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ゼレンスキー氏「決定下された」 近く反攻着手を示唆(産経N)


ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は29日の声明で、「本日、軍司令部との会議を開き、われわれが前進するタイミングに関する報告を受けた。われわれはやる。決定は下された」と述べた。ウクライナ軍による本格的な反攻作戦の着手が近いことを示唆したかたち。ウクライナ側はこれまで、反攻の時期について「最終決定されていない」としていた。

ウクライナは従来、最前線の東部ドネツク州バフムトなどで露軍を損耗させつつ、欧米諸国から供与された兵器の戦力化を待って反攻を開始する構想を示してきた。バフムトは半年以上にわたる激戦の末に露軍側が制圧したものの、露軍も多大な損害を出したとされる。この間に、欧米製兵器の引き渡しや習熟が進み、ウクライナは反攻の好機だと判断した可能性がある。
一方、露西部ベルゴロド州のグラトコフ知事は29日、同州へのウクライナ軍の攻撃が続いているとし、「最良の解決策は(隣接するウクライナ東部)ハリコフ州をベルゴロド州に併合することだ」と述べた。タス通信が伝えた。ベルゴロド州では露軍拠点を標的としたウクライナ軍の長距離攻撃が続いてきたほか、今月にはロシア人義勇兵部隊による越境攻撃も起きた。
ただ、露軍は昨年9月、ウクライナ軍の反攻に遭い、ハリコフ州のほぼ全域から撤退。同州で再度前進する余力が露軍にあるかは疑問視されている。グラトコフ氏の発言について、ペスコフ露大統領報道官は「軍事作戦上の問題で、コメントしない」とした。

これに対し、ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は29日、「ロシアの再侵攻を防ぐために、戦後は露国内の国境地帯に幅100~120キロの非武装地帯が設置されるべきだ」などとツイッターで述べた。
一方、治安機関「ウクライナ保安局」(SBU)のマリュク長官は29日までに、ロシアの実効支配下にあるウクライナ南部クリミア半島と露本土を結ぶクリミア橋の爆発について、ウクライナ側の関与を事実上認めた。ウクライナメディアが伝えた。
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宰相吉田茂の息子(産経抄)


英文学者で作家の吉田健一は、海軍一等兵として終戦を迎えた。しばらくは、ぼろぼろの水兵服で暮らしていた。多くの復員兵も似たようなものだろうが、なんといっても時の宰相、吉田茂の長男である。「父親と反目して、背広も買ってもらえない」などと取り沙汰された。

▼実は終戦直後の一時期、外相に就任した父親の秘書役を務めていたらしい。子供時代に外交官だった父親に連れられて主に海外で過ごしている。英ケンブリッジ大仕込みの英語は、大いに頼りになったはずだ。なぜ、長続きしなかったのか。
▼「この時期のように誰だか解らない人間に馴れ馴れしくされたことはない」。後に発表したエッセーにこんな記述がある。宰相の息子としてちやほやされる事態を恐れて、意識的に父親と距離を置いたのではないか。

▼岸田文雄首相は、長男の翔太郎秘書官(政務担当)を事実上更迭させると明らかにした。仕掛けたのはまたも「週刊文春」である。先週、翔太郎氏が昨年末、首相公邸に親族を招いて忘年会を開き「大ハシャギ」する写真を公開した。翔太郎氏といえば以前にも、首相の欧米歴訪に同行した際、公用車で観光した疑惑が報じられた。首相が処分をためらっているうちに、「身びいき」に対する世論の反発は強まった。G7広島サミットを成功させた功績まで吹っ飛んだ。
▼吉田はけっして父親を嫌っていたわけではない。「ワンマン宰相」などと批判の声が強くなると、弁護論を展開した。「オヤジとの対談となると、やはり、ちょっとテレるな」「フム」…。首相を退いた父親との対談も楽しんだ。
▼岸田父子と親族一同の結びつきが強いのは結構なことだ。公私のけじめがついているか。それだけが問題なのだ。

モスクワに無人機攻撃か 住宅損傷、迎撃で爆発音も(東京新聞)


ロシアの首都モスクワのソビャニン市長は30日、同日朝に複数の住宅に無人機(ドローン)攻撃があり、複数の建物が損傷したと通信アプリで明らかにした。どこから飛来したのかなど詳細は不明だが、ウクライナによる攻撃の可能性がある。付近住民を避難させ、当局が調査している。
 ソビャニン氏は重傷者はいないとしており、住民に平静を呼びかけた。負傷者が出ているとの情報もある。
 首都郊外のモスクワ州のボロビヨフ知事も通信アプリで、州内で複数の爆発音が聞こえたのは数機の無人機を迎撃したためだと説明し、落ち着いて行動するよう求めた。

菅前首相きょう訪韓 ユン大統領らと会談へ(NHK)


日韓議員連盟の会長を務める自民党の菅前総理大臣は、31日から韓国を訪問してユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領らと会談し、両国関係の発展に向け意見を交わしたい考えです。
ことし3月に超党派の国会議員からなる日韓議員連盟の会長に就いた菅前総理大臣は就任後初めて、31日から2日間の日程で韓国を訪問します。

菅前総理大臣は、午後にはユン・ソンニョル大統領と会談するほか、韓国側の議員連盟の会長らとも会談する予定です。
両国の間では、岸田総理大臣とユン大統領が相互に訪問する「シャトル外交」を展開していて、菅氏としても総理大臣経験者として議員間の外交を活発化させ、関係改善の流れを確かなものにしたい考えです。
菅氏は、ユン大統領らとの会談で、総理大臣や官房長官時代の経験をもとに、安全保障上の連携強化の重要性や、インバウンド需要が回復しつつある中で国民どうしの交流を広げていく必要性など、両国関係の発展に向け意見を交わしたい考えです。

【速報中】北朝鮮からミサイル発射か Jアラート発出沖縄県対象(NHK)


政府は、Jアラート=全国瞬時警報システムで、午前6時半沖縄県を対象に情報を発信し、「北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられます。建物の中や地下に避難して下さい」と伝えました。北朝鮮は31日から来月11日までの間に「人工衛星」を打ち上げると日本に通報しています。防衛省は事実上の弾道ミサイルが発射された可能性があるとみて、引き続き情報の収集を進めています。
最新の情報を随時更新でお伝えします。

エムネット「午前6時28分ごろ、沖縄県の方向に発射か」
政府は、エムネット=緊急情報ネットワークシステムで午前6時39分に情報を発信し、「午前6時28分ごろ、北朝鮮からミサイルが沖縄県の方向に発射されたものとみられます。建物の中、または地下に避難して下さい。続報が入り次第、お知らせします」と伝えました。
防衛省 情報の収集進める
防衛省は北朝鮮から弾道ミサイルの可能性のあるものが発射されたと発表しました。

防衛省は日本への影響がないか情報の収集を進めています。
防衛省周辺のようす
NHKの映像からは、地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」が配備されている東京の防衛省の周辺で特異な動きは確認できません。
政府 緊急参集チームを参集
政府は、総理大臣官邸に設置している北朝鮮情勢に関する官邸対策室で情報を集約するとともに、緊急参集チームのメンバーを総理大臣官邸に集め、今後の対応を協議することにしています。

ウクライナの台湾有事への示唆 NTTサイバー専門家・松原実穂子(産経:正論)


中国が注視するウクライナ戦争
欧米の政府高官は、中国がウクライナで続く戦争から教訓を学び、台湾有事にその知見を生かすのではないかと昨年春の段階から警鐘を鳴らしてきた。
2022年5月の英国政府主催の年次国際サイバーセキュリティ会議「CYBERUK」でいち早く警戒感を示したのが、リンディ・キャメロン英国家サイバーセキュリティセンター長官である。
悪意を持った国が今回の戦争の失敗と成功から学び、その知識をアジア太平洋地域で今後に適用しようとしているのではないかとの懸念を示した。
さらに踏み込んだ発言をしたのが、クリストファー・レイ米連邦捜査局(FBI)長官である。同年6月の米ボストン・カレッジでの講演で、中国が今後のサイバー戦のためにウクライナにおける戦いを研究し、台湾攻撃時に米国を如何に抑止・妨害するか模索していると指摘した。
その上で、長官は、「この戦争に注目しているのは我々だけではない以上、ロシア・ウクライナの紛争で何が起きているのか研究し、学ぶべきだ」と強調した。

企業経営層が取るべき行動
昨年2月24日のロシアによる軍事侵攻以降、ウクライナの政府や電力、エネルギー、通信などの重要インフラは数多くの業務妨害型サイバー攻撃を受けている。
しかし、クリミア併合以来、ウクライナは数年かけてサイバー能力と重要インフラ防御力を高めてきた。加えて、北大西洋条約機構(NATO)や英米政府、大手ハイテク企業などから多大なIT・サイバーセキュリティ支援を受けている。
そのため、当初予想されていたほど、サイバー攻撃による被害は出ていない。ウクライナのサイバー能力の高さに世界は驚嘆し、その努力を見習おうとしている。
台湾有事でも、やはり重要インフラを狙った業務妨害型のサイバー攻撃は起こるだろう。5月24日に米マイクロソフトや英米政府などが発表したが、中国は一昨年から米国やグアムの交通などさまざまな重要インフラにサイバー攻撃を行ってきた。現時点では情報収集目的のようだが、有事の際の妨害に備えた動きの可能性があり、注意が必要である。
そうした危惧があるからだろう。ロブ・ジョイス米国家安全保障局(NSA)サイバーセキュリティ局長は、昨年から企業の経営層に対し、ウクライナの教訓を生かした台湾有事への備え方を説いてきた。
同局長は、昨年10月中旬にセキュリティ・イベントに登壇した際、参加している経営層に対し、台湾有事に備えたサイバー机上演習の実施を呼びかけている。
ロシアがウクライナに仕掛けたサイバー攻撃をシナリオとして使い、中国と台湾に置き換える。そうしたサイバー脅威にどう対応するのかシミュレーションしてみるべきだと助言したのだ。
また、今年4月の米戦略国際問題研究所(CSIS)主催のイベントでは、昨年のロシアの軍事侵攻発生時に米国企業が慌てて難しい決断を迫られた反省を踏まえ、台湾侵攻に備えて今から経営層が取るべき指針を列挙した。
昨年の軍事侵攻直後、米国企業はロシアとウクライナにいるシステム管理者に権限をどれだけ持たせておくのか、当事国の社内ネットワークとそれ以外の地域のネットワークを分離するのか、苦渋の決断を迫られたという。
だからこそ、ジョイス局長は、ぎりぎりになってから判断するのではなく、今のうちに「机上演習をし、コストをかけてでも解決すべき問題がどこにあるのか把握すべきだ」と提言している。

備えを始めた企業
昨年8月2~3日のナンシー・ペロシ米下院議長(当時)の台湾訪問後、中国人民解放軍による台湾周辺での大規模軍事演習を目の当たりにし、欧米での台湾有事への危機感は一層高まった。
ジョイス局長の勧めるサイバー演習については、企業レベルでの実施に関する報道は出ていない。しかし少なくとも、サプライチェーンリスク対策の演習は始まっているようだ。
例えば、英大手通信事業者「BT」の調達部門はペロシ訪台後、2日間の危機シミュレーションを実施した。世界の主要な半導体供給元である台湾近海で人民解放軍が船を沈没させるシナリオを含め、台湾有事が同社のサプライチェーンに及ぼす影響について検証している。今年4月16日付の英フィナンシャル・タイムズ紙が報じた。
PwC Japanによる昨年8月の地政学リスクに関する調査では、回答した日本企業の34%が「有事シナリオの検討」を始めている。サイバー攻撃もシナリオに含めるべきだ。
ウクライナの教訓や他国企業の取り組みについては英語である程度の情報が既に公開されている。活用し、日本の経済安全保障・安全保障の強化、有事への抑止力に繫(つな)げていかなければならない。(まつばら みほこ)

北の発射予告 「人工衛星」に潜む軍事的脅威(読売:社説)


北朝鮮が日本に対し、「人工衛星」を打ち上げると通告した。軍事偵察衛星の可能性がある。日米韓への脅威を増大させる暴挙を、国際社会は結束して中止させねばならない。

 北朝鮮は、31日から6月11日の間に打ち上げを行うとしている。朝鮮半島西側の2か所と、フィリピン・ルソン島東側1か所の計3か所を、船の航行に影響がある危険海域に指定した。
 南西諸島など日本の領域内に破片などが落下する恐れがあり、政府は自衛隊に弾道ミサイルの破壊措置命令を出した。
 地対空誘導弾「PAC3」部隊や迎撃ミサイル「SM3」搭載のイージス艦が対処する。警戒監視を強め、不測の事態に備えた万全の態勢をとることが重要だ。
 1967年発効の宇宙条約は、全ての国に宇宙開発の権利を認めている。だが、北朝鮮は国連安全保障理事会の決議で、「あらゆる弾道ミサイル技術を使った打ち上げ」を禁じられている。
 人工衛星を打ち上げるロケットと弾道ミサイルの技術は基本的に同じだ。北朝鮮が仮にロケットで衛星を打ち上げるとしても、強行すれば国際法違反となる。
 国連安保理は、北朝鮮に発射中止を要求し、発射した場合の制裁強化を警告する決議を迅速に採択しなければならない。非常任理事国の日本は、米国と共にこうした議論を主導する必要がある。中露は採択を妨げてはならない。

 北朝鮮が今回言及した人工衛星は、金正恩・朝鮮労働党総書記が4月に打ち上げ準備を指示した軍事偵察衛星とみられる。
 北朝鮮は過去にも、「衛星打ち上げ」と称して弾道ミサイルを発射してきたが、衛星の稼働は確認されていない。だが、近年の北朝鮮のミサイル開発の加速ぶりを見ると、偵察衛星の技術を獲得していてもおかしくはない。
 北朝鮮が2021年に発表した国防5か年計画にも、軍事偵察衛星の運用が盛り込まれている。稼働すれば、米韓両軍や自衛隊の動きが監視されることになる。
 ロケットから衛星を切り離す技術は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の弾頭切り離しにも応用できる。正恩氏は衛星の発射を通じて米国に対する「抑止力」を高めたいと考えているのだろう。
 日米韓は脅威の増大に対処するため、安全保障協力を一層強化する必要がある。北朝鮮はこうした動きを「差し迫った脅威」としているが、自らが地域の緊張を高めていることを認識すべきだ。

岸田首相「秘書官として不適切、けじめをつけるため交代」…長男の翔太郎氏を更迭(読売N)


岸田首相は29日夜、政務担当の首相秘書官で首相の長男、翔太郎氏(32)を交代させる人事について、「(首相)公邸の公的なスペースにおける昨年の行動が公的立場である秘書官として不適切であり、けじめをつけるため、交代させることとした」と述べた。首相官邸で記者団に語った。

岸田首相(左)と翔太郎氏
 昨年末に親族との忘年会で賓客を招く公的な場所で写真撮影に興じたと報じられたことから更迭した。

海自の護衛艦 「旭日旗」掲げ韓国 プサンに入港(NHK)


韓国で行われる多国間訓練に参加する海上自衛隊の護衛艦が、自衛艦旗の「旭日旗」を掲げて南東部のプサン(釜山)に入港しました。韓国の前の政権が「旭日旗」を問題視した経緯がある中で、日韓関係改善の流れを受けた動きとみられます。

防衛省・自衛隊は、韓国政府が主催して31日、南部のチェジュ(済州)島周辺海域で行われる多国間訓練に、海上自衛隊の護衛艦1隻を派遣することにしていて、29日午前、護衛艦がプサンに入港しました。
船尾付近には、自衛艦旗の「旭日旗」が掲げられていて、31日の訓練も旗を掲げて参加する見通しです。
自衛隊法などでは、「旭日旗」を艦船に掲揚することが定められています。
一方、韓国では「旗は過去の日本の軍国主義の象徴」と報じられ、2018年には前の政権が国際観艦式の開催にあたって、旗の掲揚は認められないとして日本政府が艦船の派遣を見送った経緯があります。
ユン・ソンニョル(尹錫悦)政権は、自衛艦旗の掲揚について「国際的な慣例」だとして問題視しない立場を示していて、護衛艦の入港は、日韓関係改善の流れを受けた動きとみられます。

自衛隊 北朝鮮の弾道ミサイル 31日以降発射に備えて部隊を展開(NHK)


北朝鮮が「衛星」と称する弾道ミサイルを31日以降発射する構えを見せていることを受けて、自衛隊は日本に落下する場合に備えて迎撃ミサイルなどの部隊を展開しています。
このうち東シナ海には、弾道ミサイルなどを追尾することができる高性能レーダーと、迎撃ミサイルのSM3を搭載したイージス艦が展開していて、24時間態勢で備えています。

また、地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」が那覇市と宮古島、石垣島、それに与那国島に展開しています。「PAC3」は、東京の防衛省の敷地内にも展開しています。
このほか、弾道ミサイルなどが落下した場合に危険物質の除去や、けが人の救護など必要な対応がとれるよう、陸上自衛隊の部隊も沖縄県内に派遣しています。
自衛隊は、北朝鮮が2012年と2016年に「人工衛星」の打ち上げと称して、事実上の弾道ミサイルを発射した際にも、「PAC3」を沖縄本島と宮古島や石垣島、それに首都圏に展開させていますが、いずれも迎撃ミサイルは発射していません。

ベラルーシ大統領が救急搬送か プーチン氏と会談後(産経N)


ベラルーシの野党指導者ツェプカロ氏は27日、ルカシェンコ大統領(68)がロシアのプーチン大統領と密室で会談後、モスクワの病院に救急搬送されたと交流サイト(SNS)に投稿した。ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」などが伝えた。

ツェプカロ氏は、ルカシェンコ氏の状況は「危機的と判断され、対応するため専門医が派遣された」としたが「さらに確認が必要」と説明しており、信ぴょう性は不明。ルカシェンコ氏は最近、公の場に姿を現す頻度が減っていることなどから、健康不安説が指摘されている。
ツェプカロ氏は2020年の大統領選に立候補を試みたが、有効署名を集められなかったとして阻まれた。この大統領選ではルカシェンコ氏が6選を決め、大規模な抗議デモにつながった。(共同)

入管法改正案 長期収容の是正を確実に(産経:社説)


外国人の収容・送還に関するルールを見直す入管難民法改正案の参院審議が大詰めである。
不法残留する外国人を強制退去させることが難しく、入管施設での収容が長期化している現状を改める措置だ。残留目当てで難民申請を悪用することがないよう、無制限だった申請回数を原則2回にすることなどが柱である。
不法残留者であっても人権に配慮すべきは当然だが、その一部が治安を脅かしている現実から目をそらすわけにはいかない。厳正な出入国管理は国家の責務だ。
改正案は令和3年に一度、国会に提出されたが、野党の反発で廃案になった。改めて出された法案を再び先送りしてはならない。確実に成立させてもらいたい。

不法残留者は約7万人おり、約4千人が母国への送還を拒んでいる。このうち約1400人は逃亡中だ。入管施設から仮放免された者を除くと、4年末時点の長期収容者は約250人である。
難民申請の回数に制限を設けるのは、殺人などの重大犯罪者であっても申請中は国外退去させることができないからだ。難民を偽装して申請を乱発しないようルールを是正するのは妥当である。
収容の長期化を避けるため、本人の生活状況を報告する監理人を付けた上で施設外で処遇する監理措置制度も新設する。監理人は対象者の親戚などが想定される。
一時的に収容を解除する現行の仮放免制度は、身元保証人が法的義務を負わないなど逃亡防止が不十分だ。このため新制度は本人と監理人に届け出義務を課す。効果的に運用しなければならない。

改正案はまた、難民認定基準に満たなくても難民に準じた「補完的保護対象者」として在留を許可する制度導入を盛り込んだ。紛争地から逃れた人などが対象だ。ウクライナから避難した人は法相の裁量で特例的に定住資格を与えられている。だが、台湾有事の可能性などを見据えれば、避難民を確実に保護する法整備を進めておくことが重要だ。
忘れてはならないのが行政の責任である。名古屋市の施設でスリランカ人女性が亡くなった際には入管行政への信頼が失墜した。不法残留者の中には母国に送還されれば迫害の恐れのある人も当然いる。個々の実情をきめ細かく見極めて制度を運用する。法改正と同時にその点を徹底してほしい。

自衛隊と海保 有事に備え連携を深化させよ(読売:社説)


日本が武力攻撃を受ける事態は単なる理論的可能性ではなく、現実の脅威となっている。領土・領海を守るため、自衛隊と海上保安庁は連携し、対処能力を高めねばならない。
 政府は、有事の際に防衛相が海保を指揮するための手続きである「統制要領」を策定した。自衛隊と海保が協力し、円滑に任務を行えるようにする狙いがある。
 自衛隊法は、首相が自衛隊に防衛出動を発令した場合、防衛相が海保を指揮下に置くことができる、と定めている。
 この規定は1954年の法制定時からあるが、具体的にどのように運用するかについては、決まっていなかった。政府が長年の課題を解消したのは、日本周辺の安全保障環境がかつてないほど悪化しているからにほかならない。

 海保は通常、国土交通相が指揮・監督しているが、新たに決めた統制要領では、閣議決定で防衛相の指揮下に入ることになる。
 他国から侵攻を受けた場合、自衛隊は攻撃を排除するため、前線での防衛作戦に集中する。
 一方、海保はその後方で、住民の避難や救援、周辺の漁船などへの情報提供、港湾施設でのテロ警戒といった任務に従事する。海保は、あくまでも警察機関として活動することになる。
 自衛隊と海保の役割分担を明確にし、それぞれが備える能力を最大限に発揮することが重要だ。
 ただ、手続きを定めただけで、万一の事態に的確に対処できるようになるわけではない。事前の綿密な共同訓練が不可欠だ。

 自衛隊と海保は、近く机上訓練を行ったうえで、海上での実動訓練を実施するという。武力攻撃事態はむろん、武装した漁民が離島に上陸するといったグレーゾーン事態も想定し、着実に練度を向上させてもらいたい。
 有事への備えでは、国民保護の体制作りも急務だ。特に離島住民の避難には、輸送力をどう確保し、避難先はどこにするのかなど、様々な課題がある。
 沖縄県は今年3月、先島諸島の住民を、民間の航空機や船舶を活用して九州に避難させる図上訓練を初めて行った。想定していた約12万人の避難を完了するには、最短でも6日を要したという。
 国民保護では、都道府県が多くの役割を担っているが、航空会社との調整や、県域をまたいだ避難先の確保といった業務までこなすのは容易ではない。
 政府は自治体任せにせず、様々な取り組みを支援すべきだ。

ロシア駐在の外交官などドイツ人公務員 数百人退去へ 独有力紙(NHK)


ドイツメディアは、ロシアに駐在する外交官や文化交流機関の職員など数百人のドイツ人の公務員が、ロシア側の要求により退去することになったと伝えました。
ドイツ政府は「一方的で理解しがたい措置だ」と非難しています。
これはドイツの有力紙「南ドイツ新聞」が27日、伝えたものです。

ドイツ外務省は28日、NHKの取材に対し、退去する公務員の人数については言及を避けた上で、ロシア側が、来月以降ロシアに駐在できるドイツ人公務員の数の上限を新たに設けたため、人員削減が必要となり、体制の大幅な縮小を余儀なくされたと説明しました。
これについてドイツ外務省は「一方的かつ不当で、理解しがたい措置だ」と非難しました。
ドイツは先月、ロシアによる情報収集活動を制限するためとして、ロシアの外交官を追放していました。
ドイツは長年、ロシアから天然ガスなどのエネルギーを輸入し、協力関係を重視してきましたが、ウクライナ侵攻後は、制裁などを通じてロシアへの圧力を強化していて、外交官などを互いに追放し合うことで、両国関係は一段と悪化することが予想されます。

北朝鮮「人工衛星」打ち上げ通告 今月31日から来月11日の間(NHK)


日本政府関係者によりますと、北朝鮮から、IMO=国際海事機関に対し、今月31日から来月11日の間に「人工衛星」を打ち上げる計画の通告があったということです。
日本政府は「『人工衛星』と称する弾道ミサイルの発射表明だ」として、北朝鮮に対し強く自制を求めるとともに、警戒・監視態勢を強めることにしています。

G7、対中露で結束誇示: 広島サミット(朝雲:時の焦点)


日本が議長国を務めた広島市での主要7カ国首脳会議(G7サミット)は、討議の成果を盛り込んだ首脳声明を発表し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアや、海洋進出など覇権主義的な動きを加速させる中国に対し、G7首脳が結束して対処していくとする一致したメッセージを打ち出すことができた。
 G7サミット開会に先立って、岸田文雄首相が原爆ドームのある平和記念公園で各国首脳を出迎え、その後、平和記念資料館をそろって視察。首脳らは被爆地で開くサミットで、「核兵器のない世界」の実現に向けて取り組む姿勢をアピールした形だ。岸田首相は、被爆地から「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」と題した文書を出すなど、主要議題の一つに位置付けた核軍縮・不拡散で力強い発信をすることでも一定の成果を上げた。

 岸田首相は広島サミットに先立つ記者会見で、「国際社会が歴史の転換点を迎える中で、これまでの外交成果をサミットでの議論の糧にし、G7の結束、新興国・途上国のグローバルサウスとの連携強化につなげる」と抱負を語っていた。サミット閉幕に当たって出された首脳声明などの成果文書は、議長を務めた首相が世界規模の諸課題解決に向けて掲げた当初の目標、狙いをほぼ達成したことを示している。
 4月に長野県軽井沢町で開かれたG7外相会合の共同声明は、ロシアに即時、無条件のウクライナ撤退を要求するとともに、対ロ制裁強化やウクライナ支援の継続を明記した。国際法と国連憲章への重大な違反を続けるロシアのプーチン政権には政策転換の動きが見通せない中、G7の首脳も外相会合で合意した方針をサミットの場で改めて確認し、「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序」の堅持を訴えた。

 ウクライナのゼレンスキー大統領も急きょ来日して対面で参加し、G7との連帯と強固な絆を世界に向けて強く印象づけた。G7首脳は焦点となっていた第三国によるロシアへの武器支援や制裁回避・迂回の防止体制強化に向け、G7が主導的に取り組むことで一致。さらに、ウクライナ支援を強化することでも合意し、首脳声明は「ウクライナへの支援は揺るがない」と明記し、ゼレンスキー政権を全面的に支える姿勢を強調した。

 中国の覇権主義への対応策も協議されたが、台湾海峡の平和と安定の重要性が共有され、G7の結束をアピール。また、東シナ海や南シナ海における中国の強引な海洋進出を念頭に、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持する重要性を確認した。
 サミットではインドや韓国など八つの招待国が加わる拡大会合も開かれ、食料危機や気候変動といったグローバルサウスの国々の関心が高い課題について支援する姿勢を打ち出し、ロシアや中国が揺さぶる国際秩序の堅持に向けた連携もアピールした。ただ、サミットで打ち出されたG7としての諸課題解決に向けた決意やグローバルサウスとの連携強化は実効性が問われるだけに、今後の一致した取り組みが極めて重要となろう。
伊藤 努(外交評論家)

露軍、南部原発攻撃計画か 反攻阻止狙いとウクライナ(産経N)


ウクライナ国防省情報総局は26日、ロシア軍が故意に南部ザポロジエ原発を砲撃し、放射能漏れが起きたと訴える計画があると発表した。具体的な根拠は示していない。
詳細な国際的な調査を求めることで、部隊を再編する時間を稼ぎ、南部などで想定されるウクライナ軍の大規模な反転攻勢を止める狙いがあるとした。(共同)

防衛産業強化法案が参院で審議入り 国有常態化の懸念に浜田防衛相「早期譲渡に努める」(東京新聞)


国内の防衛産業を維持するための防衛産業強化法案が26日、参院本会議で審議入りした。企業の事業撤退などで調達困難になる防衛装備品の製造施設を国が取得、保有できる措置に関し、国有の常態化や慢性的な税金投入につながりかねないとの懸念が出ているが、浜田靖一防衛相は「(民間へ)早期譲渡に努める」と述べるにとどめた。
 法案には、製造工程の効率化や海外輸出に向けた助成金などの支援措置を明記。支援しても事業継続が難しい場合、国が製造施設などを取得できる規定を盛り込んだ。
 26日の質疑では、共産党の山添拓氏が国有化した施設について「簡単に譲渡先が見つかるとは思えない。国有化の期限はあるか」とただした。立憲民主党の熊谷裕人氏も、国有を常態化させない方策について見解を求めた。
 浜田氏は「国有化の期限は規定していない」とする一方で、「さまざまな取り組みを通じて防衛事業の魅力化を図る」として早期譲渡につなげたいとの考えを示した。法案は与党と立民、日本維新の会、国民民主党などの賛成で5月9日に衆院通過した。(川田篤志)

中国海軍の空母「山東」など艦艇3隻 台湾海峡を通過(NHK)


台湾国防部は、中国海軍の空母「山東」など艦艇3隻が27日、台湾海峡を南から北に向けて通過したと発表しました。台湾海峡の「中間線」より中国側を航行し、台湾軍の航空機や艦艇などが監視にあたったとしています。

「山東」は2019年12月に就役した中国で初めての国産空母で、先月、台湾とフィリピンの間のバシー海峡を通過して初めて太平洋に出て、戦闘機やヘリコプターの発着訓練を行ったことが確認されています。
「山東」はそのあと、再びバシー海峡を航行して南シナ海に入ったということで、今月上旬の中国の報道では「最近、母港に戻った」と伝えられていました。

ウクライナ政府高官 “大規模な反転攻勢開始に向け準備整う”(NHK)


ウクライナ政府の高官は、領土奪還を目指した大規模な反転攻勢の開始に向けて準備が整っているという認識を示しました。南部などではウクライナ軍がすでに軍事作戦を進めているともみられていてロシア側が警戒を強めています。
ウクライナ軍の大規模な反転攻勢を巡り、ウクライナの国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は27日までにイギリスの公共放送BBCのインタビューに対し「あす、あさって、あるいは1週間以内に始まる可能性がある。歴史的な機会を逃すわけにはいかない」と述べ、開始に向けて準備が整っているという認識を示しました。
また、ウクライナ軍のザルジニー総司令官は27日、SNSで兵士の動画とともに「奪還するときが来た」とするメッセージを投稿しました。

ロシアが併合を主張する南部ザポリージャ州の親ロシア派のトップ、バリツキー氏は、ウクライナ軍がイギリスから供与された巡航ミサイルで攻撃を続けているとしたうえで、「ウクライナ軍の反転攻勢が近く始まる可能性が高い」と述べました。
ザポリージャ州では、ロシア軍が占領する都市にある軍施設で爆発が起きるなど、ウクライナ軍がすでに軍事作戦を進めているともみられていて、ロシア側が警戒を強めています。
一方、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトをめぐり、イギリス国防省は27日、撤退を表明したロシアの民間軍事会社ワグネルの部隊が「バフムト周辺の一部から撤退を開始した可能性が高い」とする一方、周辺にロシア軍の空てい部隊が投入されてきた可能性が高いと指摘しました。
ワグネルからロシアの正規軍への交代が進められているとみられますが、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は26日、「バフムト周辺でのウクライナ軍の反撃が成功すれば、ロシアの作戦が複雑になる可能性がある」と分析しています。

ロシア首相の訪中 中国は侵略加担をやめよ(産経:社説)


ロシアのミシュスチン首相が中国を訪問し、24日に習近平国家主席と会談した。
昨年2月にウクライナ侵略を始めて以降、訪中した最も高位のロシア要人である。習氏とミシュスチン氏は、エネルギー分野などでの経済協力を深めることで合意した。中露政府は5つの協力文書を交わした。
米欧日から厳しい制裁を科され、露経済は疲弊しているが、中国はロシアに救いの手を差し伸べている。このような侵略への加担は断じて許されない。
会談で習氏は「互いの核心的利益に関わる問題で断固として支持し合いたい」と述べた。「安定的で円滑なサプライチェーン(供給網)」の確保で連携するとも語った。ミシュスチン氏は「不当な制裁をする西側に中露は断固として反撃していく」と表明した。

先進7カ国(G7)が今月の広島サミットで、中露への厳しい姿勢を打ち出したことに対抗していく意図が鮮明である。
中国はウクライナ和平を仲介する動きを見せているが、ロシアとの蜜月ぶりは中国が公正な仲介者たりえないことを示している。
習氏は3月に訪露してプーチン大統領と会談した。最近では、中国共産党の陳文清政治局員が訪露し、ロシア安全保障会議のパトルシェフ書記との会談で、年内に開く中国の巨大経済圏構想「一帯一路」関係会議にプーチン氏を招請する意向を示した。
米欧日の対露制裁は、露産原油の輸入禁止や、軍事転用されうる機械や電子部品の輸出禁止、露主要銀行の資産凍結などだ。
中国は抜け穴を提供し、ロシアを支えてきた。中露の貿易高は昨年、約1900億ドル(約26兆5千億円)と過去最高になり、今年1~4月も前年同期比で4割増だ。中国は露産原油の輸入や工業製品の輸出を急増させている。
対露制裁の回避を許さず、実効性を高めることは広島サミットでも合意されたことだ。ロシアの継戦能力を削(そ)ぐために、あらゆる努力を重ねる必要がある。
ロシアに協力する中国企業に対しては、取引を禁じる2次制裁を積極的に発動すべきだ。途上国や新興国に中露の不当性を訴えることも欠かせない。
ウクライナの反攻を対露制裁と外交で強く支え、露軍を全面撤退に追い込まねばならない。

腑に落ちない「必要最小限」呪文 元内閣官房副長官補、同志社大特別客員教授・兼原信克(産経:正論)


サミットで確認された結束
先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)が成功裏に終わった。ウクライナのゼレンスキー大統領が訪日し、G7の首脳はもとよりインドのモディ首相とも会談した。ロシアのプーチン大統領のウクライナ侵略に対して、国際社会が結束して糾弾できた。
このところ英国のブレグジット、米国のトランプ前大統領の「アメリカファースト」と、西側の結束は揺らぎ続けていた。2014年のロシアによるウクライナのクリミア半島併合では、米国も北大西洋条約機構(NATO)も指一本動かせなかった。西側の権威は失墜した。
しかし、プーチン氏のウクライナ全土制圧の野望は、崩れかかっていた西側を再度強固に結束させた。「国際社会における法の支配を守れ」という岸田文雄首相のメッセージは、素直に多くの人々の心に響いた。西側がまとまれば、その経済規模はロシアの30倍を超える。その総合力はロシアを凌駕(りょうが)する。ウクライナが歯を食いしばって戦う以上、支援し続ける、暴虐な侵略者には何の褒賞も与えない、西側の大方針はそこにある。
今回、日本が率先して西側の団結をまとめたのには理由がある。アジアにおいても巨大化した中国が自由社会に背を向け、香港の自由の灯を吹き消し、さらに自由と民主主義を謳歌(おうか)する台湾を、必要があれば武力併合すると公言しているからである。中国を説得し、抑止するには、西側全体が現在のルールに基づく国際秩序を支えるために団結していることが必要なのである。

待ったなしの課題
広島サミットで外交的大業を成し遂げた岸田氏は、これから国政の場に戻る。待ったなしの防衛費増額や反撃能力の導入など、安全保障上の課題が山積している。昨年末の野心的な国家安全保障戦略は、戦後日本の安全保障政策に一時代を画した。日本にとってそれは選択ではなく、必然であった。国政選挙のタイミングも取りざたされるようになった。国会でも実りある安全保障論議を盛り上げて、国民に大いにインフォーム(情報提供)してほしいと願う。しかし、年初来、選良たちの議論を聞いていて、どうしても腑(ふ)に落ちないことがある。「必要最小限」という繰り返される呪文である。
安倍晋三元首相が第2次政権で踏み切ったJASSMなどの中距離巡航ミサイルの保有は、遅きに失したとはいえ、日本の防衛力整備にとって画期的なものだった。ロシア、中国、北朝鮮が日本を射程に収めた核ミサイルを配備し、隣国の韓国や台湾でさえ中距離ミサイルを保有している。中国人民解放軍は今や、台湾という大きな獲物を前にして巨軀(きょく)を揺すっている。台湾有事は、日本有事になる。日本がいつまでも独りよがりの平和主義に基づいて、射程200キロの短距離ミサイルしか持っていないということでは、国民を守る政府として、あまりに無責任であろう。岸田氏は、大規模な反撃能力の構築を打ち出した。
そこで「何が必要最小限か」の議論が出てくる。政府は、とりあえず国産中距離ミサイルが量産されるまでの間、つなぎで400発のトマホークミサイルを購入するとしている。それが「必要最小限を超える」と批判する人がいる。甚だしい見当違いである。何のための必要最小限か。国民の命を中国の攻撃から守るための必要最小限である。トマホーク400発など、数時間で打ち尽くしてしまう量である。人民解放軍は「鬼に豆鉄砲」と笑うであろう。

中国の猛烈な軍拡を前に
台湾有事に際して、日本には、基地供与、後方支援、集団的自衛権行使の3つの選択肢がある。日本は、台湾有事における前線国家である。政府は、日本本土を戦域にさせない努力をする必要がある。そのためには、日本本土を攻撃すれば、中国本土に反撃するという警告しかない。
アジアで最大の軍勢となった人民解放軍を、自衛隊の力だけで抑えることはもはや不可能である。日本を射程に収めたミサイルだけでも2000発あるとされる。今後さらに増えるであろう。もはや自衛隊の総力をあげても、中国軍を抑止するのに必要十分な軍事力とは言えなくなっている。それがリアルな軍事の世界である。
日米同盟の抑止力には、いかなる小さな亀裂が入っていることも許されない。敵は当方がもっとも脆弱(ぜいじゃく)な部分から狙ってくる。それが日本の中距離ミサイル能力である。日本は自衛隊基地、米軍基地、あるいは市街地に、どんなにミサイルを撃ち込まれても、反撃する能力を持たない。
頼みの米国も、かつてのINF条約の縛りのために地上発射型中距離ミサイルを保有していない。このミサイルギャップを埋める自前の努力をせねばならない。中国の猛烈な軍拡を前に、日本にとって必要最小限の反撃力とは、少なくとも数千発の巡航、弾道、そして、近い将来導入されるべき極超音速の中距離ミサイルの整備に他ならない。(かねはら のぶかつ)

中国海警船、尖閣領海で識別信号…国際社会に「実効支配」アピールか(読売N)


 尖閣諸島(沖縄県石垣市)の領海内で3月以降、中国海警船が自船の存在を周囲に知らせる船舶自動識別装置(AIS)を作動させながら航行していることが、海上保安庁の関係者への取材でわかった。海保は、同諸島の実効支配を目指し、国際社会へのアピールを強化する狙いがあるとみて警戒している。

尖閣諸島・魚釣島周辺でせめぎ合う海保の巡視船(手前)と中国海警船(奥)(2023年1月)
 AISの情報は、インターネット上で公開され、世界中の船舶の運航情報を公開するサイト「マリントラフィック」でも確認できる。海保関係者によると、海警船は3月以降、尖閣諸島の領海や接続水域(領海の外側22キロ)でAISを作動させるようになった。
 海警船は通常、4隻の船団で航行している。例えば、そのうちの1隻で船番号「1302」の海警船は、東シナ海を横切るように航行し、5月16日に接続水域に入った。同諸島の魚釣島や久場島を周回するように動き回り、20~21日には領海に侵入した。
 領海内では、日本漁船を追尾するような動きを見せ、マリントラフィックのデータでは、南小島南東の海域で不規則に方向転換を繰り返す様子が確認できた。

 一方で、現場で退去を求める海保の巡視船はAISを作動させていない。対応能力や運用を秘匿するためだが、サイト上では海警船のみが活動しているように見える。
海保の警備部門の経験者によると、中国公船は以前、AISを発信することがあった。しかし2018年、中国軍を統括する中央軍事委員会の直轄組織である武装警察部隊の指揮下に入った頃から作動させなくなっていたという。
 今回、再び発信を始めた点について、中国の安全保障政策に詳しい笹川平和財団の小原凡司上席フェローは、国際司法の場で尖閣の領有権を争う場合に備え、周辺海域における法執行の実績を示す証拠としてAISデータを発信していると分析。「日本政府は、日本が領有権を持ち、管理していることを対外的に示す努力を続ける必要がある」と強調した。

 ◆ 船舶自動識別装置 =船の位置や針路、速度などの情報を自動的に送受信する無線装置。「海上人命安全条約」に基づき、国際航海に従事する全ての旅客船などに搭載が義務づけられている。電波は周囲を航行する船や人工衛星で受信し、東京湾など交通量の多い海域での安全運航に役立てられている。

“防衛産業 国有化の場合も 民間に早期譲渡へ” 浜田防衛相(NHK)


防衛装備品の生産基盤を強化するための法案が参議院で審議入りしました。浜田防衛大臣は事業継続が難しい防衛産業の生産ラインを国有化する場合も、早期の民間への譲渡に取り組む考えを示しました。
防衛装備品の開発や生産基盤を強化するための法案は、26日の参議院本会議で審議入りしました。

法案には
▽自衛隊の任務に不可欠な装備品を製造する企業が事業を継続できなくなった場合は、生産ラインを国有化して別の企業に委託できるようにすることや
▽防衛省が契約企業に提供する秘密情報を漏えいした場合は刑事罰を科すことなどが盛り込まれています。
質疑の中で野党側からは、国有化が長期化するおそれがあるのではないかという指摘が出されました。
これに対し、浜田防衛大臣は「民間の事業者がみずから製造施設などを保有して製造が行われるようさまざまな取り組みを通じ、防衛事業の魅力化を図っていく。国による保有にかかわる年限は規定していないが、早期譲渡に努める」と述べ、早期の民間への譲渡に取り組む考えを示しました。

海上自衛隊の護衛艦 韓国の訓練に「旭日旗」掲揚で参加へ(NHK)


来週、韓国で行われる多国間訓練に、海上自衛隊の護衛艦が自衛艦旗の「旭日旗」を掲揚して参加する見通しとなりました。日韓関係改善の流れを受けた動きとみられます。

防衛省・自衛隊は韓国政府が主催して南部のチェジュ(済州)島周辺海域で、来週31日に行われる多国間訓練に海上自衛隊の護衛艦1隻を派遣すると発表しています。
浜田防衛大臣は、護衛艦が参加する際に自衛艦旗の「旭日旗」を掲げるのかと記者団から問われ、「国内法令などにのっとって自衛艦旗を掲揚する」と明らかにしました。
自衛隊法などでは「旭日旗」を艦船に掲揚することが定められていますが、韓国は前のムン・ジェイン(文在寅)政権下の2018年に国際観艦式の開催にあたって、「旭日旗」の掲揚は認められないとしたことから、日本政府は艦船の派遣を見送った経緯があります。
今回、掲揚する見通しとなったことは、日韓関係改善の流れを受けた動きとみられます。

海へ進出するランドパワー中国 東京国際大学特命教授・村井友秀(産経:正論)


古代中国の戦略家である孫子は「彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆(あや)うし」と言っている。敵のことを知らずに戦えば必ず負けるという兵法の原則は、2千年前も今も変わらない。ロシアがウクライナで苦戦している理由は、ウクライナとNATOの能力と決意をロシアが誤解したからである。米国は米中対立を民主主義と権威主義の対立と主張しているが、中国は民主主義と権威主義の違いなどに関心がない。中国は何を考えているのか。

危険な地域大国日本
中国共産党(中共)にとって、台湾問題は「中国の統一、主権、社会の安定と国家の尊厳に関係し、国家の安全に重大な影響を持つ」(軍事科学院)問題であり、政権の正統性、すなわち政権の生存に関わる問題であると認識している。
中国軍に所属する研究者によれば、中共が台湾問題を「解決」する際に障害となるのが「世界大国」と「地域大国」の存在である。世界大国は米国であり、地域大国はロシア、インド、日本である。ロシア、インド、日本は地域大国であると同時に危険な隣国であり、この3カ国は、「長期的に見れば中国の国益に対する影響が米国を超える」(軍事科学院)と考えられている。
中共の世界観には地政学が影響している。すなわち、中国を取り巻く国際関係の構図を、ランドパワー(中国、ロシア)とシーパワー(米国、日本)の対立と捉え、東アジアにおける米中の対立は、リムランド〔辺縁地帯〕におけるランドパワー中国とシーパワー米国の争いとみなしている(海軍指揮学院)。
「米国はユーラシア大陸の辺縁地帯を支配し、ユーラシア大陸のいかなる大国も、その覇権的地位に挑戦するのを防ぐことが米国の戦略である」(解放軍国際関係学院)。日本と中国の対立も、日本が、「海を以て陸を制する」という地政学的発想に囚(とら)われているためである(北京大学国際関係学院)。

軍事力が足りない中国
冷戦期の台湾は、米国と中国の緩衝地帯であったが、冷戦後、大国になりつつある中国にとって、台湾統一は「民族の感情問題」のみならず、「西太平洋の第一列島線によって、中国と大洋が隔てられている現状を打破し、中国が強大なシーパワーになるための最重要の鍵である」ということになる。また、「台湾海峡を守れば、フィリピンから日本、朝鮮半島に至る航路を分断でき、中国海軍が米国と日本の『第一列島線』の封鎖を突破することができる」(解放軍国際関係学院)。
海洋権益の確保に際して、中国のライバルは覇権国の米国と地域大国のロシア、インド、日本である。最近、日印両国が海上活動を活発化させ、米国と海上協力を強化しているのは、自国の大国としての地位を推進しようとする意図を持つからであり、特に日本は、東シナ海の島嶼(とうしょ)の帰属と資源確保を狙って、中国と力比べをしている(国防大学)。
「中華民族の偉大な復興」を推し進める中国は、「国益と国家の実力は正比例の関係にあり、国の実力が増すときは国益も拡大する。中国の現状は、国益に比して軍事の発展が遅れている」(国防大学)と認識している。

北方の脅威が消えた中国
中国は今、世界の覇者になろうとしている。15世紀に中華帝国が東南アジアから東アフリカまで大艦隊(鄭和の大航海)を派遣した背景は、北方の脅威であったモンゴルが弱体化したからであり、また大航海が中止された背景は、復活したモンゴルに北方の国境を脅かされた結果であった。歴史的にランドパワーは不安定な陸上国境を抱え、海に囲まれたシーパワーよりも不利であった。今、ウクライナ戦争により、4千キロの国境を接する北方の軍事大国ロシアが弱体化し、中華帝国の歴史的脅威であった北方の脅威が縮小している。それに加え日本が軍事的弱さを見せれば、中共は後顧の憂いなく台湾に侵攻することができる。
中共が台湾に武力行使しない最大の理由は、経済制裁を恐れるからではなく(中共はウクライナ戦争を見て、ロシアの10倍の経済力がある中国は経済制裁に耐えられると自信を持った)、台湾を攻撃した場合、独裁支配を支える最大の柱である中共軍が大きな損害を受けて、中共による中国支配が動揺する恐れがあるからである。したがって、台湾有事を起こさせないためには、台湾に侵攻した場合の軍事的コストを増大させることが効果的である。
国民の安全に責任がある日本政府がなすべきことは、相手の善意を信じて台湾有事が起きないように祈ることではなく、台湾有事を想定し、最悪の場合のコストを最小化する努力をすることである。すなわち、日本の総合力を駆使して戦争を抑止し、戦争が起これば自衛隊が前面に立って被害を最小化し、できるだけ日本に有利な形で戦争を終結することが日本の国家安全保障戦略である。(むらい ともひで)

米国防長官 ウクライナ兵へのF16訓練 “数週間以内に開始を”(NHK)


アメリカのオースティン国防長官は、ウクライナへの軍事支援について各国が話し合う会合に出席し、ウクライナ兵へのF16戦闘機の訓練について今後、数週間以内に開始したいという考えを示しました。

この会合は、ロシアによる侵攻が続くウクライナへの軍事支援を話し合うためアメリカが主催しているもので、25日、およそ50か国の国防相らが参加してオンライン形式で開かれました。
この中でアメリカのオースティン国防長官はウクライナが求めているF16戦闘機をめぐり、先週、バイデン大統領がG7広島サミットでウクライナ兵に対する訓練を支援すると表明したことについて、「われわれの団結とウクライナの自衛に対する長期的な関与についての力強いメッセージを送るものだ」と述べました。
その上で「われわれはこの訓練が数週間のうちに始まることを望んでいる」と述べました。
オースティン長官は会合のあとの記者会見で、オランダとデンマークがアメリカなどと協力して訓練の枠組みを策定するとした上で、ノルウェーやベルギー、それにポルトガルやポーランドから支援の申し出があったと明らかにしました。

衛星網 光通信で高速化…宇宙安保構想 「反撃能力」向上へ(読売新聞)


政府が初めて策定する「宇宙安全保障構想(仮称)」の原案が23日、明らかになった。自衛目的で敵のミサイル発射基地などを攻撃する「反撃能力」の実効性を高めるため、情報収集目的で多数の小型衛星を一体運用する「衛星コンステレーション」について、光通信で情報伝達速度を向上させる方針などを明記した。

構想原案は、中国やロシアが「衛星攻撃衛星(キラー衛星)」などの開発を進めていることを念頭に、「宇宙空間の脅威は急速に拡大している」と危機感を示した。衛星情報などを利用して日本の領域や国民を守る「宇宙からの安全保障」と、宇宙空間で他国の脅威やリスクに対処する「宇宙における安全保障」の二つの考え方を柱に据えた。
光通信を使った小型衛星網の整備は、「宇宙からの安全保障」の目玉となる。「反撃能力」の行使には、軍事目標の位置情報をリアルタイムで把握する必要があり、人工知能(AI)で画像分析能力を向上させる方針も盛り込んだ。敵の電波妨害に耐えられる防衛用の通信衛星も整備する。
「宇宙における安全保障」では、中露の「キラー衛星」を監視することを念頭に、米国が英豪、カナダと共同運用する「連合宇宙運用センター」への参加を打ち出した。
構想は、今後10年間の宇宙安全保障政策の指針となるもので、6月上旬にも決定する。

安保環境「新たな危機」…防衛白書素案 防衛力を抜本強化(読売新聞)


2023年版防衛白書の素案が23日、判明した。政府が昨年末に閣議決定した国家安全保障戦略に基づき、「反撃能力」の保有を含めて、防衛力の抜本的強化を進める方針を明記した。軍事的威圧を強める中国や北朝鮮に囲まれる日本の安全保障環境を「新たな危機の時代に突入」と位置づけた。
素案は「まず優先されるべきは積極的な外交の展開」とする一方で、「外交には裏付けとなる防衛力が必要」とも訴え、反撃能力を保有する方針を説明した。政府は反撃能力の具体化のため、米国製巡航ミサイル「トマホーク」を購入するほか、国産の巡航ミサイル開発などを進めている。

防衛費は、23年度から5年間で約43兆円に引き上げることで、「これまでとは全く異なる水準の予算規模」になると明記。27年度には研究開発などの経費を含め、対国内総生産(GDP)比2%(約11兆円)に達するよう必要な措置を講ずるとした。その上で23年度予算を防衛力抜本的強化の「元年」予算と位置づけた。
人工知能(AI)や量子技術など、民生と防衛の双方で活用できる「デュアルユース(両用)」の先端研究への投資や、継戦能力の確保に向けた弾薬不足の解消なども書き込んだ。
中国の動きを警戒する記述も盛り込まれた。中国の軍事動向について「わが国と国際社会の深刻な懸念事項で、これまでにない最大の戦略的挑戦」と明記。中国と台湾の軍事バランスは「中国側に有利な方向に急速に傾斜」しているとし、ウクライナ情勢を踏まえ、台湾が「防衛努力を強化」しているとも指摘した。
弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮については「従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威」とした。
白書は自民、公明両党の党内手続きを経た上で7月にも閣議で了承される見通しだ。

陸自ヘリ墜落直前、エンジン出力が急低下…フライトレコーダーに機長ら対応の音声記録(読売新聞)


沖縄県・宮古島沖で4月に起きた陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」の事故で、墜落の直前にエンジンの出力が急激に低下していたことが関係者への取材でわかった。海底から回収されたフライトレコーダーに録音されていた機長らの音声記録から判明した。事故は機体の不具合が発端で起きた可能性が高まった。

関係者によると、フライトレコーダーには、同機のエンジンが異常な音を立て、機体のトラブルを知らせる警報音も鳴る状況が記録されていた。エンジンの出力が下がる中で、操縦席に並んで座る機長と副操縦士が高度を保とうと声を出し合う様子も残されていた。
エンジンに不具合が起き、操縦席から対応すると伝えられた機内の隊員の1人が「はい」と答えた声も記録されていた。機体はその直後に海面に墜落したとみられ、「あっ」という声を最後に音声は途絶えたという。
同機は4月6日午後3時46分頃、宮古島の地形などを確認する目的で空自宮古島分屯基地を離陸した。同54分、近くの下地島空港の管制塔と交信したが、その2分後、同基地のレーダーから機影が消えた。

政府関係者によると、同機は離陸後、宮古島東側の海岸沿いを高度約300メートルで飛行。池間島を過ぎたあたりで針路を南西に変えた。この頃から徐々に高度を下げ、事故の直前は150メートル前後の低空を飛行していたとみられる。
エンジンの出力低下は、空港管制との最後の交信があった同54分以降に発生した。機体に異常が起きた場合に無線で宣言するエマージェンシー(緊急状態)は確認されておらず、機長らが機体の制御に追われていた可能性がある。
陸自は、フライトレコーダーを分析するとともに、海底から回収した機体の調査を進め、エンジンの出力が低下した原因の特定を進める。
事故機には坂本雄一・前第8師団長ら10人が搭乗しており、海底から引き揚げた6人の身元が確認されている。自衛隊は残る4人の捜索を続けている。

◆ フライトレコーダー =航空機の高度や速度、エンジン出力などのデータを記録する装置。機内の音声を録音する機能もある。墜落の衝撃に耐えられるように、記録媒体は頑丈な容器に格納されている。今回の事故では、機体後部から回収された。

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