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日中外相会談、8月初旬で調整(産経N)


林芳正外相が、カンボジアの首都プノンペンで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会合に合わせ、8月初旬に中国の王毅国務委員兼外相と会談する方向で調整に入った。台湾海峡の平和と安定の重要性や、東・南シナ海における中国の一方的な現状変更の試みに対する懸念を伝える。複数の日本政府関係者が30日、明らかにした。
日中外相の対面会談は2020年11月以来となる。林氏は会談で、ロシアのウクライナ侵攻を非難した上で、ロシア寄りの立場を維持する中国に責任ある行動を要求する見通し。また、今年9月29日に日中国交正常化50周年の節目を迎えることを踏まえ、王氏に「建設的かつ安定的な日中関係」の構築を呼びかける。
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経済版2プラス2 国際連携促す基盤とせよ(産経:社説)


日米の外務・経済担当閣僚による「日米経済政策協議委員会」(経済版2プラス2)の初会合が米国で開かれ、日米の主導により自由で開かれた国際経済秩序の形成を目指すことで一致した。

国際社会の平和や安全を脅かす中国やロシアなどに対抗するため、安全保障と密接に結びつく経済や先端技術の分野で日米が結束を強める意義は大きい。
外務・防衛担当閣僚による従来の枠組みに加えて経済版2プラス2を始動させたのは、そのための重要な布石だ。日米は合意事項の着実な進展を図り、欧州やアジアなどの民主主義国家を糾合するための基盤とすべきである。
日本側から林芳正外相と萩生田光一経済産業相、米側からブリンケン国務長官とレモンド商務長官が参加し、協議の成果を共同声明や行動計画にまとめた。
半導体などのサプライチェーン(供給網)強化や先端技術の共同開発を含め、合意した事項は幅広い。先端技術では、人工知能(AI)などに活用できる次世代半導体開発で協力する。技術流出を防ぐ輸出管理でも連携する。
このほか、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」に沿って途上国を借金漬けにし、自らの影響力を行使していることを念頭に置き、公正で透明性のある開発金融を促進することも盛り込んだ。

岸田文雄政権は、先の通常国会で経済安全保障推進法を成立させたばかりだ。2プラス2で扱う分野には、同法と共通する部分が多い。対米連携との相乗効果で日本の経済安保の実効性がさらに高まることにも期待したい。
ロシアのウクライナ侵略に伴うエネルギー・食料危機は、経済面で強権国家に依存する危うさを改めて認識させた。特に日本は、他国への経済的威圧を強める中国が隣国だ。中国の恣(し)意(い)的な動きで対中経済が滞る政治リスクに備えるためにも、日米中心の経済圏を確立し、賛同する国・地域と連携することは喫緊の課題である。
5月には、米国の提唱で新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」が発足し、日米やアジアなどの14カ国が参加している。こうした多国間の枠組みを有効に機能させるには、中国依存から抜け出せない国を引き込む努力が必要だ。そのためにも、まずは日米がルールに基づく経済秩序づくりで連携を深めておきたい。

中国軍艦、尖閣周辺で活動 1週間、領有権主張強化か(東京新聞)


沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域を7月4日に航行した中国海軍のフリゲート艦が、その前後、約1週間にわたり尖閣周辺海域にとどまって活動していたことが30日、分かった。中国の軍艦が尖閣周辺を通過する例はあったが、長期の活動は異例。日本側は、中国が尖閣の領有権主張を強める可能性があるとみて警戒し、外交ルートで「注視している」と伝達した。複数の日本政府関係者が明らかにした。
 尖閣を巡っては、日本政府による2012年の国有化以降、中国海警局の船による領海侵入が常態化。軍艦までもが周辺海域で頻繁に活動するようになれば、緊張が一段と高まる恐れがある。

日米2プラス2 連携を経済安全保障の強化に(読売:社説)


中国やロシアは、経済分野でも世界各地で不当な圧力を強めている。日米両政府は、公正なルールに基づく経済の秩序づくりを主導すべきだ。

 日米の外務・経済閣僚による「日米経済政策協議委員会」(経済版2プラス2)の初会合が米ワシントンで開かれた。
 「ルールに基づく国際経済秩序」のビジョンを示すとした共同声明をまとめた。次世代半導体の研究開発の協力でも一致した。
 中国は巨大経済圏構想「一帯一路」を掲げて途上国のインフラ整備を支援しているが、途上国を借金づけにする「債務の 罠わな 」だとの警戒感が広がっている。
 ロシアはウクライナ侵略に伴う経済制裁に対し、資源の輸出を威嚇や報復の手段に使っている。
 日米が共同声明を通じ、そうした行為を 牽制けんせい する強いメッセージを出した意義は大きい。
 2プラス2は、もともと外務・防衛担当の閣僚で安全保障を議論する枠組みだ。今年1月の日米首脳会談で、これを経済分野に広げることが決まった。
 人工知能や量子暗号通信など、軍事転用できる民間技術が増え、経済と安全保障が不可分になっているためだ。着実に日米の連携強化につなげねばならない。

 次世代半導体では、日本が国内に、大学や政府系の機関による新たな研究開発拠点を設置し、米国側に参加を求めるという。
 回路の線幅が微細な先端半導体は、経済活動だけでなく、量子コンピューターや戦闘機、ミサイルなど、安全保障面でも重要な物資だ。その生産は現在、約9割を台湾に依存している。
 台湾で有事が起きれば、たちまち調達に支障が生じると想定される。日米で研究開発を加速し、安定的なサプライチェーン(供給網)の構築を実現したい。
 米国が打ち出した経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の推進でも合意した。日本はアジア諸国と米国の橋渡し役を務め、アジアの通商ルール作りで主導権を握ろうとしている中国に対抗していく必要がある。
 エネルギーの安全保障では、萩生田経済産業相が記者会見で、日本企業が出資する露極東の石油・天然ガス事業「サハリン2」の権益維持を目指す方針を米側に伝えたことを明らかにした。
 撤退すれば、中国などの第三国に権利を与え、ロシアが 莫大ばくだい な利益を上げると説明し、米国の理解を得られたとしている。今後も丁寧に意思疎通を図ってほしい。

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(31日の動き)(NHK)


ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる31日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

米ブリンケン国務長官“ロシアの責任を追及”
アメリカ国務省によりますと、ウクライナ側の捕虜が収容されていた施設が攻撃を受け50人以上が死亡したことについて、ブリンケン国務長官は29日、ウクライナのクレバ外相との電話会談の中で哀悼の意を伝えました。
その上で、ブリンケン長官はウクライナの人たちへの残虐行為についてロシアの責任を追及していくと強調したということです。

ICRC「すべての捕虜は国際人道法のもとで保護されている」
ウクライナ側の捕虜が収容されていた施設が攻撃を受けたことについて、ICRC=赤十字国際委員会は29日、声明を発表し、「すべての捕虜はどこで拘束されていようと、国際人道法のもとで保護されている。彼らはもはや戦闘に加わっておらず、攻撃されるべきではない」と述べて捕虜の収容施設への攻撃は国際人道法違反だとして非難しました。
また「けが人が救命措置を受け、亡くなった人たちの遺体が尊厳のある形で処置されることを優先している」とした上で、その場にいた人たちの状況の確認を試みているとしています。

ハイマースめぐる戦況は
ウクライナ軍は、アメリカが供与している高機動ロケット砲システム=ハイマースを使って攻勢を強める一方、ロシア側は、こうした動きを警戒しているとみられます。
射程が長く、精密な攻撃が可能だとされるハイマースは、アメリカが先月1日、ウクライナに4基を供与すると発表して以降、これまでにあわせて16基が供与されています。
ウクライナのレズニコフ国防相は25日、先月ハイマースを受け取って以降、ロシア軍の弾薬庫あわせて50か所を破壊したと強調しました。
ゼレンスキー大統領は、ロシア軍が攻勢を強める東部ドンバス地域では、ハイマースなどによってロシア軍の攻撃の勢いを鈍らせているという見方を示し、一定の成果が出ているとしています。
また、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は21日、「ロシア軍が自発的にヘルソンを去る時だ。そうでなければハイマースの恐怖が待っている」と述べ、ウクライナ軍は、南部ヘルソン州などの奪還を目指してハイマースなどを使って反撃を強める姿勢を示しました。
一方、ロシア軍は、こうした動きを警戒しているとみられます。
ロシア国防省は22日、ロシア軍が今月5日から20日までの間に、ウクライナ各地を攻撃し、ハイマース4基を破壊したと主張しています。
また、東部ドネツク州の親ロシア派が支配する地域にある捕虜の収容施設で攻撃があり、多くのウクライナ側の捕虜が死亡したことについてロシア国防省は29日、ウクライナ側がハイマースを使って攻撃したと主張し、ハイマースを使うウクライナ側をけん制しています。

専門家「戦況を大きく転換」
アメリカから供与された高機動ロケット砲システム=ハイマースについて、各国の軍事情勢に詳しい元陸上自衛隊東部方面総監の渡部悦和さんは、「ウクライナ軍が劣勢だった状況を大転換することになった ゲームチェンジャーの1つだ」と述べ、ハイマースが戦況に大きな変化をもたらしたと指摘しています。

ハイマースの特徴について、渡部氏は
▼機動性が高く、陣地に入って数分後には射撃を行うことができ、敵の反撃を受ける前に離脱することができる点や
▼GPSによる精密誘導で、目標を正確にピンポイントで攻撃できる点などを挙げ、ロシア軍に効果的な打撃を与えているとしています。
ハイマースは、敵の弾薬庫を破壊するのに活用されているということで「ロシア軍は、りゅう弾砲やロケット砲を数多く持っているが、弾薬がなければ意味がない。こうした弾薬をハイマースを使って徹底的に破壊することで、ウクライナ軍にとって大きな脅威だった、ロシア軍の長射程火力の威力をなくすことに成功した」と指摘しました。
また、「ウクライナ軍は、弾薬庫に限らず燃料の集積所や司令部、それにS400などの対空火器や高性能レーダーといった作戦上重要な目標をうまく攻撃している。米軍の将校たちも称賛している」と述べ、ウクライナ軍がハイマースを使いこなし、ウクライナ側の被害を抑えることにもつなげているという見方を示しました。
一方、ロシア側の受け止めについて渡部氏は「ハイマースを相当な脅威とみている。ロシアの国防相が『とにかくハイマースを破壊しろ』と指示を出しているほどで、手の打ちようがないというのが実態だろう」と指摘しています。
そして、ロシア軍が民間施設への攻撃を相次いで行っている背景として「ハイマースのようなピンポイントの攻撃ができない 兵器しか残っていないのが大きな理由だろう」と分析しています。
ただ、渡部氏は、ハイマースについて「これだけではロシア側が掌握した南部地域を奪還するのは難しい」とも指摘し、戦車やりゅう弾砲、戦闘機、それにドローンなど、ハイマース以外の兵器も含めた戦闘力を高めることが、
ウクライナ軍にとっては必要だとしています。

収容施設捕虜の家族らがデモ
ウクライナ側の捕虜が収容されていた施設が攻撃を受けたことに対し、捕虜の家族などが30日、首都キーウの中心部でデモを行い、ロシアを強く非難しました。
ウクライナ国防省の情報総局によりますと、攻撃を受けたのは、東部マリウポリのアゾフスターリ製鉄所から連れてこられた捕虜を収容するためつくられた施設だったということで、家族などは「ロシアはテロ国家だ」とか「私たちは忘れない。私たちは許さない」と書かれたプラカードを掲げて抗議の声をあげました。
捕虜となった人の母親は「ロシアは私たちの子どもたちを殺しました。彼らはただ国を守っていただけで何の罪もありませんでした。人間がすることとは思えません。どうして丸腰の人を殺すことができるのでしょうか」と涙ぐみながら話していました。

ウクライナ国防省の情報総局 捕虜の収容施設攻撃は「テロ行為」
ウクライナ国防省の情報総局は、東部ドネツク州でウクライナ側の捕虜が収容されていた施設が攻撃を受けたことについて、ロシアの民間軍事会社ワグネルの武装警備員によるものだったという見方を示し、非難しています。
ウクライナ国防省の情報総局によりますと、攻撃されたのは捕虜の収容施設のなかでも、ウクライナ東部の要衝マリウポリのアゾフスターリ製鉄所から連れてこられた捕虜を収容するため新たに作られた施設だったということです。
情報総局は、攻撃は、ワグネルの代表を務め、ロシアのプーチン大統領とも近い関係にあるとされるプリゴジン氏の個人的な指示を受けてワグネルの武装警備員が行ったもので、ロシア国防省と調整せずに実行した可能性があるとしています。
そして、情報総局は、攻撃を行った理由として、ウクライナ国民の多くが英雄とたたえるアゾフスターリ製鉄所で戦った兵士たちを殺害することで、社会に対して不安や緊張をもたらすためだと指摘したうえで、「テロ行為だ」と強く非難しています。

韓国軍が竹島で訓練 外務省は「到底受け入れられず」と抗議(産経N)


外務省は29日、韓国軍が竹島(島根県隠岐の島町)に関する訓練を実施したことが判明したとして、船越健裕アジア大洋州局長が在日韓国大使館の金容吉(キム・ヨンギル)次席公使に対し、「竹島は歴史的事実に照らしても、国際法上も明らかに日本固有の領土であることに鑑み、韓国軍による訓練は到底受け入れることはできず、極めて遺憾である」と抗議したと発表した。
在韓国日本大使館の熊谷直樹次席公使も、韓国外務省の李相烈(イ・サンリョル)アジア太平洋局長に同様の抗議を行った。

バイデン米大統領 台湾「関与」の姿勢を貫け(産経:社説)


バイデン米大統領と中国の習近平国家主席が電話会談を行った。両首脳による直接対話は、昨年1月にバイデン政権が発足してから5回目だ。
民主党のペロシ米下院議長が台湾訪問を計画していると伝えられ、米中間の緊張が改めて高まる中での会談である。
バイデン氏は習氏に対して、米政府の「一つの中国」政策に変更はないとした上で、「一方的な現状変更や台湾海峡の平和と安定を損なう試みに強く反対する」と言明した。

習体制は今月中旬以降、台湾の防空識別圏(ADIZ)に連日のように中国軍機を進入させるなど軍事的な威圧行動を繰り返している。バイデン氏が習氏に強い警告を発したのは当然である。
これに対して習氏は、「火遊びをすれば必ず焼け死ぬ」などと述べて台湾をめぐる米国の動きを牽制(けんせい)した。習氏の念頭にあったのはペロシ氏の訪台計画だったのだろう。激越な言辞は、台湾をめぐり米国が外交攻勢を強めていることへの警戒の表れだ。
首をかしげるのは、ペロシ氏の訪台を後押しすべきバイデン政権が、むしろこれに水を差すような動きをみせてきたことである。
中国軍の動きが活発化したのは訪台計画が浮上してからだ。米軍には中国軍の動きに万全の備えが求められる。それが不測の米中衝突につながることを恐れて、訪台の再考を促したという。
いかにも腰の据わらない対応である。ペロシ氏が訪台すれば、1997年のギングリッチ下院議長以来の米政界の大物が台湾の地を踏むことになる。米国の台湾支持は盤石だという強力なメッセージを打ち出すことができる。

ペロシ氏はまた、中国の新疆ウイグル自治区の人権侵害や香港での民主派弾圧を厳しく非難し、中国から敵視されてきた。訪台が中国に与える衝撃は大きく、計画の実現には重要な意義がある。
習政権がロシア軍のウクライナ侵攻に乗じる形で、中国軍による威圧的行動を通じて、米国が台湾防衛にどこまで本気かを試しているのは明らかだ。
そんな習政権に対して、台湾海峡の平和と安定を希求する日米など民主主義国家の揺るぎない決意を突きつけなくてはならない。そのためにも、米国はあらゆる局面で台湾への関与を強める決然とした態度を示すべきである。

米中首脳会談 台湾を巡る衝突を回避せよ(読売:社説)


ロシアのウクライナ侵略に加えて、台湾を巡る米国と中国の軍事的緊張が高まれば、国際情勢の不安定化が一段と進むことになる。米中の首脳は衝突回避に努めねばならない。

 バイデン米大統領と中国の習近平国家主席が電話で会談し、台湾問題を巡って激しく応酬した。
 火種となっているのは、米国のペロシ下院議長が8月に予定しているとされる台湾訪問計画だ。
 米下院議長は、大統領死亡時などの権限継承順位が副大統領に次ぐ2位で、格が高い。外遊には通常、米軍機が使われる。
 中国側は、ペロシ氏の訪台計画が報じられると、「米側が独断専行するなら、中国軍は絶対に座視しない。必ずや強力な措置を講じる」などと威嚇していた。
 習氏はバイデン氏に、台湾問題での「外部勢力の干渉に断固反対する」と述べたうえで、「火遊びすれば、必ず自らの身を焦がす」と警告したという。ペロシ氏が訪台した場合の対抗措置を示唆し、中止を要求したのではないか。
 バイデン氏は、米国が「一つの中国」政策を維持していることを強調したうえで、「現状を変更したり、台湾海峡の平和と安定を損ねたりする一方的な動きに強く反対する」と述べた。
 米国の台湾への関与強化を招いたのは中国自身である。習政権は、台湾を武力統一する可能性を否定せず、中国軍機は台湾の防空識別圏への進入を繰り返している。

 ロシアのウクライナ侵略のような「力による現状変更」が台湾で起きる可能性について、米国が神経をとがらせるのは当然だ。「火遊び」で危機を高めているのは、中国ではないか。挑発的な言動を自制しなければならない。
 米国も、事態のエスカレートにつながる措置には慎重であってもらいたい。軍事的リスクを冒さずに台湾支持の意思を示すことが重要だ。中国側に反米アピールの材料を与えるのは得策ではない。
 コロナ禍の影響もあり、2021年1月にバイデン氏が就任してから、米中の首脳は一度も対面での会談を行っていない。
 米国は11月に議会の中間選挙、中国は秋に共産党大会を控え、国内政治を優先する時期に入っている。米中が意思疎通を欠いたまま、相互不信を募らせ、相手の出方を読み違える事態が懸念される。
 経済面でも、世界1、2位の大国である米中が担う責任は重い。両首脳は対面での会談を早期に実現させ、最低限の信頼関係を構築する必要がある。

来年度予算案 概算要求基本方針閣議了解 防衛関連は金額示さず(NHK)


来年度・令和5年度の予算案の編成に向けて、各省庁が要求する際の基本方針が29日の閣議で了解されました。「新しい資本主義」を進めるための枠を設けるほか、焦点となっている防衛関連の予算などについては、金額を示さずに要求することも認め、年末の予算編成の過程で検討するとしています。

閣議で了解された来年度予算案の概算要求の基本方針では、年金や医療など社会保障に関する経費は、今年度予算からの増加額を高齢化などに伴って増える5600億円以内に抑えるよう求めます。
また、「裁量的経費」と呼ばれる政策によって柔軟に増減できる経費は、今年度の当初予算の14兆9000億円から10%減らすよう求めます。
一方、岸田内閣が掲げる「新しい資本主義」に関連する「重要政策推進枠」を設けて「人への投資」や「スタートアップへの投資」などについて、4兆4000億円規模の要求を認め、予算要求にメリハリを付けるとしています。
また、ことしの骨太の方針で「防衛力を5年以内に抜本的に強化する」としている防衛関連の予算や、岸田内閣が重要課題として掲げる少子化や子ども、それに脱炭素に関連した予算については、要求段階では金額を示さない「事項要求」を認め、年末の予算編成過程で検討するとしています。
さらに、新型コロナ対策や物価高騰対策、エネルギー・食料安全保障などについても重要政策と位置づけ「重要政策推進枠」での要求や「事項要求」を認めるとしています。
各省庁はこの基本方針を元に、来月末までに予算要求を行いますが、感染の再拡大に加えて、物価上昇への対応も迫られる中、限られた財源を効果的に配分できるのかが問われることになります。

鈴木財務相「予算の中身を大胆に重点化していく」
来年度・令和5年度予算案の概算要求の基本方針が閣議で了解されたことについて、鈴木財務大臣は記者会見で「我が国が直面する重要課題への取り組みを進めるべく、予算の中身を大胆に重点化していく。財務省としても予算編成の過程で各省としっかり議論して、歳出改革を進めながら経済再生と財政健全化の両立をはかっていきたい」と述べました。
また、要求段階で金額を示さない「事項要求」を多くの分野で認めているのではないかという指摘に対して、鈴木財務大臣は「重要政策の選択肢を狭めてはいけないという骨太の方針に沿って対応する。各省庁は概算要求の段階から施策の優先順位を洗い出し、むだを徹底的に排除して、要求の中身の重点化を進めてもらいたい」と述べ、今後の各省との調整を通じて重点分野を精査していく考えを示しました。

米国務長官とロシア外相 軍事侵攻後初の電話会談(NHK)


ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以来初めてとなる、アメリカとロシアの外相による電話会談が行われました。
この中でアメリカのブリンケン国務長官は、ロシア軍による封鎖でウクライナの港から小麦などの輸出が滞っている問題で、ロシアやウクライナなどが輸出の再開に向けて合意した取り決めを順守するよう呼びかけました。
アメリカのブリンケン国務長官は29日、首都ワシントンで記者会見し「ロシアのラブロフ外相と話をした。率直なやりとりだった」と述べ、電話で会談したことを明らかにしました。
ブリンケン長官は会談で、ウクライナの港から小麦などの輸出が滞っている問題を取り上げたとした上で「世界は、ロシアが合意を履行することを期待している」と述べ、輸出の再開に向けて、ロシアとウクライナ、それに仲介役のトルコと国連で合意した取り決めを順守するよう、呼びかけたことを明らかにしました。
また、ロシアがウクライナの領土を併合する計画を進めていると指摘し「このような計画は認められないと明確に伝えた」と述べました。
さらに、ブリンケン長官は、ロシア側に拘束されている2人のアメリカ人の解放に向けたアメリカ側の提案を受け入れるよう、求めたとしています。
米ロの外相が会談したのは、ことし2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以来、初めてです。

ロシア外務省も電話会談実施を発表
ロシア外務省も29日、ラブロフ外相とアメリカのブリンケン国務長官が電話で会談したと発表しました。
このなかでロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの情勢をめぐり、ラブロフ外相は「軍事作戦の目標は完全に達成されると強調した」としています。
そのうえで、アメリカとNATO=北大西洋条約機構がウクライナに継続的に武器を供与することで、戦闘を長期化させ、犠牲者を増やしていると主張したということです。
そして「ロシア軍により解放された地域では、平和な生活に向けた組織的な作業が行われている」と主張し、ロシア軍が掌握したと主張する地域で、支配の既成事実化を組織的に行っていることを認めました。
一方、両外相は世界の食料安全保障についても議論したとしたうえで、ブリンケン長官に対して、ウクライナ南部の港からの、ウクライナ産の小麦などの輸出に関する合意について説明するとともに、ロシア産の農産物や肥料の輸出制限を解除することを含めた覚書にも言及したとしています。
そしてラブロフ外相は「アメリカの制裁によって状況が複雑になっている」と強調したということで、ブリンケン長官にロシア産の農産物などの輸出に向けた制裁の解除を求めたものとみられます。
またロシア外務省は「正常化が急がれる2国間関係についても意見が交わされた」としたうえで、ロシア側に拘束されている2人のアメリカ人の解放については「臆測による情報を丸投げせず『静かな外交』による専門的な対話に戻るよう促した」としています。

改憲へ首相試練 安倍氏死去で勢力弱まる声も(産経N)


自民党憲法改正実現本部は28日、参院選後初の幹部会合を開き、改憲の意義を国民に説明する啓発活動の再開を軸とする「基本方針」を8月の臨時国会中に党内で共有することを決めた。参院選の結果、衆参両院で改憲勢力が3分の2以上に達し、岸田文雄首相は自民総裁任期中の改憲を目指すが、安倍晋三元首相が死去し、改憲の「旗振り役」を失った。首相は安倍氏の遺志を継ぎ、改憲を漂流させず、政治日程に乗せることができるのか。
28日の幹部会合には古屋圭司本部長や新藤義孝事務総長らが参加し、秋から本格化する国会審議に備え、憲法改正に向けた今後の進め方を確認した。

自民幹部は「改憲項目は国会の憲法審査会で決まる。改憲政党の足並みはそろっており、立憲民主党も孤立を恐れて審議に反対できない。啓発活動の再開は世論を喚起し、憲法審を後押しすることにつながる」と意気込む。
ただ、安倍氏が死去したことで改憲勢力の勢いが弱まるとの懸念もある。自民重鎮は「影響はある」と漏らすと同時に、改憲を声高に訴えてきた安倍氏に反発し、ブレーキをかけてきた立民などを念頭に「改憲論議を止める言い訳はもうなくなった」と牽制(けんせい)する。
野党だけでなく公明党の動向も懸念材料だ。北側一雄副代表は28日の記者会見で、来年の通常国会以降に改憲の賛否を決める国民投票を見据えた動きが本格化するとの見通しを示し、「緊急事態条項の新設と自衛隊の明記が集中して論議されていくだろう」と語った。ただ、公明は必ずしも改憲に前向きではなかった。参院選で公示前の議席を維持できなかったこともあり、党勢の立て直しを優先して消極姿勢に転じる可能性も否定できない。

首相は11日の記者会見で「できる限り早く発議に至る取り組みを進めていく」と改めて意欲を示した。側近は「憲法改正ができる環境になっている」と述べ、ハト派の印象が強い首相のもとでは護憲勢力の抵抗が弱まるのではないかとの期待も抱く。
長期政権をうかがう首相には、改憲を目指す姿勢を強調し、安倍氏を支えた保守層を引き寄せる狙いも透ける。だが、改憲を悲願としていた安倍氏という〝重し〟が外れた自民内に、再び改憲を後回しにする雰囲気が醸成されれば、改憲は遠のくばかりだ。首相は改憲の求心力を維持できるか試されている。(千田恒弥、内藤慎二)

通州事件はなぜ防げなかったのか 新しい歴史教科書をつくる会副会長・藤岡信勝(産経:正論)


7月29日は、北京東方の城郭都市・通州で日本人居留民225人が惨殺された通州事件の85周年に当たる。加害者は本来日本人の保護を任務とする親日地方政権の治安部隊(名称は保安隊)で、彼らは日本軍から武器・弾薬を支給され軍事訓練を受けていたにもかかわらず裏切ったのである。

酸鼻を極める蛮行
青竜刀と銃剣で武装した3千人の反乱部隊は午前零時を期して5つの城門を閉鎖し、電話線など通信手段を切断し、城内を密室状態にした上で凶行に及んだ。初めに日本軍守備隊、特務機関、警察署などを襲撃し、次いで日本人が居住する民家や旅館を襲った。
事件は計画的であった。日本人の家屋には予(あらかじ)めチョークで目印が付けられており、戸籍調査で摑(つか)んでいた家族を残らず路上に引き出して全裸にし、書くのもはばかられるような撲殺・強姦(ごうかん)・陰部刺突・眼球抉(えぐ)り取り・四肢切断・内臓引き出しなど酸鼻を極める蛮行の限りを尽くした。日本旅館・近水楼では陵辱・殺害された女性たちの血が流れ着いて豆腐状の固形物となった。
米人ジャーナリストのF・V・ウイリアムズは、「古代から現代までを見渡して最悪の集団屠殺(とさつ)として歴史に記録されるだろう」(『中国の戦争宣伝の内幕』)と書いた。詩人・西條八十は「通州の虐殺 忘るな七月二十九日!」と題する詩を書いた。
しかし、戦後の日本人は長い間、通州事件を歴史書に適切に記録することもなく、忘却の淵に追いやってきた。ところが近年、中国の軍事的脅威が差し迫って感じられるものとなり、国内に居住する中国人も80万人という現実の中で、通州事件を無視することは許されない状況が生まれている。

反乱の兆候を見逃す
今日、通州事件について考えるべき最大のポイントは、なぜ日本人が虐殺される事件を防げなかったのかという問題である。事件は2年前から計画され、首謀者の保安隊第一総隊長・張慶余は国民党軍から資金を受け取り、反乱の機会をうかがっていた。保安隊の中には中国共産党の活動分子が潜り込み細胞組織ができていた。
反乱の兆候はあった。事件の以前から日本人への殺意を煽(あお)る反日宣伝が強力に組織されていたのだ。中国人の妻として通州の中国人社会に住んでいた日本人女性・佐々木テンは、こう語った。
「日に日に日本に対する感情は悪くなり、支那人たちの間で、『日本人皆殺し、日本人ぶち殺せ』という世論が高まってまいりました。その当時のよく言われた言葉は、『日本人は悪魔だ。その悪魔を懲らしめるのは支那だ』という言葉でした」(『通州事件 目撃者の証言』)
ところが、このような空気の変化を日本軍や日本人は知らない。佐々木テンはいたたまれず、何度も紙に事情を書いて、軍や日本旅館に投げ入れていたが何の反応もなかった。
当時、通州は日本人にとって最も安全な所とされ、戦火を逃れようと北京から避難してくる人もいたほどだ。日本軍の通州特務機関長も反逆者・張慶余の甘言と面従腹背を見抜けず、事実上ほしいままに操られていた。
通州事件における現地日本軍当局者の警戒心の欠如と失態は、安倍元首相を狙った凶弾を防ぐことのできなかった現代日本人の愚昧と不手際に通じるものがある。警備当局の手抜かりが許されないものであるならば、通州事件を防げなかった現地軍の失敗も許されないものである。

度外れの美徳は悪徳
これに加えて、通州事件において際立っていることは、あれほどの所業をなした中国人に対する日本人の対応である。朝鮮・台湾などを含む当時の日本統治下に暮らしていた6万人の中国人のうちの誰一人として、事件の報復を受けた者がいない。
それどころか、横浜の中華街では中国人を護(まも)るための自警団が組織された。現地・北京でも凶行を働いた末に流れてきた保安隊員に食事を与え、教え諭す日本人がいて、朝鮮人から「やりすぎだ」と批判される事例すらあった。こうしたことを、日本人の崇高な精神性を表す美徳として私たちは誇りにすべきだろうか。
私の考えは「否」である。これは国防上極めて危険なことなのである。なぜなら、日本人はどんな目にあわせても絶対に反撃しないと相手に信じ込ませるからである。度外れの美徳はもはや悪徳である。相手の攻撃性を抑止するには、こちらも牙を持たなければならない。この国際標準に合わせるよう日本人は意識的に努力して自己改造せねばならない。
5月に東京で、佐々木テンを主人公とする通州事件を題材にした演劇が初めて上演された。勇気を持って観劇したある女性は次の感想を書いている。「日本人の優れた人間性がアダになるとは! 世界にも稀(まれ)な心優しき日本人・日本民族を守る手段をどこに見いだせばよいのか。抑止力としての核武装しかないのでは」(ふじおか のぶかつ)

「北朝鮮核への憂慮共有」 韓国尹氏、ジョコ氏と会談(東京新聞)


【ソウル共同】韓国の尹錫悦大統領は28日、大統領府で20カ国・地域(G20)議長国を務めるインドネシアのジョコ大統領と会談した。尹氏は共同記者発表で、11月のG20首脳会議(サミット)成功のため「積極的に協力する」と表明。「北朝鮮の核、ミサイルの脅威への憂慮を共有し、国際社会の団結した対応に向けて共に努力していくことにした」と述べた。
 インドネシアは北朝鮮の伝統的な友好国。両氏は防衛産業協力の推進や、ウクライナ情勢の打開と国際的な食糧問題、エネルギー危機解消に向けて緊密に協力していくことでも一致した。

学術会議見解 対立収拾し研究開発促進せよ(読売:社説)


科学技術を軍事と民生に分けるという旧態依然とした発想から脱したことは評価できる。政治と学術の不毛な対立を収拾して前に進むべきだ。
 科学者の代表機関である日本学術会議が、軍事でも民生でも使える「デュアルユース(両用)」の先端研究を事実上、容認する見解をまとめた。政府に提出した書面で「単純に二分することはもはや困難」だと表明した。

 精密兵器には、電子機器など様々な民生品が組み込まれている。衛星を使った通信網は、軍事的に重要なうえ、一般の通信や防災にも役立つ。技術の進歩で両者の境界は不明瞭になっており、学術会議の見解は当然だと言える。
 先端的な研究を、日本製品の国際競争力向上や安全保障の強化につなげていくことが大切だ。
 学術会議は戦後、科学者が戦争に加担した反省から生まれた。そうした経緯もあり、1950年と67年に、軍事目的の研究はしないとする声明を出した。2017年には、防衛装備庁の研究制度に懸念を示す声明も発表している。
 今回の見解について、学術会議は「考え方を変えたわけではない」と説明しているが、政府は「前向きに評価したい」と歓迎している。学術会議があえてこうした認識を示したのは、国との対立が長引いていることもあるのだろう。

 政府は20年、学術会議が推薦した新会員候補のうち、法学者ら6人の任命を拒否した。
 学術界は「不当な政治介入だ」と反発したが、当時の菅内閣は強硬な姿勢を変えなかった。岸田内閣も、「任命権者である首相が最終判断したもので、一連の手続きは終了した」との立場だ。
 日本の安全保障環境は悪化している。政治と学術界が対立していては、変化に対応できない。学術会議は見解だけでなく、先端技術の研究への協力など、具体的な行動を示してもらいたい。
 改善すべき課題もある。各界の重鎮が熟議を重ねる体制では動きが鈍く、幅広い専門知が求められた新型コロナ感染対策でも、時宜を得た提言はできなかった。
 若手科学者は今年、民間組織「日本科学振興協会(JAAS)」を発足させた。本家の米国科学振興協会(AAAS)は、科学者を政府や議会に送り込むなど大きな影響力がある。JAASも、こうした活動を目指している。
 行動力のある科学者たちと、政策に通じた政治家が協力し、建設的な科学技術政策を進めていくことを期待したい。

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(29日の動き)(NHK)


ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる29日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

スタジオで反戦訴え ロシア国営テレビ元職員に再び罰金刑
ことし3月にロシア国営テレビのニュース番組の放送中、スタジオに入って反戦を訴えた元職員のマリーナ・オフシャンニコワさんが、28日、再び罰金刑を科されました。
ロシアメディアによりますと、オフシャンニコワさんは、今月、SNSで「戦争犯罪者は国際法廷の被告席につくことになる」などと訴えたとして、軍の信用を失墜させた罪に問われ、28日に首都モスクワで開かれた裁判で罰金5万ルーブル、日本円で11万円余りの判決を言い渡されたということです。
オフシャンニコワさんは、ことし3月にも、ウクライナ侵攻を続けるプーチン大統領を批判し、抗議活動を呼びかけるビデオメッセージをSNSに投稿したことを巡り、罰金刑を受けていました。オフシャンニコワさんは、その後、国営テレビを辞職し、フリーの記者として活動しながら反戦を訴え続け、今月17日にはロシアの当局に一時、身柄を拘束されました。
判決のあとオフシャンニコワさんは「政権側は私を脅すことはできない。変わらず反戦を訴え続ける」と話しました。

ウクライナ中部 ミサイル攻撃で5人死亡25人けが
ウクライナ中部キロボフラ-ド州のライコビッチ知事は28日、SNSに投稿し、州内の都市、クロピブニツキーでミサイル攻撃があり、5人が死亡、25人がけがをしたと明らかにしました。
またこの攻撃について知事はメディアに対し「国立航空大学のフライトアカデミーの格納庫に着弾した」と述べました。

ウクライナ軍高官 “キーウ郊外の軍事施設にミサイル攻撃”
ウクライナ軍の高官は28日、首都キーウで記者会見を開き、キーウ郊外の軍事施設が28日早朝、ロシア軍によるミサイル攻撃を受けたと明らかにしました。
攻撃があったのは28日午前5時ごろで、ロシア軍はクリミア半島周辺から巡航ミサイル6発を発射したということで、施設の3つの建物が被害を受け、このうち1つが倒壊したとしています。

ロシア、東部で主導権喪失か 英報道、ドネツク制圧困難(産経N)


英PA通信は27日、西側当局者の話として、ウクライナ東部ドンバス地域(ルガンスク、ドネツク両州)でロシアが戦闘の主導権を「決定的に失った」と報じた。ドネツク州全域を今後数カ月で制圧する可能性は一層低くなったと指摘。南部でロシアの補給路となっていた橋をウクライナが攻撃したことも痛手になっているとの見方を示した。
当局者は、ウクライナでの戦闘は一進一退の状態が続いていると説明。ロシアには状況に応じて戦術を変更する能力があり、ドンバス地域の攻略が難航しても撤退する見込みはないと述べた。(共同)

21世紀国際政治の礎築いた宰相 元内閣官房副長官補 同志社大特別客員教授・兼原信克(産経:正論)


安倍晋三元首相を悼む
7月8日、安倍晋三元首相が凶弾に斃(たお)れた。突然の皆既日食のようだった。光が消えた。
「二度と後悔はしない」。そう誓って首相官邸に戻った安倍氏とご一緒した7年間は、毎日が鵯越(ひよどりごえ)のような日々だった。10年先を見て、真っ暗闇の中を松明(たいまつ)一本で駆け抜けるような人だった。そして優しい人だった。世界各国から寄せられる山のような弔辞が、残された真空の大きさを物語る。
祖父は、満州帝国を建国し、東条英機内閣を打倒し、日米安保条約を改定した宰相岸信介である。そのためだろうか、大宰相吉田茂を祖父に持つ盟友・麻生太郎元首相と同様、世界の指導者に対して臆することがなかった。「私はTPP加入を決断した。あなたはどうするのですか」とオバマ米大統領に迫り、「私の島(尖閣)に手を出してはいけない。私の意志を見誤ってはいけない」と、堂々と中国の習近平主席に語り掛けた。
安倍氏の胸中には「新しい日本の指導者として、日本を再び世界の檜(ひのき)舞台に立たせる。日本は世界史の主人公の一人に戻るのだ」という固い決意が秘められていた。初の米国訪問での講演の題名は正に「ジャパン・イズ・バック(日本は戻ってきた)」だった。
政権奪取後、最初に成し遂げようとしたのは敗戦と冷戦による日本分断の傷痕がぱっくりと口を開けたままの安全保障政策だった。国家安全保障会議(NSC)の設置、国家安全保障戦略の策定、武器輸出三原則の改定、特定秘密保護法の制定など、矢継ぎ早に数多くの事業を成し遂げたが、中でも集団的自衛権にかかわる憲法解釈変更は激しい政治的反発を呼んだ。
かつて旧ソ連の利益を代弁し非武装中立を掲げて日米同盟に反対していた人々が再び立ちはだかった。安保の重責など米国に押し付けて鼓腹撃壌(こふくげきじょう)の世を楽しめばよいではないかと決め込んでいた人々も決して積極的ではなかった。敗戦、冷戦、高度経済成長の途中で時計が止まってしまった古い日本が真の障害だった。

「国民は支持してくれる」
しかし、自らの在任中に中国の経済力が3倍に膨れ上がり、中国の軍事費が日本の防衛費の5倍に達するのを見た安倍氏の決意は動かなかった。尖閣では中国が実力行使に出ていた。台湾有事の暗雲が徐々に迫っていた。「国民は支持してくれる」。国家指導者としての揺るぎない自信があった。
岸信介が改定した日米安保条約第6条の「極東条項」は、在日米軍が日本と唇歯(しんし)の関係にある旧日本領の朝鮮、台湾と、旧米国領のフィリピンの安全に責任を持つと定めている。敗戦国となった日本の役割は米軍に基地を貸すことだけであった。1990年代に入り北朝鮮の核危機に見舞われた小渕恵三氏は重要影響事態法を制定して米軍の後方支援を可能とした。
そして平成28年、安倍氏は火の粉は母屋にかかる前に消さねばならぬと主張して自衛隊による集団的自衛権行使容認に踏み切った。日米共同作戦が可能となった。もとよりその肉付けはこれからである。岸信介の目指した日米同盟対等化の悲願を、孫の安倍晋三が半世紀後、見事に果たした。
安倍氏は、また「自由で開かれたインド太平洋」構想を打ち出して世界から絶賛された。トランプ大統領をはじめとして豪州、英仏独等の欧州主要国、ASEANの国々も追随した。日本外交のビジョンが世界史に影響を与えたのはこれが初めてである。

一枚の戦略絵図に描く
海洋勢力である日米欧の西側3極の安定は、ユーラシア大陸内の露中印の3極関係と密接な関係がある。ニクソン大統領とキッシンジャー安全保障補佐官は、中ソ対立を利用し、ソ連と対峙(たいじ)するために毛沢東を抱きとった。しかしその反作用として戦後、毛沢東に2度にわたって侵略され対中警戒感の強いインドはゆっくりとソ連に近づいていった。
ところが昨今の急激な中国台頭の結果、米中関係がきしみ始め中国が米国とはっきりと距離を置くようになった。同時に、インドがゆっくりとロシアから離れて日米同盟側に旋回してきた。安倍氏は、直ちにモディ首相の手を引いた。「自由で開かれたインド太平洋」構想は、21世紀前半の巨大な地殻変動を見事に一枚の戦略絵図の中に描き込んだのである。「クアッド(日米豪印)」の枠組みが立ち上がった。
インドと日米の接近は、キッシンジャー氏の演出した没価値的な権力政治の産物である米中国交正常化と異なる。ガンジーが生みネールが育てた民主主義国家であるインドとの戦略的提携である。日米欧豪と印が手を結べば、ユーラシア大陸海浜部と北米大陸の国々を普遍的価値観で結ぶことができる。インドの人口は中国と同じ14億だが、平均年齢は10歳若い。すでにインドの経済規模は日本の半分に迫る。非同盟の雄とはいえインドの戦略的価値は大きい。
安倍氏は、21世紀の国際政治の礎を築いた。今世紀末の世界の歴史書はそう記すことになるであろう。(かねはら のぶかつ)

ウクライナ侵攻で注目、防衛研究所のメディア戦略は 「取材に驚き」(朝日N)


防衛省防衛研究所(防研=東京都新宿区)は、安全保障分野で日本最大のシンクタンクです。8月に創立70周年を迎えますが、ロシアによるウクライナ侵攻が契機とはいえ、ここにきてメディアへの露出が急激に増えています。齋藤雅一所長にその背景や戦略を聞きました。

取材要請殺到に新鮮な驚き
 ――メディアへの露出が増えています。
 こんなにメディアからの取材や出演要請が来るとは予想しておらず、新鮮な驚きでした。もちろん、ロシアによるウクライナ侵攻は国際法を踏みにじる歴史に残る重大事案ですが、国民の間に安全保障の諸課題についてより深く理解したいという関心の高まりを感じます。
 安全保障に関しては、防研は国民の関心にきめ細かく応じるだけの様々な専門知識を備えた研究者をそろえる唯一の研究機関という自負もあります。また、安全保障に関する我が国唯一の国立の研究機関として、その有する知見を国民の皆様にしっかりと還元することは私たちの重要な使命でもあります。

岸田首相 中東歴訪を調整 エネルギー市場の安定化協議へ(NHK)


岸田総理大臣は、来月下旬にチュニジアで開かれる予定のTICAD=アフリカ開発会議への出席に合わせて、サウジアラビアなど中東を訪れる方向で調整を進めています。
原油やLNG=液化天然ガスなどの国際的なエネルギー市場の安定化について協議を行いたい考えです。

TICAD=アフリカ開発会議は、日本政府が主導する国際会議で、8回目となる今回は、来月27日と28日に北アフリカのチュニジアで開かれる予定です。
岸田総理大臣はこれに出席するのに合わせて、中東のサウジアラビアやカタール、それにUAE=アラブ首長国連邦を訪れる方向で調整を進めています。
2月下旬のロシアによるウクライナ侵攻後、岸田総理大臣は、サウジアラビアなどにエネルギー市場の安定化に向けて協力を要請していて、今回は、原油価格が高止まりする中、原油やLNG=液化天然ガスなどの国際的なエネルギー市場の安定化について協議を行いたい考えです。
また、みずからが直接交渉して、原油の増産を働きかけるとともに対ロシアも念頭に、欧米と中東の橋渡し役を担うねらいもあるものとみられます。

米国務長官 “ロシア外相と近く電話会談” 軍事侵攻後初(NHK)


アメリカのブリンケン国務長官は、ロシアのラブロフ外相と近く、電話で会談すると明らかにし、ロシア側に拘束されているアメリカ人の解放などを求めるとしています。
両国の外相が会談すれば、ことし2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、初めてです。

アメリカのブリンケン国務長官は27日、首都ワシントンで記者会見を開き、「ロシアのラブロフ外相と近日中に話すことになる」と述べ、近く、電話で会談すると明らかにしました。
そのうえで「アメリカ人の解放について取り上げる。不当に拘束された人たちだ」と述べ、▽ロシアで違法薬物を所持していたとしてことし2月に拘束されたアメリカの女子プロバスケットボールの選手と、▽スパイ活動をしていたとして4年前に拘束された元海兵隊員の男性の解放に向けて話し合うとしています。

また、ブリンケン長官は、ロシア軍による封鎖で黒海に面するウクライナの港から小麦などの輸出が滞っている問題についても取り上げる考えを明らかにしました。
一方、ロシア外務省は、国営の通信社に対して「何の照会もない」と述べ会談を巡ってアメリカ側からの接触はないとしています。
アメリカとロシアの外相が会談すれば、ことし2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、初めてで、協議の内容が注目されます。

公明、参院選得票減で焦り 防衛費増、慎重論へ回帰(産経N)


秋にも本格化する防衛費増額に関する与党間の協議をめぐり、自民、公明両党の主導権争いが激化する様相を呈している。公明は先の参院選で改選14議席を維持できず、比例代表の得票も昨秋の衆院選から急減した。自民は集票力が弱体化したとみており、公明に慎重論が強い防衛費の大幅増も一気に押し切れるとの声も強い。逆に公明側は求心力の回復を狙い、「増額ありき」といった議論にブレーキをかけようと躍起だ。

公明の山口那津男代表は26日の記者会見で、防衛費増額をめぐる議論の方向性について「額そのものありきではなく、何が日本の防衛のために必要なのかをしっかり議論を重ね結論を出していくべきだ」と指摘。来年度予算編成で、前年度比1兆円前後の増額を求める自民幹部らを牽制(けんせい)した。
もともと公明は防衛費の大幅増に消極的だったが、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う世論の変化も受け、参院選では「日本にふさわしい防衛力を強化することは必要だ」(山口氏)と主張するようになった。参院選の重点政策にも「国際社会の平和と安定」を掲げ、環境の変化に即した防衛力整備の必要性を訴えた。
しかし、結果は改選議席の維持と比例票で800万票獲得という目標をいずれも達成できなかった。特に比例票は先の衆院選の約711万票よりも約93万票減の約618万票となり、党幹部らに衝撃を与えた。
この結果が、防衛費増額をめぐる議論に影響する可能性がある。公明の強みだった支持母体の創価学会を中心とした集票力は、政府・自民に主張をのませる力の源泉になっていたからだ。公明関係者は「自民に対抗する武器を失ってしまった」と焦りを隠さない。

政府は今月末から外交・安全保障政策の根幹をなす国家安保戦略など戦略3文書の改定作業を本格化させる。作業では、自民が参院選公約に掲げた国内総生産(GDP)比2%以上を念頭にした防衛費増額などが焦点となる。山口氏は参院選で、現状のGDP比1%水準の防衛費が国際社会から信頼されてきたとして「そこを崩すようなことを一気にやるのはかえってまずい」と批判してきた。
公明では党を支える創価学会員らへのアピールのため、「平和の党」という原点に回帰すべきだとの意見も強まっている。与党協議でブレーキ役を担い、来春の統一地方選に向けた実績にしたいとの思惑もある。
こうした見方について、政権幹部は突き放すように語った。
「公明は議席を減らしたんだっけ? そんな状況で思い切ったことはいえないと思うけどね」(千田恒弥)

ポツダム宣言とは何だったのか 東京大学名誉教授・小堀桂一郎(産経:正論)


7月26日といふ日付を見る度に<あゝポツダム宣言発出の日だな>と反射的に連想が走るのは戦中派世代の身に染みついた固定観念の如(ごと)きもので、その事自体にはもはや特別の感慨はない。

戦後の日本に深い刻印
然(しか)し本年から算(かぞ)へれば77年の昔の事になるあの出来事は、やはり戦後の日本の国柄と社会のあり方に、いまだに拭ひ去る事のできない深い刻印を遺してゐる歴史の創痍(そうい)なのであつて、年に一度くらゐはその事実を想ひ起し、改めて現在の我々の境位に投げかけてゐる翳(かげ)の意味を反芻(はんすう)してみる機会としてよいのではないかと考へる。
宣言の発出(、、)といふのは少しく妙な表現だが、現代史ではよくこの語を用ゐる。実際の在り様を言へば、ポツダムで敗戦国ドイツの戦後処理について米英ソ三国の首脳が協議を行つた際、この会談の議題とは直接の関係はないままに米国大統領トルーマンが午後9時過ぎにその宿舎に於(お)いて読みあげた宣言文を放送電波に乗せて世界に流したものである。
米英華三国の共同宣言といふ名義を有してゐるが英国首相のチャーチルはその日は既に本国に帰る途上にあり、蔣介石は抑々(そもそも)この会談に参加してゐない。自筆でこの宣言に署名してゐるのは米国代表としてのトルーマンだけである。
当日深夜から反復して放送といふ形で世界に流された宣言文は翌7月27日の午前6時以降日本の受信設備も捉へ始めた。外務省は受信した宣言文を直ちに日本語に翻訳する作業に取り掛り、訳文が出来上る傍から外務大臣をはじめとする高官達がその内容の検討を開始した。その第一印象は、これはそれほど苛酷な要求ではない、この宣言を手掛りとして終戦の実現は可能だ、との安心感だつた。
ポツダム宣言はその発出の形が正常の外交路線から外れた、何か変則の印象を受けるものだが、その内容も亦(また)、此(これ)が現代世界史の大転換を劃(かく)す事になる重要文書の姿なのかとの怪訝(けげん)の念を禁じ得ない、杜撰(ずさん)な成立過程を内に隠した妙な文書である。

成立経緯めぐる不思議
この文書の成立の経緯については仲晃著『黙殺―ポツダム宣言の真実と日本の運命』(平成12年、NHKブックス)が米国内の各種史料の感嘆に値する博捜(はくそう)を重ねて詳細に述べ尽してゐる。今、筆者の観点から、この宣言文の妙な性格を仲氏の研究に基づいて一言で要約してみると、あれはアメリカ合衆国といふ一つの国家の統一的意志を表したものではない。運命の年の6月18日、ホワイトハウスで開かれた大統領と陸海軍最高首脳計8人の合議の結果起案されたものだが、その席上各高官の弁ずる種々の最終的日本攻略作戦は結局相互の整合に達する事なく、統一的見解には至らないままだつた。
何より重大と思ふのは、日本の早期降伏を導き出すには天皇制の維持保証との条件を出しさへすれば十分であるとの達見を有してゐた元駐日大使のグルー国務長官代理が、この最終的会議には参加してゐなかつた事である。グルーは彼の持論を5月の末にトルーマン大統領に直接切言し、トルーマンもそれに同調したと回想されてゐるのだが、グルーを欠いた最終作戦会議でトルーマンがこの決め手を披露した形跡は無い。
もう一つ不思議なのは、この最終会議開催の時点で、原子爆弾開発は実験成功寸前の段階にまで来てゐたのに、日本に対し原爆投下を実施するか否かはこの会議の議題になつてゐなかつた事である。
極めて誠実な人柄だつたとされる当時の陸軍次官補が、米国が原爆を保有してゐる事の警告と戦後の天皇制の維持を保証するとの二項で停戦は実現できると蛮勇を奮つて発言したところ、会議の空気は異様に凍りついた如くになり、結局この発言はなかつた事として議事録にも載せられなかつた。

国際交渉の実体知る上で
かうして日本外務省が受信したポツダム宣言に謂(い)ふ停戦条件は慥(たしか)に苛酷極まるといふほどではなかつたが、日本国に対して最後的打撃を加へる事になる軍事力はドイツ全土を荒廃させた力と比べ様もない強力なものだ、との表現からは原子爆弾使用の暗示を読み取る事はできなかつた。
そしてもしその条件を明示してくれてあれば、日本国政府が少くとも考慮検討するといふ程の回答を返し得たであらう最重要案件、天皇の地位の安泰を保証するといふ文言はそこになかつた。グルー氏の切実な提言はこの宣言文には遂に採られてゐなかつた。
この条件の欠如の故に、ポツダム宣言の受諾といふ形を以てしての日本国の停戦同意表明は8月14日の午後にまで遅れる事になり、それまでの間に広島、長崎への原爆投下、長崎の悲劇と同じ日付でのソ連の対日宣戦と満洲及び我が北方領土への侵略の開始といふ破局に立ち到つてしまつた。
ポツダム宣言の発出と受領は慥に遠い過去の出来事である。然しあの鵺(ぬえ)の様な怪奇な文書の性格を今改めて検討してみる事は凡(およ)そ国際交渉といふものの実体を知る上で必ずや無駄な作業ではない。(こぼり けいいちろう)

ロシア、国際宇宙ステーション撤退へ 国営企業社長が表明(時事N)


面会し、ロシアが日本や欧米などと共同で運用する国際宇宙ステーション(ISS)に関し、2024年までの共同運用終了後の撤退は「決定している」と述べた。

 ロシアと日米欧などは24年まではISSを共同で運用することで合意しているが、ボリソフ氏は、宇宙開発担当の副首相を務めていた昨年、撤退の方針を表明していた。
 ボリソフ氏はプーチン氏との面会で「もちろんパートナーに対するすべての義務は果たす」とした上で、共同運用終了後に撤退すると説明。その頃までにはロシア独自の宇宙ステーションが展開されていると主張した。プーチン氏は「了解した」と応じた。タス通信によれば、ペスコフ大統領報道官は26日、ISS撤退の決定は「以前に行われていた」と語った。

防衛相 “中国は国際的な行動規範順守を” 防衛白書不満表明に(NHK)


ことしの防衛白書で中国を「安全保障上の強い懸念」と指摘したことに中国側が不満と反対を表明したことについて、岸防衛大臣は「客観的な記述や分析を掲載している」と述べたうえで、中国が、軍事力の透明性を向上させ、国際的な行動規範を順守するよう促していく考えを示しました。

ことしの防衛白書は、中国を「地域と国際社会の安全保障上の強い懸念となっている」と指摘していて、中国外務省の報道官は「強烈な不満と断固とした反対を表明する」と述べ、日本に厳正な申し入れを行ったと明らかにしました。
これについて、岸防衛大臣は閣議のあとの記者会見で「防衛白書は例年、中国の軍事行動を含めた日本を取り巻く安全保障環境について、客観的な記述や分析を掲載している」と述べました。
そのうえで「中国がインド太平洋地域の平和と安定のために責任ある建設的な役割を果たし国際的な行動規範を順守するとともに、国防政策や軍事力の透明性を向上するように促していく考えだ」と述べました。
また、中国側が「防衛費の増額やいわゆる『反撃能力』の記述は日本が平和主義と専守防衛の道からますます遠ざかることを懸念させる」と指摘したことについて、岸大臣は「決して軍事大国にならないことも十分説明してきている」と述べました。

ゼレンスキー大統領 “輸出再開のためトルコと国連は役割を”(NHK)


ウクライナのゼレンスキー大統領は、黒海の港からの小麦などの輸出について、今週から一部で再開するためにはロシア側が合意を守るよう、トルコと国連が役割を果たすべきだと強調しました。

ウクライナ政府は25日、黒海に面した港からの小麦などの輸出について、早ければ今週中にも一部で再開し、今後2週間で3つの港すべてで再開できるよう準備を進めていると明らかにしています。
これについて、ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、首都キーウで開いた記者会見で、黒海の港からの小麦などの輸出について「穀物を輸出する船の安全については、トルコと国連が検討することになっている。われわれは必ず輸出を再開する」と述べ、ロシア側が合意を守るようトルコと国連が役割を果たすべきだと強調しました。

イギリス国防省は、26日に発表した戦況分析の中で、農作物の輸出再開に向けて合意した翌日にロシアが南部オデーサの港湾施設を巡航ミサイルで攻撃したのは、ウクライナ軍の艦艇と対艦ミサイルの保管庫だと主張したことについて、「そのようなものがあったという証拠はない」と指摘しました。
そのうえで、ロシアのオデーサ攻略に向けた計画は、ウクライナの対艦ミサイルによって大きく損なわれているとして「ロシアは引き続き、ウクライナの対艦ミサイルの能力を低下させ、破壊することを優先するだろう」と分析しています。

中国軍無人機、沖縄本島・宮古島間を通過 台湾方面へ(産経N)


防衛省は25日、中国軍の無人機が沖縄本島と宮古島の間を通過して太平洋に出た後、台湾方面へ飛び去ったと発表した。領空侵犯はなかった。無人機は哨戒機などを伴わず単独で飛行した。
航空自衛隊は同日午前から午後にかけて、中国製の偵察・攻撃型無人機「TB001」1機が東シナ海方面から飛来し、沖縄本島と宮古島の間を通過して太平洋に抜けたのを確認。その後、無人機は太平洋上で旋回した後、台湾とフィリピンの間のバシー海峡方面へ飛行した。空自戦闘機が緊急発進(スクランブル)して警戒監視に当たった。

安倍元首相の国葬 野党の反対は理解できぬ(産経:社説)


政府は、安倍晋三元首相の「国葬」(国葬儀)を9月27日に実施することを閣議決定した。首相経験者の国葬は、吉田茂元首相以来、55年ぶりで戦後2例目である。

本紙は14日付主張で、「国際社会が示してくれた追悼にふさわしい礼遇を示すことが大切だ」と指摘し、国葬の実現を求めていた。決定を歓迎する。
各種世論調査で、国葬に賛意を示す国民は多数を占めているが、慎重派も少なくない。野党も共産、立憲民主、社民などが国葬実施に反対している。
その理由として共産党の志位和夫委員長は、①国民の評価が分かれている元首相の業績を国家として賛美することになる②元首相への弔意を強制する―を挙げた。
また、立憲民主党の泉健太代表は「天皇陛下や上皇陛下の国葬については国民の理解があるが、それ以外はないと思う」と述べ、国葬はふさわしくないとした。
これらの批判は、いずれも的外れである。
白昼の銃撃で倒れた安倍氏の葬儀を国葬として執り行うことは、国民の支持を得て長く政権を預かった元首相を国として追悼するばかりでなく、日本が「暴力に屈せず、民主主義を守り抜く」(岸田文雄首相)姿勢を内外に示す意義がある。アベノミクスなど評価が分かれている元首相の業績を無条件で賛美するわけではない。
弔意の強制についても政府はすでに9月27日を休日とせず、黙禱(もくとう)なども強制しない方針を明確にしている。
皇族以外、国葬をやってはならぬ、という泉氏の主張は論外であり、首相経験者の国葬は弔問外交の場ともなる。

エリザベス女王が国家元首を務める英国でも1965年、チャーチル元首相の国葬が行われ、各国の国王や元首、首相ら111カ国の代表が参列、日本からは岸信介元首相が列席した。
「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」を掲げ、「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に尽力した安倍氏を国葬で各国の首脳とともにしのぶのは、国益にかなっている。
政府は、国葬の意義をさらに詳しく国民に説明するとともに、元首相の国葬後に、国葬に関する法令の整備を進めてもらいたい。国家に功績のあった人物を国葬で送るのは、諸外国では当たり前である。日本もそうあるべきだ。

オデーサ港攻撃 露は合意を踏みにじるのか(読売:社説)


穀物輸出の再開と食料危機の回避に向けた国際社会の期待に冷水を浴びせる行為である。ロシアは自らが署名した合意の重みを自覚し、誠実に履行せねばならない。

 ロシア、ウクライナ、国連、トルコの4者が、ウクライナ産穀物の輸出再開で合意した翌日、ロシア軍がウクライナ南部オデーサ港をミサイルで攻撃した。ウクライナ側によると、2発が揚水ポンプなどに着弾したという。
 合意は、穀物の輸送船や、積み出し港の施設に対する攻撃を行わないことを定めている。オデーサ港は、合意対象である黒海沿岸の三つの港に含まれている。
 ロシアはミサイル攻撃の事実を認めたが、港の軍事施設を標的にしたと主張し、合意違反にはあたらないと強弁した。ウクライナが屈服するまで攻撃の手は緩めないという独善的な姿勢に変化はないということだろう。
 標的が何であれ、穀物輸送の拠点となる港を攻撃すること自体、合意の精神に反している。断じて認められない。

 今回の合意は、数か月にわたる交渉の末に実現したばかりだ。倉庫に滞留しているウクライナ産の小麦やトウモロコシなどを安全に輸送し、食料危機に直面する国々へ届ける意義がある。
 オデーサ港への攻撃は、国連とトルコの仲介努力を踏みにじるもので、ロシアが合意を真剣に履行する意思があるのかどうかについて深刻な疑問を生じさせた。

 ロシアはこれまでも、ウクライナ侵略で、子供を含む民間人の無差別殺傷や、国際法違反にあたる病院への攻撃を繰り返してきた。世界から非難されても虚偽の主張で正当化を試みている。
 国際社会の信用は地に落ちるばかりだ。合意が破綻して食料危機が進行した場合、責任を負うべきはロシアである。
 合意文書の署名式に立ち会った国連のグテレス事務総長とトルコのエルドアン大統領は、メンツを失う形となった。ウクライナ外務省は、ミサイル攻撃は、プーチン露大統領が2人につばをはきかける行為だと非難している。
 こうした事態が二度と起きないよう、国連とトルコはプーチン氏に強く抗議し、善後策を求める必要がある。 ウクライナは、穀物を輸送する船団の編成や積み込みの準備などを今後も続けるという。ロシアのミサイルの防衛に力を注ぎながら合意を着実に履行し、輸出再開を実現してもらいたい。

自民 菅氏 二階氏らが会談「安倍氏死去で党内の結束が重要」(NHK)


自民党の菅前総理大臣や二階元幹事長らが25日夜、会談し、安倍元総理大臣が亡くなったことを受けて、党内の結束が重要だという認識で一致しました。
会談は東京都内の中国料理店で、森山前国会対策委員長と武田前総務大臣も同席して行われました。

会談では、新型コロナの感染が再び急拡大していることについて、ワクチン接種がある程度進んでいるので、去年とは状況が違うものの、医療提供体制のひっ迫状況などを注視していく必要があるという意見が相次ぎました。
また、安倍元総理大臣が参議院選挙の応援演説中に銃撃されて亡くなったことについて、「志半ばで亡くなり、気の毒だ」と悼み、党内が結束していくことが重要だという認識で一致しました。

ウクライナ産輸出再開不透明 ロシア 軍用車両にも損失拡大か(NHK)


ロシアはウクライナ産の小麦などの輸出再開に向けて、国連などの仲介のもとでウクライナと合意した翌日に、輸出拠点をミサイルで攻撃し、合意が確実に履行されるかは不透明な状況です。一方、イギリス国防省はロシアは兵員不足に加え、戦闘で必要な軍用車両などにも損失が広がっているという見方を示しています。

ウクライナ軍などは、南部の港湾都市オデーサで23日ロシア軍によるミサイル攻撃があり、けが人が出たほか、港のインフラ施設が被害を受けたと発表し、ウクライナ側は非難を強めています。
オデーサの港はウクライナ産の小麦の輸出拠点で、ロシア軍による封鎖で輸出が滞っていましたが、ウクライナとロシアは、トルコと国連の仲介のもとで輸出再開に向けて22日、合意したばかりです。
一方、ロシア側は攻撃を認めたうえで、ロシア産の農産物も輸出できるよう欧米の制裁を解除すべきだと主張しています。
また、ロシア大統領府のペスコフ報道官は25日「出荷に何ら影響を与えない」と述べ、オデーサでの攻撃対象は軍事施設で、輸出再開に向けた合意とは関係がないものだと主張していて、合意が確実に履行されるかは不透明な状況です。

こうした中、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は24日、ロシアはウクライナでの戦闘に必要な兵力を確保するため北西部のボログダ州や中部のキーロフ州などロシアの地方都市を中心に契約軍人を募っていると指摘しました。
また、イギリス国防省は25日の分析で、ウクライナと国境を接するロシア西部ベルゴロド州に、軍用車両の整備や修理を行う施設が確認されたとしています。
そのうえで「戦闘車両や装甲車両それにトラックなど、少なくとも300台の損傷した車両がある」と指摘し、ロシアは兵員不足に加え、戦闘で必要な軍用車両などにも、損失が広がっているという見方を示しています。

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