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歴史の旅、未来見渡す=ベトナムと広島を初訪問-アジア重視の集大成・米大統領(時事N)


オバマ米大統領は27日、ベトナムと日本での政治日程を終えて帰国の途に就いた。オバマ氏にとっては、かつて激戦を繰り広げた両国との痛みを伴う歴史を直視する旅だった。「最終目的地」は政権が掲げてきたアジア太平洋へのリバランス(均衡)政策を未来に進める道筋を示すことだ。戦後70年を経て、米大統領の被爆地・広島訪問を初めて実現させたことは、アジア重視外交の集大成とも言える。

 ◇原爆の記憶は消えない
 オバマ大統領は27日夕、岩国基地(山口県岩国市)から専用ヘリコプターで広島入りし、平和記念公園に約1時間滞在。平和記念資料館(原爆資料館)で「私たちは戦争の苦しみを経験した。平和を広め核兵器のない世界を追求する勇気を持とう」と記帳した。
 「1945年8月6日の朝の記憶は決して消えることはない」。オバマ氏は被爆者を含む約100人足らずの招待者を前に、原爆投下の是非には踏み込むことなく「戦争が双方の市民に悲劇をもたらした」ことを繰り返し強調した。原爆投下への謝罪は行わないものの、逆に戦争の是非にも触れないことで「われわれ(米国)も悪かった」(オバマ氏側近)ことをにじませた。
 ◇「対中国ではない」
 来日前に訪れたベトナムでは、対ベトナム武器禁輸の全面解除に踏み切った。両国の共通の課題となっている中国への包囲網といった見方がある一方で、オバマ大統領が「中国は関係ない。両国関係が完全に変化したことを示したかった」と述べた言葉にうそはないだろう。
 米国は2014年に武器禁輸を部分解除しているが、ベトナムはこれまで武器を一切購入していない。ベトナムは南シナ海の領有権をめぐって中国と激しく対立する一方で、インフラや食品の輸入など経済面では中国に依存している。
 大統領は24日、ハノイで学生ら約2300人の聴衆を前に演説し、ベトナム戦争に言及し「300万人のベトナムの兵士と市民、5万8315人の米国民が命を失った」と語った。その上で「両国は痛みと尊い犠牲を忘れてはならない」と誓った。
 
◇旧敵とも和解は可能
 大統領の今回の歴訪には、隠れたテーマがもう一つある。それは原爆投下を含めて戦火を交えた敵同士の「和解は可能」というメッセージだ。ベトナムでは、チャン・ダイ・クアン国家主席との共同記者会見で「相互利益と尊重に基づいて対話すれば、関係を変化させることが可能だ」と強調。広島では「日米は同盟だけではなく、友情を育んだ」と訴えた。
 オバマ氏はこれまで、ウクライナ情勢やシリア情勢で軍事介入を避けていることから、野党共和党から「弱腰」と批判されてきた。だからこそ大統領は、被爆地から戦争の悲惨さと和解、未来への可能性を結び付けることで、あくまで平和を追求する哲学を外交レガシー(遺産)としたい考えだ。
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オバマ大統領の広島スピーチ全文 「核保有国は、恐怖の論理から逃れるべきだ」(ワシントンポスト)PageTop日米首脳会談 支持される同盟に努めよ(産経:主張)

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