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無人機攻撃 乱用防ぐ枠組み作りを急げ (読売:社説)


 攻撃側が犠牲者を出す心配をせずに高い確度で任務を遂行できる。その利点に目を奪われ、無人機攻撃を乱用すれば、紛争のリスクを高めるだけだ。一定の規制が必要である。

 米・イラン対立を激化させた米軍によるイランの有力司令官殺害は、軍用無人機の威力を改めて見せつけた。無人機はイラク上空で、司令官らが乗った車列をとらえ、ミサイルを発射し、ピンポイントで命中させた。
 軍用無人機は、娯楽用や商用の小型無人機「ドローン」とは桁違いの性能を持つ。米国が開発競争で先頭を走っているのは、テロ組織や過激派との戦いの「切り札」と位置づけているからだろう。
 米軍の最新鋭機は、約1万5000メートルの上空からセンサーを駆使して情報を収集する。約30時間の滞空が可能だ。プロペラ推進で大きな音を立てずに敵地に侵入し、ミサイルや爆弾を発射できる。
 米本土の基地にいる操縦士は、有人飛行のような肉体的、精神的圧力を受けることなく、モニター画面で遠隔操作する。作戦の秘密を保ちやすいのも特徴だ。

 懸念されるのは、無人機攻撃のコストの低さから、武力行使に対する心理的な歯止めがきかず、安易に使われる事態である。
 無人機攻撃で、自軍の死傷者は出ない。攻撃が目に見えにくい分、外国に侵入するという感覚が薄れることも考えられる。
 敵地への攻撃で兵士が犠牲になるリスクや、合法性を説明する責任は一定の抑止力となってきた。軍用無人機による作戦はこうした概念を覆す危険がある。保有国は運用の基準を明確にすべきだ。
 中国とイスラエルは、軍用無人機の輸出に力を入れる。中東や南アジアで、政情が不安定な国や武装組織も含めて拡散が進む現状は看過できない。
 昨年9月には、サウジアラビアの石油施設が、親イラン武装組織の無人機攻撃を受けた。テロ組織や過激派の手に渡らないようにする手立てが求められる。
 米国は技術流出を防ぐため、軍用無人機の輸出先を英国などに限定している。2016年に米国の主導で53か国が署名した共同宣言は、国際社会が軍用無人機の「責任ある輸出と使用」に向けた措置を講じるべきだと強調した。
 「国際法順守」や「自衛目的」「自国民に使わない」といった原則は無人機攻撃の最低限の条件となろう。できるだけ多くの国が参加し、攻撃や輸出を規制する枠組み作りを急がねばならない。
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