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露との停戦交渉 信用せず警戒を緩めるな(産経:社説)


ロシアとウクライナの停戦交渉で初めて具体的進展がみられた。
ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)加盟を断念する中立化を提案した。ロシアは首都キエフ周辺での軍事活動を大幅に削減する。
だが、期待感を持つのはまだ早い。ロシアはこれまで何度も噓をついてきた。信用できない。米欧や日本は警戒を緩めず、ロシアに停戦に応じて軍の完全撤退を迫り、侵略をやめさせねばならない。
2月28日以降、対面による停戦交渉は4回目となる。ウクライナは同国の安全を保証する関係国の枠組みができた後に、中立化を受け入れるとした。外国軍の基地を設置しない方針も示し、ロシアとの合意について国民投票を行う必要性を強調した。ロシアには、ウクライナの欧州連合(EU)加盟に反対しないことを求めた。
ロシアは、軍事活動の大幅削減は相互の信頼を醸成するためと説明しているが、停戦条件を示していない。まずはウクライナの提案を受け入れるのが先決だ。

警戒すべきは、ロシアが発信する偽情報だ。
多数の死傷者を出した東部マリウポリの劇場はロシア軍に空爆された。だが、ロシアは攻撃を否定し、ウクライナ側の仕業だと主張した。ラブロフ外相はウクライナへの侵略後も「ウクライナを攻撃していない」と述べていた。
米国防総省のカービー報道官は29日、キエフ周辺では削減表明に合わせて一部ロシア軍部隊の移動を確認したとし「本当の撤退ではなく再配置だ。だまされてはいけない」と警戒感を示した。バイデン米大統領は英国、フランス、ドイツ、イタリア各首脳との電話会談で「どういう行動を取るか見極める」方針で一致した。
ロシアは信頼醸成を口にしながら、交渉を有利に運ぶため、停戦交渉中も南部ミコライフで行政庁舎をミサイル攻撃した。
さきの大戦の終了間際、日ソ中立条約を一方的に破り、北方領土に攻め込んだのもソ連だ。そもそも侵略を続けるプーチン政権との交渉はあり得ないが、今月になって北方領土問題を含む平和条約締結交渉の中断も発表した。
日本はロシア制裁で半導体や炭素繊維などの輸出禁止を決めた。停戦合意してもプーチン政権は続く。米欧と協調してロシアの暴挙を封じていかねばならない。
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【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(31日の動き)(NHK)


ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻の開始から1か月余りとなります。ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる31日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ副首相 停戦交渉「信用できず時間稼ぎかも…」
ウクライナのステファニシナ副首相が30日、NHKのインタビューに応じ、ロシアとの停戦交渉についてロシア側の姿勢に変化が見え始めていると指摘する一方「信用できず時間稼ぎかもしれない」と述べ、警戒心を崩しませんでした。
トルコのイスタンブールで29日行われた停戦交渉ではウクライナ側がNATO=北大西洋条約機構への加盟に代わる新たな安全保障の枠組みを提案し、ロシア側は首都キエフ周辺などで軍事作戦を大幅に縮小することを表明しました。
これについてウクライナのステファニシナ副首相は30日、NHKとのオンラインでのインタビューで「ロシア側は今のような状況になるとは思っていなかったはずで、ようやく本当の交渉が始まった。ロシアは安全保障の枠組みなどウクライナ側の提案に関心を示しており真剣な交渉を行おうとしている」と述べ、ロシア側の姿勢に変化が見え始めていると指摘しました。その背景としてはウクライナ軍の抵抗やロシア国内で広がる批判的な圧力、それに国際社会の制裁などを挙げています。ただロシアが表明したキエフ周辺などでの軍事作戦の縮小については「私は今キエフにいるが、空爆が続いており現実とはかけ離れている。ロシアの声明やいかなる約束も信用できず、楽観視できない。今回の交渉ですらロシア軍が再編成をするための時間稼ぎかもしれない」として、警戒心を崩しませんでした。そのうえで、「ウクライナを分断しようとするロシアの試みは、ウクライナの人々の決意を見誤っている。われわれが強さを維持し、国際社会と一体になれば、ロシアの試みは失敗する」と述べ、欧米からの軍事支援や国際社会による制裁の重要性を訴えました。
そして日本については「非常に強くはっきりとウクライナの領土の一体性を支持してくれていてG7=主要7か国の一員としてもロシアへの制裁に貢献している」として感謝したうえで、ロシアへの圧力をかけ続けるべきだという考えを示しました。
英国防省 “ロシア軍 多大な損失でベラルーシやロシアに後退か”
イギリス国防省は30日、戦況の分析を公表しロシア軍は多大な損失を受けたため部隊の再編成と補給のためにベラルーシやロシアに後退することを余儀なくされているとの見方を示しました。また地上での作戦能力の低下を補うため大規模な砲撃やミサイル攻撃を続けるとみられるとしています。そして「ウクライナ東部のドネツクとルガンスクに重点を置くのは、複数の方面からの攻勢を維持するのが困難であると暗に認めているのだろう」と指摘しています。

ベラルーシ 国内で軍事演習開始
ベラルーシ国防省は29日、国内で軍事演習を始めたと発表しました。演習は以前から計画していたものだということですが、29日から2日間にわたって軍全体を指揮する部隊と後方支援を行う部隊との連携を確認したということです。ベラルーシはウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアと同盟関係にあり、侵攻に先立ってロシアは合同軍事演習を行うとして3万人もの部隊をベラルーシに集結させました。その部隊が先月24日以降、国境をこえてウクライナに侵攻したとアメリカ国防総省は分析しています。このためロシア軍がウクライナ軍の抵抗を受けて苦戦を強いられている今、ベラルーシが軍事演習で部隊を動かしウクライナ侵攻に加わるのではないかという警戒感も広がりそうです。
ロシア軍についてイギリス国防省は30日「大きな損傷を受けたロシア軍の部隊が態勢を立て直すためにベラルーシやロシアへ撤収している」と指摘していますが、アメリカ国防総省は現時点ではベラルーシ軍が国境付近へ移動するようなウクライナ侵攻に加わる兆候はないとしています。

IAEA事務局長 ウクライナ南部の原発視察
ロシアによる軍事侵攻でウクライナの原子力発電所の安全への懸念が高まる中、IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長は現地の原発を視察したことを明らかにしました。
今週ウクライナを訪れているグロッシ事務局長は30日、みずからのツイッターに南部の「南ウクライナ原子力発電所」を訪れ職員を激励する動画などを投稿しました。この中でグロッシ事務局長は「私たちはあなたたちをサポートするために来た」と述べ、ロシアの侵攻が続く中でも原発で作業に当たる職員たちをたたえました。またグロッシ事務局長はウクライナのエネルギー相らと会談し核施設の安全に関わる物資を届ける方策などについて意見を交わし、ウクライナ側を支援する姿勢を強調しました。ウクライナではロシア軍に占拠された北部のチェルノブイリ原発で技術者の交代の見通しが立たなくなる事態が起きるなどしていて、IAEAは安全への懸念を繰り返し示しています。

米宇宙飛行士 ロシアの宇宙船で地球に帰還
国際宇宙ステーションに長期滞在していたアメリカの宇宙飛行士が30日、ともに滞在していたロシアの宇宙飛行士2人とロシアの宇宙船で地球に帰還しました。
NASA=アメリカ航空宇宙局のマーク・バンデハイ宇宙飛行士らはロシアの宇宙船「ソユーズ」で日本時間の30日夜、カザフスタンに着陸し、乗組員らはハッチから元気な姿を現しました。バンデハイ宇宙飛行士は当初からロシアの宇宙船で地球に帰還する予定でしたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて予定どおり帰還できるのか注目されていました。
ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」のロゴージン社長は国際宇宙ステーションにおける欧米との協力を終わらせると繰り返し示唆する一方、29日に行われた船長の交代式ではロシアの宇宙飛行士が「人々は地球上で問題を抱えているが国際宇宙ステーションは友好の象徴で、われわれは一つのクルーだ」と述べるなど、宇宙における欧米とロシアの協力関係の行方にも関心が集まっています。

米大統領 “ウクライナに5億ドルの財政支援”
アメリカのホワイトハウスはバイデン大統領がウクライナのゼレンスキー大統領と30日に電話会談を行い、5億ドル、日本円にして600億円余りの財政支援を行うことを申し出たと発表しました。アメリカ政府はバイデン政権の発足後、ウクライナに対してこれまでに合わせて20億ドル以上の軍事支援を打ち出していますが資金面でも支援する形です。
発表によりますと、会談はおよそ1時間にわたって行われ、ゼレンスキー大統領が29日に行われたロシアとの間の停戦交渉について報告したほか、ウクライナ軍が必要とする追加の軍事支援についても協議したということです。

“ロシア軍 少なくとも24回クラスター爆弾使用か” 国連
国連のバチェレ人権高等弁務官は30日、スイスのジュネーブで開かれた国連人権理事会の会合に出席し「ロシア軍が人口が密集する地域で少なくとも24回、クラスター爆弾を使用したという信頼できる申し立てを受けた」と明らかにしました。クラスター爆弾をめぐっては残虐な兵器として使用を禁止する国際条約があります。
一方、バチェレ人権高等弁務官はウクライナ軍がクラスター爆弾を使用したとする申し立てについても調査を進めているとしています。また「砲撃やミサイル、空爆など人口が密集する地域で広範囲に影響を及ぼす兵器の使用が続けられていて市民は計り知れない苦しみに耐えている」と述べ、市民の犠牲が増え続けていることに強い懸念を示すとともに無差別的な攻撃が戦争犯罪にあたる可能性があるという見方を示しました。

ウクライナ公共放送 現地の状況を動画投稿サイトで発信
ウクライナの公共放送は動画投稿サイト、ユーチューブで現地の状況を連日、国内外に英語で発信しています。30日に公開された放送では南部の都市ミコライフで州庁舎がロケット弾による攻撃を受けたことを伝えていて、これまでに14人が死亡し、18人ががれきから救助されたなどとしています。
またウクライナ北部のチェルニヒウの病院ではすべてのベッドが入院患者で埋まっていると伝えていて、ほとんどはミサイル攻撃や空爆でけがをした民間人だということです。院内では攻撃の影響でガラスにヒビが入り水や電気が通じていないとしています。入院しているチェルニヒウの住民は「瓶に水をためて手を洗ったり、トイレに使ったりしています」と話していました。また病院の医療従事者の中には1か月以上帰宅していない人もいるということで、看護師の1人は「手術室では複数の人が同時に助けを必要としている状況です。最初の1週間、私たちは24時間働き睡眠さえ取ることができませんでした」と窮状を訴えていました。

ウクライナ国防省報道官「ロシアは攻撃再開を準備」
ウクライナ国防省の報道官は30日、首都キエフ周辺や北部チェルニヒウなどからロシア軍が部隊を撤退させる動きがあったことを明らかにしたうえで「大規模な撤退ではなくロシアは攻撃を再開する準備をしている」と述べました。そのうえで「ロシアは東部のウクライナ軍を包囲することに集中している」と述べ、ロシア軍が引き続き東部の要衝マリウポリなどの掌握を目指しているとの見方を示しました。

キエフ市長「一晩中 大きな爆発音が聞こえた」
ウクライナの首都キエフのクリチコ市長は30日、EU=ヨーロッパ連合の委員会でオンライン形式の演説を行いました。この中でクリチコ市長は「われわれはロシア軍がキエフから移動したという情報を29日に受け取ったが事実ではない」と述べました。そして「一晩中、キエフの北と東で大きな爆発音が聞こえた。そこで戦闘があり人々が死んでいるということだ」と述べ、キエフ周辺でロシア軍による攻撃が依然として続いていると訴えました。
キエフをめぐってはロシア国防省のフォミン次官が信頼醸成の措置として軍事作戦を大幅に縮小することを決めたと明らかにしていました。

ウクライナの隣国モルドバ 避難者を積極的に雇用の動き広がる
避難生活が長引く中で多くの人が直面するのがお金の問題です。隣国モルドバでは避難してきた人たちを支援しようと企業が積極的にウクライナの人たちを雇用する動きが広がっています。
モルドバ政府はウクライナから避難してくる人たちに対し長期滞在の許可がなくても働けるようにするなど就労の手続きを簡素化していて、ウクライナの人たちを積極的に雇用する企業が増えています。このうち首都キシニョフにあるカフェではウクライナから避難している学生、マリヤ・ボロトナヤさん(18)を先週から店員として雇いました。ボロトナヤさんは「生活にはお金が必要なので仕事を見つけることができてうれしいです。何もせずに過ごしていると嫌なニュースが目に入ってしまうので、仕事のおかげで救われます」と話していました。

ウクライナからの国外避難者401万人超 ユニセフ“半数は子ども”
ウクライナから国外に避難した人の数は29日の時点で401万人を超えました。こうした中、ユニセフ=国連児童基金は30日、このうち子どもの数は全体の半数を占める200万人にのぼると発表しました。また250万人以上の子どもがウクライナ国内での避難を余儀なくされているということです。
ユニセフは人身売買などのリスクが高まっているとして、各国と連携して国境での監視活動など子どもの安全の確保に向けた取り組みを強化することにしています。ユニセフのラッセル事務局長は「故郷を追われた子どもたちの数は増え続けていて、その一人一人に対して安全の確保や教育支援などが必要だということを忘れてはならない」としています。

ウクライナ市民少なくとも1189人が死亡 うち108人は子ども 国連
国連人権高等弁務官事務所はロシアによる軍事侵攻が始まった2月24日から3月29日までにウクライナで少なくとも1189人の市民が死亡したと発表しました。このうち108人は子どもだということです。死亡した人のうち393人は東部のドネツク州とルガンスク州で、796人はキエフ州や東部のハリコフ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州などで確認されています。多くの人たちは砲撃やミサイル、空爆などによって命を落としたということです。またけがをした人は1901人に上るということです。
今回の発表にはロシア軍の激しい攻撃を受けている東部マリウポリなどで確認が取れていない犠牲者の数は含まれておらず、国連人権高等弁務官事務所は実際の数はこれよりはるかに多いとしています。

ICBM失敗で「平壌に破片の雨、民間被害」 韓国国防部報告(産経新聞)


【ソウル=時吉達也】北朝鮮が今月16日に発射し、直後に空中で爆発した新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」について、首都平壌に大量の「破片の雨」が降り、民間被害が発生したことが29日、分かった。韓国国防省が同日に行った国会国防委員会での報告内容について、同委所属の国会議員が明らかにした。

韓国国防省は報告で、直後の24日に発射されたICBMが新型の「火星17」ではなく、過去にも発射された「火星15」だったとの見解を示した。韓国当局が火星15と公式に表明するのは初めて。住民が発射失敗を目撃した状況下で「急いで『成功のメッセージ』を伝える必要」があり、信頼度の高い火星15を代替発射したと分析した。
報告によると、米当局も断定はしていないものの、火星15の可能性が高いと評価しているという。発射実験は16、24日とも、平壌郊外で実施された。
北朝鮮メディアは24日に火星17の発射実験に成功したと大々的に報道。同国の戦力を代表する「核攻撃手段の核心」を完成させたと意義を強調している。

首都圏を守る戦車がゼロになって大丈夫か? 元陸上幕僚長に聞いてみると……(デイリー新潮)


今月、約70年の歴史に幕を下ろした
ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵攻開始から1カ月が経過。この間、ドイツをはじめとした西側諸国は相次いで国防費の増額を表明し、「新冷戦時代」への備えを進めている。
そのような折、飛び込んできたのが、首都圏から戦車がなくなるというニュースだった。東京を含む首都圏の防衛を担う陸上自衛隊第1師団が誇る精鋭部隊「第1戦車大隊」が、3月17日に約70年の歴史に幕を下ろしたのである。
「この日をもって事実上、首都圏を守る戦車がなくなりました。首都圏だけではなく、本州の戦車部隊は数年以内に全廃される予定です」(防衛省担当記者)
冷戦後の陸自改革の中、政治・行政的要求により戦車の削減は避けられなかったようだ。とはいえ、折しもロシアの戦車がウクライナを蹂躙している最中。日本の守りは大丈夫なのか?

台湾・尖閣有事への対応力を強化
機動力がポイントの「16式機動戦闘車」
「戦車部隊は今後、二つの地域に集約されます。元々ソ連軍に備えて集中配備されていた北海道、そして九州です。これにより、南西諸島で有事が起きた場合、九州から増援部隊を迅速に派遣することができます」
そう解説するのは、自らも戦車乗りだった岩田清文元陸上幕僚長である。陸上自衛隊は近年、中国の脅威に対応できる体制を整えてきた。有事には、全国に15ある師団・旅団の約半分を、南西方面に送り込むという。
「その際は残る半分の戦力で本州を守る必要があるため、本州の戦車部隊は順次、『16式機動戦闘車』を中心とした“偵察戦闘部隊”に改編されるのです」(同)
16式機動戦闘車は、戦車と同じ主砲を装備しているが、キャタピラではなくタイヤで走る。そのため、戦車より高速で長距離を移動し、少ない戦力で広いエリアをカバーできる。つまり「戦車」はなくなるが、「機動戦闘車」は残るということで、まずは一安心ということだろうか。

ロシア軍の戦車は次々と撃破されているが…?
最後の第1戦車大隊長を務めた徳永真司2佐も、新設された「第1偵察戦闘大隊」の隊長に就任した。
「戦車乗りとして寂しい気持ちはありますが、『16式』でも任務の基本は変わらないと思っています。また、戦車の役割がなくなることはありません」(徳永2佐)
ちなみに、ロシアの戦車がウクライナ側に次々と撃破されているとの報道もあるが、だからといって戦車が弱くなったということではないようだ。岩田元陸幕長は、
「ロシア軍の戦術や練度に問題がある。本来は、対戦車ミサイルを持って待ち伏せしている敵兵がいないか、偵察部隊を先行させながら進む必要があります。もちろん戦車にも弱点はありますが、火力と防御力、機動力などの総合能力で考えれば、今でも陸戦で最強の兵器は戦車です。要するに他の兵種との連携が大切なのであって、イラク戦争でも、アメリカ軍は最終的に戦車部隊を盾にしてバグダッド入りしました。そこで再認識されたように、決して戦車が市街戦に弱いわけではない。道路や建物が破壊されれば、未舗装路や瓦礫の上で戦えるのは戦車だけですから」
今回のロシアの暴挙を見れば、やはり北海道に戦車を残したのは正解だったといえそうだ。もちろん九州も……。

陸自に「電子作戦隊」発足 安保新領域、大幅強化へ(産経新聞)


陸上自衛隊の新たな部隊「電子作戦隊」が発足した。本部は朝霞駐屯地(東京都練馬区など)に置き、電磁波領域での対処能力強化のため、昨年以降、九州・沖縄を中心に全国の駐屯地に順次新設している電子戦の専門部隊を束ねる。

防衛省は、中国やロシアの技術力の進歩を踏まえ、宇宙・サイバー・電磁波の3領域を安全保障の次世代の新たな柱と位置付ける。2023年度末には、国境沿いにある沖縄県の与那国と長崎県の対馬の両駐屯地に配置する方針。陸自の電子戦部隊は大幅に体制を強化することになる。
陸自によると、電子作戦隊の発足は17日付。陸自の部隊運用を一元的に担う陸上総隊の傘下で、「ネットワーク電子戦システム」を運用する。平時には電磁波情報の収集・分析や評価に当たり、有事になれば敵が電波を使って活動するのを無力化する。現状は全国で約180人体制。
作戦隊がまとめる部隊は留萌(北海道留萌市)、相浦(長崎県佐世保市)、健軍(熊本市)、奄美(鹿児島県奄美市)、那覇(那覇市)の各駐屯地と知念分屯地(沖縄県南城市)にある。朝霞にも本部とは別に部隊を設置。健軍は昨年3月、ほかは今年3月にできた。

高校教科書検定 国守る深い理解につなげ(産経:社説)


高校教科書の検定結果が公表された。新学習指導要領に基づき、地理などの教科書で北方領土、竹島、尖閣諸島について日本の「固有の領土」と明記することが求められた。これまで明記されなかったことの方が問題である。日本の国土と歴史について深く理解する授業につなげてほしい。

今回の検定は、来春から主に高校2年生が使用する教科書が対象だ。新科目「地理探究」のほか、「政治・経済」の教科書などが北方領土などについて「固有の領土」と明記した。
これで領土の記述が充実したと喜んではいられない。小・中・高校教科書で順次、「固有の領土」と明記されるようになったものの、ロシア、韓国、中国の反発を恐れ、日本政府の腰が引けた対応が長く続いてきた。自国の領土について正しく教えるのは当たり前である。他国の顔色をうかがう必要はまったくない。
北方領土、竹島が不法占拠されていると明記する教科書は、なお一部にとどまる。一貫して日本の領土である歴史経緯を含め、分かりやすく教えてもらいたい。

歴史教科書では、朝鮮半島からの労働者動員に関し、ひとくくりに「強制連行」「連行」といった不適切な用語を使った記述が検定で修正された。昨年の政府答弁書の閣議決定を受けたものだが、あえて「強制的」との表現を残すなど問題記述も依然としてある。
「従軍慰安婦」「日本軍慰安婦」といった記述も政府答弁書を踏まえて修正された。だが平成5年の河野洋平官房長官談話を引用するかたちで記述が残る。史実を無視し、教育にも禍根を残す河野談話の撤回を重ねて求めたい。
南京事件について「30万人以上」と根拠のない犠牲者数をあげた例もあり、検定で修正された。中国の宣伝に乗ってはならない。教科書は執筆者らの独りよがりの説を披露する場でないことも改めて指摘したい。
ロシアのウクライナ侵攻について今回の教科書編集に間に合わなかったが、今後使用までに盛り込まれ、授業で扱われるだろう。
自虐的な戦後教育で育った日本の教員は、先人が築き守ってきたかけがえのない国土、歴史について不勉強な例が少なくない。それで命懸けで国を守るウクライナの現状を教えることができるだろうか。教員がまず学んでほしい。

ICBM失敗で「平壌に破片の雨、民間被害」 韓国国防部報告(産経N)


【ソウル=時吉達也】北朝鮮が今月16日に発射し、直後に空中で爆発した新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」について、首都平壌に大量の「破片の雨」が降り、民間被害が発生したことが29日、分かった。韓国国防省が同日に行った国会国防委員会での報告内容について、同委所属の国会議員が明らかにした。

韓国国防省は報告で、直後の24日に発射されたICBMが新型の「火星17」ではなく、過去にも発射された「火星15」だったとの見解を示した。韓国当局が火星15と公式に表明するのは初めて。住民が発射失敗を目撃した状況下で「急いで『成功のメッセージ』を伝える必要」があり、信頼度の高い火星15を代替発射したと分析した。
報告によると、米当局も断定はしていないものの、火星15の可能性が高いと評価しているという。発射実験は16、24日とも、平壌郊外で実施された。
北朝鮮メディアは24日に火星17の発射実験に成功したと大々的に報道。同国の戦力を代表する「核攻撃手段の核心」を完成させたと意義を強調している。

ロシアの戦費、英調査機関「1日最大3兆円」…高価な精密誘導弾使用にプーチン氏激怒か(読売N)


ロシアのウクライナ侵攻が長期化し、戦費がプーチン政権の重荷になり始めている。米欧などによる経済制裁で国家財政が苦しくなり、戦闘機の補修やミサイルなど兵器の補給にも制裁の影響が及んでいる模様だ。

 露国防省によると、セルゲイ・ショイグ国防相は25日、アントン・シルアノフ財務相と会談し、軍予算の増額について協議した。
 ロシアはウクライナ侵攻の戦費を公表していないが、巨費に上るとの指摘が相次いでいる。
 英国の調査研究機関などは今月上旬、ロシアの戦費に関し「最初の4日間は1日あたり70億ドル(約8610億円)だった。5日目以降は200億~250億ドル(約2兆4600億~3兆750億円)に膨らんだ」と試算した。露政府の歳入は年間で25兆ルーブル(約31兆2500億円)程度だ。
 ロシアの調査報道専門メディア「インサイダー」によると、ロシア軍が26日に発射した52発のミサイルの総額は推計3億4000万ドル(約418億円)だった。プーチン大統領は、ロシア軍が6日にウクライナ中部の空港に高価な長距離精密誘導弾8発を撃ち込んだことに激怒したとも報道された。
 北大西洋条約機構(NATO)のジェームス・スタブリディス元欧州連合軍最高司令官は今月中旬、米通信社への寄稿で、プーチン氏は「国民の支持を失う前に金欠になるだろう」と皮肉った。
制裁はロシア軍の補給にも影響する。戦闘機などにはロシアへの輸出が禁じられた部品が使われている。ミサイルや戦闘機の製造に不可欠な半導体も禁輸対象となり入手が困難になった。
 戦闘での損失状況を確認している軍事情報サイト「Oryx」によると、露軍は侵攻で戦車約300両など2000以上の兵器や装備品を失った。その数はウクライナ軍の損失の約4倍とされる。

古川法相 ウクライナ避難民支援のニーズ把握でポーランドへ(NHK)


ウクライナからの避難民の受け入れをめぐり、古川法務大臣は、岸田総理大臣の特使として来月1日から政府専用機でポーランドを訪問する方向で調整していることを明らかにし、現地での支援のニーズを的確に把握したいという考えを示しました。

ウクライナからの避難民の受け入れを進めるため、岸田総理大臣は特使として古川法務大臣をポーランドに派遣する方針を示していて、政府内では、希望する避難民は古川大臣が帰国する際、政府専用機に同乗する案も検討されています。
これについて古川大臣は閣議のあとの記者会見で「4月1日の夜に、政府専用機で羽田空港をたち、週明けに帰国する予定で調整を進めている」と明らかにしました。
そのうえで「ポーランドにおける避難民受け入れの状況や課題を直接見聞し、ポーランド政府要人と会談するなどして、現地のニーズを的確に把握していきたい」と述べました。

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(30日の動き)(NHK)


ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻の開始から1か月余りとなります。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる30日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

バイデン大統領 欧州首脳と電話会談 軍事侵攻やめるまで制裁確認
ロシアとウクライナによる停戦交渉を受けて、アメリカのバイデン大統領は29日、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの4か国の首脳と50分余りにわたって電話で会談しました。
このあと、ワシントンで行われた記者会見でバイデン大統領は、ロシア国防省が首都キエフ周辺などで軍事作戦を大幅に縮小するとしていることについて、ロシアによる行動を注視していくことで5か国が一致したと明らかにしました。
また、記者団から、ロシア側の発言が停戦に向けたものなのか、新たな侵攻に向けた時間稼ぎなのかと問われたのに対し、バイデン大統領は「ロシアの行動を確認するまで予想することはしない」と述べました。
さらに会談では、ロシアが軍事侵攻をやめるまで強い制裁を科していくことや、ウクライナ軍に対する支援を続けていくことも確認したということです。

マクロン大統領 プーチン大統領と市民避難を協議
フランスのマクロン大統領は29日、ロシアが攻勢を強めている東部の要衝マリウポリからの市民の避難を支援する人道的な作戦について、プーチン大統領と電話で協議しました。
マクロン大統領は今月25日、トルコ、ギリシャとともに作戦を行う方針を示していて、フランス大統領府によりますと、会談でプーチン大統領はマクロン大統領の提案について検討すると答えたということです。
一方、ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は「市民への人道支援や安全な避難はマリウポリを含め、ロシア軍により確保されている。人道問題を解決するには、ウクライナの民族主義者の戦闘員が武器を置き、抵抗をやめなければならない」と強調したとしています。
イギリス政府は、29日、ロシアに対する経済制裁の一環として、ロシア人が所有する「スーパーヨット」と呼ばれる豪華船を差し押さえたと発表しました。
所有者はイギリスの経済制裁の対象ではないものの、プーチン大統領に近い「オリガルヒ」と呼ばれる富豪の1人だとしています。
当局によりますと、船には巨大なワインセラーやプールが付いていて、価格は3800万ポンド、日本円でおよそ61億円にのぼるということで、船はマルタの旗を掲げるなど、所有者がロシア人であることが意図的に隠されていたとしています。

ウクライナ公共放送はユーチューブ発信続ける
ウクライナの公共放送は動画投稿サイト、ユーチューブで現地の状況を連日、国内外に英語で発信しています。
29日に公開された放送では、ウクライナ南部の都市ミコライフで、州庁舎が29日にロケット弾による攻撃を受け、これまでに7人の死亡が確認されたと伝えています。
また、西部のルツクにある燃料の貯蔵施設で、27日夜、ロシア軍の攻撃によって火災が起きたと伝えています。
さらに、東部ハリコフ州で、シェルターとして使われている地下鉄の駅に住民が避難している様子も伝えています。

マリウポリ市長補佐役 東部地域の独立承認「絶対譲れない」
ロシア軍による激しい攻撃が続くウクライナ東部のマリウポリで市長の補佐役を務め、現在は国内の別の都市に避難しているペトロ・アンドリュシェンコ氏がNHKのオンラインインタビューに応じました。
アンドリュシェンコ氏は、マリウポリ市内での死者数がおよそ5000人にのぼっているとする一方、市内で戦闘が続いており、いまも被害の全容は判明していないと強調しました。
また、今月16日に破壊された劇場で、少なくとも300人が死亡した可能性があるという見方を改めて示したうえで「攻撃が続いていて、救助隊員も死亡している。劇場のがれきは撤去できていない」と述べました。
親ロシア派の武装勢力が事実上、支配している東部地域の独立承認については「絶対に譲れない。日本人は北方領土を永遠に渡せるだろうか」と強調しました。
そしてアンドリュシェンコ氏は「防衛組織の採用の事務所には長い列ができていて、今は募集は行っていない。戦争が続くかもしれないが、私たちは戦うことができる」と述べ、徹底抗戦を続ける考えを示しました。

ロシア国防省 東部での作戦に重点を置く姿勢改めて示す
ロシア国防省は、29日、ショイグ国防相がウクライナでの戦況について報告した内容を動画付きで公開しました。
この中でショイグ国防相は、軍事作戦の第1段階の主要な目的は達成されたとしたうえで「ウクライナ軍の戦闘能力が非常に低下したので、主要目的の達成に集中することができる。それは、ドンバスの解放だ」と述べウクライナ東部での作戦に重点を置く姿勢を改めて示しました。
また、NATO=北大西洋条約機構の加盟国がウクライナに対して対空ミサイルシステムなどを供与する動きを注視しているとして「もし実現された場合には、相応の対応をする」と警告しました。
ロシア軍の苦戦が伝えられる中、ショイグ国防相の動静に関心が集まっていましたが、国防省としても今月26日に続いて本人の活動について公表した形です。

自民国防部会長「核共有より拡大抑止に論点を」(産経N)


自民党の宮沢博行国防部会長は28日、インターネット番組に出演し、米国の核兵器を自国内に配備して共同運用する「核共有(ニュークリア・シェアリング)」について「日本にはそぐわないというのが(党内の)大勢。核共有ではなく拡大抑止をどうするかという論点へ移る」と述べ、拡大抑止のあり方について議論を進める考えを示した。

宮沢氏は核共有に関し、党内で議論した結果、「核を置いた時点で攻撃対象になることなどを考えると日本に核を持つ実益がない。唯一の核被爆国として核廃絶を主導する責務があるわけで、その理想、夢は絶対に捨ててはいけない」と述べ、党内の議論は終わったとの見方を示した。
その上で、米国の核兵器によって日本が周辺国への抑止力を持つ「拡大抑止」について「事務レベルの協議に留まっていて閣僚レベルに至っていない。きちんと(手続きを)精緻化した上で、もしもの時は米国が反撃する手順を確認していかないといけない」と述べ、議論を続ける考えを示した。
自民党安全保障調査会は16日に有識者ヒアリングを行い、核共有について議論した。

露の連れ去り 人道にもとる蛮行やめよ(産経:社説)


女性や子供を含むウクライナの住民が、強制的にロシア国内に連れ去られている。
ウクライナ外務省によると、東部マリウポリの住民1万5千人が強制的な連れ去りの対象となった。少なくとも、6千人が実際に移送させられたと主張し、「民間人の拉致は、国際人道法で厳しく禁じられている」として、ロシアの人権侵害を批判した。
移送させられた住民は、パスポートなど身分証明書を没収されたという。ウクライナ国防省によると、移送先はロシア極東のサハリン(旧樺太)などだ。ウクライナ当局の発表を受け、在キエフ米大使館も強く非難している。

無抵抗の民間人を強制的に連れ去るなど、人道上許されない。あってはならないことだ。移送後に親ロシア系住民を増やして住民投票を実施し、マリウポリのあるドネツク州などのロシアへの帰属をねらっている可能性もある。
これに対し、ロシア国営テレビは住民が自発的にロシア側に逃れていると主張している。
だが、ウクライナ政権をネオナチなどと称し、「ウクライナの非ナチス化」を掲げて侵略を始めたロシアのことだ。強制的な連れ去りを否定するプロパガンダ(政治宣伝)の可能性が高い。
フランスのマクロン大統領はギリシャ、トルコと協力し、マリウポリからの脱出を希望するすべての人を避難させる人道的作戦を近日中に実施するとしている。
国連は、ロシアの拒否権などで安全保障理事会が機能不全に陥っているが、関係組織を総動員して連れ去りの実態を調査し、住民を保護しなければならない。戦時下で困難を極めるだろうが、米欧など国際社会は連携し、ロシアに対して、非人道的な行為をやめさせなければならない。

1994年以降、ロシアとのチェチェン紛争では、南部チェチェン共和国の住民がロシア軍に拉致されたケースも相次いだ。
強制的な連れ去りで想起するのは、日本人のシベリア抑留だ。
旧ソ連軍は戦後、日本の支配地域から60万人超を拉致して極寒の地で強制労働させ、数万人を死亡させた。ロシアが現在ウクライナでやっていることは、77年前のシベリア抑留と同じ蛮行だ。
日本政府こそ、先頭に立ってロシアを非難し、人道的作戦を支援すべきである。

ポーランド避難のウクライナ人、政府専用機での日本移送を検討…古川法相派遣へ(読売N)


 政府が、ロシアの侵攻を受け、ポーランドに避難しているウクライナ人のうち、希望者を政府専用機を使い、日本に移送する方向で調整していることがわかった。岸田首相は4月1日にも、古川法相を特使として政府専用機でポーランドに派遣する方針で、古川氏の帰国時に同乗させることを検討している。

首相官邸
 複数の政府関係者が明らかにした。外務省が現地で日本への渡航希望者を調査している。
古川法相
 古川氏は1~3日の日程でポーランドを訪問する見通し。ポーランド政府高官と会談し、避難民の受け入れ状況を視察する方向だ。

ロシアとウクライナ 29日にトルコで停戦交渉 中立化など焦点(NHK)


ウクライナ東部のマリウポリなどで市民の犠牲が増え続ける中、ロシアとウクライナの代表団が29日、トルコのイスタンブールで、対面形式の停戦交渉にのぞみます。
対面による交渉はこれが4回目で、ウクライナの「中立化」などをめぐり歩み寄れるかが焦点です。

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、東部の軍事作戦を強化する方針を示し、東部の要衝マリウポリの完全掌握に向け、攻勢を強めています。
国連人権高等弁務官事務所は、軍事侵攻が始まった2月24日から3月27日までに、ウクライナで少なくとも1151人の市民の死亡が確認されたと発表しました。
またウクライナの複数のメディアは28日、マリウポリのボイチェンコ市長の話として、マリウポリだけで子ども210人を含むおよそ5000人が死亡したと伝えるなど、東部で深刻な人道危機が続いています。
一方、首都キエフの北西に隣接するイルピンについて、マルクシン市長は28日、ウクライナ軍が奪還したとSNS上で報告し、キエフ近郊ではウクライナ側が反撃に転じる動きもみられます。

こうしたなか、ロシアとウクライナの代表団による対面形式の停戦交渉が日本時間の29日午後からトルコのイスタンブールで行われる予定で、ロシアの代表団が日本時間の28日夜、現地に到着したのに続いて、ウクライナの代表団も29日朝早く到着しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、今後の交渉でNATO=北大西洋条約機構への加盟に代わる新たな安全保障の枠組みについて議論する考えを示しており、ロシアが求めるウクライナの「中立化」をめぐり譲歩する姿勢をみせています。

これに対しプーチン大統領の側近、パトルシェフ安全保障会議書記も28日、「軍事作戦の目標は、ウクライナの体制転換ではない。人々をジェノサイドから守ることであり、ウクライナの『非軍事化』と『非ナチ化』だ」と述べ、ロシア軍が想定以上の苦戦を強いられる中、ゼレンスキー政権を相手に交渉を続ける姿勢を示したものと受け止められています。
ただ、ウクライナは領土の保全をめぐっては譲れないとの立場を崩していないことから、まずは「中立化」をめぐって双方が歩み寄り、妥協点を見いだせるかが焦点です。

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(29日の動き)(NHK)


ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻の開始から1か月余りとなります。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる29日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

隣国モルドバ 人口の1割超の避難者受け入れ
ウクライナの隣国モルドバでは、増え続ける避難者を、住民が無償で自宅などに受け入れる動きが広がっています。
ウクライナの隣国モルドバは、主にウクライナ南部から陸路で避難してくる人たちが多く、ヨーロッパ各国に移動する前の一時的な滞在先にもなっていることから、避難者が増え続け、27日の時点でおよそ38万人とモルドバの人口の1割を超えています。

マリウポリ市長 “子ども210人含む約5000人が死亡”
激しい戦闘が続く東部マリウポリのボイチェンコ市長は28日、ロシア軍による軍事侵攻によって市内ではこれまでに子ども210人を含むおよそ5000人が死亡したことを明らかにしました。
これはウクライナの複数のメディアが伝えたもので、市長によりますとマリウポリの市民のうちおよそ3万人がロシアに強制的に移送されたほか多くが周辺国などに避難し、27日現在、少なくとも17万人が市内にとどまっているということです。
また、砲撃などにさらされて市内の住宅のうち9割が損傷し、4割が全壊したほか、57校の学校と70の幼稚園、それに複数の医療機関が被害を受けたとしています。

EU 制裁対象者の渡航禁止策を強化
EU加盟国の中には多額の投資などと引き換えに、外国人に国籍を付与したり、滞在を許可したりする制度を設けている国があります。
EUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会は28日、こうした特別な権利を利用して制裁対象者がEUに渡航することもありうるとして、加盟国に対し、制裁対象者に付与した滞在許可をただちに取り消すともに国籍についても無効とすることを検討するよう勧告しました。
また、外国人の投資家などに国籍を与える制度があるマルタなど3か国については制度そのものの廃止を求めています。
EUの内務を担当するヨハンソン委員は「戦争が起きている今、制裁の対象者がお金でEUに来る権利を買うことがないよう、あらゆる措置を講じなければならない」としています。

ウクライナ軍 アゾフ大隊「マリウポリ 70%から80%が破壊」
東部マリウポリで戦闘を続けるウクライナ軍の精鋭部隊、アゾフ大隊の幹部がオンライン上で声明を発表し、「ロシア軍の戦車によって市内にある建物のうち、70%から80%が破壊されてしまった」と述べ、連日、ロシア軍の激しい攻撃にさらされている厳しい状況を説明しました。
そのうえで「ロシア軍は市内にまで入ってきている。ロシア軍の多くが親ロシアの分離派とともに戦っているが、支配された地域は数か所の地区だけだ」と述べ、ロシア軍の部隊が市街地にまで入り込んでいるものの、マリウポリを守るため、抵抗を続ける決意を示しました。

国連難民高等弁務官事務所「国外避難386万人超」
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のまとめによりますと、ロシア軍の侵攻を受けてウクライナから国外に避難した人の数は27日の時点で、386万人を超えています。
避難先は
▼ポーランドがおよそ229万人、
▼ルーマニアがおよそ59万人、
▼モルドバがおよそ38万人、
▼ハンガリーがおよそ35万人などとなっています。
また、ロシアに避難した人は22日の時点で、およそ27万人となっています。

首都キエフ隣接 イルピン市長「ウクライナ軍がイルピン奪還」
首都キエフの北西に隣接するイルピンのマルクシン市長は28日、SNSに動画を公開し、ウクライナ軍がイルピンを奪還したと報告しました。
イルピンはキエフ防衛の要とされ、北から接近したロシア軍の地上部隊とウクライナ軍の守備隊の間で激しい戦闘が続いています。
動画でマルクシン市長は「きょうはよい知らせがある。イルピンが解放された。掃討作戦を継続中だ」と述べました。
その上で、ウクライナ軍が、キエフ近郊のブチャ、ホストメリ、それにボルゼリの3つの町についても奪還作戦を進めていることを明らかにしました。

ロシア外相 “非友好的な国と地域の市民 入国制限を検討”
ラブロフ外相は28日、与党「統一ロシア」の会合で「多くの外国の非友好的な行為に報復する、ビザの措置について、現在、法案が作成されている。この法律によって、ロシアへの入国に、さまざまな制限が導入される」と述べました。
ラブロフ外相は、具体的な制限の内容については言及しませんでした。

欧州ビール「ハイネケン」「カールスバーグ」 ロシア撤退
オランダのハイネケンは、声明で、「ロシアでの事業は持続可能でも実行可能でもない」と述べ、ロシアで展開する複数のブランドのビールや飲料水の事業をすべて譲渡し、ロシアから撤退する方針を示しました。
事業の撤退には、4億ユーロ、日本円でおよそ540億円の費用がかかる見通しだとしています。
ハイネケンは、今月初め、ロシアへの新たな投資や輸出をやめると発表していましたが、オランダの投資家グループからすべてのビジネスから手を引くべきだと批判を受けていたということです。
また、デンマークのカールスバーグは、ロシアからの撤退は「この状況では正しい判断だと信じる」とする声明を発表し、傘下に持つロシアのビール会社などすべての事業を売却する方針を明らかにしました。

ウクライナで少なくとも市民1151人死亡 “実際ははるかに多数”
国連人権高等弁務官事務所は、ロシアによる軍事侵攻が始まった2月24日から3月27日までに、ウクライナで少なくとも1151人の市民が死亡したと発表しました。このうち103人は子どもだということです。
亡くなった人のうち、▼377人が東部のドネツク州とルガンスク州で、▼774人はキエフ州や東部のハリコフ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州など各地で確認されています。
多くの人たちは砲撃やミサイル、空爆などによって命を落としたということです。
また、けがをした人は1824人に上るということです。
今回の発表には、ロシア軍の激しい攻撃を受けている東部マリウポリなどで、確認が取れていない犠牲者の数は含まれておらず、国連人権高等弁務官事務所は、実際の数はこれよりはるかに多いとしています。

平和賞のムラートフ氏が編集長の独立系新聞 活動を一時的に停止
去年のノーベル平和賞を受賞したドミトリー・ムラートフ氏が編集長を務める、ロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」紙は、28日声明を出し、「当局からさらなる警告を受けた。われわれはウクライナでの特別な軍事作戦が終わるまで、ウェブサイトや紙面でのニュースの発信を停止する」として、活動を一時的に停止することを明らかにしました。
警告の理由についてロシア国営のタス通信は、通信当局の話として、「“外国の代理人”について言及する際に、そうであることを適切に表示せずに掲載した」などとしていて、ロシア政府がスパイを意味する「外国の代理人」に指定した団体や個人について記事などで取り上げる際にそれを明示していなかったことを挙げています。

フィンランド国営鉄道 ロシアと結ぶ長距離列車 運行を停止
フィンランドの首都ヘルシンキと第2の都市 サンクトペテルブルクの間では、長距離列車「アレグロ号」が1日に往復2便運行していて、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、今月に入ってから出国するロシア人の利用が大幅に増えていました。
列車を運行するフィンランドの国営鉄道会社は、ロシアに対する制裁を受けて対応を検討し、28日から列車の運行を停止すると発表しました。
運行停止を前に、ロシアにいる家族や友人のもとを訪れ、ヘルシンキに戻ってきたという乗客からは「列車が運行を停止すると聞いて予定を早めて出国した」とか、「今後、ロシアを訪れることは難しくなる」といった声が聞かれました。
ロイター通信は、ロシアとEU諸国を列車で結ぶ路線はこれで事実上なくなったと伝えています

ロシア ラブロフ外相 現時点での首脳会談開催に否定的な考え
ロシアのラブロフ外相は28日、メディアのインタビューに対し、プーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談の可能性について「プーチン大統領が首脳会談を拒否したことはない。ただ、単に『あなたはどう考えているか』といったやりとりをすることは逆効果になるということだ」と述べ、現時点での開催に否定的な考えを重ねて示しました。
その上で「すべての課題の解決策が明確になれば、首脳会談はすぐにでも必要になるだろう」と述べ、会談が実現する条件として、双方による停戦交渉で合意できる見通しが必要だとしています。

ウクライナ西部リビウ 軍関連施設にミサイル攻撃
ウクライナ西部の主要都市リビウでは26日、燃料の貯蔵施設や軍の関連施設がロシア軍によるミサイル攻撃を受け、周辺にある民間の建物にも被害が及びました。
このうちリビウ中心部から南に5キロほどの所にある学校では、26日夜に起きた、軍の関連施設を狙った攻撃の際の爆風で窓ガラスが割れ、あたり一面にガラスの破片が飛び散っています。
学校の校長によりますと、当時、学校にはウクライナ各地から逃れてきた人たちが身を寄せていましたが、防空警報のサイレンが鳴りシェルターに避難したため全員無事だったということです。
校長は「攻撃があったとき、私は学校にいなくてすぐにかけつけた。学校にいる人たちにけががないか心配だったが、みんな無事でよかった。ロシアはわれわれを怖がらせようとしているのだろうが、逆にわれわれは団結している」と話していました。

トルコで28日から露、ウクライナ停戦交渉(産経N)


【カイロ=佐藤貴生】ロイター通信は27日、ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、双方の停戦交渉が28~30日にトルコで行われると伝えた。トルコでは今月10日にも交渉が行われたが停戦は成立しなかった。

首相の広島献花 二度と核を落とさせるな(産経:社説)


広島、長崎への原爆投下の惨状を知る日本国の首相が取り組むべきは、日本と国民に核兵器が再び使われないように核抑止の態勢を確かなものにすることだ。
その努力なしに「核兵器のない世界」を唱えるだけでは、国民の安全は少しも高まらない。
岸田文雄首相が、米国のエマニュエル駐日大使と被爆地・広島市の平和記念公園を訪れ、原爆資料館を視察し、慰霊碑に献花した。
岸田首相は、ウクライナを侵略中のロシアが核兵器を使用する恐れを指摘し、「核を含む大量破壊兵器の使用は絶対にあってはならない」と語った。
先の大戦で広島、長崎に原爆を投下したのは米国だ。今では同盟国として「核の傘」(核抑止力)を日本防衛に提供している。
エマニュエル氏は言葉を詰まらせながら、深刻な被害を展示した原爆資料館見学を振り返り、「広島ほど世界の平和に重要でふさわしい場所はない」と語った。

2人の広島訪問は、慰霊とともに、日米同盟の結束を確認し、ロシアの核兵器使用に反対する国際世論を高める意義があった。
エマニュエル氏は、バイデン米大統領が来日時に、広島か長崎の訪問を望むとの見方を示した。訪問を実現してもらいたい。
岸田首相は、核から国民の命を守る「現実的な対応」の必要性に言及したが、この一言だけでは伝わらない。核抑止の重要性をもっとはっきり説くべきだ。
核兵器を持つ中国、北朝鮮、ロシアは国際法を無視して恥じない。これらの国々が日本に核兵器を向ける恐れは否定できない。
現代の科学技術では核攻撃を防ぐ確実な方法は見つかっていない。核兵器による反撃力を自国または同盟国が持つことで核攻撃やその脅しに対抗する「核抑止」は極めて重要だ。
ロシアの核の脅威だけではない。北朝鮮は米全土に届く新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、中国は核戦力を急速に増強している。日本の核をめぐる安全保障環境は極めて厳しい。
非核三原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)を墨守し、核共有を含む核抑止議論まで否定する思考停止は日本を危うくする。岸田首相と政府には、米国の核の傘が有効に機能するのか検証と対応が求められている。

科学技術協力 孤立招くロシアの独善的姿勢(読売:社説)


ウクライナ侵略で世界から厳しい非難を浴びているロシアが、科学技術分野でも孤立を深めている。ロシアはこれ以上、国際社会に背を向けるような言動を慎むべきだ。

 例えば宇宙開発分野だ。ロシアのソユーズロケットは世界中で人工衛星打ち上げの需要があった。しかし、ロシアはカザフスタンで予定していた英企業の通信衛星打ち上げを中止し、仏領ギアナの基地からも人員を引き揚げた。
 打ち上げはスケジュールが重視される。一方的に予定を取り消すようでは、今後の受注は期待できまい。米国とともに宇宙開発を先導してきた宇宙大国の地位から滑り落ちるのは必至だ。
 今後は米民間ロケットなどへの乗り換えが進むと予想される。日本にとっても好機のはずだが、日本の次期主力ロケット開発は遅れている。衛星を打ち上げる能力の確保はますます重要になっている。開発を急いでもらいたい。
 国際宇宙ステーション(ISS)の先行きも不透明になっている。日米欧露などが参加するISSの枠組みは、これまで国同士の対立を乗り越えて維持され、国際協調の象徴とされてきた。
 ロシアは、ISSの軌道維持を担ってきたが、担当する露宇宙機関のトップは「制御不能となって落下するISSを誰が救うのか」とツイッターに書き込み、ISSからの離脱を示唆した。
 宇宙開発で各国が協力してきた長い歴史を考えれば、公的機関の代表による今回の投稿は、無責任極まりないと言わざるを得ず、看過できない。
 旧ソ連時代のような「鎖国」政策を取れば、ロシアの科学技術の水準は大きく低下し、世界から取り残されるに違いない。
 ロシアを巡る緊張は、基礎科学の分野にも暗い影を落としている。各国では、ロシアとの共同研究を取りやめたり、ロシアで開催予定の学会をオンラインに切り替えたりするケースが出ている。
 近年、高度な科学技術の取り扱いを巡っては、安全保障上の懸念が増している。ロシアに厳しい経済制裁を科している以上、研究活動にも一定の制限が及ぶことは避けられない。
 ただ、科学的な知見は人類共通の財産だ。国際共同研究が常態化する時代にあって、地球温暖化や感染症などへの対応は国を超えた協力がなければ成り立たない。
 ロシアもこうした現状を認識し、状況を悪化させるだけの強硬姿勢を改めることが必要だ。

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(28日の動き)(NHK)


ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻の開始から1か月余りとなります。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる28日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

次回停戦交渉 イスタンブールで合意
トルコ大統領府は、27日、エルドアン大統領とロシアのプーチン大統領が電話会談を行ったと発表しました。
このなかで両首脳は、ウクライナ情勢や停戦交渉の進展をめぐって議論したほか、エルドアン大統領が、早期の停戦や人道状況の改善の必要性を強調したということです。
そのうえで双方は、ロシアとウクライナによる次回の停戦交渉が、イスタンブールで行われることで合意したということです。
停戦交渉を巡っては、ウクライナ側の代表団の関係者が27日、近くトルコで行われる見通しを明らかにしていました。

米政府 バイデン大統領発言の火消し急ぐ
アメリカのバイデン大統領がロシアのプーチン大統領について、「権力の座に残しておいてはいけない」と述べ、ロシアの体制転換を求めたとも受け止められる発言をしたことについてアメリカ政府は火消しに追われています。
このうちブリンケン国務長官は27日、訪問先のイスラエルで行われた会見で、「バイデン大統領としては、プーチン大統領にはウクライナを含むいずれの国に対しても戦争を仕掛けたり侵略したりする権限はないと述べただけだ。われわれはロシアの体制転換について戦略を持っているわけではない」と述べました。
また、アメリカのNATO大使のスミス氏も27日、CNNテレビに出演して同様の釈明をしました。
バイデン大統領の発言を巡っては、演説直後にもホワイトハウスの高官が「大統領は体制の転換について議論しているわけではない」と釈明していますが、ロシア側が「バイデンが決めることではない」などと反発していました。
一方、フランスのマクロン大統領はバイデン大統領の発言について27日、地元テレビに対し「ことばや行動によって事態を悪化させることなくロシアの軍事侵攻をとめなければならない。私ならそのようなことばは使わない」と述べています。
アメリカ政府が大統領の発言の火消しを急ぐ背景には、ロシアを刺激し、さらに事態が悪化することを避けたい考えがあるものとみられます。
「歓喜の歌」でウクライナと連帯 ポーランド
ウクライナの隣国ポーランドでは、ベートーベンの「歓喜の歌」を歌ってウクライナとの連帯を示そうという催しが行われました。
これはウクライナとの国境に近いポーランド南東部の都市、ジェシュフで地元の市民団体が行ったもので、ポーランド人やウクライナから避難してきた人、合わせて100人以上が参加しました。
参加者は両国の国旗やEUの旗を持って集まり、ベートーベンの交響曲第9番の「歓喜の歌」をウクライナ語とポーランド語で歌い、連帯をアピールしました。
集会を企画した市民団体の担当者は「『歓喜の歌』はヨーロッパを象徴する歌だと思うのでウクライナがEUに加盟するのを応援するために歌いました」と話してました。
参加者の中にはウクライナ西部のリビウから逃れてきたという女の子もいて、「ウクライナがEUに加盟できたら平和が訪れると信じています。戦争が終わるよう、そしてすべてがうまくいくよう願っています」と話していました。

ウクライナ報道官「占領地域の住民投票 法的に無効」
ウクライナ東部のルガンスク州の一部を事実上支配する親ロシア派の武装勢力の指導者、パセチニク氏は27日、記者団に対して「近いうちに、ロシアに加わるかどうかを問う住民投票が行われると思う」と述べ、支配地域のロシアへの編入の賛否を問う住民投票を実施する意向を示しました。
ロシア通信によりますと、これについてロシア上院で憲法や法律を担当するクリシャス議員は「ロシアは、ルガンスクとドネツクの主権を承認している。これらの行政当局はそれぞれの憲法に従って決定する権利がある」と述べ、支持したということです。
一方、ウクライナ外務省のニコレンコ報道官は「一部の占領地域で行われる住民投票など法的に無効だ。世界中のどの国も認めず、ロシアの孤立が深まるだけだ」とツイッターに投稿し、非難しました。
また、ロシア下院のカラシニコフ議員も「今はまだその時期ではない。前線で、地域の運命が決まろうとしている時に、この問題に気をとられるべきではない」と慎重な姿勢を示しました。
ロシア国防省は25日、ルガンスク州の93%を支配下に置いたと主張しています。

隣国ルーマニアへ船で避難相次ぐ
ロシア軍によるウクライナへの侵攻が続く中、南部から隣国ルーマニアに国境の川を船で越えて避難する人たちが相次いでいます。
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のまとめによりますと、26日の時点でルーマニアにはポーランドに次いで2番目に多いおよそ58万人がウクライナから逃れてきています。
このうち、南東部イサクチャは、おもにウクライナ南部から、国境となっているドナウ川を船で渡って避難してくる人たちの拠点となっていて、27日も対岸のウクライナ側から100人余りを乗せた船が到着していました。
避難してくる人たちのほとんどは、女性と子どもで、船を下りたあとボランティアから食事やお茶などを受け取ると、安心した表情を見せていました。
戦闘が続く南部ヘルソンから2人の子どもなどを連れて避難してきたという34歳の女性は「きのうから店に食料品がなくなりました。人道危機の状態で、ヘルソンももうすぐマリウポリのようになると思います」と話し、9歳の息子は「家の近くで爆発があったときは怖かったです。戦争が早く終わってほしい」と話していました。

市民少なくとも1119人が死亡 国連発表
国連人権高等弁務官事務所は、ロシアによる軍事侵攻が始まった先月24日から今月26日までに、ウクライナで少なくとも1119人の市民が死亡したと発表しました。
このうち99人は子どもだということです。
亡くなった人のうち、360人が東部のドネツク州とルガンスク州で、759人はキエフ州や東部のハリコフ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州など各地で確認されています。
多くの人たちは砲撃やミサイル、空爆などによって命を落としたということです。
また、けがをした人は1790人に上るということです。
今回の発表には、ロシア軍の激しい攻撃を受けている東部マリウポリなどで、確認が取れていない犠牲者の数は含まれておらず、国連人権高等弁務官事務所は、実際の数はこれよりはるかに多いとしています。

首相 防大卒業式で訓示「力による一方的な現状変更に対抗」(NHK)


岸田総理大臣は防衛大学校の卒業式で訓示し、ロシアのウクライナへの軍事侵攻について「事態の展開次第では戦後最大の危機を迎える」と指摘したうえで、国際社会が一致して力による一方的な現状変更にきぜんと対抗していかなければならないと強調しました。

任官辞退者は去年より44人増え72人に
この中で岸田総理大臣は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻について「国際社会が長きにわたる懸命な努力と多くの犠牲の上に築き上げてきた国際秩序の根幹が脅かされている。事態の展開次第では世界もわが国も戦後最大の危機を迎えることになる」と指摘しました。
そのうえで「今の選択と行動が、今後の国際社会のすう勢を決定づける。大きな時代の転換点を迎える中で、国際社会が一致して力による一方的な現状変更にきぜんと対抗していかなければならない。インド太平洋、とりわけ東アジアで決して許してはならない」と強調しました。
また、岸田総理大臣は、北朝鮮が新型のICBMなど弾道ミサイルの発射を繰り返していることや、中国が東シナ海や南シナ海で一方的な現状変更の試みを深刻化させていることも踏まえ、新たな国家安全保障戦略など安全保障関連の3つの文書の策定に向けた検討を加速し、防衛力を抜本的に強化していく考えを重ねて示しました。
このあと岸田総理大臣は、ウクライナ情勢などを踏まえた国際社会の現状について、卒業生と在校生合わせて6人と車座で意見を交わしました。
防衛大学校のことしの卒業生は留学生を除いて479人で、このうち任官を辞退したのは、去年より44人多い72人でした。

ロシア脅威が再浮上 中国、北朝鮮との3正面の備え(産経N)


ロシアがウクライナ侵攻に踏み切ったことで日本にとって中国、北朝鮮だけではなくロシア軍の動向も主要な脅威として再浮上してきた。これまで自衛隊は軍事的圧力を強める中国を念頭に南西方面に防衛態勢をシフトしてきたが、北方も注意が必要な状況だ。防衛省幹部は「中国が『主敵』なのは変わらない」とするものの、政府が年末までに行う国家安全保障戦略(NSS)の改定作業などにも影響を及ぼしそうだ。
「ロシアの怖さを改めて意識した。自衛隊は中国、北朝鮮と合わせ、3つの正面に備えなければならない」
ロシア軍がウクライナに攻撃を開始した2月下旬、防衛省幹部は頭を抱えた。さらに今月24日にロシアの海軍艦艇が対馬海峡を南下するなど、日本周辺でも活動を活発化させている。

自衛隊は冷戦時代、旧ソ連と対峙(たいじ)する最前線として国境を接する北海道を重視し、人員・装備を重点配備してきた。現在も北海道に2師団と2旅団の計約3万人を擁する陸上自衛隊北部方面隊が配備されているのは、その名残でもある。
ただ、政府内でロシアを現実的な脅威とする認識は低下していた。冷戦後は核・ミサイル開発を進める北朝鮮と合わせ、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で領海侵入を繰り返す中国が現実的脅威とされてきた。
このため、防衛省はミサイル防衛網を整備・強化するとともに、平成28年の与那国島への部隊配備以降、空白地帯だった南西諸島へ防衛の「重心」をシフトしていた。
昨年4~12月に日本の防空識別圏内へ進入し、空自機が緊急発進した件数は中国571件、ロシアは199件。昨年11月には両軍の爆撃機計4機が日本海から太平洋を長距離飛行するなど、中露両軍による共同行動も目立っている。

防衛省内には「もともと北方は対ソ連で手厚い」との見方もある。ウクライナ侵攻で誘発された中国が挑発行為をエスカレートさせる可能性もあり、南西シフトは維持される見通しだ。
一方、北部方面隊は大規模な訓練場が集中する北海道で訓練した兵力を南西へ送り込む役割を果たしてきた。政府は年末にかけ、NSSとともに「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」の改定作業を控える。防衛省内では北部方面隊を縮小する案も検討されたが、対露脅威の高まりで再検討の余地が生まれている。(市岡豊大)

国連安保理 露に常任理事国資格ない 岸田首相は改革に取り組め(産経:社説)


国連憲章と国際法を踏みにじってウクライナを侵略しているロシアが、国連安全保障理事会の常任理事国にふさわしくないのは誰の目にも明らかである。
第二次世界大戦の戦勝国とその流れをくむ米英仏露中の5大国が、安保理における常任理事国の席と拒否権という特権を持ち、その責任で世界の平和と安全を維持する大役を担う。そうした発想は幻想だったことが、改めてはっきりした。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、日本の国会へのオンライン演説で「今回の戦争で、国際機関は機能しなかった。安保理も機能しなかった」と述べ、「新しい予防的な仕組み」づくりへの日本のリーダーシップを求めた。

「5大国の平和」幻想だ
侵略の被害者から発せられた切実な訴えである。日本は重く受け止め、困難な課題に向き合わねばならない。
安保理は、国際の平和と安全に主要な責任を負い、国連機関の中で唯一、加盟国を拘束する決定ができる権限を持っている。いわば「平和の番人」だが、常任理事国ロシアの暴挙には無力だ。
ロシア軍の侵攻開始直後、安保理は侵攻と主権侵害を非難し、ロシア軍の無条件撤退を求める決議案の採択を試みたが、拒否権を持つロシア1国の反対で「否決」された。
今月の会合では、ロシアが「米国がウクライナで生物兵器開発に関与している」という荒唐無稽な主張を行った。国連当局者は「いかなる計画も把握していない」と否定し、欧米の理事国も「ロシアは噓をつくな」と反発した。
23日には、ウクライナ情勢をめぐってロシアが作成した「人道決議案」が採決に付された。賛成はロシアと中国の2カ国にとどまり、棄権13で否決された。決議案はロシアによる侵略に一切触れていなかった。
そもそも、侵略を「特別軍事作戦」と強弁するロシアの主張は支離滅裂だ。安保理理事国から「時間の無駄だ」との声が出た。
北朝鮮の弾道ミサイル発射は全て安保理決議違反だ。だが、25日の安保理緊急会合では北朝鮮への制裁強化を訴えた米国に対し、ロシアと中国が反対した。
安保理の仕組みは1945年の国連創設以来、任期2年の非常任理事国が6カ国から10カ国に増えた以外、何も変わっていない。
安保理改革には国連憲章改正が必要で、改正に際しても5大国が実質的な拒否権を有するため、端(はな)から困難視する向きもある。
だが、あきらめてはなるまい。ロシアのウクライナ侵略と安保理の機能不全を見て、改革を求める国際世論は高まってきた。
英首相報道官が、ロシアを常任理事国から追放するのも選択肢と述べたのはその一例だ。

中国にも無力直視せよ
安保理改革はこれまで、常任・非常任理事国双方の数を拡大し、常任理事国の拒否権に一定の制限を設ける案が論じられてきた。
まずはロシアのみを排除することも一考に値する。ロシア排除には、旧ソ連の安保理議席を継承したことを問題視することも可能ではないか。日本やドイツなどを差別した旧敵国条項の廃止も必要である。
国連外交を重視する日本は安保理改革を唱え、ドイツ、インド、ブラジルとの「G4」の枠組みで連携して常任理事国入りを目指してきた。
岸田文雄首相は先の参院予算委員会で、ウクライナ情勢に関連し、「拒否権の行使は最大限自制されるべきだ」と述べ、「フランスなど改革に前向きな国々と協力し、安保理改革の努力を続けたい」と意欲を示した。
岸田首相には4年7カ月の外相経験もある。政権の優先課題として安保理改革を掲げ、全力でやり抜いてほしい。
日本の安全保障にとっては、中国が常任理事国の一角を占めていることが大きな懸念だ。中国は国際法を無視して南シナ海の人工島の軍事拠点化を進め、台湾を威嚇している。
これらが安保理の議題にならないのは、ロシア同様、中国が拒否権を持つ常任理事国だからだ。
仮に日本有事や台湾有事になっても、今のままの安保理では、ウクライナ侵略への対応と同様に、完全に無力だと日本は覚悟しなければならない。

自民 高市政調会長「国連改革進める必要」ウクライナ情勢受け(NHK)


ウクライナ情勢をめぐり、自民党の高市政務調査会長は、国連改革の必要性が高まっているとして、拒否権の見直しや、日本などを「敵国」と規定した、いわゆる「旧敵国条項」の削除など、改革に向けた提言をまとめる考えを示しました。

ウクライナ情勢をめぐっては、国連の安全保障理事会で、アメリカなどが提出したロシア軍の即時撤退などを求める決議案が、ロシアの拒否権で否決されていて、ウクライナのゼレンスキー大統領は、先の日本の国会での演説で国連改革の必要性を訴えました。
これについて、自民党の高市政務調査会長は、新潟市で講演し「国連の機能にも一定の限界があることがわかった。第2次世界大戦の戦勝国が拒否権を持っており、ロシアが拒否権を発動したら何も決まらない」と指摘しました。
また、高市氏は「日本は、経済的にも人的にも国連への協力を続けてきたが、いまだに『敵国条項』を適用される。国連改革を進めなければならない」と述べ、拒否権の見直しや、日本などを「敵国」と規定した、国連憲章のいわゆる「旧敵国条項」の削除など、改革に向けた提言をまとめる考えを示しました。

ミサイル迎撃の現実味 北朝鮮ICBM発射―米国向けも法的可能・防衛省(時事通信)


北朝鮮が発射した米全土を射程に入れる可能性がある大陸間弾道ミサイル(ICBM)は北海道西方約150キロに落下した。北朝鮮の挑発がさらにエスカレートし、日本の領域への脅威が増せば自衛隊が迎撃するシナリオが現実味を帯びる。
安全保障関連法により、集団的自衛権を行使して米本土に向かうミサイルを日本が迎撃することも法的には可能だ。
「米が許容しない一線を越え、局面が変わった」。防衛省幹部は高度6000キロを超えた24日のミサイル発射をこう表現した。同省によると、落下地点はこれまでの発射で日本に最も近いという。
 
高角度で打ち上げるロフテッド軌道だったが、最も効率的な飛行ができる通常の角度で発射すれば、米東海岸の首都ワシントンに到達する可能性もあった。
米軍衛星がミサイル発射を探知すると、防衛省に発射方向、弾数、落下予想地域・時刻などの早期警戒情報がもたらされる。日本の領海・領土に落下する場合には、イージス艦が洋上で迎撃。撃ち漏らした場合には地上配備の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が対処する。
日本の領域に落下する恐れがある場合に迎撃できる法的根拠は大きく二つある。一つは武力攻撃事態と認定され、自衛権を行使する場合。もう一つは弾道ミサイルや「人工衛星」と称した発射実験で、日本に飛来する事態に備え、防衛大臣が破壊措置命令を出す場合だ。今回のケースは破壊措置命令が該当する。
 
一方、安保法は自衛隊の武力行使の要件に「存立危機事態」を新設し、限定的な集団的自衛権行使を可能にした。
安保法審議の中で政府は、日本上空を越えて米領域に向かうミサイルを撃墜することも「可能になる場合もあり得る」と答弁した。防衛省は現在もこの解釈を踏まえ「法律上の要件を満たす限りにおいて排除されない」としている。
関係者によると、日米が共同開発した新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の迎撃高度は従来型の2倍の1000キロ以上とされ、守備範囲は広がった。米国は新型SM3でICBM迎撃実験に成功している。政府筋は「米から迎撃を要請されれば、断れないだろう」とも話す。
防衛省は新型SM3を今年中に取得し、横須賀(神奈川県)、佐世保(長崎県)両基地のイージス艦に搭載する見通しだ。

「新型ICBM」米首都を射程に 日米韓、再発射を警戒(日経新聞)


北朝鮮は25日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」を24日に発射したと明らかにした。防衛省は射程が米首都ワシントンを含む1万5千㌔㍍超に及ぶ可能性があるとみる。脅威を受ける米国は強く非難するが、ロシアのウクライナ侵攻への対応と両にらみの展開は難しい事情もある。

岸信夫防衛相は25日の記者会見で北朝鮮が発射した新型ミサイルについて「次元の異なる深刻な脅威」と強調した。
米国の本土全域、欧州やアフリカまでもが射程に入る。複数の都市を一度に攻撃できるよう2~3個の核弾頭を積む「多弾頭型」との見方がある。
バイデン米政権は北朝鮮を非難したり経済制裁の履行を徹底したりするよう各国に働きかける構えだ。サキ米大統領報道官は24日、ICBM発射を受けた声明で「すべての国が北朝鮮の違反行為の責任を問うよう求める」と言及した。
日米韓の防衛当局は北朝鮮が「衛星」と称して4月にICBMを再び撃つ挑発に備える。松野博一官房長官は25日の記者会見で「さらなる挑発行動に出る可能性も考えられる」と言及した。
森健良外務次官と米国のウェンディ・シャーマン国務副長官、韓国の崔鍾建(チェ・ジョンゴン)外務第1次官は電話で協議した。「国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦」との認識で一致した。
林芳正外相と韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相も20分ほど電話した。
朝鮮中央通信によると、24日に発射を視察した金正恩(キム・ジョンウン)総書記は「米帝国主義との長期的対決を徹底準備する」と宣言した。核戦争の抑止力拡充へ「全ての力を最優先で集中する」とも語っている。

金正恩氏は3月上旬、在韓・在日米軍や自衛隊の情報収集のため衛星技術を向上させるよう指示した。東倉里(トンチャンリ)の発射場を拡充する動きも観測されている。
火星17と同じエンジンを積んだロケットを通常の角度で飛ばせば、日本上空を越えて太平洋に落下する可能性がある。
北朝鮮は4月、故金日成主席の生誕を記念する15日の前後に盛大な行事を準備中だ。米韓による合同軍事演習も予定される。北朝鮮内部を意識した成果の誇示や米国への反発を理由に、緊張を高める行動を取りやすい環境にある。
バイデン政権はウクライナ情勢を巡り、軍の増派など欧州への関与を深める。その半面、24日のICBM級への反応は今のところ比較的鈍い。
トランプ前政権は北朝鮮が17年にICBMを発射した際、朝鮮半島上空に戦略爆撃機を派遣し、およそ9年ぶりにテロ支援国家にも指定した。
北朝鮮も米国の関心がしばらくアジアに向かないことを織り込んで行動しているフシがある。
金正恩氏が21年1月の朝鮮労働党大会で示した兵器開発5カ年計画には、弾道ミサイルに搭載する核兵器の小型化と軽量化が課題に挙がっている。
北東部にある豊渓里(プンゲリ)の核実験場では18年5月に爆破した坑道を復旧する動きが探知されている。韓国統一研究院の洪珉・北韓研究室長は「米韓の態度を見ながら、下半期に核実験に踏み切る可能性は排除できない」とみている。
北朝鮮の挑発を抑えるには後ろ盾の中国の動向も影響する。韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領は25日午後に中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と電話し、北朝鮮対応で協力を求めた。
(ソウル=恩地洋介、ワルシャワ=中村亮、朝比奈宏)

コロナ禍で映し出された「国体」 麗澤大学准教授 ジェイソン・モーガン(産経:正論)


カナダのトラック抗議デモ
2月、カナダのニュースが世界を騒がせた。新型コロナウイルスのワクチン接種義務化に反対する大型トラックの運転手などの抗議デモが長期化するなど、コロナ禍での規制強化に反発が広がった。
トラック運転手が中心になった抗議デモは「フリーダムコンボイ」(自由のための車列)と呼ばれ、1月末ごろから始まった。
首都オタワで道路を塞いだほか、カナダと米国をつなぐ重要な国境の橋でも抗議デモが展開され、物流ルートが遮断されるなど、深刻な影響が出た。
カナダのトルドー首相は2月中旬、連邦政府の権限を一時的に拡大する緊急事態法の発動を表明した。デモに加わったトラック運転手の銀行口座を凍結する措置などがとれるという。抗議デモでは逮捕・拘束者が相次いだ。
ワクチンを早く打ちたい人の多い日本からみれば、意外だろうが欧米では権利が妨げられることに反発が強い。
米国やカナダのメディアからは、トルドー首相をはじめ、カナダ政府に「ファシスト」「権威主義」などと厳しい批判が出た。
トルドー首相が「非常時」と宣言して憲法の一部を一時、無効にしたことは、ナチス・ドイツ下で1933年3月、「全権委任法」が制定され、ヒトラーが憲法に拘束されない強大な権限を得たことを思い出させるからだ。
コロナ禍の中、こうした政府対国民の対立が顕著になっている西洋の国が少なくない。
米国でも大型トラック運転手がカリフォルニア州からワシントンへデモを始めた。フランス、ニュージーランドなどでもカナダのトラック運転手の真(ま)似(ね)をして政府に反対するデモ隊が相次いだ。
政府が無理やりに出す「ワクチン命令」「ロックダウン(都市封鎖)」が気に入らないからだ。
ロックダウンなど厳しい規制で感染を抑え込んできたオーストラリアでも、大規模な反ワクチンデモが起きている。豪州の女性ジャーナリストで人権活動家、モニカ・スミットさんは、政府がワクチンを否定する人を「キャンプ」の中に入れている、と動画インタビューで訴えた。「キャンプ」はアウトドアを楽しむ「キャンピング」ではなく、英語で「強制収容所」を意味する。

「国体」は国の魂
西洋では「憲法」が国の基盤で、国民の「権利」が憲法で保障されているのが常識になっている。政府は、憲法に定められている権利を侵害してはいけない。
しかしそうであればなぜ、西洋の各国で、政府と国民の対立が激しくなっているのか。憲法は、社会の秩序を保てないのか。
実はコロナ禍をめぐって悪化している社会状態の中で、「constitution」の二つの意味が見えていると解釈できる。一つはもちろん、「憲法」、つまり一番基本的な法律や政府の枠組みと訳すことができる。
が、もう一つの意味は、現在、日本人の中でも馴染(なじ)みが薄い「国体」と訳すことができると思う。「国体」というのは、ある国の法律や条例などではなくて、その国の中身、国民の人格、国の伝統と本来あるべき姿などを指す。憲法が国の体、筋肉であれば、国体が国の魂と言えよう。両方とも必要だが、いざという時に、どちらが重要か。
「憲法」と「国体」の対照は、西洋の各国と日本とを比較すればすぐわかる。コロナ禍中、日本の憲法が弱すぎるとよく言われてきた。日本政府は、ロックダウンを宣言する権力もないので批判の的になったが、逆に憲法ではなくて国体にアピールしたことが大正解だったと振り返って思う。

紙でなく心に書いたルール
憲法の何条、何項などと掲げて威張らず、国民の判断に大幅に任せて、命令ではなくてお願いする形で、国民の理解を得ながらコロナ禍を乗り越えた。ワクチン接種にも、国民一人一人の良心を尊重した。
幸い、日本政府は、銃や機動隊で国民を取り締まらなかった。アベノマスクを配って国民の協力を求めた。デモをめぐるカナダの機動隊対国民の恐ろしい対立を見ると、やはり、銃よりアベノマスクの方が絶対にましだ。
要するに、日本がコロナ禍で社会秩序を保てたのは、日本の「国体」に帰すると考えている。特に日本の国体は、憲法よりはるかに強いようだ。カナダの例が示すように、憲法は個人の権利を保障できないし、政府と国民との間の揉(も)め事も防げない。
一方、日本の国体は、日本人の強靱(きょうじん)な芯や思いやりに基づいている。紙に書いたルールではなくて、心に書いたルールが社会の秩序を守ってくれた。
その意味で、このパンデミックで日本の国体が大勝利を収めたと言えよう。この2年間、西洋の国ではなくて、ずっと日本にいて、よかった。これから、日本国憲法改正が進むと思うけれど、憲法改正にあたって、日本の国体、つまり日本人の強い心、を最大限に反映してもらいたい。

G7首脳会議 対露包囲網の強化を図れ(産経:社説)


ウクライナ侵略をやめないロシアへの国際包囲網を一層強化しなければならない。
侵攻開始から1カ月がたった24日、ベルギーに日米欧の首脳が集まり、ロシアのプーチン政権を改めて非難するとともに、追加制裁やウクライナ支援を話し合った。
岸田文雄首相が出席した先進7カ国(G7)首脳会議は、ウクライナ侵攻について「ロシアの不法な侵略で、プーチン大統領の選択で始まった戦争」と明記した首脳声明を発表した。
声明は、国際刑事裁判所(ICC)検察官がウクライナ情勢をめぐって戦争犯罪の捜査を始めたことを歓迎し、戦争犯罪の証拠収集を支援するとした。

G7首脳会議や北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は、ロシアに対し、原子力施設の攻撃を控え、核・生物・化学兵器を使わないよう警告した。大量破壊兵器が用いられれば、人道危機は破滅的に拡大する。ロシアは戦争犯罪を重ねてはならない。
G7や欧州連合(EU)加盟国が結束して制裁を強めても他の国が制裁逃れを手助けすれば、ロシアは侵略を遂行する能力を持ち続ける恐れがある。特に、経済・軍事大国の中国が対露支援に乗り出せば、極めて悪い影響がある。
G7の首脳声明は、中国も念頭に「全ての国」にロシアを支援しないよう求めた。NATO首脳会議の共同声明は中国を名指しして、ロシアを支援したり、同国の制裁逃れを助けたりしないよう牽制(けんせい)した。
G7首脳会議で岸田首相は、北方領土問題を含む平和条約交渉をプーチン政権が中断しても、ロシアに断固とした対応をとると表明し、追加の対露制裁、ウクライナ支援策を説明した。

アジアから唯一G7に参加する日本として、先の自身のインド、カンボジア訪問を含め、インド太平洋各国への働きかけについても述べたという。
中国やインドは、ロシアの侵略を非難せず、制裁に加わっていない。東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国からのロシア批判の声も高いとはいえない。
岸田首相はまず、隣国の首脳として中国の習近平国家主席に対し、国際社会の懸念を伝えたらどうか。インド太平洋諸国が対露包囲網に積極的に加わるよう働きかけも強めてほしい。

首相と米駐日大使、広島訪問発表 26日、慰霊碑で献花(東京新聞)


松野博一官房長官は25日の記者会見で、岸田文雄首相が26日に米国のエマニュエル駐日大使と被爆地の広島市を訪問すると発表した。原爆資料館を視察し、平和記念公園の原爆死没者慰霊碑で献花する。ウクライナに侵攻したロシアの核兵器使用が懸念される中、日米両国の連携強化をアピールする狙いがある。
 首相は、エマニュエル氏と双方の夫人を交えた会食も予定。原爆の惨禍を将来に語り継いでもらうため日本政府が任命している「ユース非核特使」経験者と車座で意見交換する。松野氏は「核兵器のない世界に向けた一層の機運醸成に期待する」と述べた。

ロシア政権内部に異変…要人辞任・動静途絶、「クーデター辞さず」観測も(読売N)


ロシアのウクライナ侵攻から1か月が経過し、プーチン政権内部の異変が相次いで伝えられている。プーチン大統領が頼りとする情報機関に「クーデター」も辞さない空気が漂っているとの観測まで出始めた。
今月23日、アナトリー・チュバイス大統領特別代表(国際機関との調整担当)がウクライナ侵攻に反対して辞職し、出国したことが明らかになった。
 チュバイス氏はソ連崩壊後の1990年代にエリツィン政権の大統領府長官や第1副首相を務め、市場経済に移行する改革を推進したリベラル派だった。プーチン氏の側近ではないが、侵攻後に政権を離れた初の要人として注目された。

プーチン政権
 これに先立ち、アルカディ・ドボルコビッチ元副首相は政府系財団の代表を辞任した。ドボルコビッチ氏は米メディアに侵攻反対を表明していた。プーチン政権を支える新興財閥(オリガルヒ)の一部も反戦を公言する。
 米ブルームバーグ通信は、プーチン氏から最近、3期目の指名を受けたエリビラ・ナビウリナ中央銀行総裁が、侵攻開始後、辞意を表明していたと伝えた。
 米CNNなど米欧メディアは、セルゲイ・ショイグ国防相の動静が2週間近く伝えられなかったことに強い関心を寄せている。
大統領府は24日、ショイグ氏がオンライン形式での安全保障会議に出席し、「軍事作戦について報告した」と発表し国営テレビは動画も放映した。だが、調査報道が専門のメディアは画像の不自然さを指摘しており、軍事作戦の難航の責任を問われているのではないかとの疑念が消えていない。
ロシアでは、プーチン氏に政治情勢を報告していた情報機関「連邦保安局」(FSB)の複数の幹部が「懲罰」として軟禁されているとみられている。

 英紙ザ・タイムズは23日、FSBが「クーデターを起こすリスクが日増しに強まっている」とする内部告発情報を報じた。FSB幹部が、米欧による厳しい経済制裁の直撃を受けたことに不満を募らせているのが理由だとしている。
 政府系調査機関によると、ウクライナ侵攻を支持する人の割合は約7割という。しかし侵攻はプーチン氏の政権基盤を揺さぶり始め、政権の今後について「崩壊するかどうかではなく、いつ崩壊するかの問題だ」(ロシアの歴史学者アンドレイ・ズボフ氏)との指摘さえ聞かれるようになった。
 侵攻に対する異論が今後、プーチン氏の側近にまで広がるかどうか注目される。

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(26日の動き)(NHK)


ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻の開始から1か月余りとなります。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる26日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ドイツ政府 年内にロシア産の石油・石炭から脱却目指す
ウクライナに対する軍事侵攻を受け、ロシアへのエネルギー依存からの脱却を目指すドイツ政府は、石油の輸入について、ことし中にほぼなくすことを目指すという方針を明らかにしました。
25日に記者会見したドイツのハーベック経済・気候保護相は、ロシアからのエネルギーの輸入を減らし、調達先の多角化を全力で進めていると強調しました。
そのうえで石油については、企業が調達先を切り替えたり、ロシアとの契約の更新を見送ったりしていて、輸入に占めるロシア産の割合が、現在の35%から向こう数週間でおよそ25%に下がるとしています。
そのうえで、年内にはほぼなくすことを目指すとしています。
また石炭も、調達先の変更などでロシア産の割合が減少していて、ことしの秋には、依存からおおむね脱却できる見通しだとしています。

欧米大手格付け会社3社 ロシアの国や企業の格付け取り下げる方針
欧米の大手格付け会社3社は、EU=ヨーロッパ連合によるロシアへの制裁に対応するため、ロシアの国や企業に対する格付けを取り下げる方針を明らかにしました。
「S&Pグローバル・レーティング」と「フィッチ・レーティングス」、そして「ムーディーズ」の3社が25日までに発表しました。
EUは今月15日、経済制裁の一環としてロシアやロシアの企業に対する格付けを禁止する方針を発表し、来月15日より前に格付けを取り下げるよう求めていて、各社がこれに対応しました。
3社はこれまでに、ロシア国債の格付けについて厳しい経済制裁を受け、通貨ルーブルが下落するなど大きな影響が出ているとして、デフォルト=債務不履行に近い水準まで引き下げていました。
3社の格付けは、世界の投資家が国債や社債に投資する際、信用力を判断するための参考にされるため、格付けが取り下げられることで、ロシアへの投資環境はさらに厳しくなると指摘されています。

ロシア国防相の動静に関心集まる
ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシア軍の苦戦が伝えられる中、ロシアのプーチン大統領の側近、ショイグ国防相の動静に関心が集まっています。
ショイグ国防相は今月11日に開かれた安全保障会議で、プーチン大統領に戦況に関する報告を行ったあと、メディアの前に姿を見せていませんでした。
その後、24日になってロシア大統領府は、プーチン大統領とショイグ国防相を含む複数の閣僚が、モニター越しで会議を行っているとする1枚の画像を掲載したうえで、国防相が戦況などを報告したと伝えました。
こうした中、ロシア大統領府のペスコフ報道官は24日、国営の通信社などに対して「ショイグ国防相は多忙を極めていて、メディアに対応する時間がないだけだ」と述べ、ウクライナでの軍事作戦の指揮をとるなど公務を続けているとしています。

ウクライナ公共放送が伝える戦況
25日の放送では、地元当局の情報として、この日、東部ハリコフの診療所に設けられた人道支援の拠点がロシア軍による爆撃を受け、4人が死亡し、7人がけがをしたと伝えています。
ハリコフでは、前日の24日にも郵便局の近くに設けられた人道支援拠点がミサイル攻撃を受け、6人が死亡し17人がけがをしたとしています。
24日の攻撃の瞬間とされる映像には、駐車場にできた人の列からわずかに離れた場所で突然黒い煙が上がり、人々が逃げていく様子がとらえられています。
また、北部のチェルニヒウでは連日の空爆で病院や幼稚園、学校などに被害が及んでいるほか、橋も破壊され住民の移動に影響が出ているということです。
このほか中部のカリニフカでは、24日に石油の貯蔵施設が爆撃を受け、死傷者の数などはまだ明らかになっていないとしています。

国連機関「これまでに 少なくとも1081人の市民が死亡」
国連人権高等弁務官事務所は、ロシアによる軍事侵攻が始まった先月24日から今月24日までに、ウクライナで少なくとも1081人の市民が死亡したと発表しました。このうち93人は子どもだということです。
亡くなった人のうち、344人が東部のドネツク州とルガンスク州で、737人はキエフ州や東部のハリコフ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州など各地で確認されています。多くの人たちは砲撃やミサイル、空爆などによって命を落としたということです。
また、けがをした人は1707人に上るということです。
今回の発表には、ロシア軍の激しい攻撃を受けている東部マリウポリなどの確認が取れていない犠牲者の数は含まれておらず、国連人権高等弁務官事務所は実際の数はこれよりはるかに多いとしています。

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