、インド太平洋の自由な海洋秩序を脅かしている。英国との防衛協力を、地域の安定につなげることが重要だ。
 英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」が日本に到着し、沖縄南方の海空域で日米英などによる共同訓練を行った。
 自衛隊や米軍の艦艇と陣形を組んで航行したり、空母艦載機F35Bが航空自衛隊や米軍の戦闘機との訓練を実施したりした。

 クイーン・エリザベスは今後、神奈川県の米海軍横須賀基地に寄港する。日本への派遣は初めてで、日英防衛協力は新たな段階に入ったと言えよう。一時的なものにせず、定着させることが大切だ。
 英国は3月に発表した外交・安全保障政策の「統合レビュー」で、欧州防衛に次いで、インド太平洋地域を重視する姿勢を打ち出した。今回の派遣はその一環だ。
 背景には、東シナ海や南シナ海で、中国が一方的な現状変更の試みを続けていることがある。国際社会の繁栄の基盤である「航行の自由」が損なわれるという懸念が強まっている。
 英国の空母派遣は、国際秩序を損なう行為を許さないという決意を示すものだ。日本が提唱している「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けたパートナーとして歓迎したい。
 東アジアで有事が発生した場合に英軍が駆けつけるかどうかは不透明だという見方もある。
 それでも、米軍や自衛隊と英軍の相互運用性を高めておけば、攻撃をもくろむ側は英軍の参加を考慮する必要が生じ、抑止力の強化につながるのは間違いない。

 欧州各国は、インド太平洋への関与を強めている。
 南太平洋に領土を持つフランスは5月、陸海軍を日本に派遣し、共同訓練を行った。ドイツも今月、アジアに向けてフリゲート艦を出航させた。欧州連合(EU)は近く、インド太平洋に関する戦略文書を策定する予定だ。
 米バイデン政権は、民主主義陣営が結束して中国との体制間競争に臨む基本戦略を掲げている。今回の共同訓練も、米インド太平洋軍が主催したものだ。
 広大な海域を対象とする海洋安全保障には、各国の協力が不可欠だ。インド太平洋では、日米豪印4か国のクアッドの枠組みを基盤とし、より多くの国が関与することで、中国による緊張を高める行動を抑止する必要がある。
 日米は、欧州などとの連携をさらに進めてもらいたい。

アフガニスタン テロ計画に関わった人物を殺害か 米軍発表(NHK)


アメリカ中央軍は、アフガニスタン国内で無人機による攻撃を行い、過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織でテロの計画に関わった人物を殺害したとみられると発表しました。首都カブールで起きた自爆テロに対する報復とみられます。
アフガニスタンを管轄するアメリカ中央軍は27日夜、日本時間の28日午前声明を発表し「ISの地域組織で計画に関わった人物に対するアフガニスタン国外からの対テロ作戦を実施した」と明らかにしました。
さらに声明は「東部のナンガルハル州で無人機による空からの攻撃を行い、初期段階の情報によれば、この人物は死亡した。今回の攻撃で民間人の死傷者は出ていない」としています。

アフガニスタンの首都カブールの国際空港近くでは26日、ISの地域組織によるとみられる自爆テロがあり、ロイター通信によりますと、アメリカ軍の兵士13人のほかアフガニスタン人79人が死亡しました。
バイデン大統領は26日、記者会見で「われわれは許さない。犯行に関わった者を見つけ出し、代償を払わせる」と述べており、今回の攻撃は自爆テロに対する報復とみられます。
ただ、声明は、攻撃の対象とした人物がどのような形でテロに関わったのかなどは明らかにしていません。
アメリカ軍は8月末までとしている軍の撤退期限に向けて軍事作戦の拠点としてきた空軍基地などをすでにアフガニスタン側に引き渡していて、ロイター通信はアメリカ政府関係者の話として「中東から無人機を飛ばし、この人物が仲間とともに2人で車に乗っていた所を攻撃した」と伝えています。
バイデン大統領は、アフガニスタンからの撤退をめぐる対応で強いリーダーシップを発揮できていないなどと国内で批判を浴びていて、テロの発生から時間を空けずに行われた今回の攻撃にはテロに屈しない姿勢を強調する狙いもあったと見られます。

沖縄 尖閣沖合 領海侵入の中国海警局2隻に海保が警告続ける(NHK)


28日正午前に沖縄県の尖閣諸島の沖合で日本の領海に侵入した中国海警局の船2隻は、引き続き、付近で漁をしている日本の漁船を監視するようにとどまっていて、海上保安本部は領海から出るよう警告を続けています。

第11管区海上保安本部によりますと、28日午前11時50分ごろ、接続水域を航行していた中国海警局の船4隻のうち2隻が相次いで日本の領海に侵入し、29日午前9時現在、南小島の付近で漁をしている漁船を監視するようにとどまっているということです。
海上保安本部は漁船の周囲に巡視船を航行させ、安全の確保にあたるとともに、領海から出るよう警告を続けています。

米原子力空母が横須賀寄港、来月英空母も 中国牽制(産経N)


米海軍の原子力空母カール・ビンソンが28日、横須賀基地(神奈川県横須賀市)に寄港した。同基地を母港としない米空母の寄港は、平成21年のニミッツ以来。在日米海軍は、補給や維持が目的で、短期間で出港するとしている。

カール・ビンソンはF35Cステルス戦闘機や輸送機オスプレイを艦載。英海軍の最新鋭空母クイーン・エリザベスも9月に横須賀基地に入る計画で、海洋進出を強める中国をにらみ、牽制(けんせい)する狙いもありそうだ。
横須賀基地を母港とする米原子力空母ロナルド・レーガンは、アフガニスタンの駐留米軍撤退を支援するため、アラビア海で活動中。
カール・ビンソン寄港について、米海軍は「地球規模の海上警備任務を支援するため」としている。8月上旬に母港とする米西部サンディエゴを出港。約4800人の乗組員は寄港中、横須賀基地の外には出ないとしている。

言論統制法案 韓国はどこへ向かうのか(産経:社説)


価値観外交の根幹を成す共通の普遍的価値とは自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済―を指す。
韓国で30日にも強行採決に持ち込まれる「メディア仲裁法」の改正案は言論や報道の自由を侵害し、統治者も法によって拘束されるとする「法の支配」にも反する。
韓国は誤った法治に陥ることなく、自由主義陣営のあるべき姿に立ち返るべきである。
改正案は「故意や重過失」による虚偽・捏造(ねつぞう)報道に損害額の最大5倍の賠償を報道機関に命じると規定し、訂正記事は原則、元の記事と同量で伝える、などとしている。だが基準が不透明で、政権による恣意(しい)的運用が懸念される。
背景には、文在寅大統領の後継候補が次々とスキャンダルで失脚したことへの与党側の反発があるとされる。野党側はこれを「言論統制法案」と呼び、韓国記者協会は「メディアに猿ぐつわをかませる悪法」と酷評した。世界新聞協会は「改革の名の下に自由で批判的な討論を阻む最悪の権威主義政権になる」と批判している。

韓国では、いわゆる「徴用工訴訟」などをめぐっても、政権の意向が反映される司法の意図的な運用が問題視されてきた。改正案が成立すれば、政権側は使い勝手のいい切り札を手にすることになる。野党の次期大統領候補、尹錫悦前検事総長は「軍事政府時期の情報部や保安司事前検閲などと変わらない」と指摘した。
25日にも予定された国会本会議での採決は30日に延期された。与党側はいま一度、改正案が自由主義に与える致命的な損失を考慮しなおすべきである。
与党議員らは、元慰安婦への名誉毀損(きそん)を禁じる法案も国会に提出したが、これはさすがに取り下げた。慰安婦問題について新聞や放送、ネットなどで虚偽事実を流布した者を罰する内容だが、元慰安婦や関連団体に対して、誹謗目的で事実を指摘する行為を禁じることまで条項に盛り込んだ。
取り下げたのは、支援団体の前トップで寄付金や補助金流用の罪で起訴された尹美香議員も共同提案者に名を連ねていることから、当の元慰安婦らが「尹美香保護法だ」と強く反発したためだ。
自らに反する者は、法の名の下に処罰する。こうした姿勢は「法は共産党の指導下にある」と明言する中国と何ら変わらない。

アフガン 米軍の撤退期限迫る中 治安上の懸念が急速に高まる(NHK)


首都カブールの空港近くで大規模な自爆テロが発生したアフガニスタンでは、現地のアメリカ大使館が新たな脅威が迫っているとして空港の複数のゲートから離れるよう呼びかけています。アメリカ軍の撤退期限が迫り、大勢の人たちが空港周辺で退避を求める中、治安上の懸念が急速に高まっています。

アフガニスタンの首都カブールの国際空港近くでは、26日、過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織によるとみられる大規模な自爆テロが起き、地元メディアによりますと、アメリカ軍兵士13人を含む100人以上が死亡しました。
テロの発生から2日たった日本時間の28日、アメリカ軍は計画に関わったISの地域組織の人物に無人機による攻撃を行い、殺害したとみられると発表しました。
自爆テロに対する報復とみられます。
こうした中、現地のアメリカ大使館は新たな脅威が迫っているとして現地のアメリカ人に対し、空港の複数のゲートからすぐに離れるよう求めています。
アメリカ軍の撤退期限が3日後に迫り、大勢の人たちが空港周辺で国外への退避を求める中、治安上の懸念が急速に高まっています。
アフガニスタン人の退避について、タリバンの報道担当者は「民間空港の再開後、公式書類がある人は海外へ渡航できる」としていますが、各国の大使館の多くは閉鎖されていて、来月以降、希望者がビザを取得して退避できるのかは不透明な状況です。

無人攻撃機「リーパー」とは
ロイター通信は今回の攻撃に使用されたのは、アメリカ軍の「リーパー」と呼ばれる無人攻撃機だと伝えています。
「リーパー」は英語で「死神」という意味で、14年前に導入された全長およそ11メートル、幅およそ20メートルの無人攻撃機です。
アメリカ空軍によりますと、複数のミサイルを搭載することができるため、高い攻撃力を備えています。
また、赤外線やレーザーなどを使ったさまざまなセンサーが搭載されていて、高い精度で標的を攻撃できるということです。
操縦や攻撃は、前線基地での離着陸を含め、アメリカから遠隔で行うことができます。

仏 退避作戦終了を発表
フランス政府は27日夜、アフガニスタンからフランス人やアフガニスタン人の協力者を退避させる作戦を終了したと発表しました。
終了の理由として、アメリカ軍の撤退を目前に、空港の安全が確保されなくなったためとしています。
フランスメディアによりますと、今月15日以降、2600人以上のアフガニスタン人を含むおよそ3000人が退避したということです。
フランス政府は発表で「今月31日以降も退避を望む人たちの出発を妨げないよう、タリバンの指導者たちと交渉を続けていく」としていて、アメリカ軍が撤退の期限とする今月末以降も退避できるよう、タリバン側に求めていく考えを示しました。

日本で暮らすアフガン難民男性“事態悪化に不安”
日本で難民として暮らすアフガニスタンの男性は、母国が緊迫する中で、家族や友人たちの身を案じ、連絡をとり続けています。
都内で暮らす30代のアフガニスタン出身の男性は、以前、タリバンに破壊されたバーミヤン遺跡の復興に関わる仕事をしていた関係で、過激派勢力から脅迫されるようになり、4年前に日本に逃れてきました。
いまは難民に認定され、エンジニアとして日本の企業で働いていますが、自爆テロが起きたカブールには親や5人のきょうだいが暮らしており、情報収集をしたり現地と連絡をとったりして安否を確認する日々が続いています。
28日も自爆テロに対するアメリカ中央軍の報復とみられる攻撃に関するニュースを深刻な表情で見つめていました。
男性は家族の状況について「外出は非常に危険で家族は生活必需品を買う以外は家で過ごしている。私には妹が3人いて女性である彼女たちのことを特に強く心配している。弁護士などに家族を呼び寄せたいと相談したがいまは厳しいと言われた。いずれ隣国に無事に脱出することができたら探し出し日本に連れてきたい」と救出への思いを語りました。
そして母国の現状について「新たにISの問題が出ているがアフガニスタンでは人々を守るシステムもなければ何が起きているか分析できる人もいない。これから何が起きるか予測できないが悪くなっていくことだけはわかる」と話し表情を曇らせていました。
その上で、「私は日本で友人に助けられ、新しい仕事を得ることで人生が変わり、互いに支え合うことで社会や人は変わると学んだ。日本では難民の認定は難しい現状があるが、日本政府には命を救うために柔軟に対応して欲しい。そして日本の人たちには小さなことでもアフガニスタン人の支えになることを忘れないでいてほしい」と話していました。
男性を支援するNPO法人「WELgee」の渡部カンコロンゴ清花さんは、「今後、政府は現地のアフガニスタン人や隣国に逃れた人たちの救出のほか、中長期的には日本に在留できるよう民間とも連携して検討を進めてほしい」と話していました

大阪 吉村知事「1000床単位の野戦病院を作りたい」阪大に相談(NHK)


大阪府の吉村知事は、読売テレビの番組「ウェークアップ」で、新型コロナウイルスの感染拡大で、病床がひっ迫しつつある状況を踏まえ、大阪・住之江区の国際展示場「インテックス大阪」に、1000床程度を備えた臨時の患者の受け入れ施設を設置する方向で調整に入ったことを明らかにしました。

この中で、大阪府の吉村知事は「これだけ感染が広がっているので、大阪に1000床単位の野戦病院を作りたい。大阪大学医学部附属病院に相談させてもらっているが、コアになる医療従事者の方などのご協力をお願いしたい」と述べ、1000床程度を備えた臨時の患者の受け入れ施設を設置する方向で調整に入ったことを明らかにしました。
設置場所は、大阪・住之江区の国際展示場「インテックス大阪」を軸に調整しているということです。
そのうえで、吉村知事は「そう簡単ではないが、できるだけ早く取りかかる。医療従事者をどう確保するかなど課題山積だが、とにかくやってみる。自宅で亡くなる方を1人でも減らすことが最大の目標だ」と述べました。

自衛隊、綱渡りの退避任務 「限られた時間に全力」―アフガン派遣・防衛省(時事通信)


アフガニスタンの首都カブールの空港周辺で26日に起きた爆発テロは、在留邦人らの退避支援のため自衛隊機を派遣している防衛省に大きな衝撃を与え、幹部らは隊員の安全確認に追われた。自衛隊は27日に退避支援を実施。自衛隊機が最後にカブールを飛び立つまで、テロの脅威にさらされる綱渡りの任務だった。幹部は「限られた時間に全力を尽くした」と語った。

派遣部隊は、空自と陸自計約260人で編成。活動場所は、空港内や空輸拠点となる隣国パキスタンの首都イスラマバードだ。岸信夫防衛相は27日の記者会見で、「空港の安全は引き続き確保されている」「派遣隊員は現地から総員無事との報告を受けた」と強調した。
しかし、自衛隊内では混乱に乗じたテロ組織による、離着陸する輸送機への攻撃を警戒する声もあった。カブールの空港では空自機最終便の運航まで、米軍などと調整に当たる隊員と防衛・外務両省の職員の任務が続いた。
活動区域周辺でテロの脅威が現実になり、自衛隊法84条の4「在外邦人等の輸送」が前提にしている「安全に実施することができる」との要件は風前の灯だった。数千人規模の米軍は月末までに段階的に撤収するとみられ、空港警備も徐々に脆弱(ぜいじゃく)になるのは避けられない。
各国とも退避希望者が空港にたどり着くことが一層、困難になった現実もあるが、岸防衛相は「基本的に当事者に来ていただかなければならない」とした。命令を変更して、陸路の移動を自衛隊が支援する可能性はゼロだった。
自衛隊幹部は「もう少し早く派遣していれば、結果も違ったかもしれない。隊員の安全も確保しなければならず、現場は非常に厳しい判断を強いられたはずだ」と話した。

北朝鮮「日本が不法侵入」と主張 軍など協議(産経N)


北朝鮮外務省は22日、ホームページに掲載した記事で「近年、(日本海の)わが国の経済水域に対する日本の不法侵入が露骨化している」と主張、海洋権益を守るために朝鮮人民軍総参謀部を含む関係機関が21日に協議会を開いたと明らかにした。

記事は「不法侵入」の具体例には触れていないが、日本の漁船や海保の船舶を指す可能性がある。北朝鮮は過去に日本の排他的経済水域(EEZ)と重なる海域を自国のEEZと主張。2019年には大和堆付近で北朝鮮船とみられる高速艇が海上保安庁の巡視船を威嚇する事件が起きた。
北朝鮮は韓国同様、島根県の竹島を自国領と主張している。記事は日本海における北朝鮮の「経済水域」について①竹島と島根県隠岐諸島の島後島の等距離中間線②竹島と石川県能登半島沖の舳倉島の等距離中間線③ロシアとの境界線―などに囲まれる水域だとした。(共同)

「カブール陥落」で狼狽するな 東洋学園大学教授・櫻田淳(産経:正論)


≪「サイゴン陥落」風景が再び≫
8月15日、アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンは、首都カブールを制圧し、アシュラフ・ガニ大統領麾下(きか)のアフガニスタン政府は、崩壊に追い込まれた。
「カブール陥落」は、ベトナム戦争終結時の「サイゴン(現ホーチミン)陥落」を思い起こさせる風景を再び出現させている。
「セプテンバー・イレブン」、すなわち2001年9月11日の米中枢同時テロ事件以降、「不朽の自由」作戦発動による旧タリバン政権崩壊を経て、アフガニスタンに民主主義を根付かせようとした米国の過去20年の努力も、水泡に帰したようである。
ここに至っての関心は、タリバンの権力掌握後のアフガニスタンにあって、どのような「統治」が行われるかということである。それは、「セプテンバー・イレブン」以前に行われていたものと違っているのか。
「カブール陥落」という事態を前にして、筆者は、19世紀米国政治史に残る次の言葉を思い起こした。
「米国は、退治すべき怪物を探しに海外に出掛けることはしない。米国は、すべての人々の自由と独立を佳(よ)く願っている。米国は、米国自身についてだけ覇を唱え、弁明しているのである」
これは、1821年、ジェームズ・モンロー政権下で国務長官を務めたジョン・クインシー・アダムズが行った演説の一節である。

≪「自らの美風」を護持せよ≫
このアダムズの言葉に示された認識の衣鉢を20世紀において継いだのが、冷戦初期に対ソ連「封じ込め」政策の立案を主導したジョージ・F・ケナンであった。ケナンによれば、対ソ連「封じ込め」政策の趣旨は、ソビエト共産主義という「怪物」を退治するのではなく、自由や民主主義に絡む「自らの美風」を護持することによって、共産主義の影響の波及を「せき止める」ものだった。
しかるに、「セプテンバー・イレブン」以降、アダムズやケナンの認識とは裏腹な「怪物」退治としての様相を際立たせたのが、「テロとの戦い」に没入した過去20年の米国であった。
「カブール陥落」は、21世紀米国における対外政策上の「失敗」を表すものとして永く語られるかもしれない。
しかし、そもそも、「民主主義」という政治体制や「自由」を筆頭とする諸々(もろもろ)の価値は、それに合う文明上、社会上の「土壌」にしか根付かない「植物」である。「カブール陥落」が暗示するのは、そのような「土壌」がアフガニスタンにはなかったという事実にすぎない。
故に、「カブール陥落」を機に、アダムズやケナンの認識に沿った線に米国の対外政策が戻るならば、そこには一つの希望がある。それは、民主主義という「植物」を荒らす「怪物」を退治しつつ、その「植物」を「土壌」の合わない国々に移植できるという発想から、米国の対外政策全般が解き放たれるという希望である。
今後のアフガニスタンにて、どれだけ人権状況を後退させた「統治」が行われようとも、それが米国の安全保障に影響を及ぼさない限りは、米国は、それを実質上、苦虫を嚙(か)み潰したままで静観する対応を採るのではなかろうか。「セプテンバー・イレブン」の衝撃も既に二昔前のものになった今、米国は、折に触れてアフガニスタンにおける人権状況を懸念する言葉を発するとしても、タリバンという「怪物」を退治するためにあえて出張るという挙に再び乗り出さないのではないか。
その一方、「自らの美風」を護持するというアダムズやケナンの認識の趣旨にのっとれば、民主主義という「植物」が相応の社会「土壌」でしか根付かないものであるにしても、それでも一旦、民主主義が根を張った国々の立場は、徹底して擁護される必要がある。
実際、中国共産党機関紙、人民日報系の『環球時報』社説(英語版、8月16日配信)に典型的に示されるように、「カブール陥落」を招いた米国の対応を前にして、「結局、米国は都合が悪くなってアフガニスタンを見捨てた。都合が悪くなれば台湾も、そして日本ですらも見捨てるであろう」という類の言説が、流布されようとしている。

≪民主主義の価値の敗北でない≫
こうした米国の対外関与の「信頼性」に疑問を投げ掛ける言説こそ、日米両国を含む「西方世界」諸国が最も警戒しあらがうべきものであろう。
「カブール陥落」は、米国の対外政策展開における一つの挫折かもしれないけれども、自由、民主主義、法の支配、人権の擁護といった価値意識それ自体の敗北を意味しているわけではない。
日本にとっては、そうした価値意識の尊重は「自らの美風」に取り込んだものである。「自らの美風」を護持するという姿勢を対外政策展開の文脈で打ち出せるかが、今や日本に再び問われている。(さくらだ じゅん)

バイデン氏、「イスラム国」指導部を標的とする作戦求める…自爆テロの死者100人超に(読売N)


【テヘラン=水野翔太、ワシントン=横堀裕也】アフガニスタンの首都カブールの国際空港付近で26日に起きた自爆テロで、AP通信は、アフガン人ら少なくとも95人、警備などに当たっていた米兵13人が死亡したと伝えた。イスラム過激派組織「イスラム国」が、米国人やアフガン人協力者らを対象とした救出作戦を標的としたとする犯行声明を出し、バイデン米大統領は報復を宣言した。懸念が強まる中で救出作戦は続いており、日本人1人が27日、航空自衛隊の輸送機でパキスタンに退避した。日本政府関係者が明らかにした。

 米国防総省は27日の記者会見で、七つある空港の入り口のうち「アビー門」前で爆発が起きたと説明した。その後、複数の「イスラム国」戦闘員が米兵や民間人らを狙って銃撃を開始した。国防総省は前日、出国者らの待機場所「バロンホテル」付近でも爆発が起きたとしていたが、「混乱の中で誤った情報が伝わってしまった」として修正した。

 アビー門では、イスラム主義勢力タリバンによる検問所をすり抜けた犯人が、米兵に身体チェックを受ける際に自爆したとみられている。「イスラム国」は声明で、米兵まで「5メートルにまで近づいて」自爆を実行したと主張した。現場では、米軍とタリバンが退避希望者の保安検査などで連携していたといい、タリバン報道官は、タリバン側にも犠牲者が出たと明かした。
 米政府などは「イスラム国」によるテロへの警戒を強めていたところだった。バイデン氏が今年4月に米軍の完全撤収を表明して以降、初めて米兵が犠牲となった。テロ再発の恐れがある中で、救出作戦が一層困難となるのは必至だ。バイデン政権へのさらなる批判の高まりも避けられない。
 バイデン氏は26日に記者会見し、「我々はこの犯行を許さない。関与した者を追い詰め、代償を払わせる」と述べて報復を誓った。軍首脳に「イスラム国」指導部などを標的とした作戦計画策定を求めたという。
 一方、バイデン氏は救出作戦を予定通り31日まで継続すると表明するとともに、現時点で米軍の追加派遣は必要ないとの認識を示した。タリバンが今回のテロに関わった可能性については「現時点でタリバンと『イスラム国』が共謀した証拠もない」と否定した。

アフガニスタンの日本人1人退避 自衛隊機はパキスタンに待機(NHK)


アフガニスタンからの国外退避をめぐり、27日夜、日本人1人が自衛隊の輸送機で隣国パキスタンの首都イスラマバードに退避しました。

派遣されていた外務省職員や自衛隊員らも現地を離れましたが、政府は、状況の変化に備えて、当面、自衛隊機をイスラマバードに待機させるとしています。
アフガニスタン情勢が悪化する中、国外への退避を希望していた日本人女性1人が27日夜、自衛隊のC130輸送機で首都カブールの空港から隣国パキスタンの首都イスラマバードに退避しました。
政府は、大使館や国際機関で働くアフガニスタン人のスタッフなども含めて最大で500人以上を退避の対象と想定していましたが、空港に到着できるメドはたっていないということです。
こうした状況を踏まえ、カブールに入っていた外務省職員や自衛隊員らも、27日、自衛隊の輸送機で現地を離れ、イスラマバードに移動しました。
アメリカ軍が撤退期限としている8月末が迫る中、政府は、一時的な移動であり、状況の変化に備えて、当面、自衛隊機をイスラマバードに待機させるとしています。
外務省職員らは引き続きアメリカをはじめとする各国と連携し、現地に残る日本人数人やアフガニスタン人のスタッフなどを退避させる努力を続けることにしています。

モデルナアームは18人に1人 女性が83% 自衛隊中央病院が公表(NHK)


モデルナの新型コロナウイルスワクチンを接種したあと、腕が赤くなったり、かゆみが出たりする「モデルナ・アーム」と呼ばれる症状について、4万人余りを対象にした大規模な調査の結果、およそ18人に1人に見られたと自衛隊中央病院が公表しました。

これまでの調査より高い割合ですが、調査に関わった医師は「症状は比較的穏やかなものが多いので心配し過ぎず、機会を逃さず接種してほしい」としています。
調査結果は、東京 大手町の大規模接種センターでモデルナのワクチン接種を進めている自衛隊中央病院が公表しました。
それによりますと、7月1日からの1週間に接種を完了した高齢者など4万2017人について分析した結果、接種した腕の部分が赤くなったり腫れたりした人は、およそ18人に1人、全体の5.6%に当たる2369人で、このうちの83%が女性でした。
症状が出たのは、1回目の接種の4日後から最も遅いケースで21日後で、多くが1週間前後に出ていました。
また、ほとんどは4日間から8日間で症状が消えていました。
モデルナ・アームが出る割合は、海外の臨床試験では0.8%、国の研究班が自衛隊員を対象にした調査では3.5%で、一般接種を対象にした今回の調査ではやや高くなっています。
調査に関わった自衛隊佐世保病院医官の田村格1等海佐は「女性に多く、若い年代だとさらに多い可能性がある。症状自体は比較的穏やかなものが多く、2回目を打っても問題はないので、心配し過ぎず、接種できる機会を逃さず打ってもらいたい」と話しています

インド太平洋構想に必要な視点 平和安全保障研究所 副会長・西原正(産経:正論)


「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)という構想は、2016年8月に安倍晋三前首相がケニアの首都、ナイロビでの会議で表明したもので、その後、米国も重要外交政策の一つとし、さらにヨーロッパの主要国も支持を表明してきた。
しかし具体的な構想になると、国によってとらえ方が異なり、内容が不明確である。とくに政治体制や対中関係で思惑が異なるASEAN(東南アジア諸国連合)を同構想でいかに機能させるか。日本は早期に米国をはじめ関係国との調整を図るべきだ。

米政権「軍事同盟」ではない
もともとトランプ政権は「自由で開かれたインド太平洋」戦略を軍事同盟的性格を持つものとして進めてきた。18年5月には、ハワイの米太平洋軍司令部を米インド太平洋軍司令部に改名したし、海上自衛隊も参加して日米豪印4カ国(クアッド)による海軍共同訓練「マラバール」などを実施した。英独仏の艦艇も太平洋海域で単独ないし日本などとの共同で訓練を行い、中国の海域覇権を牽制(けんせい)することを目指していた。
しかしバイデン政権が発足してからは、本年3月に日米豪印による首脳会談をオンラインで開催し、ワクチン、重要新興技術、気候変動について作業部会を立ち上げることに合意したが、軍事協力への言及は一切なかった。
ついで5月にはケーガン東アジア・オセアニア担当上級部長が「クアッドは安全保障同盟ではなく、アジア版NATO(北大西洋条約機構)でもない」「4カ国だけが参加する閉鎖的な構造ではない」などと述べた。またサリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)も「クアッドは根本的に中国を狙ったものではない」とまで発言した。インド太平洋「戦略」という語も消えた。

日米高官のASEAN歴訪
これは米国の大きな政策転換である。日本はクアッドの構築と併せて、ASEANとの協力やアジアとアフリカの経済活動の「連結性」にも重点を置いた政策を採ってきたが、トランプ政権は中国の軍事力や経済力の拡大を牽制することに注意を払った。しかしASEAN地域やアジア太平洋地域の政治的安定には関心を払うことはなかった。
これに対してバイデン政権は、中国による南シナ海覇権の動きなどに対抗し、5月以降、米高官のASEAN訪問を活発化させて、ASEANの「中心性(中心的役割を果たす)」に重点を広げつつある。シャーマン国務副長官が5月末からインドネシア、カンボジア、タイを訪問したのに加え、オースティン国防長官のシンガポール、ベトナム、フィリピン訪問が続いた。
さらに8月4日にブルネイが主催したオンラインによる東アジアサミット(EAS)外相会議には、ブリンケン国務長官が出席した。この会議では米国がASEANの外交文書「インド太平洋に関するASEANアウトルック(展望)」(AOIP)にあるASEANの中心性、一体性、および中立性への「強い支持を確認」したと報じられた。しかしここでも後2者に問題がある。

ASEANが役割果たすよう
日本は、すでに茂木敏充外相が2020年1月と8月に東南アジアを歴訪し、新型コロナ対策などを協議するなど、ASEAN諸国との関係の緊密化を進めてきた。さらに茂木外相は最近も8月にASEAN外相会議、EAS外相会議、メコン川流域5カ国外相会議などにテレビ参加し、米国より活発に対ASEAN外交を進めている。しかし実際のところ、日米とASEANの間にはインド太平洋構想において理念の相違があり、この点を克服しなければ協力は困難になるであろう。
第一に、ASEANはみずからの「一体性」を謳(うた)って10カ国の結束を強調し、日米がそれに賛同するが、実際にはASEANの一体性は存在しない。加盟国のラオスやカンボジアなどは南シナ海島嶼(とうしょ)の領有権問題では親中態度に徹している。タイも概してそうである。一体性とは虚構である。
第二に、ASEANの中立性にも問題がある。本年3月31日から4月2日に4人の外相が福建省まで出向いてミャンマー問題を王毅外相と協議しながら米国側には会わなかったことや、6月4日にASEAN代表がミャンマーで軍代表のミン・アウン・フライン総司令官のみに会って「国民統一政府」側に会わなかったのは中立性に問題があった。
ASEANが米中関係で中立性を強調すれば、ASEANを重要メンバーとするFOIPは成立しない。ASEANの中立性は、「自由で開かれた」理念と矛盾する。
日米はASEANが「自由で開かれた」理念を持ちつつ「中心性」を強化することを期待すべきである。そしてASEANが政治、経済、安全保障などの分野で信頼できる役割を果たすよう、日米がより強力な支援をすべきである。(にしはら まさし)

自民党総裁選 「土俵際」の危機感を持て (産経:社説)


新型コロナウイルス禍や激化する米中対立など難局の下で行われる自民党総裁選である。候補者が政見や国家観を明確に示し、競い合うものにしなければならない。
それを十分にできなければ、国民から期待を寄せられるリーダーを選ぶことにはつながらず、間近に迫る政権選択選挙の衆院選で厳しい審判を下されるかもしれないという危機感を自民党は持つべきである。
自民党が、菅義偉首相の総裁任期満了(9月30日)に伴う総裁選挙の日程を「9月17日告示、29日投開票」と決めた。
コロナ禍で遊説などが制約されるが、国会議員の投票に加え党員・党友投票も含むのは妥当だ。
菅首相は総裁選について、「時期が来たら出馬したい」と語ってきた。岸田文雄前政調会長は26日の記者会見で出馬を表明した。総裁選が実施されることを歓迎したい。高市早苗前総務相、下村博文政調会長も出馬への意欲を示している。

感染力の強いデルタ株拡大への備えが追い付かず、菅内閣の支持率が下がり続けている中での総裁選である。
緊急事態宣言や蔓延(まんえん)防止等重点措置の発令、延長が繰り返されている。新型コロナ陽性者が日本で初めて確認されてから1年7カ月以上もたつのに、医療提供体制は各地で崩れ、入院できずに自宅で亡くなる人が相次いでいる。
有権者の視線が厳しさを増すのは無理もない。首相のお膝元である横浜市の市長選では、保守分裂があったとはいえ、立憲民主党の推薦候補が大勝した。
自民党内には、総裁選実施で衆院選での支持拡大を願う声もある。「選挙の顔」がほしいなら、国内外に通用する「国政の顔」を吟味して選ぶべきである。
重要課題は多く存在するが、候補者に真っ先に示してほしいのはコロナ禍をどう乗り越えるかだ。医療提供体制拡充、ワクチン接種促進の掛け声にとどまらず、今までの対応のどこが不十分で、具体的に何をいつまでに取り組むのか。それを語るべきだ。
中国の覇権主義を抑え込めるかが、日本と世界の平和と繁栄を左右する。日本は中国とどのように向き合うのか、日米同盟の強化策を含め対中戦略を語ることがリーダーの必須の条件だ。国民を守り抜く決意と政策を知りたい。

カブール陥落:タリバンの統治が復活(朝雲:時の焦点)


 アフガニスタンの反政府勢力タリバンは8月15日、首都カブールに進軍し、制圧した。ガニ大統領は国外に脱出し、首都陥落により、アフガン政府は崩壊した。
 2001年に米軍主導の攻撃でタリバン政権が崩壊し、民主的政権が発足してから約20年。イスラム原理主義を掲げて恐怖支配を敷いたタリバンの統治が復活する。

 米国防総省の監察局は17日、『自由の番人作戦』と題する季刊の報告書を発表、「アフガニスタン内の最近の重大な事態の急進展の背景」を提供している。
 それによると、国防総省はアフガン軍の能力、タリバンの脅威を熟知し、現政権は過去数週間の出来事が起き得るというより、起きそうなことを知っていた。
同報告書には、アフガン政府軍は米・連合軍の支援がないとタリバンの侵攻を防げないという国防情報局(DIA)の情報やメディアの報道が盛り込まれ、それでも、政府はタリバンの破竹の攻勢に驚いたというわけだ。
 米政府はまた、タリバンが政治交渉に応じるのは自らの「正統性」を得る目的だけで、国土制圧のため軍事攻勢を強化していることも知っていた。
 報告書がカブール国際空港の不十分さを指摘しているのも示唆に富む。現地に残され、国外脱出に必死の米国人が悪戦苦闘中の空港で、AP通信が約1カ月前、興味深いニュースを配信していた。
 「米軍は深夜、バグラム空軍基地をこっそり去った。基地の電源を切り、基地のアフガン司令官に何の通告もなし。同司令官が知ったのは突然の撤収の2時間以上後だった」(7月6日)

 これでアフガン政府軍は気付いた。米軍部隊の秩序立った撤退はない。深夜に突然いなくなったので、アフガン軍のために電源はオンのままに、とも言えなかった。政府軍崩壊の前兆、カブール陥落に向けた“ドミノ倒し”の最初の1枚だった。
 米政府はバグラム空軍基地を放棄してカブール空港に依存するより、防衛可能な同基地を使って、軍より先に米民間人を退避させるべきだった。
 米政府の国家安全保障当局者が17日、上院に通知したところでは、同日時点で約1万―1万5000人の米民間人がアフガン国内に留まっている。サイゴン陥落の比ではない。
 トーマスグリーンフィールド米国連大使が17日のCNNで、タリバンによる報復・暴力について述べた。
 「アフガン国民からタリバンの脅威を聞いている。国連はタリバンが人権を尊重するよう期待するとの非常に強い文言の声明を出した」――ジョークみたいな対応だ。
 タリバンの進撃の最中の13日に休暇に出掛け、15日に側近の説得で急きょホワイトハウスで15分の演説後、また休暇に戻った大統領の対応もジョークのようだ。
 中国、イラン、ロシアは米の対応策を注視している。果たして、「台湾」「尖閣」は大丈夫なのか?
草野 徹(外交評論家)

カブール空港付近の爆破事件、死者60人に…「イスラム国」が犯行声明(読売N)


アフガニスタン首都カブールの国際空港前で26日に起きた爆破事件による死者は、少なくとも60人に上った。英BBCなどが伝えた。多くがイスラム主義勢力タリバンの支配を恐れて国外脱出を希望していたアフガン人で、空港を警備していた米兵らにも死傷者が出ている。ロイター通信によると、イスラム過激派組織「イスラム国」が、系列メディアを通じて犯行声明を出した。

アフガニスタン カブール空港付近で大規模爆発 米兵12人死亡(NHK)


アメリカ軍の撤退期限が迫り、治安の悪化が懸念されていたアフガニスタンの首都カブールにある国際空港の付近で26日、大規模な爆発が起きました。

アメリカ兵12人が死亡し、アフガニスタン人の死傷者も多数に上っていると見られます。
日本時間の26日夜、現地時間の26日夕方、アフガニスタンの首都カブールにある空港のゲート付近で大規模な爆発が起きました。
また、空港のゲートに近いホテルのあたりで別の爆発も起きたということです。
これについてアメリカ国防総省は26日、記者会見し、現地に展開していたアメリカ兵12人が死亡、15人がけがをしたと明らかにしました。
さらに、複数の海外メディアによりますとアフガニスタン人の死傷者も多数に上っていると見られます。
アメリカ国防総省は、今回の爆発は過激派組織IS=イスラミックステートの戦闘員による自爆テロと見られると明らかにしました。
空港のゲート近くの爆発の現場では、爆発に続いて複数のイスラミックステートの戦闘員が民間人や兵士に向けて銃撃を行ったとしています。
アフガニスタンで武装勢力タリバンが権力を掌握した今月15日以降、カブールの国際空港には、国外に退避しようとするアフガニスタン人が、連日、おおぜい押し寄せていました。
アメリカ軍の撤退期限が今月末に迫る中、空港周辺では治安の悪化が懸念され、アメリカ政府が「安全上の脅威がある」として、空港周辺に近づかないよう呼びかけるなど、緊張した状態が続いていました。
また日本の自衛隊も、現地に残る日本人などの国外退避に向けて輸送機を派遣し、隣国パキスタンのイスラマバードへの輸送を行うことにしていて、今後の輸送への影響が懸念されます。

日本人に被害の情報はなし
外務省によりますと、アフガニスタンに残っている日本人や、退避の対応にあたるため派遣されている外務省や防衛省の職員や自衛官らにけがなどの被害が出たという情報は入っていないということです。

過激派組織IS系メディア「ISの戦闘員 自爆ベストを爆発させた」
26日、アフガニスタンの首都カブールの空港近くで起きた爆発について過激派組織IS=イスラミックステートとつながりのある「アマーク通信」は「情報筋によると、ISの戦闘員1人がアメリカ軍やタリバンによるすべての検問をかいくぐり、自爆ベストを爆発させ、およそ60人を殺害し、100人以上を負傷させた。およそ20人のアメリカ兵が死傷した」と伝えました。
米政府 過激派組織ISの地域組織の攻撃 強く警戒していた
アメリカ政府は、アフガニスタンの首都カブールの国際空港で、現地で活動する過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織から攻撃を受けるおそれがあるとして強く警戒していました。
バイデン大統領は今月24日の記者会見で「過激派組織ISの地域組織が空港でアメリカや同盟国の軍の部隊、それに市民をねらって攻撃しようとしていることはわかっている」と述べていました。
また、ブリンケン国務長官は25日「われわれは、過激派組織ISの地域組織から実際に攻撃を受けるおそれがある非常に厳しい環境で、現地に暮らすアメリカ人や協力者などの国外退避を支援している。あらゆる予防措置を講じているが、危険性は非常に高い」と述べ、強く警戒していました。

国連 グテーレス事務総長「可能な限り最も強い言葉で非難する」
大規模な爆発で多数の死傷者が出たことについて国連のグテーレス事務総長は、日本時間の27日午前4時ごろ記者団の取材に応じ「カブールでの恐ろしいテロ攻撃について、可能な限り最も強い言葉で非難する」と述べました。
そのうえで、被害にあった人たちやその家族に哀悼の意を表明しました。

タリバン幹部「犯人に裁きを下す」
武装勢力タリバンの幹部で報道を担当するシャヒーン氏は26日、NHKの取材に対し「アメリカ軍が担当する地区で2回の爆発があったことを確認した。これまでに13人が死亡し、52人がけがをした。この恐ろしい出来事を遺憾に思い、あらゆる措置を講じて犯人に裁きを下す」とコメントしました。

目撃者「大きな煙が上がるのが見えた」
爆発を目撃したというアフガニスタン人の男性はNHKの取材に対し「爆発は空港の外で起きた。大きな煙が上がるのが見えた」と話していました。
また、現場の状況について男性は「爆発が起きたとき、多くの人で混雑していた。6、7人がけがをして運ばれているのを見た」と話していました。
男性は現地にあるイギリスの会社で仕事をしていて、イギリスのビザがあり、退避するために家族と一緒に空港の中に入ろうとしていたところ、爆発を目撃したということです。

けが人が次々と病院に
現地からの映像では、ストレッチャーに乗せられたけが人が次々と病院に運び込まれています。
現場にいたという男性は、地元メディアのインタビューに「突然の、とても強い爆発でした。多くの人が地面に投げ出され、外国人の兵士も倒れていました。当時、現場には少なくとも400人から500人ぐらいがいたと思います」と話していました。

アフガン空港1万人超待機 米軍高官(産経N)


米軍高官は25日、国防総省での記者会見で、イスラム主義組織タリバンが政権を掌握したアフガニスタンの首都カブールの空港では、国外退避を希望する1万人以上が待機していると明らかにした。
同席したカービー報道官は、米軍部隊がカブールの空港で任務を終えて撤退した場合、米国は空港について責任を負わないと強調した。(共同)

日韓関係を悪化させた元凶は モラロジー道徳教育財団教授・麗澤大学客員教授 西岡力(産経:正論)


朝日新聞が慰安婦問題に関し捏造(ねつぞう)報道をして日韓関係を悪化させる契機を作ってから30年になる。

国際社会に広がったウソ
朝日は1991年に慰安婦問題で社を挙げた大キャンペーンを行った。同年に朝日はなんと150本の慰安婦記事を載せた。その結果、「8万から20万人の朝鮮人女性を挺身(ていしん)隊の名で強制連行して慰安婦にさせた」とするウソが日本、韓国、それ以外の
国際社会に突然拡散した。
同紙のキャンペーンを支えた2つの柱が、加害者としての吉田清治証言と被害者としての金学順証言だ。両者とも朝日が日韓のマスコミの中で最初に報道している。
吉田証言を朝日が最初に報じたのは1982年だ。その後、あまり取り上げなかったが、91年にまた大きく2回報じた。この証言が虚偽だったことを朝日は2014年になってやっと認めた。
朝日が金学順証言を最初に報じたのが91年8月11日だ。これも日韓のマスコミの中で最初だった。同記事(大阪本社版)は次のように始まる。
〈日中戦争や第2次大戦の際、「女子挺身隊」の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた「朝鮮人従軍慰安婦」のうち、1人がソウル市内に生存していることがわかり、「韓国挺身隊問題対策協議会」(尹貞玉・共同代表、16団体約30万人)が聞き取り作業を始めた。同協議会は10日、女性の話を録音したテープを朝日新聞記者に公開した〉
ところが、金氏は自身が慰安婦になった経緯について、一度もこの記事が書いたような〈「女子挺身隊」の名で戦場に連行され(た)〉と述べていない。
慰安婦問題で日本政府に賠償を求めた裁判の訴状では、家が貧乏のため普通学校を辞め、金泰元という人の養女となって14歳からキーセン学校に3年間通い、17歳の時に養父に中国の日本軍慰安所に連れて行かれた、と書いている。別の証言では彼女が養女になってキーセンの修業を始めたとき母は養父から40円を受け取ったと述べていた。

ウソ認めるわけにはいかない
私はこの訴状などを読んで日本中が朝日にだまされているとショックを受け、92年からこの記事をはじめとする朝日の慰安婦報道を批判し続けてきた。朝日は金学順氏が一度も話していない「女子挺身隊の名で戦場に連行された」という経歴を勝手に付け加えて慰安婦強制連行キャンペーンを展開したのだ。これを指して私は捏造と書いた。記事を書いた記者は私の批判を名誉毀損だとして民事裁判で訴えたが、今年3月、最高裁によって「捏造という批判は真実だ」とする司法判断が下り、私が完全に勝訴した。
金学順氏は日本軍に強制連行された被害者ではなく、貧困の結果、親に身売りされた被害者だった。その後、名乗り出た韓国人元慰安婦らもそうだった。たしかに、親が前渡し金を受け取り、娘が売春をしてその返済を強要されるという公娼制度は、現在の価値観からすれば女性の人権への重大な侵害だ。
日本軍は戦争遂行の必要のため慰安所を戦地に設置して日本人、朝鮮人などの民間業者に営業させた。だから、日本政府が慰安所で働いた彼女らに現在の価値観から謝罪と同情を示すことに私は反対しない。私も同じ気持ちを持っている。ただし、朝鮮人女性を強制連行したという朝日のキャンペーンはウソだ。ウソを認めるわけにはいかない。

「慰安婦メモリアルデー」
ところが、2018年に韓国政府は、金学順氏が最初に会見をした8月14日を国家として公式に「慰安婦メモリアルデー」として指定した。今年は30年ということで、多くの行事や報道が韓国であった。文在寅大統領はメモリアルデー行事に寄せたビデオメッセージで「故金学順さんが被害事実を公に証言してから30年が過ぎました。30年前『日本の軍隊慰安婦として強制連行された金学順です』、この一つの文章の真実が世に出ました」と語った。金学順氏が強制連行の被害者だといまだに話している。
残念ながら韓国では金学順氏が強制連行の被害者ではなく貧困の被害者だったという事実は、ごく少数のネットメディア以外ではほとんど触れられていない。慰安婦強制連行という「ホロコースト」に匹敵するような罪を犯しながら、日本政府と多くの日本人は真摯(しんし)な謝罪と反省をしていない―という議論ばかりがくり返されてきた。捏造記事を書いた元朝日記者が、韓国のテレビや新聞で「良心的日本人」として大きく取り上げられている。
真実の上にしか、日韓友好はあり得ない。日韓関係をここまで悪化させた元凶は、韓国で「良心的日本人」と称賛されている「反日日本人」がついてきたウソにあるのだ。私は彼らの責任について詳細に論じた新著『日韓「歴史認識問題」の40年』を月末に出す。日韓関係をどうすればよいか、日韓で大議論をしようではないか。(にしおか つとむ)

中国の核戦略 説得力を欠く「最小限の抑止」(読売:社説)


自衛のために最小限の核戦力を持つ、という従来の政策をも逸脱しているのではないか。中国は急激な軍拡が国際社会の緊張を高め、安定を脅かしていることを自覚すべきだ。

 中国が内陸部の砂漠地帯の複数の場所で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)用の地下格納施設を多数建設していることが、米専門家の調査で明らかになった。
 衛星写真で確認された施設の数は合計すると200以上になる。施設は、米本土を射程に収める新型ICBM「東風(DF)41」用とされ、発射装置も備えているという。ミサイルが配備されれば、米国への大きな脅威となる。
 米国防総省の昨年の報告書によると、中国のICBM保有数は100基程度とされる。それを倍増させる勢いだ。中国が急速に建設を進めているのはなぜなのか。
 中国は、他国から核攻撃を受けない限り、核兵器は使わないとする「核の先制不使用」を原則としている。「自衛的な核戦略」と「最低水準の核戦力」が柱だとする立場を強調し、核使用の威嚇は行わないとも説明してきた。
 今回判明したICBM施設の増強は、こうした主張に強い疑念を抱かせるものだ。ブリンケン米国務長官が「最小限の核抑止力を保持するという長年の政策を著しく踏み越えている」と懸念を示したのは当然である。

 ICBMなど長射程のミサイルや核弾頭の数を制限する核軍縮の枠組みとしては、米露の新戦略兵器削減条約(新START)がある。両国は今年1月、条約の5年間の延長で合意した。
 中国はこの条約に参加していないため、勝手に核戦力を増強できる立場にある。米国は新たな核軍縮条約に中国を入れようとしている。その前に、中国は核兵器を増やし、米国との戦力差を埋めることを目指しているのだろうか。
 中国は、ICBMと並ぶ核戦力の3本柱である潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と戦略爆撃機の拡充も急いでいる。
 問題は、中国が核弾頭やICBMなどの数を公にせず、実態が極めて不透明なことである。「最小限の核戦力」を強調するのなら、実際の数字を公表すべきだ。
 中国の軍拡は、米露が軍縮条約の有効性に疑問を持ち、核競争に転じることになりかねず、条約の重要性が低下する恐れがある。
 これでは、世界的な軍縮の機運の高まりは期待できまい。中国は軍事大国としての重い責任を果たさねばならない。

自衛隊 インド太平洋地域で英の空母打撃群と初の共同訓練(NHK)


自衛隊は、インド太平洋地域で長期展開を行っているイギリスの最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中心とする空母打撃群と共同訓練を行いました。
訓練には、アメリカ軍やオランダ軍も参加し、この地域で海洋進出の動きを強める中国を念頭に、多国間での連携を示した形です。
「クイーン・エリザベス」を中心とする空母打撃群には、アメリカ軍の駆逐艦やオランダ軍のフリゲート艦なども参加していて、ことし5月以降、インド洋や太平洋で長期展開を行っています。
24日、沖縄の南の海上で、陸・海・空の自衛隊と共同訓練を行い、その様子が報道陣に公開されました。
訓練では「クイーン・エリザベス」に搭載されているイギリス軍とアメリカ軍のステルス戦闘機 F35が、スキーのジャンプ台のような形状をした飛行甲板から次々に発艦していきました。
このあと、それぞれの艦艇に搭載されているヘリコプターや輸送機が、他国の艦艇に着艦する「クロスデッキ」と呼ばれる訓練も行われ、海上自衛隊の護衛艦「いせ」に、イギリス軍のヘリコプターやアメリカ軍のオスプレイが着艦するのが確認できました。
イギリスは、ことし3月に公表した外交・安全保障の新たな方針で、インド太平洋地域を重視する姿勢を示していて、東シナ海や南シナ海で海洋進出の動きを強める中国を念頭に、多国間の連携を示した形です。
自衛隊から参加した第2護衛隊群司令の今野泰樹海将補は「自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、一層の連携強化につながることを期待する」と話していました。
「クイーン・エリザベス」は9月に、在日アメリカ海軍の横須賀基地に寄港する予定です。

自衛隊 欧州各国など軍隊との連携強化
インド太平洋地域をめぐって、自衛隊はイギリスのほかにも、ヨーロッパ各国などの軍隊と連携を強化しています。

フランス 日本国内で5月には共同訓練
フランスは、ニューカレドニアなど、インド太平洋地域に海外領土を持ち、関与を強めている国の1つです。
3年前、海上自衛隊とフランス海軍の間で、太平洋地域だけでなく、インド洋方面でも協力を強化することで一致し「戦略的指針」に署名が交わされました。
フランス海軍は、インド太平洋地域に定期的に艦艇を派遣しているほか、去年12月と、ことし2月には海上自衛隊、アメリカ海軍と共同訓練を行いました。
2月の共同訓練の中では、おととし締結されたACSA=物品役務相互提供協定に基づき、初めて海上自衛隊の補給艦がフランス軍の艦艇に燃料を補給しています。
また、ことし5月にはフランス陸軍が、陸上自衛隊とアメリカ陸軍との共同訓練を九州の演習場で行いました。
フランス陸軍と陸上自衛隊が日本の国内で訓練を行ったのはこれが初めてです。

ドイツ 今秋 共同訓練へ
また、ドイツは去年、インド太平洋地域での外交や安全保障などの指針を発表し、岸防衛大臣とドイツの国防大臣は中国を念頭に「力を背景とした一方的な現状変更の試みに強く反対する」というメッセージを発信しました。
ドイツは8月に、フリゲート艦1隻をインド太平洋地域に向けて出航させ、海上自衛隊は、ことし秋には共同訓練を行う予定です。
また、フリゲート艦は日本国内の港に寄港することになっています。

日米豪印「クアッド」中国をけん制
このほか、インド太平洋地域での中国に対抗する動きとして、存在感が高まっているのが、日本とアメリカに、オーストラリア、インドを加えた4か国の枠組み「クアッド」です。
オーストラリアとインドについては、それぞれの軍と自衛隊との共同訓練が行われていますが、去年11月には、これにアメリカを加え、4か国で共同の海上訓練を行いました。
中国をけん制するねらいがあるとみられ、この訓練は、ことしも日本時間の23日から、グアムやその周辺海域で実施されています。

イギリスのねらいは
イギリスは、ことし3月に発表した向こう10年の外交や安全保障の方針で、インド太平洋地域への関与を強める姿勢を明確に打ち出しました。
その象徴とされるのが、最新鋭の空母、クイーン・エリザベスを中心とする空母打撃群のインド太平洋地域への派遣です。
空母打撃群には、アメリカやオランダの艦艇も加わり、日本やアメリカ、シンガポールやインドなどとも共同訓練を実施したほか、先月には南シナ海を航行しました。
価値観を共有する国々と連携した空母の派遣は、インド太平洋地域で影響力を拡大する中国をけん制するねらいもあるとみられています。
イギリスは、中国に対し、航行の自由の重要性を強調し、国際的なルールを順守して行動するよう繰り返し求めています。
世界第2位の経済大国となった中国との関係は一時、黄金時代にあるともいわれましたが、香港での反政府的な動きを取り締まる法律の施行や、新疆ウイグル自治区の人権問題などをめぐり、このところ悪化しています。
ただ、気候変動や環境といったグローバルな課題については、中国との協力が重要だと繰り返していて、空母の派遣は、中国と対立するものではないとも強調しています。
イギリスは、EU=ヨーロッパ連合を離脱後、ヨーロッパだけでなく、世界に広く目を向ける「グローバル・ブリテン」を掲げているほか、TPP=環太平洋パートナーシップ協定にも加入を申請し、交渉を進めています。
経済や貿易面で著しい経済成長を続け、今後も発展が見込まれるインド太平洋地域を地政学的に重要だと位置づけているだけに、今回の空母の派遣を通じて、中国に対しルールに基づく秩序を守るよう促すとともに、この地域におけるみずからの存在感を高めたい思惑もうかがえます。

イギリス空母打撃群の動き
空母クイーン・エリザベスはことし5月にイギリス・ポーツマスを出航。
地中海から紅海、インド洋に入り、先月下旬には、南シナ海を数日間にわたり航行しました。
その後、ルソン海峡、フィリピン海を通って、太平洋に入りました。
今月上旬には、グアムにも寄港しています。
日本に寄港したあとは、ことし12月にイギリスに戻る予定です。
空母打撃群は、先月11日から2日間、ソマリア沖のアデン湾で、日本の海上自衛隊の護衛艦などと共同訓練を実施し、その後、インド洋では、インド海軍との訓練を実施するなど、インド太平洋地域においてパートナーとなる国々との連携も強化しています。

アメリカの思惑は
アメリカは、イギリスなどヨーロッパ各国が、アジア地域に軍の艦船を派遣することは、抑止力の強化につながるとして歓迎しています。
バイデン政権は、「最大の競合国」と位置づける中国に対抗するため、アメリカ軍の部隊配置を含む、戦略の見直しをはかり、インド太平洋地域での軍事力を向上させようとしています。
アフガニスタンから軍を撤退させる背景には、軍事費を抑えつつ、人員や資源を対中国に振り向けたいという思惑もあります。
しかし、中国の急速な軍事力の増強により西太平洋地域でのアメリカ軍の優位性は失われつつあり、アメリカはヨーロッパの国々がこの地域への関与を強めることは中国への圧力強化につながると受け止めています。
一方でアメリカとしては、ヨーロッパの同盟国や友好国はロシアの脅威にしっかりと対抗してほしいという思惑もあり、オースティン国防長官は先月、シンガポールで行った演説で「われわれはインド太平洋地域だけでなく、世界のほかの地域でも協力を確かなものにしなければならない」と述べています。

中国の立場は
中国は、イギリスが経済や香港をめぐる問題などで中国と距離をおく姿勢を示していることに神経をとがらせるとともに、安全保障分野でも、インド太平洋地域に関与を強める姿勢を打ちだしたことに強く反発しています。
中国とイギリスは、1997年の香港返還以降、比較的良好な関係を維持してきたとされ、とりわけ2015年には、習近平国家主席がイギリスを訪れてエリザベス女王と面会するなど、両国関係は「黄金時代」と呼ばれました。
中国は、ヨーロッパでドイツやフランスなどとともに影響力を持つイギリスとの関係を重視してきました。
しかし、イギリスが、次世代の通信規格「5G」をめぐって、中国の通信機器大手、ファーウェイの製品を排除すると決めたことや、香港国家安全維持法が導入されたことを受けて、中国への返還前に香港で生まれた人たちに特別ビザを発給するなど、中国と距離をおく姿勢を示していることに神経をとがらせています。
今回の派遣でも「クイーン・エリザベス」が先月、南シナ海を航行した際には「一部の国が挑発的な目的ではるか遠方から軍艦を派遣し、存在感を高めようとすることに断固として反対する」として、イギリスが安全保障分野で、インド太平洋地域に関与を強める姿勢を打ち出したことに強く反発しました。
一方、ドイツも今月、インド太平洋地域に向けてフリゲート艦を派遣しましたが、これまでのところ、中国は明確に反対する姿勢は示していません。
中国としては、対立を深めるアメリカと連携する動きを見せるイギリスには強く反発する一方、経済的な結び付きが強いドイツなどに対しては直接的な批判を控えることで、国際社会で対中包囲網が形成されることを防ぎたい思惑もあると見られます。

中国外務省「他国の利益 損ねるべきではない」
イギリスの最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中心とする空母打撃群が、日本やアメリカなどと共同訓練を行ったことについて、中国外務省の汪文斌報道官は、25日の記者会見で「中国は一貫して、国と国における軍事協力は地域の平和と安定を損ねたり、他国の利益を損ねたりすべきではないと考えている」と述べ、けん制しました。

中国 軍事演習でけん制も
中国の国営メディアは、台湾への上陸作戦を念頭にしたとみられる中国軍の軍事演習の様子を伝えていて、アメリカなどをけん制するねらいもあるとみられます。
国営の中国中央テレビは先月、台湾海峡に面する中国南東部の沿岸で、人民解放軍の兵士たちが軍事演習を行ったとする映像をホームページに掲載しました。
演習を行ったのは、台湾に対する作戦を担う部隊「第73集団軍」と明示していて、映像には、偵察部隊とみられる兵士が林の中を進む様子や、おびただしい数のドローンが沿岸部を飛行する様子が確認できます。
さらに、兵士たちが水陸両用の戦闘車両に次々と乗り込んだあと、海を渡りながら砲撃を行う様子や、上陸後、障害物を破壊しながら敵陣を制圧する様子なども映っています。
映像について、防衛省の元情報分析官で軍事アナリストの西村金一氏は「台湾を念頭においた演習だが、主に映像に出てくるのは10台余りの戦闘車両で演習の規模は非常に小さく、台湾本島への上陸を成功させるための演習ではなく、そうした能力もまだないとみられる。ただ、中国国内に向けて、台湾を占領できる準備が万全だと宣伝するため、あえて演習を公開したのではないか」と指摘しています。
中国としては、こうした演習の様子を公開することで、台湾への武器売却を通じて関与を続けるアメリカなどをけん制するとともに、軍の士気を高めるねらいもあるとみられます。

アフガン退避 先遣チームがカブールに 早ければ今夜輸送へ(NHK)


アフガニスタンに残る日本人などの国外退避に向けて、政府の先遣チームが首都カブールに入りました。
早ければ日本時間の25日夜にも、自衛隊の輸送機がカブールの空港で退避を求める人を乗せ、隣国パキスタンに送る見通しです。

アフガニスタンに残る日本人や、大使館で働くアフガニスタン人スタッフなどの国外退避に向けて、政府が派遣した自衛隊員などの先遣チームは、防衛省関係者によりますと日本時間の24日夜遅く、首都カブールに入りました。
退避を求める人を乗せるカブールの空港で、輸送機の発着のための調整を行ったということです。
また、輸送に使われることになっているC130輸送機2機は、24日夜、沖縄県の那覇基地を出発し、日本時間の25日夜、自衛隊が活動拠点を置くパキスタンの首都イスラマバードに到着する予定です。
日本政府が、国外退避を求める人の輸送を行うのはアメリカ軍が現地から撤退するまでの期間に限るとする中、バイデン大統領は、今月末としていた撤退期限を延長しない方針を明らかにしました。
退避を急ぐため、C130輸送機だけでなく、すでにパキスタンに到着しているC2輸送機を活用することも検討されていて、早ければ日本時間の25日夜にも自衛隊の輸送機がカブールの空港で退避を求める人を乗せ、イスラマバードに送る見通しです。
一方、25日にも現地に向けて追加派遣される予定だった政府専用機は、愛知県の小牧基地で出発に向けた準備を進めていましたが、午後になって運用する部隊が所属する北海道の千歳基地に戻りました。
防衛省は「運航に必要な準備が整うまで待機する」としています。

日本人など退避 米軍の退避期限までに
アフガニスタン情勢の悪化を受け政府は、現地に残る日本人や、大使館で働くアフガニスタン人スタッフなどを退避させるため、航空自衛隊の輸送機を現地に派遣し、今週中にも輸送を開始したいとしています。
これを受けて、参議院外交防衛委員会の理事懇談会が開かれ、政府側は、退避作業はアメリカ軍が現地から撤退する期限となっている8月31日までを前提にしていると説明しました。
これに対し、出席者からは「期間が短いため、希望するすべての人を輸送するのが難しい可能性があり、それ以降も、何かしらの支援を検討してほしい」と、輸送できない人がいた場合の支援も検討するよう求める意見が出されました。
また、日本に輸送されたあと、亡命を希望する人がいた場合には、政府として適切に対応するよう求める意見が出されました。
政府の担当者は「できるかぎりのことはしていきたい」と応じたということです。

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